JPH069679B2 - 排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法 - Google Patents
排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法Info
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- JPH069679B2 JPH069679B2 JP10685885A JP10685885A JPH069679B2 JP H069679 B2 JPH069679 B2 JP H069679B2 JP 10685885 A JP10685885 A JP 10685885A JP 10685885 A JP10685885 A JP 10685885A JP H069679 B2 JPH069679 B2 JP H069679B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、燃焼排ガスの排煙脱硫装置から排出される廃
水中のフツ素を消石灰などによつて一次処理を行なつた
のち、さらにフツ素濃度を低下させる方法に関する。
水中のフツ素を消石灰などによつて一次処理を行なつた
のち、さらにフツ素濃度を低下させる方法に関する。
(従来の技術) 従来、排煙脱硫廃水中のフツ素濃度を15mg/以下
(全国一律規制)にする方法としては、第2図に示すよ
うな方法等がある。
(全国一律規制)にする方法としては、第2図に示すよ
うな方法等がある。
第2図において、石炭などを燃料とする燃焼排ガスは、
石灰−石膏法による脱硫装置により、ばいじんおよび硫
黄酸化物等が除去されたのち清浄ガスとして放出される
が、その燃料に起因するF、Cl、SO4、重金属類等を含
む排煙脱硫廃水1が排出される。この排煙脱硫廃水1を
pH調整工程aに導き、消石灰4を加えてpH7〜11に調
整し、廃水1中のFおよび重金属類をそれぞれ難溶性の
フツ化カルシウム(CaF2)および水酸化物等として析出さ
せるが、同時に廃水1中のSO4に起因して石膏(CaSO4・2
H2O)も析出する。その際、凝集沈殿工程cで沈降分離
されたCaF2、CaSO4・2H2O等を含む凝沈汚泥3の一部をpH
調整工程aに循環して、CaF2およびCaSO4・2H2Oの結晶粗
大化をはかり、後続の凝集沈殿工程cの沈降分離および
脱水工程dの脱水を容易にするとともに、石膏の過飽和
度を低減させ、スケーリングの緩和をはかつている。続
いて、熟成工程bのおいて、Fの除去性向上のためCaF2
の晶析および結晶成長を行なつたのち、凝集沈殿工程c
に導き、高分子凝集剤5を添加してCaF2および水酸化物
等を粗大フロツク化したのち、沈降分離する。沈降分離
した凝沈汚泥3は、脱水工程dに導き、脱水したのち処
分する。そして、F等を除去した凝集沈殿工程cからの
排水2aは、なお石膏の過飽和が解消されておらず、次
工程(例えば過など)において石膏スケーリングの障
害を起こすため、調整工程eにおいて、調整水6を添加
して過飽和を解消するか、もしくはNaOHおよびNa2CO3を
添加して高pH(pH10.0以上)とし、カルシウムを除
去操作をした後、次工程に送るか、あるいは直接処理水
2として排出される。
石灰−石膏法による脱硫装置により、ばいじんおよび硫
黄酸化物等が除去されたのち清浄ガスとして放出される
が、その燃料に起因するF、Cl、SO4、重金属類等を含
む排煙脱硫廃水1が排出される。この排煙脱硫廃水1を
pH調整工程aに導き、消石灰4を加えてpH7〜11に調
整し、廃水1中のFおよび重金属類をそれぞれ難溶性の
フツ化カルシウム(CaF2)および水酸化物等として析出さ
せるが、同時に廃水1中のSO4に起因して石膏(CaSO4・2
H2O)も析出する。その際、凝集沈殿工程cで沈降分離
されたCaF2、CaSO4・2H2O等を含む凝沈汚泥3の一部をpH
調整工程aに循環して、CaF2およびCaSO4・2H2Oの結晶粗
大化をはかり、後続の凝集沈殿工程cの沈降分離および
脱水工程dの脱水を容易にするとともに、石膏の過飽和
度を低減させ、スケーリングの緩和をはかつている。続
いて、熟成工程bのおいて、Fの除去性向上のためCaF2
の晶析および結晶成長を行なつたのち、凝集沈殿工程c
に導き、高分子凝集剤5を添加してCaF2および水酸化物
等を粗大フロツク化したのち、沈降分離する。沈降分離
した凝沈汚泥3は、脱水工程dに導き、脱水したのち処
分する。そして、F等を除去した凝集沈殿工程cからの
排水2aは、なお石膏の過飽和が解消されておらず、次
工程(例えば過など)において石膏スケーリングの障
害を起こすため、調整工程eにおいて、調整水6を添加
して過飽和を解消するか、もしくはNaOHおよびNa2CO3を
添加して高pH(pH10.0以上)とし、カルシウムを除
去操作をした後、次工程に送るか、あるいは直接処理水
2として排出される。
しかしながら、上記従来方法は、下記の欠点を有する。
排煙脱硫廃水1は、F以外にもCaF2の析出・熟成・分離
に影響(錯塩の形成によるCaF2析出阻害、晶析速度の低
下など)を与える重金属類等の不純物を他種類含んでお
り、かつその水質は、燃料条件および排ガス処理システ
ムの構成並びにその操作条件等により大巾に変動するた
め、従来の方法では、処理水F濃度を安定して15mg/
以下にすることは困難であり、さらに規制の厳しい一
部都道府県条例にみられる基準値8mg/以下とするこ
とは、不可能であつた。
に影響(錯塩の形成によるCaF2析出阻害、晶析速度の低
下など)を与える重金属類等の不純物を他種類含んでお
り、かつその水質は、燃料条件および排ガス処理システ
ムの構成並びにその操作条件等により大巾に変動するた
め、従来の方法では、処理水F濃度を安定して15mg/
以下にすることは困難であり、さらに規制の厳しい一
部都道府県条例にみられる基準値8mg/以下とするこ
とは、不可能であつた。
一方、凝集沈殿工程cの小澄水は、石膏過飽和度が高く
(例えば過飽和度1.2〜2.0)、次工程以下の石膏
スケールの障害を防止するため、後続の調製工程が不可
決である。たとえば、炭酸ソーダで脱カルシウムをする
場合においては、石膏過飽和度を下げるため多量の炭酸
ソーダとNaOHを必要とし、そのためpHが10以上とな
り、放流水基準に適合するように再びpHを再調整しなけ
ればならない。さらに、それによつて生じた多量の沈殿
物(炭酸カルシウム)の処分が問題であつた。また、石
膏過飽和度の解消のために単に希釈する場合は、希釈水
量が廃水量とほぼ同量も必要なケースがあり、廃水量が
大巾に上積みされる問題があつた。
(例えば過飽和度1.2〜2.0)、次工程以下の石膏
スケールの障害を防止するため、後続の調製工程が不可
決である。たとえば、炭酸ソーダで脱カルシウムをする
場合においては、石膏過飽和度を下げるため多量の炭酸
ソーダとNaOHを必要とし、そのためpHが10以上とな
り、放流水基準に適合するように再びpHを再調整しなけ
ればならない。さらに、それによつて生じた多量の沈殿
物(炭酸カルシウム)の処分が問題であつた。また、石
膏過飽和度の解消のために単に希釈する場合は、希釈水
量が廃水量とほぼ同量も必要なケースがあり、廃水量が
大巾に上積みされる問題があつた。
そこで、上記問題を解決するため、本発明者らは、排水
の水質分析結果から『カルシウム指数(Ica)』を算定
し、その値が適正範囲よりも低い場合、廃水または廃水
処理工程中で、Icaが適正値となるように、塩酸(HCl)、
塩化カルシウム(CaCl2)、さらには塩化アルミニウム(Al
Cl3)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等の塩素含有物質を
添加することにより、石灰乳または消石灰粉中和法によ
る廃水中のF処理において、処理水中のFを安定して1
5mg/以下とすることを提案した。しかし、この処理
法においても、処理水中のFを8mg/以下にすること
は困難である。
の水質分析結果から『カルシウム指数(Ica)』を算定
し、その値が適正範囲よりも低い場合、廃水または廃水
処理工程中で、Icaが適正値となるように、塩酸(HCl)、
塩化カルシウム(CaCl2)、さらには塩化アルミニウム(Al
Cl3)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等の塩素含有物質を
添加することにより、石灰乳または消石灰粉中和法によ
る廃水中のF処理において、処理水中のFを安定して1
5mg/以下とすることを提案した。しかし、この処理
法においても、処理水中のFを8mg/以下にすること
は困難である。
また、本発明者らは、凝集沈殿工程の上澄水に、フツ化
カルシウム(CaF2)および石膏(CaSO4・2H2O)からなる種晶
を添加・混合したのち、該種晶を分離すれば、処理水中
のFを安定して8mg/以下とすることができると同時
に、次工程以降のスケーリング障害がほぼ解消すること
を提案した(特願昭58−2343)。しかしながら、
この方法では、本来難沈降性のCaF2沈降性のよいCaSO4・
2H2Oと共沈させることにより、処理性に支障(浮遊性Ca
F2が高く、処理水中のF濃度が高くなる)を来すことな
く該種晶を効果的に利用するものであつが、CaF2を一定
の比率以上に増すと、共沈作用を失われ処理性に支障を
来たす傾向にあつた。さらに、系外よりCaF2を添加する
ため、沈殿物量が増えるという欠点があつた。
カルシウム(CaF2)および石膏(CaSO4・2H2O)からなる種晶
を添加・混合したのち、該種晶を分離すれば、処理水中
のFを安定して8mg/以下とすることができると同時
に、次工程以降のスケーリング障害がほぼ解消すること
を提案した(特願昭58−2343)。しかしながら、
この方法では、本来難沈降性のCaF2沈降性のよいCaSO4・
2H2Oと共沈させることにより、処理性に支障(浮遊性Ca
F2が高く、処理水中のF濃度が高くなる)を来すことな
く該種晶を効果的に利用するものであつが、CaF2を一定
の比率以上に増すと、共沈作用を失われ処理性に支障を
来たす傾向にあつた。さらに、系外よりCaF2を添加する
ため、沈殿物量が増えるという欠点があつた。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の方法では、全国一律基準F15mg/以下を安定
して得られない欠点があり、特に塩素含有量の低い石炭
を燃料とする、排煙脱硫廃水は、廃水中のアルミニウム
とFのモル比、pH調整工程でのpH等を満足な条件に設定
しても、F15mg/以下とならないだけでなく、8mg
/以下にすることは不可能な事態に直面し、問題解決
のため鋭意検討の結果本発明に至つた。
して得られない欠点があり、特に塩素含有量の低い石炭
を燃料とする、排煙脱硫廃水は、廃水中のアルミニウム
とFのモル比、pH調整工程でのpH等を満足な条件に設定
しても、F15mg/以下とならないだけでなく、8mg
/以下にすることは不可能な事態に直面し、問題解決
のため鋭意検討の結果本発明に至つた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、排煙脱硫酸廃水のフツ素を固定除去する廃水
処理方法において、前記廃水に消石灰を添加してpH2〜
4に調整する第1工程、さらに消石灰を添加してpH7〜
9に調整する第2工程、前記2工程で生成された沈殿物
を分離する第3工程、第3工程で得られる上澄水に溶解
性炭酸アルカリ化合物を添加する第4工程、前記第4工
程で生成された沈殿物を分離する第5工程、該沈殿物を
鉱酸酸性で分解する第6工程からなり、前記第6工程で
発生する気体は前記第4工程の混合液と接触させ、かつ
前記第6工程で得られる分解液は前記第1工程に返送す
ることを特徴とする排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法
に関する。
処理方法において、前記廃水に消石灰を添加してpH2〜
4に調整する第1工程、さらに消石灰を添加してpH7〜
9に調整する第2工程、前記2工程で生成された沈殿物
を分離する第3工程、第3工程で得られる上澄水に溶解
性炭酸アルカリ化合物を添加する第4工程、前記第4工
程で生成された沈殿物を分離する第5工程、該沈殿物を
鉱酸酸性で分解する第6工程からなり、前記第6工程で
発生する気体は前記第4工程の混合液と接触させ、かつ
前記第6工程で得られる分解液は前記第1工程に返送す
ることを特徴とする排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法
に関する。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
(1) 廃水の水質分析結果から『カルシウム指数
(Ica)』を算定し、その値が適正範囲よりも低い場
合、廃水または廃水処理工程中でIcaが適正値となるよ
うに、後述の塩化カルシウム(CaCl2)を含む酸分解液を
添加することにより、石灰乳または消石灰粉中和法によ
る廃水中のF処理において、処理水中のFを安定して1
5mg/以下とする。
(Ica)』を算定し、その値が適正範囲よりも低い場
合、廃水または廃水処理工程中でIcaが適正値となるよ
うに、後述の塩化カルシウム(CaCl2)を含む酸分解液を
添加することにより、石灰乳または消石灰粉中和法によ
る廃水中のF処理において、処理水中のFを安定して1
5mg/以下とする。
(2) 上記F処理安定操作条件として、Ica値に着目する
ことにより、脱硫廃水の性状から高い信頼度で石灰乳ま
たは消石灰粉中和法による廃水中のF処理水質を推定で
きる。
ことにより、脱硫廃水の性状から高い信頼度で石灰乳ま
たは消石灰粉中和法による廃水中のF処理水質を推定で
きる。
(3) さらに、Fが15mg/以下となつた上記処理水
を放流水質基準内のpH8.0〜8.6で溶解性炭酸アル
カリで脱カルシウムを行なうことにより、Fを安定して
8mg/以下にすることができる。さらに、脱カルシウ
ムに必要な溶解性炭酸アルカリ量が少なくて済むだけで
なく、処理水を放流水質基準内のpH5.8〜8.6とす
るためにpHを再調整する必要がない。
を放流水質基準内のpH8.0〜8.6で溶解性炭酸アル
カリで脱カルシウムを行なうことにより、Fを安定して
8mg/以下にすることができる。さらに、脱カルシウ
ムに必要な溶解性炭酸アルカリ量が少なくて済むだけで
なく、処理水を放流水質基準内のpH5.8〜8.6とす
るためにpHを再調整する必要がない。
(4) 上記(3)項の脱カルシウム操作により生成された汚
泥の酸分解液を、上記(1)項の工程に利用することによ
り、汚泥発生量が減る。
泥の酸分解液を、上記(1)項の工程に利用することによ
り、汚泥発生量が減る。
(5) 汚泥の酸分解により発生するガスを上記脱カルシ
ウム操作で再利用することにより、溶解性炭酸アルカリ
の注入量が少くて済む。
ウム操作で再利用することにより、溶解性炭酸アルカリ
の注入量が少くて済む。
(6) 最終処理水の石膏過飽和度が解消され、次工程以
降のスケーリング障害が生じない。
降のスケーリング障害が生じない。
(作用) 第1図に、本発明に係る廃水処理工程の構成を示す。
F、SO4、重金属類等を含む排煙脱硫廃水1は、先ずpH
調整工程aに導き、消石灰4および後述する酸分解液9
によりpHを2〜4に調整し、廃水1中のSO4を下記(1)式
に示すように反応させ、CaSO4・2H2Oとして析出させる。
調整工程aに導き、消石灰4および後述する酸分解液9
によりpHを2〜4に調整し、廃水1中のSO4を下記(1)式
に示すように反応させ、CaSO4・2H2Oとして析出させる。
SO4 2-+Ca2++2H2OCaSO4・2H2O (1) この場合、酸分解液9には、後述するように過剰のHC
l、Ca2+、Cl-およびFが多量に含まれている。同時に、
凝集沈殿工程cから返送される凝集沈澱汚泥3中の金属
水酸化物が低pH雰囲気にさらされることにより、下記
(2)式に従つて再溶解し、従来法では水酸化物により表
面を汚染され、低減した凝集沈殿汚泥3中のCaSO4・2H2
Oの種晶効果が回復し、後段の熟成工程b、凝集沈殿工
程cおよび処理水2aのCaSO4・2H2Oの過飽和度を低減す
る作用がある。
l、Ca2+、Cl-およびFが多量に含まれている。同時に、
凝集沈殿工程cから返送される凝集沈澱汚泥3中の金属
水酸化物が低pH雰囲気にさらされることにより、下記
(2)式に従つて再溶解し、従来法では水酸化物により表
面を汚染され、低減した凝集沈殿汚泥3中のCaSO4・2H2
Oの種晶効果が回復し、後段の熟成工程b、凝集沈殿工
程cおよび処理水2aのCaSO4・2H2Oの過飽和度を低減す
る作用がある。
M(OH)m+mH+Hm++mH2O (2) ここで、Mは金属、mはMの電荷数である。
また、pH調整工程aのpH2〜4は、Fと共に廃水中に含
まれかつ難処理性であるホウフツ化物(例えばBF4 -)
を、もともと廃水中に存在するか、もしくは外部添加す
るアルミニウム(Al)によりCaF2として除去可能なAl−F
錯体(例えばAF2 +)に変換する下記(3)式に示す反応の
ための適正範囲であり、F処理性能を安定させる作用が
ある。
まれかつ難処理性であるホウフツ化物(例えばBF4 -)
を、もともと廃水中に存在するか、もしくは外部添加す
るアルミニウム(Al)によりCaF2として除去可能なAl−F
錯体(例えばAF2 +)に変換する下記(3)式に示す反応の
ための適正範囲であり、F処理性能を安定させる作用が
ある。
BF4 -+2Al3++3H2O2AlF2 ++H3BO3+3H+ (3) ここで、上記(3)式の反応完結のため、AlとFのモル比
は、0.5(好ましくは0.6)以上を要する。
は、0.5(好ましくは0.6)以上を要する。
ついで、熟成工程bに導き、消石灰4aを添加してpH7
〜9(好ましくは7.5〜8.5)に調整し、廃水中の
FおよびAlF2 +をそれぞれ下記(4)式および(5)式に示す
ように反応させ、水に難溶性のCaF2として、また金属類
は、上記(2)式の左向きの反応により、水に難溶性の水
酸化物等として析出させる。
〜9(好ましくは7.5〜8.5)に調整し、廃水中の
FおよびAlF2 +をそれぞれ下記(4)式および(5)式に示す
ように反応させ、水に難溶性のCaF2として、また金属類
は、上記(2)式の左向きの反応により、水に難溶性の水
酸化物等として析出させる。
2F-+Ca2+CaF2 (4) AlF2 ++Ca2++30H-CaF2+Al(OH)3 (5) 一方、CaF2の析出は、下記(6)式により制限される。
〔Ca2+〕〔F-〕2=Ks1 (6) ここで〔〕はそれぞれのモル濃度(以下同じ)、Ks1はC
aF2の濃度基準の溶解度積(M3/l3)である。
aF2の濃度基準の溶解度積(M3/l3)である。
即ち、Fの処理性能は、熟成工程bおよび凝集沈殿工程
cにおける液中の溶存Ca濃度に支配され、溶存Ca濃度に
或るレベル以上でないと、Fの処理性能は悪化する。そ
して、この溶存Ca濃度は、仮に『カルシウム指数Ica(m
eq/またはepm)』と呼称して提案する値によつて一義
的に決定される。熟成工程bおよび凝集沈殿工程cの液
中では、金属類は沈殿物中に移行し、Fも他のイオン種
に比べて十分に小さいので、それぞれ無視することがで
きるものとすると、下記(7)式に示すイオン収支が成り
立つ。
cにおける液中の溶存Ca濃度に支配され、溶存Ca濃度に
或るレベル以上でないと、Fの処理性能は悪化する。そ
して、この溶存Ca濃度は、仮に『カルシウム指数Ica(m
eq/またはepm)』と呼称して提案する値によつて一義
的に決定される。熟成工程bおよび凝集沈殿工程cの液
中では、金属類は沈殿物中に移行し、Fも他のイオン種
に比べて十分に小さいので、それぞれ無視することがで
きるものとすると、下記(7)式に示すイオン収支が成り
立つ。
〔Na+〕+〔K+〕+2{〔Ca2+〕+〔Mg2+〕}=〔Cl-〕+2
〔SO4 2-〕(7) また、Ica(meq/)を、下記(8)式に示すように定義す
る。
〔SO4 2-〕(7) また、Ica(meq/)を、下記(8)式に示すように定義す
る。
Ica=〔Cl-〕−{〔Na+〕+〔K+〕+2〔Mg2+〕} =2{〔Ca2+〕−〔SO4 2-〕 (8) ここで、〔Ca2+〕は、(8)式とCaSO4・2H2Oの濃度基準の
溶解度積ks2(M2/l2)から、下記(9)式のように与えら
れる。
溶解度積ks2(M2/l2)から、下記(9)式のように与えら
れる。
以上から明らかなように、カルシウム指数Icaは、廃水
のNa、K、MgおよびClがわかれば算定できるが、これら
4成分は、消石灰による中和操作では殆んど濃度変化を
起さないため、熟成工程bや凝集沈殿工程cの液中の濃
度計測によらなくても、排煙脱硫廃水1の計測値から算
定でき、さらには、石炭の性状・消費量、排ガス量およ
び廃水量等の緒元から予測することができる。したがつ
て、廃水のIcaをあらかじめ把握し、Icaが負または+30
epm以下のときは、Icaが+30epm以上になるように酸分
解液9をpH調整工程aに返送することにより、凝集沈殿
処理水2aの溶存Ca濃度を1400〜2500mg/程
度に保持することができ、安定したF処理性能が得られ
る。
のNa、K、MgおよびClがわかれば算定できるが、これら
4成分は、消石灰による中和操作では殆んど濃度変化を
起さないため、熟成工程bや凝集沈殿工程cの液中の濃
度計測によらなくても、排煙脱硫廃水1の計測値から算
定でき、さらには、石炭の性状・消費量、排ガス量およ
び廃水量等の緒元から予測することができる。したがつ
て、廃水のIcaをあらかじめ把握し、Icaが負または+30
epm以下のときは、Icaが+30epm以上になるように酸分
解液9をpH調整工程aに返送することにより、凝集沈殿
処理水2aの溶存Ca濃度を1400〜2500mg/程
度に保持することができ、安定したF処理性能が得られ
る。
CaF2、CaSO4・2H2Oおよび金属水酸化物等の沈殿物を含む
熟成工程bの廃水は、凝集沈殿工程cに導き、高分子凝
集剤5を添加して沈殿物を粗大フロック化したのち、沈
降分離する。沈降分離した凝集汚泥3の一部は、pH調整
工程aに返送し、残りは脱水工程dに導き、脱水したの
ち処分する。
熟成工程bの廃水は、凝集沈殿工程cに導き、高分子凝
集剤5を添加して沈殿物を粗大フロック化したのち、沈
降分離する。沈降分離した凝集汚泥3の一部は、pH調整
工程aに返送し、残りは脱水工程dに導き、脱水したの
ち処分する。
凝沈処理水2aは、後段の反応工程fに導き、溶解性炭
酸アルカリ7、および後述する酸分解工程hで発生する
炭酸ガス(CO2)を含む回収ガス10と混合される。な
お、溶解性炭酸アルカリ7としては、炭酸ソーダ(Na2CO
3)、炭酸カリ(K2CO3)などが使用できる。
酸アルカリ7、および後述する酸分解工程hで発生する
炭酸ガス(CO2)を含む回収ガス10と混合される。な
お、溶解性炭酸アルカリ7としては、炭酸ソーダ(Na2CO
3)、炭酸カリ(K2CO3)などが使用できる。
反応工程fでは、下記(10)式に示す反応に従い、凝沈処
理水2a中の溶存Caと溶解性炭酸アルカリ7および回収
ガス10中にCO2により炭酸カルシウム(CaCO3)が生ず
る。
理水2a中の溶存Caと溶解性炭酸アルカリ7および回収
ガス10中にCO2により炭酸カルシウム(CaCO3)が生ず
る。
Ca2++CO3 2-CaCO3 (10) 同時に、凝沈処理水2a中のFが生成されたCaCO3に取
り込まれて、さらに低下する。また、石膏は、ボウ硝(N
a2CO4)となり、凝沈処理水2aの石膏過飽和度も解消す
る。さらに、この時凝沈処理水2aのpHが7〜9(好ま
しくは7.5〜8.5)に設定されていれば、反応工程
fのpHは高々8.6程度で平衡に達するため、pHコント
ロールは不要である。なお、溶解性炭酸アルカリ7の注
入量は、石膏過飽和度を解消する程度で十分である。
り込まれて、さらに低下する。また、石膏は、ボウ硝(N
a2CO4)となり、凝沈処理水2aの石膏過飽和度も解消す
る。さらに、この時凝沈処理水2aのpHが7〜9(好ま
しくは7.5〜8.5)に設定されていれば、反応工程
fのpHは高々8.6程度で平衡に達するため、pHコント
ロールは不要である。なお、溶解性炭酸アルカリ7の注
入量は、石膏過飽和度を解消する程度で十分である。
CaCO3汚泥を含む廃水は次いで後段の沈降分離工程gに
導き、高分子凝集剤5aを添加して沈殿物を粗大フロッ
ク化したのち、沈降分離する。沈降分離した沈殿物8
は、酸分解工程hに導き、鉱酸11と混合される。ここ
で使用される鉱酸11としては、塩酸(HCl)が好まし
い。酸分解工程hでは、pH4以下(好ましくは2以下)
となるように鉱酸11の添加量を設定する。このとき、
沈殿物8中のCaCO3は、上記(10)式の左方向の反応によ
りCa2+とCO3 2-に分解される。Ca2+は、CaCl2として分解
液中に残るが、CO3 2-は、低pH雰囲気下でさらにCO2ガス
となり、回収ガス10として反応工程fに返送される。
また、酸分解工程hで得られたCO2+とFを含む液は、酸
分解液9としてpH調整工程aに返送される。
導き、高分子凝集剤5aを添加して沈殿物を粗大フロッ
ク化したのち、沈降分離する。沈降分離した沈殿物8
は、酸分解工程hに導き、鉱酸11と混合される。ここ
で使用される鉱酸11としては、塩酸(HCl)が好まし
い。酸分解工程hでは、pH4以下(好ましくは2以下)
となるように鉱酸11の添加量を設定する。このとき、
沈殿物8中のCaCO3は、上記(10)式の左方向の反応によ
りCa2+とCO3 2-に分解される。Ca2+は、CaCl2として分解
液中に残るが、CO3 2-は、低pH雰囲気下でさらにCO2ガス
となり、回収ガス10として反応工程fに返送される。
また、酸分解工程hで得られたCO2+とFを含む液は、酸
分解液9としてpH調整工程aに返送される。
なお、沈降分離工程gで得られた上澄水である処理水2
は、Fが安定して8mg/以下になつており、後処理工
程(過、イオン交換によるCOD除去など)に送る
か、あるいはそのまま放流する。
は、Fが安定して8mg/以下になつており、後処理工
程(過、イオン交換によるCOD除去など)に送る
か、あるいはそのまま放流する。
(発明の効果) 本発明により、次の効果が得られる。
(1) 脱硫廃水のカルシウム指数Icaをあらかじめ把握
し、該Icaが+30epm以上となるように、酸分解液を返
送することにより、凝沈処理水中のFを十分に安定して
15mg/以下にすることができる。
し、該Icaが+30epm以上となるように、酸分解液を返
送することにより、凝沈処理水中のFを十分に安定して
15mg/以下にすることができる。
(2) 凝沈処理水のF濃度レベルに対応したIcaを適切な
範囲に選択することができ、後段の反応工程および沈降
分離工程における脱カルシウム操作を安定させることが
できる。
範囲に選択することができ、後段の反応工程および沈降
分離工程における脱カルシウム操作を安定させることが
できる。
(3) さらに、Fが15mg/以下となつた上記処理水
を放流水質基準内のpH8.0〜8.6で溶解性炭酸アル
カリで脱カルシウムを行なうことにより、Fを安定して
8mg/以下にすることができる。さらに、脱カルシウ
ムに必要な溶解性炭酸アルカリ量が少なくて済むだけで
なく、処理水を放流水質基準内pH8.6以下とするため
に、pHを再調整する必要がない。
を放流水質基準内のpH8.0〜8.6で溶解性炭酸アル
カリで脱カルシウムを行なうことにより、Fを安定して
8mg/以下にすることができる。さらに、脱カルシウ
ムに必要な溶解性炭酸アルカリ量が少なくて済むだけで
なく、処理水を放流水質基準内pH8.6以下とするため
に、pHを再調整する必要がない。
(4) 脱カルシウム操作により生成された汚泥を酸分解
することによつて、固形物質が減少し、汚泥発生量が減
る。
することによつて、固形物質が減少し、汚泥発生量が減
る。
(5) 汚泥の酸分解の際に発生するガスを、上記脱カル
シウム操作で再利用することにより、溶解性炭酸アルカ
リの注入量が少くて済む。
シウム操作で再利用することにより、溶解性炭酸アルカ
リの注入量が少くて済む。
(6) 処理水の石膏過飽和度が解消され、次工程以降の
スケーリング障害が生じない。
スケーリング障害が生じない。
本発明に係わる実施例を、以下に示す。
実施例 本実施例は、石炭梵火力発電設備の排ガスを石炭−石膏
法で脱硫した際に発生する排煙脱硫廃水1を、第1図に
示す処理工程で処理したものである。その結果を、第1
表に示す。
法で脱硫した際に発生する排煙脱硫廃水1を、第1図に
示す処理工程で処理したものである。その結果を、第1
表に示す。
なお、本実施例の排煙脱硫廃水1の水質は、以下のとお
りである。
りである。
pH 1.8 SS 24000 mg/ F 305 mg/ Al 345 mg/ 〔Al〕/〔F〕 0.8 (モル比) Ica -14.8 epm 第1表で、テストNo.1は、pH調整工程1のカルシウム
指数Icaが30epm、テストNo.2は+50epmとなるよう
に酸分解液9の液量を調節したものである。
指数Icaが30epm、テストNo.2は+50epmとなるよう
に酸分解液9の液量を調節したものである。
比較例 比較例として、上記実施例と同じ性状の脱硫廃水1を、
第2図に示す処理工程で処理した結果を、第1表に併記
した。
第2図に示す処理工程で処理した結果を、第1表に併記
した。
第1図は、本発明に係る排煙脱硫廃水の処理工程の構成
を示すフローダイアグラムであり、第2図は、従来の処
理工程の構成を示すフローダイアグラムである。
を示すフローダイアグラムであり、第2図は、従来の処
理工程の構成を示すフローダイアグラムである。
Claims (1)
- 【請求項1】排煙脱硫廃水のフツ素を固定除去する廃水
処理方法において、前記廃水に消石灰を添加してpH2〜
4に調整する第1工程、さらに消石灰を添加してpH7〜
9に調整する第2工程、前記二工程で生成された沈殿物
を分離する第3工程、第3工程で得られる上澄水に溶解
性炭酸アルカリ化合物を添加する第4工程、前記第4工
程で生成された沈殿物を分離する第5工程、該沈澱物を
鉱酸酸性で分解する第6工程からなり、前記第6工程で
発生する気体は前記第4工程の混合液と接触させ、かつ
前記第6工程で得られる分解液は前記第1工程に返送す
ることを特徴とする排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10685885A JPH069679B2 (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | 排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10685885A JPH069679B2 (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | 排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61268393A JPS61268393A (ja) | 1986-11-27 |
| JPH069679B2 true JPH069679B2 (ja) | 1994-02-09 |
Family
ID=14444276
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10685885A Expired - Lifetime JPH069679B2 (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | 排煙脱硫廃水中のフツ素の除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH069679B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4542679B2 (ja) * | 2000-07-21 | 2010-09-15 | オルガノ株式会社 | 被処理水からの対象成分除去方法および晶析装置 |
| JP4666905B2 (ja) * | 2003-12-03 | 2011-04-06 | 株式会社フジタ | カルシウム除去方法およびカルシウム除去システム |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6044994B2 (ja) | 2013-07-02 | 2016-12-14 | 日本航空電子工業株式会社 | コネクタ |
-
1985
- 1985-05-21 JP JP10685885A patent/JPH069679B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6044994B2 (ja) | 2013-07-02 | 2016-12-14 | 日本航空電子工業株式会社 | コネクタ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61268393A (ja) | 1986-11-27 |
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