JPH0690618A - 人工土壌構造体 - Google Patents

人工土壌構造体

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JPH0690618A
JPH0690618A JP5142673A JP14267393A JPH0690618A JP H0690618 A JPH0690618 A JP H0690618A JP 5142673 A JP5142673 A JP 5142673A JP 14267393 A JP14267393 A JP 14267393A JP H0690618 A JPH0690618 A JP H0690618A
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JP
Japan
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soil
hydrophobic
water
soil structure
artificial soil
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Application number
JP5142673A
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English (en)
Inventor
Kinya Ogawa
欽也 小川
Yoichi Hirasawa
陽一 平沢
Takao Oshima
隆夫 大島
Yoshiaki Nishimura
嘉明 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】土壌中の水分を制御可能な人工土壌構造体を提
供することにより、土壌の砂漠化防止、砂漠緑化、森林
保護などの環境保護、各種農業及び園芸などの植物栽培
土壌、土木工事、建築工事などの基礎地盤などの土壌構
造の改良を図る。 【構成】土壌中に実質的に疎水性粒子からなる1または
2以上の疎水層を有する人工土壌構造体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な改良された人工土
壌構造に関し、更に詳しくは、主に土壌中の水分を制御
することが出来る人工土壌構造体及びその製造方法並び
にこれらを利用する土壌中の水分の蒸発を制御すること
を特徴とする土壌環境の制御方法に関するものである。
【0002】本発明は、土壌の砂漠化防止、砂漠緑化、
森林保護などの環境保護産業並びに各種農業及び園芸な
どの産業分野、さらには土木、建築などの地盤構造など
の分野において特に有効に利用される。
【0003】
【関連技術】近年、1992年地球環境サミットの開催
に象徴されるように地球環境問題に対して世界的な関心
が寄せられており、地球の環境をどのように保護して行
くかが世界的な産業技術課題となっている。
【0004】例えば、世界の陸地を占める砂漠の割合は
現在約30%前後であるが、その面積は増加しつづけて
いる。これには種々の原因があるが、樹木の乱伐や酸性
雨などの環境汚染、地下水の大量摂取、オゾン層の破壊
や二酸化炭素ガスの増加などに起因すると考えられる異
常気象など、人類の生産活動に伴う環境破壊的な要因に
基ずくものが少なくない。
【0005】その一方で世界の人口は年々増加し、この
人口増加に伴う将来の食糧危機を回避するためにも、土
壌の砂漠化を防止するとともに、砂漠化して枯死した土
壌を生き返らせる必要がある。
【0006】また、食糧危機を回避する目的からは、近
年のバイオテクノロジーの技術により農作物それ自体を
改良して生産効率をあげる努力もなされている。しかし
ながら、農作物の生産効率を上げるためには農作物が育
つ土壌を各種農作物に適した土壌に改良する必要があ
る。これまで、土壌構造に基づく根本的な土壌環境の改
良を目的として、土壌を構成する地層を人工的に組み立
てて、いわゆる土壌構造自体を根本的に改良する試みが
行なわれて来たが、まだ実用化の段階まで来ていない。
【0007】さらに、現代社会においては、人口増加も
合い伴って、各種の土木、建築工事などによって構築物
が数多く造られている。これらの構築物はその基礎とな
る基礎地盤が極めて重要な役割を果すことは言うまでも
なく、長年に渡って安定した基礎地盤を保持する為に
は、土壌の環境的性質を根本的にその構築物に適するよ
うに地層レベルで改良する必要がある。
【0008】上述したように、現在、地球環境的なレベ
ルで土壌の環境的性質を人類にとって望ましいものにす
るために土壌構造の改良が必要となりつつあるが、この
土壌の環境的性質は土壌中の水分によって決定されるこ
とが多い。したがって、土壌中の水分を人工的に制御す
ることができるように土壌構造を改良することが第一に
必要となる。
【0009】従来、土壌中の水分を制御する手段として
は、例えば土壌と保水性高分子化合物を混合したり、あ
るいは、特開平1−319585号公報にあるように、
土壌の表面をオルガノポリシロキサンで処理する手段が
提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述の
地球的環境レベル等の見地から鋭意研究を重ねてきた
が、その結果、意外にも土壌構造の中に疎水性粒子から
なる疎水層を設けることにより土壌中の水分を制御でき
ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明の目的は、土壌中に実質的
に疎水性粒子からなる1または2以上の疎水層を有する
人工土壌構造体を提供し、それにより、土壌中の水分を
制御して、例えば、土壌の砂漠化防止、砂漠緑化、森林
保護などの環境保護産業並びに各種農業及び園芸などの
産業分野、さらには土木工事、建築工事などの地盤構造
などの分野において、土壌構造自体を人工的に改良する
ことによって上述した問題点の解決を図るものである。
【0012】本発明は、従来のように単に土壌の表面を
改良するものではなく、土壌を構成する地層帯の構造に
おいて疎水性粒子からなる疎水層を設けることにより、
主に土壌中の水分を制御して、土壌のもつ本来の土壌環
境を人工的に改良する画期的な発明である。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、特許
請求の範囲の請求項1に記載してあるように、土壌中に
実質的に疎水性粒子からなる1または2以上の疎水層を
有する人工土壌構造体を提供するものである。
【0014】また、本発明は疎水性粒子の粒子径が20
00μm以下である請求項1に記載の人工土壌構造体を
提供するものである。
【0015】さらに、本発明は疎水性粒子は砂及び/又
は土の粒子が撥水剤で処理されたものである請求項1ま
たは2に記載の人工土壌構造体を提供するものである。
【0016】また、本発明は疎水性粒子は高分子ポリマ
ーからなる請求項1または2記載の人工土壌構造体を提
供するものである。
【0017】さらに、本発明は撥水剤がシリコーン系又
はフッソ系撥水剤である請求項3記載の人工土壌構造体
を提供するものである。
【0018】また、本発明は土壌中の実質的に疎水性粒
子からなる疎水層上に接する土壌層が実質的に保水性を
有する保水層である請求項1ないし5のいずれか1項に
記載の人工土壌構造体を提供するものである。
【0019】さらに、本発明は土壌中の実質的に疎水性
粒子からなる疎水層と、土壌表面との中間に、実質的に
保水性を有する保水層を設けてなる請求項1ないし5の
いずれか1項に記載の人工土壌構造体を提供するもので
ある。
【0020】また、本発明は土壌中の実質的に疎水性粒
子からなる2以上の疎水層が互に接することなく設けら
れている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の人工
土壌構造体を提供するものである。
【0021】さらに、本発明は土壌中の実質的に疎水性
粒子からなる2以上の疎水層が、少なくとも2以上の異
なる疎水性を有するものである請求項1ないし8のいず
れか1項に記載の人工土壌構造体を提供するものであ
る。
【0022】また、本発明は土壌中の実質的に疎水性粒
子からなる2以上の疎水層のうち、疎水性が異なる少な
くとも2つ以上の疎水層が互に接して設けられている請
求項1ないし9のいずれか1項に記載の人工土壌構造体
を提供するものである。
【0023】さらに、本発明は実質的に保水性を有する
保水層が保水性を有する高分子ポリマーを含んだもので
ある請求項6ないし10のいずれか1項に記載の人工土
壌構造体を提供するものである。
【0024】また、本発明は土壌中の実質的に疎水性粒
子からなる疎水層上に不織布を有する請求項1ないし1
1のいずれか1項に記載の人工土壌構造体を提供するも
のである。
【0025】また、本発明はフッ素系撥水剤で処理して
なることを特徴とする撥水砂を提供するものである。
【0026】最後に、本発明は請求項1ないし12のい
ずれか1項に記載の人工土壌構造体を用いて、土壌中の
水分の蒸発を制御することを特徴とする土壌環境の制御
方法を提供するものである。
【0027】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
用いられる疎水層を形成するための疎水性粒子とは、い
わゆる疎水性の性質を有する粒子状のものであればよ
く、その材料は無機系あるいは有機系を問わず、いかな
るものも利用可能である。
【0028】また、疎水性とはいわゆる撥水性をも含む
概念である。
【0029】本発明は、この疎水性粒子から構成される
疎水層が、土壌を構成する土壌構造体中に少なくとも1
層含まれることが必要である。土壌構造体とは、本発明
の疎水性粒子からなる疎水層を含む少なくとも2種以上
の地層からなる土壌構造のことで、3次元構造を有する
土壌ブロックである。
【0030】本発明の疎水層は実質的に疎水性粒子から
構成されていればよく、他の性質を有する粒子が混合し
ていても層全体として疎水性の性質が失われていなけれ
ば本発明の範囲である。例えば、土壌表面に植物を植え
る限定された部分のみ疎水性を低下させた疎水層を設定
することも目的によっては有効である。
【0031】また、さらに用途に応じて、疎水性が疎水
層全体で失われない範囲内で、他の有用な性質を有する
粒子を疎水層を構成する疎水性粒子に混合することも可
能である。
【0032】本発明に言う疎水性粒子の粒子系は本発明
の目的を達成できる範囲内であれば特に限定されるもの
ではないが、好ましくは、水分の制御のしやすさから平
均粒子径が2000μm以下のものが好ましい。更に、
特に好ましくは1000μm以下である。
【0033】本発明において疎水性粒子は、砂や土の粒
子表面を撥水剤で処理したものが実用的でありこれらを
単独あるいは混合して用いることが出来るが、特に砂を
撥水剤で処理した撥水砂が好ましい。
【0034】使用される撥水剤としては、一般に撥水剤
として使用されているものであれば特に限定されずに利
用できるが、特にはシリコーン系、フッソ系のものが好
ましい。長期的安定性の観点からみると、フッ素系が好
ましい。さらには、シリコーン系とフッ素系とを混合し
てなる撥水剤も使用することができる。
【0035】シリコーン系撥水剤としては、例えば、次
の一般式〔化1〕で表されるシリコーン化合物が挙げら
れ、このまま直接(無溶剤)又はトルエン、キシレン、
トリクレンなどの溶剤に希釈して、あるいはエマルジョ
ンタイプとして使用する。また、ジブチルスズジラウレ
ート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズラウ
レート、鉄オクテートなどの硬化触媒を使用してもよ
い。
【0036】
【化1】 R1aR2bSiOx [R1は同種又は異種の非置換又は置換1価炭化水素
基;R2は加水分解可能な基、−OH又は−Hから選択
される同種又は異種の基又は原子;a、b は、0≦a<
4、0≦b≦4、0<a+b≦4で示される数; x=(4−a−b)/2 を表わす。]
【0037】例えば、一般式〔化1〕で、R1は、メチ
ル基、エチル基、プロピル、デシル基などの炭素数1
〜15のアルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケ
ニル基、フェニル基などのアリール基、シクロアルキル
基、CF3CH2CH2− などの上記のアルキル基の炭素
原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子
又はシアノ基などで置換した基である。
【0038】また、R2は、アルコキシ基、アシロキシ
基、ケトキシム基、アミノ基、アミノキシ基、アミド
基、エノキシ基、アルケニルオキシ基などの加水分解可
能な基、塩素などのハロゲン基、−OR3(R3はNa又
はK)、−OH、−H などである。
【0039】具体的なシリコーン化合物としては、例え
ば〔化2〕から〔化5〕で示される次の化合物が使用さ
れる。
【0040】
【化2】 HO-Si(ONa)(CH3)-[OSi(ONa)CH
3]n-OH (n : 0,1,2)
【化3】 CH3-[SiO(CH3)2]mー[SiO(H)(C
3)]lーSi(CH3)3 (l,m : 0又は整数)
【化4】 R4-[SiO(CH3)2]k-Si(CH3)24 (K : 整数、R4:−OH、−CH=CH2、−OC
3
【化5】 CH3SiCl3、C1021SiCl3、CF3CH
2CH2SiCl3、CH3Si(OCH3)3、CF3CH2CH2
Si(OCH33又はこれらの部分加水分解物又は共加
水分解物
【0041】また、
【化6】 (CH3)3SiNH-Si(CH3)3 のシラザン化合物も本発明に使用される撥水剤として有
用である。
【0042】フッ素系撥水剤の具体例としては、例えば
以下に示す一般式〔化7〕、〔化10〕〜〔化19〕及
び〔化22〕で表される基本構造を持つフッ素化合物が
挙げられる。また、必要に応じてこれらのフッ素化合物
を溶剤に溶かしたもの又は乳化状にしたものも利用でき
る。なお、各式中l、m、nは整数である。
【0043】
【化7】 但しXはH又はCH3、Yは
【化8】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】
【化18】
【0053】
【化19】 但しYは−OCF3又は
【化20】 又は
【化21】
【0054】
【化22】 但しRはシクロヘキシル基又はブチル基である。
【0055】フッ素系撥水剤として、オルガノシラン、
オルガノポリシロキサンで変性されたものも有用で、特
に加水分解性基、OH、Hを含有するオルガノシラン、
オルガノポリシロキサンで変性したものは耐久性のある
撥水性を得るために特に有効である。
【0056】これらの化合物としては、例えば
【化23】 などのフロロシリコーン(但しnは6〜8の整数、pは
0、1、2のいずれか、MeはCH3基を表す。)が挙げ
られる。
【0057】上記一般式〔化23〕で表される化合物の
例としては、
【化24】
【化25】C817CH2CH2Si(OMe)3 で表されるシラン化合物が挙げられる。
【0058】また、パーフロロアクリレートと同様に、
他のシランRSi(OMe)3、R2Si(OMe)2、H・
RSi(OMe)2(但しRは炭素数1〜12のアルキル
基)との共重合体でもよい。特に長鎖アルキルシランと
の共重合体が好ましい。
【0059】さらに、
【化26】
【化27】 との共重合体等が挙げられる。
【0060】砂や土の粒子の撥水剤による表面処理方法
としては、通常、粉体の表面処理に用いられている方法
に従えばよい。例えば、メカノケミカルな方法で各種撥
水剤と砂を混合して表面処理を行ない、疎水性粒子を製
造することが可能である。
【0061】疎水性粒子として上記した撥水砂などの外
に、表面が疎水性である高分子ポリマー(プラスチッ
ク)の微粒子が利用できる。なかでも、オルガノシリコ
ーン系のものが好ましく、ポリメチルシルセスキオキサ
ンが好ましい。
【0062】また、例えば廃プラスチックを粒子状に粉
砕したものを利用することも出来、これによって廃プラ
スチックの有効利用が行なわれ廃プラスチックのゴミ処
理問題が解決される。これらの高分子ポリマーをさらに
撥水処理して用いることも可能である。
【0063】なお、具体例として上述した疎水性粒子以
外にも、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコ
ニア、酢酸バナジウム、酸化鉄等の疎水性粒状金属酸化
物、ガラスビーズ、オイルシェルの粉砕品、オイルサン
ド等の疎水性粒子も利用できることは言うまでもない
が、特には、これらの表面が撥水剤で処理されたものが
更に好ましい。
【0064】本発明においては、上述の疎水層が人工土
壌構造体中に少なくとも1層含まれることが必要である
が、必要に応じて2層以上の複数の疎水層を設定するこ
とも出来る。
【0065】複数の疎水層は、層全体として同一の疎水
性を有していてもよいし、また異なる疎水性を持つもの
であってもよい。また、互に接して存在していてもよい
し、疎水性粒子からなる疎水層でない土壌層を介して存
在してもよい。
【0066】疎水層の疎水性は、例えば疎水性粒子の種
類や疎水層の厚さを変化させることにより任意に調整可
能である。
【0067】すなわち、本発明の土壌中の疎水性粒子よ
りなる疎水層は、これを構成する疎水性粒子の種類、大
きさ、形状、及び土壌表面からの深度、水の制御率等に
応じ、適宜必要に応じて選択すればよい。例えば、疎水
性粒子である撥水砂と非疎水性粒子である撥水剤未処理
の普通の砂とを適宜混合し、疎水性の強弱を調節するこ
とが出来る。
【0068】さらに本発明においては、疎水性粒子より
なる疎水層の上の土壌が保水性を有する保水層、あるい
は疎水層と土壌の表面との中間に保水性を有する層を設
けることも有用である。この保水層は、任意の保水剤を
土壌に含有させることによって得ることができるが、保
水剤としては、例えば吸水ポリマー、ビートモス、無機
系のパーライトや、バミュライトなどがあげられる。こ
のような土壌構造は植物の栽培に特に有用である。
【0069】また、疎水層上に不織布を有する人工土壌
構造体は、疎水層の上の地層の非疎水性粒子が疎水層に
侵入することにより疎水層の疎水性低下が起こらない利
点がある。
【0070】本発明によれば、例えば上述した疎水性微
粒子よりなる疎水層を土壌中に設けるわけであるが、土
壌の表面に疎水層を設けるのに比べて、土壌中に疎水性
粒子が存在するため疎水層を構成する疎水性粒子の耐久
性に優れるという利点がある。
【0071】更には、土壌中に疎水性粒子が存在するた
め風による疎水性粒子のロスを防ぐことができるため土
壌構造を構成する疎水層自体安定性にも優れ、疎水性粒
子のロスを防ぐことができるため土壌構造中の疎水層の
厚さを薄くすることができる等の長所がある。
【0072】次に、本発明の人工土壌構造体からなる土
壌構造を製造するには、例えば、地面をある一定の面積
及び深さに堀削し、地中に形成された空間に人工的に上
述の人工土壌構造体を埋設して、土壌中に実質的に疎水
性粒子からなる1または2以上の疎水層を有する地層構
造を人工的に形成することにより製造できる。
【0073】人工土壌構造体を埋設するとは、ある地層
の代りに疎水性粒子からなる任意の厚さの疎水層を埋設
すればよく、残りの土壌を構成する層は例えば周囲の天
然の地層と同じようにするか、あるいは上述の保水層を
さらに埋設して人工土壌構造を製造することができる。
疎水層の厚さは用途に応じて適宜決定される。
【0074】任意の厚さの疎水性粒子からなる疎水層を
埋設するには、現場にて疎水性粒子を敷設すればよく、
例えば、具体的にはコンクリートミキサーと同種の混合
攪拌器を用いて砂と撥水剤を現場にて混合し、堀削して
地中に形成された空間に敷設することができるし、また
撥水剤製造工場からミキサー車を用いて砂を撥水処理し
ながら現場に向い、作業をすることも可能である。
【0075】また、工場にてあらかじめ撥水処理した砂
を立方体のコンテナあるいは袋に充填し、これらを堀削
して地中に形成された空間に順次並べて行く方法も可能
である。
【0076】本方法は疎水層の厚さを精度よく簡便に構
成することができ、またコンテナには保水性粒子や、肥
料など他の土壌構成層を充填し敷設すれば容易に求める
人工土壌構造体が任意の広さ(面積)で製造可能であ
る。
【0077】人工土壌構造体の大きさは特に限定されず
用途に応じて目的の広さ及び厚さを設定できることは言
うまでもない。ある一定の高さを有する大型コンテナに
あらかじめ工場にて本発明の疎水層を含む人工土壌構造
体をすべて充填しておき、該コンテナの高さと同じ深さ
に堀削した一定面積の空間にそのまま並べることも可能
である。
【0078】また、本発明は地面を堀削することなく、
有限の面積を有する地面上に、本発明の人工土壌構造体
を敷設して、従来の地表上に実質的に疎水層を有する新
たな地層構造を人工的に形成して本発明の土壌構造を設
計することも可能である。
【0079】なお、必要に応じて人工土壌構造体からな
る一定の面積をドームで囲い、人工的な大気の外部環境
と組合せて農作物などの特殊な育成環境を形成すること
も可能である。
【0080】本発明は上記のごとく構成され、疎水性粒
子の種類、疎水層の厚さ、複数の疎水層の組合わせ、保
水層など他の土壌層との順列組合せ、その他の外部環境
との組合せなどの種々のファクターにより目的とする土
壌中の水分の蒸発を任意に設計して土壌構造の水分を制
御でき、これにより新規有用な土壌環境の制御方法を可
能にするものである。
【0081】
【実施例】次に本発明を実施例を挙げて説明する。本発
明はこれに限定されるものではない。
【0082】[実施例1]アサノ珪砂4号(平均粒径約
1000μm)及びアサノ珪砂7号(平均粒径約100
μm)それぞれ10Kgに、0.3%C1021Si(C
l)3/n−ヘキサン溶液を2.5Kg注ぎ、攪拌後室
温にて約12時間放置し、濾過、水洗後、100℃で乾
燥し、シリコーン処理疎水性珪砂を得た。
【0083】次に、直径10cm深さ10cmのガラス
容器三個にそれぞれまずアサノ珪砂4号を深さ3.3c
mになるように疎水層を設定し、それに水430gを注
ぎ、湿潤層を作った。これら三個のガラス容器の内、実
施例1として、この湿潤層の上に上記で得たシリコーン
処理砂アサノ珪砂4号の層を深さ3.3cmになるよう
に設け、更にその上にアサノ珪砂4号の層が2cmにな
るように設け、本発明の効果を確認するために実験室レ
ベルでの人工土壌構造体を製造した。これをサンプルA
とした。
【0084】[実施例2]実施例1で用いたシリコーン
処理砂アサノ珪砂4号のかわりにシリコーン処理アサノ
珪砂7号を用い、実施例1のシリコーン処理砂アサノけ
い砂4号と同じように深さ3.3cmになるように疎水
層を設け、更にその上にアサノけい砂4号の層を2cm
となるように設けた。この人工土壌構造体をサンプルB
とした。
【0085】[比較例1]実施例1及び2のシルコーン
処理アサノ珪砂の代りに、シリコーン未処理のアサノ珪
砂4号を入れて、疎水層が存在せず、アサノ珪砂の層が
5.3cmになるように層を設けた。この人工土壌構造
体をサンプルCとした。
【0086】実施例1及び2、比較例1のサンプルA、
B、Cを、30℃の室温中に放置し、それぞれの重量変
化(水の蒸発量)を測定した。この測定結果を図1のグ
ラフに示した。このグラフより、本発明の実施例の人工
土壌構造体は比較例の人工土壌構造体と比較して水の蒸
発を抑制して制御していることが理解できる。
【0087】[実施例3]実施例1において、シリコー
ン処理砂を使用するかわりに、CH3SiCl3の粒状加
水分解物、ポリメチルシルセスキオキサン(粒径は80
0μm)を使用した以外はすべて同様にして人工土壌構
造体を製造し、実施例1と全く同様にして重量変化を測
定した。この人工土壌構造体をサンプルDとした。
【0088】[実施例4]実施例1において、シリコー
ン処理砂を使用するかわりに、CH3SiCl3の粒状加
水分解物、ポリメチルシルセスキオキサン(粒径は10
0μm)を使用した以外はすべて同様にして人工土壌構
造体を製造し、実施例1と全く同様にして重量変化を測
定した。この人工土壌構造体をサンプルEとした。
【0089】[比較例2]実施例3及び4のシルコーン
処理アサノ珪砂の代りに、シリコーン未処理のアサノ珪
砂7号を入れて、疎水層が存在せず、アサノ珪砂の層が
5.3cmになるように層を設けた。この人工土壌構造
体をサンプルFとした。
【0090】それぞれの重量変化(水の蒸発量)の測定
結果を図2のグラフに比較例2ともに示した。このグラ
フより、本発明の実施例3及び4の人工土壌構造体は比
較例の人工土壌構造体と比較して水の蒸発を抑制して制
御していることが理解できる。
【0091】[実施例5]実施例1において、C1021
Si(Cl)3/n−ヘキサン溶液を用いるかわりに、 イ) HO-Si(ONa)(CH3)-[OSi(ONa)CH3]n-
OH (n:0、1、2の混合物) の0.5%のキシレン溶液、 ロ) (CH3)3SiNH-Si(CH3)3 の0.5%のキ
シレン溶液、 ハ) CH3Si(OCH33 の部分加水分解物(信
越化学工業株式会社製:製品名:KC−89)の0.5
%のキシレン溶液のそれぞれを用いる以外はすべて同様
にして本発明の人工土壌構造体を作成しそれぞれのサン
プルを、イ):G、ロ):H、ハ):Iとして、30℃
の室温中に放置しそれぞれの重量変化(水の蒸発量)を
測定した。
【0092】この測定結果を図3のグラフに示した。こ
のグラフより、G及びIはほとんど同じ結果を示し、ま
たいずれの実施例の人工土壌構造体も比較例Cの人工土
壌構造体と比較して水の蒸発を抑制して制御しているこ
とが理解できる。
【0093】[実施例6]シリコーン系撥水剤(商品名
「Polon−MR」(信越化学工業株式会社製))及
びフッ素系撥水剤(商品名「AG710」(旭化成株式
会社製))を用意する。
【0094】5リットルのモルタルミキサーに7号珪砂
1Kgを入れ、上記シリコーン系撥水剤及びフッ素系撥
水剤を固形分濃度で2.5%となるように調製し、この
液80gを前記珪砂に滴下して攪拌し、150℃で2時
間乾燥する。そして、最終的に珪砂に対して撥水剤が
0.2%となるように調整した撥水砂を得る。
【0095】4号珪砂150gと水40gを入れて湿潤
層を作り、この上に上記のように作成したシリコーン系
撥水砂及びフッ素系撥水砂を別々に各々75g又は15
0g乗せる。これを40℃温風循環式乾燥器中でエージ
ングし、水蒸気の蒸発量の経時変化を測定し、水蒸気の
透過量を比較した。その結果を表1に示す。
【0096】表1から分るように、シリコーン系撥水砂
とフッ素系撥水砂とでは撥水砂層を透過する水蒸気量に
差がなく、同等の効果が得られることが確認できた。
【0097】
【表1】
【0098】[実施例7]実施例6で作製したシリコー
ン系及びフッ素系撥水砂をpH4、7、10の3水準の
標準液に浸し、これを50℃雰囲気中で長時間エージン
グし、撥水性を測定し、耐久性を評価した。その結果を
表2に示す。但し、表中A〜Eは以下の評価を示す。 A:メタノール60%で撥水 B:メタノール40%で撥水 C:メタノール20%で撥水 D:水で撥水 E:水でも撥水せず
【0099】表2から分るように、撥水性の耐久性の点
ではフッ素系撥水剤を用いて作製した撥水砂の方がシリ
コーン系撥水剤を用いた場合よりも優れている。
【0100】
【表2】
【0101】上述の実施例により本発明の人工土壌構造
体は土壌中の水分の制御が可能であり、これをスケール
アップした場合に地球環境レベルで土壌構造を改良する
ことが可能となる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、土壌中の水分を制御可
能な人工土壌構造体を提供することにより、例えば、土
壌の砂漠化防止、砂漠緑化、森林保護などの環境保護産
業並びに各種農業及び園芸などの産業分野、さらには土
木工事、建築工事などの地盤構造などの分野において、
土壌構造自体をそれぞれの用途に合うように人工的に改
良することができる。
【0103】また、本発明の人工土壌構造体の製造方法
によれば、比較的容易な方法で広範囲にわたる人工土壌
構造体を得ることができ、土壌の改良を効率よく達成す
ることができる。
【0104】さらに、本発明の土壌環境の制御方法によ
れば、あらかじめ目的とする用途にあった土壌水分の調
整ならびに設計が比較的容易に可能となり、地球環境的
な規模で種々の環境保護対策や農作物の豊作、構築物な
どの地盤強化などが図れ、本発明の現代社会に対する貢
献度は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、実施例2及び比較例1の水分の蒸発
による経時的変化を表わすグラフである。
【図2】実施例3、実施例4及び比較例2の水分の蒸発
による経時的変化を表わすグラフである。
【図3】実施例5及び比較例1の水分の蒸発による経時
的変化を表わすグラフである。
【符号の説明】
A 実施例1 B 実施例2 C 比較例1 D 実施例3 E 実施例4 F 比較例2 G 実施例5 H 実施例5 I 実施例5
フロントページの続き (72)発明者 西村 嘉明 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌中に実質的に疎水性粒子からなる1
    または2以上の疎水層を有する人工土壌構造体
  2. 【請求項2】 疎水性粒子の粒子径が2000μm以下
    である請求項1に記載の記載の人工土壌構造体
  3. 【請求項3】 疎水性粒子が砂及び/又は土の粒子が撥
    水剤で処理されたものである請求項1または2に記載の
    人工土壌構造体
  4. 【請求項4】 疎水性粒子が高分子ポリマーからなる請
    求項1または2記載の人工土壌構造体
  5. 【請求項5】 撥水剤がシリコーン系又はフッソ系撥水
    剤である請求項3記載の人工土壌構造体
  6. 【請求項6】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる疎
    水層上に接する土壌層が実質的に保水性を有する保水層
    である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の人工土
    壌構造体
  7. 【請求項7】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる疎
    水層と、土壌表面との中間に、実質的に保水性を有する
    保水層を設けてなる請求項1ないし5のいずれか1項に
    記載の人工土壌構造体
  8. 【請求項8】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる2
    以上の疎水層が互に接することなく設けられている請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載の人工土壌構造体
  9. 【請求項9】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる2
    以上の疎水層が、少なくとも2以上の異なる疎水性を有
    するものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の人工土壌構造体
  10. 【請求項10】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる
    2以上の疎水層のうち、疎水性が異なる少なくとも2つ
    以上の疎水層が互に接して設けられている請求項1ない
    し9のいずれか1項に記載の人工土壌構造体
  11. 【請求項11】 実質的に保水性を有する保水層が保水
    性を有する高分子ポリマーを含んだものである請求項6
    ないし10のいずれか1項に記載の人工土壌構造体
  12. 【請求項12】 土壌中の実質的に疎水性粒子からなる
    疎水層上に不織布を有する請求項1ないし11のいずれ
    か1項に記載の人工土壌構造体
  13. 【請求項13】 フッ素系撥水剤で処理してなることを
    特徴とする撥水砂
  14. 【請求項14】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の人工土壌構造体を用いて、土壌中の水分の蒸発を
    制御することを特徴とする土壌環境の制御方法
JP5142673A 1992-07-31 1993-05-21 人工土壌構造体 Pending JPH0690618A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101886383A (zh) * 2010-07-08 2010-11-17 冯耀宗 石漠化治理建设的生态系统工程技术

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6071646U (ja) * 1983-10-19 1985-05-21 大栄物産株式会社 疎水性砂

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