JPH0693654A - 二重鋼管型トラス構造物用構造材およびその接合方法 - Google Patents
二重鋼管型トラス構造物用構造材およびその接合方法Info
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Abstract
に断面外形寸法の小さい二重管を採用でき、外管の塑性
変形を大きくかつ安定なものにすること。 【構成】 接合ボルト26の左右に、節点部材のねじ孔
に螺合する接合用雄ねじ26aと、二重管の外管に取り
つけたエンド部材25のねじ孔25aに螺合し接合用雄
ねじ26aと同一ピッチの逆螺旋とした接続用雄ねじ2
6bを設ける。鋼管構造部材23とそれに挿入される曲
げ抵抗鋼管24とが軸方向の中央部位で固定され、エン
ド部材25のガイド部25Bの外周面25cと鋼管構造
部材23の内周面23aとの間に、曲げ抵抗鋼管24の
先端部位を挿入すると共に、曲げ抵抗鋼管24の端面2
4aとカバー部25Aの裏面25bとの間に、鋼管構造
部材23が座屈したとき曲げ抵抗鋼管24の端部が相対
的に変位することができる座屈許容長さL33の1/2よ
り長い寸法のガイド空間28が形成される。
Description
用構造材およびその接合方法に係り、詳しくは、大スパ
ン構造物もしくは塔状構造物等のトラス鋼構造物に適用
される複数の長尺な鋼管構造部材を、その端部において
節点部材へ容易にかつ強固に接合することができるよう
にした構造材やその接合方法、さらには、多数の構造材
を用いてトラスを組み立てる際に好適となるトラス構築
方法に関するものである。
て、大スパン構造物や塔状構造物等を構築する場合に
は、各構造部材の端部を節点部材に接合し、トラス構造
を構成させることが多い。そして、多面体をなす一つの
節点部材に対して幾本かの構造部材を放射状に接合する
ために、構造部材の軸方向に変位可能とした接合ボルト
が使用される。そのような接合ボルトを介して構造部材
を節点部材に強力に接合することができるようにしたも
のとして、特開昭63−51539号公報,実開平2−
18003号公報や実開平2−125102号公報にお
いて提案されている接合装置がある。これらは、いずれ
も接合ボルトとスリーブ体とを主たる構成要素とし、接
合ボルトに形成したねじ部の径より大きい断面を有する
ボス部の外面に係合して回転力を伝達するとともに、そ
の接合ボルトの軸方向変位を可能にしたスリーブ体の回
転によって、構造部材の端部に取りつけた接合ボルトを
節点部材に形成したねじ孔に送りこむことができるよう
になっている。
置は、いずれも鋼管などの薄肉パイプを構造部材として
採用した場合に適用される構造となっている。一方、ト
ラス構造物では、各構造部材に作用する軸荷重に大小が
生じるのは周知のとおりであり、とりわけ、塔状構造物
の柱となる部分には非常に大きい力が作用する。それゆ
えに、薄肉の鋼管ばかりを構造部材として採用すると、
軸荷重の大きく作用する構造部材には大きい径の接合ボ
ルトが要求され、これに伴って大径の鋼管を使用しなけ
ればならなくなる。その場合に、トラス構造物中の構造
部材の太さが著しく不揃いとなって見栄えを損なった
り、一つの節点部材に幾つもの構造部材を放射状に接合
するに際して大きい接合装置が他の接合装置の取付けを
阻害するなどの事態が生じる。ところで、大径の鋼管と
同等な耐力を備えた構造部材として中実断面の棒材もし
くは厚肉管などの構造部材を採用すれば、その断面寸法
の縮小化を図ることができる。しかしながら、中実材も
しくは厚肉管を用いた構造部材を節点部材に接合するた
めに、構造部材の軸方向に変位可能とした接合ボルトを
備える接合装置を採用した例は、現在までほとんど存在
しない。これは、中実材などの構造部材が有する非常に
大きな断面耐力にバランスさせることができるコンパク
トな接合装置が開発されていないからである。したがっ
て、通常は、中実材の端部にボルトを予め溶接してお
き、トラスを構築している高所などへ搬送している。し
かし、大量の構造部材を投入する必要のある大型のトラ
ス構造物において、次々と組み立てられた他の構造部材
の端部に位置する節点部材にボルト溶接された構造部材
を接合するには、構造部材自体を回転させなければなら
ず、中実材や厚肉管などを組み込むことは極めて煩雑で
大掛かりな作業となる欠点がある。
5号公報においてトラス用二重管型構造部材を提案し
た。これは、長尺な鋼管構造部材の撓みを抑制して座屈
変形を極めて大きくでき、トラス鋼構造物を構成する鋼
管構造部材のうち所望する鋼管構造部材のみに大きい軸
方向の短縮化を許容させることが可能となっている。こ
の構造部材によれば、大規模地震時に鋼管構造部材が大
きい軸荷重を受けても、大きい塑性変形と二重管による
総合耐力により、トラス構造物が急激に倒壊するのを防
止できる大きい耐震性を発揮させることができる。その
構造材50は、図19に示すように、薄肉管などの鋼管
構造部材51と、その中に嵌挿される曲げ抵抗鋼管52
と、ねじ孔機構53を有して鋼管構造部材51の端部開
口を閉止するエンド部材54と、そのねじ孔機構53に
取りつけられる接合ボルト55を含む接合装置56など
からなり、接合装置56を介して構造材50を節点部材
57に接合することができる。その曲げ抵抗鋼管52に
は鋼管構造部材51の内周面との隙間が可及的に小さく
なる外径が与えられ、かつ、鋼管構造部材51が軸方向
に塑性変形するとき設計上許容される予め決められた座
屈許容長さβの半分の長さだけ、両端でそれぞれ短くな
っている。
きい軸圧縮力Pを受けたとき、鋼管構造部材51は曲げ
抵抗鋼管52に影響されることなく降伏して座屈許容長
さβだけ短くなることができ、構造材50の大きい軸方
向変形が実現される。その変形の間に曲げ力が作用した
としても、曲げ抵抗鋼管52が鋼管構造部材51の曲げ
剛性を補う。鋼管構造部材51が座屈許容長さβ分短く
なれば、曲げ抵抗鋼管52の端面52aはエンド部材5
4の裏面54aに当接し、構造材50に作用する軸圧縮
力Pが、鋼管構造部材51と曲げ抵抗鋼管52のそれぞ
れの耐力の総和で対抗され、以後の塑性変形の進行を緩
やかなものとすることができる。上記した鋼管構造部材
51に座屈許容長さβを確保しておくと、構造材50の
所望する軸方向塑性変形を達成することができる反面、
座屈許容長さβの半分が確保されている鋼管構造部材5
1の両端部には、曲げ抵抗鋼管52の存在しない部分が
残る。すなわち、曲げ抵抗鋼管52の端面52aとエン
ド部材54の裏面54aとの間の部分は鋼管構造部材5
1のみであって、曲げ抵抗鋼管52による補強がなされ
ておらず、その部分における鋼管構造部材51の降伏後
の塑性変形が必ずしも軸対称的とならず不安定になりや
すい問題がある。その場合には、図20中の実線Aで示
すように、塑性変形直後の耐力が急激に低下し、その後
は、鋼管構造部材51と曲げ抵抗鋼管52との総合耐力
でもって圧縮力に対抗させることができなくなる。
は、構造部材を二重管として、内管を外管に対して変位
可能としたものが記載されている。この構造部材の内管
は外管が塑性変形する間の曲げ抵抗を発揮するととも
に、その一方の端面が外管の端部開口を閉止しているエ
ンド部材の裏面に当接した後は、両管の耐力によって圧
縮荷重に対抗させることができるようになっている。し
かし、内管の他方の端部は外管の他方端を閉止している
エンド部材に固定されており、内管に影響されない外管
の降伏後の塑性変形は上記の一方側においてのみ可能と
なっている。すなわち、前記した座屈許容長さは構造部
材の一方側だけに与えられる結果、外管の一方側の端部
における内管で補強されない部分が長くなり、外管に大
きい塑性変形量を与えようとすると、上記したごときの
不安定な変形がますます助長される難点がある。これを
回避するために構造部材を三重管にして、第一内管の一
方端を一つのエンド部材に固定しかつその第一内管に嵌
挿される第二内管の他方端を他方のエンド部材に固定す
るといった複雑な構成が余儀なくされる。これによって
構造部材の重量は増大し、その使用の途が制限される。
重量軽減を図るために二つの内管を薄くすれば、それぞ
れの内管の剛性や圧縮耐力は低くなり、内管が二重にな
っていない部分での曲げに対する外管の補強は著しく低
下する欠点がある。ところで、二重鋼管型の構造部材の
耐力を一重鋼管型の構造部材に発揮させようとすると、
その一重鋼管型の構造部材の径は著しく大きくなる。し
たがって、二重鋼管型の構造部材が実現されると、その
外径も小さいものとすることができる。一方、二重管の
構造部材を節点部材に接合するために好適な接合装置は
いまだ提案されていない。トラス構造物において大きい
荷重の作用する部位に二重鋼管型の構造部材を採用しよ
うとしても、一重鋼管型の構造部材を接合している節点
部材に接合することができなければ、荷重分担に応じた
幾つもの構造部材を一つの節点部材に放射状に配置する
ことができなくなる。
で、その目的は、一重管に比べて外径寸法が小さくな
り、かつ、塑性変形量が大きく耐力も増大させることが
できる二重鋼管型の構造材を、他の一重鋼管型の構造部
材などとともにトラス構造物に採用できるようにするこ
と、トラス構造物を構成する多数の構造部材の太さの不
揃いを少なくして見栄えをよくすることができる二重鋼
管型の構造材のためのコンパクトな接合装置を提案する
こと、二重鋼管型の構造材を使用するうえで回避するこ
とのできない曲げ抵抗鋼管の存在しない部分における鋼
管構造部材の降伏後の塑性変形の安定化を図ること、構
造材における多重化を避けて軽量で曲げ抵抗を大きくす
ることができること、などを実現する二重鋼管型トラス
構造物用構造材およびその接合方法、ならびに、大スパ
ン構造物もしくは塔状構造物等におけるトラス構築方法
を提供することである。
の端部を節点部材に接続する接合ボルトを、該接合ボル
トに形成したねじ部の径より大きい断面を有するボス部
の外面に係合して回転力を伝達するとともに、接合ボル
トの軸方向変位を可能にしたスリーブ体の回転によっ
て、前記節点部材に形成したねじ孔に送りこむことがで
きるようになっており、かつ、鋼管構造部材に作用する
軸圧縮力が直ちに伝わらないように鋼管構造部材より短
くされている曲げ抵抗鋼管が鋼管構造部材に内挿され、
曲げ抵抗鋼管の外径はその外面が鋼管構造部材の内周面
と可及的に小さい隙間を隔てて対向する寸法に選定さ
れ、鋼管構造部材に軸圧縮力が作用して鋼管構造部材が
変形しはじめたとき、その鋼管構造部材がその軸線に対
して直角方向へ撓むのを曲げ抵抗鋼管によって抑制する
ことができるようになっているトラス鋼構造物用の二重
鋼管型構造部材に適用される。その特徴とするところ
は、図1を参照して、鋼管構造部材23の端部に取りつ
けられ軸線25mの方向へ延びるねじ孔25aの形成し
たエンド部材25は、鋼管構造部材23の端面に当接し
てその鋼管構造部材23の開口23bを覆うカバー部2
5Aと、そのカバー部25Aより小さい外径を有してカ
バー部25Aの裏面25bに連なり鋼管構造部材23内
へ突入するガイド部25Bとを備える。接合ボルト26
のボス部26Aの一方側には節点部材21(図2参照)
のねじ孔21aに噛みあう接合用雄ねじ26aが形成さ
れるとともに、他方側にはエンド部材25のねじ孔25
aに噛みあい接合用雄ねじ26aと同一ピッチの逆方向
螺旋とした接続用雄ねじ26bが形成される。その接合
用雄ねじ26bには、節点部材21のねじ孔21aとの
噛みあいに必要なねじ込み長さL1 のねじ部が確保され
る一方、接続用雄ねじ26bには、エンド部材25に設
けたねじ孔25aとの噛みあいに必要なねじ込み長さL
2 のねじ部が確保される。スリーブ体27の長さL
S は、接合ボルト26の全長Lから接合用雄ねじ26a
の全長L11と接続用雄ねじ26bの全長L22とを差し引
いた寸法よりも長く設定される。鋼管構造部材23に内
挿される曲げ抵抗鋼管24は、その軸線24mの方向に
おける中央部位が鋼管構造部材23の軸線23mの方向
における中央部位で固定される(図2中の溶接点32を
参照)。上記のガイド部25Bの外周面25cと鋼管構
造部材23の内周面23aとの間には、曲げ抵抗鋼管2
4の先端部位が挿入されるとともに、曲げ抵抗鋼管24
の端面24aとカバー部25Aの裏面25bとの間に、
鋼管構造部材23が座屈したとき曲げ抵抗鋼管24の端
部がカバー部25Aの裏面25bに向けて相対的に変位
することができる座屈許容長さL33の1/2より長い変
位用隙間29を確保したガイド空間28が形成される。
また、図5に示すように、座屈許容長さL33の1/2
と、鋼管構造部材23が軸引張力を受けた場合に曲げ抵
抗鋼管24の一方の端面24aが反カバー部側へ相対的
に離隔する設計上の許容引張変位量δt との和を、ガイ
ド空間28の全長Lt から差し引いた長さL66は、曲げ
抵抗鋼管24の内径D24の1倍ないし4倍とされる。図
1に戻って、ボス部26Aの接合用雄ねじ26a寄りの
部位には、ボス部26Aの外面に係合させたスリーブ体
27の脱落を阻止するとともに、鋼管構造部材23を節
点部材21に接合するために接合ボルト26を回転させ
た際に破断しもしくは簡単に外すことができる脱落防止
部材30を取りつけておくとよい。
まず、接続用雄ねじ26bを、その全長L22から接合用
雄ねじ26aのねじ込み長さL1 を差し引いた長さにほ
ぼ等しい長さL3 分だけエンド部材25のねじ孔25a
に予め噛みあわせる。次に、スリーブ体27の回転によ
って接合ボルト26を回転させながら摺動変位させ、接
合用雄ねじ26aを節点部材21のねじ孔21aに送り
込むとともに、接続用雄ねじ26bをエンド部材25の
ねじ孔25aに送り込む(図7参照)。スリーブ体27
の一方端27a(図8参照)が節点部材21の接合面2
1pに当接し、かつ、他方端27bがエンド部材25の
外端面25pに当接した時点で、増し締めするようにし
ている。トラス構築方法の発明にあっては、接合装置2
0を備えた二重鋼管型の構造材22を順次節点部材21
に接合する。節点部材21,21の芯間距離が定まった
以後は、接合ボルト37(例えば図12参照)に形成し
たねじ部37aの径より大きい断面外形を有するボス部
37Aの外面に係合して回転力を伝達するとともに、接
合ボルト37の軸方向変位を可能にしたスリーブ体34
を備え、接合ボルト37が構造部材35側へ後退してス
リーブ体34内に退避できるとともに(図13参照)、
その後に接合ボルト37をスリーブ体34から進出させ
ることができる接合装置36によって、節点部材21,
21間に一重鋼管型の構造部材35を順次接合するよう
にしたことである。
管24を鋼管構造部材23内へ挿入し、その曲げ抵抗鋼
管24の中央部位と鋼管構造部材23の中央部位とを固
定し(図2参照)、曲げ抵抗鋼管24が鋼管構造部材2
3の中で動かないようにしておく。そして、エンド部材
25を、そのガイド部25Bが鋼管構造部材23の開口
23bを覆うように、鋼管構造部材23に取りつける。
これによって、ガイド部25Bの外周面25cと鋼管構
造部材23の内周面23aとの間にガイド空間28が形
成され、曲げ抵抗鋼管24の先端部位はガイド空間28
に挿入配置される。このとき、曲げ抵抗鋼管24の端面
24aとカバー部25Aとの間に、設計上予め決められ
た座屈許容長さL33の1/2より少し長い変位用隙間2
9が確保される。次に、接合ボルト26の接続用雄ねじ
26bをエンド部材25に設けたねじ孔25aに挿入
し、接続用雄ねじ26bが、その全長L22から接合用雄
ねじ26aのねじ込み長さL1 を差し引いた長さにほぼ
等しい長さL3 分だけねじ孔25aに噛みあわされる。
接合ボルト26のボス部26Aにスリーブ体27を嵌め
(図6参照)、二重鋼管型の構造材22を節点部材21
に接近させて、接合ボルト26の接合用雄ねじ26aを
節点部材21のねじ孔21aに臨ませる。接続用雄ねじ
26bは接合用雄ねじ26aと同一ピッチの逆ねじであ
り、スリーブ体27を回転させると(図7参照)、接合
用雄ねじ26aが節点部材21に送り込まれると同時
に、接続用雄ねじ26bも同じ量だけエンド部材25の
ねじ孔25aに送り込まれる。接続用雄ねじ26bは予
め長さL3 だけねじ孔25aに挿入されているので、ス
リーブ体27を回転して接合用雄ねじ26aがねじ孔2
1aとの噛みあいに必要なねじ込み長さL1 分挿入され
ると、接続用雄ねじ26bもねじ孔25aとの噛みあい
に必要なねじ込み長さL2 を達成する(図8参照)。ス
リーブ体27の長さLs は、接合ボルト26の全長Lか
ら接合用雄ねじ26aの全長L11と接続用雄ねじ26b
の全長L22とを差し引いた寸法よりも長いため、接合用
雄ねじ26aがねじ込み長さL1 を、接合用雄ねじ26
aもねじ込み長さL2 を達成した時点で、スリーブ体2
7の両端27a,27bが節点部材21とエンド部材2
5に当接する。その状態でスリーブ体27を増し締めす
れば、大きい軸力が作用しても十分な接合強度を備えた
接合状態が実現される。
込まれた二重鋼管型の構造材22に圧縮荷重が作用した
場合、節点部材2から伝達される圧縮力は、接合用雄ね
じ26aから接続用雄ねじ26bを介して鋼管構造部材
23へ伝達される。その際に曲げが生じようとしても、
鋼管構造部材23は曲げ抵抗鋼管24によって補強され
ており、簡単に曲がることはない。その軸圧縮力が大き
ければ、鋼管構造部材23は降伏し塑性変形を始める。
しかし、ガイド空間28には曲げ抵抗鋼管24の先端部
位が挿入されており(図1参照)、かつ、その端面24
aとカバー部25Aの裏面25bとの間にも、エンド部
材24のガイド部25Bが位置しているので、鋼管構造
部材23の座屈変形はエンド部材25の近くで外方に膨
らむ軸対称形をした安定なものとなる(図4参照)。鋼
管構造部材23の座屈によって、曲げ抵抗鋼管24の端
部24aがガイド空間28を鋼管構造部材23に対して
相対的に変位し、鋼管構造部材23が座屈許容長さL33
分短くなると、曲げ抵抗鋼管24の端面24aがエンド
部材25の裏面25aに当接する。この時点で鋼管構造
部材23の座屈は止まり、鋼管構造部材23と曲げ抵抗
鋼管24の座屈耐力が軸圧縮力に対抗する。その対抗力
は鋼管構造部材23のみの場合よりも大きいので、その
後の圧縮力に対して二重鋼管型の構造材22は緩やかな
変形となる。
した場合には、その引張力が曲げ抵抗鋼管24に及ぶこ
とはなく、設計上許容される大きさの引張力を受けたと
きには、鋼管構造部材23の片側において許容引張変位
量δt (図5参照)の伸びが発生する。その結果、曲げ
抵抗鋼管24の端面24aが反カバー部側へその変位量
δt だけ余分に離隔する。しかし、その時点で、座屈許
容長さL33の1/2と許容引張変位量δt との和を、ガ
イド空間28の全長Lt から差し引いた長さL66が、曲
げ抵抗鋼管24の内径D24の1倍ないし4倍確保されて
いると、二重鋼管型の構造材22に引張荷重が作用した
直後に圧縮荷重が作用して圧縮降伏したとしても、鋼管
構造部材23の端部に生じる座屈変形は軸対称形に保持
され、最初に圧縮荷重が作用したときと同じ挙動を呈し
た安定なものとなる。ちなみに、ボス部26Aの接合用
雄ねじ26a寄りに脱落防止部材30(図1参照)を取
りつけておくと、二重鋼管型の構造材22をトラス構築
中の節点部材21の位置へ運ぶまでに、ボス部26Aの
外面26mに係合させたスリーブ体27を脱落させない
ようにしておくことができる。その脱落防止部材30
は、構造材22を節点部材21に接合するために接合ボ
ルト26を回転させた際、スリーブ体27との相対移動
でもって破断したり、簡単に手で外すことができ、接合
作業に支障をきたすことはない。
を備えた二重鋼管型の構造材22を順次節点部材21に
接合すると(図11参照)、節点部材21,21の芯間
距離が定まる。それ以後は、接合ボルト37(図12参
照)が構造部材35側へ後退してスリーブ体34内に退
避できるとともに、その後に、接合ボルト37をスリー
ブ体34から進出させることができる接合装置36によ
って、その節点部材21,21間に構造部材35を順次
接合する。二重鋼管型の構造材22の断面外形寸法は、
同等の耐力を発揮させようとする一重管を採用した場合
よりも著しく小さく、トラス構造物中の荷重が大きく作
用しない個所に適用された構造部材35との太さの不揃
いが抑制される。加えて、二重鋼管型の構造材22では
コンパクトな接合装置20によって節点部材21に接合
でき、一つの節点部材21に一重鋼管型の他の多くの構
造部材35とともに接合する場合でも、接合装置相互の
干渉を回避しやすくなる。
一方側に節点部材と接合する接合用雄ねじが、他方側に
鋼管構造部材の端部のエンド部材に接続する接続用雄ね
じが形成されているので、厚肉鋼管に代わる二重鋼管型
の構造材を、大スパン構造物もしくは塔状構造物等のト
ラス鋼構造物に採用することができる。その結果、中実
材などを使用した場合に必要とされるボルトの溶接作業
などが不要となり、構造部材の製作が簡便化される。そ
して、接合装置のコンパクト化も図られる。トラスの組
立作業においては長尺で重量の大きい構造部材を回転さ
せる必要もなく接合作業が容易となる。加えて、スリー
ブ体を用いて、逆ねじ構成の接合用雄ねじと接続用雄ね
じとを同時に節点部材とエンド部材に送り込むことがで
きるので、スリーブ体による増し締めもより一層精度よ
いものとなり、大きな締めつけトルクを与えた剛性の高
い接合部を形成させることができる。二重鋼管型の構造
材の採用が可能になると、断面耐力の大きい部材によっ
て小径化が図られ、また、荷重が大きく作用しない他の
個所に接合される一重管などと太さの揃ったものでトラ
スを構成させることができ、その見栄えも著しく向上す
る。二重鋼管型の構造材が圧縮荷重を受けても、曲げ抵
抗鋼管によって補強されて曲げ剛性が大きくなってお
り、曲がるような挙動が生じにくくなる。鋼管構造部材
が圧縮力によって降伏した後に生じる座屈変形は、鋼管
構造部材が曲げ抵抗鋼管とエンド部材のガイド部で拘束
され、外方に膨らんだ軸対称形となって安定したものと
なる。曲げ抵抗鋼管の端面がエンド部材のカバー部の裏
面に当接すると鋼管構造部材の座屈は止まり、鋼管構造
部材の耐力と曲げ抵抗鋼管の耐力とでもって軸圧縮力に
対抗することができ、その後の圧縮力に対して構造材の
変形は緩やかとなる。したがって、トラス構造物の急激
な倒壊は回避され、建物の中にいる人々は最初の大きい
変形の時点で危険に気づき、その後の緩やかな変形の間
に屋外へ脱出する時間的な余裕が確保される。ボス部の
接合用雄ねじ寄りの部位に脱落防止部材を取りつけてお
けば、構築中のトラス構造の所定位置まで二重鋼管型の
構造材を運搬する間に構造材の姿勢が水平でなくなって
も、ボス部の外面に係合させたスリーブ体を脱落させな
くて済む。二重鋼管型の構造材を節点部材に接合するた
めにスリーブ体を回転して接合ボルトを相対的に変位さ
せたときには脱落防止部材は簡単に破断され、また、手
作業などで容易に取り除くことができ、接合作業の円滑
化が促進される。
造材を節点部材に迅速かつ確実に接合することができ、
また、スリーブ体を増し締めして強固な接合を達成する
ことができる。トラス構築方法では、二重鋼管型の構造
材をその接合装置で順次節点部材に接合し、節点部材の
芯間距離が定まった後は、接合ボルトのスリーブ体内へ
の退避とスリーブ体外への進出が可能な接合装置を用い
て、荷重が大きく作用しない個所に適用される一重管を
節点部材間に接合すれば、大スパン構造物もしくは塔状
構造物等のトラス鋼構造物における構造部材の太さが比
較的揃いやすく、見栄えがよくなる。それのみならず、
接合装置もコンパクト化され、一つの節点部材に二重鋼
管型の構造材や一重鋼管型の構造部材を幾つも接合する
ときの接合装置の相互の干渉が回避され、所望する本数
の構造部材を配置することができるようになる。
物用構造材やそれを用いた接合方法などを、図面をもと
にして詳細に説明する。図2は、接合装置20,20を
用いて、二つの節点部材21,21の間に一本の二重鋼
管型の構造材22を接合するときの全体図である。その
接合装置20は個々に接合ボルト26を備えており、そ
の接合ボルト26は、後で詳しく述べるが、それ自体が
両端部に有するねじ部の径より大きい六角の断面外形を
したボス部を備えている。そして、その外面に係合して
回転力を伝達するとともに、その接合ボルト26の軸方
向変位を可能にしたスリーブ体27の回転によって、節
点部材21に形成したねじ孔21aに接合ボルト26を
噛みあわせ、二重鋼管型の構造材22を節点部材21に
強固に接合することができるようになっている。上記の
構造材22は次に述べるごとく二重鋼管構造であり、そ
れを接合する節点部材21は、例えば周囲の四個所およ
び前後の各面に接合面21p,21pを形成しており、
何本かの構造材22を放射状に接合することができる多
面体となっている。
側における縦断面図であり、外管としての鋼管構造部材
23と内管としての曲げ抵抗鋼管24とで二重管を構成
している。その曲げ抵抗鋼管24は、鋼管構造部材23
に作用する軸圧縮力Pが直ちに伝わらないように、鋼管
構造部材23より短くされている。その外径は、外面2
4cが鋼管構造部材23の内周面23aと可及的に小さ
い隙間αを隔てて対向する寸法に選定されている。具体
的には、例えば、外径60.5mmで厚み3.2mmの
鋼管構造部材23と、外径53.6mmといった曲げ抵
抗鋼管24とが採用され、周囲の隙間αは0.25mm
が確保される。このように小さな隙間αが設けられてい
るのは、曲げ抵抗鋼管24を鋼管構造部材23に挿入で
きるようにするためと、鋼管構造部材23に軸圧縮力が
作用して変形しはじめたとき、誇張して示す図3のよう
に、その鋼管構造部材23がその軸線23mに対して直
角方向へ撓もうとするのを抑制するように機能させるた
めである。なお、曲げ抵抗鋼管24として引抜鋼管を採
用すれば、その所要の内外径寸法を得るための加工は容
易となる。図1に戻って、鋼管構造部材23の端部に
は、軸線25mの方向へ延びる左螺旋のねじ孔25aを
形成したエンド部材25が溶接などによって固定され
る。これは、鋼管構造部材23の端面に当接してその開
口23bを覆うカバー部25Aと、そのカバー部25A
より小さい外径を有してカバー部25Aの裏面25bに
連なり、鋼管構造部材23内へ突入するガイド部25B
とを備えている。
装置20は、接合ボルト26とスリーブ体27とからな
っている。その接合ボルト26には、その軸方向の略中
央部位にボス部26Aが形成され、そのボス部26Aの
一方側すなわち左側には節点部材21(図2参照)のね
じ孔21aに噛みあう右ねじの接合用雄ねじ26aが形
成される。そして、右側は、エンド部材25の中心部位
に形成したねじ孔25aに噛みあい接合用雄ねじ26a
と同一ピッチの左ねじの接続用雄ねじ26bとなってい
る。上記の接合用雄ねじ26aには、節点部材21のね
じ孔21aとの噛みあいに必要なねじ込み長さL1 のね
じ部が確保される一方、接続用雄ねじ26bには、ねじ
孔25aとの噛みあいに必要なねじ込み長さL2 のねじ
部が確保される。そして、接合用雄ねじ26aはねじ込
み長さL1 より少し長い全長L11を備え、接続用雄ねじ
26bはねじ込み長さL2 より長い全長L22となってい
る。なお、上記した接合用雄ねじ26aのねじ込み長さ
L1 は、接続用雄ねじ26bのねじ込み長さL2 よりも
短い。これは、一般的に、節点部材21の材料強度が鋼
管構造部材23と曲げ抵抗鋼管24とをあわせた強度よ
り大きいので、接続用雄ねじ26bのねじ込み長さL2
を長くしておくことが好ましいことに基づいている。し
かし、本発明においては、後述するごとく、構造材22
を節点部材21に接合するに先だち、エンド部材25に
接合ボルト26を予めある程度噛みあわせておく必要が
あるために、接続用雄ねじ26bのねじ込み長さL2 は
接合用雄ねじ26aのねじ込み長さL1 よりも必然的に
長くなっている。
部材21との噛みあいに必要な長さがL1 であり、接続
用雄ねじ26bの全長はL22とされているので、当初に
接合ボルト26がエンド部材25に取りつけられると
き、接続用雄ねじ26bがねじ孔25aと噛みあわされ
る長さL3 は、L22−L1 かそれより少し短く選定され
る(図6参照)。この長さL3 に、スリーブ体27の回
転によって接続用雄ねじ26bをねじ孔25aに噛みあ
わせた長さL1 を加えると、エンド部材25のねじ孔2
5aとの噛みあいに必要な接続用雄ねじ26bのねじ込
み長さL2 が達成される(図8参照)。その結果、トラ
ス構造が組みあがった後に設計上の最大軸力が材料強度
の大きい節点部材21から構造材22に伝達されたとし
ても、それに十分耐えることができる接合強度を確保す
ることができる。なお、図6と同じ状態にある図1にお
いて、接合用雄ねじ26aの先端からスリーブ体27の
一方端27aまでの距離L4 を、接合用雄ねじ26aの
必要ねじ込み長さL1 の二倍とすべく、接続用雄ねじ2
6bがねじ孔25aに噛みあわされる。その結果、接合
用雄ねじ26aが節点部材21のねじ孔21aに所望量
送り込まれた時点で、図8のように、スリーブ体27の
一方端27aが節点部材21の接合面21pに当接し、
また、他方端27bもエンド部材25の外端面25pに
当接することになる。
外面には、接合ボルト26のボス部26Aを回転するた
め回転力作用部33(図1参照)が断面六角形に形成さ
れ、その内面はボス部26Aの外面26mに係合して回
転力を伝達し、かつ、接合ボルト26が軸方向に摺動し
ながら変位することができる六角状の挿入孔27nを備
えている。そして、スリーブ体27の長さLs は、接合
ボルト26の全長Lから接合用雄ねじ26aの全長L11
と接続用雄ねじ26bの全長L22とを差し引いた寸法よ
りも少し長く選定される。このスリーブ体27は、構造
材22を節点部材21に接合するに先だち接合ボルト2
6に嵌め込まれる。そして、スリーブ体27を回転させ
れば、図7を経て図8のように、接合ボルト26を軸方
向へ変位させながら、接合用雄ねじ26aを節点部材2
1に噛みあわせ、同時に接続用雄ねじ26bもエンド部
材25のねじ孔25aに送り込むことができる。なお、
エンド部材25のねじ孔25aには接続用雄ねじ26b
を後述する長さL3 だけ予め挿入して接合ボルト26が
取りつけられる(図6参照)。このようにして接合ボル
ト26を取りつけた構造材22は節点部材21の位置す
るところまで移動される。しかし、クレーンなどによる
運搬の途中で構造材22が水平に保たれないこともある
のを考慮して、接合ボルト26に外挿したスリーブ体2
7が簡単に脱落するのを防止するために、図1に示すよ
うな脱落防止部材30が装着される。この脱落防止部材
30は、構造材22を節点部材21に接合するために接
合ボルト26を回転させ、スリーブ体27が節点部材2
1に接近した時点で破断したり脱落させまた手で簡単に
外すことができるようにするために、ボス部26Aの接
合用雄ねじ26a寄りの部位に取りつけられる。これ
は、例えば短いプラスチック製のピン30aであり、ボ
ス部26Aに設けた小さな孔に立てておけばよい。もし
くは、ボス部26Aの180度隔てた個所に孔を形成
し、それに図示しないがC形のフックを係止させたよう
なものでもよい。
構造部材23と曲げ抵抗鋼管24、鋼管構造部材23の
端部に固定したエンド部材25と、そのエンド部材25
に取りつけられる接合装置20とから構成されるが、そ
の接合装置20に使用される接合ボルト26としては、
二重鋼管型の構造材22を節点部材21に接合するに適
した高力ボルトが採用される。二重管を形成する鋼管構
造部材23と曲げ抵抗鋼管24とは、曲げ抵抗鋼管24
の軸線24mの方向における中央部位と、鋼管構造部材
23の軸線23mの方向の中央部位とで固定される。こ
れは、図2に示すようにプラグ溶接32などによって達
成される。その場合、鋼管構造部材23に孔が設けら
れ、その孔に溶接肉盛りするようにして、曲げ抵抗鋼管
24を鋼管構造部材23に一体化させることができる。
もちろん、上記の孔にねじを刻設しておき、図示しない
が、そのねじ孔にボルトを挿入して曲げ抵抗鋼管24の
周上の例えば三個所を強く押さえたり、曲げ抵抗鋼管2
4に設けたねじ孔にねじ込んだりする形態を採ることも
できる。これは、構造材22の取付姿勢の如何によら
ず、初期状態においては、次に述べるガイド空間28
(図1参照)が左右同じ長さとなり、また、鋼管構造部
材23が軸圧縮力を受けたり軸引張力を受けて軸方向の
長さが変化しても、中央部位における相対変位が生じな
いようにして、左右における相対的な変化が同一となる
ようにするためである。上記したエンド部材25のガイ
ド部25Bは後述するがカバー部25Aよりも長く設定
されており、そのガイド部25Bの外周面25cと鋼管
構造部材23の内周面23aとの間には、ガイド空間2
8がリング状に形成される。このガイド空間28には、
上記の曲げ抵抗鋼管24の先端部位が挿入されるが、そ
の内面24bとガイド部25Bの外周面25cとの隙間
γは可及的に小さくされている。そして、曲げ抵抗鋼管
24の端面24aとカバー部25Aの裏面25bとの間
には、少なくとも鋼管構造部材23が座屈したとき曲げ
抵抗鋼管24の端部がカバー部25Aの裏面25bに向
けて相対的に変位することができる座屈許容長さL33の
半分、もしくはそれより少し長い変位用隙間29が確保
されている。ちなみに、その座屈許容長さL33は、構造
材22が例えば2mの場合10mm程度に、3mの場合
15mm程度に選定される。
圧縮荷重を受けたとき、鋼管構造部材23の曲げ剛性の
強化を図るとともに、鋼管構造部材23の降伏後の塑性
変形を安定した軸対称形となるように案内する機能を有
している。すなわち、鋼管構造部材23に軸圧縮力Pが
作用して座屈荷重が作用すると、前述したが、曲げ抵抗
鋼管24は図3に示す状態で曲げ防止作用を発揮する。
それのみならず、鋼管構造部材23が降伏した後の座屈
変形において、エンド部材25の近傍の鋼管構造部材2
3の周囲が、図4に示すように、均等に外方へ膨らみや
すいように誘導する。そのような曲げ抵抗鋼管24の機
能をより一層効果的なものとするために、上記のガイド
空間28は、曲げ抵抗鋼管24の先端部位が鋼管構造部
材23に対して相対的に動くための空間の確保と曲げ抵
抗鋼管24の相対変位のためのガイディングを提供す
る。なお、ガイド空間28は、少なくとも上記した座屈
許容長さL33の1/2と曲げ抵抗鋼管24の内径D24の
1倍ないし4倍の長さとを加えた長さを備えている。ち
なみに、構造材22は圧縮荷重を受けるだけでなく引張
荷重も作用することを考慮しておけば、ガイド空間28
の長さを、図5に示すように、上記した寸法に鋼管構造
部材23が軸引張力を受けた場合に曲げ抵抗鋼管24の
一方の端面24aが反カバー部側へ相対的に離隔する設
計上の許容引張変位量δt を加えたものにしておくとよ
い。この場合、座屈許容長さL33の1/2と許容引張変
位量δt との和をガイド空間28の全長Lt から差し引
いた長さL66も、曲げ抵抗鋼管24の内径D24の1倍な
いし4倍とされる。なお、以上のいずれの図において
も、長さL66は内径D24の約1倍の寸法で表されてい
る。
称形の変形が生じやすくさせているのは、大きい圧縮荷
重が作用した場合に、図20の破線Bで示すように、そ
の軸方向に大きい塑性変形を実現し、地震などによって
大きい荷重が作用したとき、トラス構造物が大きく変形
するのを許容するためである。しかし、その後も大きな
荷重が作用するときには、曲げ抵抗鋼管24の端面24
aがエンド部材25に当接し、鋼管構造部材23の耐力
と曲げ抵抗鋼管24の耐力との和でもってその荷重に対
抗させ、上記の破線Bの右端のほぼ平らな部分Baのよ
うに変形を持続させ、トラス構造物の急激な倒壊を防止
することができる。ちなみに、上記の接合ボルト26は
エンド部材25のカバー部25Aとガイド部25Bとを
貫通したねじ孔25aに噛みあわされているが、図示し
ないが、エンド部材25のカバー部25Aには、その中
央部位に接続用雄ねじ26bより大きい孔をあけてお
き、その接続用雄ねじ26bが噛みあうねじ孔を形成し
た別体のガイド部25Bをカバー部25Aの裏面25b
に溶接するなどして一体化させておいてもよい。その場
合には、ガイド部25Bとして六角ナットのようなもの
を採用することができる。
て、二重鋼管型の構造材22を節点部材21に強固に高
力ボルト26を用いて接合することができる。まず、鋼
管構造部材23よりは短い曲げ抵抗鋼管24を鋼管構造
部材23内へ挿入し、その曲げ抵抗鋼管24の中央部位
が鋼管構造部材23の軸方向中央部位に一致するように
配置する。そして、双方の中央部位を溶接もしくはねじ
止めなどによって、曲げ抵抗鋼管24を鋼管構造部材2
3の中で動かないように固定する(図2参照)。次に、
軸線25mの方向へ延びるねじ孔25aを形成したカバ
ー部25Aと、そのカバー部25Aより小さい外径を有
してカバー部25Aの裏面25bに連なり鋼管構造部材
23内へ突入するガイド部25Bとを備えるエンド部材
25を、そのカバー部25Aが鋼管構造部材23の端部
に当接してその開口23bを覆うように、溶接などによ
って取りつける。これによって、ガイド部25Bの外周
面25cと鋼管構造部材23の内周面23aとの間には
ガイド空間28が形成される。なお、曲げ抵抗鋼管24
の先端部位は、そのガイド空間28に挿入された恰好と
なる。そして、曲げ抵抗鋼管24の端面24aとカバー
部25Aの裏面25bとの間には、設計上予め決められ
た座屈許容長さL33の1/2より長い変位用隙間29が
確保される。
部材21のねじ孔21aに噛みあう接合用雄ねじ26a
が形成されている接合ボルト26を、接続用雄ねじ26
bを介してエンド部材25に設けたねじ孔25aに噛み
あわせる。このとき、接合ボルト26のボス部26Aを
手でエンド部材25に向かって左回転させ、接続用雄ね
じ26bを長さL3 だけエンド部材25のねじ孔25a
に挿入する(図1参照)。そして、スリーブ体27をボ
ス部26Aの外面26mに係合させ、その他方端27b
がエンド部材25の外端面25pに当接するようにす
る。そして、スリーブ体27の一方端27aに接触する
程度の近い個所に脱落防止用のピン30aを立てる。上
記の接続用雄ねじ26bを長さL3 だけねじ孔25aに
挿入する作業、接合ボルト26をエンド部材25に仮止
めする作業、さらには、接合ボルト26にスリーブ体2
7を嵌めた後にピン30aを取りつける作業は、構造材
22を出荷する時点で行っておけば、作業現場での手間
を省くことができる。構造材22の輸送中にスリーブ体
27が左回転しようとしてもピン30aによって接合ボ
ルト26の進出が阻止され、接続用雄ねじ26bのねじ
孔25aとの所定の噛みあい長さL3 は維持される。一
方、スリーブ体27が右に回転すれば接続用雄ねじ26
bのねじ孔25aとの噛みあい長さはL3 より少なくな
るが、その回転量が多くないかぎりは、構造材22の姿
勢が水平に保持されていなくても、スリーブ体27はピ
ン30aによってその脱落が防止される。なお、輸送中
にスリーブ体27が少し右回転している場合には、スリ
ーブ体27がエンド部材25の外端面25pかピン30
aのいずれか一方から離れているので、接続用雄ねじ2
6bのねじ孔25aとの噛みあい長さがL3 より少なく
なっていることが一目で分かる。その場合には、節点部
材21に接合する直前にスリーブ体27を手で左回転し
てやれば、所定の噛みあい長さL3 は簡単に再現され
る。
のを、トラス構築中の節点部材21の位置までクレーン
などで移動し、図6に示すように、節点部材21のねじ
孔21aに接合ボルト26の接合用雄ねじ26aの先端
を臨ませる。接続用雄ねじ26bは接合用雄ねじ26a
と同一ピッチの逆ねじであり、スリーブ体27の回転力
作用部33にレンチなどを掛けて、図7のように右回転
させる。挿入孔27nを介して接合ボルト26は回転
し、接合用雄ねじ26aが節点部材21のねじ孔21a
内に送り込まれる。これと同時に、接合用雄ねじ26a
と同一ピッチを有する左ねじの接続用雄ねじ26bも同
じ量だけエンド部材25のねじ孔25a内に送り込まれ
る。この間に、ピン30aはスリーブ体27の一方端2
7aによって破断され、接合ボルト26はスリーブ体2
7の挿入孔27n内で軸方向へ摺動変位する。接続用雄
ねじ26bは予め長さL3 だけねじ孔25aに挿入され
ているので、スリーブ体27を回転して接合用雄ねじ2
6aがねじ孔21aとの噛みあいに必要なねじ込み長さ
L1 分挿入されると(図8参照)、接続用雄ねじ26b
はねじ孔25aにL3 +L1 の長さすなわち噛みあいに
必要なねじ込み長さL2 の噛みあわせを達成する。スリ
ーブ体27の長さLs は、接合ボルト26の全長Lから
接合用雄ねじ26aの全長L11と接続用雄ねじ26bの
全長L22とを差し引いた寸法よりも少し長く選定されて
いる。その結果、上記したねじ込み長さL1 だけ接合ボ
ルト26を送り込んだ時点で、スリーブ体27の一方端
27aが節点部材21の平坦な接合面21pに当接する
と同時に、他方端27bがエンド部材25の外端面25
pに当接する。この図8の状態において、スリーブ体2
7に大きいトルクを作用させて増し締めすることがで
き、構造材22は剛性の高い接合部を介して節点部材2
1に強固に接合される。
1に接合すれば、例えば図9の矢印の方向へ順次構造材
22を組立てていくことができる。ちなみに、このよう
にして一列に接合されたものを柱にして、後述するが、
その各節点部材21に他の形式の接合装置36を用いて
鋼管などの構造部材35を図10に示すごとく多数接合
すれば、所望する形状のトラスを構築することができ
る。図6から図8までの動きから分かるように、接合ボ
ルト26を固定して眺めると、二重管は左行する一方、
節点部材21が右行するように挙動し、両者間の距離が
スリーブ体27の長さLs となる。実際には、節点部材
21の位置が定まっていることが多く、スリーブ体27
の回転につれて構造材22が移動することになる。しか
し、構造材22はクレーンなどで吊り下げられた状態に
あり、その動きは何ら阻害されることがない。ところ
で、スリーブ体27の長さはもちろんのこと、エンド部
材25の外端面25pから他方のエンド部材25の外端
面25pまでの寸法は、現在の加工技術をもってすれば
極めて正確に所望長さとすることができる。したがっ
て、構造材22を節点部材21に接合した時点では、構
造材22の左右の節点部材21,2間の距離は計画どお
りのものとなる。二重鋼管型の構造材22は非常に大き
な断面耐力を有するが、それに対応して大きい荷重の伝
達を可能にする接合装置をコンパクトに形成することが
できる。それと同時に、大きな力が作用する部分に一重
鋼管を採用するとその外径は大きくなるが、同等かそれ
以上の耐力を発揮するにもかかわらず小さな断面外形を
した二重鋼管型の構造材の使用が可能となる。従前にお
いて中実材などを採用しようとすると、高力ボルトを溶
接しておかなければならなかったが、エンド部材にねじ
孔加工を施しておくだけでよく、構造材の製造が簡便で
輸送も容易なものとなる。それのみならず、節点部材と
の接合においては長尺な構造材自体を回転させる必要が
なく、接合作業の簡便化も図られ、所望するトルクを接
合部位に作用させることが極めて容易となる。
したごとくスリーブ体27の長さに近いものである必要
はない。当初に接合ボルト26を二重管に組み込んだ時
点でボス部26Aの外面26mにスリーブ体27を係合
させることができれば、二点鎖線で示したような短いも
のであってもよい。接合装置においては、それに使用さ
れる接合ボルト26に形成したボス部26Aの形状も前
述した六角断面に限られることはなく、トルク伝達の可
能な多角形を採用することができる。その場合、スリー
ブ体27の中に形成される挿入孔27nも、その形に見
あったものにしておけばよいことは言うまでもない。ま
た、接合ボルト26の接合用雄ねじ26aと接続用雄ね
じ26bとは同一ピッチの逆ねじであれば、その径は同
じである必要がない。したがって、節点部材21の大き
さや鋼管構造部材23などの断面寸法を勘案して、接続
用雄ねじ26bに所望するねじ径を与えておけばよい。
込まれた二重鋼管型の構造材22に圧縮荷重が作用した
場合、節点部材2から伝達される圧縮力は、接合用雄ね
じ26aから接続用雄ねじ26bを介して鋼管構造部材
23へ伝達される。その際に曲げ力が作用しても、鋼管
構造部材23は曲げ抵抗鋼管24によって補強されてお
り、簡単に曲がることはない。その圧縮力が大きけれ
ば、鋼管構造部材23は降伏し塑性変形を始める。しか
し、ガイド空間28には曲げ抵抗鋼管24の先端部位が
挿入されており、かつ、その端面24aとカバー部25
Aの裏面25bとの間にもエンド部材24のガイド部2
5Bが位置しているので、鋼管構造部材23の座屈変形
は、図4に示すように、エンド部材25の近くで外方に
膨らむ軸対称形をした安定なものとなる。鋼管構造部材
23の座屈によって、曲げ抵抗鋼管24の端部が変位用
隙間29を鋼管構造部材23に対して相対的に移動し、
鋼管構造部材23が座屈許容長さL33分短くなると、曲
げ抵抗鋼管24の端面24aがエンド部材25の裏面2
5aに当接する(図4参照)。この時点で鋼管構造部材
23の軸対称形した座屈変形は止まり、鋼管構造部材2
3と曲げ抵抗鋼管24の座屈耐力が軸圧縮力に対抗す
る。その対抗力は鋼管構造部材23のみの場合よりも大
きいので、その後の圧縮力に対して二重鋼管型の構造材
22は極めて緩やかな変形となる(図20の破線Ba参
照)。したがって、トラス構造物の急激な倒壊は回避さ
れ、建物の中にいる人々は最初の大きい変形の時点で危
険に気づき、その後の緩やかな変形の間に屋外へ脱出す
ることができる。なお、二重鋼管型の構造材22に引張
荷重が作用した場合には、その引張力が曲げ抵抗鋼管2
4に及ぶことはない。設計上許容される大きさの引張力
を受けたときには、鋼管構造部材23の片側において許
容引張変位量δt の伸びが生じ、その結果、曲げ抵抗鋼
管24の一方の端面24aが反カバー部側へ許容引張変
位量δt だけ離隔する。しかし、その時点で、図5に示
すように、座屈許容長さL33と許容引張変位量δt との
和を、ガイド空間28の全長Lt から差し引いた長さL
66が、曲げ抵抗鋼管24の内径D24の1倍ないし4倍分
確保されていると、二重鋼管型の構造材22に引張荷重
が作用した直後に圧縮荷重が作用して降伏したとして
も、鋼管構造部材23の端部に生じる座屈変形は軸対称
形に保持され、最初から圧縮荷重が作用したときと同じ
挙動を呈した安定したものとなる。
二重鋼管型の構造材22,22を、塔状構造物の柱に使
用した場合の例である。図中の太い部材が二重管であ
り、中太もしくは細く示した部材が一重管の構造部材3
5である。その薄肉管などの構造部材35は、トラス構
造のなかでも大きい力の作用しないところに採用され、
一般的には構造材22よりも細いパイプとなっている。
しかも、構造材22を配置した後は、その構造材22の
長さに規定されて、両端に位置する節点部材21,21
間の芯間距離が定まっていることが多い。そこで、その
構造部材35には、従来技術のところで少し触れたが、
特開昭63−51539号公報に記載の構造、すなわち
図12のごとく、接合ボルト37に形成したねじ部37
aの径より大きい断面を有するボス部37Aの外面に係
合して回転力を伝達するとともに、その接合ボルト37
の軸方向変位を可能にしたスリーブ体34を備え、接合
ボルト37を構造部材35側へ押し込みスリーブ体34
内に完全に退避させることができる接合装置を採用した
り、実開平2−18003号公報に記載の構造すなわち
図14に示す接合装置39や、図示しないが実開平2−
125102号公報にあるような接合装置を採用すると
よい。
ボルト37の背部、すなわち、ボス部37Aと構造部材
35側の端面35pとの間にスプリング38を介在させ
ている。そして、そのスプリング38の弾力を利用して
接合ボルト37を構造部材35側へ押し込み、スリーブ
体34内に完全に退避させることができるような接合装
置36となっている。したがって、図13のように接合
ボルト37の先端を節点部材21の接合面21pに接触
させればスプリング38が縮んで接合ボルト37が後退
し、その接合ボルト37が節点部材21のねじ孔21a
に臨むと、ねじ部37aがスプリング38の弾発力で復
元される。その先端はねじ孔21aに呼び込まれ、以後
スリーブ体34を回転させれば、接合ボルト37が前進
して、構造部材35を節点部材21に強固に接合するこ
とができる(図12参照)。上記した図14の接合装置
39では、接合ボルト40にスリーブ体41の回転によ
って正逆の送りを可能にする変位用ねじ42が形成され
ている。ちなみに、この接合装置39では、薄肉鋼管4
3の端部にエンド部材43Aが固定され、それに噛みあ
わせて固定した支持筒43Bに、上記の変位用ねじ42
が螺合されている。したがって、構造部材43を節点部
材へ運ぶ前に、ボス部40Aを介したスリーブ体41の
逆回転により、図示のごとく、変位用ねじ42を支持筒
43B内へ進入させて接合ボルト40を後退させてお
き、その接合ボルト40のねじ部40aを節点部材のね
じ孔に臨ませた後にスリーブ体41を正回転させると、
接合ボルト40が前進して強固な接合が達成されるよう
になっている。上記したいずれもが、二つの節点部材の
芯間距離が定まった後に構造部材を配置することができ
るようにしているので、図10や図11に示すように、
一重管などの構造部材35と二重鋼管型の構造材22と
を混在して、トラス構造物全体を組み立てることができ
る。中実材と同じ耐力を発揮する中空の一重管は極めて
大きい径となるが、それに代えて二重管を採用すると、
一重管よりは細い構造材22とすることができるので、
他の構造部材35などとの太さのばらつきも少なくな
り、トラス構造物の見栄えもよくなる。接合装置20は
上述したようにコンパクト化されており、他の接合装置
36とともに節点部材21に取りつける際の相互の干渉
も少なく、所望する耐力を備えた構造材22や構造部材
35を配置することができる。
4が対向する二辺にのみに存在する場合の例であり、図
16は、支持点45,45が四隅のみにある場合の平面
図である。ちなみに、図17および図18は図15の正
面矢視および側面矢視を示している。図中の二本線で示
した個所が二重管の構造材22であり、一本線で示した
ところが一重管の構造部材35である。これらの場合
は、いずれも二本線で示す構造材22に作用する応力
が、他の個所の構造部材35などに比べ極端に大きくな
る。そのような個所に本発明の接合装置20を採用した
耐力の大きな構造材22を使用すればよいことが分か
る。以上の説明からも分かるように二重鋼管型の構造材
22およびそれに採用された接合装置20は、非常に大
きな力が作用する例えば塔状構造物の柱などに適用する
ことが好適であり、中空材もしくは薄肉管を用いた構造
部材と混在して使用しても、トラス鋼構造物に採用され
る構造部材の太さの不揃いが軽減され、その見栄えもよ
いものとなる。
ラス構造物用構造材の端部における拡大縦断面図。
態の全体図。
構造材の誇張した模式図。
の構造材の部分断面図。
るときの二重鋼管型構造材の端部構成を示す断面図。
設置状態図。
材およびエンド部材に噛みあわせている途中の動作図。
接合した後の接合状態図。
合した場合の接合状態図。
管型の構造部材とを放射状に接合したときの節点部材近
傍における拡大図。
用した場合のトラス構造の部分図。
となっている接合装置の構成断面図。
の動作説明図。
接合ボルトの進退動作を可能にした接合装置の構成断面
図。
ス構造物であって、二重鋼管型構造材の取付個所を説明
する平面図。
あって、二重鋼管構造材の取付個所を説明する平面図。
態の説明図。
る二重鋼管型構造材の弾塑性変形を説明するグラフ。
2…二重鋼管型の構造材、23…鋼管構造部材、23a
…内周面、23b…開口、23m…軸線、24…曲げ抵
抗鋼管、24a…端面、24c…外面、24m…軸線、
25…エンド部材、25A…カバー部、25B…ガイド
部、25a…ねじ孔、25b…裏面、25c…外周面、
25m…軸線、25p…外端面、26…接合ボルト、2
6A…ボス部、26a…接合用雄ねじ、26b…接続用
雄ねじ、26m…外面、27…スリーブ体、27a…一
方端、27b…他方端、28…ガイド空間、29…変位
用隙間、30…脱落防止部材、35…一重管の構造部
材、D24…曲げ抵抗鋼管の内径、L…接合ボルトの全
長、L1 …接合用雄ねじが節点部材のねじ孔との噛みあ
いに必要なねじ込み長さ、L2 …接続用雄ねじがエンド
部材に設けたねじ孔との噛みあいに必要なねじ込み長
さ、L11…接合用雄ねじの全長、L22…接続用雄ねじの
全長、L3 (≒L22−L1 )…当初に接続用雄ねじがね
じ孔に噛みあわされる長さ、L33…座屈許容長さ、L66
…長さ、Ls …スリーブ体の長さ、Lt …ガイド空間の
全長、P…軸圧縮力、α…隙間、δt …許容引張変位
量。
Claims (5)
- 【請求項1】 各鋼管構造部材の端部を節点部材に接続
する接合ボルトを、該接合ボルトに形成したねじ部の径
より大きい断面を有するボス部の外面に係合して回転力
を伝達するとともに接合ボルトの軸方向変位を可能にし
たスリーブ体の回転によって、前記節点部材に形成した
ねじ孔に送りこむことができるようになっており、か
つ、上記鋼管構造部材に作用する軸圧縮力が直ちに伝わ
らないように該鋼管構造部材より短くされている曲げ抵
抗鋼管が上記鋼管構造部材に内挿され、該曲げ抵抗鋼管
の外径はその外面が上記鋼管構造部材の内周面と可及的
に小さい隙間を隔てて対向する寸法に選定され、上記鋼
管構造部材に軸圧縮力が作用して該鋼管構造部材が変形
しはじめたとき、その鋼管構造部材がその軸線に対して
直角方向へ撓むのを前記曲げ抵抗鋼管によって抑制する
ことができるようになっているトラス鋼構造物用の二重
鋼管型構造部材において、 上記鋼管構造部材の端部に取りつけられ軸線方向へ延び
るねじ孔の形成されたエンド部材は、該鋼管構造部材の
端面に当接してその鋼管構造部材の開口を覆うカバー部
と、該カバー部より小さい外径を有してカバー部の裏面
に連なり鋼管構造部材内へ突入するガイド部とを備え、 前記接合ボルトのボス部の一方側には前記節点部材のね
じ孔に噛みあう接合用雄ねじが形成されるとともに、他
方側には前記エンド部材のねじ孔に噛みあい上記接合用
雄ねじと同一ピッチの逆方向螺旋とした接続用雄ねじが
形成され、 上記接合用雄ねじには、前記節点部材のねじ孔との噛み
あいに必要なねじ込み長さのねじ部が確保される一方、
前記接続用雄ねじには、前記エンド部材に設けたねじ孔
との噛みあいに必要なねじ込み長さのねじ部が確保さ
れ、 前記スリーブ体の長さは、前記接合ボルトの全長から前
記接合用雄ねじの全長と接続用雄ねじの全長とを差し引
いた寸法よりも長く設定され、 前記鋼管構造部材に内挿される前記曲げ抵抗鋼管は、そ
の軸線方向における中央部位が該鋼管構造部材の軸線方
向における中央部位で固定され、 前記ガイド部の外周面と前記鋼管構造部材の内周面との
間には、前記曲げ抵抗鋼管の先端部位が挿入されるとと
もに、該曲げ抵抗鋼管の端面と前記カバー部の裏面との
間に、前記鋼管構造部材が座屈したとき曲げ抵抗鋼管の
端部が該カバー部の裏面に向けて相対的に変位すること
ができる座屈許容長さの1/2より長い変位用隙間を確
保したガイド空間が形成されていることを特徴とする二
重鋼管型トラス構造物用構造材。 - 【請求項2】 前記座屈許容長さの1/2と、前記鋼管
構造部材が軸引張力を受けた場合に上記曲げ抵抗鋼管の
一方の端面が反カバー部側へ相対的に離隔する設計上の
許容引張変位量との和を、前記ガイド空間の全長から差
し引いた長さは、前記曲げ抵抗鋼管の内径の1倍ないし
4倍となっていることを特徴とする請求項1に記載され
た二重鋼管型トラス構造物用構造材。 - 【請求項3】 前記ボス部の前記接合用雄ねじ寄りの部
位には、該ボス部の外面に係合させたスリーブ体の脱落
を阻止するとともに、前記鋼管構造部材を節点部材に接
合するために接合ボルトを回転させた際に破断しもしく
は簡単に外すことができる脱落防止部材が取りつけられ
ていることを特徴とする請求項1に記載された二重鋼管
型トラス構造物用構造材。 - 【請求項4】 請求項1に記載された二重鋼管型トラス
構造物用構造材において、 前記接続用雄ねじを、その全長(L22)から前記接合用
雄ねじのねじ込み長さ(L1 )を差し引いた長さにほぼ
等しい長さ(L3 )分だけ前記エンド部材に形成したね
じ孔に予め噛みあわせ、 前記スリーブ体の回転によって接合ボルトを回転させな
がら摺動変位させ、上記接合用雄ねじを前記節点部材の
ねじ孔に送り込むとともに、上記接続用雄ねじを前記エ
ンド部材のねじ孔に送り込み、 上記スリーブ体の一方端が前記節点部材の接合面に当接
し、かつ、他方端が前記エンド部材の外端面に当接した
時点で、増し締めするようにしたことを特徴とする二重
鋼管型トラス構造物用構造材の接合方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載された二重鋼管型トラス
構造物用構造材を順次節点部材に接合し、該節点部材の
芯間距離が定まった以後は、接合ボルトに形成したねじ
部の径より大きい断面を有するボス部の外面に係合して
回転力を伝達するとともに該接合ボルトの軸方向変位を
可能にしたスリーブ体を備え、接合ボルトが構造部材側
へ後退してスリーブ体内に退避できるとともに、その後
に接合ボルトをスリーブ体から進出させることができる
接合装置によって、上記節点部材間に一重鋼管型の構造
部材を順次接合するようにしたことを特徴とする大スパ
ン構造物もしくは塔状構造物等におけるトラス構築方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26938092A JPH0811891B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 二重鋼管型トラス構造物用構造材およびその接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26938092A JPH0811891B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 二重鋼管型トラス構造物用構造材およびその接合方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0693654A true JPH0693654A (ja) | 1994-04-05 |
| JPH0811891B2 JPH0811891B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=17471605
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26938092A Expired - Lifetime JPH0811891B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 二重鋼管型トラス構造物用構造材およびその接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0811891B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014021297A1 (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Jfeシビル株式会社 | ピン接合形式二重鋼管座屈拘束構造材 |
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| CN117248636A (zh) * | 2023-11-09 | 2023-12-19 | 山东省建筑设计研究院有限公司 | 钢结构节点的连接装置 |
| CN120819164A (zh) * | 2025-09-17 | 2025-10-21 | 山西建设投资集团有限公司 | 一种螺栓球节点网架结构 |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP26938092A patent/JPH0811891B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
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| WO2014021297A1 (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Jfeシビル株式会社 | ピン接合形式二重鋼管座屈拘束構造材 |
| KR20150036625A (ko) | 2012-07-30 | 2015-04-07 | 제이에프이 시빌 가부시키가이샤 | 이중강관의 버클링을 구속하기 위한 이중강관으로 제조된 핀 접합형 구조부재 |
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| TWI547628B (zh) * | 2012-07-30 | 2016-09-01 | 杰富意土木股份有限公司 | 銷接合形式雙層鋼管屈曲限制構造材 |
| US9879412B2 (en) | 2012-07-30 | 2018-01-30 | Jfe Civil Engineering & Construction Corporation | Pin joint type structural member made of double steel pipe for restraining buckling thereof |
| WO2015177987A1 (ja) * | 2014-05-19 | 2015-11-26 | Jfeスチール株式会社 | ブレース材 |
| JP2015218498A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | Jfeスチール株式会社 | ブレース材 |
| CN117248636A (zh) * | 2023-11-09 | 2023-12-19 | 山东省建筑设计研究院有限公司 | 钢结构节点的连接装置 |
| CN117248636B (zh) * | 2023-11-09 | 2024-05-24 | 山东省建筑设计研究院有限公司 | 钢结构节点的连接装置 |
| CN120819164A (zh) * | 2025-09-17 | 2025-10-21 | 山西建设投资集团有限公司 | 一种螺栓球节点网架结构 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0811891B2 (ja) | 1996-02-07 |
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