JPH0695587B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JPH0695587B2
JPH0695587B2 JP62244981A JP24498187A JPH0695587B2 JP H0695587 B2 JPH0695587 B2 JP H0695587B2 JP 62244981 A JP62244981 A JP 62244981A JP 24498187 A JP24498187 A JP 24498187A JP H0695587 B2 JPH0695587 B2 JP H0695587B2
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semiconductor laser
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【発明の詳細な説明】 [発明の分野] この発明は半導体レーザ素子に関し、特に、縦方向に複
数の活性層を有し、その遠視野像がほぼ真円になる半導
体レーザ素子に関する。
[従来の技術] 半導体レーザ素子は、光ディスク,光通信あるいはレー
ザプリンタ用の光源として今後益々その応用が多枝にわ
たるであろうと予想されている。そのような発展の過程
において、半導体レーザ素子には、より一層の高出力,
低雑音,短波長などの特性が要求されている。このうち
でも、特に高出力に対する要求は応用システムの高速化
および高性能化に関して非常に重要である。このような
目的を持って、半導体レーザアレイが現在盛んに開発さ
れており、その最大出力は10Wレベルに達している。
第3A図ないし第3C図は従来の半導体素子を示す図であ
り、特に、第3A図は半導体レーザ素子の断面構造を示す
図であり、第3B図は第3A図に示した半導体レーザ素子の
活性層に垂直方向の遠視野像を示す図であり、第3C図は
同じく水平方向の遠視野像を示す図である。
上述の第3A図ないし第3C図に示した従来の半導体レーザ
素子は、D.R.ScifresらによってElectronics Letters,
Vol.19(5),第169頁〜第171頁(1983)に発表された
ものである。第3A図において、n型GaAs基板101上に
は、n−Ga0.6Al0.4Asクラッド層102,活性層103,p−Ga
0.6Al0.4Asクラッド層104,p−GaAsキャップ層105および
電極106がそれぞれ順次積層して構成されている。
上述の第3A図に示した半導体レーザ素子により発振せし
められる光の出力遠視野像のうち、レーザ活性層に垂直
方向の特性が第3B図に示され、平行方向の特性が第3C図
に示されている。高出力特性としては、連続駆動式にお
いて800mWが得られているが、水平遠視野像は第3C図に
示すように、2本のピークを有しており、1点に集光す
る場合、その片方しか利用できない。その上、ピークの
半値全角は約2.0゜と細くなっている。これは横方向に
位置する複数の発光点からの光が位相同期しているた
め、最大発光幅を開口として光が回折されることによる
ものである。
しかし、活性層に垂直な方向のビームの半値全角は第3C
図に示されているように22゜と単体のレーザ素子と同等
の太さになっている。これにより、遠視野像は縦長な楕
円形となり、その縦横比は約11と真円からはかけ離れて
いる。このように、縦横比が1からずれたビームは、レ
ンズで1点に絞り込む場合、すべての光を利用すること
は困難となり、実際にレンズに入射する光量は全パワー
の10%以下になってしまう。これら2つの理由により、
3A図に示した半導体レーザ素子では、総出力800mWのう
ちの40mW以下の光しか集光に寄与しないことになる。
上述の欠点を解決するために、D.G.DeppeらによってApp
lied Physics Letters Vol.50(7),第392頁〜第3
94頁(1987)で発表されたような層に垂直方向に複数の
活性領域を有し、それらから発せられる光を位相同期さ
せるような構造が考えられている。
第4A図ないし第4C図はそのような半導体レーザ素子を示
す図であり、特に、第4A図は断面構造を示し、第4B図は
半導体レーザ素子の活性層に垂直方向の遠視野像を示
し、第4C図は同じく水平方向の遠視野像を示す。
第4A図において、半導体レーザ素子は、n−GaAs基板30
1上に、分子線エピタキシャル(MBE)成長法により、n
−AlxGa1-xAsバッファ層302,4層のp−AlxGa1-xAsクラ
ッド層303,305,307,309,3層のp−量子井戸(QW)構造
の活性層304,306,308を交互にかつGaAsコンタクト層312
を連続的に成長させた後、発光領域の両側にシリコンを
n−AlxGa1-xAsバッファ層302まで達するように拡散さ
せてn型領域310を形成する。最後に、全表面にシリコ
ンより低濃度で浅く亜鉛を拡散311し、シリコン拡散領
域310以外の表面をp型にする。なお、レーザ共振器は
劈開により作製されている。
半導体レーザ素子において、3つの活性層304,306,308
には、シリコン拡散領域310との界面320より電子が注入
されて発光が生じる。そして、この3つの活性層304,30
6,308は光学的に近接しており、結合状態にあるため、
発振レーザ光は位相同期状態となる。これにより、前述
の半導体レーザ素子と同様にして、活性層304,306,308
に垂直方向の開口を大きくすることが可能となり、その
遠視野像は第4B図に示すように半値全角が8.7度とな
り、1つの活性層しか有しない従来の半導体レーザ素子
の値の1/3と細くなっている。しかし、電子の注入され
るのが活性層側面の6箇所320が非常に狭い領域となっ
ているため、発光が6箇所320付近に局在することにな
る。このために、第4C図に示すように、活性層304,306,
308に平行方向の遠視野像は2つのピークを有する形と
なり、真円に近い単一ビームは実現されていないのが現
状である。
上述の電流注入形の半導体レーザ素子としては、亜鉛を
深く拡散した素子も知られており、この構造を適用した
複数活性層半導体レーザ素子も提案されている。
第5A図ないし第5C図はそのような半導体レーザ素子を示
す図であって、特に、第5A図は断面構造を示し、第5B図
は第5A図に示した半導体レーザ素子の活性層に垂直方向
の遠視野像を示し、第5C図は同じく水平方向の遠視野像
を示す。
第5A図に示した半導体レーザ素子は、半導体絶縁性また
はn型GaAs基板401上に、4層のn−AlxGa1-xAsクラッ
ド層402,404,406,408と、3層のn−AlyGa1-yAs活性層4
03,405,407を交互に形成し、最後にn−GaAsコンタクト
層409を成長して形成される。このときの成長法として
は、液相エピタキシャル(LPE)法や、有機金属気相エ
ピタキシャル(DM−VPE)法やMBE法などが適用可能であ
る。次に、最下部のn−AlxGa1-xAsクラッド層402に達
するように表面から亜鉛拡散410を行なう。その後、熱
処理により、最初の拡散領域410のまわりに1〜2μm
程度の亜鉛濃度の比較的低い領域411を形成する。この
領域411はキャリア密度の差により、高濃度亜鉛拡散領
域410や拡散されていない領域より屈折率が大きくなる
ことにより光導波路となる。領域411上のGaAsコンタク
ト層409をエッチングにより取去り、その部分に絶縁物4
40を形成した後、p型電極420とn型電極421を作成す
る。このウエハにより、劈開により共振器を形成した素
子を切離す。
[発明が解決しようとする問題点] 上述のごとく構成されたた従来の半導体レーザ素子にお
いて、前述の第4A図に示した半導体レーザ素子と同様に
して、垂直方向の遠視野像は、第5B図に示すように、通
常の単一活性層素子の1/3程度の細いビームが得られて
いる。しかし、前述のごとく、光導波路を熱処理により
亜鉛の再拡散により作成しているため、制御性に欠けて
おり、かつ光導波路領域411の幅が約2μmと小さくな
ってしまう。このため、水平方向の遠視野像が第5C図に
示すように、垂直方向よりも太いビームとなっている。
また、導波路幅の狭いことは高出力を出射させる場合に
端面での光密度の増大の原因となり、この観点からも、
第5A図に示した半導体レーザ素子は、高出力レーザ素子
として向いていないと考えられている。
その他に、通常のレーザの2重異種接合を2〜3回積層
し、活性層の存在しないp−n逆バイアス界面ではキャ
ルアをトンネルさせる試みもなされているが、駆動時の
電圧が増大し、発熱による劣化が生じるなどの問題点が
あった。このように、従来のいずれの半導体レーザ素子
においても、真円に近いビームでかつ高出力光を発する
ことができるものは皆無であった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、1W以上の高出力
で垂直と水平のビームの拡がり角の比がほぼ1に等しい
真円パターンの光を放射できる半導体レーザ素子を提供
することである。
[問題点を解決するための手段] この発明は2層以上の光を発する第1種半導体層とその
上下に位置しかつ第1種半導体層より禁制帯幅が大き
く、屈折率の小さい第2種および第3種の半導体層を含
む半導体レーザ素子において、第2種および第3種の半
導体層は互いに逆の導電形式を有し、各第2種半導体層
はこの第2種半導体層と同一導電形式のある領域に接し
各第3種半導体層はこの第3種半導体層と同一導電形式
のある領域に接していることにより、導電形式の異なる
領域が櫛形をなし、第1種半導体層に対して水平方向に
光を放出するように構成したものである。
[作用] この発明にかかる半導体レーザ素子は、導電形式の異な
る領域の境界が櫛形となるように形成したので、この境
界部分における禁制帯幅を小さく選ぶことにより、この
部分での立ち上がり電圧が低くなり、選択的に電流が流
れ、光を第1種半導体層に対して水平方向に効率的に放
出できる。
[発明の実施例] 第1A図ないし第1D図はこの発明の一実施例を示す図であ
り、特に、第1A図は断面構造を示し、第1B図はp−n界
面形状を示し、第1C図は第1A図に示した半導体レーザ素
子の活性層に垂直方向の遠視野像を示し、第1D図は同じ
く水平方向の遠視野像を示す。
まず、第1A図を参照して、この発明の一実施例の構成に
ついて説明する。半導体レーザ素子は、半絶縁性のGaAs
基板1上にMBE法を用いてp−AlxGa1-xAsクラッド層2
を1.5μm厚,アンドープの多重量子井戸活性層3を0.1
0μm厚,n−AlxGa1-xAsクラッド層4を1.8μm厚,アン
ドープの多重量子井戸活性層5を0.10μm厚,p−AlxGa
1-xAsクラッド層6を1.8μm厚,アンドープの多重量子
井戸活性層7を0.10μm厚,最後にn−AlxGa1-xAsクラ
ッド層8を1.5μm厚で順次成長させて形成される。こ
のとき、各多重量子井戸活性層3,5,7の禁制帯幅は、各
クラッド層2,4,6,8よりも小さくかつ屈折率は各クラッ
ド層2,4,6,8より大きくなるようにその構造を選択する
ようにした。
次に、上述の成長ウエハの一部をストライプ状にSi3N4
膜13などによって覆い、それ以外の部分をGaAs基板1の
位置までエッチングする。そして、このエッチング部の
右側には、p−AlyGa1-yAsクラッド層9を成長させ、左
側にはn−AlyGa1-yAsクラッド層10を成長させる。この
ときの成長法としては、LPE方やOM−VPE法などが適用可
能であり、片側の成長を実施している間、他方のエッチ
ング面または成長面はSiO2やSi3N4などの誘電体膜によ
り覆うことにより、その部分への結晶成長を防いでい
る。
上述の成長のとき、1度に両側ともn−AlyGa1-yAsクラ
ッド層9,10を成長させてしまい、領域9のみをイオン打
込みや熱拡散の技術を用いて、その導電形式をp型に反
転させるようにしてもよい。但し、両側のクラッド層9,
10は多重量子井戸活性層3,5,7より屈折率が小さく、禁
制帯幅は大きくなるように、その材料を決定させること
が重要である。この実施例では、x=yに選んだ。最後
に、p−AlyGa1-yAsクラッド層9上にp型電極11を形成
し、n−AlyGa1-yAsクラッド層10上にn型電極12を形成
し、長さ360μmの共振器を劈開により形成する。
上述の如くして形成された半導体レーザ素子のp型領域
15とn型領域16の形状を第1B図に示す。但し、GaAs基板
1は絶縁性のものを用いているので、基板1へ電流が流
れないと考えることができる。このように、p−n界面
は櫛形になっており、そのうち活性層3,5,7の存在する
部分のみが2重異種接合構造20をなしている。その他は
AlxGa1-xAsにより同種接合となる。素子作製手順の説明
中において述べたように、活性層3,5,7の禁制帯幅はこ
れら活性層3,5,7を取囲むクラッド層2,4,6,8,9,10に比
べて小さく選ばれているので、p−n界面での立ち上が
り電圧は、2重異種接合部20のみが低くなり、電圧を両
電極に印加した場合には、この異種接合部20に選択的に
電流が流れることになる。
このようにして、活性層3,5,7内にキャリアがp側,n側
より注入されて再結合することにより、発光が効率的に
実現される。この実施例と、前述の第3A図ないし第3C図
および第4A図ないし第4C図に示した例とを比較すると明
らかなように、キャリアの注入される界面が、この実施
例の方が格段に広くなっている。これは、この実施例に
よる半導体レーザ素子では、面状に上下からキャリアが
注入されるのに対して、従来の半導体レーザ素子では、
横方向に線状に注入する点が大きく異なっていることに
基づくものである。これによって、活性層3,5,7の全域
にわたって均一なキャリアの注入が実現され、第4A図な
いし第4C図に示した従来の半導体レーザ素子のように、
出力ビームが水平方向に2つになることはない(第1D
図)。
また、垂直方向の遠視野像は、第1C図に示すように、3
つの活性層3,5,7で発振する光が、それぞれの間のクラ
ッド層4,6にしみ出し、その減衰光の裾同士が重なり会
うことにより、位相同期したパターンとなっている。そ
の垂直方向のビーム半値幅は10.3゜,水平方向のビーム
の半値幅は9.5゜となっており、その比は1.08と非常に
1に近い値をとっていることがわかる。
このように、真円に近いビームはレンズにその80%程度
の光を入射させられ、かつその光を1点の円形スポット
に絞り込むことができる。高出力特性としては、活性層
3,5,7が3つ存在するため、第3A図に示した従来の半導
体レーザ素子の効果と同様にして、単体のレーザ素子に
比べて3倍の出力を発することが可能になる。この実施
例においては、室温連続駆動時において、約200mWの出
力を観測することができた。
なお、第1C図および第1D図に示した測定は、出力180mW
で行なわれたものである。このように、この発明を適用
することにより、この実施例による半導体レーザ素子で
は、ほぼ真円なるビームで200mWもの高出力レーザ光を
発することが可能になっていることがわかる。
次に、2次元に配列されたレーザにこの発明を適用した
実施例について説明する。
第2A図はその断面構造図である。この第2A図に示した実
施例は、まずn−GaAs基板201上に、LPE方により、n−
AlxGa1-xAsクラッド層202を2.0μm厚,無添加のAlxGa
1-yAs活性層203を0.08μm厚,p−AlxGa1-xAsクラッド層
204を1.0μm厚,n−AlxGa1-xAsクラッド層205を1.0μm
厚,無添加AlyGa1-yAs活性層206を0.08μm厚,p−AlxGa
1-xAsクラッド層207を1.0μm厚,n−AlxGa1-xAsクラッ
ド層208を1.0μm厚,無添加AlyGa1-yAs活性層209を0.0
8μm厚,p−AlxGa1-xAsクラッド層210を1.0μm厚,n−A
lxGa1-xAsクラッド層211を1.0μm厚,無添加AlyGa1-yA
s活性層212を0.08μm厚,p−AlxGa1-xAsクラッド層213
を1.5μm厚無添加GaAsコンタクト層214を0.3μm厚で
順次連続的に成長させる。但し、x<yである。
次に、表面から0.5μmの深さまでボロンまたは水素を
全面にイオン注入し、この部分230を高抵抗化させる。
積層されたn型クラッド層202,205,208,211を接続する
領域として、集束イオンビームを用いてSiを打込み、n
型貫通領域221を幅約2μm,周期10μmで形成する。同
様にして、p型貫通領域220として、幅2μmのZnのイ
オンビーム打込みを行なう。これは、n型貫通領域221
の中央に位置させる。これにより、イオン注入されない
領域は3μm幅の5μm周期の形状となる。
これらのイオン注入領域220,221は、最も基板側に位置
する活性層を貫いていることが重要である。続いて、n
型貫通領域表面を覆うようにして、Si3N4膜などのよう
な絶縁膜240を形成する。なお、p型貫通領域の表面の
絶縁膜はエッチングにより取除かれている。最後に、ウ
エハ表面には、n型電極215を形成し、基板側にはn型
電極216を形成し、共振器をへき開により作成する。
第2B図は上述の手順により作成された半導体レーザ素子
のp−n界面形状を表わした図である。第2B図におい
て、斜線部はp領域251であり、その他はn領域250であ
る。但し、表面のボロンしか注入されていない領域230
は高抵抗であるので、両領域250,251には含まれない。
前述の第1A図ないし第1C図に示した実施例と同様にし
て、この発明の実施例による半導体レーザ素子のp−n
界面は、櫛形になっておりかつその形状のものが横方向
に配列されていることがわかる。p−n界面のうち、立
ち上がり電圧の低い部分は太い線で示された部分252と
なる。これは、この部分のみが2重異種接合構造をとっ
ているためである。両電極間に適当な電圧を印加する
と、この異種接合p−n界面252の部分で効率的にキャ
リアの注入が起こり、これによりレーザ発振を実現す
る。
第2C図(a)は第2A図における線A−A′方向でのエネ
ルギバンド図であり、第2C図(b)はそのときの屈折率
分布260と光強度分布261を示す図である。
第2C図(a)に示すエネルギバンド図から4層の活性層
203,206,209,212でのみ電子と正孔の再結合が効率的に
起こることがわかる。屈折率分布260は活性層AlyGa1-yA
sとクラッド層AlxGa1-xAsの混晶比がx>yの関係を有
していることより、活性層203,206,209,212でのみ屈折
率が大きくなる。周期は約2μmである。この屈折率分
布260により光強度分布261は、活性層203,206,209,212
にピークの局在する形状でかつ各ピークの裾はクラッド
層10で重なり合うようになっている。この重なりが縦方
向(A−A′方向)の光の結合を生じせしめるのであ
る。
第2D図は第2A図に示した線B−B′方向の屈折率分布27
0と光強度分布271を示す図である。n型貫通領域221と
p型貫通領域220において、屈折率が小さくなるのは、
この部分のキャリア濃度が5〜10×1018cm-3程度に大き
くなっていることによるものである。但し、各クラッド
層でのキャリア濃度は1〜1.5×1018cm-3である。線A
−A′方向と同様にして、nまたはp型貫通領域220,22
1で光強度が減衰し、2重異種接合p−n界面部252にそ
のピークが局在する形となる。光の結合も線A−A′方
向と同様の原理により実施されている。
上述のごとく、2次元の配列された発光点252からのレ
ーザ光は光結合により位相同期した状態となる。出力80
0mW時の遠視野像は第2D図(垂直方向)および第2E図
(水平方向)に示すように、垂直方向半値幅4.2゜,水
平方向半値幅2.5゜となっている。楕円率は1.68で、前
述の実施例よりも大きな値となっているが、その高出力
光を発する能力を考え合わせれば、十分応用上問題のな
い値であると判断できる。また、ここでは、4×4の2
次元位相同期レーザアレイを示した原理的には任意のマ
トリクス状アレイの作成が可能である。
なお、上述の実施例の他に、活性層の構造としては、GR
IN−SCH(Graded Index Separate Confinement Het
erostructure)を適用することや、光ガイド層を挿入す
ることも考えられる。活性層を多重量子井戸構造にし、
イオン注入や不純物拡散により、無秩序化することで横
方向の屈折率差を作りつけることもできる。その他に、
レーザを構成する材料の異なるものや、前述の実施例と
すべての導電形式が逆のものや結晶成長法の異なるもの
なども考えられる。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、導電形式の異なる領
域の境界が櫛形となるように形成することにより、高出
力を発しかつ出力ビームの楕円率が1に近い(ビーム形
状の真円に近い)レーザ光を半導体層に対して水平方向
に効率よく放出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図はこの発明の一実施例の断面構造図である。第1B
図はこの発明の一実施例のp−n界面形状を示す図であ
る。第1C図はこの発明の一実施例の活性層に垂直方向の
遠視野像を示す図である。第1D図は同じく水平方向の遠
視野像を示す図である。第2A図はこの発明の他の実施例
の断面構造図である。第2B図はこの発明の他の実施例の
p−n界面形状を示す図である。第2C図(a)は第2A図
に示した線A−A′方向のエネルギバンドを示す図であ
り、第2C図(b)は同じく線A−A′方向の屈折率分布
と光強度分布を示す図であり、第2C図(c)は同じく線
B−B′方向の屈折率分布と光強度分布を示す図であ
る。第2D図はこの発明の他の実施例の活性層に垂直方向
の遠視野像を示す図である。第2E図は同じく水平方向の
遠視野像を示す図である。第3A図,第4A図,第5A図は従
来の半導体レーザ素子の断面構造を示す図である。第3B
図,第4B図,第5B図は従来の半導体レーザ素子の活性層
に垂直方向の遠視野像を示す図である。第3C図,第4C
図,第5C図は同じく水平方向の遠視野像を示す図であ
る。 図において、1はGaAs基板、2,6はp−AlxGa1-xAsクラ
ッド層、3,5,7は多重量子井戸活性層、4,8はn−AlxGa
1-xAsクラッド層、9はp−AlyGa1-yAsクラッド層、10
は−AlyGa1-yAsクラッド層、11はp型電極、12はn型電
極、203,206,209,212は無添加AlyGa1-yAs活性層、202,2
05,208,211はn−AlxGa1-xAsクラッド層、204,207,210,
213はp−AlxGa1-xAsクラッド層、214は無添加GaAsコン
タクト層、220はp型貫通領域、221はn型貫通領域を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 完益 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−225680(JP,A) 特開 昭59−152683(JP,A) 特開 昭56−15094(JP,A) 特開 昭57−115892(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2層以上の光を発する第1種半導体層と、
    前記第1種半導体層の上下に位置しかつ前記第1種半導
    体層より禁制帯幅が大きく、屈折率の小さい第2種およ
    び第3種の半導体層を含み、前記第1種の半導体層に対
    して平行な方向にレーザ光を導波する半導体レーザ素子
    において、 前記第2種の半導体層と前記第3種の半導体層は互いに
    逆の導電形式を有し、前記各第2種半導体層は該第2種
    半導体層と同一導電形式のある領域に接し、前記各第3
    種半導体層は該第3種半導体層と同一導電形式のある領
    域に接していることにより、導電形式の異なる領域の境
    界が櫛形をなし、かつ隣接する第1種半導体層で発生せ
    しめられるレーザ光同志は光学的に結合するように前記
    第1種半導体層を配置することを特徴とする、半導体レ
    ーザ素子。
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