JPH0685845B2 - 電気浸透式脱水機 - Google Patents

電気浸透式脱水機

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JPH0685845B2
JPH0685845B2 JP63013992A JP1399288A JPH0685845B2 JP H0685845 B2 JPH0685845 B2 JP H0685845B2 JP 63013992 A JP63013992 A JP 63013992A JP 1399288 A JP1399288 A JP 1399288A JP H0685845 B2 JPH0685845 B2 JP H0685845B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、下水処理場,し尿処理場等の処理工程で多
量に発生した余剰汚泥等を脱水処理する電気浸透式脱水
機に関する。
〔従来の技術〕
頭記の各種処理場で多量に発生した余剰汚泥等は、脱水
処理後に通常はその脱水ケーキを焼却ないしコンポスト
化して処分されることから、脱水機として在来の機械プ
レス式脱水機に比べて高い脱水率の得られる電気浸透式
脱水機が多用されるようになっている。
ここでベルトプレス型電気浸透式脱水機を例に、前記余
剰汚泥を脱水処理する従来の電気浸透脱水機の構成を第
3図により説明する。図において、1は泥漿供給ホッ
パ、2はホッパ1に通じる泥漿通路3の下側に沿って一
対のローラ4の間に張架された陰極側電極を兼るフィル
タベルト、5はフィルタベルト2の駆動モータ、6は泥
漿通路3を隔ててフィルタベルト2に対向するようにロ
ーラ7の間の張架された陽極側電極を兼ねるプレスベル
ト、8は前記の陽極,陰極側電極を兼ねる各ベルト6,2
に電圧を印加する直流電源、9はフィルタベルト2の下
方に配置した濾液受け皿である。なお前記各ベルト2,6
には耐蝕性の高い金属,カーボン等の導電材料で作られ
た排水,ガス抜き溝を有するキャタピラ形ベルト、ない
しは導電線材を網状に織ったネット状ベルトが用いられ
ている。
かかる電気浸透式脱水機の脱水作用は周知であり、直流
電源8より各ベルト2,6のの間に電圧を印加し、駆動モ
ータ5でフィルタベルト2を駆動した状態でホッパ1よ
り泥漿通路3へ被脱水処理物である汚泥等の泥漿10を供
給することにより、泥漿10は通路3に沿ってその入口側
から出口側へベルト搬送される過程でフィルタベルト2
とプレスベルト6との間にサンドイッチ状に挟まれて圧
搾力を受けるとともに、対向電極間に形成された電場に
基づく電気浸透作用が加わるようになる。これにより泥
漿10(余剰汚泥のζ電位(界面動電位)は負)に含まれ
ている水分は正に帯電して陰極側に流動し、フィルタベ
ルト2を透過して濾水受け皿9に滴下した後に系外に排
出される。一方、脱水された泥漿10はそのままベルト搬
送されて通路3の出口より脱水ケーキ11となって回収さ
れ、その後に焼却,ないしコンポスト化して処分され
る。
〔発明の解決しようとする課題〕
ところで上記した従来の電気浸透式脱水機のままでは、
電気浸透脱水に要する消費電力量が大となる他に、下水
処理場で発生した余剰汚泥等のように各種成分の懸濁粒
子を含んでいる泥漿を脱水処理した場合には脱水ケーキ
のpHが原汚泥と比べて大幅に変化し、その後に脱水ケー
キを処分する上で問題が生じる。
この点に付いて次に下水処理場で発生する余剰汚泥を例
に第4図により説明する。第4図は第3図における泥漿
通路途中の断面を示すものであり、陽極側プレスベルト
6と陰極側のフィルタベルト2との間に余剰汚泥として
の泥漿10が挟まれ、この状態でベルト搬送されながら電
気浸透脱水作用を受ける。ここで下水処理場等で発生す
る通常の余剰汚泥ζ電位が負であり、汚泥の含有水は陰
極側のフィルタベルト2に向けて流動し、フィルタベル
ト2を透過して系外に排出される。このように余剰汚泥
の含有水はフィルタベルト2に向けて一方的に流動する
ために電気浸透脱水が進行するに連れて特に陽極側のプ
レスベルト6に接する側では10aを示す泥漿部分の含水
率が大きく低下して乾燥状態になる。ところで泥漿10が
導電性を持つのは泥漿中の含有水に溶解しているイオン
が電場の作用で移動するためであり、したがって前記の
ようにプレスベルト6に接する側の泥漿10aが乾燥状態
になると泥漿の抵抗が増して導電性が低下し、電極間に
挟まれた泥漿中を電流が流れにくくなる。このために電
気浸透脱水に必要な電流を流すことは泥漿通路の出口側
に行くほど電極間の印加電圧を高める必要がある等、結
果的に消費電力量が増大する。
また余剰汚泥にはNa+,Ca2+,K+,SO4 2-,Cl-,NO3 -等のイオ
ンを含んでいる。これらのイオンは電場の方向にしたが
って流動し、Na+,Ca2+,K+等の陽イオンは含有水ととも
に陰極側のフィルタベルト2に向けて移動して系外に排
出されるのに対し、SO4 2-,Cl-,NO3 -等の陰イオンは陽極
側のプレスベルト6に向けて移動する。しかして泥漿の
含有水は全て陰極側に移動するので陰イオンは排出され
ずに殆どが泥漿中にとどまることになる。この結果、フ
ィルタベルト2を通じて系外に排出される濾液には前記
した陽イオンを多く含んでpHがアルカリ性に偏るのに対
して、脱水処理の脱水ケーキは前記した陰イオンが多く
残留して酸性に偏るようになる。
一方、余剰汚泥の脱性ケーキを焼却炉で焼却したり,あ
るいはコンポスト化して処分する場合には、できるかぎ
り脱水ケーキはpHが中性に近いほど好ましく、脱水ケー
キのpHが酸性であると焼却炉の寿命を縮めたり、またコ
ンポスト化するには土壌への影響を考慮して酸性に偏る
のを抑えるために脱水ケーキに対して別な中和処理が必
要になる。
この発明は上記の点にかんがみ成されたものであり、そ
の目的は余剰汚泥等の電気浸透脱水に要する消費電力量
の節減化を図るとともに、併せて脱水処理後の脱水ケー
キのpHが原泥漿と比べて大きく変化するのを抑えること
ができるようにした電気浸透式脱水機を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために、この発明によれば、泥漿
通路を挟んで一対の電極を対向配備し、該電極間に電圧
を印加した状態で前記通路に供給した泥漿を電気浸透脱
水させる電気浸透商品脱水機において、泥漿に含まれる
懸濁粒子のζ電位極性と反対極性の電極側より該電極と
接する泥漿部分に向けて前記懸濁粒子のζ電位が負であ
る場合にはアルカリ性液を,ζ電位が正である場合には
酸性液を外部より供給する液供給手段を備えた構成する
ものとする。
〔作用〕
上記において、液供給手段は被脱水処理物である泥漿の
懸濁粒子のζ電位極性に対応してあらかじめ別に用意し
た酸性,ないしアルカリ性液を前記ζ電位の極性と反対
極性の電極側より該電極と接する泥漿部分に向けてシャ
ワーノズルより撤布するか、あるいは懸濁粒子のζ電位
極性と同極性の電極側を通じて排出された濾液を、送液
ライン,シャワーノズルを通じて前記電極と対向する反
対極性の電極側から泥漿に向けて撤布するようにしたも
のである。
これにより泥漿の懸濁粒子のζ電位極性が負である場合
にはアルカリ性液が、またζ電位が正である場合には酸
性液が濾液排出側の電極と対向する反対極性の電極側よ
り該電極に接する泥漿に向けて供給されるようになる。
したがって電気浸透脱水の進行に伴う泥漿の乾燥化を防
いで泥漿通路全域で電気浸透脱水に必要な導電性を保つ
ことができるとともに、同時に脱水処理によりり濾水と
ともに排出される泥漿中のイオン性成分を泥漿に加えて
脱水ケーキのpHが極端に酸性,アルカリ性に偏るのを防
止することができる。
〔実施例〕
第1図,第2図はそれぞれ下水処理場から発生する余剰
汚泥(ζ電位が負)を被脱水物として電気浸透脱水処理
を行う本発明の異なる実施例を示すものであり、第3図
に対応する同一部材には同じ符号が付してある。
まず第1図の実施例において、電気浸透式脱水の基本構
造は第3図と同一あるが、特に本発明により陽極側電極
と兼ねるプレスベルト6側よりプレスベルトに接する泥
漿10に向けてアルカリ性液を撤布供給する液供給手段が
新たに設けてある。この液供給手段は、アルカリ性の供
給液12を貯留したタンク13と、該タンク13よりポンプ14
を介して引出した送液ライン15と、送液ライン15に接続
してプレスベルト6側より泥漿通路3に向けて並置配備
したシャワーノズル16とから構成されている。
かかる構成で、ホッパ1より泥漿通路3に供給したζ電
位が負である余剰汚泥を電気浸透脱水処理する過程でア
ルカリ性の液12が送液ライン15,シャワーノズル16を通
じて陽極のプレスベルト6側より泥漿10に向けて撤布す
る。これにより特にプレスベルト6に接する側では泥漿
10に供給液12が含浸されて湿潤状態を保つようになる。
したがって泥漿の乾燥化を防いで電気浸透に必要な導電
性保ち、消費電力量の増大化を防ぐことができる。また
同時に濾水とともに陰極側のフィルタベルト2を透過し
て排出される陽イオン性の成分を補償するようにアルカ
リ性の液が補給されることから泥漿のpHが中和されて極
端に酸性に偏ることがなくなり、脱水処理後の脱水ケー
キのpHを原泥漿と略同程度まで戻すことができる。
次に第1図の実施例による装置を用いて行った実験結果
に付いて述べる。実験条件としては下水処理場の余剰汚
泥(ζ電位が負)を通常のベルトプレスで含水率88%ま
でプレ脱水した汚泥を供試料とし、アルカリ性液にはNa
OHの水溶液(0.5重量%)を用い、供試料を含水量70%
まで電気浸透脱水処理した。この実験結果によれば、脱
水ケーキ1トン当たりの脱水処理に要する消費電力量は
250KWH、脱水ケーキのpHは6.2であった。これに対し、
アルカリ性液の供給を行わない従来方式で同じ供試料を
含水率70%まで脱水した実験結果によれば、脱水ケーキ
1トン当たりの消費電力量は80KWH、脱水ケーキのpHは
3.1であり、本発明の方式により消費電力量の大幅な節
減化と、併せて脱水ケーキのpHが酸性に偏るのを防止で
きることが確認された。
次に本発明の別な実施例を第2図に示す。この実施例で
はプレスベルト6側より泥漿10に向けて供給する供給液
としてフィルタベルト2を透過して排出された濾液を活
用するものであり、液の液供給手段はフィルタベルト2
を透過して排出した濾液を貯留するタンク12と、該タン
ク12から引出してプレスベルト6側に並置配備したシャ
ワーノズル16との間に配管した送液ライン15を装備して
構成されている。
かかる構成で、プレスベルト6を陽極,フィルタベルト
2を陰極として電圧を印加して余剰汚泥(ζ電位が負)
を電気浸透脱水した場合、フィルタベルト2を透過して
排出される濾液は泥漿の含有水の他に陽イオンの成分を
多く含んだアルカリ性液となる。したがってタンク12に
回収した濾液を送液ライン15,シャワーノズル16を通じ
て陽極のプレスベルト6側より泥漿10に向けて撤布する
ことにより、第1図の実施例で述べたと同様な効果を奏
することができる。
なお、下水処理場の余剰汚泥のように泥漿10のζ電位が
負である場合に前記のようにプレスベルト6を陽極,フ
ィルタベルト2を陰極として電圧を印加して電気浸透脱
水することにより濾液は下側のフィルタベルト2を透過
して排出され、また泥漿10が水酸化アルミニュウムスラ
ッジのようにζ電位が正である場合には、前記とは逆に
フィルタベルト2を陽極,プレスベルト6を陰極として
電圧印加することにより濾液が同様に下側のフィルタベ
ルト2を透過して排出されることになる。したがって第
2図の実施例に示した液供給手段を用いることにより、
フィルタベルト2とプレスベルト6の電極極性を切換え
るのみで正,負のζ電位を持つ泥漿のいずれにも対応で
きて好都合である。
次に第2図の実施例による装置を使用し、水酸化アルミ
ニウムスラッジを被脱水物の供試料として電気浸透脱水
した実験結果を述べる。なお水酸化アルミニウムスラッ
ジはζ電位が正であることから先記のようにフィルタベ
ルト2を陽極,プレスベルト6を陰極として電圧を印加
した。ここで含水率85%の水酸化アルミニウムスラッジ
を含水率70%まで脱水したところ、フィルタベルト2側
から排出された濾液のpHは2.5、脱水ケーキ1トン当た
りの消費電力費は450KWH、脱水ケーキのpHは8.0であっ
た。これに対して濾液を泥漿に還流させない従来方式で
は、消費電力量が脱水ケーキ1トン当たり640KWH、脱水
ケーキのpHは10.5であり、第1図の実施例で述べたと同
様に消費電力量の節減化と併せて脱水ケーキのpHの極端
な偏りを防止できることが確認された。
〔発明の効果〕
以上述べたようにこの発明によれば、泥漿通路を挟んで
一対の電極を対向配備し、該電極間に電圧を印加した状
態で前記通路に供給した泥漿を電気浸透脱水させる電気
浸透商品脱水機において、泥漿に含まれる懸濁粒子のζ
電位極性と反対極性の電極側より該電極と接する泥漿部
分に向けて前記懸濁粒子のζ電位が負である場合にはア
ルカリ性液,ζ電位が正である場合には酸性液を外部よ
り供給する液供給手段を備え、電気浸透脱水中に濾液排
出側の電極と反対極性の電極側より泥漿へ向けて前記条
件に合う液を供給するよう構成したことにより、電気浸
透脱水の進行に伴う泥漿の乾燥化を防ぎ、泥漿の導電性
を保って消費電力量を節減化できるとともに、同時に濾
液とともに泥漿中から排出されるイオン性成分を補償し
て脱水処理の脱水ケーキのpHが極端に酸性,アルカリ性
に偏るの防止し、脱水ケーキを焼却,コンポスト化して
処分する際の問題を解消できる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図はそれぞれ本発明の異なる実施例の構成
図、第3図は従来における電気浸透式脱水機の構成図、
第4図は第3図の泥漿通路断面図である。各図におい
て、 2:電極を兼ねたフィルタベルト、3:泥漿通路、6:電極を
兼ねたプレスベルト、8:直流電源、9:濾液受け皿、10:
泥漿、11:脱水ケーキ、12:供給液、13:タンク、15:送液
ライン、16:シャワーノズル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】泥漿通路を挟んで一対の電極を対向配備
    し、該電極間に電圧を印加した状態で前記通路に供給し
    た泥漿を電気浸透脱水させる電気浸透式脱水機におい
    て、泥漿に含まれる懸濁粒子のζ電位の極性と反対極性
    の電極側より該電極と接する泥漿部分に向けて前記懸濁
    粒子のζ電位が負である場合にはアルカリ性液を,ζ電
    位が正である場合には酸性液を外部より供給する液供給
    手段を備えたことを特徴とする電気浸透式脱水機。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の電気浸透式脱
    水機において、液供給手段が懸濁粒子のζ電位極性と同
    極性の電極側を通じて排出された濾液を、送液ライン,
    シャワーノズルを通じて前記電極と対向する反対極性の
    電極側から泥漿に向けて撤布供給するものであることを
    特徴とする電気浸透式脱水機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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