JPH0696476B2 - 器体内での目的物質による結晶成長手段に用いる当該器体への離型剤付与方法 - Google Patents

器体内での目的物質による結晶成長手段に用いる当該器体への離型剤付与方法

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JPH0696476B2 JP22112889A JP22112889A JPH0696476B2 JP H0696476 B2 JPH0696476 B2 JP H0696476B2 JP 22112889 A JP22112889 A JP 22112889A JP 22112889 A JP22112889 A JP 22112889A JP H0696476 B2 JPH0696476 B2 JP H0696476B2
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敬志 横山
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、不活性ガス雰囲気内等における坩堝とか鋳型
などの器体内で、シリコンなどを加熱融解し、これを冷
却固化することで、当該器体内の同上シリコン等による
結晶を成長させ、かくして得られた結晶成長物を、器体
から取り出すようにした結晶の成長方法を実施するに当
り、結晶成長物を器体から離型し易くするため、予め当
該器体に対して離型剤を施すのに用いて好適な離型剤付
与方法に関する。
《従来の技術》 従来のこの種結晶性長方法では、坩堝や鋳型の器体に固
形のシリコンを入れ、これを不活性ガス雰囲気などの所
定環境下にあって加熱融解し、これを冷却固化すること
で、上記シリコンなどによる結晶を成長させて結晶成長
体を得、これを上記の器体から離型させるようにしてい
る。
ところで、同上方法を実施するには、当該結晶成長体が
器体に固着してしまい離型できなくなってしまうことか
ら、第4図のように離型剤aなるものを、上記の器体内
表面bに付着させておき、結晶成長体cが気体dに固着
するのを防止するようにしているが、これまでの離型剤
aとしては、目的物質としてのシリコン等に対しては、
Si3N4の如き高融点粉末を用いるようにしている。
従って、上記高融点粉末である離型剤aは、確かに融解
したシリコンを、器体内表面bに付着させないこととな
るのであるが、この際、当該粉末は結晶成長の核となる
ので、小さな結晶が無数に形成されることとなって、大
きな結晶の成長を期待することができず、そして、かか
る離型剤aは可成り高価なものであるばかりか、得られ
た結晶成長体cの表面には、離型剤aである上記粉末が
固着してしまうこととなるため、これを除去しなければ
ならず、そのためには結晶成長体につき、これを研磨し
なければならず、当該除去処理に多くの時間と労力とを
費しているのが現状である。
《発明が解決しようとする課題》 本発明は、上記従来の結晶成長方法が有する欠陥につき
検討した結果、得られた新規な結晶成長手段にあって、
当該手段に用いられる離型剤付与方法に係るものである
が、上記の結晶成長手段なるものは、以下の如き内容を
有している。
すなわち、従来の高融点粉末を器体に付着するといった
発想に依存することなく、シリコン等の目的物質より
も、低融点の離型剤を採択し、当該目的物質を加熱融解
させたとき、当該融解目的物質と器体との間に融解した
上記離型剤融液が介在されるようにして、融解目的物質
が直接器体に接触しないようになし、かくして、当該離
型剤融液を結晶成長の核とすることで、充分に大きな結
晶まで成長させ得るようになし、しかも、これを冷却固
化して結晶成長物が得られたとき、まだ離型剤融液が固
化されないよう、当該離型剤に低融点のものが選択さ
れ、離型を極めて容易に行い得るようにすると共に、結
晶成長物から離型剤を除去するにも、これを同種物質の
湯に漬けるといった簡易な手段により迅速にこれをなし
得るようにしたものである。
本発明は上記結晶成長手段にあって、器体に上記離型剤
を単に投入し、これを融解して使用するのではなく、先
ず、当該器体に多孔質物質を採択し、この器体に投入し
た低融点の離型剤を加熱融解することで、これを多孔質
物質内に含浸、さらにこれを冷却固化させるようにする
のであり、このようにして得られた器体を用いること
で、これが加熱された際、固化状態の離型剤が離型剤融
液として、器体の内表面に浸出してくるようにし、これ
により離型効果を充分に発揮し得るようにすると共に、
使用の都度離型剤を供与しなくても、その後の何回かの
使用に際しても、含浸されている離型剤の浸出により結
晶成長物を効率よく生産し得るようにするのが、目的で
ある。
《課題を解決するための手段》 本願は、上記の目的を達成するため、結晶成長用の目的
物質を、所定の器体内にて加熱融解して融解目的物質を
得、これを冷却固化することによって、当該融解目的物
質による結晶成長物を、前記器体に予め施しておいた離
型剤が固化されて同上器体に固着してしまう以前に、当
該器体から取り出すようにした結晶成長手段において、
上記器体への離型剤付与が、多孔質物質により形成され
た当該器体の内表面層上に、予め目的物質よりも低融点
である離型剤を塗布した後、これを不活性ガス雰囲気内
にて加熱融解し、これにより得られた離型剤融液を、上
記内表面層内に含浸させた後、これを冷却固化してなさ
れていることを特徴とする器体内での目的物質による結
晶成長手段に用いる当該器体への離型剤付与方法を提供
しようとするものである。
《作用》 本発明に係る器体は、少なくとも内表面層のみが多孔質
物質によって形成されているので、これにシリコン等の
結晶を成長すべき目的物質よりも低融点の離型剤を塗布
しておき、不活性ガス雰囲気内にて加熱融解すれば、こ
れにより得られた離型剤融液が多孔質物質中に染み込
み、これを冷却することで多孔質物質中に離型剤が含浸
固化される。
従って、このようにして得た器体により結晶成長物を生
産すれば、目的物質の加熱による融解に先行して、当該
器体の離型剤が融け出し、器体の内表面に浸出してくる
から、これにより器体と融解目的物質との間に離型剤融
液が介装され、その後の冷却工程により目的物質の結晶
が成長するが、この際、融解目的物質は器体に接触せ
ず、巨大な結晶をもった結晶成長物が得られ、これが固
化状態となっても離型剤融液は固化しないので、結晶成
長物を器体から容易に取り出すことができ、器体の含浸
されている離型剤は、当該結晶成長物の一回の生産で消
尽されてしまうことなく、残留しているので、当該器体
は、その含浸量に対応して何回でも、離型剤の供与を受
けることなしに使用でき、加熱によりその都度器体の内
表面に浸出して来ることで、離型剤としての前記した役
割を果すこととなる。
《実施例》 本発明に係る器体への離型剤付与方法につき図面を参照
してこれを説示すると、先ず器体1には多孔質物質とし
てのカーボン、窒化硅素その他のセラミックスを用いる
が、この際器体1全体を多孔質物質により形成して、内
表面1a内に内表面層1bを設けるようにして、その内表面
1aの所要深さだけに多孔質物質による内表面層1bを形成
することもでき、さらには、上記カーボンの内表面に、
例えば、200〜500μm程度の厚さに窒化硅素をコーティ
ングするようにしてもよい。
このようにして用意された器体1の内表面1aには、シリ
コン等の結晶成長物を得るための後述目的物質2より
も、低融点である離型剤3を均一に塗布しておくのであ
る。
次に、第2図に示す如く上記の器体1の不活性ガス雰囲
気4内にて、高周波加熱コイル等の加熱源5により加熱
することで、当該離型剤3を融かせば、これによって得
られた離型剤融液3aが、多孔質物質により形成された器
体1の内表面層1bに中に染み込んで行き、次いで加熱源
5による加熱を止めて冷却すれば、内表面層1b中の離型
剤融液が固化して、第3図に示す如き含浸固化離型剤3b
が得られることとなる。
ここで、上記離型剤3としては、前記の如く目的物質2
よりも低融点であることが必要であるが、さらに次の如
き物質を有することが必要であるか、望ましい。
すなわち、当然不可欠であるのは、目的物質に対して離
型剤3が溶解しないことであり、融解しては本発明の目
的を充分に達成できず、再使用ができないと共に、目的
物質の特性を劣化させてしまうからである。
また、目的物質と反応してしまうような離型剤3では問
題にならない。
さらに、望ましい条件としては、高沸点であり蒸気圧の
低い物質中から離型剤3を選定するのがよく、このよう
な物質を用いれば、加熱使用中に蒸発により当該離型剤
3が無くなってしまうようなこともない。
次に、目的物質と離型剤の比重についてであるが、両物
質の比重が同じでも、大小の差異があっても本発明は実
施し得るが、もちろん極端に比重が大きくなると、両物
質の分離が生じ、この結果、融解目的物質は直接に器体
1の内表面1aに接触してしまうこととなるから、本発明
の後に詳記する離型の効果はなくなり、目的物質による
結晶成長物に、クラックを生ずることにもなる。
ここで、上記の諸条件を考慮して、例えば、目的物質シ
リコンに対して、採択することのできる離型剤を挙げる
と以下の通りである。
今、ここで具体例を示せば、前記した如くカーボンに窒
化珪素を200〜500μm程度コーティングした鋳型を器体
として用い、その内表面にCaCl2を均一に塗り付けた
後、これを800〜900℃にて不活性ガス雰囲気中で加熱、
これにより得たCaCl2の離型剤融液を、上記窒化硅素の
多孔質である内表面層中に染み込ませ、その後室温にも
どすことで、CaCl2による含浸固化離型剤を得た。
このようにして得た器体1を用いて、シリコン等による
結晶成長物を得るには、第3図の如く不活性ガス雰囲気
4内に配置した器体1内に目的物質2を載置し、先ず加
熱源5によって、これを加熱融解することとなる。
これにより、Si等の目的物質2は1450℃で融解し、融解
目的物質となるが、このとき、既に低融点である含浸固
化離型剤3bは、融解して多孔質である器体1の内表面層
1bから浸出し、これが当該器体の内表面1a上にて離型剤
融液層3cを形成するから、この上に融解目的物質が存す
ることとなり、既述のように融解目的物質は器体1と直
接に触れることがないから、加熱源5による加熱を止め
て冷却することで、目的物質による巨大な結晶の成長が
得られる。
かくして、結晶成長物が得られたならば、上記離型剤融
液層3cが冷却固定化されて器体1に固着してしまう以前
に、当該結晶成長物を器体1から取り出すのである。
その後は、離型剤融液がまた多孔質である器体1の内表
面層1b中に染み込んで行き、ここで冷却固化される。
従って、当該器体1をそのまま再使用して、結晶成長の
用に供すれば、含浸されていた離型剤が浸出してくるこ
とができる。
尚、上記のようにして得られた結晶成長物には、前記の
離型剤が付着したまま冷却固化されることとなるから、
これを除去するには、同じ離型剤の溶湯等に漬けるなど
の方法により、これを容易に除去することができる。
《発明の効果》 本発明は以上のようにして実施し得るものであるから、
これにより得られた器体を用いれば、結晶成長物の生産
に際し、その都度、離型剤を補給することなしに、何回
でも使用することができ、その都度、多孔質である器体
から浸出して離型剤融液層が形成されるから、均一な離
型剤のコーティングが常に保証されることとなる。
従って、本発明による器体を用いて目的物質の結晶成長
を行えば、巨大な結晶をもった成長物を得ることができ
ると共に、器体の結晶成長物が触れないので、当該成長
物にも器体にもクラックが生ずることなく、また離型も
容易となり、結晶成長物からの離型剤除去作業も簡易に
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明に係る離型剤付与方法を示す夫
々工程初期状態、工程終期状態における器体の部分正面
説明図、第3図は同上方法による器体を用いた結晶成長
物生産の一態様を示す正面説明図、第4図は従来の離型
剤付与方法に用いられている坩堝の工程初期状態を示し
た縦断正面説明図である。 1……器体 1b……器体の内表面層 2……目的物質 3……離型剤 3a……離型剤融液 4……不活性ガス雰囲気

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶成長用の目的物質を、所定の器体内に
    て加熱融解して融解目的物質を得、これを冷却固化する
    ことによって、当該融解目的物質による結晶成長物を、
    前記器体に予め施しておいた離型剤が固化されて同上器
    体に固着してしまう以前に、当該器体から取り出すよう
    にした結晶成長手段において、上記器体への離型剤付与
    が、多孔質物質により形成された当該器体の内表面層上
    に、予め目的物質よりも低融点である離型剤を塗布した
    後、これを不活性ガス雰囲気内にて加熱融解し、これに
    より得られた離型剤融液を、上記内表面層内に含浸させ
    た後、これを冷却固化してなされていることを特徴とす
    る器体内での目的物質による結晶成長手段に用いる当該
    器体への離型剤付与方法。
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