JPH0680685A - セリン長鎖アルキル誘導体を疎水部とするo−グリコ シド型糖脂質 - Google Patents

セリン長鎖アルキル誘導体を疎水部とするo−グリコ シド型糖脂質

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JPH0680685A
JPH0680685A JP4260858A JP26085892A JPH0680685A JP H0680685 A JPH0680685 A JP H0680685A JP 4260858 A JP4260858 A JP 4260858A JP 26085892 A JP26085892 A JP 26085892A JP H0680685 A JPH0680685 A JP H0680685A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 【化1】 (式中のSは還元末端の炭素がO−グリコシド結合に関
与しているアルドース残基、R及びR’は炭素数12〜
18個の長鎖アルキル基である)で表わされる新規な、
セリン長鎖アルキル誘導体を疎水部とするO−グリコシ
ド型糖脂質。 【効果】この化合物は両親媒性を有し、有機薄膜形成材
料、医薬用材料を封入する小胞体形成材料として、ある
いはリオトロピック液晶用材料として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に分散させること
により有機薄膜、閉鎖型の小胞体(リポソーム)、ある
いはリオトロピック液晶を形成し、また、水と油の二成
分系では乳化剤として有用なセリン長鎖アルキル誘導体
を疎水部とするO−グリコシド型糖脂質に関するもので
ある。この発明の産業上の利用分野としては、医薬・化
粧品分野などのハイテク・バイオ産業における薄膜、リ
ポソーム膜形成用材料、医薬材料として、あるいは食品
工業、農林業、繊維工業における乳化剤、安定剤、分散
剤、湿潤材として好適など、その工業的利用範囲は多岐
にわたっている。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、一般式
【化2】 (式中のS及びR、R’は前記と同じ意味をもつ)で表
わされ、高等植物の細胞膜に多く含まれる生体由来のグ
リセロ系糖脂質や、一般式
【化3】 (式中のS及びR、R’は前記と同じ意味をもつ)で表
わされ、動物組織に多く含まれるスフィンゴ系糖脂質が
知られている(たとえば、香川靖雄著、「生体膜」、岩
波全書、37〜58頁(1978年発行))。しかし、これら生
体糖脂質の糖鎖及び疎水部骨格の構造は複雑多様であ
り、しかも、同一の糖鎖構造をもつ糖脂質でも複数の異
なる脂肪酸成分を含んでいる。そのため、生体からの分
離精製操作が複雑であったり、化学合成をする上でも熟
練した合成技術と多段階を必要とする欠点を有してい
る。したがって、界面活性剤や機能性両親媒性物質とし
ての有用性が認められているにも関わらず、高純度の単
一成分からなる糖脂質を得ることは困難であった。一
方、合成糖脂質として、グルコースを親水基とし、1,
2−O−ジアルキルグリセリドを疎水基とする、グリセ
ロ糖脂質が純物質として知られている( テトラヘドロ
ン・レターズ(Tetrahedron Letters)、第24巻、1229
頁(1983年))。しかしながら、この公知化合物は形成
される膜の固相における熱安定性が低いという欠点を有
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、天然物と
同等の両親媒性を有し、形成される膜の固相における熱
安定性が高く、さらにその純度が天然物に比べて飛躍的
に高く、しかも、廉価な原料から大量合成可能な新規糖
脂質を開発するため鋭意研究を重ねた結果、アミド基と
エステル基を含有する、セリン長鎖アルキル誘導体を疎
水部とするO−グリコシド型糖脂質がその目的に適合し
うることを見い出し、この知見に基づいてこの発明をな
すに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式
【化1】(式中のSは還元末端の炭素がO−グリコシド
結合に関与しているアルドース残基、R及びR’は炭素
数12〜18個の長鎖アルキル基である)で表わされる
セリン長鎖アルキル誘導体を疎水部とするO−グリコシ
ド型糖脂質を提供するものである。
【0005】この一般式、化1におけるSは、還元末端
の炭素がO−グリコシド結合に関与しているアルドース
であり、このようなものとしては、たとえば、グルコー
ス、ガラクトース、マンノース、アロース、アルトロー
ス、グロース、イドース、タロースなどがある。また、
R及びR’は炭素数12〜18個の長鎖アルキル基であ
り、このようなものとして、ドデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などがある。
【0006】この一般式、化1で表わされる化合物は、
いずれも文献未載の新規な化合物であり、たとえば、一
般式
【化4】 (R,R’は前記と同じ意味をもつ)で表わされるセリ
ン長鎖アルキル誘導体に、一般式
【化5】 (式中のZは還元末端以外の水酸基がすべてアセチル基
で保護されたアルドース残基、Yは還元末端におけるO
−グリコシド結合生成反応の活性基である)で表わされ
る還元末端が活性化された糖鎖成分を1〜3倍モル量反
応させてO−グリコシド結合を形成させ、そのあと、糖
鎖成分の保護基であるアセチル基を除去して製造するこ
とができる。
【0007】この一般式、化5におけるZ−Yは、還元
末端が活性化された糖鎖成分であり、このようなものと
しては、たとえば、トリクロロアセトイミデート(活性
基Yは、−OC(N=H)−CCl3)、ブロム糖(活
性基Yは、臭素原子)、フッ素糖(活性基Yは、フッ素
原子)、チオグリコシド(活性基Yは、チオエーテ
ル)、O−アシレート(活性基Yは、アシル基)などが
ある。
【0008】原料化合物として用いられる前記一般式、
化4のセリン長鎖アルキル誘導体は、アミノ基及び水酸
基を保護したセリンを出発原料として、縮合剤の存在
下、まず長鎖アルキルアルコールと反応させる。長鎖ア
ルキルアルコールとしては、ドデシルアルコール、テト
ラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタ
デシルアルコールなどを用いることができる。このエス
テル結合生成反応の溶媒としては、塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン(THF)を用いることができ
る。溶解性の点から塩化メチレンが適している。縮合剤
として水溶性カルボジイミド、触媒としてジメチルアミ
ノピリジンを用いるとよい収率を与える。つぎに、セリ
ンのN端保護基を除去したのち、そこへ長鎖脂肪酸をカ
ップリングする。長鎖脂肪酸としては、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸などを用いることができ
る。反応溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、
DMFがよいが、反応性、溶解性の点からクロロホルム
/DMF混合溶媒系が最適である。縮合剤としては、通
常のペプチド合成において用いられている試薬、方法を
用いることができるが、収率の点から、ジエチルホスフ
ォロシアニデートが適している。一般式、化4の化合物
は、最後にセリンの水酸基の保護基を除去して得られ
る。この時の反応溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、t−ブタノール等のアルコール系溶媒とクロロホル
ムとの混合溶媒がよい。エステル交換反応をさけるた
め、t−ブタノール/クロロホルム混合溶媒系が最適で
ある。セリンのアミノ保護基あるいは水酸基の保護基の
選択、除去は通常のペプチド合成において用いられてい
る保護基と除去法をそのまま適用することができる。製
造中間体であるペプチド誘導体はいずれも酸及びアルカ
リで洗い、再結晶、再沈澱を行うことにより、容易に単
離、精製することができる。
【0009】また、もう一つの原料化合物として用いら
れる前記一般式、化5の還元末端が活性化された糖鎖成
分としてはトリクロロアセトイミデート、ブロム糖、フ
ッ素糖、チオグリコシド、O−アシレートなどを用いる
ことができる。なかでも、ブロム糖(活性基Yは、臭素
原子)やトリクロロアセトイミデート(活性基Yは、−
OC(N=H)−CCl3である)は収率よい結果を与
える。ブロム糖は、アルドースをピリジン中でアセチル
化し、そのあと、酢酸中で臭化水素の酢酸溶液を作用さ
せることにより得られる。トリクロロアセトイミデート
は、ブロム糖と同様にアルドースのアセチル化のあと、
DMF中でヒドラジン酢酸塩を作用させ還元末端のみ選
択的に脱保護された糖鎖成分を得、そのあと、塩基を触
媒としてトリクロロアセトニトリルを作用させて得られ
る。この時の反応溶媒としては、塩化メチレン、クロロ
ホルムなどのハロゲン系溶媒を用いることができる。塩
基としては水素化ナトリウム、炭酸セシウムなどが適当
である。ブロム糖を得る反応では選択的にα体が、トリ
クロロアセトイミデートを得る反応では、室温で2時間
以上反応させることで選択的にα体が得られる。一般
式、化5の化合物がα体の糖鎖成分であることは、これ
らの化合物の1H−NMRスペクトル(重クロロホルム
中、25℃)が、δ値で6.4−6.6ppmに二重線のシグナル
(スピン−スピンカップリング定数3.4-4.0Hz)を示す
ことから確認できる。
【0010】前記一般式、化4の化合物と前記一般式、
化5の化合物とのカップリング(O−グリコシド結合形
成)は、たとえば、ブロム糖化合物を糖鎖成分として用
いる場合、トリフルオロメタンスルホン酸すずを触媒と
して、塩基存在下行うことができる。反応溶媒として
は、クロロホルム、トルエンなどを用いることができる
が、溶解性の点からクロロホルム/トルエン混合溶媒系
が適している。塩基としては、2、4、6−トリメチルピリ
ジンや1、1、3、3−テトラメチル尿素が適している。反応
温度としては室温から40℃、反応時間は10〜20時間が適
当である。この時、モレキュラーシーブ4Aの共存がよ
い結果を与える。また、トリクロロアセトイミデート化
合物を糖鎖成分として用いる場合は、ルイス酸触媒共存
下で行うことができる。反応溶媒としては、クロロホル
ム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンといったハロ
ゲン系溶媒、アセトニトリル、ニトロメタンを用いるこ
とができるが、塩化メチレンが適当である。この反応の
ルイス酸触媒としては、トリフルオロメタンスルホン酸
トリメチルシリル、または三フッ化ホウ素・エーテル錯
体を用いることができる。ルイス酸触媒の当量として
は、2〜3当量用いるとよい結果を与える。反応温度
は、−5〜0℃が適当である。反応時間は、2〜3時間
が適当である。モレキュラーシーブ4Aの共存のもとで
の攪拌が良い結果を与える。ブロム糖、トリクロロアセ
トイミデートいずれの場合も、β体のO−グリコシドが
選択的に得られる。このことは、これらの化合物の1
−NMRスペクトル(重クロロホルム中、25℃)が、δ
値で4.4−4.6ppmに二重線のシグナル(スピン−スピン
カップリング定数7.8-8.0Hz)を示すことから確認でき
る。
【0011】最後に、糖鎖のアセチル基の脱離反応は、
このO−グリコシドをナトリウムメトキシドまたはカリ
ウムメトキシドで処理し、強酸性カチオン交換樹脂で中
和したのち、溶媒留去によって一般式、化1で表わされ
るセリン長鎖アルキル誘導体を疎水部とする糖脂質が白
色粉末として得られる。反応温度としては室温、反応溶
媒は、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶
媒、または、ジエチルエーテル、THF等のエーテル系
溶媒とアルコール系溶媒との混合溶媒が適当である。こ
の時、反応溶液のpHを8.0〜8.5に保持することが、エ
ステル加水分解反応などの副反応をさける点で望まし
い。このようにして得られた粗生成物はシリカゲルカラ
ムによる分離精製操作によって高純度のものとすること
ができる。
【0012】本発明の化合物は、実測の元素分析値が誤
差範囲内で計算値と一致する。さらに、赤外線吸収スペ
クトルでは、3500〜3300cm-1に水酸基に由来する特性吸
収、1730〜1750cmー1にエステルカルボニル基に由来する
特性吸収、1640〜1660cmー1にアミドカルボニル基に由来
する特性吸収を示す。1H−NMR(重クロロホルム/
重メタノール(2/1、容積比)中、25℃)において
は、δ値が0.8−0.9ppm(長鎖アルキル基のメチル基の
水素)、1.2−1.5ppm(長鎖アルキル基のメチレン基の
水素)、1.5−1.7ppm(アミド基及びエステル基に隣接
するメチレン基の隣のメチレン基の水素)、2.1−2.3pp
m(アミド基に隣接するメチレン基の水素)、3.1−4.5p
pm(セリンCβメチレン基、エステル結合に隣接するメ
チレン基、糖鎖の水素)、4.6−4.8ppm(セリンCα水
素)のシグナルが観測できる。また、13C−NMRにお
いては、δ値が14ppm、23ppm、26ppm、28ppm、30ppm、3
2ppm(これらすべて、長鎖アルキル基のメチレン及びメ
チル基の炭素)、36ppm(アミド基に隣接するメチレン
基の炭素)、50−80ppm(糖鎖の還元末端以外の炭素と
セリンCα炭素)、100−105ppm(糖鎖の還元末端炭
素)、170−172ppm(エステル基カルボニル炭素)、175
−177ppm(アミド基カルボニル炭素)のシグナルが観測
でき、以上によって生成物を同定確認することができ
る。
【0013】
【実施例】つぎに、実施例及び参考例により本発明をさ
らに詳細に説明する。
【参考例1】 N−テトラデカノイル−L−セリン−ド
デシルエステルの製造方法 t−ブチルオキシカルボニル−O−ベンジル−L−セリン
2.0g(6.8ミリモル)とドデシルアルコール1.39g(7.45ミリモ
ル)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、触媒量のジメチ
ルアミノピリジンと水溶性カルボジイミド1.43g(7.45ミ
リモル)を加えて、0℃で3時間、つづいて室温で一昼夜
攪はんした。反応混合液を4%炭酸水素ナトリウム水溶
液、10%クエン酸水溶液、水の順で洗浄した。有機相
を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過
し、溶媒を留去した。得られた無色オイルを水中でこす
ることによって白色半固体のt−ブチルオキシカルボニ
ル−O−ベンジル−L−セリン−ドデシルエステルを得
た。これを酢酸エチル(5ml)に溶解し、4N−塩化水
素/酢酸エチル溶液(50ml)を室温で1時間作用させて
O−ベンジル−L−セリン−ドデシルエステル塩酸塩を
2.22g(5.55ミリモル)得た。これをミリスチン酸1.06g(4.
62ミリモル)とともにDMF(20ml)に溶解し、ジエチルホ
スフォロシアニデート0.95g(5.55ミリモル)とトリエチル
アミン1.42ml(10.2ミリモル)を加えた。0℃で3時間攪は
んしたのち、室温で一昼夜攪はんした。クロロホルムで
希釈し、4%炭酸水素ナトリウム水溶液、10%クエン酸
水溶液、水の順で洗浄した。有機相を分離し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過し、減圧下溶媒を留
去した。得られた無色のゲル状固体を水/アセトンから
結晶化させ、N−テトラデカノイル−O−ベンジル−L
−セリン−ドデシルエステル2.47g(収率93%)を得
た。O−ベンジル基の除去は、この化合物1.23g(2.14ミ
リモル)をt−ブタノール/クロロホルム(5/7、容積
比)120ml中で、5%−パラジウム炭素を触媒として接
触還元を約10時間行うことによって完了した。反応混合
液をろ過し、溶媒を留去して白色残査を得た。これを温
エタノールから再結晶し、融点73〜75℃の目的化合物82
0mg(収率79%)を白色粉末として得た。このものの13
C−NMRスペクトル(重クロロホルム中、25℃)は、
δ値で14.05ppmに長鎖アルキル基のメチル基炭素、22.6
−36.5ppmに長鎖アルキル基のメチレン基炭素、54.8ppm
にセリンCα炭素、63.8ppmにセリンCβ炭素、66.1ppm
にエステル基に連接するメチレン基の炭素、170.6ppmに
エステル基カルボニル炭素、173.8ppmにアミド基カルボ
ニル炭素にそれぞれ帰属できるシグナルを示した。 元素分析値(C29574N・1/4H2Oとして) C H N 計算値(%) 71.34 11.87 2.87 実測値(%) 71.05 11.56 2.96
【0014】
【参考例2】 テトラ−O−アセチル−α−D−グルコ
ピラノシル−トリクロロアセトイミデートの製造方法 ペンタ−O−アセチル−α−D−グルコピラノ−ス15g
(38.4ミリモル)をDMF100mlに溶解し、これにヒドラジ
ン酢酸塩4.95g(53.8ミリモル)を加えたのち、50℃で2時
間加熱攪はんした。この溶液を室温まで冷却したのち、
酢酸エチル300mlで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。有
機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過し、
溶媒を減圧下留去した。残査をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(トルエン/アセトン=4(容積比))で
精製した。このようにして単離したテトラ−O−アセチ
ル−α−D−グルコース2.0g(5.7ミリモル)をモレキュラー
シーブ4A存在下、塩化メチレン20mlに溶解し、これに
トリクロロアセトニトリル2.3ml(23ミリモル)ついで炭酸
セシウム3.74g(11.5ミリモル)を加えた。室温で4時間攪
はんしたのち、クロロホルムで希釈し、セライト上でろ
過し、ろ液を減圧下濃縮した。残査をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(トルエン/アセトン=4(容積
比))で精製することにより、目的化合物1.84g(収率6
5%)を淡黄色〜無色オイルとして得た。このものの1
−NMRスペクトル(重クロロホルム中、25℃)は、δ
値で8.69ppmにイミノNH水素に帰属できる一重線のシ
グナル、6.56ppmに還元末端炭素上の水素に帰属できる
二重線(スピン−スピンカップリング定数、3.62Hz)の
シグナルを示した。 元素分析値(C162010NCl3として) C H N 計算値(%) 39.01 4.09 2.84 実測値(%) 39.08 4.17 2.81
【0015】
【実施例1】 N−テトラデカノイル−O−(β−D−
グルコピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステルの
製造方法 モレキュラーシーブ4Aの粉末400mgを反応フラスコ
中、減圧下で加熱乾燥し、自然冷却してアルゴン雰囲気
にした。これに、N−テトラデカノイル−L−セリンド
デシルエステル(参考例1)289mg(0.59ミリモル)の塩化
メチレン溶液(5.0ml)を加えた。30分間攪はんした
のちに、テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノ
シル−トリクロロアセトイミデート(参考例2)289mg
(0.59ミリモル)の塩化メチレン溶液 (2ml)を加えた。反
応フラスコを0℃に冷却しながらトリフルオロメタンス
ルホン酸トリメチルシリル260mg(1.17ミリモル)の塩化メ
チレン溶液(1.7ml)を加え、0℃で3時間攪はんし
た。0℃でこれに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10m
l)を加えたのち、室温でクロロホルム50mlによりこの
溶液を希釈した。この懸濁液をセライト上でろ過し、飽
和塩化ナトリウム水溶液30mlで洗浄した。有機層を分離
し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過したのち、減圧
下溶媒を留去した。残査の淡黄色ゲルをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン=15(容積
比)からトルエン/アセトン=4(容積比)までグラジ
エント溶出)で精製することにより、融点68〜69℃のN
−テトラデカノイル−O−(テトラ−O−アセチル−β
−D−グルコピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステ
ル120mg(収率26%)を白色粉末として得た。
【0016】この化合物115mg(0.141ミリモル)をメタノー
ル5.0mlに溶解したのち、1%ナトリウムメトキシドの
メタノール溶液を系のpHが約8.5になるまで(約4
滴)加えた。室温で30分間攪はんしたのち、強酸性カチ
オン交換樹脂(プロトン型)を加え、中和した。クロロ
ホルムで希釈したのち、溶媒を減圧留去し、白色固体を
得た。最後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=9(容積比))で精製す
ることにより、融点116〜117℃、比旋光度[α]D=−
9.9°(c=1.0、クロロホルム中)のN−テトラデカノ
イル−O−(β−D−グルコピラノシル)−L−セリン−
ドデシルエステル50mg(収率55%)を白色粉末として得
た。
【0017】図1に、この化合物の1H−NMRスペク
トル(重クロロホルム/重メタノール=2(容積比)
中、25℃)を示す。図2に、同じく13C−NMRスペク
トル(重クロロホルム/重メタノール=2(容積比)
中、25℃)を示す。 元素分析値(C75679Nとして) C H N 計算値(%) 65.08 10.46 2.17 実測値(%) 64.82 10.55 2.29 図3に、この化合物の5重量%水溶液の示差走査熱分析
曲線を示す。水和結晶から液晶相への転移温度は72℃で
あった。
【0018】
【実施例2】 N−テトラデカノイル−O−(β−D−
ガラクトピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステル
の製造方法 テトラ−O−アセチル−α−D−ガラクトピラノシルブ
ロミド1.28g(3.11ミリモル)、トリフルオロメタンスルホ
ン酸すず1.73g(4.14ミリモル)、及びモレキュラーシーブ
4Aの粉末1.3gを反応フラスコ中、減圧下で乾燥したの
ち、アルゴン雰囲気にした。これに、乾燥塩化メチレン
(10.0ml)を加えた。つづいて、N−テトラデカノイル
−L−セリン−ドデシルエステル500mg(1.04ミリモル)とテ
トラメチル尿素480mg(4.14ミリモル)の塩化メチレン/ト
ルエン(5/3=容積比)混合溶液(40.0ml)を滴々加
え、35℃で18時間反応させた。クロロホルムで希釈した
のち、この懸濁液をセライト上でろ過し、ろ液を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液20mlで洗浄した。有機層を無水
硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、ろ過し、減圧下溶媒
を留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(トルエン/アセトン=15(容積比)からトルエン/
アセトン=4(容積比)までグラジエント溶出)で精製
することにより、無色シロップとしてN−テトラデカノ
イル−O−(テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−L−セリン−ドデシルエステル550mg(収
率65%)を得た。
【0019】この化合物118mg(0.145ミリモル)をメタノー
ル5.0mlに溶解したのち、1%ナトリウムメトキシドの
メタノール溶液を系のpHが約8.5になるまで(約4
滴)加えた。室温で30分間攪はんしたのち、強酸性カチ
オン交換樹脂(プロトン型)を加え、中和した。クロロ
ホルムで希釈したのち、溶媒を減圧留去し、白色固体を
得た。最後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=9(容積比))で精製す
ることにより、融点129〜130℃、比旋光度[α]D=−
3.5°(c=0.5、クロロホルム中)のN−テトラデカノ
イル−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−L−セリン
−ドデシルエステル52mg(収率56%)を白色粉末として
得た。 元素分析値(C75679Nとして) C H N 計算値(%) 65.08 10.46 2.17 実測値(%) 64.90 10.42 2.34 図4に、この化合物の1H−NMRスペクトル(重クロ
ロホルム/重メタノール=2(容積比)中、25℃)を示
す。この化合物の示差走査熱分析曲線は、水和結晶から
液晶相への転移温度が102℃であることを示した。
【0020】
【実施例3】実施例1におけるN−テトラデカノイル−
L−セリン−ドデシルエステルの代わりに各々アルキル
鎖長の異なるセリン長鎖アルキル誘導体を用い、同様な
操作によって、次に示す化合物を得た。 N−ヘキサデカノイル−O−(β−D−グルコピラノシ
ル)−L−セリン−テトラデシルエステル 融点 148〜150℃ N−オクタデカノイル−O−(β−D−グルコピラノシ
ル)−L−セリン−ヘキサデシルエステル 融点 152〜154℃
【0021】
【発明の効果】本発明の化合物は、クロロホルムなどの
疎水性有機溶媒にごく微量溶解させ、気水界面上にラン
グミュアー・ブロジェット法により展開し、適当な基板
上に移しとることによって、分子オーダーの厚さを有す
る有機薄膜を得ることができる。また、これらの化合物
の濃度1重量%以下の水溶液を、手で振り混ぜるか、超
音波処理を施すことによって数十ナノメーターから数ミ
クロンの大きさを持つ小胞体を得ることができる。蒸留
水中に水溶性医薬をあらかじめ溶解させておくことによ
り、小胞体中の水溶液領域に医薬が含有した分子集合体
が、また疎水性物質と混合することにより、小胞体の境
界膜中に疎水性化合物が共存した分子集合体が得られ
る。さらに、水和結晶から液晶相への転移温度が70℃以
上であり、形成される膜の固相での熱安定性が高いこと
が確認できる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の1H−NMRスペクトル(重クロロ
ホルム/重メタノール(2/1、容積比)、25℃、270M
Hz)である。
【図2】実施例1の13C−NMRスペクトル(重クロロ
ホルム/重メタノール(2/1、容積比)、25℃、67.5
MHz)である。
【図3】実施例1の示差走査熱分析曲線(5重量%水溶
液、昇温速度1.0℃/分)である。
【図4】実施例2の1H−NMRスペクトル(重クロロ
ホルム/重メタノール(2/1、容積比)、25℃、270M
Hz)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/06 7457−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のSは還元末端の炭素がO−グリコシド結合に関
    与しているアルドース残基、R及びR’は炭素数12〜
    18個の長鎖アルキル基である)で表わされるセリン長
    鎖アルキル誘導体を疎水部とするO−グリコシド型糖脂
    質。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1186688A1 (en) * 2000-09-07 2002-03-13 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Hollow fibrous organic nanotube and method for producing the same

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