JPH068502B2 - 酸化物超電導体の作製方法および装置 - Google Patents

酸化物超電導体の作製方法および装置

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JPH068502B2
JPH068502B2 JP63278218A JP27821888A JPH068502B2 JP H068502 B2 JPH068502 B2 JP H068502B2 JP 63278218 A JP63278218 A JP 63278218A JP 27821888 A JP27821888 A JP 27821888A JP H068502 B2 JPH068502 B2 JP H068502B2
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、改良された酸化物超電導体薄膜の作製方法お
よびその装置に関する。
(従来の技術) 近年、酸化物超電導体が発見されてその技術開発が急速
なテンポで進んでいる。一般的に酸化物超電導体の酸素
含有量はその超電導体特性に大きく影響することが知ら
れているが、超電導体中の酸素濃度の制御は極めて困難
である。
例えば、BA2YCu3Ox(Xは零であってもよい)の超電導
体を作成する際には、炭酸バリウム(BaCO3)、酸化
イットリウム(Y2O3)、酸化銅(CuO)を所定の比で混
合した後圧縮成型してベレットを先ず作り、そのベレッ
トを酸素雰囲気炉中で930℃まで昇温している。この
ベレットはこの時点では正方晶を示す。しかしこの試料
はこのままでは酸素含有量が少なく超電導特性を示さな
い。(以下で、正方晶系物質と呼ぶのは、この種の物質
をいうものとする)。
酸素含有量を適正値にして最良の超電導物質とするため
には、酸素雰囲気中で、先の930℃から1日をかけて
炉冷によるアニーリングをしなくてはならない。こうす
ると斜方晶となり90K付近以下の温度で超電導特性を
示す。(以下で、斜方晶系物質と呼ぶのは、この種の物
質をいうものとする)。
しかしながら、良好な超電導特性を得るのに、上記のよ
うに酸素雰囲気で1日をかけて炉冷する必要があるとい
うのでは、到底工業的に量産できるものではない。
B.G.Bagleyらは彼等の論文(Appl/Phys.Lett.51(1987)
P.622-P.624)で、酸素雰囲気中で高周波放電処理をす
ることにより、超電導特性を示さない正方晶系の物質が
斜方晶系となって超電導特性を示すようになることを示
している。
しかしこの場合も、90K級の超電導特性を得るには2
85時間の上記処理が必要であり、これも前記同様に工
業的に利用できるものではない。
S.Minomoらは彼等の論文(Jpn.J.Appl.Phys.27(1988)P.L
411-P.L413)で、ECRの放電処理を行なうと、60K
級の超電導物質が400℃、30分間の処理で90K級
にまで改良されることを示しているが、これはもともと
超電導特性が生じている試料に処理を施して超電導特性
の改善が行なわれたものであって、超電導特性を示さな
い正方晶系の物質の結晶構造を変化させて超電導特性を
生じさせたものではない。
僅かに、昭和60年第35回応用物理学関連講演会29a-
x-5で、江龍らは、酸素イオン注入およびレーザーアニ
ールにより、局所的に正方晶系物質を斜方晶系物質に変
化させることに成功しているが、これは極めて局所的な
処理に限られたものであって、到底大面積の量産に応用
できるものではなかった。
超電導体の作製に蒸着法を用いた例としては、B.Ohの論
文(Appl.Phys.Lett.51.852(1987))がある。
これは酸素を反応室内に導入しながら、イットリウム、
バリウム、銅の三種の金属を、同時に電子ビーム蒸発源
を用いて基体表面に蒸着させ薄膜を作製する。そしてこ
の薄膜を、650℃で3〜6時間、750℃で1時間、
または850℃で1時間、酸素雰囲気中でアニールした
後、アニール炉内にて徐冷することにより超電導薄膜を
得ている。従ってこの場合も作製に長時間を要すること
に変わりはない。
(発明が解決しようとする問題点) 以上のように、良好な超電導特性をもつ斜方晶系の物質
を得るためには、その作製法の如何を問わず、いずれも
長時間の処理を要し、従来の方法はすべて量産性に問題
がある。
(発明の目的) 本発明はこの問題を解決い、高温からの徐冷などのアニ
ーリングを必要とせず、短時間で良好な超電導特性の酸
化物超電導体薄膜を作製することのできる新規な製作方
法およびその装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、基体表面に酸化物超電導体を真空蒸着法で作
製中に、該基体表面に、高温非平衡プラズマまたは高温
平衡プラズマにより作成した酸素系活性種を照射する作
製方法によって前記目的を達成したものである。
酸化物超電導体がBA2YCu3Oxの組成を有するものの場合
に特に本発明の方法は良好な成績を示した。
本発明の方法を実現する装置としては、基体、該基体の
温度を調整する温度調整機構、該酸化物超電導体を構成
する元素または該元素を含有する化合物を蒸発させる蒸
発源、を内蔵する堆積室と、高温非平衡プラズマまたは
高温平衡プラズマを作製する放電室とを、バルブを介し
て連通可能に結合した装置、または、両室のそれぞれに
通ずるオリフィスを備えた差動排気室を介して結合した
装置が採用される。
(作用) 高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマはこの酸素
プラズマ内で原子状の酸素系活性種を多量に発生する。
この活性種は固定中の拡散係数が大きく低温で急速に拡
散する性質がある。このような酸素系活性種を蒸着法で
作製中の酸化物超電導体またはその超電導体原料の表面
に照射することにより優れた超電導特性の酸化物超電導
体または酸素を大量に含んだ酸化物超電導原料をその場
につくり出すことができる。
試料はアニールおよび徐冷する必要がなくなるか、少な
くともその時間を大幅に短縮することができる。
(実施例) 本発明は、本願の出願人なお出願になる特願昭61−0
69646号「表面処理方法および装置」を、その出願
当時は一般に知られていなかった酸化物超電導体の作製
に利用するものである。
前記特許願の明細書中の”LTEプラズマ”は、本願明
細書でいう”高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズ
マ”に当たる。
第1図に本発明の実施例の装置の概略の正面断面図を示
す。10はステンレス製の堆積室で、バルブ18は矢印
16方向にある排気装置につながる。基体15を保持す
る基体ホルダー12は、赤外線ランプ81により450
℃以上の昇温が可能である。基体ホルダー12の温度は
熱電対82によって測定され、図示しない温度調節計と
サイリスタユニツトの併用により、P、PI、PID制
御またはリレーを用いたON、OFF制御によってラン
プ81の電力が調整される。必要のときは、これに水冷
等の冷却機構を併用する。83は真空計である。
21は放電管であって、石英ガラスの二重管となってお
り、二重管の間に水を流して水冷される構造となってい
る。26、26′は冷却水の流れを示す。
22は銅パイプで作製したコイルであり、図示しないが
パイプ内を水冷している。コイル22の一方は接地され
ており他方は整合回路23を通して高周波電源24に接
続されている。高周波電源の周波数は、13.56MH
zである。
ステンレス製の差動排気室30と石英ガラス製の放電管
21はゴム製のOリング(図示しない)を用いて接合さ
れている。17は圧力計で、差動排気室30内の圧力を
測定し、圧力を一定にする調節は、バルブ19およびそ
の先につながる排気装置を調節して行なわれる。
特願昭61−069646号に記述されているように、
高周波電源24からコイル22に電力が注入されると、
初めは放電管21内に広く広がった高周波グロー放電が
生じる。さらに大電力を注入すると、コイル22の内部
に局所的にピンチされた高温非平衡プラズマまたは高温
平衡プラズマ27が生じる。(この高温非平衡プラズマ
または高温平衡プラズマについては、三戸英夫らの「真
空」第31巻第4号(1988)P271-P278や、その引用文献
に詳しく記述されている。) この高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマは、高
周波グロー放電と比較して非常に発光強度が高く、その
ため、多量の活性種が生じるが、特に原子状の活性種が
多い。また電気的には放電インピーダンスが格段に低く
なるという特徴をもっている。
圧力によっては(10Torr前後よりも低圧の側では)高
温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマ27の周囲に
グロー状放電プラズマが観察され、差動排気室30内の
活性種28の中には、高温非平衡プラズマまたは高温平
衡プラズマ27により作成された活性種の中に、そのグ
ロー放電による活性種も含まれている。
酸素系活性種が、差動排気室30を経由して堆積室10
まで輸送されるときの、その活性種の寿命に関しては、
J.M.Cookの論文Solid State Technology/日本版May(19
87)P.28-P.33やこの引用文献に詳しい。彼らはマイクロ
波放電により発生した酸素原子ダウンストリーム下での
寿命を議論しており、流速を適当にすればプラズマから
50cm後方でも90%以上寿命があることを示してい
る。
既述のように、酸素は、図示しないボンベから減圧弁、
流量コントローラーを経て矢印25の方向から導入され
差動排気室30、バルブ19を通して矢印29の方向に
排気される。差動排気室30の圧力の読みは圧力計17
によって行なわれ、圧力を一定にするための細かい調節
はバルブ19のコンダクタンスを調節することによって
行なわれる。矢印29につながる排気ポンプとしては、
ルーツポンプと油回転ポンプを用いている。差動排気室
30内の活性種28の大半は、バルブ19を通して矢印
29の方向に排気されるが、活性種28の一部はオリフ
ィス50を通して堆積室10内に噴出される。
第2図は、第1図の装置の内部を矢視A−A′から眺め
た図である。電子ビーム蒸発源41、42、43は第2
図のように回転対称形に配置してある。それぞれはC
u、Ba、Yの蒸発源である。
一方、各電子ビーム蒸発源41、42、43の構造は第
3図のようになっている。フィラメント電源65からの
電流で加熱されるフィラメント(電子源)63から放出
された電子は、フィラメント63よりも高電位にある加
速電極64により加速されて電子ビーム67となる。そ
してこの電子ビーム67は磁石68による偏向磁場69
で偏向され、図示しない冷却配管によって水冷された基
台62上に載置されるるつぼ61内に収容された被蒸発
物の表面を衝撃してこれを加熱して蒸発させる。るつぼ
61には被蒸発物である銅、バリウム、イットリウムが
投入されている。
第4図は、第1図内を矢視B−B′から眺めた図であ
る。コップ状の膜厚モニター71、72、73は、各蒸
発源に対応して配置され、膜厚モニター71は電子ビー
ム蒸発源41からの蒸発量だけを、膜厚モニター72は
電子ビーム蒸発源42からの蒸発量だけを、膜厚モニタ
ー73は電子ビーム蒸発源43からの蒸発量だけを測定
している。
堆積室10内の圧力は圧力計83によって行なわれる
が、この圧力を一定にするための調節はバルブ18のコ
ンダクタンスを調節することによって行なわれる。
本実施例の装置で、まず初めに高周波電源24から電力
をコイル22に印加しない状態、即ち高温非平衡プラズ
マまたは高温平衡プラズマを生じない状態で薄膜の作製
を行なった。
酸素を矢印25の方向から放電管21を通して差動排気
室30に導入する。酸素の流量を200sccmにした
ときに差動排気室30の圧力が1Torrになるようにバル
ブ19のコンダクタンスを調節する。差動排気室30か
ら堆積室10にオリフィス50を通して酸素が入る。そ
して堆積室30の圧力が10−4Torrになるようにバル
ブ16のコンダクタンスを調整する。基体15の材料に
はSrTiOを用いた。そして基体15の温度を60
0℃に設定して、電子ビーム蒸発源41、42、43か
らイットリウム、バリウム、銅を蒸発させ基体15の表
面に薄膜を作製した。
薄膜のイットリウム、バリウム、と銅の組成比が1:
2:3になり、さらに薄膜形成速度が600Å/min
になるようにイットリウム、バリウム、銅の蒸着速度を
調整した。
そして薄膜の厚さが10μm位になったところで蒸着を
停止させ、基体15を堆積室10から取り出し大気中に
放置した。この場合の薄膜は、イットリウム、バリウ
ム、銅の組成比は1:2:3になっていたが、酸素が不
足していたため超電導特性を示さなかった。
次に高周波電源24からの電力をコイル22に印加し
て、高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマを発生
させて酸素系活性種28を作り、先に述べた同一の条件
下で薄膜を作製したところ、該薄膜は90K級の良好な
超電導特性を示した。
次に、超電導体の原料としてBa2YCu3Oxだけでなく、他
のYおよびLn系の元素を用いるもの、即ち、 MBa2Cu3Ox ここでM=Y,Ln(=La、Ce,Pr, Nd,Pm,Sm, Eu,Gd,Tb, Dy,Ho,Tm, Yb,Lu) や、同じ元素構成で他の化学量論性を持った化合物ある
いは、 Bi系− Bi2Ca2Sr2Cu3Ox T系− T2Ba2Ca2Cu3Ox や、同じ元素構成で他の化学量論性をもった化合物や、
このほかの種々の元素構成で他の化学量論性を持った化
合物も試みたが、いずれにおいても本発明の方法は有効
であった。
本発明の方法に使用する高温非平衡プラズマまたは高温
平衡プラズマの発生装置は、第1図の構造に限られるも
のではない。前記特願昭61−069646号に記述さ
れている各種構造の装置や、本願の発明者の著述になる
文献、「真空」第31巻4号(1988)P.271-P.278やこれ
に引用されている各文献の装置の使用によっても本発明
は同様の効果を得ることができる。
本実施例ではるつぼ61には被蒸発物として銅、バリウ
ム、イットリウムなどの元素を用いたが、その元素を含
有する化合物であってもかまわない。例えば、銅を含む
酸化第二銅、バリウムを含む炭酸バリウム、イットリウ
ムを含む酸化イットリウムなどの酸化物であってもよ
い。
第5図は別の実施例を示すもので、第1図の差動排気室
30の代わりに酸素系活性種の輸送管31とバルブ32
が設けられている。この構成では差動排気系を省略でき
る適宜がある。
なお前記では、酸化用の気体として酸素を用いたが、オ
ゾン、亜酸化窒素等の気体を用いても同様の効果のある
ことが分かった。
なおまた堆積条件は上述の圧力、酸素流量等に限られる
ものではなくなり広い範囲で条件を選択できることが判
明している。但し酸素系活性種が不足する時は、酸化物
超電導体(或程度の超電導特性を示すもの)の作製まで
には至らず、超電導体原料(組成としては超電導体の可
能性をもつが、未だ超電導特性を示すに至らないもの)
の作製にとどまることもあるが、こうした膜に対して
は、これに前記の酸素系活性種を照射するという後工程
を施すことによって、比較的短時間でこれに超電導特性
を付与することができる。
(発明の効果) 以上に述べたように、本発明の方法および装置によれ
ば、高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマによっ
て作られた酸素の活性種を利用することによって、蒸着
方法で極めて短時間に、酸化物超電導体またはその超電
導体原料を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する本発明の装置の概略の
正面断面図。 第2図は、その堆積室内部のA−A′矢視図。 第4図は、同じくB−B′矢視図。 第3図は、蒸発源の概略の正面断面図。 第5図は別の実施例の第1図と同様の図。 10…堆積室、12…基体ホルダー、15…基体、21
…放電管、27…高温非平衡プラズマまたは高温平衡プ
ラズマ、28…活性種、30…差動排気室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 12/06 ZAA 8936−5G 13/00 HCU Z 7244−5G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体表面に酸化物超電導体を真空蒸着法で
    作製中に、該基体表面に、高温非平衡プラズマまたは高
    温平衡プラズマにより作成した酸素系活性種を照射した
    ことを特徴とする酸化物超電導体の作製方法。
  2. 【請求項2】前記酸化物超電導体がBaYCu
    の組成を有するものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の酸化物超電導体の作製方法。
  3. 【請求項3】その表面に酸化物超電導体の堆積処理を行
    なわんとする基体、該基体の温度を調整する温度調整機
    構、該酸化物超電導体を構成する元素または該元素を含
    有する化合物または混合物を蒸発させる蒸発源、を内蔵
    する堆積室と、高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラ
    ズマを作製する放電室とを、バルブを介して連通可能に
    結合したことを特徴とする酸化物超電導体の作製装置。
  4. 【請求項4】その表面に酸化物超電導体の堆積処理を行
    なわんとする基体、該基体の温度を調整する温度調整機
    構、該酸化物超電導体を構成する元素または該元素を含
    有する化合物を蒸発させる蒸発源、を内蔵する堆積室
    と、高温非平衡プラズマまたは高温平衡プラズマを作製
    する放電室とを、両室のそれぞれに通ずるオリフィスを
    備えた差動排気室を介して結合したことを特徴とする酸
    化物超電導体の作製装置。
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