JPH0690A - 固定化微生物によるアルコール類の酸化方法 - Google Patents

固定化微生物によるアルコール類の酸化方法

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JPH0690A
JPH0690A JP18602492A JP18602492A JPH0690A JP H0690 A JPH0690 A JP H0690A JP 18602492 A JP18602492 A JP 18602492A JP 18602492 A JP18602492 A JP 18602492A JP H0690 A JPH0690 A JP H0690A
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alcohols
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alcohol
carrier
microorganism
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Shinobu Oda
忍 小田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルコール類の酸化反応の触媒能を有する微
生物の固定化増殖菌体を用いて、反応速度と収率の高い
微生物的アルコール酸化方法を提供する。 【構成】 親水性固定化担体に1級及び/又は2級水酸
基の酸化能を有する微生物を付着固定化し、該微生物の
栄養源を含む水性媒体の存在下に、アルコール類を含む
実質的に水に不溶性ないし難溶性の有機溶媒を該担体上
の固定化菌体相と接触せしめることからなるアルコール
類の酸化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固定化微生物を用いるア
ルコール類の酸化方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、アルコール類の化
学的酸化法によって、工業上重要なカルボン酸類、アル
デヒド類、ケトン類が大量に製造されている。これらの
方法では、重クロム酸カリウム、過マンガン酸カリウム
のような重金属触媒や過酸化水素、有機過酸化物のよう
な過酸化物、硝酸などの酸類、白金系触媒などが用いら
れてきた。しかしながらこれら化学的酸化法では、過度
の酸化反応の進行や位置選択性、立体選択性の欠如、反
応の調節の困難さなどの問題が多く、副反応の進行を制
御することも困難である。
【0003】さらに、これら化学的酸化法では、重金属
触媒や酸触媒を用いることによる環境汚染の問題、過酸
化物触媒を用いることによる安全性の問題、白金系触媒
を用いることによる触媒コストの問題などの多くの問題
点がある。
【0004】一方、そのような化学的酸化法の欠点を克
服するために、省エネルギー性、高選択性、安全性など
の長所を有する生体触媒を利用するアルコール類の酸化
方法も広く試みられている〔太田博道、有合化、41
巻、1018(1983);太田博道、有合化、46
巻、726(1989)参照〕。
【0005】しかしながら、酸化酵素を用いるアルコー
ル類の酸化法は、高価な触媒の問題や補酵素要求性の問
題などから、高コスト化を免れない。また、微生物を用
いるアルコール類の酸化法の場合には、アルコール類や
酸化生成物のカルボン酸類、ケトン類などの毒性による
微生物の死滅ないしは酵素活性の低下が避けられず、こ
れまでに工業化された例は、製造困難な光学活性体の生
産や位置異性体の製造など、ごく一部の高価な物質の製
造に限られてきた。
【0006】さらに微生物を用いるアルコール類の酸化
は、水不溶性ないしは難溶性のアルコール類を酸化する
際には、これを水中に強制分散させるために大きい撹拌
力と通気が不可欠であり、製造コストが高くつくという
問題と、原料アルコール類が懸濁状態にあるために反応
速度が低いという問題点があった。
【0007】したがって、上記の化学的酸化法の欠点を
克服し、なおかつ既存の生物学的酸化法の欠陥を補うよ
うな新規なアルコール類の生物学的酸化方法の開発が強
く望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、微生
物を用いるアルコール類の酸化方法において、基質のア
ルコール類及び酸化生成物のカルボン酸類、ケトン類な
どの微生物に対する毒性の問題を回避し、水中強制分散
や通気等の面倒な操作を必要としないアルコール類の微
生物的酸化方法について鋭意検討した結果、栄養源およ
び水を含む親水性固定化担体に微生物を植菌し、これに
微生物に対して毒性を発現しない有機溶媒を接触させる
と、有機溶媒と固定化担体との界面で微生物菌体が旺盛
に増殖して担体上に菌体相を形成し、この菌体相が有機
溶媒中に添加したアルコール類を高い反応速度と収率で
酸化することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】かくして、本発明に従えば、親水性固定化
担体に、1級及び/又は2級水酸基の酸化能を有する微
生物を付着固定化し、該微生物の栄養源を含む水性媒体
の存在下に、アルコール類を含む実質的に水に不溶性な
いしは難溶性の有機溶媒を該担体上の固定化菌体相と接
触せしめることを特徴とするアルコール類の酸化方法が
提供される。
【0010】本発明の1つの特徴は、脂肪族炭化水素に
代表される有機溶媒と親水性固定化担体との界面で、微
生物の栄養源を含む水性媒体を供給しつつ微生物を増殖
させて形成された菌体相を触媒として利用できる点にあ
る。これにより、アルコール類を実質的に水に不溶性も
しくは難溶性の有機溶媒に溶解した形で該菌体相に接触
させて酸化反応を行なわせることが可能になり、その結
果、高い反応速度と触媒の長期安定性が達成され、撹拌
動力が事実上不要である等の利点が得られる。また、本
発明のもう1つの特徴は、基質であるアルコール類は微
生物に体して強い毒性を示すにもかかわらず、これを非
常に高い濃度で有機溶媒に添加することができ、菌体相
に接触し得る点にある。例えば、n−オクタノールや、
n−デカノールでは、エマルジョン系ではわずか0.5
%存在するだけで微生物は死滅してしまう。しかしなが
ら、本発明に従えば、例えばシュードモナス・プチダI
FO 13696は、有機溶媒中にn−オクタノールを
12%、またはn−デカノールを24%含んでいても死
滅せず、増殖して菌体相を形成する。このように本発明
によれば、微生物菌体相に対して高濃度のアルコール類
を接触することが可能であり、その結果、高い反応速度
と高い収量が得られ、アルコール類を低コストで酸化す
ることができる。
【0011】本発明のさらにもう1つの特徴は、脂肪族
炭化水素のような有機溶媒は、一般に水にくらべて数倍
から十数倍の酸素溶解度を有するため、アルコール類の
酸化に要する酸素を供給するための通気や撹拌が少なく
てすむという点にあり、場合によっては通気、撹拌をし
なくても高い反応速度と高い収量でアルコール類を酸化
することが可能である。
【0012】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0013】なお、上記固定化菌体相に接触させる有機
溶媒又は基質であるアルコール類の有機溶媒溶液を、以
下、有機液相ということがある。
【0014】本発明で使用可能な固定化担体は、親水性
のものであれば特に制約はなく、栄養源を含む水溶液を
含浸もしくは接触させて有機溶媒との界面に存在する微
生物にこれを供給することができるものであれば、いか
なる素材であっても使用可能であり、具体的には例え
ば、アルギン酸、カラギーナン、デンプンマトリック
ス、寒天、濾紙のようなセルロース材などの天然高分
子;ポリビニルアルコール、ウレタンポリマー、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸などの合成高分子;泡ガ
ラス、シリカゲルなどの無機物などが挙げられる。
【0015】これら固定化用担体の形状には特に制約は
なく、繊維状、膜状、粒状等の任意の形状に成形されて
いることができ、また布、不織布、紙、ボール紙等の形
態に成形されたものであってもよい。
【0016】一方、上記固定化菌体相に接触する有機液
相における有機溶媒又は基質のアルコール類の有機溶媒
溶液調製用の有機溶媒は、付着微生物菌体に対して実質
的に毒性を示さないものが好ましく、具体的には、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭素数
6〜20のメタン系炭化水素に代表されるノルマルパラ
フィン類又は流動パラフィン類;イソオクタン等のイソ
パラフィン類;ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、
ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン等の脂肪族鎖の炭
素数が5〜15のノルマルアルキルベンゼン類;キユメ
ン等のイソアルキルベンゼン類;シクロヘキサン等の脂
環式炭化水素類;ジエチルエーテル等のエーテル類など
を例示することができる。
【0017】上記固定化担体に付着させて、担体と有機
液体との界面で増殖させて使用する1級及び/又は2級
水酸基の酸化能を有する微生物は、細菌類、カビ類、酵
母、放線菌類等のいずれの微生物であってもよい。具体
的には例えば、グルコノバクター(Gluconoba
cter)属、アセトバクター(Acetobacte
r)属、シュードモナス(Pseudomonas)
属、コリネバクテリウム(Corynebacteri
um)属、アリスロバクター(Arthrobacte
r)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、
ノカルデイア(Nocardia)属、カンジダ(Ca
ndida)属、ハンゼヌラ(Hansenula)
属、アスペルギルス(Aspergillus)属等に
属する微生物が挙げられる。さらに具体的には、グルコ
ノバクター・ロゼウス(Gl.roseus)、グルコ
ノバクター・オキシダンス(Gl.oxydans)、
アセトバクター・リクエファシエンス(Ac.liqu
efacins)、シュードモナス・プチダ(Ps.p
utida)、コリネバクテリウム・エクイ(Co.e
qui)、アリスロバクター・シンプレックス(Ar.
simplex)、ロドコッカス・ロドニー(Rh.r
hodnii)、ロドコッカス・エクイ(Rh.equ
i)、ノカルデイア・ファルシニカ(No.farci
nica)、カンジダ・ユーティリス(Ca.util
is)、ハンゼヌラ・アノマラ(Ha.anomal
a)、アスベルキス・ニーガー(As.niger)等
を挙げることができる。
【0018】かかる微生物の担体への付着固定化は、例
えば、菌体分散液をあらかじめ栄養源を含む水性媒体を
含ませた担体に塗布または散布するか、担体を菌体培養
液中に浸漬するか、微生物菌体を適当な方法で担体に付
着させた後、担体に栄養源を含む水性媒体を供給する等
の方法で担体上に微生物菌体を付着させた後、その担体
はあらかじめ栄養源を含む水性媒体中で培養することも
できるが、通常、基質としてのアルコール類を含むかま
たは含まない有機溶媒と接触させた状態で培養し、付着
した微生物菌体を担体と有機溶媒との界面で増殖させ、
担体上に固定化菌体相を形成させることにより行うのが
適当である。この培養により、微生物は担体表面に強固
に付着し、固定化菌体相が担体から剥離するようなこと
はほとんどない。
【0019】上記培養において使用し得る微生物の栄養
源は、使用菌体の種類に応じて、その菌体に最適のもの
を選択することができ、例えば、グルコース等の炭素
源、尿素等の窒素源、硫酸マグネシウム等の微量金属
塩、酵母エキス等の微量栄養源よりなるごく一般的なも
のでよい。
【0020】固定化菌体への栄養源を含む水性媒体すな
わち培養液の供給は、担体が例えば寒天のように培養液
を充分に含有保持しうるものであれば、担体に予め含ま
せておくことにより行うことができ、及び/又は例え
ば、上記有機液相に培養液を加え、形成される有機液相
と培養液相の界面に微生物固定化担体を介在させること
により行うこともできる。
【0021】培養は一般に、恒温槽、インキュベーター
等の培養装置中で行うことができ、あるいは担体を基質
を含むか含まない有機溶媒中に浸漬し、場合によっては
さらに栄養源を含む水性媒体を加えた反応容器中で温度
調節しながら行ってもよい。培養温度、培養時間等の培
養条件は使用微生物の種類に応じて、最適の条件を選択
することができる。
【0022】増殖あるいは酸化反応に要する酸素は、有
機溶媒中に通気すればよいが、一般に有機溶媒は水に比
して数倍から十数倍の酸素溶解度を有しているため、か
ならずしも通気する必要はない。また、培養中の撹拌に
ついても、基質であるアルコール類は有機溶媒中に溶解
して存在しているため、エマルジョン法のような強烈な
撹拌は不要であり、また、撹拌が不要である場合が多
い。
【0023】基質してのアルコール類は、上記培養の初
期から添加してもよく、または微生物が十分に増殖して
固定化菌体相を形成した後に添加してもよい。あるいは
培養初期から固定化菌体相形成までの任意の時点で加え
てもよい。上記のように、アルコール類は微生物に対し
て毒性を発現する場合が多いため、一般には、菌体相が
十分に成長してから添加する方が高い成績が達成され
る。
【0024】かくして、担体上に固定化菌体相を、基質
としてのアルコール類の有機溶媒溶液からなる有機液相
との接触状態で培養をつづけることにより、アルコール
類の酸化反応を行なわせることができる。
【0025】この固定化微生物によるアルコール酸化反
応に基質として供しうるアルコール類には特に制限され
ず、固定化微生物のアルコール酸化能に応じて各種のも
のを使用することができる。
【0026】基質として供しうるアルコール類として、
1級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n
−アミルアルコール、イソアミルアルコール、n−オク
タノール、n−デカノール等の低級アルコール;ラウリ
ルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高
級アルコール;エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール等の脂肪族多価アルコール;ベンジルアルコール等
の芳香族アルコール等が挙げられる。また、2級アルコ
ールとしては、イソプロパノール、2−ブタノール、2
−ペンタノール、2−オクタノール、2,6−ジメチル
−4−ペプタノール等の脂肪族アルコール;ベンズヒド
ロール等の芳香族アルコール、シクロヘキサノール等の
脂環式アルコール等が挙げられる。
【0027】有機溶媒中のアルコール類の濃度は特に制
限されるものではなく、菌体に対する毒性に応じて決め
ることができる。特に酸化反応に供するアルコール類が
実質的に水不溶性ないし難溶性の場合には、これらが水
相すなわち親水性固定化担体側へ移行しないため、その
菌体に対する毒性を大幅に減じることができる。例え
ば、n−オクタノールの場合、シュードモナス・プチダ
(Ps.putida)やシュードモナス・フラジ(P
s.fragi)などのシュードモナス属細菌では有機
液相中の濃度12%でも増殖可能であり、また、アリス
ロバクター・デュオデカディス(Ar.duodeca
dis)などのアリスロバクター属細菌、バチルス・サ
ブチリス(Bacillus subtilis)など
のバチルス属細菌、アセトバクター・アセティー(A
c.aceti)やグルコノバクター・オキシダンス
(Gl.oxydans)などの酢酸菌では有機液相中
の濃度3%でも増殖可能である。さらに毒性の弱いn−
デカノールの場合には、多くの細菌で24%以上、多く
の酵母で6%以上の濃度に耐える。
【0028】一方、酸化反応に供するアルコール類が水
溶性であって、水中で微生物に対して強い毒性を示すも
のであっても、本発明の方法によれば、その毒性を緩和
できる場合がある。たとえば、n−ブタノールは水に対
して約7%の溶解度を有し、水中ではわずか0.2%の
低濃度で微生物に対して毒性を示すが、このn−ブタノ
ールのn−パラフィン溶液を本発明の方法に従って、バ
チルス(Bacillus)属細菌やアリスロバクター
(Arthrobacter)属、コリネバクテリウム
(Corynebacterium)属、マイクロバク
テリウム(Microbacterium)属等の細
菌、あるいはサッカロマイセス(Saccharomy
ces)属等の酵母に接触させた場合、ブタノール濃度
が3%以上でも増殖が可能である。
【0029】以上述べた本発明の方法によれば、脂肪
族、芳香族、脂環式等の1級及び/又は2級アルコール
類の酸化反応を固定化微生物の増殖菌体を用いて極めて
効率的に行なうことができる。その際、副反応が生ずる
可能性がある場合には、適当な代謝又は変換阻害剤の添
加によってそれを遮断するか又はそのような副反応が生
じないように育種改良した代謝欠損株を用いることがで
きる。
【0030】本発明の方法によれば、酸化反応に要する
酸素はほとんど有機液相側から供給され、生産物のアル
コール酸化物(アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸
類)は有機液相に蓄積される。従って、有機液相に蓄積
される生産物を回収し、基質のアルコール類を補充する
等の方法を行なうことにより、固定化菌体相と基質との
接触頻度を飛躍的に増加せしめることができ、反応速度
と収率、収量を大幅に向上させることが可能となり、連
続操業も可能となる。
【0031】かくして、本発明の方法を、例えば工業薬
品、医薬品、化粧品、香料、洗剤、界面活性剤、繊維処
理剤、油脂、染料、塗料印刷材料等の分野における工業
上重要な各種アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類の
製造工程に適用することにより、生産コストの低下、工
程の省エネルギー化、省力化等、工業的に有利な種々の
利点を得ることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、部及び%は重量基準である。
【0033】実施例1 ポリペプトン1.0%、酵母エキス0.2%、硫酸マグネ
シウム0.1%、寒天1.5%よりなる寒天平板をガラス
シャーレ(表面積 38.5cm2)に調製し、表1にあ
る各種微生物の懸濁液200μlをコンラージ棒を用い
て塗沫した。乾燥後、30℃で2日培養して菌体相を形
成させた後、10%2−オクタノールのn−ヘキサデカ
ン溶液を10ml重層し、30℃で7日間静置培養し
た。培養後、溶媒相1μlをガスクロマトグラフィーに
よって分析し、生成した2−オクタノン濃度を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2 実施例1と同様の培地100mlを内容量480mlの
密栓可能なガラス容器に注いで寒天平板を調製した(表
面積43cm2)。これに表2に示す各種微生物懸濁液
100μlをコンラージ棒を用いて塗沫し、30℃で2
日間培養した。その後、10%2−オクタノールのカプ
リル酸エチル溶液10mlを重層し、30℃で120r
pmの往復振盪下2日間培養した。培養後、培養相1μ
lをガスクロマトグラフィーによって分析し、生成した
2−オクタノン濃度を測定した。その結果を表2に示
す。
【0036】
【表2】
【0037】実施例3 実施例2と同様にして調製した寒天平板(表面積43c
2)にロドコッカス・エクイ IFO 3730の懸
濁液100μlを塗沫し、30℃で2日間培養した。こ
れに2%2−メチルシクロヘキサノールのn−ヘキサデ
カン溶液を10ml重層し、100rmpの往復振盪下
で4日間培養した。培養後、培養相1μlをガスクロマ
トグラフィーで分析し、生成2−メチルシクロヘキサノ
ン濃度を測定した。その結果、9.8g/lの2−メチ
ルシクロヘキサノンの蓄積を確認した。
【0038】実施例4 グルコノバクター・オキシダンス IFO 3189の
1日培養液200ml中にアルギン酸カルシウムビーズ
10gを投入し、5分間静置してビーズ表面に微生物菌
体を付着させた。その後ビーズを培養液から引き上げ、
余分な水分を除いた後、ノルマルパラフィン150ml
の入ったガラス内容量500mlのガラス容器に投入
し、1日培養してビーズ表面に固定化菌体相を形成させ
た。次いでn−デカノールを10%となるように、ま
た、β−酸化系遮断剤であるアクリル酸を0.005%
添加し、0.2vvmの通気、20rmpの撹拌下で5
日培養した。なお、ビーズは強固に凝集し、溶媒相に分
散しなかった。培養後、培養相1μlをガスクロマトグ
ラフィーで分析し、生成n−デカン酸濃度を測定した。
その結果、9.5g/lのn−デカン酸の蓄積を確認し
た。
【0039】実施例5 表面積1600℃(20×40cm2)のヒダ折り濾紙
の折線を縦にして反応槽に入れ、カンジダ・ユーティリ
ス IFO 0396の1日培養液200mlを注ぎ込
み、5分間放置して菌体を濾紙に付着させた。次に培養
液を除き、菌体を含まない培地20mlを反応槽底部に
入れ、溶媒相であるn−パラフィン層に2−エチル−
1,3−ヘキサンジオールを10%レベルで添加した。
培養は30℃200rmpの撹拌、0.2vvmの通気
下で7日間行った。培養後溶媒相1μlをガスクロマト
グラフィーで分析し、生成した2−エチル−3−ヒドロ
キシヘキサン酸を定量した。その結果、溶媒相側には
6.7g/lの2−エチル−3−ヒドロキシヘキサン酸
が蓄積していた。
【0040】比較例1 ロドコッカス・エクイ IFO 3730の1日培養液
2mlをポリペプトン1%、酵母エキス0.2%、硫酸
マグネシウム0.1%、Span−80 0.01%より
なる培地20mlに植菌し、30℃で1日培養後、2−
オクタノール82、164、246、328mgを添加
して3日間120rmpで振盪培養した。培養後、ジエ
チルエーテルで3回抽出し、乾燥、希釈後、ガスクロマ
トグラフィーで生成2−オクタノン濃度を測定した。そ
の結果、いずれも0.1g/以下の2−オクタノンしか
蓄積していなかった。
【0041】比較例2 ロドコッカス・エクイ IFO 3730の1日培養液
2mlを比較例1と同様の培地20mlに植菌し、30
℃で1日培養した。その後、2−メチルシクロヘキサノ
ール94、187、281、374mgを添加し、30
℃、120rmpの往復振盪下3日間培養した。培養
後、ジエチルエーテルで3回抽出し、乾燥、希釈後、ガ
スクロマトグラフィーで生成2−メチルシクロヘキサノ
ン濃度を測定した。その結果、いずれも0.1g/lの
2−メチルシクロヘキサノンしか蓄積していないことが
確認された。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:365) (C12P 7/26 C12R 1:01) (C12P 7/26 C12R 1:06) (C12P 7/26 C12R 1:40) (C12P 7/40 C12R 1:365) (C12P 7/40 C12R 1:01) (C12P 7/40 C12R 1:06) (C12P 7/40 C12R 1:40)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性固定化担体に、1級及び/又は2
    級水酸基の酸化能を有する微生物を付着固定化し、該微
    生物の栄養源を含む水性媒体の存在下に、アルコール類
    を含む実質的に水に不溶性ないしは難溶性の有機溶媒を
    該担体上の固定化菌体相と接触せしめることを特徴とす
    るアルコール類の酸化方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005052173A3 (de) * 2003-11-28 2005-08-04 Symrise Gmbh & Co Kg Verwendung von gluconobacter sp. dsm 12884 zur herstellung von c5-c9 ketonen durch oxidative fermentation der entsprechenden einwertigen, unverzweigten, sekundären alkohole

Cited By (1)

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WO2005052173A3 (de) * 2003-11-28 2005-08-04 Symrise Gmbh & Co Kg Verwendung von gluconobacter sp. dsm 12884 zur herstellung von c5-c9 ketonen durch oxidative fermentation der entsprechenden einwertigen, unverzweigten, sekundären alkohole

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Mattiasson Immobilized viable cells
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Lilly Two-liquid phase biocatalytic reactors
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