JPH0694451B2 - アミノ酸長鎖アルキル誘導体 - Google Patents

アミノ酸長鎖アルキル誘導体

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JPH0694451B2
JPH0694451B2 JP4260859A JP26085992A JPH0694451B2 JP H0694451 B2 JPH0694451 B2 JP H0694451B2 JP 4260859 A JP4260859 A JP 4260859A JP 26085992 A JP26085992 A JP 26085992A JP H0694451 B2 JPH0694451 B2 JP H0694451B2
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JP
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carbon
long
chain alkyl
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敏美 清水
博之 南川
悌一 村上
正勝 羽藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中では有機薄膜や閉
鎖型の小胞体(リポソーム)を形成し、水と油の二成分
系では乳化剤として作用する界面活性剤や両親媒性物質
を製造するための合成中間体として有用な、反応性の高
いアミノ酸長鎖アルキル誘導体に関するものである。す
なわち、種々の親水性物質とカップリングさせることに
よって、両親媒性の性質を付与できるアミノ酸長鎖アル
キル誘導体に関するものである。この発明の産業上の利
用分野としては、医薬、化粧品分野における薄膜形成材
料、リポソーム膜形成材料の合成中間体として、食品、
繊維工業、染料などの乳化剤、安定剤、分散剤、湿潤剤
の合成中間体として好適である。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、多価アルコールで
あるグリセリンを原料として、天然リン脂質誘導体、界
面活性剤及び種々の合成両親媒性物質が得られている
(例えば、フ゜ロシーテ゛ィンク゛ス゛・オフ゛・ナショナル・アカテ゛ミー・オフ゛・サイエンス
・オフ゛・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)第7
4巻, 4315頁(1977年))。しかしながら、グリセリン
を用いて両親媒性物質を製造する場合、3個ある水酸基
のうち、1個の水酸基を親水性グループと反応させ、残
り2個の水酸基を2本の長鎖アシル基などの疎水性グル
ープと反応させなければならないため、合成経路が複雑
であり、しかも反応の制御が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、界面活性
剤や両親媒性物質を製造するための合成中間体となる物
質で、予め任意の長鎖アルキルグループを含み、合成が
容易で反応性が高い化合物を開発するため鋭意研究を重
ねた結果、セリンやアスパラギン酸から誘導されるアミ
ノ酸長鎖アルキル誘導体がその目的に適合しうることを
見い出し、この知見に基づいてこの発明をなすに至っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式
【化1】(Xはヒドロキシメチル基又は、カルボキシル
基、Yはエステル基を構成する酸素原子又は、アミド基
を構成するNH原子であり、R及びR’は炭素数12〜
18個の長鎖アルキル基である)で表わされるアミノ酸
長鎖アルキル誘導体を提供するものである。
【0005】この一般式、化1におけるXはヒドロキシ
メチル基又はカルボキシル基である。Yはエステル基を
構成する酸素原子又は、アミド基を構成するNH原子で
ある。Rは、炭素数12〜18の長鎖アルキル基であ
り、このようなものとして、ドデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などがある。
【0006】この一般式、化1で表わされる化合物は、
いずれも文献未載の新規な化合物であり、たとえば、ア
ミノ基と水酸基を保護したセリンを長鎖アルキルアミン
又は長鎖アルキルアルコールと反応させてそれぞれ1本
鎖型アミド又は1本鎖型エステルを得、つづいてN端の
保護基を除去して、そこへ長鎖脂肪酸を反応させて2本
鎖型セリン長鎖ジアルキル誘導体を得、最後に水酸基の
保護基を脱離させることによって得られる。同様にし
て、アミノ基とカルボキシル基を保護したアスパラギン
酸を長鎖アルキルアミン又は長鎖アルキルアルコールと
反応させてそれぞれ1本鎖型アミド又は1本鎖型エステ
ルを得、つづいてN端の保護基を除去して、そこへ長鎖
脂肪酸を反応させて2本鎖型アスパラギン酸長鎖ジアル
キル誘導体を得、最後にカルボキシル基の保護基を脱離
させることによって得られる。
【0007】アミノ基の保護基としては、通常のペプチ
ド合成において用いられているt−ブチルオキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル基、o−ニトロフェニルスルフ
ェニル基を、水酸基の保護基としてはベンジル基などを
用いることができる。カルボキシル基の保護基として
は、ベンジルエステル基、p−ニトロベンジルエステル
基、p−メトキシベンジルエステル基などを用いること
ができる。長鎖アルキルアミンとしては、ドデシルアミ
ン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタ
デシルアミン、長鎖アルキルアルコールとしては、ドデ
シルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、オクタデシルアルコールなどを用いるこ
とができる。長鎖脂肪酸としては、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸などを用いることができる。
【0008】長鎖アルキルアミンあるいは長鎖脂肪酸を
用いるアミド結合生成反応の溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)を用いるこ
とができる。DMF/クロロホルム混合溶媒系におい
て、縮合剤としてジエチルホスフォロシアニデートを用
いると収率よい結果を与える。一方、長鎖アルキルアル
コールを用いるエステル結合生成反応の溶媒としては、
塩化メチレン、クロロホルム、DMF、ジオキサン、T
HFを用いることができる。溶解性の点から塩化メチレ
ンが適している。この場合、縮合剤として水溶性カルボ
ジイミド、触媒としてジメチルアミノピリジンを用いる
とよい収率を与える。合成中間体は、いずれも酸及びア
ルカリで洗い、適当な溶媒から再結晶することにより、
容易に単離、精製することができる。
【0009】本発明の化合物を用いた他の化合物とのカ
ップリングは、任意の親水性化合物と可能である。特
に、ヒドロキシメチル基を含んだアミノ酸長鎖アルキル
誘導体については、糖残基とのO−グリコシド結合形成
反応におけるアグリコン成分として有用である。さら
に、カルボキシル基を含んだアミノ酸長鎖アルキル誘導
体については、末端にアミノ基を含むアミノ酸、ペプチ
ド、糖などの親水性物質とのカップリングが、豊富なカ
ップリング剤が応用できること、反応性がよいことなど
の点から好都合である。
【0010】本発明の化合物は、実測の元素分析値が誤
差範囲内で計算値と一致する。さらに、赤外線吸収スペ
クトルでは、1730〜1750cmー1にエステルカルボニル基に
由来する特性吸収、1640〜1660cmー1にアミドカルボニル
基に由来する特性吸収を示す。13C−NMRにおいて
は、δ値が14ppm、23ppm、26ppm、28ppm、30ppm、32ppm
(これらすべて、長鎖アルキル基のメチレン及びメチル
基の炭素)、35−37ppm(アスパラギン酸Cβ炭素と長
鎖アシル基のカルボニル基に隣接するメチレン基の炭
素)、39−40ppm(α−アミド基に隣接するメチレン基
の炭素)、48−49ppm(アスパラギン酸Cα炭素)、53
−54ppm(セリンCα炭素)、63−64ppm(セリンCβ炭
素)、171ppm(α−アミド基カルボニル炭素とエステル
基カルボニル炭素)、174ppm(N−アシル基カルボニル
炭素とカルボン酸カルボニル炭素)のシグナルが観測で
き、以上によって生成物を同定確認することができる。
【0011】
【実施例】つぎに、実施例及び応用例により本発明をさ
らに詳細に説明する。
【実施例1】 N−テトラデカノイル−L−セリン−ド
デシルエステルの製造方法 t−ブチルオキシカルボニル−O−ベンジル−L−セリン
2.0g(6.8ミリモル)とドデシルアルコール1.39g(7.45ミリモ
ル)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、触媒量のジメチ
ルアミノピリジンと水溶性カルボジイミド1.43g(7.45ミ
リモル)を加えて、0℃で3時間、つづいて室温で一昼夜
攪はんした。反応混合液を4%炭酸水素ナトリウム水溶
液、10%クエン酸水溶液、水の順で洗浄した。有機相
を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過
し、溶媒を留去した。得られた無色オイルを水中でこす
ることによって白色半固体のt−ブチルオキシカルボニ
ル−O−ベンジル−L−セリン−ドデシルエステルを得
た。これを酢酸エチル(5ml)に溶解し、4N−塩化水
素/酢酸エチル溶液(50ml)を室温で1時間作用させて
O−ベンジル−L−セリン−ドデシルエステル塩酸塩2.2
2g(5.55ミリモル)を得た。これをミリスチン酸1.06g(4.6
2ミリモル)とともにDMF(20ml)に溶解し、ジエチルホ
スフォロシアニデート0.95g(5.55ミリモル)とトリエチル
アミン1.42ml(10.2ミリモル)を加えた。0℃で3時間攪は
んしたのち、室温で一昼夜攪はんした。クロロホルムで
希釈し、4%炭酸水素ナトリウム水溶液、10%クエン酸
水溶液、水の順で洗浄した。有機相を分離し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過し、減圧下溶媒を留
去した。得られた無色のゲル状固体を水/アセトンから
結晶化させ、N−テトラデカノイル−O−ベンジル−L
−セリン−ドデシルエステル2.47g(収率93%)を得
た。O−ベンジル基の除去は、この化合物1.23g(2.14ミ
リモル)をt−ブタノール/クロロホルム(5/7、容積
比)120ml中で、5%−パラジウム炭素を触媒として接
触還元を約10時間行うことによって完了した。反応混合
液をろ過し、溶媒を留去して白色残査を得た。これを温
エタノールから再結晶し、融点73〜75℃の目的化合物82
0mg(収率79%)を白色粉末として得た。このものの13
C−NMRスペクトル(重クロロホルム中、25℃)は、
δ値で14.05ppmに長鎖アルキル基のメチル基炭素、22.6
−36.5ppmに長鎖アルキル基のメチレン炭素、54.8ppmに
セリンCα炭素、63.8ppmにセリンCβ炭素、66.1ppmに
エステル基に隣接するメチレン基の炭素、170.6ppmにエ
ステルカルボニル基の炭素、173.8ppmにアミドカルボニ
ル基の炭素にそれぞれ帰属できるシグナルを示した。 元素分析値(C29574N・1/4H2Oとして) C H N 計算値(%) 71.34 11.87 2.87 実測値(%) 71.05 11.56 2.96
【0012】
【実施例2】 Nα−テトラデカノイル−N−ドデシル
−L−セリンアミドの製造方法 t−ブチルオキシカルボニル−O−ベンジル−L−セリン
2.0g(6.8ミリモル)とドデシルアミン1.26g(6.77ミリモル)を
DMF/クロロホルム(=5、容積比)(60ml)に溶解
し、ジエチルホスフォロシアニデート1.40g(8.13ミリモ
ル)とトリエチルアミン1.14ml(8.13ミリモル)を加えて、
0℃で3時間、つづいて室温で一昼夜攪はんした。反応
混合液を10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、4%炭酸水
素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄した。有機相を分離
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過し、溶
媒を減圧留去した。得られた無色オイルを水/メタノー
ル(=1、容積比)中でこすることによって融点48〜50
℃の白色固体のNα−t−ブチルオキシカルボニル−N
−ドデシル−O−ベンジル−L−セリンアミドを得た。
これを酢酸エチル(10ml)に溶解し、4N−塩化水素/
酢酸エチル溶液(33ml)を室温で1時間作用させてN−
ドデシル−O−ベンジル−L−セリンアミド塩酸塩1.75
g(4.32ミリモル)を無色シロップとして得た。これをミリ
スチン酸0.82g(3.60ミリモル)とともにDMF(30ml)に
溶解し、ジエチルホスフォロシアニデート0.74g(4.32ミ
リモル)とトリエチルアミン1.11ml(7.92ミリモル)を加え
た。0℃で3時間攪はんしたのち、室温で一昼夜攪はん
した。クロロホルムで希釈し、4%炭酸水素ナトリウム
水溶液、10%クエン酸水溶液、水の順で洗浄した。有機
相を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ
過し、減圧下溶媒を留去した。得られた淡黄色のゲル状
固体をアセトンから結晶化させ、融点94-95℃のNα−
テトラデカノイル−N−ドデシル−O−ベンジル−L−
セリンアミド1.44gを白色固体として得た。O−ベンジ
ル基の除去は、この化合物0.80g(1.40ミリモル)を酢酸エ
チル/エタノール/クロロホルム(1/1/2、容積
比)80ml中で、5%−パラジウム炭素を触媒として接触
還元を約6時間行うことによって完了した。反応混合液
をろ過し、溶媒を留去して白色残査を得た。これを温エ
タノールから再結晶し、融点123〜124℃の目的化合物46
0mg(収率68%)を白色粉末として得た。このものの13
C−NMRスペクトル(重クロロホルム中、35℃)は、
δ値で14.02ppmに長鎖アルキル基のメチル基炭素、22.6
〜39.5ppmに長鎖アルキル基のメチレン炭素、53.5ppmに
セリンCα炭素、62.8ppmにセリンCβ炭素、171.1ppm
にCα炭素に隣接するカルボニル基の炭素、174.3ppmに
テトラデカノイル基のカルボニル炭素にそれぞれ帰属で
きるシグナルを示した。 元素分析値(C295832として) C H N 計算値(%) 72.15 12.11 5.80 実測値(%) 71.87 11.77 6.09
【0013】
【実施例3】 N−テトラデカノイル−L−アスパラギ
ン酸−α−ドデシルエステルの製造方法 t−ブチルオキシカルボニル−L−アスパラギン酸−β−
ベンジルエステル3.0g(9.28ミリモル)とドデシルアルコー
ル1.90g(10.00ミリモル)を塩化メチレン(20ml)に溶解
し、触媒量のジメチルアミノピリジンと水溶性カルボジ
イミド1.96g(10.20ミリモル)を加えて、0℃で3時間、つ
づいて室温で一昼夜攪はんした。反応混合液を4%炭酸
水素ナトリウム水溶液、10%クエン酸水溶液、水の順で
洗浄した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾
燥したのち、ろ過し、溶媒を留去した。得られた淡黄色
オイルをヘキサンで洗浄することによって無色オイルの
t−ブチルオキシカルボニル−L−アスパラギン酸−β−
ベンジルエステル−α−ドデシルエステルを得た。これ
を酢酸エチル(5ml)に溶解し、4N−塩化水素/酢酸
エチル溶液(69ml)を室温で1時間作用させてL−アス
パラギン酸−β−ベンジルエステル−α−ドデシルエス
テル塩酸塩3.97g(9.15ミリモル)を得た。これをミリスチ
ン酸1.74g(7.63ミリモル)とともにDMF(20ml)に溶解
し、ジエチルホスフォロシアニデート1.57g(9.15ミリモ
ル)とトリエチルアミン2.35ml(16.8ミリモル)を加えた。
0℃で3時間攪はんしたのち、室温で一昼夜攪はんし
た。クロロホルムで希釈し、4%炭酸水素ナトリウム水
溶液、10%クエン酸水溶液、水の順で洗浄した。有機相
を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過
し、減圧下溶媒を留去した。得られた淡黄色固体をヘキ
サン/アセトンから結晶化させ、融点64〜65℃のN−テ
トラデカノイル−L−アスパラギン酸−β−ベンジルエ
ステル−α−ドデシルエステル4.42g(収率95%)を得
た。ベンジルエステル基の除去は、この化合物1.72g
(2.86ミリモル)をt−ブタノール/クロロホルム(=1、
容積比)100ml中で、5%−パラジウム炭素を触媒とし
て接触還元を約10時間行うことによって完了した。反応
混合液をろ過し、溶媒を留去して淡黄色残査を得た。こ
れを温エタノールから再結晶し、融点65〜68℃の目的化
合物980mg(収率67%)を白色粉末として得た。このも
のの13C−NMRスペクトル(重クロロホルム中、25
℃)は、δ値で14.05ppmに長鎖アルキル基のメチル基炭
素、22.6−36.4ppmに長鎖アルキル基のメチレン炭素、3
6.2ppmにアスパラギン酸Cβ炭素、8.3ppmにアスパラギ
ン酸Cα炭素、66.1ppmにα−エステル基に隣接するメ
チレン基の炭素、170.7ppmにα−エステルカルボニル基
の炭素、173.5ppmにアミドカルボニル基の炭素、174.9p
pmに遊離カルボン酸カルボニル基の炭素にそれぞれ帰属
できるシグナルを示した。 元素分析値(C30575N・1/4CH3COOHとして) C H N 計算値(%) 67.95 10.86 2.52 実測値(%) 68.12 10.62 2.66
【0014】
【実施例4】 Nα−テトラデカノイル−N−ドデシル
−L−アスパラギン酸−α−アミドの製造方法 t−ブチルオキシカルボニル−L−アスパラギン酸−β−
ベンジルエステル3.0g(9.28ミリモル)とドデシルアミン1.
72g(9.28ミリモル)をDMF(80ml)に溶解し、ジエチル
ホスフォロシアニデート1.91g(11ミリモル)とトリエチル
アミン1.56ml(11ミリモル)を加えて、0℃で3時間、つづ
いて室温で一昼夜攪はんした。反応混合液を10%クエン
酸水溶液、飽和食塩水、4%炭酸水素ナトリウム水溶
液、水の順で洗浄した。有機相を分離し、無水硫酸ナト
リウム上で乾燥したのち、ろ過し、溶媒を減圧留去し
た。得られた淡黄色シロップを水中でこすることによっ
て融点56〜59℃のNα−t−ブチルオキシカルボニル−
N−ドデシル−L−アスパラギン酸−β−ベンジルエス
テル−α−アミドを白色固体として得た。これを酢酸エ
チル(10ml)に溶解し、4N−塩化水素/酢酸エチル溶
液(50ml)を室温で1時間作用させてN−ドデシル−L
−アスパラギン酸−β−ベンジルエステル−α−アミド
塩酸塩2.61g(6.11ミリモル)を淡黄色シロップとして得
た。これをミリスチン酸1.16g(5.09ミリモル)とともにD
MF(20ml)に溶解し、ジエチルホスフォロシアニデー
ト1.05g(6.11ミリモル)とトリエチルアミン1.57ml(11.0ミ
リモル)を加えた。0℃で3時間攪はんしたのち、室温で
一昼夜攪はんした。クロロホルムで希釈し、4%炭酸水
素ナトリウム水溶液、10%クエン酸水溶液、水の順で洗
浄した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥
したのち、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた淡
黄色固体をアセトンから結晶化させ、融点100〜102℃の
Nα−テトラデカノイル−N−ドデシル−L−アスパラ
ギン酸−β−ベンジルエステル−α−アミド1.96g(収
率64%)を白色固体として得た。ベンジルエステル基の
除去は、この化合物1.00g(1.66ミリモル)をエタノール/
クロロホルム(2/3、容積比)100ml中で、5%−パ
ラジウム炭素を触媒として接触還元を約3時間行うこと
によって完了した。反応混合液をろ過し、溶媒を留去し
て白色残査を得た。これを温エタノールから再結晶し、
融点107〜109℃の目的化合物600mg(収率71%)を白色
粉末として得た。このものの13C−NMRスペクトル
(重クロロホルム中、35℃)は、δ値で14.02ppmに長鎖
アルキル基のメチル基炭素、22.6−39.9ppmに長鎖アル
キル基のメチレン炭素、36.2ppmにアスパラギン酸Cβ
炭素、49.2ppmにアスパラギン酸Cα炭素、170.7ppmに
Cα炭素に隣接するカルボニル基炭素、174.0ppmにテト
ラデカノイル基のカルボニル炭素と遊離カルボン酸カル
ボニル基の炭素にそれぞれ帰属できるシグナルを示し
た。 元素分析値(C305842として) C H N 計算値(%) 70.54 11.45 5.48 実測値(%) 70.42 11.26 5.72
【0015】
【実施例5】実施例1及び実施例3におけるドデシルア
ルコールの代わりにアルキル鎖長の異なるオクタデシル
アルコール、ミリスチン酸の代わりにアルキル鎖長の異
なるステアリン酸を用いて同様な同様な操作により、つ
ぎに示す化合物を得た。 N−オクタデカノイル−L−セリン−オクタデシルエス
テル 融点 112〜115℃ N−オクタデカノイル−L−アスパラギン酸−α−オク
タデシルエステル 融点 105〜108℃
【0016】
【実施例6】実施例2及び実施例4におけるドデシルア
ミンの代わりにアルキル鎖長の異なるオクタデシルアミ
ン、ミリスチン酸の代わりにアルキル鎖長の異なるステ
アリン酸を用いて同様な操作により、つぎに示す化合物
を得た。 Nα−オクタデカノイル−N−オクタデシル−L−セリ
ンアミド 融点 175〜178℃ Nα−オクタデカノイル−N−オクタデシル−L−アス
パラギン酸−α−アミド 融点 152〜155℃
【0017】
【応用例1】 N−テトラデカノイル−O−(β−D−
グルコピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステルの
製造方法 モレキュラーシーブ4Aの粉末400mgを反応フラスコ
中、減圧下で加熱乾燥し、自然冷却してアルゴン雰囲気
にした。これに、N−テトラデカノイル−L−セリン−
ドデシルエステル(実施例1)289mg(0.59ミリモル)の塩
化メチレン溶液(5.0ml)を加えた。30分間攪はんし
たのちに、テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラ
ノシル−トリクロロアセトイミデート289mg(0.59ミリモ
ル)の塩化メチレン溶液(2ml)を加えた。反応フラスコ
を0℃に冷却しながらトリフルオロメタンスルホン酸ト
リメチルシリル260mg(1.17ミリモル)の塩化メチレン溶液
(1.7ml)を加え、0℃で3時間攪はんした。0℃でこ
れに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加えたの
ち、室温でクロロホルム50mlによりこの溶液を希釈し
た。この懸濁液をセライト上でろ過し、飽和塩化ナトリ
ウム水溶液30mlで洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥、ろ過したのち、減圧下溶媒を留去
した。残査の淡黄色ゲルをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(トルエン/アセトン=15(容積比)からトル
エン/アセトン=4(容積比)までグラジエント溶出)
で精製することにより、融点68〜69℃のN−テトラデカ
ノイル−O−(テトラ−O−アセチル−β−D−グルコ
ピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステル120mg(収
率26%)を白色粉末として得た。
【0018】この化合物115mg(0.141ミリモル)をメタノー
ル5.0mlに溶解したのち、1%ナトリウムメトキシドの
メタノール溶液を系のpHが約8.5になるまで(約4
滴)加えた。室温で30分間攪はんしたのち、強酸性カチ
オン交換樹脂(プロトン型)を加え、中和した。クロロ
ホルムで希釈したのち、溶媒を減圧留去し、白色固体を
得た。最後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=9(容積比))で精製す
ることにより、融点116〜117℃、比旋光度[α]D=−
9.9°(c=1.0、クロロホルム中)のN−テトラデカノ
イル−O−(β−D−グルコピラノシル)−L−セリン−
ドデシルエステル50mg(収率55%)を白色粉末として得
た。 元素分析値(C35679Nとして) C H N 計算値(%) 65.08 10.46 2.17 実測値(%) 64.82 10.55 2.29
【0019】
【応用例2】 Nα−テトラデカノイル−N−(テトラ
−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−L−ア
スパラギン−ドデシルエステルの製造方法 β−D−ガラクトシルアミン280mg(0.81ミリモル)をクロロ
ホルム/エタノール(5/1、容積比)10mlに溶解し、
1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒド
ロキシキノリン220mg(0.88ミリモル)とN−テトラデカノ
イル−L−アスパラギン酸−α−ドデシルエステル(実
施例3)410mg(0.80ミリモル)を加え、室温で一昼夜攪は
んした。溶媒を留去したのち、クロロホルムを残査に加
え、氷水、7%−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、氷水の順で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥、ろ過したのち、減圧下溶媒を留去し
た。残査の無色シロップをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(塩化メチレン/アセトン=20(容積比))
で精製することにより、目的の化合物500mg(収率75
%)を無色シロップとして得た。 元素分析値(C4476132として) C H N 計算値(%) 62.83 9.11 3.33 実測値(%) 62.50 9.35 3.05
【0020】
【発明の効果】本発明の化合物は、すでに疎水性グルー
プとしての長鎖アルキル基をその構造の中に含んでいる
ので、親水性残基を含む低分子から高分子までの化学物
質とカップリングさせることにより、簡便に広範囲の機
能性界面活性剤、両親媒性物質を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (Xはヒドロキシメチル基又は、カルボキシル基、Yは
    エステル基を構成する酸素原子又は、アミド基を構成す
    るNH原子であり、R及びR’は炭素数12〜18個の
    長鎖アルキル基である)で表わされるアミノ酸長鎖アル
    キル誘導体。
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