JPH0686637A - 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法 - Google Patents

集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH0686637A
JPH0686637A JP5173028A JP17302893A JPH0686637A JP H0686637 A JPH0686637 A JP H0686637A JP 5173028 A JP5173028 A JP 5173028A JP 17302893 A JP17302893 A JP 17302893A JP H0686637 A JPH0686637 A JP H0686637A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cocoa
chocolate
alkali
cacao
flavor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5173028A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Takemori
俊雄 竹森
Toshinobu Tsurumi
利信 鶴見
Masanori Ito
雅範 伊藤
Tatsuya Kamiwaki
達也 上脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lotte Co Ltd filed Critical Lotte Co Ltd
Priority to JP5173028A priority Critical patent/JPH0686637A/ja
Priority to KR1019940000727A priority patent/KR950002601A/ko
Publication of JPH0686637A publication Critical patent/JPH0686637A/ja
Priority to US08/220,224 priority patent/US5635183A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チョコレートの主原料であるカカオの香味を
改良し、更に香味の増強されたカカオを用い、芳香なカ
カオ感を生かし、しかも甘味の低減されたチョコレート
を得ると共に、特に集中度を向上させ得る香味を増強さ
せたカカオを使用することにより、集中度を向上させ得
るチョコレートを得る。 【構成】 生カカオ豆または半焙炒したカカオ豆からシ
ェルおよびジャームを除去してカカオニブとし、これに
アルカリを添加し、撹拌、反応させてアルカリ処理し、
更に乾燥、焙炒して香味の改良された甘味低減効果およ
び集中度を向上し得る効果のあるカカオニブを調製す
る。甘味低減効果および集中度を向上する効果のあるカ
カオニブを用いたチョコレートは、このアルカリ処理し
たカカオニブを粉砕、摩砕してカカオマスとし、これを
原料として常法により製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チョコレートの主原料
であるカカオの香味を改良すると共に、香味を増強した
カカオを用いて、芳香なカカオ感を生かし、しかも集中
度の向上にも役立ち得る、甘味の低減されたチョコレー
トおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チョコレートの製造を目的として、従来
カカオのアルカリ処理が行われた例はない。別の目的の
ために、カカオの処理方法として、アルカリ処理が行わ
れたことはあるが、これは概して、ココアパウダーの香
味や色調、水に対する分散性等を改良する目的で行われ
るものである。
【0003】また、前記カカオのアルカリ処理が、ココ
ア以外の用途で用いられている例としては、カカオの殺
菌の目的で、弱アルカリ性塩水溶液を用いて処理する試
み(特公平2−291233号公報)、低級カカオ豆の
香味改良の目的でアンモニアを用いて有機酸を中和する
試み(特公昭61−56975号公報)、および食品原
料用チョコレート(プリンやゼリーに用いられる)の水
分散性を高めるためにアルカリ処理を行う試み(特公昭
61−10094号公報)等を挙げることができる。
【0004】一方、特定pHのカカオニブまたはカカオ
マスに、所定のアルカリ、還元糖、アミノ酸、タンニン
を添加して焙炒する方法(特公昭53−31493号公
報)が提案されている。しかし、この方法では、予め原
料のカカオ豆の組成分を測定して、必要な前記添加物質
の所定量に対して添加するため、作業が複雑化する。ま
た、この場合においても、香味を十分に改良することは
できない。
【0005】これらの従来技術は、高級なカカオ豆の豊
かな香気を更に引き出すと共に、芳香なカカオ感を生か
し、しかも集中度の向上にも役立ち得る、甘味の低減さ
れたチョコレートを得る本発明の試みとは目的が異な
り、さらに操作の簡便さや香気の発現等においても十分
なものではないと考えられる。
【0006】なお、従来技術において、集中度を向上さ
せ得るチョコレートについては、未だ提案され、あるい
は実施されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、チョ
コレートの主原料であるカカオの香味を改良し、更に香
味の増強されたカカオを用い、芳香なカカオ感を生か
し、しかも甘味の低減されたチョコレートを提供すると
共に、特に集中度を向上させ得る香味を増強させたカカ
オを使用することにより、集中度を向上させ得るチョコ
レートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明によれば、生カカオ豆または半焙炒したカカ
オ豆のカカオニブをアルカリ処理してなる、チョコレー
トに用いる集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改
良並びに増強方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、生カカオ豆または
半焙炒したカカオ豆からシェルおよびジャームを除去し
てカカオニブとし、これにアルカリを添加し、撹拌、反
応させてアルカリ処理し、更に乾燥、焙炒したカカオニ
ブを調製し、このアルカリ処理したカカオニブを粉砕、
摩砕してカカオマスとし、これを原料として常法により
チョコレートを製造することを特徴とする、集中度を向
上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用
いるチョコレートの製造方法が提供される。
【0010】更に、本発明によれば、生カカオ豆または
半焙炒したカカオ豆からシェルおよびジャームを除去し
て得られるカカオニブにアルカリを添加し、撹拌、反応
させてアルカリ処理し、更に乾燥、焙炒した集中度を向
上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを粉
砕、摩砕したカカオマスと、カカオマス以外の通常のチ
ョコレート原料とからなることを特徴とする、集中度を
向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを
用いたチョコレートが提供される。
【0011】本発明においては、前記のカカオニブのア
ルカリ処理に用いられるアルカリは、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、水
酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム等の種々のアルカリを使用するこ
とができるが、従来のカカオのアルカリ処理に使用され
たことのない水酸化カルシウムが特に好適である。
【0012】本発明において使用するカカオ豆の種類、
豆の大きさ、状態(醗酵の程度、水分含量、有機酸濃度
等)は、通常のチョコレートの原料として使用し得るも
のであれば、特に限定されない。しかしながら、本発明
は低級のカカオ豆や醗酵不十分の不良豆を改善すること
を意図するものではなく、高級カカオ豆の香気を積極的
に引き出すものであるので、良質のカカオ豆を用いた方
がより好ましい結果が得られる。
【0013】カカオニブのアルカリ処理に際し、アルカ
リ、特に水酸化カルシウムの添加量は、カカオニブに対
して0.2〜3.0重量%、好ましくは1.0〜2.0
重量%とする。0.2%以下の場合においては、好まし
い香気の発現や不快臭の低減効果が十分に期待できず、
3.0%以上においては、アルカリ臭が強く発生するた
めに、香気のバランスが崩れてしまう。
【0014】また、アルカリ、特に水酸化カルシウム
と、カカオニブとの反応は、好ましくは水の存在する状
態で行う。反応条件としては、温度は40〜210℃、
圧力は大気圧〜5気圧が好ましい。反応する場合は、乾
燥したニブと粉体のアルカリとを単に混ぜるのではな
く、水の存在下で温度と圧力をかけて反応性を高めた方
が好ましい。
【0015】アルカリ処理反応終了後のカカオニブは、
乾燥、焙炒、粉砕、摩砕からなる一般のカカオマスの製
造方法に従ってカカオマスとする。その後も、一般的な
チョコレートの製法に準じてチョコレートを製造する。
【0016】なお、本発明においては、アルカリ処理を
ローストの前に行うか、後に行うかも重要な特徴であ
る。アルカリ処理をローストの前に行うと、アルカリと
香気成分の前駆体とが反応し、香気成分の前駆物質を化
学反応させた後のロースト工程中に香気の発現が認めら
れ、香気の発現機構であるメイラード反応がより進み易
いpHに保たれる。これに対して、アルカリ処理をロー
ストの後に行うと、アルカリと香気成分自体とが反応す
ることとなり、ローストによって発現した香気成分が、
アルカリ処理によってかなり違った香気成分に変化して
しまい、芳香なカカオ感や集中力を向上させ得る香味は
得られない。
【0017】
【作用】本発明によれば、チョコレートの主原料である
カカオの香味が改良され、香味を増強することによっ
て、集中度を向上し得ると共に芳香なカカオ感を生かし
たチョコレートが提供されるが、これはアルカリ、特に
水酸化カルシウムにより、カカオ豆の構造を構成する成
分であるヘミセルロースの水解、蛋白質や澱粉の加水分
解が起こり、これに伴ってアミノ酸、糖のような香気の
前駆物質が遊離の状態となって増加し、香気の発現量が
増加するためと推定される。
【0018】このようなアルカリ処理したカカオ豆をチ
ョコレートに用いると、カカオ本来の香気成分が増加す
ると共に不快臭成分が減少し、更に甘味を低減した総合
的に優れた嗜好性を有するチョコレートを得ることがで
きる。
【0019】また、この様にして改良並びに増強された
香味は、集中度の向上に貢献し得ることが実験の結果か
ら明らであり、従って本発明により香味を改良並びに増
強したカカオニブを使用してチョコレートを製造するこ
とにより、集中度を向上し得るチョコレートを得ること
ができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、チョコレートの主原料
であるカカオの香味を改良並びに増強することができ、
更に香味の増強したカカオを用い、芳香なカカオ感を生
かし、しかも甘味の低減されたチョコレートを得ること
ができると共に、集中度を向上させ得る香味を増強させ
たカカオを使用することにより、集中度を向上させ得る
チョコレートを得ることができる。
【0021】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0022】実施例1(水酸化カルシウム処理カカオニ
ブの製造) カカオニブに130℃で1気圧の圧力下で20分間、
1.5%水酸化カルシウムを加えて撹拌を行った。反応
終了後、乾燥、焙炒を行い、水酸化カルシウム処理カカ
オニブを製造した。
【0023】試験例1 本発明のチョコレートは、従来のチョコレートと比較す
ると、好ましい香気が増強されている一方で、悪い香り
が抑えられているのが特徴である。実際に、実施例1の
アルカリ処理したカカオマスと、無処理のカカオマスと
を試料として、ガスクロ分析を行った結果を図1に示
す。カカオ本来の香気成分であるピラジン類が、2倍以
上に増えた一方で、不快臭として知られている揮発性の
有機酸類が、約4分の1迄抑えられていることが分っ
た。
【0024】実施例2(水酸化カルシウム処理カカオニ
ブを用いたチョコレートの製造) 実施例1の水酸化カルシウム処理カカオニブを摩砕した
カカオマス、および砂糖、全脂粉乳、ココアバターの一
部を十分ミキシングし、その後ロールミルで粉砕し、更
にココアバターと乳化剤、香料を添加し、コンチングを
行ってチョコレート生地を製造した。更に、その生地を
成型し、チョコレート製品とした。
【0025】比較例1 通常のカカオマスを用いた以外は、本発明により製造し
た実施例2のチョコレートと同じ配合として、同様の方
法によりチョコレートを製造し、チョコレート製品を得
た。
【0026】試験例2 本発明による実施例1のチョコレートと、通常のカカオ
マスを用いた比較例1のチョコレートとを試料とし、チ
ョコレートの嗜好調査をパネラー(女子高校生200
名)に対して行った。結果を図2に示す。
【0027】図2から分るように、本発明によるチョコ
レートは、おいしさ、香りのいずれにおいても高く支持
された。更に、甘さも控え目であることが分った。
【0028】試験例3 本発明による実施例1のチョコレートと、通常のカカオ
マスを用いた比較例1のチョコレートとを試料とし、チ
ョコレートの香りによる集中度の向上試験をパネラー
(大学生20人)に対して行った。
【0029】集中度は、勉強する時や各作業をする時
に、その能率を向上させるための重要な精神作用の一つ
である。集中の度合、いわゆる集中度は、その時の脳波
(α波)を測定することにより解析できる。脳波は、図
3に示すように、頭部に取り付けた電極によって、脳活
動時に発生する微弱な電気を測定することにより計測す
る。そして、集中度の測定に際しては、前頭葉部分(図
3中に示す1の部分)と後頭葉部分(図3中に示す9の
部分)から測定される脳波(α波)の波形の相互相関関
数を計算し、最初のピークまでの時間をτmとして求め
る(図4参照)。なお、図4において、集中度が向上す
ると、このτmは小さくなる。
【0030】実施例1と比較例1のチョコレートの香り
をそれぞれ嗅いだ後、パネラーの脳波を測定し、その結
果を図5に示す。図5からも明らかなように、本発明に
よる実施例1のチョコレートの香りを嗅いだ時の40.
0τmに対して、比較例1のチョコレートの香りを嗅い
だ時は、44.3τmと値が大きく、実施例1のチョコ
レートの香りを嗅いだ時の方が集中度が向上しているこ
とが分かる。なお、図5中の右に示す2つのグラフは、
いずれのチョコレートの香りをも嗅いでいないパネラー
の脳波を測定したもので、非集中時の指標として安静閉
眼時の脳波を、集中している時の指標として暗算時の脳
波をそれぞれ測定してτmの値を求めたものである。か
かる数値との比較によれば、実施例1のチョコレートの
香気による集中度の向上は、暗算時の39.5τmと極
めて近い数値であることが分かる。
【0031】試験例4 本発明による実施例1のチョコレートと、比較例1のチ
ョコレートを試料とし、パネラー(女子大学生155
名)に対して英単語の校正テストを行った。表1にテス
トの例題の一部を示す。表1に示すように、校正試験は
左に正解の英単語を、右にこれと一字違いの英単語をそ
れぞれ表示し、右に表示された単語の間違いを校正させ
ることにより行った。
【0032】実施例1のチョコレートと、比較例1のチ
ョコレートとをそれぞれ試食し、試食後から校正を開始
して1分毎に回答数を記録した。結果を図6に示す。図
6中の縦軸は、チョコレートを試食した後に行った校正
テストの回答数から、チョコレートを試食せずに行った
校正テストの回答数を、差し引いた数を表す。また、横
軸は回答時間である。比較例1のチョコレートを試食し
た場合に比べて、本発明による実施例1のチョコレート
を試食した場合は、回答数が試食1分後から徐々に増加
し初め、7分後の回答数の増加は、比較例1のチョコレ
ートを試食した場合の約6倍にも達するという、驚異的
な作業能率の向上が確認された。
【0033】実施例3(水酸化カルシウム処理カカオニ
ブの製造) カカオニブに、130℃で1気圧の圧力下で20分間、
1.0%水酸化カルシウムを加えて撹拌を行った。反応
終了後、乾燥、焙炒を行い、水酸化カルシウム処理カカ
オニブを製造した。
【0034】実施例4(水酸化カルシウム処理カカオニ
ブを用いたチョコレートの製造) 実施例3の水酸化カルシウム処理カカオニブを摩砕した
カカオマス、および砂糖、全脂粉乳、ココアバターの一
部を十分ミキシングし、その後ロールミルで粉砕し、更
にココアバターと乳化剤、香料を添加し、コンチングを
行ってチョコレート生地を製造した。更に、その生地を
成型し、チョコレート製品とした。
【0035】実施例5(炭酸カリウム処理カカオニブの
製造) カカオニブに、130℃で1気圧の圧力下で20分間、
1.0%炭酸カリウムを加えて撹拌を行った。反応終了
後、乾燥、焙炒を行い、炭酸カリウム処理カカオニブを
製造した。
【0036】実施例6(炭酸カリウム処理カカオニブを
用いたチョコレートの製造) 実施例5の炭酸カリウム処理カカオニブを摩砕したカカ
オマス、および砂糖、全脂粉乳、ココアバターの一部を
十分ミキシングし、その後ロールミルで粉砕し、更にコ
コアバターと乳化剤、香料を添加し、コンチングを行っ
てチョコレート生地を製造した。更に、その生地を成型
し、チョコレート製品とした。
【0037】試験例5 水酸化カルシウム処理により製造した実施例4のチョコ
レートと、炭酸カリウム処理により製造した実施例6の
チョコレートとを試料とし、パネラー(女子高校生10
0名)を対象にチョコレートの嗜好調査を行った。結果
を図7に示す。
【0038】図7から分かるように、本発明によるアル
カリ処理に用いるアルカリとしては、炭酸カリウムより
水酸化カルシウムの方が優れていた。
【0039】試験例6 水酸化カルシウム処理により製造した実施例4のチョコ
レートと、炭酸カリウム処理により製造した実施例6の
チョコレートとを試料とし、チョコレートの香りによる
集中度向上の測定を、パネラー(大学生20人)を対象
に試験例4と同様の方法で行った。
【0040】実施例4と実施例6のチョコレートの香り
をそれぞれ嗅いだ後、パネラーの脳波を測定した。その
結果を図8に示す。図8からも明らかなように、本発明
による実施例4のチョコレートの香りを嗅いだ時の方
が、39.5τmと実施例6のチョコレートの香りを嗅
いだ時の43.9τmよりも、はるかに値が小さく、集
中度が向上していることが分かる。なお、図8中の右に
示す2つのグラフは、いずれのチョコレートの香りをも
嗅いでいないパネラーの脳波を測定し、τmの値を求め
たもので、非集中時の指標として安静閉眼時の脳波を、
集中している時の指標として暗算時の脳波をそれぞれ測
定したものである。かかる数値との比較によれば、実施
例4のチョコレートの香気による集中度の向上は、暗算
時の数値である39.5τmと同数値であることが分か
る。
【0041】試験例7 水酸化カルシウム処理により製造した実施例4のチョコ
レートと、炭酸カリウム処理により製造した実施例6の
チョコレートとを試料とし、パネラー(女子大生150
名)に対して英単語の校正テストを試験例4と同様の方
法で行った。結果を図9に示す。
【0042】図9から分るように、実施例6のチョコレ
ートに比べて、本発明による実施例4のチョコレートの
香りを嗅いだ場合の方が、回答数が有意に増加し、7分
後には実施例6のチョコレートを試食した場合の回答数
の5倍強という、画期的な作業能率の向上が確認され
た。
【0043】実施例7(炭酸ナトリウム処理カカオニブ
の製造) カカオニブに、115℃で1気圧の圧力下で20分間、
1.0%炭酸ナトリウムを加えて、撹拌を行った。反応
終了後、乾燥、焙炒を行い、炭酸ナトリウム処理カカオ
ニブを製造した。
【0044】実施例8(炭酸ナトリウム処理カカオニブ
を用いたチョコレートの製造) 実施例7の炭酸ナトリウム処理カカオニブを摩砕したカ
カオマス、および砂糖、全脂粉乳、ココアバターの一部
を十分ミキシングし、その後ロールミルで粉砕し、更に
ココアバターと乳化剤、香料を添加し、コンチングを行
ってチョコレート生地を製造した。更に、その生地を成
型し、チョコレート製品とした。
【0045】試験例8 水酸化カルシウム処理により製造した実施例4のチョコ
レートと、炭酸ナトリウム処理により製造した実施例8
のチョコレートとを試料とし、パネラー(女子高校生1
00名)を対象にチョコレートの嗜好調査を行った。結
果を図10に示す。
【0046】図10から分るように、本発明によるアル
カリ処理に用いるアルカリとしては、炭酸ナトリウムよ
り水酸化カルシウムの方が優れていた。
【0047】試験例9 水酸化カルシウム処理により製造した実施例4のチョコ
レートと、炭酸ナトリウム処理により製造した実施例8
のチョコレートとを試料とし、チョコレートの香りによ
る集中度測定を試験例4と同様の方法でパネラー(大学
生20人)に対して行った。
【0048】実施例4と実施例8のチョコレートの香り
をそれぞれ嗅いだ後、パネラーの脳波を測定した。その
結果を図11に示す。図11からも明らかなように、本
発明による実施例4のチョコレートの香りを嗅いだ時の
方が、実施例8のチョコレートの香りを嗅いだ時より
も、τmの値が小さく、集中度が向上していることが分
かる。なお、図11中の右に示す2つのグラフは、いず
れのチョコレートの香りをも嗅いでいないパネラーの脳
波を測定し、τmの値を求めたもので、非集中時の指標
として安静閉眼時の脳波を、集中している時の指標とし
て暗算時の脳波をそれぞれ測定したものである。かかる
数値との比較によれば、実施例4のチョコレートの香気
による集中度の向上は、39.5τmであり、暗算時と
同数値あることが分かる。
【0049】試験例10 本発明による実施例4のチョコレートと、実施例8のチ
ョコレートを試料とし、パネラー(女子大生150名)
に対して英単語の校正テストを試験例4と同様の方法で
行った。結果を図12に示す。実施例8に比べて、本発
明による実施例4の回答数が有意に増加し、作業能率の
向上が確認された。
【0050】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】カカオマスのガスクロ分析結果を示すグラフで
ある。
【図2】チョコレートの嗜好調査結果を示す説明図であ
る。
【図3】脳波の測定に際し頭部につける電極の配置を示
す説明図である。
【図4】脳波の波形相互相関関数を示す特性線図であ
る。
【図5】脳波測定による集中度の向上を示すグラフであ
る。
【図6】英単語校正テストの結果を示す特性線図であ
る。
【図7】チョコレートの嗜好調査結果を示す説明図であ
る。
【図8】脳波測定による集中度の向上を示すグラフであ
る。
【図9】英単語校正テストの結果を示す特性線図であ
る。
【図10】チョコレートの嗜好調査結果を示す説明図で
ある。
【図11】脳波測定による集中度の向上を示すグラフで
ある。
【図12】英単語校正テストの結果を示す特性線図であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生カカオ豆または半焙炒したカカオ豆の
    カカオニブをアルカリ処理してなるチョコレートに用い
    る集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに
    増強方法。
  2. 【請求項2】 カカオニブをアルカリ処理するに際して
    使用されるアルカリを、水酸化カルシウムとする請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 生カカオ豆または半焙炒したカカオ豆か
    らシェルおよびジャームを除去してカカオニブとし、こ
    れにアルカリを添加し、撹拌、反応させてアルカリ処理
    し、更に乾燥、焙炒したカカオニブを調製し、このアル
    カリ処理したカカオニブを粉砕、摩砕してカカオマスと
    し、これを原料として常法によりチョコレートを製造す
    ることを特徴とする集中度を向上させ得る香味を改良並
    びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 カカオニブに添加されるアルカリを、水
    酸化カルシウムとする請求項3記載のチョコレートの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 生カカオ豆または半焙炒したカカオ豆か
    らシェルおよびジャームを除去して得られるカカオニブ
    にアルカリを添加し、撹拌、反応させてアルカリ処理
    し、更に乾燥、焙炒した集中度を向上させ得る香味を改
    良並びに増強させたカカオニブを粉砕、摩砕したカカオ
    マスと、カカオマス以外の通常のチョコレート原料とか
    らなることを特徴とする集中度を向上させ得る香味を改
    良並びに増強させたカカオニブを用いたチョコレート。
  6. 【請求項6】 カカオニブに添加されるアルカリを、水
    酸化カルシウムとする請求項5記載のチョコレート。
JP5173028A 1992-07-21 1993-07-13 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法 Pending JPH0686637A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5173028A JPH0686637A (ja) 1992-07-21 1993-07-13 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法
KR1019940000727A KR950002601A (ko) 1993-07-13 1994-01-17 집중도를 향상시킬수 있는 카카오니브의 향미의 개량 및 증강방법, 집중도를 향상시킬수 있는 향미를 개량 및 증강시킨 카카오니브를 사용하는 초콜릿 및 그 제조방법.
US08/220,224 US5635183A (en) 1993-07-13 1994-03-30 Chocolate with improved and enriched aroma, and a process of its production

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-193620 1992-07-21
JP19362092 1992-07-21
JP5173028A JPH0686637A (ja) 1992-07-21 1993-07-13 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0686637A true JPH0686637A (ja) 1994-03-29

Family

ID=26495160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5173028A Pending JPH0686637A (ja) 1992-07-21 1993-07-13 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0686637A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005008606A (ja) * 2003-06-23 2005-01-13 Morinaga & Co Ltd 脳の老化抑制剤
JP2009278938A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Meiji Seika Kaisha Ltd ココアパウダーの香気改良方法
JP2012510274A (ja) * 2008-11-28 2012-05-10 アーチャー ダニエルズ ミッドランド カンパニー カカオ豆を洗浄して、豆から得られるカカオ製品の品質を改善する方法
WO2013154286A1 (ko) * 2012-04-10 2013-10-17 An Young-Il 알칼리성 전해수를 이용한 카카오 조성물 가공방법
US8715766B2 (en) 2009-04-17 2014-05-06 Kraft Foods R&D, Inc. Process for producing high flavour cocoa
WO2017208741A1 (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 不二製油グループ本社株式会社 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6156975A (ja) * 1984-08-28 1986-03-22 Nissin Electric Co Ltd 高調波分析器
JPS61195647A (ja) * 1985-02-27 1986-08-29 Kanebo Shokuhin Kk ビタ−チヨコの製法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6156975A (ja) * 1984-08-28 1986-03-22 Nissin Electric Co Ltd 高調波分析器
JPS61195647A (ja) * 1985-02-27 1986-08-29 Kanebo Shokuhin Kk ビタ−チヨコの製法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005008606A (ja) * 2003-06-23 2005-01-13 Morinaga & Co Ltd 脳の老化抑制剤
JP2009278938A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Meiji Seika Kaisha Ltd ココアパウダーの香気改良方法
JP2012510274A (ja) * 2008-11-28 2012-05-10 アーチャー ダニエルズ ミッドランド カンパニー カカオ豆を洗浄して、豆から得られるカカオ製品の品質を改善する方法
US8715766B2 (en) 2009-04-17 2014-05-06 Kraft Foods R&D, Inc. Process for producing high flavour cocoa
WO2013154286A1 (ko) * 2012-04-10 2013-10-17 An Young-Il 알칼리성 전해수를 이용한 카카오 조성물 가공방법
CN104185423A (zh) * 2012-04-10 2014-12-03 安英一 利用碱性电解水的可可组合物的加工方法
GB2515212A (en) * 2012-04-10 2014-12-17 Young-Il An Method for processing cacao composition using alkaline electrolytic water
WO2017208741A1 (ja) * 2016-06-02 2017-12-07 不二製油グループ本社株式会社 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品
KR20190013746A (ko) * 2016-06-02 2019-02-11 후지세유 그룹 혼샤 가부시키가이샤 고도 불포화 지방산 함유 초콜릿 유사 식품
JPWO2017208741A1 (ja) * 2016-06-02 2019-03-28 不二製油株式会社 高度不飽和脂肪酸含有チョコレート様食品
US11051530B2 (en) 2016-06-02 2021-07-06 Fuji Oil Holdings Inc. Chocolate-like food containing highly unsaturated fatty acid

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Shan et al. Elucidating salt-reduction mechanisms of aroma-active compounds from yeast extracts through sensomics approaches and electroencephalography
JP5894376B2 (ja) チョコレートの味及び風味の改善のための剤
JP4288164B2 (ja) フレーバ活性ペプチド
JPH0686637A (ja) 集中度を向上させ得るカカオニブの香味の改良並びに増強方法、集中度を向上させ得る香味を改良並びに増強させたカカオニブを用いるチョコレートおよびその製造方法
JP4822272B2 (ja) 食品または医薬品の芳香を改善する方法
JPH08280341A (ja) 乳酸発酵液の製造法
US5635183A (en) Chocolate with improved and enriched aroma, and a process of its production
JP2004041010A (ja) 糖含浸カカオニブおよびその製造方法
JP7063506B1 (ja) チョコレートの風味増強剤及びチョコレートの風味強化組成物並びにその製造方法
KR20120113821A (ko) 천연 소고기맛 향료의 제조 방법
JP2022113354A (ja) 特定の香気成分を含有する食品およびその製造方法
JP2012244929A (ja) チョコレート及びその製造方法
TW202406463A (zh) 利用麴之食品之製造方法及利用麴之食品
JP4657112B2 (ja) 呈味性の改良されたチョコレート及びその製造方法
JP7079393B2 (ja) 液体調味料及びその製造方法、並びに液体調味料の風味改善方法
JP2018139511A (ja) カカオ酵素処理物の製造方法
EP4580417A1 (en) Sweet cocoa powders
JP3035610B1 (ja) バニラチンキの抽出方法
JPH06125710A (ja) 集中度を向上させ得るカカオハスクエキストラクトおよびその製造方法並びにこのカカオハスクエキストラクトを応用した集中度を向上させ得るチョコレート
JPH1033648A (ja) 脱臭剤
CN117143666B (zh) 用于加热卷烟的焦甜香型烟用香料及其制备方法和加热卷烟
KR920004042B1 (ko) 담배용 코코아 가향료 제조방법
Wu et al. Sensory analysis of brownies fortified with corn gluten meal
Miralles-Garcia Chemical composition and flavour development of cocoa products by thermal and enzymatic technologies
EP4531581A1 (en) Dark cocoa powders

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19961210