JPH0696847A - 面状発熱体およびその製造法 - Google Patents

面状発熱体およびその製造法

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JPH0696847A
JPH0696847A JP4243692A JP24369292A JPH0696847A JP H0696847 A JPH0696847 A JP H0696847A JP 4243692 A JP4243692 A JP 4243692A JP 24369292 A JP24369292 A JP 24369292A JP H0696847 A JPH0696847 A JP H0696847A
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JP
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heating element
glass layer
glass
layer
metal substrate
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JP4243692A
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English (en)
Inventor
Masahiro Hiraga
将浩 平賀
Masaki Ikeda
正樹 池田
Akihiko Yoshida
昭彦 吉田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C10/00Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
    • C03C10/0054Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing PbO, SnO2, B2O3

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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気絶縁性、耐熱性、耐久性に優れた面状発
熱体を提供すること。 【構成】 金属基体1と、金属基体1の表面に形成され
た結晶化ガラス層2と、そのガラス層2の表面にガラス
層4によって被覆、結合された電気発熱素子3とからな
る。 【効果】 本発明は、結晶化ガラス層2を用いるために
ガラス層2内の泡が大きく成長しない。そのため、絶縁
耐力も非常に高い値を示す。この結晶化ガラス層2は、
金属基体1の熱膨張係数とほぼ同程度の値を示している
ことから耐熱性にも優れている。このガラスは体積固有
抵抗が高く、しかも、電気泳動電着でガラス粒子を緻密
に被覆しているため、トータルのホーロの厚みを薄くし
ても絶縁性に優れた面状発熱体を形成することが可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気エネルギーを熱源
とした各種暖房器や調理機器に用いられる面状発熱体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面状発熱体として、樹脂フィルム
で電気発熱体本体を挟着したものが多用されているが、
樹脂フィルムの耐熱性が低いため、200℃以上では使
用できない。
【0003】そこで、特開昭61−128487号公報
に示されているような、ホーロ鋼板上に、絶縁性ホーロ
層を形成した後、さらにホーロ層中に箔状の電気発熱素
子を一体に埋設した面状発熱体が提案されている。
【0004】この面状発熱体の構成を図5に示す。金属
基体1の表面に絶縁性ホーロ層11が被覆してある。そ
の上に、チタン乳白ガラスからなるホーロ層12が形成
されている。電気発熱素子3をホーロ層12の表面にお
き、その上から、ホーロ層13を形成するスリップを塗
布し、焼成してホーロ層13を形成する。こうしてホー
ロ層13によって被覆され、金属基体1と一体に結合さ
れた面状発熱体が得られる。この面状発熱体は電気絶縁
性に比較的優れているので、150℃〜300℃の中高
温度域で使用するのに適し、しかも薄型で長寿命が期待
できるなどの特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気用品規
格には、絶縁抵抗が使用時1MΩ以上、絶縁耐力1kV
以上と規定してある。従って、ホーロタイプの面状発熱
体の最大の問題は上記特性の安定化にある。
【0006】すなわち、面状発熱体の絶縁抵抗は次式に
よって表される。
【0007】
【数1】R=ρt×(d/A) ここでRは面状発熱体の絶縁抵抗、ρt はホーロ層の体
積固有抵抗、Aは電気発熱素子の面積、dはホーロ層の
膜厚を示す。
【0008】ここで、ホーロ層の膜厚はホーロ密着性の
観点から決定されるもので、たかだか100〜300μ
m程度である。面状発熱体の絶縁抵抗を向上させるに
は、体積固有抵抗の優れたガラスフリットで絶縁ホーロ
層を形成すれば良い。ガラスフリットの体積固有抵抗は
ガラス中のアルカリ成分(Na2O、K2O、Li2O)
によって大きく影響を受ける。アルカリ成分量の少ない
ガラスフリットの選択によって絶縁抵抗の安定化が達成
できる。
【0009】しかしながら、絶縁耐力については、上記
の絶縁抵抗ほど明確な関係が得られず、使用するガラス
フリットの種類、膜厚、焼成条件等によってその特性が
著しく変化する。本発明者らは特開昭61−12848
7号公報で示したように、図5のホーロ層12にチタン
乳白フリットを用いれば、絶縁耐力の向上化が達成でき
ることを見いだした。ところが、この方法だけでは、絶
縁耐力の安定化は完璧ではない。特に、ヒートサイクル
試験(400℃〜水中急冷)を行うとホーロ層12に亀
裂が生じるため、未だ絶縁抵抗や絶縁耐力の劣化が課題
として残っている。
【0010】本発明は、このような従来の面状発熱体の
課題を考慮し、絶縁抵抗や絶縁耐力に問題の無い面状発
熱体及びその製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の面状発熱体は、
金属基体と、その金属基体の表面に形成された結晶化ガ
ラス層と、結晶化ガラス層の表面にガラス層によって被
覆、結合された電気発熱素子とを有するものである。
【0012】
【作用】例えば、アルカリ成分(Li2O、Na2O、K
2O)を全く含まない無アルカリ結晶化ガラスを用いた
場合は、電気絶縁性が飛躍的に向上する。また、このガ
ラスは金属基体に焼き付けるときに無数の微結晶が析出
するので、セラミックスに近く、耐熱性(900℃程
度)が大幅に向上する。それに比べて通常用いられるガ
ラスはアモルファスであるため耐熱温度(600℃程
度)が低い。例えば、電気発熱素子を700℃で形成す
ると、アモルファスガラスは耐熱温度以上ではガラス
が、軟化、流動するので、ガラス中の小さな泡が成長し
て大きな泡となる。その結果、その大きな泡が原因とな
って絶縁耐力の低下を招く。それに対して無アルカリ結
晶化ガラスは、結晶の析出により耐熱性が向上するので
電気発熱素子を800℃で焼き付けても、結晶化ガラス
層が軟化、流動することがなく、結晶化ガラス層中の泡
が大きく成長することがない。故に、絶縁耐力も高い値
を示す。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 (1)金属基体 本発明に使用される金属基体は、例えばホーロ用鋼、ス
テンレス鋼、珪素鋼、ニッケル−クロム−鉄、ニッケル
−鉄、コバール、インバーなどの各種合金材やそれらの
クラッド材などが選択される。特に、本発明において使
用される金属材料は、ガラス層との膨張率を整合させる
必要があることから、膨張率100〜140×10-7
℃のステンレス鋼が好ましい。
【0014】金属基体の材質が決定されれば、所望の形
状加工、穴加工等が通常の機械加工、エッチング加工、
レーザ加工等で施される。
【0015】これら金属基体はガラス層の密着性を向上
させる目的で、表面脱脂された後、ニッケル、コバルト
などの各種メッキを施したり、熱酸化処理によって酸化
被覆層を形成したりする。
【0016】(2)ガラス層 本発明に用いられるガラス層には、電気絶縁性、耐熱性
の観点から、無アルカリ結晶化ガラス(焼成によって、
たとえば、MgO系の結晶相を析出)で構成されるほうが
好ましい。そのガラス組成は、特に、MgOが16−50重量
%,SiO2が7−30重量%,B2O3が5−34重量%、BaOが0−50
重量%,La2O3が0−40重量%,CaOが0−20重量%,P2O5が0
−5重量%,MO2が0−5重量%(但し、MはZr,Ti,Snのうち
少なくとも一種の元素)からなるときがより好ましい。
【0017】このように、結晶化ガラス材料が選択され
る理由の1つは、ガラス層の耐熱温度が高くなるためで
ある。すなわち、ガラス層上に電気発熱素子を形成する
とき、高温(800℃以上)で焼成するのでガラス層の耐
熱温度は少なくとも900℃以上必要である。ガラスを結
晶化させることにより耐熱温度が900℃以上(900℃でも
ガラスが流動しないので、800℃で電気発熱素子を形成
しても、ガラス層内の泡が大きく成長しない。その結果
絶縁耐力は劣化しない)になる。それに対して一般の非
晶質ガラスは、再加熱しても結晶化しないので耐熱性
(約600℃以上でガラスが流動するので、電気発熱素子
を800℃以上で形成すると、ガラス層内の泡が大きく成
長して絶縁耐力の低下を招く)は向上しない。
【0018】結晶化ガラス材料を選択するもう1つの理
由は、金属基体とガラス層との密着性を強固にするため
である。特に、上記の組成のガラスは、密着性が非常に
強固である。
【0019】上記結晶化ガラス層を金属基体上に被覆す
る方法として、通常のスプレー法、粉末静電塗装法、電
気泳動電着法等がある。被膜の緻密性、電気絶縁性等の
観点から、電気泳動電着法が、最も好ましい。
【0020】この方法に用いられるスラリーは、ガラス
とアルコールおよび少量の水を入れてボールミル中で約
20時間粉砕、混合し、調製される。本発明のスラリー中
のガラスの平均粒径は1〜5μm程度である。得られた
スラリーを電解槽に入れて、液を循環する。そして、金
属基体を、このスラリー中に浸漬し、100〜400Vで陰分
極させることにより、金属基体表面にガラス粒子を析出
させる。これを乾燥後、850〜900℃で10分〜1時間焼
成する。これによって、ガラスの微粒子が溶融すると共
に、ガラスの成分と金属材料が、相互拡散するためガラ
ス層と金属基体との強固な密着が得られる。
【0021】なお、焼成は常温から徐々に昇温して上記
温度に到達させる方が微細針状結晶が無数に析出し、耐
熱性がより向上する。
【0022】(3)電気発熱素子 本発明に用いられる電気発熱素子は、基本的には薄帯状
またはラス網状のFe−Ni,Fe−Ni−Cr,ステ
ンレス鋼などの各種電気発熱材、あるいは印刷法で形成
した酸化ルテニウム−ガラス、Ag−Pd−ガラス、カ
ーボンなどの抵抗体が好ましい。
【0023】本発明の面状発熱体における電気発熱素子
の形成法としては、以下に述べる転写法、印刷法が好ま
しい。
【0024】(4)電気発熱素子層の形成法 転写法で電気発熱素子を形成する場合は、その素子の材
料としてNi−Cr合金箔またはステンレス箔が好ましい。
図2は電気発熱素子を内包した転写紙の構成を示す。転
写用台紙5の表面には、水溶性の糊層6を介してホーロ
層を形成するためのガラス粉末層4とオーバーコート層
7が形成されている。電気発熱素子3を内包するガラス
粉末層は4a、4bの2層で構成されている。次に、こ
の転写紙の詳細について説明する。
【0025】(a)転写用台紙5 転写用台紙5は、耐水性で厚みは100〜600μm程
度が好ましく、台紙の上に積層する構成要素に合わせて
台紙の厚さと台紙の腰の強さを調整する必要がある。
【0026】(b)糊層6 台紙5の上に形成する糊層6は、再湿性接着剤が好まし
く、水溶性ポリマーのカゼイン、デキストリン、澱粉、
にかわ、ポリビニルアルコール、ポリアセチル酸塩、ポ
リビニルピロリドン等が用いられ、なかでもデキストリ
ンが最も好ましい。
【0027】(c)ガラス層4 ここで用いられるガラスは、電気発熱素子3との濡れ性
が良く、かつ軟化点の低いチタン乳白ガラスが好まし
い。その組成は以下の通りである。
【0028】
【表1】
【0029】(d)オーバーコート層7 オーバーコート層7としての樹脂膜の役割はきわめて重
要である。転写紙を使用前に水に浸漬すると再湿性糊層
は水を吸収して膨潤し、台紙と転写部とに分離する。こ
の時、転写部を基板に転写し、基板と転写部が結合する
まで転写部の柔軟性と機械的強度を維持する必要があ
る。また、基板と結合させる際、焼成時に酸化燃焼して
灰を残すことなく消失する機能も必要である。この目的
を果たすものとして、塩化ビニール樹脂、アクリル樹脂
などがあり、特にアクリル樹脂が優れている。アクリル
樹脂を適当な溶剤で粘度を調整し、スプレーまたは印刷
法でオーバーコート層を形成する。
【0030】次に、印刷法で形成する場合について説明
する。
【0031】印刷法で電気発熱素子を形成する場合は、
酸化ルテニウムおよびガラスフリットを主成分とするペ
ースト、Ag−Pdおよびガラスフリットを主成分とす
るペースト等を結晶化ガラス層上に印刷し、その後焼成
する。これらのペーストの成分には、主成分の酸化ルテ
ニウム、Ag−Pdおよびガラスフリット(ホウケイ酸
系ガラス等)のほか、フィラー(ZrO2等)、酸化ビスマ
ス、エチルセルロース、ブチルカルビトールアセテート
(テルピネオールでもよい)等が含まれている。また、
これらのペーストは、単体で用いても組み合わせて用い
てもかまわない。すなわち、Ag−Pd単体で電気発熱
素子として用いてもかまわないし、酸化ルテニウムを抵
抗体、Ag−Pdをリードを取り出すための電極として
組み合わせて用いても良い。
【0032】次に、更に具体的な実施例について説明す
る。
【0033】(実施例1)SUS430基体(100mm×100mm×
0.5mm)の表面に、(表2)〜(表6)に示す組成の結
晶化ガラス層を厚さ100μm電気泳動電着し、880℃で10
分間焼成しサンプルの表面粗度、うねり性、耐熱性等の
諸特性を調べた。その結果を組成とともに(表2)〜
(表6)に示している。
【0034】なお、表面粗度はタリサーフ表面粗さ計で
測定し、表面中心線平均粗さRaで示し、うねり性はタリ
サーフ表面粗さ計で得られた山と谷の差Rmaxで表わし
た。
【0035】耐熱性は、サンプルを850℃の電気炉中に1
0分間入れ、炉から取り出し30分間、自然放冷を繰り返
すスポーリングテストを行って、サンプルのクラックや
剥離の状態を調べた。なお、クラックは赤インク中に浸
漬し、その後、表面を拭き取って、目視観察によって、
その有無を調べた。表中の○、△、×は、○が10サイク
ル以上行っても、異常が認められないもの、△は5〜9
サイクルで発生したもの、×は4サイクル以下で発生し
たものを示す。
【0036】密着性は、基体の曲げ試験を行い、ガラス
層が剥離して金属部が露出したものを×、金属部が一部
だけ露出したものを△、金属部が露出していないものを
○とした。
【0037】以上の評価にもとずき総合評価を行い、そ
の結果を○、△、×で示した。No1〜8は他の成分を一
定として、SiO2とB2O3を変化させたもの、No9〜15は、S
iO2/B2O3をほぼ一定にし、MgO量を変化させたもの、No1
6〜19 は同じく、CaO量を変化させたもの。No20〜24
は、同じくBaO量を変化させたもの。 No25〜29は、同じ
くLa2O3量を変化させたもの。No30〜42はそれぞれ、ZrO
2、TiO2、SnO2、P2O5、ZnOの影響を示す。
【0038】これら表から明らかなように、SiO2を増加
させれば、耐熱性は向上するが、表面性、および密着性
が悪くなる。逆に、B2O3量を増加させれば、表面性、密
着性は向上するが耐熱性は低下する。したがって、本発
明では、SiO27〜30重量%、B2O35〜34重量%の範囲内
が好ましい。
【0039】MgO量は結晶性と相関があり、16重量%以
下では結晶析出が不十分で、耐熱性に劣る。また、50重
量%以上では、結晶が析出しやすく、ガラス溶融時に簡
単に結晶化し、均質なガラスを得ることが難しく、ま
た、表面粗度が大きくなる。
【0040】CaO量は、20重量%以上入れると、表面性
が悪くなり好ましくない。
【0041】BaO量は、50重量%以上では、耐熱性、お
よび密着性が劣化し好ましくない。
【0042】La2O3は、40重量%以上では、耐熱性が劣
化し好ましくない。
【0043】その他の添加可能な成分はZrO2、TiO2、Sn
O2、P2O5、ZnOなどが挙げられるが、5重量%以下まで
なら添加可能である。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】(実施例2)図1に基づいて転写法で電気
発熱素子を形成した面状発熱体について説明する。
【0050】200mm×200mmの金属基体1を脱
脂・水洗・酸洗・水洗・ニッケルメッキ・水洗して基材
の前処理を行った後、(表2)の組成のNo.7ガラス粒
子からなるスラリー中に浸漬して、対極と金属基体間に
直流電圧を印加して、金属基体上にガラス粒子を100
μm被覆し、常温から880℃まで4時間かけて昇温し、
さらにこの温度で10分間保持する焼成を行ない結晶化ガ
ラス層2を形成した。次に、(表1)の組成からなるガ
ラスを用いて図2の構成の転写紙を作製した。次に、こ
の転写紙を水に浸漬して、オーバーコート層で支持され
たガラス層と電気発熱素子を台紙から剥して結晶化ガラ
ス層2の表面に設置し、十分乾燥した後、800℃で焼
成して面状発熱体を形成した。
【0051】(実施例3)図3に基づいて印刷法で電気
発熱素子を形成した面状発熱体について説明する。
【0052】外形200mm×200mmの金属基体1
を脱脂・水洗・酸洗・水洗・ニッケルメッキ・水洗して
前処理を行った後、(表2)の組成のNo.7ガラス粒子
からなるスラリー中に浸漬して、対極と金属基体間に直
流電圧を印加して、金属基体上にガラス粒子を100μ
m被覆し、常温から880℃まで4時間かけて昇温し、さ
らにこの温度で10分間保持する焼成を行ない結晶化ガラ
ス層2を形成した。次に、結晶化ガラス層2の表面にAg
−Pdペーストをスクリーン印刷法でパターン印刷、85
0℃で焼成して電極8とした。更にこの電極8上にRu
2ペーストを同じく印刷し、830℃で焼成して電気
発熱素子9を形成、面状発熱体とした。
【0053】(比較例1)比較例として、特開昭61−
128487号公報に掲示した従来例の面状発熱体を作
製した。図5に示した外形200mm×200mmの金
属基体1を脱脂・水洗・酸洗・水洗・ニッケルメッキ・
水洗して前処理を行った後、SiO2:43.5、B2
3:21.0、Na2O:0.8、K2O:2.2、Li2
O:1.0、CaO:11.3、BaO:6.0、Mg
O:2.9、ZnO:5.5,Al23:3.1、Zr
2:2.7の組成のガラス(低アルカリ非晶質ガラ
ス)粒子とAl23、SiO2、F−10、水からなる
ホーロスリップを150μm程度の厚さに塗布し、乾燥
後850℃で10分間焼成して第1のホーロ層11を形
成した。次に同様な方法で、(表1)組成のガラス(チ
タン乳白ガラス)と粘土、亜硝酸ナトリウム、水からな
るホーロスリップを第1のホーロ層11上に150μm
程度塗布し、乾燥後810℃で10分間焼成して第2の
ホーロ層12を形成した。さらにその上に、第2のホー
ロ層と同じガラスと粘土、亜硝酸ナトリウム、2MgO
・SiO2、水からなるホーロスリップを第2のホーロ
層12上に塗布し、表面が濡れているうちに図4の電気
発熱素子3を設置した。さらにその上から同じスリップ
を塗布し、乾燥して、800℃で10分間焼成して面状
発熱体を形成した。
【0054】(比較例2)図6に示した外形200mm
×200mmの金属基体1を脱脂・水洗・酸洗・水洗・
ニッケルメッキ・水洗して基材の前処理を行った後、S
iO2:43.5、B23:21.0、Na2O:0.
8、K2O:2.2、Li2O:1.0、CaO:11.
3、BaO:6.0、MgO:2.9、ZnO:5.
5,Al23:3.1、ZrO2:2.7の組成のガラ
ス粒子からなるスラリー中に浸漬して、対極と金属基体
間に直流電圧を印加して、金属基体上に被覆し、常温か
ら850℃まで4時間かけて昇温し、さらにこの温度で10
分間保持する焼成を行ないガラス層14を形成した。次
に、ガラス層14の表面に実施例1と同様な方法で電気
発熱素子3を形成し、面状発熱体とした。
【0055】以上の実施例2,3と比較例1,2の面状
発熱体について金属基体と電気発熱素子間の絶縁抵抗と
絶縁耐力を測定した。なお、絶縁抵抗は電圧500V印
加の時の抵抗を測定した。絶縁耐力は国洋電機(株)製
耐圧絶縁自動試験器を用い、遮断電流を10mAに設定
し、1分間電圧印加し、ショートしたときの電圧で示し
た。また、上記の面状発熱体を400℃に加熱し、10
分間保持した後、水中に投入するヒートショック試験を
20サイクル行った。20サイクル後の絶縁抵抗と絶縁
耐力も測定した。以上の結果を(表7)に示す。
【0056】
【表7】
【0057】以上のように本発明の面状発熱体は400
℃〜水中急冷試験を行っても絶縁抵抗や絶縁耐力が劣化
しないことがわかる。それに対して比較例はヒートショ
ック試験後、絶縁抵抗、絶縁耐力共大きく劣化している
のがわかる。この理由は、金属基体とガラスとの熱膨張
係数差が大きく異なることによるものである。特に比較
例は3層構造になっているためトータルのホーロ層も厚
く、より亀裂が生じやすくなり、劣化が激しくなったも
のと考えられる。
【0058】以上のように本発明の面状発熱体は、結晶
化ガラス材料からなるガラス層を用いているためにガラ
ス層内の泡が大きく成長しない。そのため、絶縁耐力も
非常に高い値を示している。
【0059】本発明に用いられる結晶化ガラスが、金属
基体の熱膨張係数とほぼ同程度の値を示している場合、
耐ヒートサイクル試験を行ってもホーロ層が剥がれた
り、亀裂が生じたりすることはない。このガラスは体積
固有抵抗が高く、しかも、電気泳動電着でガラス粒子を
緻密に被覆しているため、トータルのホーロの厚みを薄
くしても絶縁性に優れた面状発熱体を形成することが可
能である。その結果、高温熱サイクル試験をおこなって
も、ホーロの剥離が生じることはない。
【0060】なお、本発明の結晶化ガラスは必ずしも無
アルカリ性のものである必要はない。
【0061】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、金属基体の表面に形成された結晶化ガラス層
を利用するので、絶縁抵抗や絶縁体力に問題の無い面状
発熱体を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における転写法で形成した面
状発熱体の断面図である。
【図2】本発明の一実施例における転写シートの断面図
である。
【図3】本発明の一実施例における印刷法で形成した面
状発熱体の断面図である。
【図4】本発明の一実施例における電気発熱素子の平面
図である。
【図5】従来の第1の比較例における面状発熱体の断面
図である。
【図6】従来の第2の比較例における面状発熱体の断面
図である。
【符号の説明】
1 金属基体 2 結晶化ガラス層 3 電気発熱素子 4 オーバーコート層 5 転写用台紙 6 糊層 7 転写用オーバーコート層 8 電極 9 抵抗体(電気発熱素子) 10 オーバーコート層 11、14 第1のホーロ層 12 第2のホーロ層 13 オーバーコート層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基体と、その金属基体の表面に形成
    された結晶化ガラス層と、前記結晶化ガラス層の表面に
    ガラス層によって被覆、結合された電気発熱素子とを備
    えたことを特徴とする面状発熱体。
  2. 【請求項2】 結晶化ガラス材料の組成が、MgOが16−5
    0重量%、SiO2が 7−30重量%、B2O3が5−34重量%、BaOが0−50重量%、
    La2O3が0−40重量%、CaOが0−20重量%、P2O5が0−5重
    量%、MO2が0−5重量%(但し、MはZr,Ti,Snのうち少な
    くとも一種の元素)を含むことを特徴とする請求項1記
    載の面状発熱体。
  3. 【請求項3】 金属基体上に電気泳動電着法でガラス粒
    子を被覆・焼成して結晶化ガラス層を得る工程と、転写
    用台紙にガラス層を介して電気発熱素子を積層する転写
    シート形成工程と、前記結晶化ガラス層上に前記転写シ
    ートを張り付け・焼成して一体化する工程とを備えたこ
    とを特徴とする面状発熱体の製造法。
  4. 【請求項4】 金属基体上に電気泳動電着法でガラス粒
    子を被覆した後、焼成して結晶化ガラス層を得る工程
    と、この結晶化ガラス層上に、抵抗成分を含むペースト
    を印刷した後焼成して電気発熱素子を形成する工程と、
    この電気発熱素子上にガラスペーストを印刷して保護層
    を形成する工程とを備えたことを特徴とする面状発熱体
    の製造法。
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