JPH0697968B2 - 減圧フライ食品の製造方法 - Google Patents

減圧フライ食品の製造方法

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JPH0697968B2
JPH0697968B2 JP27797485A JP27797485A JPH0697968B2 JP H0697968 B2 JPH0697968 B2 JP H0697968B2 JP 27797485 A JP27797485 A JP 27797485A JP 27797485 A JP27797485 A JP 27797485A JP H0697968 B2 JPH0697968 B2 JP H0697968B2
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健康 鍋倉
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脂質含量の少ない減圧フライ食品を製造する方
法に関する。
〔従来の技術〕
ポテトチツプス等の油菓子(油脂を10%以上含有する菓
子)はのどごしの味が良く、油に由来するうま味があ
り、口当りも良いといつた長所がある反面、常圧高温下
にフライするため油含量が高い、カロリーが高い、酸化
速度が大きい、褐変や原料の色の変化が大きいといつた
欠点を有している。
このような欠点を改善したフライ法として最近注目され
つつあるのが減圧フライ法である。その製造工程概略を
第1図に示す。このフライ法は減圧下、低温でフライす
るため、油焼けによる製品の着色が少なく、原料生地の
自然の色調や風味、味が保持されること、水分が少な
く、ポーラスでクリスプな食感を有すること、更にはフ
ライ食品としては油含量が低く、低カロリーであること
(例、市販ポテトチツプスは通常35−40%であるが、減
圧フライ製品は15−30%である)など多くのメリツトを
有し、最近の食品市場における健康志向、省エネ志向と
いつたニーズに沿つてこの一、二年脚光を浴びつつあ
る。
減圧フライにおいては一般的に前処理として第1図に示
すように糖溶液に浸漬するが、その理由は、 (1) 糖が原料中の水分と置換することによつて歩留
(製品収量)が増加すること、 (2) 糖の吸収に対応して、フライ時の脂質の吸収が
抑制されること (3) テクスチヤーが改良されること 等である。
これらの利点は糖浸漬を減圧下で行うことにより更に改
良され、またより短時間で処理できる。この減圧浸漬に
ついては既に特開昭54-113459号公報に記載されてい
る。また、特開昭60-37940号公報には1〜5%のエタノ
ールを糖溶液に添加することにより、微生物汚染に対す
る糖類との併用効果があることが記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
減圧フライの欠点としては、低温処理のため、油揚げ様
の風味がつかない、殺菌効果がないというようなことの
他に油含量が通常の常圧フライ製品に比較すると低いと
はいえ15−30%と多い点にある。したがつて、更にこれ
を低減することは、健康食品としての価値を高めるだけ
でなく、酸化劣化しやすい脂質の含量が減少することに
より、製品の保存性を高めることにもなり、減圧フライ
にとつて必須の課題である。
本発明の目的は、従来の技術で得られた製品に比較し
て、脂質含量の低い減圧フライ食品の製造方法を提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は減圧フライ食品の製造方
法に関し、減圧フライの前処理段階において、果実又は
野菜を10〜30%(容量)のエタノールを添加した糖溶液
に減圧下浸漬することにより、フライ製品の脂質含量を
減少させることを特徴とする。
ここにいう糖溶液とは一般に食品加工に用いられる単糖
類、少糖類、テキストリン、水あめ、糖アルコール等の
溶液を意味し、可溶性デンプン(特公昭55-33300号)
や、前記、特開昭60-37940号公報にみられる特殊な糖
(オリゴグルコシル フルクトース、還元された水あめ
又はデキストリン)を含まない。
本発明によるエタノールの添加効果は常圧浸漬において
はなく、減圧浸漬することによつて初めて表われる相乗
効果であり、これは減圧中にエタノールが揮散する際、
原料中の構造をポーラスにすることによるため、又はか
くはん効果によるため、あるいはエタノール添加により
糖液の粘度が低下するため、又は浸透圧が上昇するため
に原料中の水分と糖分の置換が促進されたと推定され
る。
この減圧アルコール浸漬法で得られた製品は、脂質含量
低下により、保存変化が少なく、またテクスチヤーの改
善されたより低カロリーの食品となり得る。したがつて
本発明は前記、特開昭60-37940号と明らかに目的を異に
し、エタノールの濃度範囲も異なるものである。
次に本発明について更に詳細に説明する。
第2図はリンゴ(津軽)切片を常圧又は減圧浸漬して、
減圧フライした製品の脂質と糖含量の分析値をグラフに
した結果である。減圧浸漬では対照区(エタノール無添
加糖液浸漬区)と共に、エタノール添加区も検討した
が、その結果、常圧浸漬区よりも減圧浸漬区の方が脂質
含量が低く、減圧浸漬区においてはエタノール添加量が
増加するに従つて脂質含量が低下した(それに対応して
糖含量が増加している)。
表1は浸漬糖液のエタノール添加量と製品の脂質含量、
保存性、テクスチヤーとの関係を表にしたものである。
その結果、脂質含量はエタノール添加量15%までは減少
し、平衡に達している。保存性、テクスチヤーもそれと
相関し、脂質含量が少ない程、保存性が良く、官能検査
においてもパリパリとしたテクスチヤーが増し、エタノ
ール添加量10〜30%の範囲で好結果が得られた。また30
%を超えるエタノールの添加は作業性、コストの面で不
利になる。したがつてこれらの結果よりエタノール添加
量は10〜30%が適当であるといえる。
第3図は減圧浸漬条件を検討した結果のグラフである。
第3図中、 はエタノール15%を添加して、その条件で減圧浸漬した
場合、その製品の脂質含量が、対照区(減圧度50mmHg,1
5分間、エタノール無添加)に比較してより低くなつた
区、×印は同様にしてより高くなつた区を示す。
したがつてエタノール15%添加することにより対照区よ
り脂質含量が減少する条件は全体としては図中の点線よ
り上部の範囲が有効であると推定される。
〔実施例〕
以下、実施例によつて本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 リンゴ(津軽)2kgを洗浄後、芯抜きし、スライサーで5
mmの厚さにスライスし、これを1%食塩水に数分間浸漬
後水切りし、糖溶液(DE35の水あめ、ブリツクス(Bri
x)40)に浸漬した。
糖浸漬は常圧(大気圧)下ではエタノール無添加区につ
いて2時間行い、減圧下では50mmHg,15分間の条件で、
エタノール5,10,15及び80%(容量)添加区について、
各々200gの原料を浸漬した。
所定時間経過後ミツ切りをし、減圧フライヤー実験機
(佐久間製作所製、油容量15)にて、パーム油を使用
して減圧フライを行つた。フライ条件は110℃,20mmHg,1
5分間の条件でフライし、試料カゴを油から引上げ、減
圧下で7分間時々しんとうしながら、油切りし、終了後
冷風で冷却し、製品を各々50g前後得た。
この製品について脂質、糖を分析し保存性、テクスチヤ
ーをみたところ第2図及び表1のようになり、エタノー
ル添加区は脂質含量が低く保存性、テクスチヤーに優れ
たリンゴチツプが得られた。
実施例2 実施例1と同様にカボチヤをスライスし、糖溶液のエタ
ノール未添加区とエタノール15%(容量)添加区につい
て各300gを100mmHgの減圧下で30分間浸漬し、ミツ切り
した後、110℃、20mmHg以下、10分間減圧フライした。
その結果各々約110gの製品を得、分析したところアルコ
ール添加区からは脂質含量の低い製品が得られた。
実施例3 実施例1と同様にキユーイをスライスし、糖溶液のエタ
ノール未添加区とエタノール15%(容量)添加区につい
て50mmHgの減圧下で15分間浸漬し、ミツ切りした後、10
0℃、30mmHg、10分間の条件でフライした。
その結果、アルコール添加区から他の区に比較して脂質
含量の低い製品が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に従い、減圧フライの前処
理として原料を糖浸漬する際、エタノールを添加して減
圧浸漬することにより、減圧フライ製品の脂質含量が下
がり、その結果脂質の劣化による品質低下の割合が減少
し、テクスチヤーが改良された減圧フライ食品が得られ
るという顕著な効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の一般的な減圧フライの製造工程概略図、
第2図はリンゴの減圧フライ製品についての分析値等か
ら減圧浸漬(前処理)におけるエタノールの添加効果を
表わしたグラフ、第3図は浸漬時間と減圧度の関係を表
わしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−37940(JP,A) 特開 昭54−113459(JP,A) 特開 昭59−187750(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減圧フライの前処理段階において、果実又
    は野菜を、10〜30%(容量)のエタノールを添加した糖
    溶液に減圧下で浸漬することにより、フライ製品の脂質
    含量を減少させることを特徴とする減圧フライ食品の製
    造方法。
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