JPH0694382B2 - フツ酸からガラス製装置を保護する方法 - Google Patents

フツ酸からガラス製装置を保護する方法

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JPH0694382B2 JP61075599A JP7559986A JPH0694382B2 JP H0694382 B2 JPH0694382 B2 JP H0694382B2 JP 61075599 A JP61075599 A JP 61075599A JP 7559986 A JP7559986 A JP 7559986A JP H0694382 B2 JPH0694382 B2 JP H0694382B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフッ酸が存在若しくは発生する化学反応又は処
理工程でフッ酸の腐食作用からガラス製装置を保護し、
工業的使用を可能とすることにある。
〔従来技術〕
ガラス製の材質からなる化学反応装置、処理装置槽等で
フッ酸が存在若しくは発生する場合、フッ酸の腐食作用
からガラスを保護する有効な手段は知られていない。し
かし従来、この種の方法として特公昭57-26247にはトリ
フロロメチルベンゼンの臭素化の際にシリカゲルを添加
すると装置の腐食が防止できるという記載がある。この
方法ではガラスが長期的に使用出来る程確かな効果がな
く使用には問題がある。その原因とも関係するが微量で
も系内に水が存在すると、ガラスの腐食はいっそう激し
くなる。USP.4401623には全く同様の系で塩化カルシウ
ムを添加する事を記述しているが、これも同様であり、
工業的に実施する程満足いく効果を得ることは出来な
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
近年益々フッ素系有機化合物が医薬、農薬、高分子材料
等に用いられるようになった。そして、それら有機化合
物の製造技術の重要性も増大している。ある種の有機フ
ッ素化合物は取り扱う上で一部脱フッ化水素反応を起こ
し、発生したフッ酸は製造設備のガラス部分を腐食する
ことが知られている。例えばフロロアニリン類の酸性ジ
アゾ分解反応、トリフロロメチル基を有するエステル類
の加水分解反応、トリフロロメチル基又はフッ素原子を
有する化合物のニトロ化、ハロゲン化、スルホン化反
応、フッ素含有のアニゾール、フェネトール等の臭化水
素水による脱アルキル化反応等において知られている。
又、不安定なフッ素原子を含むO−フロロニトロベンゼ
ン、ポリハロゲン化されたO−ニトロフロロベンゼン等
に含まれる水を脱水したり有機溶剤中濃縮したりする工
程においても然りである。
ところで化学工業においては耐薬品性の化学装置の材質
として頻繁に用いられるのはガラスである。通常ガラス
はガラスライニングの形で使用されることが多い。しか
しガラスの最も強力な腐食剤はフッ酸である。したがっ
てフッ酸が存在又は発生するような条件下ではガラス材
を使いこなすことは困難である。そのためタンタル、モ
ネル、ハーステロイ系合金などの高価な金属又は合金を
使用しなければならない。したがって、化学工業におい
てフッ酸の腐食作用からガラスを保護し使いこなすこと
は長年の念願であった。本発明者らは検討を重ねた結
果、フッ酸が存在しても何んら問題なくガラス製材料か
らなる製造設備の使用を可能にした。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は周期律長IIIA、IVB族の元素又はそれらの化合
物(フッ化物を除く)を媒体中に室温〜190℃の温度範
囲で存在させることを特徴とするフッ酸の腐食作用から
ガラス製装置を保護する方法に関するものである。さら
に詳しく述べるならば、例えばアルコール、エステル、
ハロゲン化炭化水素、エーテル、脂肪族炭化水素、ケト
ン、芳香族炭化水素、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂
肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、フェノール類、非
プロトン性極性溶媒といった有機媒体中或いは水、硫
酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、クロルス
ルホン酸、リン酸といった無機媒体或いはそれらの混合
媒体中でフッ酸が存在又は発生する化学反応又は処理工
程でフッ酸からガラス製装置を保護するために周期律表
IIIA、IVB例えばB、Al、Ga、In、Tl、Ti、Zrといった
元素又はそれらの化合物を媒体中に存在させることから
なる。それらの化合物とは有機、無機のいずれの化合物
でも良く、媒体中で水、酸、塩基等と接触して分解して
もかまわない。具体例としてはBO、B4O5、B2O3、次ホウ
酸、次ホウ酸塩、ホウ酸、ホウ酸塩、ペルオキソホウ酸
塩、ホウ酸エステル、BPO4、BAsO4、BCl3、BBr3、BI3、B2C
l4、B2Br4、B2I4、B(OCOCH3)3、H3BO3、(CH3)3B、(CH3)2BrB、C
H3B(OH)2、CH3BBr2、phBCl2、phB(OH)2、BFe、MBR4、MBH4、B
HR2、BH2R(Rはアルキル基又はアリール基、Mは1価の
金属原子)Al(OCH2CH2CH2CH3)3、〔AlH3x、MgH2・2AlH3
LiAlH4、Al2O3、リン酸アルミニウム、Al(OH)3、アルミ
ン酸塩、AlCl3、AlBr3、シュウ酸アルミニウム、AlI3、Al
2(SO4)3、クエン酸アルミニウム、KAl(SO4)2・12H2O、Al2
O3・3SiO2、Al(NO3)3、Al2O3・B2O3、Al(SCN)3、Al(CH3CO
O)3、ラウリル酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウ
ム、AlCl3・NH4Cl、AlNH4(SO4)2・12H2O、AlNa(SO4)2・12H
2O、AlZn(SO4)4・24H2O、Al2S3、AlR3、AlR2X、AlRX2(R=ア
ルキル基又はアリール基 X=Cl、Br、I)TiH2、Ti
H4、TiO、Ti(OH)2、Ti2O3、Ti(OH)3、TiO2、TiCl2、TiBr2、Ti
I2、TiCl3、〔Ti(OH)6〕Cl3、TiBr3、TiI3、TiCl4、TiBr4、TiI
4、TiS、Ti2S3、TiS2、Ti2(SO4)3、TiP2O7、Ti(SO4)2、Ti(OC
H3)4、TiCaO3、Ti(COO)3、Ti(COO)4、TiMgO3、TiS、TiS2、M2
TiO3、M〔TiCl5(OH2)〕、MTiCl6、MTiBr6(Mは1価の金属
原子)ZrO2、ZrO2・XH2O、ZrO3・2H2O、ZrCl2、K4ZrO4・4H2O2
2H2O、ZrBr4、ZrI2、ZrBr2、ZrCl3、ZrBr3、ZrI3、ZrCl4、ZrI4
ZrOCl2・8H2O、Zr2O3Cl2、Zr(NO3)4・5H2O、ZrO(NO3)2・2H2O、
Zr(SO4)2、Zr(SO4)2・4H2O、ZrO(SO4)、ZrO(H2PO4)2、ZrP
2O7、ZrSiO4、Zr(CH3COO)4、ZrO(CH3COO)2、Zr(IV)アセ
チルアセトネート、ZrAl2、ZrB2、ZrCl2O、ZrCl2O9、ZrH2、M
ZrO3、(Mは1価の金属原子)であるが、それらに限定
されるものではない。又それらは単独、あるいは混合系
で用いても良い。効果を発揮する使用量はフッ酸の量に
関係する。通常、フッ酸のモル数に対して0.5〜10倍で
使用するのが良いが、効果を高めるためにさらに多量に
使用してもよい。添加に際しては、媒体に溶解性のある
ものを選ぶのが望ましいが、溶解性が悪い場合は、粉砕
して比表面積を大きくし、系内を激しく攪拌し、フッ酸
との接触効率を上げるとよい。又水、アルコール、ベン
ゼン等の溶媒に溶解して加えてもよい。本発明が使用さ
れる媒体は前記々載の媒体の如くであるが、工業上特別
価値の高いものは、酸性媒体中又はそれらの水溶液中で
の反応又は取り扱いである。酸としては、前記々載した
もの等である。
ガラスについて述べると、本発明の方法で特に効果のあ
るガラスは、工業用として多用されている酸化物ガラス
(SiO2、B2O3、GeO2、As2O5、Na2O、Sb2O3、BaO、Bi2O3、V
2O5、Sb2O5、ZrO2、ZnO、TiO2など)である。その中でも
ケイ酸又はケイ酸を含むガラス(ケイ酸アルカリガラ
ス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、バリウムガラ
ス、ホウケイ酸など)である。しかし硝酸塩ガラス、塩
化物ガラス、炭酸塩ガラスなど上記以外のものでもよ
い。例としては、パイレックス、テレックス(商品名
ホウケイ酸ガラス)Vycor(商品名石英ガラス)や金属
表面にガラス層を焼き付けたホウロウ、グラスライニン
グ材(池袋琺瑯工業株式会社 GL-400等)などである。
〔実施例〕
以下実施例を示す。尚実施例中のガラス試験片は、顕微
鏡スライドガラス〔マツナミガラス工業(株)製 JIS
R3703〕を用いて行った。又%はすべて重量%を示す。
実施例1 フッ化水素0.28gを含む25%硫酸20gを120mlテフロン製
のビンに加え、さらに粉末状のホウ酸1.8gを加える。次
にガラスの試験片を入れ、栓をし、同温で1時間攪拌し
た後ガラス試験片を取り、水洗、乾燥後、腐食状況を観
察したところ、試験片は変化が認められなかった。
実施例2 フッ化水素0.14gを含むエタノール40gを120mlテフロン
製のビンに加え、さらに粉末状の水酸化アルミニウム1.
0gを加える。そして60℃で3分攪拌処理する。これにガ
ラス試験片を入れて栓をし、同温度で1時間攪拌した
後、以下実施例1と同様に操作したところ、試験片は変
化が認められなかった。
実施例3 フッ化水素0.06g含むキシレン30gを120mlテフロン製の
ビンに加え、粉末状のZr(IV)アセチルアセトネート1.
0gを加える。そして室温で10分攪拌処理する。これにガ
ラス試験片を入れて栓をし、100℃で1時間攪拌した
後、以下実施例1と同様に操作したところ、試験片は変
化が認められなかった。
実施例4 実施例1でホウ酸の代わりに20%三塩化チタン10.8gを
加え、同様に操作したところ、試験片は変化が認められ
なかった。
以下に酸の種類、温度、ガラス保護剤を変えた実施例5
から21までを表に示す。但し、ガラス保護剤は完溶又は
懸濁させて用いた。
以下同様に実施例22から25までを示す。但し、ガラス試
験片の代わりに池袋琺瑯工業株式会社製ガラスライニン
グ(GL-400)試験棒を用いて行った。
実施例27 47%臭化水素酸250gとP−メトキシフロロベンゼン60g
と水酸化アルミニウム1gをフラスコに入れ、グラスライ
ニングテストピースGL-400(池袋琺瑯工業株式会社製)
を付した後、加熱還流下に11時間攪拌した。反応終了後
室温まで冷却し、ジクロロメタン50gで3回抽出した。
濃縮してP−クロロフェノール41.6gを得た。テストピ
ースは全く変化が認められなかった。同様に水酸化アル
ミニウムを加えず行った場合は、テストピースに激しい
腐食が認められた。
実施例28 (1)95%P−フロロアニリン100gを濃硫酸100gと水80
0mlからなる酸性水溶液中に氷を加えながら滴加し、P
−フロロアニリン硫酸塩のスラリーとした。これに30.7
%の亜硝酸ナトリウム水溶液を氷を加え液温を7℃以下
に保ち、約2時間で滴下した。その後同温で2時間攪拌
することで、ジアゾ化は完結した。スルファミン酸1.0g
を加え過剰の亜硝酸ソーダを分解し、約1.2lのP−フロ
ロアニリンジアゾニウム塩を得た。
(2)コンデンサーを付した1四ツ口フラスコに硫酸
銅・5水和物150g水150g水酸化アルミニウム4.0gを加
え、さらに実施例27と同じガラステストピースを付し、
加熱攪拌した。(1)記載のジアゾニウム塩を沸点下に
一定速度で滴下し、約3時間で全量を加えた。滴下とと
もにコンデンサーよりP−フロロフェノールを含む水が
留出した。留出水を約1.3l得た。これに塩化ナトリウム
260gを加え完溶させた後、トルエン200mlで3回抽出
し、P−フロロフェノール分を分析したところ、収率93
%を得た。同反応を20回行った後、テストピースを取り
出し観察したところ、変化は認められなかった。参考と
して、水酸化アルミニウムを加えずに同数回行った実験
は、テストピースに激しい腐食が認められた。
実施例29 実施例28で得たP−フロロフェノールトルエン溶液に20
0メッシュ水酸化アルミニウム2.0gを加え、さらに実施
例27と同じガラステストピースを付したフラスコで精留
した。精留は、塔頂温度60〜110℃で減圧下に10時間を
要した。精留後テストピースを取り出し観察したとこ
ろ、変化は全々認められなかった。
実施例30 ベンゾトリフルオライド70g、AlBr325gを2lフラスコに
入れ、さらに実施例27と同じガラステストピースを付し
た。40〜60℃の反応温度で攪拌下に臭素70gを約20時間
にわたって滴下反応させた。反応生成物は荷性ソーダ水
溶液で中和した後水蒸気蒸留、ジクロルエタンで抽出、
濃縮、蒸留し、m−ブロモベンゾトリフルオライド27g
を得た。反応終了後テストピースを取り出し観察したと
ころ、変化が認められなかった。
実施例31 1フラスコにボールミルで24時間粉砕したフッ化カリ
ウム148g、スルホラン500ml、2、3、4、5−テトラ
クロルニトロベンゼン168gを加え、190℃×6時間還流
した後、冷却、過した。液は2lフラスコに移し、水
500ml、オキシ塩化ジルコニウム2.0gを加え、さらに実
施例27と同じテストピースを付した。その後水蒸気蒸留
を行い、3、5−ジクロル−2、4−ジフロロニトロベ
ンゼン110gを含む留出水約2lを得た。テストピースは変
化が認められなかった。
実施例32 500mlフラスコにP−トリフロロメチル安息香酸エチル1
00g、20%硫酸300mlを加え、さらに実施例27と同様にテ
ストピースを付した。副生エタノールを留去しながら10
時間加熱攪拌した。このとき、留出量にみあう水を反応
系に補給した。冷却後析出した結晶を別、乾燥しP−
トリフロロメチル安息香酸81.9gが得られた。テストピ
ースは変化が認められなかった。
〔発明の効果〕
フッ酸が存在又は発生する反応、処理工程において、ガ
ラス製装置を使用してもガラスには全く変化がないか、
極く僅かしか変化がなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機媒体或いは無機媒体或いはそれらの混
    合媒体中でフッ酸が存在又は発生する化学反応又は処理
    工程において、該媒体中に周期律表IIIA、IVB族の元素
    又はそれらの化合物(フッ化物を除く)を室温〜190℃
    の温度範囲で存在させることを特徴とするフッ酸の腐食
    作用からガラス製装置を保護する方法
JP61075599A 1986-04-03 1986-04-03 フツ酸からガラス製装置を保護する方法 Expired - Fee Related JPH0694382B2 (ja)

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