JPH0698282B2 - 中空繊維状血漿分離膜 - Google Patents

中空繊維状血漿分離膜

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JPH0698282B2
JPH0698282B2 JP60094459A JP9445985A JPH0698282B2 JP H0698282 B2 JPH0698282 B2 JP H0698282B2 JP 60094459 A JP60094459 A JP 60094459A JP 9445985 A JP9445985 A JP 9445985A JP H0698282 B2 JPH0698282 B2 JP H0698282B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は血漿から血漿を分離するのに用いられる中空繊
維状血漿分離膜に関するものである。
(従来の技術) 近年、血漿交換治療、正常人から血漿の供給を受ける献
血漿、獣血液からの血漿採取等に血漿分離膜が利用され
ている。この様な血液から血漿を分離する膜に要求され
る特性としては医療材料としての安全性と血漿成分の組
成に極力変化を与えず血液から多量に分離できる分離性
とが挙げられる。まず安全性については分離の際に血球
成分に損傷を与えないこと及び膜を血漿分離器に組込ん
だ段階で外部からの衝撃に耐えられることが必要とな
る。実際上、輸送時の不慮の衝撃が加わる可能性と中空
糸内部の脱泡時に鉗子で分離器を叩く操作があるので膜
の力学的強度は充分高めておかねばならない。つまりこ
の力学的強度が低いと膜が破損され中空糸内部から血球
が流出するという重大なトラブルが派生するのである。
次に分離性については血漿交換治療時の対象となる高粘
度の血漿でも、献血漿時の正常血漿でも組成に変化を与
えないまま分離することが前者では治療効果を高め、後
者では保存血漿としての価値を高めるため必要となる。
ところがこの力学的強度と分離性能とは相反する性質で
あり、従来より利用されている血漿分離膜はこの相反す
る性質を解決するに至っていなかった。即ち、安全性を
高めるべく力学的強度を高めれば分離性能が低下するの
で患者、献血漿者を長時間拘束することになり負担を大
きくする。又分離性を高めれば逆に強度が低下するので
安全性に細心の注意が必要となり取扱上問題が多かった
のである。
更に血漿分離膜を組込んだ分離器は最終的に滅菌がほど
こされねばならない。滅菌方法としてEOG滅菌、ホルマ
リン滅菌、γ−線滅菌、オートクレーブ滅菌等が使用さ
れているが、滅菌作用物の残留の心配がなく効果の確実
なオートクレーブ滅菌が望まれる。しかし従来のセルロ
ースエステル系の膜では分離器に組込み両端を固定した
状態でオートクレーブ滅菌を行うと熱安定性が良くない
ため形状が変化して滅菌前の膜特性を維持するのがむつ
かしかったのである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、従来の血漿分離膜に付随する上記欠点を
解消すべく鋭意検討した結果、力学的強度、分離性能が
ともに高く、さらに両端を固定した状態でのオートクレ
ーブ滅菌において形状変化を何等惹起しない中空繊維状
血漿分離膜を見い出し本発明に到達した。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明はセルロースエステルを素材とした膜厚80
μ以下の中空繊維膜で、限外過速度Y〔ml/m2・hr・m
mHg〕とブルーデキストラン2000の篩係数xとが下記
(1)、(2)式を同時に満足し、かつ膜両端を自由に
した状態で121℃の水に20分間接触させた後の軸方向及
び径方向の変形率がともに2%以下である中空繊維状血
漿分離膜である。
500≦Y<2000 (1) −2.0×10-4×Y+0.6≦x≦1.0 (2) 上記ブルーデキストラン2000の篩係数は次の様にして求
めるものである。ブルーデキストラン2000(Pharmacia
Fine Chemicals社製、平均分子量2000000ダルトン)を
0.1Nリン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解させ、0.025重量%
の溶液とし、0.45μmの膜で過した後供給液を調製し
た。一方中空繊維状血漿分離膜を42本束ねて有効透過部
が15cmとなる様に両端を接着剤で固定し、この両端部で
中空繊維内部を溶液が通過できる様にモジュールを作製
した。このモジュールを第1図の様に装着する(第1図
の6)。純水10を送液ポンプ11で供給し脱泡を行なう。
完全に脱泡を終った後三方コック12を切換え空気の混入
がない様に0.025重量%の水溶液を送液ポンプ2で供給
し純水と置換する。置換終了後直ちにスクリューコック
9で圧力計4と7の平均値が100mmHgになる様に5分以
内に調整し調整完了時をスタート時間とする。圧力を10
0mmHgに維持して15分後にモジュール6から過される
液を2分間採取する。同時にモジュール6に供給される
原液と通過後(過後ではない)の液を採取する。254n
mの波長で過液、供給液及び通過液の吸光度α1
及びαとしてα1/(α+α)をブルーデキストラ
ン2000の篩係数とした。
この様なブルーデキストランの篩係数が−2×10-4×Y
+0.6から1.0の範囲で、かつ限外過速度が500〜2000
の範囲にあることは膜の平均孔面積を大きくし、孔径分
布を狭くすることである。つまり溶質通過孔数は維持し
たまま溶質不通過孔を減らすことで分離性能を高く維持
し、不透過孔減少分だけ膜の力学的強度を大きくでき、
かつ膜厚を80μm以下に抑えることが可能となった。
即ち、限外過速度が2000ml/m2・hr・mmHg以上になる
と分離性は向上するが、力学的性質が低下し、又これが
500ml/m2・hr・mmHg未満では強度は高められるが、分離
性は低下するので好ましくない。又デキストラン篩係数
が−2.0×10-4×Y+0.6未満では過後の血漿成分組成
が大きく変化するので好ましくない。また膜両端を自由
にした状態で121℃水に20辺間浸漬した後の軸、径方向
の変化率が2%以下に抑えられるということは両端を固
定した状態で121℃の水でのオートクレーブ滅菌が可能
であることを意味する。この変化率がともに2%を超え
るとオートクレーブ時に軸方向、径方向に膜圧の分布が
生じ膜特性が変ってしまうので好ましくない。
本発明の中空繊維状血漿分離膜はセルロースエステルを
素材とするものである。そして上記の特性を有する分離
膜はたとえば次の様な方法で作製される。セルロースエ
ステル(セルロースジアセテート、セルローストリアセ
テート、硝酸セルロース等)を溶剤(N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルホルムアシド等)呼び膨潤剤(ポ
リエチレングリコール)に溶解させ、これを同じ溶剤、
膨潤剤からなる溶液(内液)とともに中空糸状に紡糸す
る。この紡出した中空糸を同じ溶剤、膨潤剤の凝固浴に
導く。この際凝固浴中の(溶剤+膨潤剤)の濃度(Cou
t)と内液中の(溶剤+膨潤剤)の濃度(Cin)とを次の
範囲から選択することが大切である。
O≦Cout−Cin≦20(重量%) (発明の効果) この様にして得られた本発明に係る中空繊維状血漿分離
膜は力学的強度、血漿分離性能ともに高く、オートクレ
ーブ滅菌が可能となったもので血漿交換治療、正常人か
ら血漿の供給をうける献血漿、獣血漿からの血漿採取等
に有効に用いられる。
(実施例) 以下本発明の実施例を記載するが、本発明はこの実施例
に限定されるものではない。
実施例1 次の様にして膜厚74μmの血漿分離膜を製造した。
紡糸原液;セルローストリアセテート30重量%を、N−
メチル−2−ピロリドン及びポリエチレングリコール
(400)を重量比で6:4に混合して得た混合溶媒に溶解。
紡出;上記紡糸原液を120℃に加熱後、84℃にてノズル
から紡出、空気中を通過させて凝固浴に導く。紡出時中
空糸内部には凝固浴を導入する。
凝固;凝固浴(中空糸内液)としてN−メチル−2−ピ
ロリドン及びポリエチレングリコール(400)を68重量
%含有する水溶液、又凝固浴(中空糸外浴)としてN−
メチル−2−ピロリドン及びポリエチレングリコール
(400)を74重量%含有する水溶液で凝固。
後処理;凝固後、水洗し、しかる後50℃、90重量%のグ
リセリン浴で1時間処理して乾燥する。
得られた中空繊維膜の性能を第1表に記載する。
但し血液供給流量100ml/minとした。
尚、公知の2種の血漿分離膜について特性値を測定した
結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はブルーデキストラン2000の篩係数の測定フロー
シートを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロースエステルを素材とした膜厚80μ
    m以下の中空繊維膜で、限外過速度Y〔ml/m2・hr・m
    mHg〕とブルーデキストラン2000の篩係数xとが下記
    (1)、(2)式を同時に満足し、かつ膜両端を自由に
    した状態で121℃の水に20分間接触させた後の軸方向及
    び径方向の変形率がともに2%以下である血漿分離膜。 500≦Y<2000 (1) −2×10-4×Y+0.6≦x≦1.0 (2)
JP60094459A 1985-04-30 1985-04-30 中空繊維状血漿分離膜 Expired - Fee Related JPH0698282B2 (ja)

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JPS61254201A JPS61254201A (ja) 1986-11-12
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