JPH0696819B2 - 繊維質軽量成形体の製造方法 - Google Patents

繊維質軽量成形体の製造方法

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JPH0696819B2
JPH0696819B2 JP61264656A JP26465686A JPH0696819B2 JP H0696819 B2 JPH0696819 B2 JP H0696819B2 JP 61264656 A JP61264656 A JP 61264656A JP 26465686 A JP26465686 A JP 26465686A JP H0696819 B2 JPH0696819 B2 JP H0696819B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、軽量、高強度で耐熱性、賦型性、吸音性に富
んだ成形体、特に自動車用天井材として有用な繊維シー
トに関する。
(従来の技術) 自動車の内装材のひとつである成形天井にはダンボール
や各種樹脂発泡体などが使用されている。ダンボールは
軽量で安価ではあるが、成形手段が圧縮という操作のみ
であるため、賦形性が悪く微妙な形状を付与することが
できない。さらに、吸湿性を有有するため形状維持性が
悪いという欠点がある。そのため、樹脂発泡体が広く利
用されている。例えば特開昭58−71154号および特公昭5
8−2811号公報には、変性ポリスチレン発泡体を用いた
成形天井の開示がある。このような成形体は、樹脂を発
泡させて所望の形状に成形して得られるため賦形性に優
れ、得られる成形体は比較的強度が高く軽量であり、断
熱性、耐熱性などに優れる。しかし、熱可塑性樹脂が用
いられるため、高温での寸法安定性および高温での強度
に劣る。さらに、断熱効果を得るために独立気泡の発泡
体を用いるため表面で音の反射が起こり、充分な吸音効
果が得られない。このような成形天井の強度を向上させ
るために補強材を積層したり、吸音効果を得るために吸
音材を積層もしくは基材に貫通孔を設けることが行われ
ている(特開昭55−11947号、特開昭53−14074号および
特公昭57−60944号公報)が、製造工程が複雑になりコ
スト高となる。成形天井自身の重量も増すため自動車の
走行燃費が落ちるという欠点もある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の欠点を解消するものであり、その目
的とするところは、軽量、高強度で賦形性、耐熱性、断
熱性および吸音性に優れ、且つ高温上於ける強度および
寸法安定性に優れ自動車の成形天材に適した成形体を提
供することによる。
(問題点を解決するための手段) 本発明の繊維質軽量成形体の製造方法は、無機繊維と有
機繊維を含有する不織布基材中に分解型発泡剤を含んだ
熱可塑性樹脂粒子を均一に分散させ、該基材を前記有機
繊維の融点又は前記熱可塑性樹脂粒子の融点のいずれか
高い方の温度以上に加熱し、前記有機繊維を滴状の溶融
物となし、又前記熱可塑性樹脂粒子を発泡させてその押
圧力により前記滴状の溶融物を前記無機繊維同士の交点
方向へ移動させると共に発泡後は溶融物となして前記無
機繊維間に介在させ、しかる後にこの基材を加圧成形し
て骨格となる無機繊維同士をその交叉点及び隣接点にお
いて接着せしめるものであり、そのことにより上記目的
が達成される。
本発明に使用される無機繊維の素材としては例えば、ガ
ラス繊維、ロックウール等が挙げられる。
本発明に使用される有機繊維の素材としては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポ
リエステル類、ポリアミド類、ポリスチレン等が挙げら
れる。これらの素材の2種以上からなる複合繊維、例え
ば相対的に高融点の樹脂を低融点の樹脂で被覆した繊維
も利用される。このような複合繊維としては、ポリプロ
ピレンをポリエチレンで被覆した繊維、高融点のポリエ
ステルを低融点のポリエステルで被覆した繊維などが挙
げられる。
これらの繊維としてはいずれもその直径2〜50μm、長
さが5〜200mmの短繊維が用いられる。繊繊径及び長さ
が上記範囲を下まわると成形体の強度が不充分であり、
上記範囲を上まわると成形時の賦形性が悪い。
本発明の繊維質軽量成形体に用いられる不織布基材は、
上記無機繊維および有機繊維をその重量比で30:1〜1:5
の割合で含有するのが好ましい。無機繊維の量が過剰で
あり有機繊維が過少であると不織布状に成形するのが困
難であり、かつ加熱・加圧下で成形体を調製する際に有
機繊維に由来する後述のバインダー効果が得られにくく
なる。逆に、有機繊維が過剰であると得られる成形体の
強度は向上するが、無機繊維が過少であるため成形体の
空隙率が低下する。そのため、吸音性能が低下する。
本発明の成形体の不織布基材は、上記無機繊維と有機繊
維とを用い、通常の不織布の製造法により調製される。
例えば、まずヤーンチョップ、ロービングチョップなど
の形状で市販されるガラス繊維を開繊する。。有機繊維
も同様に開繊してフィラメント状とし、これらガラス繊
繊(無機繊維)と有機繊維とをエアーでブレンドし繊維
同士を充分に混合した後、圧縮成形して不織布を得る。
カードマシンなどを用いてもよい。
このような不織布の空隙率は92〜99.5%である。92%を
下まわると後述の加熱・成形工程において後述する発泡
性樹脂粒子が発泡しても充分に溶融樹脂が繊維間に入り
込むことができず、その結果、繊維同士を強固に融着す
るバインダーの効果が充分に得られない。つまり、得ら
れる成形体の強度を不充分となる。空隙率が高すぎると
不織布としての形状を維持するのが困難となり、得られ
る成形品の強度も低下する。不織布の厚みは目的とする
成形体の厚みや密度により異なるが、通常10〜100mm好
ましくは10〜60mmである。10mmを下まわると成形天井全
体としての強度が不充分であり、100mmを越えると後述
の加熱時に中心部分まで熱が伝わりにくくなるため大熱
量を必要とする。
上記不織布基材中に均一に分散される発泡性樹脂粒子
は、分解型発泡剤を混練した熱可塑性樹脂粒子であり、
該分解型発泡剤の分解温度及び該熱可塑性樹脂の融点の
いずれか高い方の温度以上に加熱すると発熱、溶融する
性質を有する。
使用される熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニー
ル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体等が挙げられる。
分解型発泡剤としては、無機系分解型発泡剤の重炭配ナ
トリウム炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、アジ
ド化合物、また有機系分解型発泡剤のアゾ化合物、ニト
ロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物等が挙げられ
る。
発泡性樹脂粒子は、下記の方法等を用いて作られる。
即ち、上記熱可塑性樹脂に、混練ロールあるいは混練押
出機等を用いて、該熱可塑性樹脂の軟化温度以上、混練
する分解型発泡剤の分解温度以下で、分解型発泡剤を混
練し、この混練物を冷凍粉砕等の手段によって粒子化す
る。
この様にして得られる発泡性樹脂粒子は0.005〜1.0mmの
範囲が好ましく、粒子径が1.0mm以上となると基材であ
る不織布基材中に均一に分散することが困難であり、0.
005mm以下になると、加熱して発泡后溶融し無機繊維の
バインダーとしての役目をなす場合に効果が薄れ充分な
強度が期待できなくなる。
発泡性樹脂粒子の発泡率は10倍以上、好ましくは20倍以
上である。10倍を下まわると前述の基材の加熱・成形時
に基材の繊維同士を接着するバインダーとしての働きが
不充分であり、そのために得られる成形体の強度が低下
する。発泡性樹脂粒子の発泡率の上限は特に制限されな
いが、このような発泡性樹脂粒子の製造可能な発泡率の
上限は約80倍である。発泡性樹脂粒子の発泡率が10倍以
上となるようにポリマーの素材、粒径、発泡剤の種類、
発泡剤の含浸量などを適宜選択する。
このような発泡性樹脂粒子は、使用されを繊維(無機繊
維および必要に応じて有機繊維を含む)全体の20〜120
重量%の割合で基材中に含有される。過少であると得ら
れる成形体の強度が不充分であり、過剰であると基材シ
ートの調製が困難となる。
この様にして得られる不織布基材は、適当な大きさに切
断され、加熱した後、所望する形状の凸凹を有する一対
の金型で加圧成形される。この時の加熱温度は発泡性樹
脂粒子中に混練された分解型発泡剤の分解温度、発泡性
樹脂粒子に使用される樹脂の融点、あるいは不織布基材
中に混練されている有機繊維の融点のうちの一番高い温
度以上である必要がある。
また圧縮成形する時の金型の温度は発泡性樹脂粒子に使
用される樹脂の融点および不織布基材中に混練されてい
る有機繊維の融点以下であればよいが、通常、常温80℃
以上程度である。圧縮力は通常0.2〜50kg/cm2であり、
圧縮時間は10〜600秒である。この様にして、もとの基
材の厚みの0.05〜0.7倍の範囲に圧縮された成形体が得
られる。(成形体の厚みは1〜20mmとなる。) 例えば、自動車用天井材において、特に強度が必要とさ
れる周辺部ではもとの厚みの0.05〜0.3倍に、強度は周
辺部ほど必要としないが吸音性や緩衝性を必要とする中
央部はもとの厚みの0.2〜0.7倍に圧縮される。このよう
な成形体の周辺部の厚みは約1〜3mm、中央部は4〜10m
mである。0.7倍以上の厚みに(低密度)に成形されると
発泡性樹脂粒子の発泡・固化による繊維間の接着が充分
に得られないため、成形体の強度が不充分となる。逆に
0.05倍以下であっても特に問題はないが、圧縮に大きな
力を必要とするため無駄である。上記中央部の空隙率は
約50%以上となり、このような成形体は吸音性に優れ
る。
このような方法で得られた自動車天井用の成形体表面に
は、織布、不織布、プラスチックシートなどからなる内
装用化粧材が接着される。基材と内装用化粧材とを積層
し、これを加熱し一体的に成形してもよい。
以上の様に、本発明の繊維シート成形体は、無機繊維と
有機繊維を含有する不織布基材中に発泡性樹脂粒子が均
一分散されたものを加熱、加圧して得られる。
基材中の有機繊維は加熱工程で滴状の溶融物となる。一
方基材中に含有される発泡性樹脂粒子の熱可塑性樹脂
は、加熱工程で軟化発泡し、後に溶解する。即ち発泡性
樹脂粒子中に含有された分解型発泡剤が分解し、ガスを
発生する。このために加熱により発泡性樹脂粒子が、基
材繊維中に充分に均一に混練されている状態で発泡を起
こすことになり、有機繊維の溶融した滴状の溶融物を無
機繊維同士の交点方向に移動させる。
また発泡性樹脂粒子の熱可塑性樹脂の融点よりも高い温
度で加熱しているため、発泡性樹脂粒子発泡時基材繊維
間に充分に浸透し、その後溶解し滴状物となる。
この様な状態になった素材を、金型で圧縮する事で骨格
となる無機繊維同士をその交叉点及び隣接点において、
有機繊維に由来する滴状の溶融物及び発泡性樹脂粒子に
由来する溶融樹脂により強固に接着する。このように、
繊維同士が樹脂により固定されれた状態にあるため、強
度および形状繊維性に優れる。無機繊維が使用されてい
るため、その熱安定性は従来の熱可塑性樹脂発泡体に比
べてはるかに高い。
(発明の効果) 本発明により下記成形体が簡単に製造できる。得られる
成形体は比較的密度の不織戸基材から得られるため軽量
である。成形体の密度はその部分により異なるが、例え
ば自動車天井の周辺部は充分に圧縮して成形されている
ため高密度であり、中央部は圧縮度が小さいため低密度
である。高密度部分は特に高強度であり、低密度部分は
弾力性を有し吸音効果が高い。
このように、本発明により得られる成形体は、上記各種
の優れた性質を有するため、従来必要とされた補強材、
吸音材などが不要となる。そのため、自動車天井製造の
ための工程が簡略化され、天井自体の重量も軽量化され
る。
次に本発明を参照して説明する。
第1図に示す様に、繊維供給容器1に収納された解繊繊
維11が所定量づつベルトコンベアー12上に供給される。
この繊維はカードマシン2に供給され、充分に混綿され
る。
この混綿段階で発泡性樹脂粒子供給器3に収納された発
泡性樹脂粒子31が所定量づつ供給され、均一に分散され
た不織布120に形成され、巻き取り機4によって巻き取
られる。
次に第1図の様にして得られた基材を第2図に示す様
に、巻き物を所望サイズに切断し、切断された不織布12
と内装化粧材13を積層した積層体10はベルトコンベアー
51によって加熱炉5に導かれ、ここで加熱された積層体
10は、次に成形用金型6に於いて圧縮成形され成形体10
0が得られる。
(実施例) 以下に本発明を実施例により説明する。
〈実施例1〉 (A) 成形体の製造 繊 維 ガラス繊維 直径15μm 繊維長さ50〜200mm ……95重量部 ポリプロピレン繊維 直径16μm ………5重量部 内装化粧材 ポリエステル製不織布 厚さ1.5mm 上記無機繊維(ガラス繊維)、有機繊維(ポリエステル
製繊維)および発泡性樹脂粒子を用い、第1図に示す装
置により幅1300mmで長さが30mのロール状不織布を調製
した。この不織布の厚みおよび空隙率を第1表に示す。
この不織布を幅1150mm、長さ1400mmに切断し、これに同
サイズの上記内装用化粧材を積層して、周囲をクランプ
でピンチした。この積層体を第2図に示すように、180
℃の熱風加熱炉で3分間加熱した後、速やかに温度30℃
の金型を用い、圧縮力1Kg/cm2の力で1分間圧縮成形し
た。この金型は、最小肉厚部が2.9mm、最大肉厚部が8.0
mmに設計されており、得られた成形体はほぼこの金型の
形状に対応していた。
(B) 成形体の性能評価:(A)項で得られた成形体
を95℃の熱風オーブン中で4hrs保持した後、成形体のも
との厚みが2.9mmの部分ともとの厚みが8mmの部分につい
ての厚みを測定し、変化率(%)を算出した。別に、
(A)項で得られた成形体から厚さ8mm、幅30mm、長さ1
50mmの試料片を切り取り、曲げ強度の評価を行なった。
まず、上記試料片を100mmの間隔をもって配設された一
対の支持体上に載置する。次いで、この試料片中央部に
50mm/分のスピードで力を加えてゆく。そして、試料片
が屈曲するときの重量を測定した。さらに、(A)項で
得られた成形体から厚さ8mm、幅500mm、長さ500mmの試
料片を切り取り、垂直入射吸音率法により1000Hzにおけ
る吸音率を測定した。それぞれの結果を下表に示す。第
1表の曲げ強さの項において、○印は10Kg/cm2以上を、
△は9.9〜6Kg/cm2を、そして×は5.9Kg/cm2以下を示
す。
実施例2〜5および比較例1〜6の結果を併せて第1表
に示す。
〈実施例2〉 不織布基材の厚みを50mmにした以外は実施例1と同様で
ある。
〈実施例3〉 発泡性樹脂粒子の繊維に対する割合を120%にした以外
は実施例1と同様である。
〈実施例4〉 発泡性樹脂粒子の繊維に対する割合を25%にした以外は
実施例1と同様である。
〈実施例5〉 ガラス繊維とポリプロピレン繊維の重量比を10:1にした
以外実施例1と同様である。
〈比較例1〉 発泡性樹脂粒子を混合しなかった以外実施例1と同様で
ある。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は、本発明の工程を順次説明する側面
図である。 1……繊維供給容器、2……カードマシン、3……樹脂
粒子供給容器、4……巻取り機、5……加熱炉、6……
成形用金型、10……積層体、11……繊維、12……コンベ
アー、31……樹脂粒子、120……基材、100……成形体。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機繊維と有機繊維を含有する不織布基材
    中に分解型発泡剤を含んだ熱可塑性樹脂粒子を均一に分
    散させ、該基材を前記有機繊維の融点又は前記熱可塑性
    樹脂粒子の融点のいずれか高い方の温度以上に加熱し、
    前記有機繊維を滴状の溶融物となし、又前記熱可塑性樹
    脂粒子を発泡させてその押圧力により前記滴状の溶融物
    を前記無機繊維同士の交点方向へ移動させると共に発泡
    後は溶融物となして前記無機繊維間に介在させ、しかる
    後にこの基材を加圧成形して骨格となる無機繊維同士を
    その交叉点及び隣接点において接着せしめることを特徴
    とする繊維質軽量成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記不織布基材の無機繊維と有機繊維との
    重量比が30:1〜1:5である特許請求の範囲第1項記載の
    繊維質軽量成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記無機繊維がガラス繊維である特許請求
    の範囲第1項記載の繊維質軽量成形体の製造方法。
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