JPH0681292A - プレスロール - Google Patents

プレスロール

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JPH0681292A
JPH0681292A JP4525991A JP4525991A JPH0681292A JP H0681292 A JPH0681292 A JP H0681292A JP 4525991 A JP4525991 A JP 4525991A JP 4525991 A JP4525991 A JP 4525991A JP H0681292 A JPH0681292 A JP H0681292A
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roll
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JP4525991A
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Toshiyuki Nasu
敏幸 那須
Mutsuryo Kai
睦了 甲斐
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IHI Corp
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Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 母材であるロールの表面に形成された溶射被
膜の少なくとも表層部が、たとえばふっ素樹脂等のプラ
スチックと、セラミックスもしくはサーメットとの混合
溶射被膜とされている。 【効果】 溶射被膜を構成しているセラミックス粒子に
よって十分な耐摩耗性を確保できるとともに、セラミッ
クス単体からなる従来一般の溶射被膜における空孔やそ
れらが連通したピンホールが存在しないので、溶射被膜
の破損や湿紙の剥離性の低下を招くことがなく、しか
も、セラミックス粒子とプラスチック粒子の粒子径やそ
れらの混合比率を調節することによってプレスロールの
表面特性を最適なものに設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば抄紙機の圧搾
部に設けられる脱水用のプレスロールに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプレスロールとしては、天然の
花崗岩製のロール(いわゆるストーンロール)が広く用
いられていたが、このようなストーンロールは、良質の
天然花崗岩の枯渇により高価であるとともに、製作が面
倒であり、また、十分な強度が得られないという不具合
があり、このため、近年、その代替品として、鋼製ロー
ルの表面にプラスチック層を形成したプラスチックロー
ルや、図4に示すように鋼製ロール1の表面に溶射被膜
2を形成した溶射ロールの開発が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プラスチッ
クロールでは湿紙の剥離性能が不十分であるとともに、
表面硬度が十分でないためにドクターブレード(ロール
に付着した紙かすを除去するためのブレード)による摩
耗や食い込み等のトラブルを生じやすいという不具合が
あり、必ずしも有効なものではない。
【0004】また、溶射ロールは、溶射被膜2が汚れや
すく、かつ、汚れの清掃が困難であって、湿紙の剥離性
がやはり十分でないとともに、凍結により溶射被膜2が
破壊されてしまうことがあるという問題がある。
【0005】すなわち、従来までに検討されている溶射
ロールにおける溶射被膜2としては、湿紙の剥離性およ
びドクターブレードに対する耐摩耗性を考慮して、硬度
の高いアルミナ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラ
ミックスが使用されるが、それらセラミックスからなる
溶射被膜2中には、セラミックス粒子間に数μm〜数十
μmの空孔が数%〜数十%(面積比)程度存在するもの
であり、しかも、それらの空孔が立体的に連通して溶射
被膜2の表面から母材である鋼製ロール1の表面に至る
深いピンホールが形成されてしまうものである。
【0006】一方、パルプ液には、印刷時のインクのに
じみ防止剤(サイズ剤)としてのロジンや硫酸バンド、
さらに、紙質(不透明性、表面の平滑性、柔軟性、光沢
性、緻密性、均一性、伸縮防止性等)を改善するための
各種の填料(白土、滑石、石膏、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム等)が添加されているが、
それらの粒子には溶射被膜2の空孔内に容易に侵入し得
る程度に非常に小さなものがある。そして、空孔の径寸
法は上記のように小さいため、空孔内にそれらの粒子が
ひとたび侵入してしまうともはや除去することは不可能
であり、空孔内にそれらの粒子が次第に堆積していき、
ついには堆積物と湿紙とが直接的に接触するに至り、そ
の結果、湿紙の剥離性が悪化して紙切れ等のトラブルを
引き起こすという問題を生じている。また、空孔内にパ
ルプ液が侵入してしまうが、そのパルプ液が凍結した場
合にはその体積膨張により被膜が破壊されたり、母材か
ら剥離してしまう恐れもある。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、湿紙の剥離性に優れるとともに被膜が剥離してしま
うようなことのないプレスロールを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のプレスロール
は、母材表面に溶射被膜を有し、かつ、その溶射被膜の
少なくとも表層部が、プラスチックと、セラミックスも
しくはサーメットとの混合溶射被膜とされていることを
特徴とするものである。この場合、前記混合溶射被膜の
表面において、セラミックス部もしくはサーメット部よ
りもプラスチック部が窪んだ状態で形成されていること
が望ましい。また、前記プラスチックがふっ素樹脂であ
ることが好ましい。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1は本実施例のプレスロールにおける溶
射被膜20の構造を示すものである。この溶射被膜20
は、少なくともその表層部がセラミックス粒子21とプ
ラスチック粒子22とが混在する混合被膜とされたもの
であって、セラミックス粒子21単体からなる従来一般
の溶射被膜における空孔やそれらが連通して形成される
ピンホールがプラスチック粒子22により塞がれた形態
のものとなっており、したがって、それら空孔やピンホ
ールが存在しないものとなっている。この溶射被膜20
の厚みは2〜5mm程度とすることが良い。また、上記
のセラミックス粒子21としては、たとえばアルミナ等
の酸化物や、WC等の炭化物、TiN等の窒化物、Ti
B2等のほう化物が使用でき、さらに、WCーCo等の
サーメットも使用できる。また、上記のプラスチック粒
子22としては、ふっ素樹脂(ポリ四ふっ化エチレン、
ポリ三ふっ化エチレン、ポリふっ化ビニデン、ポリふっ
化ビニル等)、ポリエチレン、シリコーン等の熱可塑性
樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等、が適宜使用で
きるが、後述する理由によりふっ素樹脂を用いることが
好ましい。
【0010】上記の構造の溶射被膜20を母材である鋼
製ロール1の表面に形成するには、図2に示すような溶
射ガン30を用い、その溶射ガン30から吹き出される
プラズマジェット31にセラミックス粉末とプラスチッ
ク粉末を吹き込むようになすと良い。このようにするこ
とにより、それら粉末は瞬時に溶融されて高温の液滴と
なり、その液滴の混合流が母材である鋼製ロール1の表
面に高速で衝突し、そこで冷却凝固して上記のような溶
射被膜20が形成される。
【0011】上記のように、セラミックス粒子21とプ
ラスチック粒子22とが混在している構造の混合被膜2
0を鋼製ロール1表面に形成したプレスロールにあって
は、非常に硬度の高いセラミックス粒子21によってド
クターブレードに対する耐摩耗性を従来一般のストーン
ロールより十分に高めることができるものであり、勿
論、ドクターブレードの食い込みを確実に防止できるも
のであり、しかも、ストーンロールより高強度で安価な
ものとできる。
【0012】また、上記の溶射被膜20には、セラミッ
クス粒子21単体からなる従来一般の溶射被膜における
空孔やそれらが連通したピンホールが存在せず、したが
って、それら空孔やピンホールにパルプ液が侵入するこ
とがないので、従来のように空孔やピンホールに侵入し
たパルプ液の凍結により溶射被膜20が破壊されてしま
うような恐れが全くなく、また、サイズ剤や填剤が空孔
やピンホールに入り込んで堆積してしまうことによる湿
紙の剥離性の低下を招くことがない。
【0013】さらに、セラミックス粒子21とプラスチ
ック粒子22の粒子径やそれらの混合比率を調節するこ
とにより、たとえば、溶射被膜20の表面におけるセラ
ミックス粒子21の露出面積とプラスチック粒子22の
露出面積の割合を調節することができ、そのような調節
を行なうことによって、抄紙する紙の種類や紙質に応じ
てプレスロールの表面特性を最適なものとできるととも
に、溶射被膜20の表層部が摩耗した場合には、再研磨
することのみで当初と全く同様の表面構造を有するプレ
スロールを復活させることができる。
【0014】そして、特に、プラスチックとしてふっ素
樹脂を採用した場合、ふっ素樹脂は各種のプラスチック
の中で最も安定したものであって、耐酸性および耐アル
カリ性に優れることは勿論のこと、水を全く吸収せず、
各種の薬品や溶媒に犯されることもなく、耐熱性も高
く、しかも、水や油性液をよくはじいて濡れ難い(すな
わち液体に対する接触角が他のプラスチックに比して大
きい)という性質をもっているので、他のプラスチック
を用いる場合に比して湿紙剥離性を十分に向上させるこ
とができ、抄紙機におけるプレスロールとして最も好適
である。
【0015】なお、通常の研磨処理後、溶射被膜20の
表面にラッピング加工を施すことによって、セラミック
ス粒子21より硬度の低いプラスチック粒子22をラッ
プ剤により選択的に研磨して図3に示すようにプラスチ
ック部をセラミックス部より窪ませるようになすことも
できる。このようにすれば、窪みが空気溜まりとなるの
で湿紙剥離性をより一層向上させることができる、とい
う利点がある。
【0016】また、溶射被膜20の少なくとも表層部が
セラミックス粒子21とプラスチック粒子22とが混在
する混合被膜とされていれば良く、したがって、溶射被
膜の全体が混合被膜であっても勿論良いが、表層部のみ
を混合被膜として下層部はセラミックスの単独被膜とす
ることでも良い。
【0017】
【発明の効果】以上で詳細に説明したように、本発明の
プレスロールは、母材表面に溶射被膜を有し、かつ、そ
の溶射被膜の少なくとも表層部が、プラスチックと、セ
ラミックスもしくはサーメットとの混合溶射被膜とされ
ているものであるから、セラミックス粒子によって十分
な耐摩耗性を確保できることは勿論のこと、ストーンロ
ールより高強度で安価なものとでき、かつ、その溶射被
膜にはセラミックス単体からなる従来一般の溶射被膜に
おける空孔やそれらが連通したピンホールが存在しない
ので、それら空孔やピンホールにパルプ液が入り込んで
凍結してしまうことによる溶射被膜の破損や、サイズ剤
や填剤が入り込んで堆積してしまうことによる湿紙の剥
離性の低下を招くことがなく、しかも、セラミックス粒
子とプラスチック粒子の粒子径やそれらの混合比率を調
節することによってプレスロールの表面特性を最適なも
のに設定でき、そのうえ、その溶射被膜の表層部が摩耗
した場合には再研磨することのみで当初と全く同様の表
面構造を有するプレスロールを復活させることができ
る、という優れた効果を奏する。
【0018】そして、特に、溶射被膜の表層部において
セラミックス部もしくはサーメット部よりもプラスチッ
ク部を窪ませた状態で形成すれば、その窪みが空気溜ま
りとなって湿紙剥離性をより一層向上させることができ
るという効果を奏し、また、上記のプラスチックとして
ふっ素樹脂を用いれば、他のプラスチックを用いる場合
に比して湿紙剥離性をより一層向上させることができる
という効果を奏し、したがって抄紙機におけるプレスロ
ールとして最も好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレスロールにおける溶射被膜の
一例を示す図である。
【図2】同溶射被膜を形成している状態を示す図であ
る。
【図3】溶射被膜の他の例を示す図である。
【図4】鋼製ロールの表面に溶射被膜を形成した形態の
プレスロールの一例を示す図である。
【符号の説明】 1 鋼製ロール(母材) 20 溶射被膜 21 セラミックス粒子 22 プラスチック粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F26B 13/28 9140−3L

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材表面に溶射被膜を有し、かつ、その
    溶射被膜の少なくとも表層部が、プラスチックと、セラ
    ミックスもしくはサーメットとの混合溶射被膜とされて
    いることを特徴とするプレスロール。
  2. 【請求項2】 前記混合溶射被膜の表面において、セラ
    ミックス部もしくはサーメット部よりもプラスチック部
    が窪んだ状態で形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のプレスロール。
  3. 【請求項3】 前記プラスチックがふっ素樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のプレスロー
    ル。
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Cited By (8)

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