JPH0694349A - 冷却装置の消音装置 - Google Patents

冷却装置の消音装置

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JPH0694349A
JPH0694349A JP4245213A JP24521392A JPH0694349A JP H0694349 A JPH0694349 A JP H0694349A JP 4245213 A JP4245213 A JP 4245213A JP 24521392 A JP24521392 A JP 24521392A JP H0694349 A JPH0694349 A JP H0694349A
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JP
Japan
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sound
transfer function
control
acoustic transfer
compressor
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Application number
JP4245213A
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English (en)
Inventor
Keiji Nakanishi
啓二 中西
Yasuyuki Sekiguchi
康幸 関口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却装置からの騒音を消音するための能動制
御において、2つの開口部からの騒音を確実に消音す
る。 【構成】 演算器40は、補助マイクロホン35からの
受音信号に基づいて音響伝達関数を演算し、その音響伝
達関数に基づいてスピーカ33から制御音を発する。ス
ピーカ33からの制御音によりコンプレッサ28からの
騒音は開口部31aにおいて打消される。この場合、演
算器40は、もう一方のスピーカ34からの制御音をも
開口部31aにおいて打消すように音響伝達関数を設定
する。従って、各開口部31a,31bにおいて確実に
消音することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷蔵庫などの冷却装置に
用いられる消音装置、特にはコンプレッサを収納した機
械室内からの騒音を能動的に打消すようにした冷却装置
の消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンプレッサを利用した冷却装置、例え
ば冷蔵庫にあっては、一般家庭の居室空間内に設置され
ることが多く、しかも季節を問わず連続的に運転される
ものであるため、その騒音低減が一つの課題となってい
る。この場合、冷蔵庫の騒音源として最も問題となるの
は、コンプレッサ及びこれに接続された配管系が収納さ
れた機械室からの騒音である。即ち、上記機械室内で
は、コンプレッサ自体が比較的大きな騒音(コンプレッ
サモ―タの運転音,被圧縮ガスによる流体音,圧縮機構
部分の可動機械要素における機械音など)を発生すると
共に、コンプレッサに接続された配管系もその振動によ
って騒音を発生するものであり、斯様な機械室騒音が冷
蔵庫騒音の大部分を占める。従って、機械室からの騒音
を抑制することが、冷蔵庫全体の騒音低減に大きく寄与
することになる。
【0003】そこで、従来においては、機械室からの騒
音低減対策として、コンプレッサそのものの低騒音化
(例えばロ―タリ形コンプレッサの採用)の他に、コン
プレッサの防振支持構造の改良、並びに配管系の形状改
善などを行うことによって振動伝搬路での振動減衰を図
ったり、或は、コンプレッサ及び配管系の周囲に吸音部
材及び遮音部材を配置することにより、機械室内での吸
音量の増加及び騒音の透過損失の増大を図ることが行な
われている。
【0004】ところが、一般的に冷蔵庫の機械室には、
コンプレッサの駆動に伴う発熱を外部に逃がす必要上か
ら放熱用の開口部が複数箇所に設けられており、これら
の開口部から外部に騒音が漏れ出ることになる。このた
め、前述したような従来の騒音低減対策には自ずと限度
があり、騒音レベルの低減効果は精々2dB(A)程度
しか期待できない。
【0005】これに対して、近年においては、エレクト
ロニクス応用技術、中でも音響デ―タの処理回路及び音
響制御技術などの発展に伴い、音波の干渉を利用して騒
音低減を行うという騒音の能動制御技術の応用が注目さ
れている。即ち、この能動制御は、基本的には、騒音源
からの音を特定位置に設けた受音器(例えばマイクロホ
ン)にて電気信号に変換すると共に、この電気信号を演
算器により加工した信号に基づいて制御用発音器(例え
ばスピーカ)を動作させることにより、その発音器から
原音(騒音源からの音)とは制御対象点で逆位相で且つ
同一波長及び同一振幅となる人工音を発生させ、この人
工音と原音とを干渉させることによって原音を減衰させ
ようというものである。
【0006】上記消音技術を利用してコンプレッサから
の騒音を消音するには、コンプレッサからの騒音を振動
センサ或はマイクロホンにより電気信号に変換すると共
に、その電気信号を演算器ににより加工した信号に基づ
いて機械室に配設したスピーカから制御音を発生するこ
とにより、制御対象点である開口部で騒音を減衰させる
ように構成する。
【0007】ところで、冷蔵庫の機械室に複数の開口部
が位置する場合には、それらの開口部から放射される騒
音を消音する必要があるので、各開口部に対応して消音
システムを設けるようにしている。
【0008】図9は2組の消音システムを設けた概略構
成を示している。即ち、冷蔵庫の機械室1の両端部には
第1の開口部2及び第2の開口部3が設けられており、
各開口部2,3に対応して第1の消音システム4及び第
2の消音システム5が設けられている。この場合、各消
音システム4,5は同一構成であるので、第1の消音シ
ステム4のみを説明し、第2の消音システム5の構成は
括弧内に符号を付して説明を省略する。即ち、コンプレ
ッサ6には第1(第2)の振動センサ7(8)が添設さ
れている。また、第1(第2)の開口部2(3)に対応
して第1(第2)のマイクロホン9(10)並びに第1
(第2)スピーカ11(12)が配設されている。
【0009】ここで、コンプレッサ6からの騒音をS、
第1(第2)の振動センサ7(8)の検出信号をP1
(P2 )、コンプレッサ6から第1(第2)の振動セン
サ7(8)に至る音響伝達関数をGSP1 (GSP2 )、コ
ンプレッサ6から第1(第2)のマイクロホン9(1
0)に至る音響伝達関数をGSO1 (GSO2 )、第1(第
2)のスピーカ11(12)から発せられる制御音をA
1 (A2 )、第1(第2)のスピーカ11(12)から
第1(第2)のマイクロホン9(10)に至る音響伝達
関数をGA1O1(GA2O2)、第1(第2)の振動センサ7
(8)から第1(第2)のスピーカ11(12)に至る
音響伝達関数をG1 (G2 )とすると、第1の消音シス
テム4における第1のマイクロホン9は、コンプレッサ
6からの騒音並びに第1のスピーカ11からの制御音を
受音するので、 O1 =S・GSO1 +A1 ・GA1O1 A1 =P1 ・G1 P1 =S・GSP1 が成立する。ここで、第1の開口部2において消音する
には、O1 =0であるので、上記各式から、第1の消音
システム4における伝達関数G1 としてG1 =GSO1 /
GA1O1・GSP1を得ることができる。同様に、第2の開
口部3において消音するには、第2の消音システム5に
おける伝達関数G2 としてG2 =GSO2 /GA2O2・GSP
2 を得ることができる。
【0010】従って、上記音響伝達関数G1 ,G2 を振
動センサからの電気信号P1 ,P2に掛合わせた制御音
A1 ,A2 を第1,第2のスピーカ11,12から発生
することにより、各開口部7,8での騒音を消音するこ
とができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記各消音
システム4,5によりコンプレッサ6から騒音を機械室
1に設けられた各開口部2,3において消音することが
できるものの、一方の開口部2(3)からは他方の開口
部3(2)に対応して設けられたスピーカ12(11)
からの制御音が放射される。このため、上記従来構成の
ものでは、消音システム全体としての消音効果は十分で
はなく、この点が未解決の課題として残されていた。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、機械室に設けられた第1及び第2の開
口部からの音を消音する構成において、確実に消音する
ことができる冷却装置の消音装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、機械室内に収
納されたコンプレッサの駆動に伴い発生する音を電気信
号に変換する振動センサと、前記機械室に設けられた第
1及び第2の開口部近傍に夫々設置された第1及び第2
の補助受音器と、前記機械室内における前記第1及び第
2の開口部に対応して夫々設けられた第1及び第2の制
御用発音器と、前記第1及び第2の補助受音器からの電
気信号に基づいて音響伝達関数を演算すると共にその音
響伝達関数と前記振動センサから電気信号とを掛合わせ
た電気信号により前記第1及び第2の制御用発音器を動
作させる第1及び第2の演算器とを設け、前記各開口部
を通じて外部に放射される音を能動的に打消す冷却装置
の消音装置において、前記各演算器を、下記の演算式に
基づいて音響伝達関数を演算するようにしたもの。
【0014】 G1 =(GA2O1・GSO2 −GA2O2・GSO1 )/GSP・
(GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) G2 =(GA1O2・GSO1 −GA1O1・GSO2 )/GSP・
(GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) 但し、G1 は振動センサから第1の制御用発音器に至る
音響伝達関数、G2 は振動センサから第2の制御用発音
器に至る伝達関数、GSPはコンプレッサから振動センサ
に至る音響伝達関数、GA2O1は第2の制御用発音器から
第1の補助受音器に至る音響伝達関数、GA2O2は第2の
制御用発音器から第2の補助受音器に至る音響伝達関
数、GA1O1は第1の制御用発音器から第1の補助受音器
に至る音響伝達関数、GA1O2は第1の制御用発音器から
第2の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO1 はコンプ
レッサから第1の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO
2 はコンプレッサから第2の補助受音器に至る音響伝達
関数を示す。
【0015】また、機械室内に収納されたコンプレッサ
の駆動に伴い発生する音を電気信号に変換する受音器
と、前記機械室に設けられた第1及び第2の開口部近傍
に夫々設置された第1及び第2の補助受音器と、前記機
械室内における前記第1及び第2の開口部に対応して夫
々設けられた第1及び第2の制御用発音器と、前記第1
及び第2の補助受音器からの電気信号に基づいて音響伝
達関数を演算すると共にその音響伝達関数と前記受音器
からの電気信号とを掛合わせた電気信号により前記第1
及び第2の制御用発音器を動作させる第1及び第2の演
算器とを設け、前記各開口部を通じて外部に放射される
音を能動的に打消す冷却装置の消音装置において、前記
受音器から出力される電気信号に含まれる前記第1及び
第2の制御用発音器からのエコー成分を無効化するエコ
ーキャンセラー設け、前記各演算器を、下記の演算式に
基づいて音響伝達関数を演算するようにしてもよい。
【0016】 G1 =(GA2O1・GSO2 −GA2O2・GSO1 )/GSP・
(GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) G2 =(GA1O2・GSO1 −GA1O1・GSO2 )/GSP・
(GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) 但し、G1 は受音器から第1の制御用発音器に至る音響
伝達関数、G2 は受音器から第2の制御用発音器に至る
伝達関数、GSPはコンプレッサから受音器に至る音響伝
達関数、GA2O1は第2の制御用発音器から第1の補助受
音器に至る音響伝達関数、GA2O2は第2の制御用発音器
から第2の補助受音器に至る音響伝達関数、GA1O1は第
1の制御用発音器から第1の補助受音器に至る音響伝達
関数、GA1O2は第1の制御用発音器から第2の補助受音
器に至る音響伝達関数、GSO1 はコンプレッサから第1
の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO2 はコンプレッ
サから第2の補助受音器に至る音響伝達関数を示す。
【0017】
【作用】請求項1記載の冷却装置の消音装置によれば、
コンプレッサからの騒音は機械室に設けられた第1及び
第2の開口部から外部に放射される。このとき、コンプ
レッサからの騒音は振動センサにより電気信号に変換さ
れるようになり、第1及び第2の演算器は、その電気信
号を加工した信号に基づいて対応した制御用発音器を動
作させるようになるので、各開口部においてコンプレッ
サからの騒音は消音される。
【0018】さて、上述のように消音が行われるとき
は、一方の開口部には他方の開口部に対応して設けられ
た制御用発音器からの制御音が到達している。このと
き、演算器は、コンプレッサからの騒音に加えて、他方
の制御用発音器からの制御音をも消音するような音響伝
達関数を演算するので、一方の開口部に他方の開口部に
対応した制御用発音器からの制御音が到達するにして
も、その影響を受けることなくコンプレッサからの騒音
を確実に消音することができる。
【0019】請求項2記載の冷却装置の消音装置によれ
ば、コンプレッサからの騒音を振動センサの代えて受音
器で検出している。
【0020】このような構成の場合、受音器には、第1
及び第2の制御用発音器からの制御音(エコー音)が到
達して電気信号に含まれるものの、そのような電気信号
に含まれるエコー成分はエコーキャンセラーで無効化さ
れるので、マイクロホンを用いながら請求項1記載の冷
却装置の消音装置と同様に、一方の開口部に他方の開口
部に対応した制御用発音器からの制御音が到達するにし
ても、その影響を受けることなくコンプレッサからの騒
音を各開口部において確実に消音することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を冷蔵庫に適用した第1実施例
を図1乃至図7を参照して説明する。冷蔵庫の全体構成
を示す図2において、21は冷蔵庫本体であり、これの
内部には上方より順に冷凍室22,冷蔵室23及び野菜
室24が設けられている。そして、冷蔵庫内部には冷凍
システムが設けられており、これらの構成要素を説明す
る。即ち、25は冷凍室22の背部に配設された冷却
器、26は冷却器25により生成される冷気を直接には
冷凍室22及び冷蔵室23に供給するファン、27は冷
蔵庫本体1の背面側下部に形成された機械室で、これの
内部には、ロ―タリ形のコンプレッサ28,コンデンサ
パイプ29及び所謂セラミックフィンを利用した除霜水
蒸発装置30が収納されている。そして、コンプレッサ
28の駆動状態では、コンプレッサ28からの冷媒が図
示しない冷媒通路を通じて冷却器25に供給されてこれ
が冷却されると共に、ファン26が駆動されて冷却器2
5と庫内との間で熱交換が行なわれるようになってい
る。
【0022】さて、図3(ここではコンデンサパイプ2
9及び除霜水蒸発装置30の図示を省略している)に示
すように、機械室27は、その背面のみが矩形状に開口
された形状となっており、この開口部分は機械室カバ―
31により閉鎖されるようになっている。このとき、機
械室カバ―31は、その周縁部が機械室27の開口縁部
に対し気密に装着されるものであり、図中の両縁部には
上下方向に延びる細長矩形状の放熱用の第1の開口部3
1a,31bが形成されている。つまり、機械室カバ―
31の装着状態では、機械室27は放熱用開口部31
a,31bを残して閉じられた状態を呈する。尚、機械
室カバ―31は、熱伝導性に優れ且つ音の透過損失が大
きい材質(例えば鉄のような金属)にて形成されてい
る。
【0023】また、同図3において、32はコンプレッ
サ28に取付けられた振動センサで、これは、騒音源で
あるコンプレッサ28の振動音を電気信号に変換するよ
うに設けられている。33,34は機械室27内に配置
された第1及び第2の制御用発音器たる第1及び第2の
スピ―カで、これは、例えば機械室27の奥壁部(冷蔵
庫本体21の底壁部に相当)における放熱用開口部31
a,31b寄りの部位に埋設状に取付支持されている。
そして、35,36は放熱用開口部31a,31bに設
けられた第1及び第2の補助受音器たる第1及び第2の
補助マイクロホンで、これは、コンプレッサ28からの
騒音及び第1及び第2のスピーカ33,34からの音を
受音して各スピーカ33,34による消音効果をモニタ
するようになっている。
【0024】しかして、図1に示すように、第1のスピ
―カ33及び第1の補助マイクロホン35は第1の消音
システム37の一部を構成し、第2のスピーカ34及び
第2の補助マイクロホン36は第2の消音システム38
の一部を構成している。ここで、第1及び第2のスピー
カ32,34は、振動センサ34からの電気信号Pを逆
相音発生用回路39内の第1の演算器40及び第2の演
算器41にて加工した制御信号により動作されるように
なっており、上記のような電気信号の加工は、次に述べ
るような能動制御による消音原理に基づいて行なわれる
ようになっている。
【0025】即ち、能動制御による消音原理について図
4を参照しながら概略的に説明するに、第1及び第2の
消音システム37,38の消音原理は同一であるので、
第1の消音システム37のみについて説明し、第2の消
音システム38については説明を省略する。即ち、騒音
源であるコンプレッサ28が発生する音をS1 、第1の
スピ―カ33が発生する音をS2 、振動センサ32が検
出する振動音をR1 、制御対象点である第1の開口部3
1aに設けられた第1の補助マイクロホン35が受ける
音をR2 とし、さらに上記のような音の出力及び入力点
の各間の音響伝達関数をT11,T21,T12,T22とした
とき、2入力2出力系として次式が成立する。
【0026】
【数1】 従って、第1のスピ―カ35が発生すべき音S2 は、上
式から、S2 =(−T12・R1 +T11・R2 )/(T11
・T22−T12・T21)として得られるが、この場合には
第1の開口部31aでの音響レベルを零にすることを目
標としているので、R2 =0とおくことができる。この
結果、S2 =R1 ・T12/(T12・T21−T11・T22)
となる。この式から理解できるように、第1の開口部3
1aでの音R2 を零にするためには、振動センサ32で
受けた音R1 に、 F=T12/(T12・T21−T11・T22) ……(1) という演算式で示されるフィルタをかけて加工した音S
2 を第1のスピーカ33から発生させれば、第1の開口
部31aでの音響レベルを理論上において零にすること
ができるものであり、第1の演算器40は、このような
音の加工(演算)を高速で行いながら第1のスピーカ3
3に対して制御信号を与えるように構成されている。
【0027】さて、上記(1)式において、F=G,T
12=Gso,T21=Gam,T11=Gsm,T22=Gaoに置き
換えると、 G=Gso/(Gso・Gam−Gsm・Gao) ……(2) となる。ここで、Gso,Gam,Gsm,Gaoの意味は、前
段の添字が入力側,後段の添字が出力側(応答側)に対
応するもので、例えばGamは、第1のスピーカ33への
入力信号を入力側とし、且つ第1の補助マイクロホン3
5からの出力信号を出力側として測定した場合の音響伝
達関数を示している。しかして、コンプレッサ28から
の騒音を振動センサ32により検出する構成とした場
合、振動センサ32が第1のスピーカ33からの音を受
けることはないので、Gamを零とみなすことができる。
従って、上記(2)式は、 G=−Gso/(Gsm・Gao) ……(3) となる。ここで、Gso/Gsm=Gmoであるから、上記
(3)式は、 G=−Gmo/Gao ……(4) となる。つまり、振動センサ32からの電気信号に、上
記(4)式で示されるGに応じたフィルタを掛けて加工
した音を第1のスピーカ33から発生させることによ
り、第1の開口部31aでの音響レベルを理論上におい
て零にすることができる。このことは、第2の消音シス
テム38についても同様である。
【0028】一方、上記のように構成された冷蔵庫の場
合、コンプレッサ28の駆動に応じて機械室27内で発
生する騒音レベルは、図6に示すように700Hz 程度
以下の帯域並びに1.5〜5KHz の帯域で夫々大きく
なる性質を有した状態となる。これら各帯域に対応した
騒音のうち、高周波数側の騒音は、機械室カバ―31な
どでの透過損失により減衰させることができ、また機械
室27内に適宜の吸音部材を設置することによって容易
に消音できるものであるから、前述のような振動センサ
32,第1及び第2のスピ―カ33,34及び第1及び
第2の演算器40,41による騒音の能動制御は、70
0Hz 以下をタ―ゲット周波数として行えば良い。
【0029】また、上述のような騒音の能動制御を行う
場合には、機械室27内での騒音が一次元の平面進行波
となるように構成することが、その制御を理論上におい
ても技術上においても容易且つ精度良く行うために重要
になってくる。そこで、本実施例においては、図5に示
す機械室27内の三次元方向である奥行き,幅及び高さ
方向の各寸法D,W及びHのうち、例えば幅方向の寸法
Wを他の寸法D,Hより大きく設定(具体的には、W=
600mm、D=H=200mmに設定)することによっ
て、機械室27内での音の定在波が一次モ―ドでのみ成
立つように構成している。つまり、例えば機械室27を
矩形の空洞と想定した場合には次式が成立する。
【0030】
【数2】 但し、fは共鳴周波数(Hz )、Nx ,Ny ,Nz は
X,Y,Z各方向の番目モ―ド、Lx ,Ly ,Lz は機
械室7内のX,Y,Z各方向の寸法(つまりD,W,
H)、Cは音速である。従って、上式から、X,Y,Z
各方向に対する1番目の定在波の周波数fx ,fy ,f
z を求めることができる。
【0031】即ち、前述したように、奥行き寸法D=2
00mm、幅寸法W=600mm、高さ寸法H=200mmに
設定されていた場合には、X方向に対する1番目の定在
波の周波数fx は、Ny =Nz =0、音速C=340m
/秒として、
【数3】 となり、同様に、Y,Z方向に対する1番目の定在波の
周波数fy ,fz は、
【数4】 となる。この結果、前記タ―ゲット周波数(=700H
z )以下では、機械室27内の騒音の定在波は、Y方向
(幅方向)のモ―ドについてのみ成立つものであり、機
械室27内での騒音を一次元の平面進行波と見なすこと
ができる。このため、前記スピ―カ33,34などを利
用した騒音の能動制御による消音時において、その波面
の理論上の取扱いが容易となり、消音制御を容易且つ精
度良く行い得るようになる。
【0032】一方、図1に示すように、逆相音発生用回
路39は、コンプレッサ28に対する駆動指令(以下コ
ンプオン信号Saと称する)を受けるようになってい
る。尚、コンプオン信号Sa の出力期間中はコンプレッ
サ28及びファン26が駆動されるようになっている。
【0033】尚、逆相音発生用回路39の適応制御手段
42(43)は、第1(第2)の補助マイクロホン35
(36)からの電気信号をサンプリングして、前述した
能動制御による消音効果をモニタする。そして、上記モ
ニタ結果が所定の許容範囲内である場合には、能動制御
を繰返して実行する。これにより、コンプオン信号が入
力されている間は、コンプレッサ28の駆動に伴う騒音
に応じた制御信号が第1(第2)のスピーカ33(3
4)から出力されて、リアルタイムで能動制御が行なわ
れるので、コンプレッサ28からの音響成分が変動する
ようなことがあっても、その変動に追従して騒音を減衰
させることができる。
【0034】一方、消音効果のモニタ結果が、許容範囲
外であった場合には、適応制御手段42(43)は、演
算器40(41)における演算係数(伝達関数)を消音
効果が高まる方向へ所定量だけ変化させるものであり、
この結果、スピーカ33(34)からの出力が調整され
てそのスピーカ33(34)からの人工音による消音効
果が上記許容範囲に収まる方向へ変化される。
【0035】以下においては、第1(第2)の演算器4
0(41)の機能について説明する。即ち、冷凍室22
の温度が上昇して所定温度に達するとコンプオン信号が
出力され、それに応じてコンプレッサ28が駆動される
ので、コンプレッサ28に取着されている振動センサ3
2が振動する。すると、第1の演算器40は、コンプオ
ン信号の入力期間中は、振動センサ32からの振動信号
(音響信号)をサンプリングしており、そのサンプリン
グした音響信号を前述した音響伝達関数に基づいて加工
した後、その加工に基づく制御信号を出力する。これに
より、第1の演算器40から第1のスピーカ33に対し
て制御信号が与えられ、これに応じて第1のスピーカ3
3からの制御音が発せられるから、コンプレッサ28の
駆動に伴う騒音と第1のスピーカ33からの制御音とが
第1の開口部31aにおいて互いに干渉し合って、その
音響レベルが低下されるという能動制御が行われる。
【0036】ここで、第1(第2)の演算器40(4
1)が音響伝達関数を求める手順を説明する。即ち、図
7に示すようにコンプレッサ28からの騒音をS,振動
センサ32の検出信号をP,コンプレッサ28から振動
センサ32に至る音響伝達関数をGSP,コンプレッサ2
8から第1(第2)の補助マイクロホン35(36)に
至る音響伝達関数をGSO1 (GSO2 ),第1(第2)の
スピーカ33(34)から発せられる制御音をA1 (A
2 ),第1(第2)のスピーカ33(34)から第1
(第2)の補助マイクロホン35(36)に至る音響伝
達関数をGA1O1(GA2O2),振動センサ32から第1
(第2)のスピーカ33(34)に至る音響伝達関数を
G1 (G2 )とすると、
【数5】 となるので、振動センサ32からの電気信号Pに上記G
1 ,G2 を掛合わせて第1及び第2のスピーカ33,3
4から制御音を発生することにより、第1及び第の開口
部31a,31bにおいてコンプレッサ28からの騒音
は勿論、反対側に位置するスピーカ34,33からの制
御音も消音することができる。
【0037】図8は本発明の第2実施例を示している。
この第2実施例では、コンプレッサ28からの騒音を受
音器たるマイクロホン44で検出する例を示している。
この場合、各スピーカ33,34からマイクロホン44
に至るエコー成分をエコーキャンセラー45,46によ
り無効化するようにしている。
【0038】つまり、第1のスピーカ33からマイクロ
ホン44に至る音響伝達関数をGA1M ,第2のスピーカ
34からマイクロホン44に至る音響伝達関数をGA2M
とすると、マイクロホン44に入力する信号Mは、 M=S・GSM+A1 ・GA1M +A2 ・GA2M となり、各スピーカ33,34からマイクロホン44に
至るエコー成分に相当する信号(A1 ・GA1M +A2 ・
GA2M )が含まれている。従って、音響系によるエコー
成分である信号(A1 ・GA1M +A2 ・GA2M )を同図
8に示すエコーキャンセラー45,46により電気的に
差引くようにしている。この結果、マイクロホン44か
ら出力されてエコーキャンセラー45,46により補正
された信号M´は、 M´=M−(A1 ・GA1M +A2 ・GA2M )=S・GSM となり、第1実施例における振動センサ32による検出
と同様に、マイクロホン44からの受音信号をコンプレ
ッサ28からの騒音のみの関数に補正することができ
る。従って、第1実施例と同様にして次の音響伝達関数
を求めることができる。
【0039】
【数6】 そして、マイクロホン44からの出力信号に上記音響伝
達関数G1 ,G2 を掛合わせた信号を各スピーカ33,
34から出力することにより、各スピーカ33,34か
らマイクロホン44に至るハウジングの影響を防止しな
がらコンプレッサ28からの騒音を確実に消音すること
ができる。
【0040】上記各構成のものによれば、冷蔵庫本体2
1の機械室27の両側に設けられた放熱用の第1及び第
2の開口部31a,31bから放射されるコンプレッサ
28からの騒音を、スピーカ33,34からの制御音に
より消音する場合に、反対側に位置するスピーカ34,
33からの制御音を消音するように演算器40,41の
音響伝達関数を設定するようにしたので、2個の開口部
に対応させて2組の消音システムを単に設けた従来例と
違って、各開口部31a,31bにおける騒音を確実に
消音することができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の冷却装置の消音装置によれば、一方の開口部に
対応して設けられた補助受音器からの電気信号に基づい
てコンプレッサからの騒音を消音するための音響伝達関
数を演算する演算器を、他方の開口部に対応して設けら
れた制御用発音器からの制御音をも消音するように音響
伝達関数を演算するように構成したので、機械室に設け
られた第1及び第2の開口部からの音を消音する構成に
おいて、確実に消音することができるという優れた効果
を奏する。
【0042】また、請求項2記載の冷却装置の消音装置
によれば、コンプレッサの騒音を検出するために受音器
を用いた場合に、受音器が受音する制御用発音器からの
制御音を無効化するエコーキャンセラーを設けたので、
受音器を用いながら、請求項1記載の冷却装置の消音装
置と同様に、機械室に設けられた第1及び第2の開口部
からの音を消音する構成において、確実に消音すること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略的な電気構成図
【図2】冷蔵庫の縦断面図
【図3】冷蔵庫の機械室からカバーを外した状態で示す
分解斜視図
【図4】能動制御による消音原理を示す概略構成図
【図5】機械室の寸法関係を示す概略斜視図
【図6】騒音レベル特性図
【図7】2つの消音システムによる消音原理を説明する
ための模式図
【図8】本発明の第2実施例を示す図7相当図
【図9】従来例を示す図7相当図
【符号の説明】
21は冷蔵庫本体(冷却装置)、27は機械室、28は
コンプレッサ、31は機械室カバー、31aは第1の開
口部、31bは第2の開口部、32は振動センサ、33
は第1のスピーカ(第1の制御用発音器)、34は第2
のスピーカ(第2の制御用発音器)、39は逆相音発生
回路、40は第1の演算器、41は第2の演算器、4
2,43は適応制御手段、44はマイクロホン(受音
器)、45,46はエコーキャンセラーである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械室内に収納されたコンプレッサの駆
    動に伴い発生する音を電気信号に変換する振動センサ
    と、前記機械室に設けられた第1及び第2の開口部近傍
    に夫々設置された第1及び第2の補助受音器と、前記機
    械室内における前記第1及び第2の開口部に対応して夫
    々設けられた第1及び第2の制御用発音器と、前記第1
    及び第2の補助受音器からの電気信号に基づいて音響伝
    達関数を演算すると共にその音響伝達関数と前記振動セ
    ンサからの電気信号とを掛合わせた電気信号により前記
    第1及び第2の制御用発音器を動作させる第1及び第2
    の演算器とを設け、前記各開口部を通じて外部に放射さ
    れる音を能動的に打消す冷却装置の消音装置において、 前記各演算器は、下記の演算式に基づいて音響伝達関数
    を演算することを特徴とする冷却装置の消音装置。 G1 =(GA2O1・GSO2 −GA2O2・GSO1 )/GSP・
    (GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) G2 =(GA1O2・GSO1 −GA1O1・GSO2 )/GSP・
    (GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) 但し、G1 は振動センサから第1の制御用発音器に至る
    音響伝達関数、G2 は振動センサから第2の制御用発音
    器に至る伝達関数、GSPはコンプレッサから振動センサ
    に至る音響伝達関数、GA2O1は第2の制御用発音器から
    第1の補助受音器に至る音響伝達関数、GA2O2は第2の
    制御用発音器から第2の補助受音器に至る音響伝達関
    数、GA1O1は第1の制御用発音器から第1の補助受音器
    に至る音響伝達関数、GA1O2は第1の制御用発音器から
    第2の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO1 はコンプ
    レッサから第1の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO
    2 はコンプレッサから第2の補助受音器に至る音響伝達
    関数を示す。
  2. 【請求項2】 機械室内に収納されたコンプレッサの駆
    動に伴い発生する音を電気信号に変換する受音器と、前
    記機械室に設けられた第1及び第2の開口部近傍に夫々
    設置された第1及び第2の補助受音器と、前記機械室内
    における前記第1及び第2の開口部に対応して夫々設け
    られた第1及び第2の制御用発音器と、前記第1及び第
    2の補助受音器からの電気信号に基づいて音響伝達関数
    を演算すると共にその音響伝達関数と前記受音器からの
    電気信号とを掛合わせた電気信号により前記第1及び第
    2の制御用発音器を動作させる第1及び第2の演算器と
    を設け、前記各開口部を通じて外部に放射される音を能
    動的に打消す冷却装置の消音装置において、 前記受音器から出力される電気信号に含まれる前記第1
    及び第2の制御用発音器からのエコー成分を無効化する
    エコーキャンセラーを設け、 前記各演算器は、下記の演算式に基づいて音響伝達関数
    を演算することを特徴とする冷却装置の消音装置。 G1 =(GA2O1・GSO2 −GA2O2・GSO1 )/GSP・
    (GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) G2 =(GA1O2・GSO1 −GA1O1・GSO2 )/GSP・
    (GA1O1・GA2O2−GA1O2・GA2O1) 但し、G1 は受音器から第1の制御用発音器に至る音響
    伝達関数、G2 は受音器から第2の制御用発音器に至る
    伝達関数、GSPはコンプレッサから受音器に至る音響伝
    達関数、GA2O1は第2の制御用発音器から第1の補助受
    音器に至る音響伝達関数、GA2O2は第2の制御用発音器
    から第2の補助受音器に至る音響伝達関数、GA1O1は第
    1の制御用発音器から第1の補助受音器に至る音響伝達
    関数、GA1O2は第1の制御用発音器から第2の補助受音
    器に至る音響伝達関数、GSO1 はコンプレッサから第1
    の補助受音器に至る音響伝達関数、GSO2 はコンプレッ
    サから第2の補助受音器に至る音響伝達関数を示す。
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