JPH0684567B2 - レーヨン糸の製造方法 - Google Patents

レーヨン糸の製造方法

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JPH0684567B2
JPH0684567B2 JP59059465A JP5946584A JPH0684567B2 JP H0684567 B2 JPH0684567 B2 JP H0684567B2 JP 59059465 A JP59059465 A JP 59059465A JP 5946584 A JP5946584 A JP 5946584A JP H0684567 B2 JPH0684567 B2 JP H0684567B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、レーヨン集束糸の製造方法に関する。
より詳しくは、本発明は紡糸、精練、乾燥、捲取りから
成る工程によってレーヨン糸を製造するに際して性能の
良い集束糸を効率良く製造する方法に関する。
(従来技術) 従来、レーヨンの製造工程で集束糸を製造するには、糸
の捲取工程で加撚機を使用する方法が広く用いられてき
た。加撚機は、高速回転のスピンドルを必要とする為、
スピンドル回転のエネルギー費が高く、且つ故障率が大
きくて保全費が高く、特にラージパッケージ化するとこ
の欠陥が大きくなるので、パッケージのラージ化をも阻
害するものであった。
更に、加撚機によるレーヨン糸の集束性附与には限度が
あり、例えば、織物の経糸用途等高い集束性の求められ
る分野では、後加工工程で再度糸に糊付け等を行った上
で、使用せざるを得なかった。
この様な欠点のある加撚機ではあったが、未だに他の優
れた方法がなく、バッチプロセスではセントル式遠心捲
取機を加撚機とし、連続プロセスではリングツィスター
を加撚機として使用する事が広く行なわれている。
また、単糸密着を工程内で起させて集束性を上げる方法
は、キュプラアンモニウムレーヨンでは実施されている
が、糸の集束性にバラツキがあり、不安定な為に特定な
後加工技術を有する加工業者に限定した供給をせざるを
得ず、又、ビスコースレーヨンの製造にはこの方法によ
る単糸密着は適用出来ず、汎用性の少い方法であった。
又、集束剤により糸を集束せしめる方法も古くから、糸
を直線的に走行せしめる所謂ホフマン式連続紡糸方法で
提案されており、例えば、特公昭35−9804号公報等に見
られる。この等の方法では、集束剤が糸道等の接糸部品
に附着固化し、糸の毛羽、切糸を発生せしめる欠点があ
る。更に、集束斑も多く、集束性の下限を上げる為に、
その平均値を高めると糸が硬くなり、又、糸の断面が偏
平化し最終製品の織物にもこの糸断面偏平化の結果が織
物表面品位のチカ欠点として出てくる等、多くの欠陥を
有し、集束剤を用いた集束糸製造方法は汎用技術となっ
ていない。
集束剤による上記欠陥を解決すべく、集束剤の組成を変
更する提案も、特公昭48−12117号公報等に行なわれて
いる。これらの方法では、確かに集束剤を附与した糸の
柔軟性は向上するが、毛羽、切糸の発生は本質的に抑え
られず、集束剤に伴う欠陥を全面的に改めるに至らず、
又特殊な集束剤は、コスト高で且つ少量生産する為の品
質バラツキがある等の新たなる欠陥があり、これらの提
案技術は未だに工業化されるに至っていない。
本発明者等は、上記欠陥を解決すべく鋭意研究を進めた
結果本発明に到達した。
(発明の目的) 本発明の目的は、集束剤附着斑の少ない優れたレーヨン
集束糸を、一連のレーヨン糸製造工程の中で効率良く製
造する方法を提供するにある。
(発明の構成) 本発明の目的は乾燥工程の途中で、水分率が50重量%以
上で、かつ一次膨潤度における水分率以下の範囲内の水
分率を有する糸に、乾燥後に膜形成能力を有する高分子
化合物を含んでなる集束剤液を付与し、対ロールを用い
て乾燥後巻取ることを特徴とするレーヨン糸の製造方法
によって達成される。
(構成の具体的説明) レーヨン糸の製造方法は、紡糸、精練、乾燥の工程から
成り、この中間で捲取りを行うバッチプロセスと、乾燥
を終えた後捲取る連続紡糸プロセスの二方法が実施され
ているが、いずれにせよ、本発明方法は、この乾燥工程
の中で実施され、効率良く、優れた集束糸を製造する方
法に関し、以下詳細に説明する。
集束剤液とは、乾燥後に膜形成能のある高分子化合物を
含む液であり、例えばポリビニルアルコール系、ポリ酢
酸ビニール系等の化合物の水溶液又はポリオレフィン系
化合物等のエマルジョンである。勿論、媒体として水酸
基を有する液体も使用出来るが、本発明方法で用いるの
はコスト、生産管理の面から、媒体は水である事が好ま
しい。
この集束剤液を糸に附与後乾燥する事により、糸の表面
と、糸を構成する単糸間に集束剤の膜が形成され、糸は
集束性を有する事になり、本発明方法では、この集束剤
液を用いる必要がある。
集束剤液の糸への附与は、古くから提案されているロー
ル方式(例えば、特公昭35-9804号公報)があるが、こ
の方式では集束剤液の糸へ附与量が糸長方向及び鍾間方
向で斑が発生する事と、本発明方法ではコンパクトな集
束剤附与装置が必要な事から適切ではない。したがって
これらの欠陥がない定量ノズルを用いて集束剤液を糸に
附与するとよい。
ここに云う定量ノズルとは、走行糸に集束剤液を吐出す
るノズルであって、その一端は計量ポンプで集束剤液を
定量的に送り出すパイプと接続しているノズルである。
対ロールとは、互いに軸線を傾けた複数のロールを設け
たロールで、2本のロールを組合わせて用いるネルソン
式ロールに代表されるロールである。
対ロールを用いて乾燥する本発明方法に於いては、複数
のロールの内、少なくとも一本は加熱ロールである必要
がある。
この対ロールを用いた糸の乾燥では、糸に集束剤液を附
与後乾燥する場合、斑の少ない集束剤附与に著しき効果
があり、従来提案されていた集束糸の製造方法の欠陥を
殆んど解決出来るので、対ロールを用いて糸の乾燥を行
う事が必要である。
対ロールを用いる乾燥では、ロール表面とロール接線の
空間を糸はラセン状に走行し、実質的には糸はロール軸
線方向に走行し、何等糸道の如き抵抗体による走行路規
制をする事なく、糸はラセン状に、ロール表面上の糸密
度を高めて走行出来る。この為、対ロール乾燥では、糸
への糸道等の抵抗体がなく、特に集束剤液を附与された
糸を乾燥せしめるには最も適した方法である。この場
合、集束剤液が対ロール表面に附着固化する現象は発生
するものの、糸と等速で回転しているロール表面の附着
固化物が走行糸への抵抗となって切糸、毛羽を発生する
確率は低い。特に、従来多くの提案のあるホフマン式乾
燥、即ち熱風乾燥機の中を直線状に糸を通す方式に較べ
ると大巾に、糸の毛羽、切糸の発生は抑えられる。
更に、対ロール乾燥を本発明方法で用いるのは、対ロー
ル乾燥での糸の乾燥ロール表面での転がり現象と、糸の
乾燥ロール表面への押えつけられる現象に注目し、本発
明方法でこれを活用するためである。すなわち、対ロー
ル乾燥では、糸はロール表面をロール周束と等速で走行
しているが、詳しく観察してみると、糸の走行方向と直
角に糸は回転している。又、糸の乾燥により、糸は収縮
し、糸がロール表面に押えつけられる力の働く事は良く
知られている。
この二つの現象を利用する本発明方法では、優れた集束
糸が得られる。即ち、集束糸の断面が円形で何等欠点を
発生しない事、及び少量の集束剤を糸に附着せしめる丈
で、糸の集束性を向上させる事が出来る。
糸の断面変形は、本発明の方法により得られた集束糸を
織物に織ってみれば判定出来る。
本発明の方法によって得られた集束糸による織物は、表
面品位の優れた均一な織物が得られるが、従来のように
トンネル方式の乾燥或は軸線の互いに平行なロールを複
数個設けた平行ロール式乾燥を行って得られた集束糸か
らの織物は表面が部分的に光って、いわゆるチカ織物と
なる。チカ織物となる理由は、糸の断面が変形し、偏平
化しているからである。
本発明の方法においては、集束剤液が付与された後の糸
の乾燥が対ロール乾燥方式で行われるので、既に記載し
た如く、集束剤液を附与された糸は、乾燥ロール表面に
押しつけられながら、しかも乾燥ロール表面を転がって
乾燥される。この為に、糸の断面は乾燥工程で丸くな
り、優れた集束糸を得る事が出来る。
又、少量の集束剤を糸に附着せしめても高い集束性の得
られるのも、附与された集束剤液が乾燥ロール表面で糸
が転がるに伴い薄い膜となって糸の周りに延展され、こ
れが糸表面に有効に附着するので、他の方法に比べ集束
性が向上するからである。
本発明の方法では、集束剤液を定量ノズルで糸に附与後
対ロールを用いて乾燥後捲取るに際し、集束剤液の糸へ
の附与タイミングを適切に定めなければならない。
すなわち、糸の水分率が50重量%以上で、かつ一次膨潤
度における水分率以下の範囲内の水分率を有する糸に集
束剤液を附与することが必要である。なお糸の水分率が
20重量%以上で且つ一次膨潤度における水分率以下であ
れば本発明の集束効果を実質的に発揮することができ
る。たゞし量産時の安定性を考慮すれば前述のように糸
の水分率を50重量%にすることが必要となる。
通常、連続紡糸方法に従い紡糸したレーヨン糸は、紡
糸、精練を通った糸の段階で400%〜600%の水分率を保
有する。この水分率は乾燥工程を通すことによって減少
し、最終的に乾燥されその後、巻取りチーズ等に巻取ら
れる。従って集束剤液の附与タイミングは乾燥工程途上
の糸をサンプリングし、糸の水分率を測定して、前記水
分率の範囲にあることを確認し決定される。
糸の水分率が一次膨潤度以上の場合、糸に附与した集束
剤液は、糸からにじみ出して2つの障害を発生する。第
1は、糸からにじみ出した集束剤液の一部が乾燥ロール
上に附着し、長時間運転すると集束剤液の固化物が乾燥
ロール表面で成長し、対ロール乾燥を用いても、この固
化物は走行糸が乾燥ロール表面より離れる際に引っかか
りとなって、毛羽、切糸が発生する。第2は、にじみ出
した集束剤液の一部は乾燥ロールより振り切られ、落下
し、用いた集束剤のロスが発生し、又、回収工程を設け
ないと排水汚染にも連なる障害を起こす。
糸の水分率が一次膨潤度以下の場合、糸に附与した集束
剤液は、糸の表面及び糸を構成する単糸間に保持され、
糸からのにじみ出しは殆んど発生しない。この為、糸に
集束剤液を附与する事に伴う毛羽、切糸の発生は全く起
こらない。又、糸に附与した集束剤液中の集束剤が略定
量的に糸に附着し、ロスの発生がない。
ここで、レーヨン糸の一次膨潤度とは、紡糸、精練を終
えた後の糸の膨潤であり、膨潤度の値は、製造工程に依
り異なる。特に、連続紡糸とバッチプロセスでは差異が
あるが、いずれの場合も糸の一次膨潤度以下で集束剤液
を糸に附与しなくてはならない。
糸の一次膨潤度は、紡糸、精錬を終えた後の糸を遠心分
離器により、3000rpmで脱水後、秤量し(W1)、乾燥後
再び秤量し、(W2)、次式により算出する。
ちなみに、ビスコースレーヨン糸の紡糸、精練後の一次
膨潤度は、バッチプロセスで180%〜150%、連続紡糸プ
ロセスで220%〜200%である。
糸の水分率が20%以下で集束剤液を附与すると、糸の集
束性が低い集束糸しか得られず、好ましくない。更にレ
ーヨン糸の水分率が20%以下になると乾燥のメカニズム
が完全な減率乾燥型となり、少量の水分を乾燥するにも
時間を要し、エネルギー効率の上でも20%以下の水分率
の糸の集束剤液を附与するのは不利である。
本発明方法によれば、毛羽、切糸の発生が少なく、優れ
た集束糸が得られ、集束剤のロスも発生しない。
しかも、捲取では、無撚捲取機を使用出来るので従来の
如き加撚機を使用する際に発生するトラブルもない。
勿論、糸が捲取られる直前に、糸に油剤を附与する事
は、必要に応じ実施してもよい。
更に本発明方法の効果は、これまで記してきた点に加
え、巾広い集束性を自由に、用途に応じて糸に附与出来
る点にある。糸に附与する集束剤液の濃度を附与量を調
整すればこれは達成出来る。
織物の緯糸用途、撚糸用途には、糸への集束剤の附着量
が0.2%〜0.8%であればよく、織物の経糸用途には糸へ
の集束剤の附着量が1.0%〜3.5%であればよく本発明に
よればこの範囲の集束糸は何のトラブルもなく容易に製
造出来る。特に織物の経糸は、製織工程で強い摩擦を糸
が受けるので、高度な集束性が要求されるが、本発明方
法によって、始めて、レーヨンの製造工程内で織物の経
糸に使用出来る集束糸が得られる事となった。
又、ビスコースレーヨンの製造は勿論、キュプラアンモ
ニウムレーヨンの製造にも本発明方法は使う事が出来、
活用範囲は極めて広い。
本発明方法はレーヨン糸の製造に適用して、連続紡糸方
法またはバッチ式紡糸方法のいずれにも適用できる。以
下、図示の一例につき本発明の実施態様を説明する。
連続紡糸方法としては対ロールを用いる方法、すなわち
ネルソン式連続紡糸方法がある。このネルソン方式に本
発明方法を適用した一実施例を第1a図および第1b図に示
す。第1a図はネルソン方式を説明するための側面図であ
り、第1b図は第1a図における紡糸部側から見た正面図で
あり簡略化して示している。紡糸原液管1、紡糸口金2
を通して凝固浴3に押し出された糸4は、回転する対ロ
ール5および6へ導かれる。対ロール5および6は軸を
傾けて設置されており第1b図の矢印のように回転され、
糸はロール上に螺旋状に走行される。7は精練部であ
り、散液ノズル8より精練液が散液される。9は精練液
の送液管を示す。10は脱液部であり糸はロールに押し付
けられることにより脱液される。11は乾燥部であり、図
示していないが加熱蒸気が導入されるように構成されて
いる。12は集束剤液の定量附与ノズルであり、13は集束
剤液の送液管である。図示していないがこの送液管は定
量ポンプに連結されている。集束剤液の定量附与ノズル
12は乾燥部11において糸の水分率が50重量%以上で、か
つ一次膨潤度における水分率以下の範囲内の水分率であ
る部分を測定により見出してその位置に設定される。ま
た第1b図に示すようにノズルからの吐出液14が糸に接触
するように設置される。そして集束剤液を附与されて集
束され、乾燥された糸は巻取機15によりチーズ16に巻取
られる。17は糸ガイドを示す。
第2図はホフマン式連続紡糸方法(化繊便覧P−505、
昭和53年8月20日発行、丸善K.K参照)と対ロールを組
合わせて実施する実施態様を示す説明図である。図中、
1,2,3,4,5,6,11,12,13,15,16,17は第1a図の説明に従
う。紡糸された糸4は直線的に走行され精練浴槽18に導
かれ浴液の精練作用を受ける。引続き、トンネル型乾燥
機19に導かれ水分率150%程度まで乾燥されその後、対
ロール5および6より成る乾燥部11に導かれる。乾燥部
において集束剤液が附与され、乾燥され、巻取られる。
第3図は本発明をスプール紡糸方法で行う態様を示す説
明図である。図において1,2,3,4,5,6,11,12,13,15,16,1
7は第1a図の説明に従う。この方法では紡糸された糸4
はただちにケーク等のようにスプール20に形成される。
次にこのスプール20は精練液により精練される。21は精
練液噴射ノズルである。次にこのスプール20は遠心脱水
機22により脱水される。そして脱水後スプールから引出
される糸は対ロール5および6より成る乾燥部11に導か
れる。乾燥部において集束剤液が附与され、乾燥される
巻取られる。
また、本発明の方法は、前述の各種の実施態様以外にも
複数のロールより構成されるクールジャン式ロール(化
繊便覧P−444、昭和53年8月20日発行、丸善K.K参照)
や、ドラム式ロール(特公昭53-46927号公報)を用いて
行うことができる。クールジャン式ロールは対ロール方
式に類似しているが、対ロール方式が2本のロールから
構成されているのに対し、クールジャン式ロールは8本
の軸を傾けたロールから構成されている。そして糸はこ
のロール上を螺旋状に回転走行し、対ロール式同様、そ
の過程で精練、乾燥が行なわれる。従って、本発明を適
用すれば、その乾燥工程の途上で糸に集束剤液を附与す
ることができる。またドラム式ロールは、一本の精練用
ドラムとこのドラムの上方に軸を傾けて、かつ段状に並
設して成るロールに紡糸した糸を巻回してロール上を回
転走行し、対ロール同様、その過程で精練、乾燥が行な
われる。従って、本発明を適用すれば、その乾燥工程の
途上で糸に集束剤液を附与することができる。
(発明の効果) 本発明によるレーヨン糸の製造方法は前述のように構成
されているので、本発明の方法を用いることにより集束
剤附着斑の少ない優れたレーヨン集束糸を一連のレーヨ
ン糸製造工程の中で効率良く製造できる。そして無撚状
態で捲取ることができるので、従来の加撚機を用いる際
に生ずるトラブルを除去することができる。
(実施例) 以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1,2 ビスコースレーヨンの75den/26フィラメントを製造し
た。脱液されて乾燥部に入った糸に、定量ノズルにて、
集束剤液を附与した。集束剤液はポリビニルアルコール
(ゴーセノールGL-05、日本合成化学株式会社)の0.7%
水溶液で、100m/minで走行する糸に対して、0.7ml/min
で附与した。
実施例1は、対ロール式連続紡糸を行い、乾燥工程の中
間で糸の水分率120%の部分に集束剤液を附与し、実施
例2では、ホフマン式連続紡糸を行い、糸の水分率150
%になった時に乾燥機より糸を取り出し、対ロールに掛
け、その入口で、集束剤液を附与し、対ロールを用いて
乾燥した。実施例1,2共に無撚でチーズに捲取った。
比較例1は、実施例2とは、集束剤液を糸に附与後もホ
フマン式乾燥、すなわち熱風乾燥を行った点のみ異な
り、他は実施例2(ホフマン式連続紡糸)と同一の条件
であった。
従来法を比較例2とする比較例2は、実施例1とは、集
束剤液を附与せず、糸の捲取りをリング撚糸機により60
回/mの撚を入れて捲取った点は異なるが、他の実施例1
の対ロール式連続紡糸と同一の条件であった。
実施例1,2、比較例1,2について、製造中に発生した切糸
を測定した。又、実施例1,2、比較例1,2で得られた糸に
ついて、毛羽の測定、集束剤性の測定として切断毛羽長
を測り、又織物の韋糸にAir Jet Loom(津田駒製、RD
P)で打込んで、織物の表面品位を肉眼で判定した。
又、糸への集束剤附着量の測定及び集束剤附着斑の評価
を行った。
結果を第1表に示す。
実施例1,2では、切糸、毛羽の発生は、従来法である比
較例2とは何等差がなく、本発明方法により、毛羽、切
糸の発生がない事が判る。一方、比較例1では、毛羽、
切糸が増大しており、集束剤液を糸に附与した後は、対
ロールを用いて乾燥すれば優れた効果を示すことが第1
表より明らかである。
又、得られた糸の集束性では、実施例1,2は比較例1よ
りも切断毛羽長が短く、集束性の高い事が判る。
更に、得られた織物の表面品位は、実施例1,2では優れ
ているが、比較例1ではチカが発生し、実用上支障があ
った。
又、糸の集束剤附着量は、実施例1,2では附与した集束
剤が定量的に附着しているのに対し、比較例1では附与
した量よりも少なかった。
更に集束剤附着斑は実施例1,2では少なかったが、比較
例1では目立った。
実施例3,4 ビスコースレーヨンの75den/26フィラメントを対ロール
のネルソン式連続紡糸で製造した。紡糸、精練を終えた
糸を巻取り、この糸を遠心分離機により3000r.p.mで脱
水し、一次膨潤度を測定した所、210%であった。その
後、対ロールより成る乾燥機に導いたが実施例3では、
糸の水分率200%、実施例4では糸の水分率50%の時に
乾燥の対ロールの中間で集束剤液を附与后、乾燥し、無
撚でチーズに捲取った。
集束剤液は、ポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−
05、日本合成化学株式会社)の0.7%水溶液で、100m/mi
nで走行する糸に対して0.3ml/minを附与した。
比較例3は、糸の水分率が300%(一次膨潤度における
水分率以上)の時に集束剤液を附与し、それ以外は実施
例3と同一条件であった。
比較例4は糸の水分率が12%(水分率が低い条件)の時
に集束剤液を糸に附与し、それ以外は実施例3と同一条
件であった。
糸の製造中の切糸率を測定し、得られた糸の集束剤の附
着量の測定及び集束剤附着斑を評価し、集束性を切断毛
羽長で測定し、又毛羽の測定も行った。
結果を第2表に示す。
製造中の切糸率は、実施例3,4、比較例4は良好であっ
たが、比較例3は5%と高かった。
得られた糸の集束性は実施例3,4は高かったが比較例3,4
は低かった。
糸の毛羽は、実施例3,4、比較例4では良好であった
が、比較例3は毛羽が多かった。
集束剤附着斑は実施例3,4は少なかったが、比較例3,4で
は目立った。
実施例5 ビスコースレーヨンの75den/26フィラメントを製造し
た。脱液されて乾燥部に入った糸に定量ノズルにて、集
束剤液を附与した。集束剤液はポリビニルアルコール
(ゴーセノールGL-05、日本合成化学株式会社)の1.5%
水溶液を用いた。糸は対ロール式連続紡糸を行い乾燥工
程の中間で水分率150%の糸に集束剤液を附与し、乾燥
後、チーズ捲取機にて無撚で捲取った。そして得られた
糸が織物の経糸として用いうる特性を有しているかどう
か、その特性を測定し、従来法で得られた糸と比較し
た。従来法の糸は上記ビスコースレーヨンの75den/26フ
ィラメントの糸を、対ロール式連続紡糸を行い製造し、
集束剤液を附与せず、糸の捲取りをリング撚糸機により
行い、60回/mの撚を入れて捲取った糸である。
製造中の切糸率を測定し、糸の集束剤の附着量を測定
し、また糸の集束性の測定として切断毛羽長を測定し
た。さらに織物の経糸としての摩擦に耐え得るか否かを
TMテスターにて毛羽の発生を測定した。結果を第3表に
示す。
第3表から判るように実施例5では製造中の切糸率は低
かった。また集束剤の附着量は、殆んど附与した集束剤
液の濃度に近かった。
糸の特性としては切断毛羽長が従来法に比較して大巾に
短く糸の集束性が高いことを示している。またTMテスタ
ー毛羽発生も従来法より少く、これは織物の経糸に用い
て使用時の摩擦に耐えることを示し、後工程で別に糊付
を施さなくても、糸の製造工程で織物の経糸に使用出来
る原糸が得られることを示している。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明の方法をネルソン式連続紡糸方法で実施
するための装置の略示側面図であり、第1b図は第1a図に
示した装置を紡糸部側から見た略示正面図である。第2
図は本発明の方法を他の実施態様としてホフマン式連続
紡糸方法と対ロールによる乾燥を併用する方法で実施す
るための装置の略示側面図である。第3図は本発明の方
法のさらに他の実施態様としてスプール紡糸方法と対ロ
ールによる乾燥を併用する方法で実施するための装置の
略示側面図である。 1…紡糸原液管、2…紡糸口金、3…凝固浴、 4…糸、5および6…対ロール、7…精練部、 8…散液ノズル、9…送液管、10…脱液部、 11…乾燥部、12…集束剤液の定量附与ノズル、 13…送液管、14…吐出液、15…巻取機、 16…チーズ、17…糸ガイド、18…精練浴槽、 19…トンネル型乾燥機、20…スプール、21…精練液噴射
ノズル、 22…脱水機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝山 繁雄 宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−49011(JP,A) 特開 昭59−43110(JP,A) 特開 昭53−49119(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥工程の途中で、水分率が50重量%以上
    で、かつ一次膨潤度における水分率以下の範囲内の水分
    率を有する糸に、乾燥後に膜形成能力を有する高分子化
    合物を含んでなる集束剤液を付与し、対ロールを用いて
    乾燥後巻取ることを特徴とするレーヨン糸の製造方法。
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