JPH0689761B2 - 流体圧シリンダの位置決め制御装置 - Google Patents

流体圧シリンダの位置決め制御装置

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JPH0689761B2
JPH0689761B2 JP34364992A JP34364992A JPH0689761B2 JP H0689761 B2 JPH0689761 B2 JP H0689761B2 JP 34364992 A JP34364992 A JP 34364992A JP 34364992 A JP34364992 A JP 34364992A JP H0689761 B2 JPH0689761 B2 JP H0689761B2
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overrun
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cylinder
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康弘 湯浅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は空気圧その他の流体圧
シリンダの位置決め制御装置に関し、特にシリンダスト
ロークの任意の位置で停止させることのできるものに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来は空気圧シリンダその他流体圧シリ
ンダの動作はフルストローク運動のみであったが、最近
ではブレーキ付シリンダを用いることによって任意のス
トローク中間位置で停止させるようにすることが行なわ
れている。そのような従来技術の一例を図1及び図2に
示す。シリンダ1にはブレーキ2が設けられており、ブ
レーキ用電磁弁3の切換えによってブレーキ用シリンダ
4が作動し、これによりピストンロッド5にブレーキを
かけるようになっている。6はシリンダ1のロッド駆動
方向を切換えるための方向制御弁であり、7は空気源、
8,9は駆動スピード制御用の絞り弁、である。シリン
ダのストローク位置を検出するための検出部10は、ロ
ッド5に常時接触して該ロッド5の直線運動に追従して
回転するローラ10aと、このローラ10aの回転に応
答してインクリメンタルパルスを発生するインクリメン
タルエンコーダ10b(図2)とを含んでいる。シリン
ダロッド5が原点位置にあるとき、原点セットスイッチ
11によってカウンタ12をリセットし、以後エンコー
ダ10bから与えられるインクリメンタルパルスを該カ
ウンタ12でカウントする。カウンタ12のカウント値
はシリンダロッド位置を示しており、設定器13で設定
された各種動作の設定位置とこのカウント値とが比較回
路14で比較される。比較回路14の比較動作及びドラ
イブ回路16の動作はシーケンス回路15によって制御
される。比較回路14の出力がドライブ回路16に与え
られ、方向制御弁6及びブレーキ弁3を切換作動するた
めのドライブ信号が比較結果に応じて該弁3,6に与え
られる。例えば、所望のストローク中間位置を設定器1
3で設定し、検出部10を用いて測定したロッド5の現
位置がこの設定位置に一致したときブレーキ弁3を切換
えてブレーキ2を作動させ、同時に方向制御弁7を中立
位置に切換えて、ロッド5を停止する。
【0003】ところで、ブレーキをかけてもロッド5は
すぐには止まらず、オーバーランが起こる。従来のもの
はこのオーバーランの対策があまり講じられていず、せ
いぜい設定速度当に応じてオーバーラン量を一定とみな
して、所望の停止目標位置よりも一定距離だけ手前の位
置でブレーキをかけるようにしていたにすぎなかった。
しかし、実際はオーバーラン量はそのときのロッド5の
移動速度に応じて異なるので、停止精度を上げるには、
そのときそのときの速度に応じたオーバーラン量を考慮
したブレーキ制御を行う必要があった。
【0004】特開昭56−86202号公報において
は、エアシリンダの位置決め制御装置のための改善策が
示されており、位置決め精度の向上のために、まず最初
にデータ取り運転を行い、次にこのデータに基づき位置
決め制御を行なうことが示されている。データ取り運転
では、まず、流量制御弁からなるスピードコントローラ
により所望の速度を設定し、ディジスイッチで所望の停
止位置を設定し、エアシリンダを原点から設定停止位置
に向けて前進させる。そのとき、エアシリンダの実際の
速度をリニアエンコーダの出力に基づき算出し、この速
度で前進するエアシリンダの設定停止位置に対する制動
開始点を推測する。そして、エアシリンダが推測制動開
始点の位置に達したとき制動を開始し、その後実際に停
止したとき実際の停止位置と設定停止位置との誤差を算
出する。その後、エアシリンダを後退させて原点に復帰
させる。この従来技術では、エアシリンダに加わる負荷
および空気圧力、速度等の外的条件が未知であるため、
その1回目はデータ取り運転としているのである。この
場合、「速度等の外的条件が未知」とは、スピードコン
トローラによる速度設定値がシステムにとって未知とい
うことにほかならず、一度実際に運転してみて実際の速
度を検出することにより設定速度を知るようにしている
のである。そこで、1回目の動作時(上記データ取り運
転時)において上記のように算出された速度および設定
停止位置と実際の停止位置との誤差データを基にして、
マイクロコンピュータによって予め記憶されているエア
シリンダの挙動実験式及びデータにより演算を実行し、
減速位置,減速速度,制動開始位置を求め、この値に基
づいて2回目以降のエアシリンダの動作を行なわせるよ
うになっている。2回目以降のエアシリンダの動作にお
いては、最初は設定速度で前進させ、上記減速位置に達
すると、エアシリンダの速度を上記減速速度に切り換え
る。その後、エアシリンダが上記制動開始位置に達する
と、制動を開始し、設定停止位置に対して一定の公差を
もって停止されるようにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記から明らかなよう
に、この従来技術では、実際に検出した速度に応じて制
動開始位置を推測するのは、1回目のデータ取り運転の
ときのみであり、2回目以降の通常の位置決め動作時に
は、実際に検出した速度に応じて制動位置を変更するよ
うな補償制御は行なっていず、減速位置への到達に応じ
た減速速度への速度切り換え制御と、制動位置への到達
に応じた制動開始制御を行なっているだけである。その
ため、シリンダ駆動時に現に加わっている負荷の変動に
応答して現時点での速度も時々刻々と微妙に変動した場
合、そのような負荷変動にリアルタイムで応答して適切
なオーバーラン補償を行なうことができず、不意の負荷
変動に適切に対応して正確な位置決め制御が行なうこと
が困難であった。この発明は上述の点に鑑みてなされた
もので、現時点での検出速度に応じたリアルタイムのオ
ーバーラン補償制御を行うようにすることにより、不意
の負荷変動などに適切に対応して正確な位置決め制御を
行うことができるようにした流体圧シリンダの位置決め
制御装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る流体圧シ
リンダの位置決め制御装置は、流体圧シリンダにおける
ピストンロッドの直線位置を検出するための位置検出手
段と、該ロッドの現在の移動速度を検出するための速度
検出手段と、位置決め目標値を設定するための設定手段
と、様々な速度に対応する予測オーバラン量データを予
め記憶した記憶手段を有し、前記速度検出手段により検
出された現在の速度に対応するデータをアドレスデータ
として、該記憶手段から該現在速度に対応する予測オー
バラン量データを実時間的に読み出すオーバラン量予測
手段と、前記位置検出手段で求められた位置データの値
と前記目標値のうち少なくとも一方を前記オーバラン量
予測手段から出力された予測オーバラン量データに応じ
て変更し、オーバーラン補償済の位置データ又は目標値
データを求める補償手段と、前記補償手段で補償した前
記オーバーラン補償済の位置データ又は目標値データを
少なくとも一方の比較入力データとして用いて、前記ロ
ッドの位置と前記目標値との比較を行う比較手段と、そ
の比較結果に応じて前記シリンダの動きを制御する駆動
制御手段とを具えるものである。更に、第2の発明にお
いては、前記制御手段によるシリンダの位置決めが完了
した時に前記目標値に対する実際のピストンロッド停止
位置の誤差を検出する手段と、検出した誤差に基づく偏
差データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶さ
れた偏差データを次の位置決め制御時に読み出して修正
用パラメータとして使用し、前記予測オーバラン量また
は位置データまたは目標値データを該偏差データに応じ
て修正するデータ値修正手段とを具えるようにしてもよ
い。
【0007】
【作用】オーバラン量予測手段においては、様々な速度
に対応する予測オーバラン量データを予め記憶した記憶
手段を有しており、速度検出手段で検出した現時点での
ピストンロッドの移動速度に対応するデータをアドレス
データとして、該記憶手段から該現在速度に対応する予
測オーバラン量データが実時間的に読み出される。この
ように、現時点での速度に応じて実時間的に即座に読み
出された予測オーバラン量に応じて、目標値又は検出位
置のオーバーラン補償を常にリアルタイムで行なう構成
であるので、シリンダ駆動時に現に加わっている負荷の
変動に応答した正確なオーバーラン補償を行うことがで
きるという優れた効果を奏する。すなわち、シリンダ駆
動時に現に加わっている負荷の変動に応答して現時点で
の速度も時々刻々と微妙に変動するので、現時点での検
出速度に応じた補償を常に行なうことにより、そのよう
な負荷変動にリアルタイムで応答して適切なオーバラン
補償を行なうことができ、不意の負荷変動にも適切に対
応して正確な位置決め制御が行なえるという優れた効果
を奏するものである。また、第2の発明においては、前
回の位置決め誤差を考慮してその後の位置決め制御にお
いて的確な修正を行う学習機能を具備しているので、位
置決め精度をより一層向上させることができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の一実施
例を詳細に説明しよう。図3において、符号1〜4,6
〜9は図1に示された同一符号のものと同じである。シ
リンダ1に対するピストンロッド21の相対的な直線位
置を検出するための検出部20は、非接触で該ロッド位
置を検出し得るものであり、実公平2−26002号に
示されたような可変磁気抵抗型のシリンダ位置検出器か
ら成る。この検出部20は、軸方向にずれた所定の配置
で配設された4個の1次コイルA1〜D1と、これに対
応して設けられた2次コイルA2〜D2とをケーシング
22に収納して成るコイル部を含み、このコイル部はシ
リンダ1の端部においてコイルの円筒空間がロッド21
と同心になるように該ロッド21を該コイル空間にスラ
イド自在に貫通させた状態で固定されている。
【0009】ロッド21は、シリンダ1内のピストン2
1eを一端に取付けた円柱形の心棒21aと、この心棒
21aの周囲に軸方向に交互に嵌着された複数の所定幅
の環状の磁性リング21b及び環状の非磁性スペーサ2
1cと、これらの最外周に嵌着された円筒状の非磁性体
から成るスリーブ21dとを含んでいる。非磁性スペー
サ21cは固形の非磁性物質または空気である。一例と
して、各磁性リング21bの長さ(幅)は「P/2」
(Pは任意の数)であり、スペーサ21cも同様であ
り、交互配列における1ピッチ分の間隔は「P」であ
る。この実施例において、コイルは4つの相で動作する
ように設けられている。これらの相を便宜上A,B,
C,Dなる符号を用いて区別する。
【0010】ロッド21の磁性リング21bの位置に応
じて各相A〜Dに生じるリラクタンスが90度づつずれ
るようになっており、例えばA相をコサイン相とする
と、B相はサイン相、C相はマイナスコサイン相、D相
はマイナスサイン相、となるようになっている。図1の
実施例では、各相A〜D毎に個別に1次コイルA1〜D
1及び2次コイルA2〜D2が設けられている。各コイ
ルの長さは磁性リング21bの長さにほぼ等しく、「P
/2」である。図3の例では、A相のコイルA1,A2
とC相のコイルC1,C2とが隣合って設けられてお
り、B相のコイルB1,B2とD相のコイルD1,D2
も隣合って設けられている。また、A相とB相またはC
相とD相のコイルの間隔は「P[n±(1/4)]」
(nは任意の自然数)である。
【0011】この構成によって、ロッド21(詳しくは
磁性リング)の直線変位に応じて各相A〜Dにおける磁
気回路のリラクタンスが変化し、しかもそのリラクタン
ス変化の位相は各相毎に90度づつずれる(従ってA相
とC相では180度ずれ、B相とD相とでも180度ず
れる)ようになっている。例えばA相とC相の1次コイ
ルA1及びC1を正弦信号sinωtによって互いに逆相で
励磁し、2次コイルA2及びC2の出力を同相で加算す
る。B相とD相も上述と同様に、1次コイルB1,D1
を余弦信号cosωtで逆相励磁し、2次コイルB2,D2
の出力を同相加算する。2次コイルの出力は最終的に加
算され、出力信号Yを得る。一方、これに限らず、A相
とC相の1次コイルA1,C1を正弦信号sinωtによっ
て同相で励磁し、2次コイルA2,C2を逆相接続し、
B相とD相の1次コイルB1,D1を余弦信号cosωtに
よって同相で励磁し、2次コイルB2,D2を逆相接続
し、最終的に2次コイル出力を加算するようにしてもよ
い。
【0012】検出部20の出力信号Yは、下記式に示す
ようにロッド21における磁性リング21bの直線位置
に応じた位相角φだけ基準交流信号(sinωtまたはcos
ωt)を位相シフトしたものとなる。その理由は、各相A
〜Dのリラクタンスが90度づつずれており、かつ一方
の対(A,C)と他方の対(B,D)の励磁信号の電気
的位相が90度ずれているためである。 Y=Ksin(ωt+φ) Kは諸種の条件に応じて定まる定数である。上記式で表
わされた出力信号Yの基準信号sinωtに対応する位相ず
れφを測定することにより、ロッド21の位置を検出す
ることができる。
【0013】位相ずれ量φが全角2πのときのロッド2
1の変位量は磁性リング21bの1ピッチ長Pに相当す
る。すなわち、信号Yにおける電気的位相ずれ量φによ
れば、距離Pの範囲内でのアブソリュートな直線位置が
検出できるのである。距離Pを越えてアブソリュートな
直線位置を求めたい場合は、適宜任意の手段(この検出
精度は距離Pを1単位とする粗いものでもよい)を併設
してロッド21における個々の磁性リング21bの絶対
番地を求め、この各リング21bの絶対番地と上述の位
相ずれφにもとづく直線位置検出値との組合せを用いれ
ばよい。
【0014】図4において、検出部20の出力信号Yが
変換回路23に与えられ、上述の電気的位相ずれ量φが
測定される。この測定値がロッド21の現在位置(シリ
ンダストローク位置)を示すデータDxとして出力され
る。ロッド21の移動速度及び加速度を検出するために
速度検出回路24及び加速度検出回路25が設けられて
いる。この実施例では、速度及び加速度検出用の専用の
センサは設けられていず、ロッド位置検出データDxを
利用して速度を検出し、検出した速度データDvを利用
して加速度を検出するようになっている。そのために、
位置データDxが速度検出回路24に入力され、速度検
出回路24から出力された速度データDvが加速度検出
回路25に入力される。
【0015】ロッド21が任意の位置で静止している場
合は位置データDxはその位置を示す値を維持し、変化
しない。ロッド21が或る速度で移動している場合は、
位置データDxの値はロッド位置の変化に従って時間的
に変化する。従って、速度検出回路24において所定単
位時間(または期間)当りの位置データDxの変化分を
演算することにより速度データDvが求まる。また、加
速度検出回路25において所定単位時間(または期間)
当りの速度データDvの変化分を演算することにより加
速度データDαが求まる。
【0016】オーバランROM(もしくはRAM)26
は、様々な速度値に対応するオーバラン量を予め記憶し
たものである。同じく、オーバランROM(もしくはR
AM)27は、様々な加速度値に対応するオーバラン量
を予め記憶したものである。ここで、オーバラン量と
は、ブレーキ2の作動開始位置から実際にロッド21が
停止する位置までの距離であり、このオーバラン量を様
々な速度及び加速度に対応して予め測定し(学習さ
せ)、これをROM(またはRAM)26,27に記憶
しておく。
【0017】現在の速度データDvに対応するデータを
アドレスデータとして、ROM26から、現在速度に応
答する予測オーバラン量データOVR1が読み出され
る。また、現在の加速度データDαに対応するデータを
アドレスデータとして、ROM27から、現在加速度に
応答する予測オーバラン量データOVR2が読み出され
る。これらの予測オーバラン量データOVR1,OVR
2はオーバラン量演算回路28に与えられる。オーバラ
ン量演算回路28は、現速度に応じた予測オーバラン量
データOR1と、現加速度に応じた予測オーバラン量デ
ータOR2と、設定器29で設定された移動設定値(目
標値)Sxとをパラメータとして実際のオーバラン量を
予測するデータOVRを、計算、選択、混合等を含む演
算操作によって求める。一例として、演算回路28で
は、移動設定値Sxが所定の立上り期間に属している場
合は加速度に対応したオーバラン量データOVR2をO
VRとして選択し、属していない場合は(つまり上記立
上り期間以外の大部分の期間では)速度に対応したオー
バラン量データOVR1をOVRとして選択する。
【0018】別の一例として、加速度に対応するデータ
OVR2と速度に対応するデータOVR1とを夫々移動
設定値Sxに応じた所定の比率で混合したものをOVR
として出力するようにしてもよい。この場合は、移動設
定値Sxに応じてOVR1用及びOVR2用の比率デー
タを夫々読み出すメモリを設けるとよい。更に別の例と
して、速度に対応するデータOVR1と加速度に対応す
るデータOVR2のうち大きい方をOVRとして選択す
るようにしてもよい。更に別の例として、移動設定値S
xに対応して予測オーバラン量を読み出すメモリを含
み、このメモリから読み出したデータをOVR1及びO
VR2に応じて適宜増減してOVRとして出力してもよ
い。また、更に別の例として、上述の各例において、移
動設定値Sxの代わりに移動開始時から現在時点までの
時間データ(または位置データDx)を用いてもよい。
また、上記各例において移動設定値Sxは原点からの絶
対値であっても任意の移動開始点からの変位量であって
もよい。
【0019】補償演算回路30は、位置データDxの値
をオーバラン量予測データOVRに応じて増加または減
少し、予測されるオーバラン分を補償した値Dxoに変更
する。比較回路31は、オーバラン補償済みの位置デー
タDxoと設定器29で設定された移動設定値Sxつまり
停止設定位置とを比較する。この比較タイミングあるい
は比較条件等はシーケンス回路32によってシリンダ1
の全体のシーケンス動作に従って制御される。比較回路
31の出力はドライブ回路33に与えられ、比較結果に
応じて方向制御弁6、ブレーキ弁3の切換駆動がなされ
る。
【0020】例えば、移動設定値Sxが150mmで、現
位置データDxが140mmまで来たときに速度、加速度
及び設定値Sxによって決定されたオーバラン量予測デ
ータOVRがプラス10mmであったとすると、そのとき
の補償済み位置データDxoが150mmとなり、比較回路
31から一致出力が生じ、ロッド21を停止させるため
にブレーキ2がかけられる。このブレーキタイミングか
らほぼ10mmのオーバランが生じ、望みの150mmの位
置でロッド21が停止する。
【0021】ところで、シーケンス回路32は、ロッド
21の移動を開始したときの初期飛び出し量を最小に抑
えるために、方向切換弁6とブレーキ弁3の切換タイミ
ングを幾分ずらすように制御する。すなわち、ブレーキ
弁3の方を先に切換えてブレーキ2を解放しておき、そ
の後方向制御弁6を前進または後退のためのオン位置に
切換えてロッド21の移動を開始する。このようにすれ
ば、ロッド21が移動開始する瞬間においてブレーキ2
による反作用が働かず、ロッド21が比較的滑らかに動
き出し、初期飛び出しを少なくすることができる。初期
飛び出しが量が少なくなれば、立上り期間における停止
制御可能な領域が増し、より一層僅かな設定値Sxでも
設定可能となる。尚、補償演算回路30では移動設定値
(目標値)Sxの方を増減補償する(例えば予測オーバ
ラン量分だけ減少する)ようにしてもよい。更に、現在
位置データDxと目標値Sxの両方を夫々適量補償して
も同等のオーバラン補償効果を得ることができる。
【0022】ところで、シリンダの負荷条件の変動ある
いは経年変化その他の要因によって、速度あるいは加速
度の実際のオーバラン量との関係が、オーバランROM
(またはRAM)26,27に記憶されたものとは異な
ってくることがある。このようにオーバランROM2
6,27の記憶内容そのものが誤差を含むようになった
場合は、上述の構成だけでは正確な停止位置決めを行な
うことが困難となる。この問題の解決のためには、この
発明に従って位置決めされた実際の停止位置とそのとき
の設定位置(目標位置)との誤差をその都度記憶し、そ
の次の位置決め制御の際に最新の上記誤差を用いて予測
オーバラン量OVR(あるいはOVR1,OVR2,D
xo)を修正してやり、修正した予測オーバラン量を用い
て位置データDxoの補償演算を行なうようにするとよ
い。そのような予測オーバラン量の学習修正は、一例と
して、図4の実施例の一部分を図5に示すように変更す
ることにより実現できる。
【0023】図5において、誤差演算回路34は、シリ
ンダ1のピストンロッド21が停止制御(ブレーキ制
御)の後完全に停止したとき、停止位置決めされた実際
の位置(Dxがこれを表わしている)とその時の停止位
置設定値Sxとを比較し、両者間の誤差を正負符号付き
で求めるためのものである。停止検出回路35はそれま
で移動していたロッド21が完全に停止したことを検出
し、誤差演算回路34に演算命令を与える。この検出は
速度データDvがゼロになったこと、あるいはブレーキ
作動時からの一定の時間経過等にもとづき行なえる。誤
差演算回路34では演算命令にもとづき現位置データD
xと設定値Sxとの差を演算し、その結果を誤差データ
として偏差演算回路38に与える。
【0024】偏差演算回路38の他の入力には、今行な
ったばかりの停止位置決め制御で使用した偏差データ
(正負符号付き)がバッファレジスタ39を介して与え
られ、この偏差データの値を回路34からの誤差データ
の値に応じて増減変更する。この演算回路38は演算回
路34と同様に回路35からの演算命令に従って演算可
能化される。偏差演算回路38から出力された偏差デー
タはRAM(読出し/書込み可能なメモリ)36のデー
タ入力に与えられる。RAM36のアドレス入力には設
定値(目標値)Sxが与えられており、書き込み命令入
力には停止検出回路35から回路34,38に与えられ
た演算命令と同じものが与えられる。従って、シリンダ
の停止位置決め完了時に回路34で求められた設定位置
に対する実際の停止位置の誤差に関連した偏差データ
が、RAM36におけるその設定位置に対応するアドレ
スに書き込まれる。もし、位置決めが正確であったなら
ば、演算回路34から出力された誤差データはゼロであ
り、演算回路38からRAM36に与えられる偏差デー
タはバッファ39から与えられたものと同じである。位
置決めに誤差があった場合は、回路34の出力誤差デー
タはその誤差に応じた正または負の値をもち、バッファ
39からの古い偏差データの値が誤差データ値に応じて
変更(増加または減少)される。
【0025】バッファレジスタ39は、RAM36から
読み出された偏差データを一時記憶するもので、この記
憶は少なくとも前記演算回路34,38における誤差及
び偏差の演算が終了するまで保持される。RAM36は
位置決め制御を行なっている間中読み出しモードにされ
るようになっており、位置決め制御中に適宜の回路例え
ばシーケンス回路32から読み出し命令信号が与えられ
る。従って、そのときの位置決め制御において設定され
ている目標位置Sxに対応するアドレスから偏差データ
が読み出される。こうして読み出される偏差データは、
今回アドレス入力された目標設定位置Sxの値と同じ値
の目標設定位置に関して過去においてなされた最新の位
置決め結果に応じて上述のようにして求められ記憶され
たものである。従ってシリンダ1の現在の負荷条件ある
いは動作条件をできる限り反映している最良の偏差デー
タである。こうしてRAM36から読み出された偏差デ
ータは、もし今回の位置決め制御においてこの偏差デー
タに応じた追加の補償(位置データDxを更に進めるま
たは遅らせること)を行なわなかったならば、この偏差
データと同量もしくはそれに近い誤差が設定位置Sxと
実際の設定位置との間に生じる可能性が大きいことを示
している。
【0026】オーバラン量演算回路28と補償演算回路
30との間には修正演算回路37が設けられており、位
置決め制御を行なっている間中前記RAM36から与え
られる最新の偏差データに従って、回路28からの予測
オーバラン量OVRの値を修正し、修正された予測オー
バラン量を補償演算回路30に与える。この修正演算
は、例えば、回路28からの予測オーバラン量OVRに
対してRAM36からの最新偏差データを加算または減
算することによって行なわれる。前述の通り、RAM3
6に記憶された偏差データは、速度及び加速度に対応す
るオーバランROM(またはRAM)26,27のテー
ブルを作成したときのシリンダの負荷その他条件に対す
る最新に知り得た該諸条件の変動分に対応している。従
って、上述の修正によって、そのようなシリンダ諸条件
の変動分を相殺した予測オーバラン量を得ることができ
る。こうして修正された予測オーバラン量を用いて図5
の例と同様の位置データDxの進相または遅相補償を行
なうことにより、シリンダ諸条件の変動を補償して本発
明を実施することができる。
【0027】一方、RAM36からバッファレジスタ3
9に与えられた偏差データは、上述の修正、補償演算が
行なわれているときつまり位置決め制御中は使用されな
いが、その後、停止位置決めが完了したときに該偏差を
そのときの位置決め誤差に応じて変更するために前述の
通り偏差演算回路38で利用される。なお、修正演算回
路37を破線ブロック37a,37b,37c,37d
で示す箇所に挿入しても詳述と同等の作用効果を実現で
きる。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、速度検
出手段では常に現時点でのピストンロッドの移動速度を
検出しており、また、オーバラン量予測手段において
は、様々な速度に対応する予測オーバラン量データを予
め記憶した記憶手段を有しているので、現在の速度に応
じて予測オーバラン量データが実時間的に即座に読み出
され、この予測オーバラン量に応じて目標値又は検出位
置のオーバーラン補償を常にリアルタイムで行なう構成
であるので、シリンダ駆動時に現に加わっている負荷の
変動に応答した正確なオーバーラン補償を行うことがで
きるという優れた効果を奏する。すなわち、シリンダ駆
動時に現に加わっている負荷の変動に応答して現時点で
の速度も時々刻々と微妙に変動するので、現時点での検
出速度に応じた補償を常に行なうことにより、そのよう
な負荷変動にリアルタイムで応答して適切なオーバラン
補償を行なうことができ、不意の負荷変動にも適切に対
応して正確な位置決め制御が行なえるという優れた効果
を奏するものである。また、前回の位置決め誤差を考慮
してその後の位置決め制御において的確な修正を行う学
習機能を更に具備することにより、位置決め精度をより
一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のブレーキ付空気圧シリンダの側断面図及
び流体圧回路図。
【図2】図1のブレーキ付空気圧シリンダの位置決定の
制御系の従来例を示す電気的ブロック図。
【図3】この発明の一実施例に係るブレーキ付空気シリ
ンダの側断面図及び流体圧回路図。
【図4】同実施例における位置決め制御系の一例を示す
電気的ブロック図
【図5】図4の変更箇所につき抽出して示す電気的ブロ
ック図。
【符号の説明】
1…シリンダ、2…ブレーキ、3…ブレーキ弁、4…ブ
レーキ用シリンダ、5,21…ピストンロッド、6…方
向制御弁、7…空気源、8,9…絞り弁、20…位置検
出部、21a…ロッドの心棒、21b…磁性リング、2
1c…非磁性スペーサ、21d…非磁性スリーブ、21
e…ピストン、24…速度検出回路、25…加速度検出
回路、26,27…オーバランROM、28…オーバラ
ン量演算回路、29…設定器、30…補償演算回路、3
1…比較回路、32…シーケンス回路、33…ドライブ
回路、34…誤差演算回路、36…偏差データRAM、
37…修正演算回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧シリンダにおけるピストンロッド
    の直線位置を検出するための位置検出手段と、 該ロッドの現在の移動速度を検出するための速度検出手
    段と、 位置決め目標値を設定するための設定手段と、 様々な速度に対応する予測オーバラン量データを予め記
    憶した記憶手段を有し、前記速度検出手段により検出さ
    れた現在の速度に対応するデータをアドレスデータとし
    て、該記憶手段から該現在速度に対応する予測オーバラ
    ン量データを実時間的に読み出すオーバラン量予測手段
    と、 前記位置検出手段で求められた位置データの値と前記目
    標値のうち少なくとも一方を前記オーバラン量予測手段
    から出力された予測オーバラン量データに応じて変更
    し、オーバーラン補償済の位置データ又は目標値データ
    を求める補償手段と、 前記補償手段で補償した前記オーバーラン補償済の位置
    データ又は目標値データを少なくとも一方の比較入力デ
    ータとして用いて、前記ロッドの位置と前記目標値との
    比較を行う比較手段と、 その比較結果に応じて前記シリンダの動きを制御する駆
    動制御手段とを具える流体圧シリンダの位置決め制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記シリンダはブレーキ付シリンダであ
    り、前記駆動制御手段は少なくとも該シリンダのブレー
    キを制御するための信号を前記比較結果に応じて与える
    ものである請求項1に記載の流体圧シリンダの位置決め
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記位置検出手段は、前記ロッドの直線
    位置に応じた磁気抵抗変化を示し、この磁気抵抗に応じ
    た出力信号を生じる可変磁気抵抗型の直線位置検出器
    と、この検出器の出力信号を直線位置を示す位置データ
    に変換する変換回路とを含むものであり、前記速度検出
    手段は、前記変換回路で求めた位置データを用いて、こ
    の位置データの値の時間的な変化分から速度を演算する
    ものである請求項1に記載の流体圧シリンダの位置決め
    制御装置。
  4. 【請求項4】 流体圧シリンダにおけるピストンロッド
    の直線位置を検出するための位置検出手段と、 該ロッドの現在の移動速度を検出するための速度検出手
    段と、 位置決め目標値を設定するための設定手段と、 様々な速度に対応する予測オーバラン量データを予め記
    憶した記憶手段を有し、前記速度検出手段により検出さ
    れた現在の速度に対応するデータをアドレスデータとし
    て、該記憶手段から該現在速度に対応する予測オーバラ
    ン量データを実時間的に読み出すオーバラン量予測手段
    と、 前記位置検出手段で求められた位置データの値と前記目
    標値のうち少なくとも一方を前記オーバラン量予測手段
    から出力された予測オーバラン量データに応じて変更
    し、オーバーラン補償済の位置データ又は目標値データ
    を求める補償手段と、 前記補償手段で補償した前記オーバーラン補償済の位置
    データ又は目標値データを少なくとも一方の比較入力デ
    ータとして用いて、前記ロッドの位置と前記目標値との
    比較を行う比較手段と、 その比較結果に応じて前記シリンダの動きを制御し、該
    シリンダのピストンロッドを前記目標値に対応する位置
    に位置決めする制御手段と、 前記制御手段による位置決めが完了した時に前記目標値
    に対する実際のピストンロッド停止位置の誤差を検出す
    る手段と、 検出した誤差に基づく偏差データを記憶する記憶手段
    と、 前記記憶手段で記憶された偏差データを次の位置決め制
    御時に読み出して修正用パラメータとして使用し、前記
    予測オーバラン量または位置データまたは目標値データ
    を該偏差データに応じて修正するデータ値修正手段とを
    具えた流体圧シリンダの位置決め制御装置。
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