JPH0686654B2 - 熱電発電機用物品及びその製造方法 - Google Patents

熱電発電機用物品及びその製造方法

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JPH0686654B2
JPH0686654B2 JP61307606A JP30760686A JPH0686654B2 JP H0686654 B2 JPH0686654 B2 JP H0686654B2 JP 61307606 A JP61307606 A JP 61307606A JP 30760686 A JP30760686 A JP 30760686A JP H0686654 B2 JPH0686654 B2 JP H0686654B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ナトリウム熱機関型の熱電発電機に使用する
のに適した電極において、β型アルミナ又はβ″型アル
ミナから成る固体電解質上の電極としての、窒化チタン
の薄膜を含む電極に関する。
本発明の背景 熱電発電機装置は熱源から出る熱エネルギーを直接電気
エネルギーに変換する。熱電発電機のあるタイプでは、
アルカリ金属を固体電解質内を横切つて電気化学的に膨
張させて、電気エネルギーを発生させる。ナトリウム金
属を作業物質として使用する、このような発電機は米国
特許の第3,458,356号明細書、及び第4,510,210号明細書
に記載してあり、かつ通常「ナトリウム熱機関(sodium
heat engines)」と呼称する。本明細書では、このタ
イプの熱電発電機を、本発明の物品を適切に使用するこ
とのできる発電機の一つのタイプの模範的な例として検
討する。
ナトリウム熱機関は一般に固体電解質で、第一及び第二
反応帯域に分離された密閉容器から成つている。液体の
ナトリウム金属は第一反応帯域に(すなわち、固体電解
質の一方の側に)存在する。第二反応帯域(すなわち、
固体電解質の反対の側の)では、透過性の導電性電極が
固体電解質と接触している。このような装置の運転中に
は、熱源は第一帯域内の液体ナトリウム金属の温度を上
げて高温、及び相当する高蒸気圧にし、これで固体電解
質越しにナトリウム蒸気圧差を発生させる。この圧力差
に応じて、単体ナトリウムはナトリウム金属と接触して
いる電極に電子を引き渡し、生じるナトリウムイオンは
固体電解質内を移動する。外部負荷の中を通過した電子
は、透過性の電極−固体電解質界面でナトリウム陽イオ
ンを中和する。単体ナトリウム金属は透過性電極から蒸
発して、低圧力の第二反応帯域を通つて低温の凝縮器に
至る。次に凝縮した液体ナトリウムを、高温の第一反応
帯域に送り返すことができる。
今説明した熱電発電機装置では、アルカリ金属イオンが
出て来る電解質の表面上の電極が正極であり、かつ電子
電荷を外部回路からアルカリ金属イオンに移すために存
在しなければならない。これで発電機の運転に必要な電
気回路を完成する。このような熱電発電機装置の運転で
は、幾つかは同時に最適にするのが困難な、特殊の特性
のある電極が必要である。例えば、発電機の能率的な運
転には、正極が電子を電気負荷から電解質の広い表面
に、低い電気抵抗で導くことが必要である。同時に、正
極にとつては、アルカリ金属原子を電解質‐電極界面か
ら電極を経て反対の電極表面まで通過させることも必要
であり、ここから原子は凝縮器に移ることができる。前
者の必要条件は、密度の高い厚い電極で低抵抗をうまく
促進できそうであるが、後者の必要条件は薄い透過性電
極がアルカリ金属の容易な電極通過を促進することを示
唆している。更に、電極は、これらが作動する高温、高
真空の環境での蒸発による損失を防止するためには、ア
ルカリ金属とは比較的非反応性であり、かつ蒸気圧が低
くなければならない。なお更に、電極物質は熱膨張係数
が電解質物質の係数とかなり良く釣り合つていなければ
ならない。これは、このような装置が使用中にさらされ
る加熱及び冷却の反復中に、電極と電解質物質との膨張
及び収縮の差違で起こることのある電解質からの電極の
層割れを防止するために必要である。
サヤン(Saillant)、その他の米国特許第4,049,877号
明細書は熱電発電機を目的としており、これでは、改良
が、電極として化学蒸着によつて固体電解質上に析出さ
せた多孔質薄膜の使用を包含している。電極として使用
するのに適切であるとして教示している金属の中にはモ
リブデン、タングステン、クロム、ニツケル及び鉄があ
る。コール(Cole)は米国特許第4,175,164号明細書
で、化学蒸着技法で作つた電極(上記のサヤン、その他
のそれらのような)の表面構造は、このような電極を酸
化条件にさらし、続いて還元条件にさらすことによつて
改造することができることを教示している。これらの条
件は既に析出した電極の酸化、還元及び結果として生じ
る再析出を果たし、これが電極を更に好ましい多孔性に
して、電極の効率の改良をもたらすことをコールが教示
している。これらの特許は両方共、共通にこの適用を挙
げている。しかしながら、これらの金属電極は、運転の
初期段階ではすぐれた出力と効率とに耐えることがてき
るけれども、高温では運転時間に伴なつて出力を失う傾
向を示した。酸素とナトリウムとが存在すれば耐火性金
属が発電機の運転温度で、液相を示す化合物を形成する
ことができるものと考えられる。このような液相はナト
リウムに対する伝導経路及び電極と電解質との間の良好
な物理接触の両方を提供し、結果として優れた初期出力
になる。続いて起こるこれらの液相の蒸発及び分解によ
る損失で出力低下が測定されることになる。
本発明の開示 本発明は熱電発電機に使用するのに適切な物品を目的と
するものである。物品は固体の電解質上に窒化チタンの
薄い薄膜電極を包含し、この中の電極は厚さが約10μよ
りも薄い。電極は本質的に化学量論的な窒化チタンから
成るのが好ましい。チタン層は窒化チタン電極と固体電
解質との間に存在して、この間の密着(付着)を改良す
ることができる。本発明はまた上記の物品の製造方法を
も目的とする。このような方法は、反応性スパツタ、イ
オンビーム・スパッタ及びイオンプレーティング(イオ
ンめっき)のような付着(析出)技術から選定される物
理的付着(析出)方法により、固体電解質上に窒化チタ
ン電極を付着(析出)させることから成るのが好まし
い。
本発明の新規の電極物質は、熱電発電機に所望される上
記の特殊な性質を示す。析出させた窒化チタン電極物質
は、アルカリ金属環境中で本質的に反応性でないようで
あり、蒸気圧が低く、かつβ″‐アルミナのようなナト
リウム熱機関中で固体電解質として使用するための公知
のものを包含する酸化物セラミツクの表面によく密着す
る。電極物質として窒化チタンを使用し、電極‐電解質
間の結合の強を見込むが、このような強化を望むなら
ば、固体電解質と窒化チタンとの間への純粋なチタン層
の析出による。窒化チタン電極は、このような発電機に
とつての代表的な運転温度の600℃から1000℃までで、
高い電子伝導度(純粋のチタンの伝導度よりも高い)を
示す。更に、窒化チタンはこのような熱電発電機にとつ
て代表的な全運転温度で全く液相を生じないようであ
り、かつサヤン、その他及びコールの先行技術の電極、
主としてスパツタまたは化学蒸着させたモリブデン薄膜
よりも形態的変化に対する抵抗性が良いようである。な
お更に、本発明の電極は物理的析出方法、例えばスパッ
タリング技術(スパッタ技法)で付着(析出)させるの
が好ましく、この方法は、これで窒化チタン電極層を適
用する特に経済的で迅速な方法を提供するのが有利であ
る。更に、このような電極適用技法では、横断面の薄
い、及び(または)異常な形状の電極/電解質物品の製
造を考慮に入れている。
モリブデン、タングステン、クロム、ニッケル、及び鉄
を含む金属種が付着したSHE電極(ナトリウム熱機関電
極)の初期性能が優れているのは、金属酸化物とナトリ
ウムから生成した揮発性化合物が存在するからである。
この揮発性化合物は電極の表面部及び表面内部に存在
し、イオン伝導体としても電子伝導体としても作用す
る。このような性質によって、電極のナトリウムへの浸
透が増大する。
この揮発性化合物は、ナトリウム熱機関の稼動時の高温
下で蒸発し及び(又は)分解し、減損するために、この
揮発性化合物が関与する電極性能は、4〜5倍の率だけ
低下する。本願発明者の実験によると、本願発明に記載
の方法によって適用される窒化チタン電極の高性能性
は、付加的な揮発性化合物の存在に依存しないことが分
かった(モリブデン、タングステン、クロム、ニッケル
及び鉄の諸電極の場合は依存する。)。このように、高
温下で蒸発又は他の手段により化合物が減損することに
よって、ナトリウム熱機関の稼動条件(これは、多くの
実際的適用において必要とされる。)下に長期間暴露さ
れている間にTiN電極の性能を低下させるような化合物
は存在しない。ナトリウム熱機関の稼動条件において、
TiNは、モリブデン、タングステン、クロム、ニッケル
及び鉄等の伝統的金属よりも化学的・物理的に安定があ
るので、本願発明の、電極としての長期間耐久性は、上
記伝統的金属に比べはるかに優れている。
詳細な説明 本発明の物品は固体電解質上の窒化チタンの薄い薄膜電
極を包含し、中の電極は厚さが約10μよりも薄い。一般
に、固体電解質上の、厚さが約2μから3μまでの窒化
チタン電極は、熱電発電機で適切な電流容量の電極に適
しているようである。このような窒化チタン電極は一般
に表面抵抗(多くの場合、面積抵抗〔sheet resistanc
e〕と呼ぶ)が約30Ω/平方よりも少なく、更に一般に
は表面抵抗は約0.1Ω/平方と約30Ω/平方との間であ
る。窒化チタン電極は固体電解質上に、当業界の熟達者
には周知の幾つかの適切な物理的析出方法のどれかで析
出されることができる。
このような物理的析出方法の典型的な例は、窒素を包含
する雰囲気中でのチタンの反応性スパツタである。反応
性スパツタ中には、チタンは窒素と「反応(react)」
して、固体電解質上に析出するときに窒化チタンを生成
する。反応性スパツタでは、主要スパツタ室は大きな負
電圧を印加するチタンターゲツトを備えたdcマグネトロ
ンスパツタ銃を内蔵する真空装置から成つている。流量
計で装置に入れる窒素、及びアルゴンであるのが好まし
い不活性気体の量を調整し、かつ真空ポンプ装置は圧力
を絞つて、気体によつて生じる圧力を指定の圧力にして
運転できるようにすることができる。通常の運転圧力の
範囲は1.5ミリトルから5ミリトルまでであるが、10ミ
リトル程の高い圧力にすることができる。アルゴンの流
量は室の大きさ及び使用する真空ポンプ装置の吸い出し
速度に基づいて選定する。例えば、容量が200リットル
の、実施例1〜4の反応性スパッタリング室に向かうア
ルゴンの流量は、10〜28標準立方cm/分(sccm)の範囲
が最適である。典型的には16sccmを使用する。
反応性スパツタ方法は、不活性気体の流量を調整し、か
つ圧力を調節して開始し、その後、高電圧の印加を開始
し、かつ電流を調整する。正荷電した不活性気体イオン
のプラズマを作り、かつイオンを負荷電させたチタンタ
ーゲツトに吸引させる。次に窒素を装置に入れる。エネ
ルギ交換が不活性気体イオンとチタンとの間で起こり、
そのためにチタン原子は追い出されて、視線上の任意の
基体上に再析出し、かつ同時に窒素と反応する。本発明
では、これは固体電解質上に析出する。固体電解質物品
を、プラズマの近くの選定した距離に持つて来る。一般
に、そつくりそろつている基体、例えば、固体電解質管
全体に均一な薄膜を作るためには、管を回転させる必要
がある。反応性スパツタ技法は「反応性スパツタ析出、
定量分析(Reactive Sputter Deposition, A Quantitat
ive Analysis)」、デー・ケー・ホーンケ(D.K.Hohnk
e)、デー・ジエー・シユマツツ(D.J.Schmatz)、及び
エム・デー・ハーリー(M.D.Hurley)、薄い固体薄膜
(Thin Solid Films)、第118巻、第301ページ〜第310
ページ(1984年)で検討しており、従つて、この物品を
併せてこのような技法の参考にする。
物理的析出技法の一つ、すなわち反応性スパツタを上記
で詳細に検討したが、このような検討は本発明における
固体電解質上への窒化チタンの析出を、反応性スパツタ
技法による析出に限定することを意味するものではな
い。本発明で使用するのに適切な、窒化チタンを固体電
解質に適用する他の析出方法は、「薄膜及びコーテイン
グ用の析出技術(Deposition Technologies for Films
and Coatings)」、アール・エフ・ブンシヨー(R.F.Bu
nshoh)、編集者、ノイス パブリケーシヨンズ(Noyes
Publications)、パークブリツジ、ニユージヤーシー
(Park Bridge, N.J.)、米国、1982年に記載してあ
り、従つてこの原文を、適切な物理的析出技法の教示に
ついて特に併せて参考資料とする。窒化チタンを固体電
解質に適用するのに適切な、なお外の物理的析出方法
は、当業界の熟達者には公知であり、かつ本明細書の開
示にかんがみて明白であろう。例えば、窒化チタンは窒
素/不活性気体雰囲気中で、チタンターゲツトのイオン
ビームスパツタによつて析出させることができる。イオ
ンプレーテイングは窒化チタンを析出するのに使用する
ことのできる更に別の方法であり、かつ窒素/不活性気
体雰囲気中で、チタンのアークあるいは電子ビーム蒸発
のどちらかの使用を包含する。窒化チタンはまた、窒素
とチタンとの反応で窒化チタンを作る必要のない、「反
応性(reactive)」でない物理的析出技法で析出させる
こともできる。例えば、窒化チタンはアルゴン雰囲気中
で、窒化チタンターゲツトからスパツタ技法で再析出さ
せることができる。この場合には、不活性気体雰囲気中
で、窒化チタンターゲツトから、dcマグネトロンスパツ
タ、あるいは無線周波(rf)マグネトロンスパツタを使
用して、固体電解質上に窒化チタンを析出することがで
きる。一般に、上記で検討した物理的析出方法では、使
用するのに好ましい不活性気体はアルゴンである。窒化
チタンは、本明細書に記載した多数の物理的析出方法の
うちのどれででも析出させることはできるが、本発明の
窒化チタン電極は、制御した圧力の窒素/アルゴン気体
の存在で、チタン金属の反応性スパツタによつて固体電
解質上に析出させるのが最も都合が良い。
窒化チタン電極を固体電解質上に析出させる、好ましい
反応性スパツタ方法を包含する、どの方法ででも、条件
は本質的に化学量論的な窒化チタンから成る薄膜を生成
するように準備するのが最も有利である。本質的に化学
量論的な窒化チタン電極は非化学量論的窒化チタン電極
よりも化学的安定性が良く、電気抵抗が低く、かつ電極
‐電解質結合が良い。窒素雰囲気中での反応性スパツ
タ、イオンプレーテイング、またはチタンターゲツトの
イオンビームスパツタでは、等しい数の窒素イオンとチ
タンイオンとの反応で、化学量論的窒化チタンを生成す
る。本質的に化学量論的な窒化チタンの生成を維持した
ままで、気体の圧力、気体の流量、電力の入力、ターゲ
ツトから気体までの距離のようなパラメーターを変化さ
せることができる。これは、例えば、電力水準を固定
し、かつ窒素気流を調節することによるか、または窒素
気流を固定し、かつ電力水準を調節することによつて達
成することができる。一般に、例えば、反応性スパツタ
では、電力対窒素の流量の比率が140ワツト/sccmから17
5ワット/sccmの範囲内である場合、好ましくはこの範囲
が145ワット/sccmから165ワット/sccmまでである場合に
は、本質的に化学量論的な窒化チタンを生成することを
見い出した。当業者には明白なことであるが、本質的に
化学量論的な窒化チタンは、また不活性気体の存在で、
窒化チタンターゲツトから析出させることもできる。好
ましい化学量論的窒化チタンを製造するための最適運転
パラメーターの選定は窒化チタン薄膜の析出に使用する
個々の物理的折出方法に左右され、かつこのような最適
運転パラメーターの選定は、本発明の開示にかんがみ
て、当業界の熟達者の技術の範囲に収まるであろう。折
出の方法及び条件をかなりの範囲にわたつて変化させ
て、しかも熱電発電機の運転をすることができる電極を
製造することができる。
折出させた窒化チタン薄膜の形態は、本質的に化学量論
的な窒化チタン電極の組成を維持したままで、上記のパ
ラメターを調節することによつてかなり変化させること
ができる。窒化チタン電極の中を通る中性アルカリ金属
原子の必要な容易な輸送は薄膜の形態の影響を受けるこ
とがある。例えば、反応性スパツタでは、温度と同時に
圧力が折出窒化チタン薄膜の構造に影響を及ぼし、これ
を、折出中に運転圧力が低く、かつ温度が高い程高い密
度にすることができ、また運転圧力が高くかつ温度が低
い程、多孔性にすることができることを見い出した。更
に、例えば、反応性スパツタでは、窒化チタン電極の構
造は、低圧、高温では等軸のち密な粒子構造で成長させ
ることができ、かつ更に高い圧力及び更に低い温度では
円柱形あるいは開いた繊維状の構造で成長させる(固体
電解質表面に対して垂直な成長)ことができることを見
い出した。円柱状構造はアルカリ金属の窒化チタン薄膜
を通つての輸送に対して、一段と伝導性がよいものと考
えられる。しかしながら、この円柱状構造は好ましいよ
うに見えるけれども、本発明の発明物品はこのような円
柱状窒化チタン電極に限定されるものではない。
本明細書で既に言及したように、チタン層は窒化チタン
電極と固体電解質との間に存在することができる。この
ようなチタン層は電極‐電解質界面での結合を増強し、
これは好ましいことである。チタンは、本発明の開示に
かんがみて、当業者には明白なように、先に本明細書に
記載した、窒化チタンを析出させる物理的析出方法のど
れかで析出させることができる。一般に、窒化チタンと
固体電解質との間にチタン層を使用する場合には、概し
て約10Åと約20Åとの間の厚さで使用する。
本発明の物品の固体電解質は、市販品を入手することが
でき、かつ当業者には公知の、ガラスあるいは多結晶性
セラミツク物質の広い範囲から選定することができる。
作業物質としてアルカリ金属を使用する熱電発電機で使
用することができかつアルカリ金属による腐食に対して
異常に高い抵抗を示すガラスの中では、組成が下記の二
種類の組成、 (1) 酸化ナトリウム約47モル%と約58モル%との間、
酸化アルミニウム約0モル%から約15モル%まで、好ま
しくは約3モル%から約12モル%まで、及び二酸化ケイ
素約34モル%から約15モル%まで、並びに (2) 酸化ナトリウム約35モル%から約65モル%まで、
好ましくは約47モル%から約58モル%まで、酸化アルミ
ニウム約0モル%から約30モル%まで、好ましくは約20
モル%から約30モルまで、及び酸化ホウ素約20モル%か
ら約50モル%まで、好ましくは約20モル%から約30モル
%まで、 のうちの一つであるガラスである。これらのガラスは上
記の成分を使用し、かつ温度約2700゜Fで焼成する通常
のガラス製造方法で製造することができる。
固体電解質としては好ましい多結晶性セラミツク物質は
二‐または多‐金属酸化物である。多結晶性の二‐また
は多‐金属酸化物のうちで、熱電発電機に最も有効なの
はβ‐型‐アルミナ、一般にはナトリウムβ‐アルミナ
のものである。β‐型‐アルミナ物質の二種類の周知の
結晶形態、β‐アルミナ及びβ″‐アルミナがあり、そ
の両方共が、ナトリウムβ‐またはβ″‐アルミナの場
合には、ナトリウムイオンが上記の層と円柱との間のサ
イトを占めているAl-O結合鎖の層で別に保持されている
種々の酸化アルミニウム層から成る抱括的なβ‐型‐ア
ルミナ結晶構造を示す。固体電解質として有効な多数の
多結晶性β‐型‐アルミナ物質の中には下記がある。
(1) 酸化アルミニウム少なくとも約80重量%、好まし
くは少なくとも約85重量%、及び酸化ナトリウム約5重
量%と約15重量%との間、好ましくは約8重量%と約11
重量%との間から成る組成で形成される標準のβ‐型‐
アルミナ。β‐アルミナは式Na2O・11Al2O3で表すことの
できる結晶形態である。第二の結晶形態、β″‐アルミ
ナは式Na2O・5Al2O3で表すことができる。これは、β″
‐アルミナ形態が物質の単位重量当たりβ‐アルミナ形
態の約2倍のソーダ(酸化ナトリウム)を含有すること
を示す。本発明の固体電解質として使用するのに好まし
いのはβ″‐アルミナ結晶形態である。これらのβ‐型
‐アルミナ結晶形態の各は、それ自体の固有X-線回折図
形で容易に確認することができる。
(2) 組成に酸化ホウ素約0.1重量%から約1重量%まで
を添加してある酸化ホウ素、B2O3、変性β‐型‐アルミ
ナ。
(3) 組成のナトリウムイオンを、一部あるいは全部、
金属イオン、例えばカリウムイオン、鉛イオンなどであ
るのが好ましい、他の陽イオンで置換してある、置換β
‐型‐アルミナ。
(4) アルミニウムイオン及び酸素、大重量割合、及び
電場の結果として、結晶格子に関して移動する陽イオン
と結合している結晶格子の中の金属イオン小重量割合か
ら成る程の、原子価が2よりも大きくない金属イオン小
割合を添加して変性してあるβ‐型‐アルミナ。このよ
うな電気転化装置で使用するのに好ましい実施態様は、
原子価が2よりも大きくない金属イオンはリチウムまた
はマグネシウムのどちらか、あるいはリチウムとマグネ
シウムとの併合物であり、陽イオンはナトリウムである
ことである。これらの金属イオン、例えば、リチウム、
を一般に転化してβ″‐アルミナをその形態で安定化さ
せる。さもなければ、β″‐アルミナは高温でβ‐アル
ミナ形態に転化する傾向がある。本発明の固体電解質物
質に好ましいのはこの安定化させたβ″‐アルミナ形態
である。
固体電解質は熱電発電機の設計理由に適合させるように
成形する。例えば、前記のサヤン、その他の特許明細書
では、固体電解質は一端を閉じてある管である。一般
に、このような管は壁の厚さが約0.1cmまたはこれより
も薄い。しかしながら、本発明の物品の固体電解質は特
殊などんな形状にも制限されない。窒化チタンを適用す
るために本発明で説明した物理的折出方法では、窒化チ
タン電極を異常な形状の固体電解質への適用を有利に見
込んである。構造的に完全性の高いβ‐型‐アルミナま
たは他のセラミツクが出現したために、固体電解質の壁
の厚さは100μまたは以下程の薄さである。固体電解質
の厚さを薄くすれば体抵抗の減少で、総合効率を改良す
ることを見い出した。
下記の実施例では、本発明の好ましい見地を説明する
が、本発明の範囲の制限を意味するものではない。当業
界の諸子は、本発明の電極物品を得る多くの変更を、本
発明の範囲内で行うことができることを正しく認識する
であろう。
電極の電力出力及び表面抵抗の測定方法 ナトリウム熱機関電極の試験は窒化チタン電極でコーテ
イングしてある電解質管を完全なナトリウム熱機関セル
に組み立てることから開始する。電極の性能は一般に電
極の電流/電圧関係を温度の関数として測定して決定す
る。電気導線をセルの上記の第一反応帯域の中の、負極
であるナトリウム金属に接続し、かつ第二反応帯域の中
の固体電解質上に支えられている窒化チタン薄膜から成
る正極に接続する。これらの二本の導線の間に可変抵抗
と電流計とを直列に配置する。次に、ナトリウム熱機関
装置からある価の範囲全体でこの回路に送られる電流を
抵抗の変化を使用して止め、かつ回路の電流及びセル電
圧をX-Y記録器の軸に記録する。次にI-V関係を調べて、
電極の最大電力出力をグラフで求めることができる。電
極の面内、すなわち「表面(surface)」電子抵抗(多
くの場合「面積{sheet}」抵抗と呼ぶ)を当業界の熟
達者には公知の通常の四端子方法で測定することができ
る。表面抵抗の値は薄膜の区間の向い合つている端の間
の抵抗を一平方当たりΩの単位で示すのが通例である。
実施例1 本実施例では、チタンターゲツトを備えたdcマグネトロ
ンスパツタ銃を包含する真空装置から成る反応性スパツ
タ室を使用して、β″‐アルミナ管の上に窒化チタン電
極を析出させた。室内の絞つてある真空装置の中で16sc
cmのアルゴン気流で、圧力2.0ミリトルを生じさせた。
電流を1.6アンペアに調整し、かつ窒素を、流量4.4sccm
で徐々に装置に入れた。これらの条件では電圧445ボル
ト及び電力712ワツトを発生し、窒素1sccm当り162ワッ
トの値を示した。β″‐アルミナ管を装置内の負荷固定
室からチタンターゲツトの下の位置に移し、かつ一時間
スパツタコーテイングを行つて、管上に厚さが約3μあ
る本質的に化学量論的窒化チタンの薄膜を生成した。電
極の電力出力及び表面抵抗を上記の方法で測定した。電
極の表面抵抗は0.8Ω/平方であり、かつ測定した最大
電力出力は900℃で0.74ワツト/cm2であつた。
実施例2 本実施例では実施例1に記載の反応性スパツタ室によつ
て、反応性スパツタを使用して、β″‐アルミナ管上に
窒化チタンを折出させた。本実施例では室内の絞つてあ
る真空装置で、16sccmのアルゴン気流で圧力3.5ミリト
ルを生じさせた。電流を1.7アンペアに調整し、かつ窒
素を速度3.75sccmで徐々に装置に入れた。これらの条件
では電圧360ボルト、及び電力612ワツトを発生し、窒素
1sccm当たり163ワツトの値を示した。β″‐アルミナ管
を装置内の負荷固定室からチタンターゲツトの下の位置
に移し、一時間スパツタコーテイングをして、管上に厚
さが約2.7μの本質的に化学量論的な窒化チタン薄膜を
生成した。この電極の電力出力及び表面抵抗を上記の一
般の方法で測定した。この電極の表面抵抗は0.5Ω/平
方であり、かつ電力出力は880℃で最大0.45ワツト/cm2
であつた。
実施例3 本実施例では、実施例1に記載の反応性スパツタ室によ
つて、反応性スパツタを使用して、本実施例のβ″‐ア
ルミナ管上に窒化チタンを析出させた。実施例1よりも
高い電流を使用して、同じ時間で、ずつと薄い窒化チタ
ン薄膜を、あるいはずつと短い時間で同じ厚さの薄膜を
生成した。本実施例では、室内の絞り真空装置の中で、
16sccmのアルゴン気流で圧力2.5ミリトルを生じた。電
流を2.5アンペアに調整し、かつ窒素を速度6.0sccmで徐
々に入れた。これらの条件では電圧400ボルト、及び電
力1000ワツトを生じて窒素1sccm当たり167ワツトの値を
示した。β″‐アルミナ管を装置内の負荷固定室からチ
タンターゲツトの下の位置に移し、30秒間スパツタコー
テイングを行つて、厚さが約2.5μある本質的に化学量
論的窒化チタン薄膜を生成した。電極の表面抵抗及び電
力出力900℃で、それぞれ約0.7Ω/平方、及び0.5ワツ
ト/cm2であった。
実施例4 実施例1の方法を使用して、本質的に化学量論的窒化チ
タン電極層を、組成が大体 (Na2O)0.2(SiO2)0.5(B2O3)0.3を示す、ホウケイ酸塩ガ
ラス管から成る電解質物体に適用する、電解薄膜の厚さ
は約0.1μである。(イオン伝導度がβ‐型‐アルミナ
よりも低い、ガラス‐型電解質をナトリウム熱機関型の
熱電発電機の反応帯域分離器として使用する場合には、
電極薄膜をずつと薄くするのが好ましい。)電極の電力
水準及び表面抵抗は、それぞれ600℃で約0.02ワツト/cm
2及び約13Ω/平方であった。
実施例5 本実施例では、反応性イオン‐プレーテイングを使用し
てβ″‐アルミナ管上に窒化チタン電極を折出させる。
プレーテイングは電子ピームを包含する真空装置を備え
たイオン‐プレーテイング室内で行う。チタンをチタン
ターゲツトから電子ビームで蒸発させる。蒸発したチタ
ンは途中で気体のグロー放電を通過してβ″‐アルミナ
管に達し、これが蒸発した原子若干をイオン化する。グ
ロー放電はβ″‐アルミナ管を高い負電位(3KV)まで
バイアスさせて生じさせ、かつアルゴンを圧力約20ミリ
トルで室内の絞つてある真空装置に入れる。表面を有効
に清浄する高エネルギの気体イオンで管を衝撃させる。
次に窒素を室に入れ、β″‐アルミナ管上に窒化チタン
を析出させる。電力及び窒素の流量から組成を経験的に
定める。管の保持具はチタン製である。(β″‐アルミ
ナは絶縁体である。β″‐アルミナ管をある方法で保持
しなければならないし、かつ保持具は高い負電圧になつ
ているので、過程の進行中に保持具の物質はスパツタさ
れて管上に再折出されるおそれがある。従つて保持具は
チタン製が好ましい。)電極は厚さ約2μに適用する。
電極の表面抵抗及び電力出力はそれぞれ800℃で約0.8Ω
/平方、及び0.4ワツト/cm2であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 14/00 Z (56)参考文献 特開 昭59−39785(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウム熱機関型の熱電発電機に使用す
    るのに適した電極において、β型アルミナ又はβ″型ア
    ルミナから成る固体電解質の表面に付着した窒化チタン
    薄膜から成り、しかも該薄膜の厚さが約10μm未満であ
    る上記電極。
  2. 【請求項2】薄膜の厚さが約2〜約3μmである、特許
    請求の範囲第1項に記載の電極。
  3. 【請求項3】薄膜が本質的に化学量論的な窒化チタンか
    ら成る、特許請求の範囲第1項に記載の電極。
  4. 【請求項4】窒化チタンと固体電解質との間にチタン層
    が存在する、特許請求の範囲第1項に記載の電極。
  5. 【請求項5】チタン層の厚さが約10〜約20Åである、特
    許請求の範囲第4項に記載の電極。
  6. 【請求項6】(a)窒素又は不活性ガスの雰囲気中で
    の、チタンの反応性スパッタ、 (b)窒素又は不活性ガスの雰囲気中での、チタンのイ
    オンめっき、 (c)窒素又は不活性ガスの雰囲気中での、チタンのイ
    オンビーム・スパッタ、 (d)不活性ガス雰囲気中での、窒化チタンのdcマグネ
    トロン・スパッタ、及び (e)不活性ガス雰囲気中での、窒化チタンのrfスパッ
    タ、 から成る群より選択される物理的付着方法によって、窒
    化チタンが固体電解質の上に付着される、特許請求の範
    囲第1項に記載の電極。
  7. 【請求項7】ナトリウム熱機関型の熱電発電機に使用す
    るのに適した、β型アルミナ又はβ″型アルミナから成
    る固体電解質の表面に付着した窒化チタン薄膜から成
    り、しかも該薄膜の厚さが10μm未満である電極の製造
    方法において、該窒化チタンの薄膜を、 (a)窒素又は不活性ガスの雰囲気中での、チタンの反
    応性スパッタ、 (b)窒素又は不活性ガスの雰囲気中での、チタンのイ
    オンめっき、 (c)窒素又は不活性ガスの雰囲気中での、チタンのイ
    オンビーム・スパッタ、 (d)不活性ガス雰囲気中での、窒化チタンのdcマグネ
    トロン・スパッタ、及び (e)不活性ガス雰囲気中での、窒化チタンのスパッ
    タ、 から成る群より選択される物理的析出方法によって付着
    させる上記製造方法。
  8. 【請求項8】薄膜の厚さが約2〜約3μmである、特許
    請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】薄膜が本質的に化学量論的な窒化チタンか
    ら成る、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  10. 【請求項10】固体電解質の上にチタン薄膜を付着さ
    せ、次いで窒化チタンの薄膜を該固体電解質の上に付着
    させることから成る、特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】チタン層の厚さが約10〜約20Åである、
    特許請求の範囲第10項に記載の方法。
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