JPH069164U - 超磁歪式アクチュエータ - Google Patents
超磁歪式アクチュエータInfo
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- JPH069164U JPH069164U JP052465U JP5246592U JPH069164U JP H069164 U JPH069164 U JP H069164U JP 052465 U JP052465 U JP 052465U JP 5246592 U JP5246592 U JP 5246592U JP H069164 U JPH069164 U JP H069164U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 超磁歪ロッドが熱膨張するのを防止し、特性
不良の発生をなくす。 【構成】 超磁歪ロッド11を収容するストッパ筒9の
外側には、コイルボビン6との間にガス封入部10を設
け、該ガス封入部10内に断熱性を有する空気、窒素、
二酸化炭素等のガスGを封入し、電磁コイル7からの熱
を遮断して超磁歪ロッド11に熱が伝わるのを防止す
る。電磁コイル7が発熱しても、この熱が超磁歪ロッド
11に伝わるのを防止でき、該超磁歪ロッド11が熱膨
張して長さ寸法が変化し、ばね受3の先端に設ける弁体
4が弁座から不用意に離座してシール不良等が発生する
のを防止できる。
不良の発生をなくす。 【構成】 超磁歪ロッド11を収容するストッパ筒9の
外側には、コイルボビン6との間にガス封入部10を設
け、該ガス封入部10内に断熱性を有する空気、窒素、
二酸化炭素等のガスGを封入し、電磁コイル7からの熱
を遮断して超磁歪ロッド11に熱が伝わるのを防止す
る。電磁コイル7が発熱しても、この熱が超磁歪ロッド
11に伝わるのを防止でき、該超磁歪ロッド11が熱膨
張して長さ寸法が変化し、ばね受3の先端に設ける弁体
4が弁座から不用意に離座してシール不良等が発生する
のを防止できる。
Description
【0001】
本考案は、例えば超磁歪式噴射弁や開閉弁等に好適に用いられる超磁歪式アク チュエータに関し、特に、熱膨張により特性が変化するのを防止できるようにし た超磁歪式アクチュエータに関する。
【0002】
一般に、筒状のケーシングと、該ケーシングの軸方向に伸長して該ケーシング 内に設けられ、該ケーシングの一端側に設けられる駆動対象物を駆動すべく、磁 場がかけられたときに軸方向に伸縮する超磁歪ロッドと、該超磁歪ロッドの周囲 に位置して前記ケーシング内に設けられ、外部から通電されることにより該超磁 歪ロッドに磁場をかける電磁コイルと、前記ケーシングの他端側に設けられ、該 ケーシング内で前記超磁歪ロッドを軸方向に位置決めする位置決め部材とからな る超磁歪式アクチュエータを用いた燃料噴射弁は、例えば特開平3−24317 4号公報等により知られている。
【0003】 この種の従来技術による燃料噴射弁では、ケーシングの一端側に燃料の噴射口 を有する弁座を設け、該弁座に駆動対象物となる内開き式の弁体を着座させるべ く、該弁体を弁ばねにより常時閉弁方向に付勢すると共に、超磁歪ロッドの一端 側を弁体に固着し、電磁コイルからの磁場により該超磁歪ロッドが縮小したとき に、該超磁歪ロッドにより弁体を弁ばねに抗してリフトさせ、前記噴射口からケ ーシング内の燃料を外部に向けて噴射させるようにしている。
【0004】 また、ケーシングの他端側には、前記超磁歪ロッドの他端側端面に当接する位 置決め部材としての蓋体を設け、該蓋体により超磁歪ロッドを前記弁体と共に弁 座側に向けて押圧し、前記弁ばねのばね荷重を調整するようにしている。そして 、超磁歪ロッドは電磁コイルからの磁場により縮小変形するときに、前記蓋体か ら離間するのを規制され、弁体を弁ばねに抗して確実にリフトさせるようになっ ている。
【0005】
ところで、上述した従来技術では、ケーシングの一端側に駆動対象物となる弁 体を設け、ケーシングの他端側には蓋体を設け、該蓋体と弁体との間で超磁歪ロ ッドをケーシング内で軸方向に位置決めするようにしているから、超磁歪ロッド の周囲に設けた電磁コイルが外部からの通電により発熱すると、このときの熱影 響等によって超磁歪ロッドが前記蓋体と弁体との間で軸方向に熱膨張することが ある。そして、超磁歪ロッドはケーシングに比較して熱膨張率が大きく、蓋体は ケーシングに一体的に固定されているので、超磁歪ロッドは熱膨張時に弁体側に 向けて伸びてしまう。
【0006】 このため従来技術では、超磁歪ロッドの熱膨張によって弁ばねのばね荷重が変 化するばかりでなく、電磁コイルからの磁場によって超磁歪ロッドを変形させた ときに、弁体のリフト量が変化し、噴射流量の特性等が熱影響によって変動する という問題がある。また、駆動対象物となる弁体を外開き式とし、超磁歪ロッド が伸び変形したときに弁体を開弁させる構成とすると、超磁歪ロッドの熱膨張に より弁体が開弁方向に変位して弁座から離座することがあり、シール不良等の原 因になるという問題がある。
【0007】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本考案は電磁コイル から発生する熱が超磁歪ロッドに伝えられるのを効果的に遮断でき、超磁歪ロッ ドが軸方向に熱膨張するのを防止できると共に、例えば弁体等の駆動対象物を安 定して駆動できるようにした超磁歪式アクチュエータを提供することを目的とし ている。
【0008】
上述した課題を解決するために第1の考案は筒状のケーシングと、該ケーシン グの軸方向に伸長して該ケーシング内に設けられ、該ケーシングの一端側に設け られる駆動対象物を駆動すべく、磁場がかけられたときに軸方向に伸縮する超磁 歪ロッドと、該超磁歪ロッドの周囲に位置して前記ケーシング内に設けられ、外 部から通電されることにより該超磁歪ロッドに磁場をかける電磁コイルとからな る超磁歪式アクチュエータにおいて、前記超磁歪ロッドと電磁コイルとの間には 該電磁コイルからの熱が超磁歪ロッドに及ぶのを遮断する断熱手段を設けたこと を特徴としてなる構成を採用している。
【0009】 また、第2の考案は筒状のケーシングと、該ケーシングの軸方向に伸長して該 ケーシング内に設けられ、該ケーシングの一端側に設けられる駆動対象物を駆動 すべく、磁場がかけられたときに軸方向に伸縮する超磁歪ロッドと、該超磁歪ロ ッドの周囲に位置して前記ケーシング内に設けられたコイルボビンと、該コイル ボビンに巻回され、外部から通電されることにより前記超磁歪ロッドに磁場をか ける電磁コイルとからなる超磁歪式アクチュエータにおいて、前記コイルボビン は前記電磁コイルからの熱が超磁歪ロッドに及ぶのを遮断する断熱性材料によっ て形成したことを特徴としてなる構成を採用している。
【0010】
上記構成により、電磁コイルが通電によって発熱しても、このときの熱が超磁 歪ロッドに伝わるのを断熱手段または断熱性を有するコイルボビンによって遮断 でき、超磁歪ロッドが熱膨張するのを防止できる。
【0011】
以下、本考案の実施例を図1ないし図4に基づき説明する。
【0012】 図1および図2は本考案の第1の実施例を示している。
【0013】 図において、1は電磁ステンレス鋼等の磁性材料により段付円筒状に形成され 、超磁歪式噴射弁の外枠を構成する筒状のケーシングを示し、該ケーシング1は 上、下両端側がカシメ部1A,1Bとなり、該ケーシング1の内周側にはカシメ 部1A,1B間で軸方向にそれぞれ所定寸法離間して環状段部1C,1D,1E が形成されている。また、該ケーシング1には環状段部1D、1E間で径方向に 燃料の流入穴1Fが穿設され、該流入穴1Fには燃料ポンプが配管(いずれも図 示せず)を介して接続され、燃料をケーシング1内に流入させる。
【0014】 2はケーシング1の下端側内周に設けられた弁座部材を示し、該弁座部材2は 耐摩耗性の高い材料により比較的厚肉の円板状に形成され、該弁座部材2はケー シング1のカシメ部1Bと環状段部1Eとの間にカシメ固定され、ケーシング1 の下端側を閉塞している。また、該弁座部材2の中心側には燃料の噴射口2Aが 穿設され、該噴射口2Aの周囲には外向きに擂り鉢状の弁座2Bが形成されてい る。
【0015】 3はケーシング1内の下端側に設けられたばね受を示し、該ばね受3は、ケー シング1の環状段部1D,1E間でケーシング1内に摺動可能に挿嵌された円板 状のばね受部3Aと、該ばね受部3Aの下面中央から下向きに突設された円柱状 のボス部3Bとから大略構成され、ばね受部3Aの上面側中央には浅底の凹部3 Cが形成されている。そして、ばね受3の凹部3C内には後述する超磁歪ロッド 11の下端が嵌合して取付けられている。
【0016】 4はケーシング1の下端側に該ケーシング1の外側から取付けられた駆動対象 物としての弁体を示し、該弁体4は、棒状の弁軸4Aと、該弁軸4Aの下端から 拡開するように弁軸4Aに一体形成された半球状の弁部4Bとから構成されてい る。そして、該弁体4は弁軸4Aの上端を前記弁座部材2の噴射口2Aを介して ケーシング1内に挿入し、ばね受3のボス部3Bの下端に該弁軸4Aの上端を固 着して取付けられている。そして、該弁体4はばね受3と共に超磁歪ロッド11 の伸縮時に軸方向に変位し、弁部4Bが弁座部材2の弁座2Bに離着座すること により開,閉弁を行う。
【0017】 5はばね受3のボス部3B周囲に位置してばね受部3Aと弁座部材2との間に 配設された付勢手段としての設定ばねを示し、該設定ばね5はばね受3のばね受 部3Aを介して超磁歪ロッド11を常時上向きに付勢し、超磁歪ロッド11に初 期荷重を付与している。
【0018】 6はケーシング1内に配設された段付円筒状のコイルボビンを示し、該コイル ボビン6の内周側は軸方向に伸長するストッパ挿入穴6Aとなっている。
【0019】 7は該コイルボビン6に巻回された電磁コイルを示し、該電磁コイル7はコイ ルボビン6の上端側に立設された端子ピン8,8に接続され、外部からの通電に より励磁されて磁場を発生させる。そして、該電磁コイル7は超磁歪ロッド11 に磁場をかけることによって、この超磁歪ロッド11を軸方向に伸び変形させ、 ばね受3に固着された弁体4を開弁方向に駆動する。
【0020】 9は前記コイルボビン6のストッパ挿入穴6A内に設けられたストッパ筒を示 し、該ストッパ筒9は超磁歪ロッド11に近い熱膨張率を有した非磁性材料によ り細長い筒状に形成され、コイルボビン6のストッパ挿入穴6A内を軸方向に伸 びる筒状部9Aと、該筒状部9Aの上端側を閉塞したストッパ部9Bと、該筒状 部9Aの下端側に設けられた鍔状のフランジ部9Cとから大略構成されている。 また、該ストッパ筒9には筒状部9Aとフランジ部9Cとの間に位置して筒状部 9Aよりも大径の環状蓋部9Dが形成され、該環状蓋部9Dはストッパ筒9をコ イルボビン6のストッパ挿入穴6A内に挿入したときに、該ストッパ挿入穴6A の下端側に嵌合されてストッパ挿入穴6Aを閉塞する。そして、該ストッパ筒9 とコイルボビン6との間には筒状の空間がガス封入部10として形成され、該ガ ス封入部10内には、例えば断熱作用を有する断熱手段として空気、窒素、二酸 化炭素等のガスGが封入されている。
【0021】 さらに、ストッパ筒9は筒状部9Aがストッパ部9Bおよびフランジ部9Cの 厚さ分を含めて超磁歪ロッド11の全長Lにほぼ対応する長さ寸法をもって形成 され、その熱膨張率も超磁歪ロッド11の熱膨張率にほぼ対応しているので、た とえ電磁コイル7からの熱が超磁歪ロッド11に伝わって超磁歪ロッド11が軸 方向に熱膨張した場合でも、ストッパ筒9はこれにほぼ対応して熱膨張し、超磁 歪ロッド11の熱膨張分をストッパ部9B側で吸収することによって超磁歪ロッ ド11がばね受3を軸方向に変位させるのを防止できるようになっている。
【0022】 11はストッパ筒9の筒状部9A内に挿嵌された超磁歪ロッドを示し、該超磁 歪ロッド11は、例えばネオジム(Nd)−鉄母合金またはジスプロシウム(D y)−鉄、テルビウム(Tb)−鉄母合金等の超磁歪材料から正の磁歪特性をも った細長い円柱状ロッドとして形成され、該超磁歪ロッド11は電磁コイル7か らの磁場により、例えば1kOe(キロエルステッド)の磁場で全長Lに対して 1000PPM(1000×10-6)の比率で軸方向に伸び変形する。また、該 超磁歪ロッド11は、例えば1×10-5/℃程度の熱膨張率α(線膨張係数)を 有し、周囲温度がt℃上昇したときに全長Lに対して軸方向に寸法△L、
【0023】
【数1】 △L=L×α×t だけ熱膨張する。
【0024】 ここで、該超磁歪ロッド11は下端側がストッパ筒9から下向きに突出してば ね受3の凹部3C内に嵌合され、上端側はストッパ筒9のストッパ部9Bに当接 されている。そして、該超磁歪ロッド11は設定ばね5によりばね受3を介して 常時上向きに付勢され、該ばね受3とストッパ筒9との間でコイルボビン6の軸 方向に位置決めされている。
【0025】 12はケーシング1内の上端側に設けられた厚肉円板状の蓋体を示し、該蓋体 12には、下面中央から下向きに突出する円柱状の突起部12Aが一体形成され 、該突起部12Aの径方向外側に離間して一対のシール部材挿嵌穴12B,12 Bが上,下方向に穿設されている。ここで、蓋体12は突起部12Aがコイルボ ビン6のストッパ挿入穴6Aに上側に嵌合され、前記ガス封入部10をガスGの 封入後に閉塞している。そして、該蓋体12の外周側はケーシング1のカシメ部 1Aと環状段部1Cとの間で挟持され、ケーシング1の上端側に固着されている 。また、該蓋体12の各シール部材挿嵌穴12B内には小径筒状の各シール部材 13が挿嵌され、該各シール部材13を介して各端子ピン8がケーシング1外へ と上向きに突出している。
【0026】 本実施例による超磁歪式アクチュエータは上述の如き構成を有するもので、次 にその作動について説明する。
【0027】 まず、電磁コイル7に図2中の特性線14の如く噴射パルスを給電し、該電磁 コイル7により超磁歪ロッド11に磁場をかけると、該超磁歪ロッド11はこの ときの磁場の強さに応じて伸び変形し、設定ばね5に抗してばね受3に固着した 弁体4を図2に示す特性線15の如きリフト量をもって下向きに変位させる。そ して、弁体4は超磁歪ロッド11の伸び変形によって下向きに駆動され、弁部4 Bが弁座2Bに離着座することにより開,閉弁動作を行う。
【0028】 ここで、弁体4は外開き式の弁体であるから、当該超磁歪式噴射弁を筒内直接 噴射式の噴射弁として用いた場合に、燃焼室(図示せず)内の圧力が弁体4に外 部から作用したときでも、弁体4は弁座2Bに押付けられて着座し続け、電磁コ イル7に噴射パルスを給電するまでは弁体4が不用意に開弁するのを防止できる 。しかし、燃焼室からの熱や電磁コイル7の発熱等による熱影響を受けると、超 磁歪ロッド11は熱膨張し軸方向に伸びてしまう。
【0029】 この場合、超磁歪ロッド11の上端側端面11Aをストッパ筒9のストッパ部 9Bに替えて、従来技術で述べた如く蓋体等を介してケーシング1に固定すると 、超磁歪ロッド11の熱膨張率αはケーシング1の熱膨張率よりも大きいから、 超磁歪ロッド11は熱膨張による上向きの伸びが規制され、下向きに伸びてしま う。そして、超磁歪ロッド11が下向きに熱膨張すると、これにより弁体4が下 向きに押動され、最悪の場合には弁体4の弁部4Bが弁座2Bから離座してシー ル不良の原因となる。また、噴射パルスを電磁コイル7に給電して超磁歪ロッド 11を伸び変形させるときには、超磁歪ロッド11の熱膨張分が伸び量に加算さ れ、弁体4は図2中に仮想線で示す特性線16の如くリフト量の特性が変化して しまう。
【0030】 そこで、本実施例では、超磁歪ロッド11を収容するストッパ筒9の外側に、 コイルボビン6との間に筒状の空間としてのガス封入部10を設け、該ガス封入 部10内には断熱性を有する空気、窒素、二酸化炭素等のガスGを封入し、電磁 コイル7が通電によって発熱しても、ガス封入部10内に封入したガスGによっ て熱を遮断でき、超磁歪ロッド11に電磁コイル7からの熱が伝わるのを防止で きるようにしている。
【0031】 これによって、当該超磁歪式アクチュエータを使用している間に電磁コイル7 が発熱しても、この熱が超磁歪ロッド11に伝わって該超磁歪ロッド11が温度 上昇するのを防止することができ、該超磁歪ロッド11が熱膨張によって長さ寸 法が変化し、ばね受3の先端に設ける弁体4が弁座から不用意に離座してシール 不良等が発生するのを防止できる。
【0032】 また、本実施例では、ストッパ筒9を超磁歪ロッド11の熱膨張率αに近い熱 膨張率をもった非磁性材料により筒状に形成すると共に、該ストッパ筒9の全長 を超磁歪ロッド11の全長Lにほぼ対応させて形成し、ストッパ筒9内に収納し た超磁歪ロッド11の上端側端面11Aをストッパ部9Bに押付け、該超磁歪ロ ッド11をケーシング1内で軸方向に位置決めするようにしている。これにより 、超磁歪ロッド11が外部からの熱影響で僅かでも熱膨張するときには、このと きにストッパ筒9の筒状部9Aもほぼ同様に熱膨張するから、ストッパ筒9のス トッパ部9B側で超磁歪ロッド11の熱膨張分を吸収して相殺でき、超磁歪ロッ ド11の熱膨張による上向きの伸びを許し、下向きの伸びを防止できる。そして 、設定ばね5のばね荷重が超磁歪ロッド11の熱膨張によって変化するのを防止 でき、超磁歪ロッド11に一定の初期荷重を付与し続けることができる。
【0033】 従って、本実施例によれば、超磁歪ロッド11の熱膨張を効果的に抑えること ができると共に、わずかでも超磁歪ロッド11が熱膨張した場合には、この熱膨 張による超磁歪ロッド11の寸法変化をストッパ筒9の熱膨張による寸法変化で 相殺でき、弁体4のリフト量特性が変化するのを確実に防止できると共に、弁体 4を図2中の特性線15の如く正規のリフト量で駆動でき、弁座2Bと弁部4B との間でシール不良等の問題が発生するのを解消できる。
【0034】 次に、図3は本考案の第2の実施例を示し、本実施例の特徴は、超磁歪式アク チュエータを内開き式の噴射弁に適用し、ストッパ筒をセラミック材料によって 構成したことにある。なお、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に 同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0035】 図中、21は電磁ステンレス鋼等の磁性材料により段付円筒状に形成された筒 状のケーシングを示し、該ケーシング21は前記第1の実施例で述べたケーシン グ1とほぼ同様に形成され、上端側にカシメ部21Aおよび環状段部21B,2 1Cが設けられているものの、該ケーシング21は環状段部21Cの下側が筒状 の嵌合部21Dとなっている。
【0036】 22はケーシング21の嵌合部21D内周側に嵌合固着された有蓋筒状のバル ブボディを示し、該バルブボディ22の下端側は弁座部材23によって閉塞され 、該弁座部材23には内側に弁座23Aを有する燃料の噴射口23Bが形成され ている。また、バルブボディ22には蓋部22Aの中央に貫通穴22Bが形成さ れ、該貫通穴22Bには後述の弁軸26Aが筒状のシール部材24を介して摺動 可能に挿嵌されている。そして、該バルブボディ22には径方向に燃料の流入穴 25が穿設され、該流入穴25は燃料配管等を介して燃料ポンプ(いずれも図示 せず)からの燃料をバルブボディ22内に流通させるようになっている。
【0037】 26はケーシング21の下端側に設けられた駆動対象物としての内開き式の弁 体を示し、該弁体26は、バルブボディ22の貫通穴22Bにシール部材24を 介して摺動可能に挿嵌された弁軸26Aと、該弁軸26Aの下端側に一体形成さ れ、弁座部材23の弁座23Aに離着座するポペット型の弁部26Bとから構成 されている。また、該弁体26の弁軸26Aと弁部26Bとの間には環状平板か らなるばね受27が設けられ、該ばね受27とバルブボディ22の蓋部22Aと の間には弁体26を常時閉弁方向に付勢する付勢手段としての弁ばね28が配設 されている。そして、ばね受27には周方向に所定間隔をもって連通穴27A, 27A,…が穿設され、該各連通穴27Aはバルブボディ22内を弁座部材23 内に常時連通させている。
【0038】 29はケーシング21の上端側に固定された環状の蓋体を示し、該蓋体29に は中央に貫通穴29Aが、該貫通穴29Aの径方向外側にはシール部材挿嵌穴2 9B,29Bがそれぞれ上,下方向に穿設されている。そして、各シール部材挿 嵌穴29B内には小径筒状のシール部材30,30が装着され、外部からの雨水 等が各端子ピン31の周囲からコイルボビン6内に浸入するのを防止している。 そして、該蓋体29はケーシング21の環状段部21Bとの間にカシメ部21A によってカシメ固定されている。
【0039】 32はコイルボビン6のストッパ挿入穴6A内に超磁歪ロッド33と共に挿嵌 されたストッパ筒を示し、該ストッパ筒32は断熱作用の大きなセラミック材料 から細長い筒状に形成され、コイルボビン6のストッパ挿入穴6A内を軸方向に 伸びる筒状部32Aと、該筒状部32Aの上端側を閉塞したストッパ部32Bと 、該筒状部32Aの下端側に設けられた鍔状のフランジ部32Cとから大略構成 されている。また、超磁歪ロッド33は前記第1の実施例で述べた超磁歪ロッド 11とほぼ同様に構成されている。
【0040】 さらに、34は超磁歪ロッド33の変位を弁体26に伝達する変位伝達機構を 示し、該変位伝達機構34は、ケーシング21の嵌合部21C内に摺動可能に挿 嵌され、上,下両面側にボス部35A,35Bが一体に設けられた円板状の摺動 板35と、該摺動板35のボス部35Bから径方向外向きに突設されたブラケッ ト36と、該ブラケット36にピン結合され、下向きに垂下された伝達リンク3 7と、略「く」の字状に屈曲して形成され、ケーシング21の嵌合部21Dにピ ン38を介して回動可能にピン結合された回動リンク39とからなり、該回動リ ンク39は一端側が伝達リンク37にピン結合され、他端側が弁体26の弁軸2 6Aにピン結合されている。
【0041】 ここで、摺動板35のボス部35Aはストッパ筒32の筒状部32A内に下側 から挿嵌され、ストッパ筒32をケーシング21内に固定するときに超磁歪ロッ ド33の下端側端面に所定荷重をもって押付けられている。そして、電磁コイル 7に通電を行い、超磁歪ロッド33を伸び変形させたときには、超磁歪ロッド3 3の下端側がストッパ筒32内で下向きに変位し、ケーシング21の嵌合部21 D内で摺動板35が伝達リンク37と共に下向きに押動されるので、これにより 回動リンク39は矢示A方向に回動され、弁体26を弁ばね28に抗して所望の リフト量で開弁させる。
【0042】 かくして、このように構成される本実施例でも、前記第1の実施例とほぼ同様 の作用効果を得ることができるが、特に本実施例では、超磁歪ロッド33とコイ ルボビン6との間に断熱作用の大きなセラミック材料からなるストッパ筒32を 設けることにより、超磁歪ロッド33をコイルボビン6内で安定して支持するこ とができ、当該超磁歪式アクチュエータの機械的な強度を向上させることができ ると共に、超磁歪ロッド33の伸縮を変位伝達機構34を介して内開き式の弁体 26に伝達することにより、該弁体26を大きなリフト量をもって開,閉弁させ ることができ、高価な超磁歪材料からなる超磁歪ロッド33を短尺に形成するこ とができる。
【0043】 次に、図4は本考案の第3の実施例を示し、本実施例の特徴は、超磁歪式アク チュエータをエンジンの吸気弁または排気弁の弁体を開,閉弁させるためのアク チュエータとして用いると共に、コイルボビンをセラミック等の断熱性材料によ って形成したことにある。
【0044】 図中、41は電磁ステンレス鋼等の磁性材料により段付円筒状に形成された筒 状のケーシングを示し、該ケーシング41は上、下両端側がカシメ部41A,4 1Bとなり、該ケーシング41の内周側にはカシメ部41A,41B間で軸方向 にそれぞれ所定寸法離間して環状段部41C,41D,41Eが形成されている 。
【0045】 42はケーシング41の下端側内周に設けられたロッドガイドを示し、該ロッ ドガイド42は耐摩耗性の高い材料により比較的厚肉の円板状に形成され、その 中心側にはロッド挿通穴42Aが穿設されている。そして、該ロッドガイド42 はケーシング41のカシメ部41Bと環状段部41Eとの間にカシメ固定され、 ケーシング41の下端側を閉塞している。
【0046】 43はケーシング41の下端側に設けられた駆動対象物としてのプッシュロッ ドを示し、該プッシュロッド43は、ケーシング41の環状段部41D,41E 間でケーシング41内に摺動可能に挿嵌された円板状のばね受部43Aと、該ば ね受部43Aの下面中央から下向きに突設された円柱状のボス部43Bと、該ボ ス部43Bの下端側から下向きに伸長し、ロッドガイド42のロッド挿通穴42 Aを介してケーシング41外に突出した小径の軸部43Cとから構成され、ばね 受部43Aの上面側中央には浅底の凹部43Dが形成されている。そして、該プ ッシュロッド43の凹部43D内には後述する超磁歪ロッド48の下端が嵌合し て取付けられている。
【0047】 44はプッシュロッド43のボス部43B周囲に位置してばね受部43Aとロ ッドガイド42との間に配設された付勢手段としての設定ばねを示し、該設定ば ね44はプッシュロッド43のばね受部43Aを介して超磁歪ロッド48を常時 上向きに付勢し、超磁歪ロッド48に初期荷重を付与している。ここで、プッシ ュロッド43の軸部43C先端には、例えば自動車用エンジンの吸気弁または排 気弁の弁体(図示せず)が取付けられ、この弁体は超磁歪ロッド48の伸縮時に 開,閉弁される。
【0048】 45はケーシング41内に配設された段付円筒状のコイルボビンを示し、該コ イルボビン45は断熱性の大きいラミック材料等により段付筒状に形成され、該 コイルボビン45の内側は後述する超磁歪ロッド48が保持される摺動穴45A となっている。
【0049】 46はコイルボビン45に巻回された電磁コイルを示し、該電磁コイル46は コイルボビン45の上端側に立設された端子ピン47,47に接続され、外部か らの通電により励磁されて磁場を発生させる。そして、該電磁コイル46は超磁 歪ロッド48に磁場をかけることによって、この超磁歪ロッド48を軸方向に伸 び変形させ、プッシュロッド43を前記弁体の開弁方向に駆動する。
【0050】 48はコイルボビン45の摺動穴45A内に挿通された超磁歪ロッドを示し、 該超磁歪ロッド48は、前記各実施例で述べた超磁歪ロッド11,33と同様の 超磁歪材料によってコイルボビン45の摺動穴45Aに対応する径に形成されて いる。そして、該超磁歪ロッド48は下端側端面がコイルボビン45の摺動穴4 5Aから下向きに突出してプッシュロッド43の凹部43D内に嵌合されている 。そして、該超磁歪ロッド48は設定ばね44によりプッシュロッド43を介し て常時上向きに付勢され、該プッシュロッド43と後述するストッパ49との間 でコイルボビン45の軸方向に位置決めされている。
【0051】 49はケーシング41の上端内側に嵌合され、環状段部41C上に位置決めさ れたストッパを示し、該ストッパ49は磁性材料から厚肉の円板状に形成され、 該ストッパ49の下面中央には下向きに突出する円柱状の突起部49Aが一体形 成されている。ここで、ストッパ49はケーシング41内に挿嵌され、その下面 外周側をケーシング41の環状段部41Cに当接させると共に、突起部49Aが 前記コイルボビン45の摺動穴45A内に嵌合され、該突起部49Aの先端は前 記超磁歪ロッド48の端面に当接することにより、超磁歪ロッド48をコイルボ ビン45内で軸方向に位置決めしている。また、該ストッパ49には突起部49 Aから径方向外側に離間して一対の端子ピン挿通穴49B,49Bが上,下方向 に穿設され、該各端子ピン挿通穴49B内には小径筒状の各インシュレータ50 を介して前記各端子ピン47が挿通されている。
【0052】 51はケーシング41内の上端側にカシメ部41Aと前記ストッパ49との間 で挟持された厚肉円板状の蓋体を示し、該蓋体51には、該蓋体51の中心から 径方向に離間し、ストッパ49の各端子ピン挿通穴49Bとその中心が一致する シール部材挿嵌穴51B,51Bがそれぞれ上,下方向に穿設されている。そし て、該各シール部材挿嵌穴51B内には小径筒状の各シール部材52が挿嵌され 、該各シール部材52を介して各端子ピン47がケーシング41外へと上向きに 突出している。
【0053】 以上の如く構成される本実施例によっても前記各実施例とほぼ同様の作用効果 を得ることができるものの、特に本実施例では、電磁コイル46が巻回されるコ イルボビン45を大きな断熱作用を有するセラミック材料等によって形成し、該 コイルボビン45の摺動穴45A内には、該摺動穴45Aに対応する径に形成さ れた超磁歪ロッド48を配設して超磁歪式アクチュエータを構成したから、電磁 コイル46と超磁歪ロッド48との間にコイルボビン45を介在させるだけで電 磁コイル46と超磁歪ロッド48との間の断熱を行うことができ、電磁コイル4 6によって超磁歪ロッド48に効率よく磁場を作用させ、大きな変位量をもって プッシュロッド43の駆動を行うことができる。
【0054】 なお、前記各実施例では、超磁歪式アクチュエータを超磁歪式噴射弁または吸 (排)気弁の弁体を駆動するアクチュエータとして用いた場合に適用した場合を 例に挙げて説明したが、本考案はこれに限らず、例えばディスクブレーキ等に適 用してもよく、この場合には超磁歪ロッドの伸縮変形を摩擦パッドに伝えてディ スクに制動力を付与する構成とすればよい。
【0055】
以上詳述した通り本考案によれば、超磁歪ロッドと電磁コイルとの間に、該電 磁コイルからの熱が超磁歪ロッドに及ぶのを遮断する断熱手段を設けたから、電 磁コイルが通電によって発熱しても、電磁コイルから該超磁歪ロッドに伝わろう とする熱を断熱手段により遮断して、超磁歪ロッドが熱膨張によって軸方向の長 さ寸法が変化するのを防止できると共に、駆動対象物を安定して駆動することが でき、当該超磁歪式アクチュエータの信頼性を向上できる。
【0056】 また、コイルボビンを断熱性材料によって形成するようにすれば、コイルボビ ンにより電磁コイルと超磁歪ロッドとの間を効果的に断熱することができ、これ らの間に断熱材を介挿するために別途大きなスペースを設ける必要がなくなるた め、電磁コイルから超磁歪ロッドに効率よく磁場を作用させ、駆動対象物に大き な変位を与えることができる。
【図1】本考案の第1の実施例による外開き式の超磁歪
式噴射弁を示す縦断面図である。
式噴射弁を示す縦断面図である。
【図2】噴射パルスと弁体のリフト量とを示す特性線図
である。
である。
【図3】第2の実施例による内開き式の超磁歪式噴射弁
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図4】第3の実施例による超磁歪式アクチュエータを
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
1,21,41 ケーシング 2,23 弁座部材 2A,23B 噴射口 2B,23A 弁座 3,27 ばね受 4,26 弁体(駆動対象物) 7,46 電磁コイル 10 ガス封入部 11,33,48 超磁歪ロッド 32 ストッパ筒(断熱手段) 34 変位伝達機構 38 ピン 39 回動リンク 43 プッシュロッド(駆動対象物) 45 コイルボビン G ガス(断熱手段)
Claims (2)
- 【請求項1】 筒状のケーシングと、該ケーシングの軸
方向に伸長して該ケーシング内に設けられ、該ケーシン
グの一端側に設けられる駆動対象物を駆動すべく、磁場
がかけられたときに軸方向に伸縮する超磁歪ロッドと、
該超磁歪ロッドの周囲に位置して前記ケーシング内に設
けられ、外部から通電されることにより該超磁歪ロッド
に磁場をかける電磁コイルとからなる超磁歪式アクチュ
エータにおいて、前記超磁歪ロッドと電磁コイルとの間
には該電磁コイルからの熱が超磁歪ロッドに及ぶのを遮
断する断熱手段を設けたことを特徴とする超磁歪式アク
チュエータ。 - 【請求項2】 筒状のケーシングと、該ケーシングの軸
方向に伸長して該ケーシング内に設けられ、該ケーシン
グの一端側に設けられる駆動対象物を駆動すべく、磁場
がかけられたときに軸方向に伸縮する超磁歪ロッドと、
該超磁歪ロッドの周囲に位置して前記ケーシング内に設
けられたコイルボビンと、該コイルボビンに巻回され、
外部から通電されることにより前記超磁歪ロッドに磁場
をかける電磁コイルとからなる超磁歪式アクチュエータ
において、前記コイルボビンは前記電磁コイルからの熱
が超磁歪ロッドに及ぶのを遮断する断熱性材料によって
形成したことを特徴とする超磁歪式アクチュエータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992052465U JP2596778Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 超磁歪式アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992052465U JP2596778Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 超磁歪式アクチュエータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH069164U true JPH069164U (ja) | 1994-02-04 |
| JP2596778Y2 JP2596778Y2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=12915472
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992052465U Expired - Fee Related JP2596778Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 超磁歪式アクチュエータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2596778Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114576055A (zh) * | 2022-03-18 | 2022-06-03 | 安徽理工大学 | 一种基于磁致伸缩效应的可增压式喷油器 |
-
1992
- 1992-07-02 JP JP1992052465U patent/JP2596778Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2596778Y2 (ja) | 1999-06-21 |
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