JPH0687743A - 静穏剤 - Google Patents

静穏剤

Info

Publication number
JPH0687743A
JPH0687743A JP23358792A JP23358792A JPH0687743A JP H0687743 A JPH0687743 A JP H0687743A JP 23358792 A JP23358792 A JP 23358792A JP 23358792 A JP23358792 A JP 23358792A JP H0687743 A JPH0687743 A JP H0687743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terguride
haloperidol
hyperactivity
acs
dose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23358792A
Other languages
English (en)
Inventor
Rin Oshino
臨 押野
Motonori Yamaguchi
基徳 山口
Helmut Wachtel
ヴァハテル ヘルムート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer Pharma AG
Original Assignee
Schering AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schering AG filed Critical Schering AG
Priority to JP23358792A priority Critical patent/JPH0687743A/ja
Publication of JPH0687743A publication Critical patent/JPH0687743A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性成分として、テルグリド又はその薬剤学
的に認容性の塩を包含する静穏剤。 【構成】 テルグリドは、錐体外路運動障害及び内分泌
副作用及び過鎮静を及ぼすことなく、異常な活動性の皮
質−中間大脳辺縁DA系にのみ作用し、ACSの精神運
動活動亢進及び情動異常症状を治療する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テルグリド及びその生
理学的に認容性の塩の新しい使用に関する。
【0002】
【従来の技術】テルグリド[3−(6−メチルエルゴリ
ン−8α−イル)−1,1−ジエチルウレア]は、例え
ば抗精神作用と同様にその卵着床−及び乳汁分泌−抑制
のための、例えば動物及びヒトへの経口適用において、
公知の有用な薬品である。これらは、ドーパミン受動体
に対するその部分的拮抗作用に基づいて信じられている
(例えば西独特許第2238540号明細書及び欧州特
許(EP)第71563号明細書参照)。
【0003】更に、テルグリドが老人病の改善治療用薬
剤であることは公知であり、例えば、これは、老齢者に
おいて、制限されたドーパミン機能により、付随して生
じる、減少した用心深さ、悪化する精神の状態及び機能
及び減少する精神運動機能の治療のために好適である
(欧州特許(EP−A)第207882号明細書)。
【0004】更に、運動機能だけでなく、精神−、認識
−及び内分泌機能のために重要な神経伝達物、ドーパミ
ンが、年齢上昇と共に、作用の減少をもたらすことも知
られている。これは、実験動物だけでなくヒトにも生
じ、かつ年齢上昇と共に低下する脳中濃度に基づいて信
じられている(A.Carlsson及びWinblad,B,J.Neural Tra
nsmission 38:271-276,1976;Severson,J.A.及びFinch,
C.E.,Brain Research 192:147-162,1980)。
【0005】老年で最も一般的な精神病理学的症候群の
一つ(しかしこれはどの年齢でも起こりうる)は、「急
性錯乱状態(acute confusional state)」である。「急
性錯乱状態」は、「譫妄(delirium)」の異名である;こ
の用語は、非常に包括的で一般的な意味を持ち、かつ更
に、叙述的でかつ語義的に自然であるので、以降、その
適用が米国以外の多くの国では、むしろ一貫して、アル
コール禁断症の精神病理学に制限される「譫妄」という
呼称よりも好ましい。
【0006】急性錯乱状態(ACS)は、認識及び注意
の全体的障害、減少した意識の程度、異常に増大した又
は減少した精神運動活動及び妨害された睡眠−起床サイ
クルにより特徴付けられる、一時的な器官精神症候群と
して定義される(DSM-III-R293.00;Lipowski,Z.J.,Am.
J.Psychiat.140:1426-1436,1983)。無感動又はうつ状
態から恐れに至る情動の交替又は変動は、前記の診察上
の主要な特質を伴う。症候は、急性に発展し、かつ典型
的には、日中は予想もできないように、夜に非常に著し
くなる激烈さで変動する。
【0007】(A)認識の障害:主な認識機能、すなわ
ち知覚、思考、記憶及び見当識が損なわれるか、又はや
や異常で、かつそれ故に全体的に異常なものとして評価
される。
【0008】(a)知覚:認識対象及びその意味を識別
する能力減少のために、感覚刺激は、誤解を生じる傾向
があり、これは幻覚及び妄想を引き起こす。患者は、大
抵鮮明であり、かつおびえていて、かつ逃避又は闘争し
ようという試みでこれらに対する反応を引き起こし、こ
れは、しばしば事故又は他のものへの攻撃につながる。
【0009】(b)思考:情報が体系化されず、かつ支
離滅裂で、かつその結果、気紛れでかつ不足した判断に
なりがちな反応及び振舞をする。新たな情報と前に得た
知識とを比較するための能力が折衷されるために、大
抵、一時的で、乏しく体系化され、かつ著しく脅迫的で
ある妄想が展開する。
【0010】(c)記憶:全ての重要な局面、すなわち
習得、記憶力、及び回想が損なわれる。作話は、記憶空
白を補うために生じる。
【0011】(d)見当識:見当識が大抵、少なくとも
一時欠けている。場所及びヒトの付加的見当識障害の結
果として、未知な環境及びヒトを、知っているものと間
違え、かつその逆も起きる;ひどい場合には、方向付け
の基本的糸口、例えば最近親者を記録する能力が失われ
る。
【0012】(B)注意力の乱れ:思うように注意を結
集、移動、維持及び向ける能力が低下する。その結果、
自分自身及び環境の認識は鈍くなる。刺激に対して反応
する準備は、それぞれ、異常に減少するか(低敏捷)、
又は増加する(過敏捷)。注意力散漫、及び意識及び注
意の妨害が、典型的には、一日中たえず変化する。
【0013】(C)精神運動活動の妨害:精神運動反応
の異常は、無気力、減少した動作及びゆっくりとした躊
躇する話し方(活動低下)又は落着かなさ、過度の及び
半目的的動作及び早く、大きな、強いるような話し方
(活動亢進)により表わされる。
【0014】(D)睡眠−起床サイクルの乱れ:十分に
起きている状態が、しばしば日中減少する一方、夜に眠
るための用意が減ずる。24時間周期のリズムは、昼間
の眠気及び夜間の興奮を伴って、異常活動パターンに変
化する。睡眠−起床サイクルの崩壊は、認識−注意不足
を高めることの一因となる。
【0015】前記の臨床特徴により、次の3種の型のA
CSに分別することができる: (a)低敏捷−活動低下型 (b)過敏症−活動亢進型 (c)混合型。
【0016】特に、脳血管不全症/疾病、脳損傷/損害
又は痴呆を有する老年患者において、環境への制御力の
喪失、他人への依存状態の増加及びその結果としての助
けがないという感情は、フラストレーション及び攻撃性
暴発を導く。その基本的な人格パターン及びストレスに
対するその伝統的反応によれば、患者は、退くか、又は
怒り、興奮及び敵意を有して反応する。緊張、不安及び
興奮は、身体上の病気を悪化、又は促進する。高齢者に
おけるACSと結びついた高い死亡率は、十分に証拠付
けられている(Rabins,P.V. 及び Folstein,M.F.,Br.J.
Psychiat.140:149-153,1982;Weddington,W.W.,Psychisi
matics23:1232-1235,1982)。ひどい場合、患者は、彼
らを世話する人と協力することを拒否し、論争的及び敵
対するようになり、かつ興奮、妄想、幻覚及び闘争的態
度(自己損傷及び他者への損傷を伴う攻撃及び憤激の攻
撃性暴発につながる)を伴う精神的偏執症状を展開す
る。
【0017】現在は、これらの患者の治療のために、神
経弛緩剤、例えばドーパミン(DA)を混合したD−1
/D−2受容体拮抗ハロペリドール又は選択的D−2受
容体拮抗チアプリドが使用されている(Steinkart,M.J.,
Current Ther.Res.,33:132-143,1982;Ohtomo,E.等.,Cli
n.Eval.13:295-332,1985;Ohtomo,E.等.,Rinsyoiyaku/Cl
in.Med.5:159-187,1989)。この神経弛緩剤は、目的とな
る症状を処置するには十分に効果的であるが、その特性
を遮断するDA受容体に関する重大な不都合を有してい
る:異常な振舞の崩壊は、しばしば次のもの: −錐体外路運動性機能障害(パーキンソン症候群) −内分泌副作用(過プロラクチン症、乳漏症)及び −過鎮静状態 を犠牲にしてのみ得られ、これらは、中枢性ドーパミン
作動伝達の全体的封鎖から結果として生じる著しい鎮静
作用と結びついた、非常に頻繁で、かつ批判的で不利な
反応である。
【0018】神経弛緩剤、例えばハロペリドール又はチ
アプリドのような精神運動亢進及び情動異常の慣例の治
療が、特異な及び安全な治療に関する要求を決して満た
さないことは明らかである。患者の精神機能、特に異常
な精神機能を隠す代わりに、しばしば中枢性ドーパミン
作動伝達の全体的崩壊を原因とするひどい副作用を犠牲
とする、活気のないかつ一般的な鎮静状態において、特
異な静穏作用を生じる(例えば優先的な過度の精神運動
活動及び情動を和らげる)が、他の精神機能はそのまま
であるような治療が多いに所望される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、錐体
外路運動及び内分泌の副作用及び過鎮静を生じることな
く、ACSから由来する活動亢進症状及び情動異常を治
療するための薬剤を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】意外にも、テルグリド
は、ACS治療に好適な、その薬剤学的な作用のメカニ
ズムに関して公知の神経弛緩剤とは異なる、特異な静穏
薬であることが分かった。テルグリドの使用は、他の神
経弛緩剤に比べて、錐体外路運動及び内分泌の副作用及
び過鎮静をもたらさない。
【0021】初老者、特に非常に老齢者は、ほとんど全
ての身体的疾病又は中毒の結果として、ACSを特に展
開する傾向にある。素因は、次のものを含んでいる;脳
の老化過程、構造的又は機能的脳疾病、視覚及び聴覚の
障害、慢性病の高い普及率、急性病に対する低下した抵
抗力、恒常性調節のための減少した能力、ストレスに対
する減少した抵抗力、薬品の薬理運動学及び薬効学にお
ける年齢−関連的変化、睡眠不足、感覚剥奪又は過負
荷、非可動化、精神的ストレス。
【0022】前記のように、ACSは、広い範囲の組織
/体細胞的要因によって生じる、病因学的に非特異性の
精神薬理学的な脳機能障害の発現を表わす。大まかに
は、これらの原因となる要因は、次の4つの群に細分さ
れる: (A)1次脳疾病、例えば (a)脳血管性不全/疾病、例えば−大脳梗塞、大脳性
又は突発性蜘網膜下出血による発作、−一時的虚血発
作、−脳動脈アテローム(動脈硬化症) (b)脳傷害/損傷、例えば−振盪(脳振盪;commotio
cerebri)、−打撲傷、−硬脳膜下血腫、−蜘網膜下出
血、−窒息、血中酸素減少、神経外科、中毒、薬物濫
用、照射等を含む、種々異なる機械的又は他の身体的原
因による脳組織損傷 (c)てんかん、例えば−種々異なる型の1次(真性又
は特発性)てんかん、例えば一般化された(大発作)、
小発作(典型的欠神発作)、部分的(病巣)発作等、−
発作、脳傷害/損傷に続いて起こるてんかん又は発作 (d)痴呆、例えば−1次変性痴呆、例えばアルツハイ
マー型の老年期痴呆症、アルツハイマー病、ピック病、
−脳血管性痴呆、例えば多梗塞性痴呆、ビンスバンゲル
(Binswanger)病、−他の神経学的又は精神病学的疾病、
例えばハンチントン病、パーキンソン病、てんかん及び
脳傷害/損傷、重複硬化症、神経梅毒、クロイツフェル
ト−ヤコブ病、繰り返された振盪性脳傷害、薬物濫用
(例えばコルサコフ症候群)、神経脂質蓄積症(neuroli
pidoses)、精神分裂病等と結びついた痴呆 (e)新生物、例えば−種々異なる型の膠腫/星状神経
膠腫、−髄膜腫、−神経鞘腫、−下垂体腺腫等 (f)感染、例えば−髄膜炎、脳膿腫、種々異なる感染
源の脳炎、−神経梅毒、−炎症等の不明な原因を有する
種々異なる型の脳炎。
【0023】(B)2次的に脳に影響を及ぼす全身系の
疾病/傷害、例えば (a)代謝の、感染性の、心臓脈管の、肺動脈の、泌尿
器科学的な、婦人科学的な、内分泌の、新生物の、免疫
学的な及び他の多くの更には詳述しない種々異なる医学
的分野による治療の課題である疾病、 (b)治療又は診断理由のための一般的な外科的局所手
術、身体的拘束又は入院による傷害。
【0024】(C)外因性の薬剤での中毒、例えば (a)同一治療量での種々異なる医薬品 (b)他の薬剤及び種々異なる起源の毒。
【0025】(D)濫用の物質からの禁断症、例えば (a)エタノール (b)鎮静−催眠薬。
【0026】前記したACSの原因となるそれぞれの因
子又は相互間でのあらゆる組合せにより生じ;特に老齢
者においては、1種異常の因子がしばしば関連してい
る、活動亢進症状及び情動異常を治療又は排除するため
に、テルグリドを使用することは適している。
【0027】それゆえに、テルグリドは、前記のような
種々異なる疾病原因の脳機能障害から結果として生じる
活動亢進症状及び情動異常と結びついたACSの治療に
使用される。特に、テルグリドは、前記のような認識の
障害、注意力の障害、精神運動活動の障害及び睡眠−起
床サイクルの障害の結果として生じる活動亢進症状及び
情動異常の治療のために有用である。これらの兆候は、
ACSの過敏捷−活動亢進型及び混合型において関連性
がある。診断用語「混合型」には、低敏捷−活動低下か
ら過敏捷−活動亢進への予測できない変化及びその逆を
示す患者が包括される。
【0028】認識、注意力、精神運動活動及び睡眠−起
床サイクルに関するACSの診断上の基本的な症状を別
として、正確な「目標症状」を、明らかに強調する。そ
れというのも目標症状は、医業でも、本発明に関して
も、特異な関連性があるからであり、これは、主に、精
神運動活動及び情動の範囲に及び、かつ詳細には次のも
のを包含する:落着かない状態、興奮性、刺激性、夜間
遊歩(「サンダウナー(sundowner)症候群」)、過剰な
運動活動、激越性うつ病、緊張、被刺激性、不安、恐
れ、幻覚、妄想、錯覚、偏執病的観念化、情緒不安定、
気分の不安定、非社会的、非協調性、敵意、攻撃性、闘
争的態度、憤激又は暴力の攻撃性暴発。
【0029】特に、本発明は、主に老齢者の痴呆症にか
かった患者又は脳脈管不全疾病にかかっている患者にお
ける、異常に増加した精神運動活動、行くあてのない歩
行、遊歩、攻撃性及び憤激の暴発、興奮性、激越性うつ
病、緊張、被刺激性、不安、幻覚、敵意及び闘争的態度
を治療するためのテルグリドの使用に関する。
【0030】生物学的精神医学の広く受け入れらている
前提によれば、精神病患者は、病理生理学的の機構によ
るシナプス信号送りの妨害に起因する皮質−中間大脳辺
縁脳領域における神経活動の機能異常という精神病理学
的兆候(基本的臨床特性としての認識−、精神運動挙動
−及び情動異常を伴う)を表わし、この際、DAが、中
心的位置を保持すると考えられるので;従って、神経弛
緩剤の抗精神活動は、皮質−中間大脳辺縁DA受容体の
遮断によるドーパミン作動伝達の破壊に起因すると考え
られる。
【0031】テルグリド、DA部分的アゴニストは、作
用の薬剤学的機構の点で、ハロペリドール又はチアプリ
ドのような神経弛緩剤とは完全に異なっている。この化
合物は、ドーパミンD−2受容体に関して高い相容性を
有する(クノ,S.等、Basic,Clinical 及び Therapeu
tic Aspects of Alzheimer's and Parkinson's Diseas
e、編集者 ナガツ,T.等、Plenum Press、ニューヨー
ク、Vol.2、493〜500頁、1990)。実験動物において、
テルグリドは、正常感受性脳DA受容体で拮抗剤として
作用し、かつ神経弛緩剤−様作用を示す(Wachtel,H.及
び Dorow,R.,LifeSci.32:421〜432、1983)が、下垂体−
でも超過敏性脳DA受容体でも、アゴニストとして作用
する(Wachtel,H.等、 Life Sci.35:1859〜1867、1984;W
achtel,H.等、Naunym-Schmiedeberg's Arch,Pharmacol.
325 Suppl.:R80,1984)。テルグリドの脳下垂体及び神
経支配除去された筋状(denervated striatal)DA受動
体でのアゴニスト作用は、過剰プロラクチン症(Ciccar
elli,E.等、Fertil.Steril.49:589〜594,1988)及びパ
ーキンソン病(Filipova,M.等、Eur.Arch.Psychiat.Neu
rol.Sci.237:298〜303、1988)の治療のために医業で使
用される。前記の兆候における医業的に認可された治療
的使用を考慮して、テルグリドは、ハロペリドール、チ
アプリド又は他の神経弛緩剤と異なり、広く受け入れら
れている精神運動活動亢進及び情動異常のための治療薬
と結合した、重く危険な錘体外路運動及び内分泌の副作
用の表われであるパーキンソン病、晩発性運動障害、過
プロラクチン症又は乳漏症を生じる傾向がない。。
【0032】テルグリドの部分的ドーパミンアゴニスト
能力は、テルグリドの重要な利点及び特異な静穏作用の
ための基礎を表わす。中枢性ドーパミン受容体との相互
作用の可能性は、両方向的(bidirectional)方法で、薬
物学的作用の形態を測定する。テルグリドは、異常な活
動性の皮質−中間大脳辺縁DA系にのみ神経弛緩剤様抗
精神作用を及ぼし、特異な静穏薬の判定基準を次の点で
満たしている:皮質−中間大脳辺縁系の過剰活動巡回を
優先的に妨害することにより、精神運動活動亢進及び情
動異常は、通常精神機能を損なわずに、治療量で選択的
に抑制される。
【0033】精神異常の選択的治療を、前記の利点(錐
体外路及び内分泌性副作用の欠如)に加えて、過鎮静作
用の危険なしに達成する固有の可能性により、テルグリ
ドは前記に定義した兆候において治療使用するための特
に有望な医薬品となる。
【0034】
【実施例】次に、意図する治療使用を裏付ける動物試験
データを示す。テルグリドは、ACSの2動物モデル及
び攻撃性の2動物モデルで、ハロペリドール及びチアプ
リドと比較調査された。
【0035】これらの試験の結果を第1表中に要約す
る。
【0036】(A)ラットの(±)−ジゾシルピン(diz
ocilpine)−誘発活動亢進に対する拮抗 (±)−ジゾシルピン(MK−801)は、ヒトに精神
病的行動及びACSを誘発することが知られている。
(±)−ジゾシルピンで中枢グルタミン酸作動神経伝達
を遮断したラットの活動亢進は、過敏捷−活動亢進型の
ACS(精神運動活動の異常増大、行くあてのない徘徊
及び遊歩)の実験モデルとみなすことができる。
【0037】雄のウィスタル(Wistar)ラット(シェーリ
ングAG、85〜125g)を、テルグリド及びハロペ
リドール0.025、0.1、0.39、1.56、
6.25mg/kgの用量で、かつチアプリド0.1、
0.39、1.56、6.25及び25mg/kgの用
量で、腹腔内(i.p.)処置した。用量は全て遊離塩
基で計算し、かつ処理群の無作為化した配分により、体
重10g当たり0.05mlの容量で投与した;対照動
物に相当量の付形剤を投与した。
【0038】種々異なる用量の薬物又は付形剤での前処
理の30分後に、全動物に(±)−ジゾシルピン(0.
39mg/kg i.p.)を投与した。(±)−ジゾ
シルピンの投与直後に、個々の動物を円筒状フォトセル
運動ケージに入れ、動物の運動による10分間ごとの累
積光線遮断数を60分間記録した。
【0039】各々動物12匹からなる種々の処置群につ
いて、平均カウント数±S.E.M.を計算した。種々
異なる用量の薬物と対応する対照の平均値の統計学的有
意差を一元配置分散分析(one-way analysis of varianc
e)とデゥネット(Dunnett)検定で解析した。
【0040】≧1.56mg/kg(i.p.)の用量
で、テルグリド及びハロペリドールは、ラットの(±)
−ジゾシルピン−誘発性活動亢進を統計学的に有意に抑
制したのに対し、チアプリドは、25mg/kg(i.
p.)の用量まで作用を示さなかった(第1表参照)。
【0041】(B)マウスのスコポラミン−誘発活動亢
進に対する拮抗:抗コリン作動的作用を有する薬物は、
高齢患者にACSを特に誘発しやすい(Blazer,D.G.等、
J.Gerontol.28:31-35,1983)。スコポラミンで中枢コリ
ン作動性神経伝達を遮断したマウスの活動亢進は、過敏
捷−活動亢進型のACS(精神運動活動の異常増大、行
くあてのない徘徊及び遊歩)の実験モデルとみなすこと
ができる。
【0042】雄のNMRIマウス(シェーリングAG,
23〜32g)に、テルグリド及びハロペリドールを
0.025、0.1、0.39、1.56、6.25m
g/kgの用量での及びチアプリドを0.39、1.5
6、6.25、25、100mg/kgの用量で腹腔内
(i.p.)処理した。用量は全て遊離塩基で計算し、
かつ処理群の無作為化した配分により体重10g当たり
0.1mlの容量で投与した;対照動物に相当量の付形
剤を投与した。
【0043】種々異なる用量の薬物又は付形剤での前処
理の30分後に、全動物にスコポラミン(0.39mg
/kg)を腹腔内投与した。スコポラミンの投与直後
に、自発運動を測定し、かつ(±)−ジゾシルピン−誘
発性活動亢進に関して記載したのと同様の方法で評価し
た。
【0044】テルグリドは、6.25mg/kg(i.
p.)及びハロペリドールは、≧0.39(i.p.)
の用量で、マウスのスコポラミン誘発活動亢進を統計学
的に有意に抑制したが、チアプリドは、100mg/k
g(i.p.)の用量まで作用を示さなかった(第1表
参照)。
【0045】(C)マウスのクロニジン−誘発攻撃性に
対する拮抗:α2−受容体アゴニスト クロニジンを高用
量投与することにより誘発されるマウスの同種固体への
咬みつき攻撃反応は、痴呆患者に起こる興奮、及び攻撃
及び激怒の攻撃性暴発の実験モデルとみなすことができ
る。
【0046】雄のNMRIマウス(シェーリングAG,
20〜30g)を、テルグリド0.025、0.1、
0.39、1.56、3.13、6.25、12.5m
g/kgの用量で、ハロペリドール0.025、0.
1、0.39、1.56、6.25mg/kg及びチア
プリド0.1、0.39、1.56、6.25、25、
50、100mg/kgの用量で腹腔内(i.p.)処
理した。用量は全て遊離塩基で計算し、かつ処理群の無
作為化した配分により体重10g当たり0.1mlの用
量で投与した;対照動物に相当量の付形剤を投与した。
【0047】種々異なる用量の薬物又は付形剤での前処
理の30分後に、全動物にクロニジン(6.25mg/
kg 静脈内投与(i.v.))を尾静脈から投与し
た。静脈内注射直後に、マウスを対にしてガラス性ビー
カー(直径10cm、高さ12cm)内に入れ、咬みつ
き攻撃行動の有無を5分間観察した。
【0048】処理群当たり(各8対からなる)の咬みつ
き攻撃行動を示した対の数を測定し、プロビット解析で
有効量(ED50:95%信頼限界)を算出した。
【0049】テルグリド及びハロペリドールは、マウス
のクロニジン−誘発咬みつき攻撃行動を用量依存的に抑
制した。テルグリドのED50は、3.94(1.11〜
7.78)mg/kg (i.p.)、ハロペリドール
のED50は、1.24(0.48〜5.04)mg/k
g (i.p.)であった。チアプリドは、100mg
/kg (i.p.)の用量まで作用を示さなかった
(第1表参照)。
【0050】(D)マウスの隔離飼育−誘発攻撃性に対
する拮抗 マウスの長期間の社会的隔離によって生じる同種固体へ
の咬みつき攻撃行動は、高齢患者及び痴呆患者の感覚喪
失や心理社会的ストレスで誘発されるACS及び情動異
常(興奮、激越性うつ病、攻撃性)の実験モデルとみな
すことができる。
【0051】雄のNMRIマウス(シェーリングAG、
24〜36g)を使用した。試験前に、動物を個別にホ
ームケージ(16.5×22.5×14cm)に収容す
ることにより、14日間、飼料及び水は自由に摂取させ
ながら同種固体との社会的接触を絶った。試験日に、テ
ルグリドを1.56、3.13、6.25、12.5m
g/kg、ハロペリドールを0.1、0.39、1.5
6、6.25mg/kg、及びチアプリドを12.5、
25、50、100mg/kgの用量で投与した。用量
は全て遊離塩基で計算し、かつ処理群の無作為化した配
分により体重10g当たり0.1mlの用量で投与し
た;対照動物に相当量の付形剤を投与した。
【0052】種々異なる用量の薬物又は付形剤での前処
理の30分後に、マウスを対にしてガラス性ビーカーに
入れ、マウスのクロニジン−誘発攻撃性に記載したのと
同様の方法で咬みつき攻撃行動を測定し、かつ評価し
た。
【0053】テルグリド及びハロペリドールは、マウス
の隔離飼育誘発咬みつき攻撃行動を用量依存的に抑制し
た。テルグリドのED50は3.85(0.056〜1
8.89)mg/kg(i.p.)及びハロペリドール
のED50は0.53(0.08〜1.48)mg/kg
(i.p.)であった。チアプリドは、100mg/k
g(i.p.)の用量まで作用を示さなかった(第1表
参照)。
【0054】第1表にまとめた各種動物モデルにおける
テルグリドの静穏作用の相対的前臨床試験の結果から、
次のことが分かる:テルグリドは、全ての試験でチアプ
リドより有効である。
【0055】テルグリドは、ラットで、ハロペリドール
と同程度に有効である。
【0056】テルグリドは、マウスで、ハロぺリドール
より作用が僅かである。
【0057】しかしながら、ハロペリドールと比較して
効力が低いことが必ずしもテルグリドの不利にならない
のは、以下の理由による:ハロペリドールの有効量は、
この物質のカタレプシー誘発作用の用量範囲の下方に非
常に近いかあるいはこの範囲内である(Wachtel.H.:Lisu
ride and Other Dopamine Agonists,eds.Calne.D.B.
等、Raven press,New York,109-125頁,1983);従って、
実際の静穏作用よりむしろ非特異的な錐体外路系運動障
害がハロペリドールの強い行動抑制作用の基礎となって
いると思われる。
【0058】テルグリドの有効量は、この化合物のカタ
レプシー誘発量範囲(ED50:50.3mg/kg
(i.p.)、Wachtel、H.:Lisuride and Other Dopami
ne Agonist,eds.Calne.D.B.等、Raven Press,New York,
109-125頁,1983)より確実に低く、従って、テルグリド
の行動拮抗作用は、非特異的な運動能の障害でなく、む
しろ治療上望ましい静穏作用を反映するものと考えられ
る。
【0059】更に、クロニジン−及び社会的隔離誘発攻
撃性試験においては、それぞれ、テルグリドとハロペリ
ドールのED50値に、統計学的観点から有意差が見られ
ない(95%の信頼限界の重複から明らかなように)。
【0060】動物実験結果から分かるように、テルグリ
ドは、特異な静穏作用という薬理学的性質を有し、精神
運動活動亢進および情動異常の患者の治療使用に現在使
用されている薬物より優れていると認められる。
【0061】テルグリドの適当な生理学的に認容性の塩
は、無機及び有機酸との塩を包含する。塩形成に適当な
化合物の例は、次のものを包含する:塩酸、リン酸、硫
酸、メタン−スルホン酸、グルコヘプタン酸、スクシン
酸、酒石酸、マレイン酸等。
【0062】他の多くの慣例の薬剤学的に認容性の塩が
使用され、かつ公知である。有利な塩は、リン酸2水素
テルグリドである。テルグリドそれ自体も有利である。
【0063】本発明は、更に、特に脳の疾病/不全から
生じる精神運動活動亢進および情動異常の治療に、哺乳
類、特にヒトで使用するための薬剤学的薬剤を提供し、
これは、有効量のテルグリド又は生理学的に認容性の担
持剤からなる。
【0064】本発明の他の1態様では、精神運動活動亢
進及び情動異常の治療用薬品を製造するためのテルグリ
ドの使用を提供する。
【0065】薬剤学的薬剤は、技術水準で公知の方法に
より、適当な付形剤、助剤及び/又は添加剤と一緒にな
った活性成分によって、腸内又は腸管外適用に好適であ
る薬剤学的調合物の形に製造される、。適用は、経口又
は舌下で、固体としてカプセル又は錠剤の形で、又は液
体として溶液、懸濁液、エリキシル又はエマルジョンの
形で、又は直腸内で座薬形で、又は場合により皮下使用
可能な注射溶液の形で行なわれる。所望する薬剤学的薬
剤形成のための助剤としては、この技術の熟練者に公知
の不活性有機−及び無機付形剤、例えば水、ゼラチン、
アラビアゴム、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール等
を更に含有していてよい。場合により、更に、防腐剤、
安定剤、湿潤剤、乳化剤又は浸透圧交換のための塩又は
緩衝液を包含していてよい。
【0066】薬剤学的調合物は、固体形、例えば、錠
剤、コーティングされた錠剤、座薬、カプセル剤又は液
体形、例えば溶液、懸濁液又はエマルジョンの形で存在
していてよい。
【0067】付形剤系として、近界面(interface-near)
助剤、例えば肝汁酸又は動物又は植物リン脂質の塩も、
それらの混合物も、リポソーム又はその成分と同様に使
用することができる。
【0068】経口適用のためには、特に、タルク及び/
又は炭化水素付形剤又はバインダー、例えばラクトー
ス、トウモロコシ又はジャガイモ澱粉を有する錠剤、コ
ーティングされた錠剤又はカプセル剤が好適である。適
用は、液体形、例えば甘味料を加えたジュースの形でも
行なうことができる。
【0069】活性成分の用量は、適用法、患者の年齢及
び体重、治療すべき病気の種類及び程度及び類似の因子
に依存して変化させることができる。1日量は、1回で
配量するために1回量として、又は何回か、通常3回量
に分けて与えられる。
【0070】テルグリドの治療用量は、1日につき0.
005〜50mg、有利には0.05〜5mgに及ぶ。
【0071】 第1表:テルグリドの静穏作用のハロペリドール及びチオプリドとの比較 試 験 テルグリド ハロペリドール チアプリド (±)-ジゾシルピン- 誘発活動亢進(ラット) MED: 1.56 1.56 > 25 mg/kg腹腔内 スコポラミン-誘発活 動亢進(マウス) MED: 6.25 0.39 >100 mg/kg腹腔内 クロニジン-誘発攻撃性 (マウス) ED50: 3.94 1.24 >100 mg/kg腹腔内 隔離飼育誘発攻撃性 (マウス) ED50: 3.85 0.53 >100 mg/kg腹腔内 MED:最少有効用量、すなわち統計学的に有意な拮抗
作用を示す被験薬物の最少量。ED50:50%の動物に
拮抗作用を示す用量。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分として、テルグリド又はその薬
    剤学的に認容性の塩を包含する静穏剤。
  2. 【請求項2】 ACSの精神運動活動亢進及び情動異常
    症状を治療するための請求項1記載の薬剤。
JP23358792A 1992-09-01 1992-09-01 静穏剤 Pending JPH0687743A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23358792A JPH0687743A (ja) 1992-09-01 1992-09-01 静穏剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23358792A JPH0687743A (ja) 1992-09-01 1992-09-01 静穏剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0687743A true JPH0687743A (ja) 1994-03-29

Family

ID=16957413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23358792A Pending JPH0687743A (ja) 1992-09-01 1992-09-01 静穏剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0687743A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hayes The use of 4‐aminopyridine (fampridine) in demyelinating disorders
Tariot et al. Safety and tolerability of divalproex sodium in the treatment of signs and symptoms of mania in elderly patients with dementia: results of a double-blind, placebo-controlled trial
HU202108B (en) Process for producing pharmaceutical compositions containing serotonine antqgonistic derivatives of indol-carboxylic acid or imidazolyl-methyl-carbazol
JP3688735B2 (ja) (S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジ ンアセトアミドを用いる不安の治療法
US5147872A (en) Treatment of immunologically based disorders, specifically psoriasis
Weinbroum et al. The use of flumazenil in the management of acute drug poisoning—a review
Naclerio The effect of antihistamines on the immediate allergic response: a comparative review
JP2001500113A (ja) 精神遅滞を処置する方法
ES2242605T3 (es) Uso de desoxipeganina para el tratamiento de la demencia de alzheimer.
EP1138332A1 (en) Use of GABA B receptor agonists for the treatment of hyperkinesia and poriomania
JP2001520653A (ja) 精神分裂病の治療法
Crippen Life-threatening brain failure and agitation in the intensive care unit
ISBELL et al. Studies on lysergic acid diethylamide (LSD-25): III. Attempts to attenuate the LSD-reaction in man by pretreatment with neurohumoral blocking agents
KR100692235B1 (ko) 안지오텐신 ⅱ 길항물질의 신규한 용도
US6075045A (en) Method of treating paralysis of the extremities caused by cerebral infarction
CN118806910A (zh) 乙酰胆碱酯酶抑制剂和艾达鲁吡啶用于减少帕金森氏病患者跌倒的用途
Bustamante et al. Ketorolac tromethamine: an experimental study of its analgesic effects in the rat
US8835503B2 (en) Pharmaceutical composition containing GLUR2-lacking AMPAR antagonist for preventing or treating psychiatric illnesses
Romanova et al. The dynamics of lung histopathology in acute baclofen poisoning
CN1638774A (zh) 去氧鸭嘴花碱在治疗精神物质所致中枢神经系统病症中的应用
JP6126134B2 (ja) 線維筋痛症および慢性疲労症候群の治療のための、(1r,4r)−6’−フルオロ−(N−メチル−またはN,N−ジメチル−)−4−フェニル−4’,9’−ジヒドロ−3’H−スピロ[シクロヘキサン−1,1’−ピラノ[3,4,b]インドール]−4−アミン
JP3439211B2 (ja) 薬物に対する依存性,耐性および感作の処置および予防における3,5−ジアミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジン イセチオネートの使用
JP2002501510A (ja) ヒトにおける攪乱行動を改善し気分を高揚させる方法
JPH08507783A (ja) 不安緩解剤としてのトリアジン化合物の使用
US20010051652A1 (en) Method of treating paralysis of the extremities caused by cerebral infarction