JPH0696827B2 - ジスアゾ化合物を用いる基材の染色法 - Google Patents

ジスアゾ化合物を用いる基材の染色法

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JPH0696827B2
JPH0696827B2 JP61195293A JP19529386A JPH0696827B2 JP H0696827 B2 JPH0696827 B2 JP H0696827B2 JP 61195293 A JP61195293 A JP 61195293A JP 19529386 A JP19529386 A JP 19529386A JP H0696827 B2 JPH0696827 B2 JP H0696827B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は基材の黒色染色法に関する。更に詳しくは特定
のジスアゾ化合物を用いる繊維材料、紙等基材の染色法
に関するものである。
従来の技術 各種の繊維材料、皮革、紙又はパルプ等の染色および捺
染には数多くの染料が使用されているが染色特性(染着
速度、染着率等)において満足するものは少ない。特
に、紙およびパルプ等を黒色に染色するのに用いられる
従来の染料は、その染着速度及び染着率が小さいという
問題から濃黒色が得にくく、加えて、その染色物の水堅
牢度においても満足すべきレベルにあるものは少ない。
発明が解決しようとする問題点 最近、染色工程の合理化がますます強く要求されている
が、染色時間の短縮および環境保全の点から、染着速度
および染着率が高く染色廃水が無色に近いような染料で
かつ染色物の水堅牢度の良好な染料の開発が望まれてい
る。特に黒色の染色物を得るにあたっては黒色染料の使
用濃度が他の色相の染料に比較して数倍量に達するの
で、染着速度および染着率においてすぐれ、かつ水堅牢
度の良好な黒色の染色物を与える方法の開発が待ち望ま
れていた。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、各種の基材(例えば、繊維材料、皮革、
木材、パルプ、紙等)の染色並びに捺染を実施するに当
り染着速度および染着率が大きく、カラーバリュー(染
着濃度)に優れ、かつ水堅牢度のかたい黒色染色物を与
える方法を見い出すべく鋭意研究した結果、本発明に至
ったものである。
即ち、本発明は遊離酸の形で式(1) 〔式中R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルコ
キシ、フエニル、フェノキシ、ヒドロキシル又はシアノ
により置換されていてもよい炭素数が1〜3のアルキル
又は水素を、R3は水素、クロル、メチル、メトキシ又は
エトキシを、R4はアセチルアミノ、プロピオニルアミノ
又はウレイドを、R5は水素、クロル、メチル、又はメト
キシをnは2又は3をそれぞれ表す〕 で表されるジスアゾ化合物を用いる事を特徴とする基材
の黒色染色法を提供するものである。
式(1)のジスアゾ化合物を用いる本発明の染色法につ
いて以下に説明する。
本発明に用いる式(1)のジスアゾ化合物は各種の繊維
材料、皮革、木材、パルプおよび紙等の染色に用にられ
る染料として、またそれらの基材の捺染に用いるカラー
インキの調製のための黒色系色素材料としてすぐれた適
正を示すが式(1)のジスアゾ化合物が適用できる基材
とその染色法を具体的に説明する。まず繊維材料として
はカチオン染料で染色できる各種材料、例えばアクリル
ニトリルのホモ重合体および混合重合体、酸改質された
ポリエステルおよび絹、獣毛等の天然含窒素繊維、セル
ローズを含む各種材料例えば木綿を代表とする天然セル
ローズ繊維、再生セルローズ繊維、ポリビニルアルコー
ル繊維、さらにはガラス繊維等がある。式(1)のジス
アゾ化合物を用いるこれらの繊維材料の染色は常法によ
り好ましくはpH値3〜8、染色温度60〜130℃の条件の
水浴中での吸収染法あるいは水性インキによるスプレー
塗工、パディングおよびプリント等のバッチ式および連
続式染色によって実施される。この場合の繊維材料の形
態は単繊維、糸、布、編物および完成製品のいずれの形
態であってもかまわない。これらは前記式(1)のジス
アゾン化合物を用いることによってきわめて高いカラー
バリューの濃黒色の染色物または捺染物が得られ、しか
もこれらの染色物または捺染物はきわめて高い染着率と
すぐれた水堅牢度を示し、耐光堅牢度も良好である。
さらに、式(1)のジスアゾ化合物の最も好ましい用途
はパルプおよび紙の染色である。即ち漂白または未漂白
のサイジングされていないまたはサイジングされた各種
のパルプおよび紙の吸収法(内添法)、表面染色法(コ
ート、サイズプレス液への添加)、パディング法、捺染
法およびスプレー法などによるバッチ式および連続式に
よる染色である。式(1)のジスアゾン化合物はサイジ
ング処理を施していないパルプおよび紙(ナプキン、テ
ーブルクロスおよび衛生紙など)に対しても非常に大き
い染着速度ならびに非常に高い染着率を示す。この高い
染着性は吸収染色において染色廃水を無色に近いものと
し、廃水規制および環境保全の上からもきわめて大きな
利点である。これらのパルプおよび紙の染色はpH値4〜
8、とくに5〜7で染色温度10〜50℃好ましくは15〜30
℃で実施される。得られた紙又はパルプの染色物は高い
カラーバリューの濃黒色を呈し、すぐれた耐光及び耐水
堅牢度を示す。とくに耐水堅牢度については、たとえば
染色した紙と湿潤した白紙を常温下で加圧接触させても
染色紙から白紙への転染(にじみ出し)がほとんどみら
れない。さらにミョーバン、アルカリ、酸、アルコール
に対してもすぐれた堅牢度を示すことから、ナプキン、
テーブルクロス、衛生紙などの「色にじみ」のとくに心
配される濃黒色の紙の用途分野にきわめて好適である。
さらに、式(1)のジスアゾ化合物は紙に対しきわめて
高い親和性を有し、かつ染着速度も速いことから、紙に
よる記録を意図されたインキジェット記録用インキおよ
び文具用インキ(フエトペン、サインペン等)にも常法
により適用できる。
また式(1)のジスアゾ化合物は皮革および木材の染色
(吸収、スプレー、ハケ塗り、捺染等)にも適用され
る。例えば皮革の吸収染法は式(1)の化合物を含む染
浴中で温度30〜70℃、pH値3〜8で15〜60分間染色し、
次いで常法によって加脂処理した後、水洗、乾燥する。
木材の吸収染色はpH値3〜8、温度20〜130℃の水浴中
に木材を一定時間浸漬した後、取り出し、水洗、乾燥す
ることにより行われる。
式(1)で表されるジスアゾ化合物は例えば以下のよう
にして製造される。すなわち下記式(2)のアミノ化合
〔式(2)においてR5及びnは前記と同じ意味を表
す。〕 をジアゾ化し、下記式(3)のアニリノ化合物にカップ
リング 〔式(3)においてR3及びR4は前記と同じ意味を表
す。〕 することにより、下記式(4)で表されるモノアゾ化合
物を得る。そのモノアゾ化合物をさらにジスアゾ化し、
下記式(5)のナフトールスルホン酸類とカップリング
する。
〔式(4)においてR3,R4,R5及びnは前記と同じ意味を
表す。〕 〔式(5)においてR1及びR2は前記と同じ意味を表
す。〕 それぞれのジアゾ化及びカップリングは公知の方法で行
う事ができる。例えばジアゾ化は鉱酸中0〜25℃で亜硝
酸ソーダを用いて行われ、またカップリングは0〜30
℃、pH値は2〜9で行われる。生成物は一般的に知られ
ている方法で単離し、必要に応じて精製することができ
る。
本発明で用いられる式(1)のジスアゾ化合物は塩基性
基(2個)を有するので、少なくとも理論量の無機酸た
とえば、塩酸、硫酸、リん酸または好ましくは有機酸た
とえば、ぎ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、グリコール酸お
よびメタンスルホン酸で処理することにより容易に水溶
性の式(1)のジスアゾ化合物の酸付加塩形として溶解
することができる。この溶液はそのまま基材等の染色等
に供してもよいし所望によりその溶液をドライブアップ
して該ジスアゾ化合物の酸付加塩を粉末状として得るこ
ともできる。
なお前記式(2)のアミノ化合物はアセチルアミノアニ
リン類1モルと塩化シアヌール1モル及び3−ジエチル
アミノプロピルアミン又は2−ジエチルアミノエチルア
ミン2モル比とを任意の順序で縮合させ、さらにアセチ
ルアミノ基を加水分解する事により製造することができ
る。ここで使用されるアセチルアミノアニリン類の具体
例としては次のものを挙げる事ができる。
4−アセチルアミノアニリン、3−アセチルアミノアニ
リン、4−アセチルアミノ−3−メトキシアニリン、4
−アセチルアミノ−3−メチルアニリン、4−アセチル
アミノ−3−クロルアニリン、4−メトキシ−3−アセ
チルアミノアニリン、4−メチル−3−アセチルアミノ
アニリン、4−クロル−3−アセチルアミノアニリン、
4−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、4−アセ
チルアミノ−2−メチルアニリン、4−アセチルアミノ
−2−クロルアニリン、5−アセチルアミノ−2−メト
キシアニリン、5−アセチルアミノ−2−メチルアニリ
ン、5−アセチルアミノ−2−クロルアニリン等であ
る。
また、アセチルアミノアニリン類の代りに対応するニト
ロアニリン類を使用した場合は、前記同様に縮合したあ
と加水分解の代りに還元を行う事により、式(2)のア
ミノ化合物が製造される。
なお式(3)で表されるアニリン化合物の具体例として
は次のものを挙げるができる。
5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、5−アセ
チルアミノ−2−エトキシアニリン、5−アセチルアミ
ノ−2−クロルアニリン、3−アセチルアミノアニリ
ン、3−プロピオニルアミノアニリン、3−ウレイドア
ニリン等である。また式(5)で表されるナフトールス
ルホン酸類の具体例として次のものを挙げる事ができる
が、これらに限定されるものではない。(いずれも遊離
散として示す) 等である。
式(1)で表されるジスアゾ化合物は前記したように酸
付加塩形として乾燥され粉末状あるいは顆粒状であるい
は、好ましくは乾燥することなく、前記した有機酸又は
無機酸を含む濃厚浴液の形態で基材の染色等に供するこ
とができるが適当な濃厚溶液への加工は公知の方法(た
とえば特公昭39−4879号に記載の方法)により実施する
ことができる。すなわち式(1)のジスアゾ化合物を前
述の無機酸好ましくは有機酸の水溶液に必要に応じて水
溶性有機溶剤を一緒に加えて調製される。この場合所望
により助剤(たとえば活性剤、尿素類等)を添加する事
もできる。この時使用される水溶性有機溶剤としては例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、メチルセロソ
ルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ブチルポリグ
リコール、フエニルグリコール、ヘキシレングリコー
ル、チオグリコール、グリセリン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ブチロラクトン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等を挙げる事ができる。これらの
水溶性有機溶剤は単独で用いられることもあり、また2
種以上が併用されることもある。
実施例 実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例中部
は重量部、%は重量%である。なお実施例中スルホン酸
基は遊離酸として表す。
実施例1. 式(6) で表されるジスアゾ化合物17部を水70部、乳酸25部及び
尿素20部の混合物中に添加し、80℃に加熱して溶解させ
安定性の良好な濃厚溶液132部を得た。λmax597nm(50
%アセトン水)、松材から得られた漂白亜硫酸パルプ50
部およびカンバ材から得られた漂白亜硫酸パルプ50部か
らなる乾燥材料をビーター(Beater)を用いて水5000部
の中で30゜SRリーネス(Schopper−Riegler Freeness)
になるよう叩解した。このパルプ液に上記濃厚溶液11.6
部(式(6)の化合物1.5部を含有)を加えた。この混
合物を約5分間撹拌し、ロジンサイズ1部および結晶硫
酸アルミニウム2部を加え、さらに5分間撹拌した。次
いでこれに水95000部を加えて稀釈し、これをシーター
(Sheater)上で常法により抄紙した。抄紙廃水の着色
はほとんど認められず、得られた染色紙はカラーバリュ
ーのある濃黒色を示し、良好な耐光及びすぐれた耐水堅
牢度を示した。
上記式(6)のジスアゾ化合物は以下のようにして製造
した。
4−〔2′,4′−ビス(3″−N,N−ジエチルアミノプ
ロピルアミノ)−S−トリアジン−6′−イル−アミ
ノ〕アニリン9.7部を110部の水及び9.1部の35%塩酸に
溶解し、亜硫酸ナトリウム1.5部(40%溶液で3.8部)を
用いて0〜5℃で30分間ジアゾ化を行った。この溶液に
5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリンの粉末4.0
部を5〜10℃で15分間で加え、2時間撹拌した。その後
炭酸ナトリウム溶液を加えてpH値を3.0に調整し、15〜2
0℃で10時間撹拌した。この溶液に3部の35%塩酸を加
え、亜硫酸ナトリウム1.6部(40%溶液で4.0部)を用い
て5〜10℃で1時間ジアゾ化を行った。その後過剰の亜
硝酸をスルファミン酸の添加により分解した。60℃の水
130部に7−N−メチルアミノ−1−ナフトール−3−
スルホン酸5.5部を水酸化ナトリウムでpH値10.0にして
溶解させた溶液に前記のジアゾニウム塩の溶液を炭酸ナ
トリウム溶液でpH値を8.0に保ちながら、5〜10℃で15
分間を要して加え、さらに2時間攪拌した。その後、水
酸化ナトリウム溶液を徐々に加えてpH値を11.0に調整
し、生成物を沈殿させ、単離、乾燥して式(6)で表さ
れるジスアゾ化合物17部を得た。
実施例2. 式(7) で表されるジスアゾ化合物17.6部を水74.4部酢酸25部及
び尿素15部の混合物中に添加し、80℃に加熱して溶解さ
せ、安定性の良好な濃厚溶液132部を得た。λmax598(5
0%アセトン水)。エゾ松材から得られた未漂白亜硫酸
パルプの乾燥材料100部、水3300部をビーター中で35゜S
Rフリーネスに叩解した。このパルプ液に上記濃厚溶液1
5部(式(7)の化合物2部を含有)を加え5分間よく
撹拌した。これに水96700部を加えて稀釈した後、常法
により抄紙した。この場合の抄紙廃水はほとんど染料の
着色が認められなかった。得られた染色紙は高いカラー
バリューの濃黒色を示し、すぐれた耐水堅牢度と良好な
耐光堅牢度を示した。
上記式(7)のジスアゾ化合物は実施例1における7−
N−メチルアミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸の
代りに7−(β−ヒドロキシルエチルアミノ)−1−ナ
フトール−3−スルホン酸6.2部を使用する以外は実施
例1に準じて合成した。
実施例3. 実施例1に記載の濃厚溶液3.1部(式(6)の化合物0.4
部を含有)を含む水浴100部に、精練漂白された木綿ブ
ロード5部を投入し、染浴と被染物を撹拌しながら20分
で100℃迄昇温し、40分間同温度を保持した。染浴中の
化合物は、ほぼ完全に木綿ブロードに吸尽され、木綿ブ
ロードは濃厚な黒色に染色された。この染色物は良好な
耐光堅牢度及び水堅牢度を示した。同様にしてビスコー
スレーヨン織物及びキュプロ織物も濃厚な黒色に染色さ
れ、良好な耐光堅牢度及び水堅牢度を示した。
実施例4〜19 実施例1と同様な方法により表に示される化合物を合成
し、実施例1〜2に記載した方法に準じて紙の染色を行
ったところ前記と同様に良好な耐光及び耐水堅牢度を有
する高いカラーバリューの濃黒色の染色紙を与えた。次
表には式(1)で表されるジアゾ化合物、その化合物の
乳酸付加塩のλmax(50%アセトン水)及びそれを用い
て紙を染色した時の色相を示した。
発明の効果 式(1)で示されるジスアゾ化合物を用いることにより
高い染色速度、染着濃度で基材を濃黒色に染色する事が
でき、かつ得られた基材染色物の耐光及び耐水堅牢度が
非常に良好である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で式(1) 〔式中R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルコ
    キシ、フエニル、フェノキシ、ヒドロキシル又はシアノ
    により置換されていてもよい炭素数が1〜3のアルキル
    又は水素を、R3は水素、クロル、メチル、メトキシ又は
    エトキシを、R4はアセチルアミノ、プロピオニルアミノ
    又はウレイドを、R5は水素、クロル、メチル、又はメト
    キシをnは2又は3をそれぞれ表す〕 で表されるジスアゾ化合物を用いる事を特徴とする基材
    の黒色染色法
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