JPH0698655A - 融合酵素産生植物 - Google Patents

融合酵素産生植物

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JPH0698655A
JPH0698655A JP5138392A JP13839293A JPH0698655A JP H0698655 A JPH0698655 A JP H0698655A JP 5138392 A JP5138392 A JP 5138392A JP 13839293 A JP13839293 A JP 13839293A JP H0698655 A JPH0698655 A JP H0698655A
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JP
Japan
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plant
nadph
reductase
plasmid
cytochrome
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Application number
JP5138392A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Sakaki
利之 榊
Yoshiyasu Yabusaki
義康 藪崎
Akito Nagasawa
秋都 長澤
Hideo Okawa
秀郎 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 チトクロムP450に由来する一原子酸素添
加活性及びNADPH−P450還元酵素に由来するN
ADPHからの還元力供給活性を同一分子内に合わせ持
つ融合酸化酵素をコ−ドする遺伝子を含み、該融合酵素
を産生する能力を有する植物およびその利用、さらに該
融合酵素を植物細胞内で発現させるプラスミド 【効果】 本発明により、薬物・毒物、農薬を含めた
環境汚染物質等の各種の化合物に対するよりすぐれた解
毒代謝能力(酸化的浄化能力)を植物に付与することが
可能となる。さらに本発明植物を前記の化合物に接触さ
せることにより、該化合物を解毒代謝させて環境を浄化
したり、または本発明植物は該化合物に対する抵抗性を
獲得することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融合酵素産生植物およ
びプラスミドに関する。
【0002】
【従来の技術】地球規模の環境汚染が問題となってお
り、バイオテクノロジーを用いた環境浄化は現代におけ
る最も重要な課題の1つになっている。たとえば、芳香
環炭化水素化合物等の脂溶性化合物には難分解性の物質
が多く、現在深刻な問題として取り上げられている。ま
た一部には、過剰の農薬の使用による環境汚染も問題に
なることもある。これらの問題を解決するために、現
在、環境浄化能を有する種々の微生物が作製され、その
利用が検討されている。
【0003】ところで、P450は微生物から哺乳動物
に至るまで生物界に広く分布するヘム酵素であり、広範
囲の脂溶性化合物に対して一原子酸素を添加する反応を
触媒する。このため、体内に取り込まれた薬物・毒物、
農薬を含めた環境汚染物質等の各種の化合物を解毒代謝
する能力を備えている。P450の活性にはNADPH
からの電子を供給するNADPH−P450還元酵素の
存在が必要である。本発明者らは既に種々のP450分
子種とNADPH−P450還元酵素との融合酵素(特
開63−44888、2−23870、特願1−712
50)を作製し、それらが非常に高い活性を有すること
を示した。そしてまた最近になって、植物においてもP
450の存在が明らかになってきた(Nebert e
t al.,DNA Cell Biol.10,1−
14(1991))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、哺乳動
物と比較すると植物体におけるP450含量は低い。し
たがって、植物における薬物・毒物、農薬を含めた環境
汚染物質等の各種の化合物に対する解毒代謝能力は哺乳
動物よりもはるかに低いと考えられる。このために、地
球上にはきわめて多数の植物体が棲息するにもかかわら
ず、植物体を用いた環境浄化は行われていない。したが
って、薬物・毒物、農薬を含めた環境汚染物質等の各種
の化合物に対する解毒代謝能力の高い植物を作成するこ
とが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の状況
を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、P450とNADPH
−P450還元酵素との融合酵素を植物に導入すること
により、薬物・毒物、農薬を含めた環境汚染物質等の各
種の化合物に対するよりすぐれた解毒代謝能力(酸化的
浄化能力)を植物に付与することに成功し、本発明を完
成した。すなわち、本発明はチトクロムP450(以下
P450と記する)に由来する一原子酸素添加活性及び
NADPH−P450還元酵素に由来するNADPHか
らの還元力供給活性を同一分子内に合わせ持つ融合酸化
酵素をコードする遺伝子を含み、該融合酵素を産生する
能力を有する植物(以下、本発明植物と記す。)および
その利用、さらに該融合酵素を植物細胞内で発現させる
プラスミド(以下、本発明プラスミドと記す。)を提供
するものである。
【0006】本発明で用いるP450としては一原子酸
素添加活性を有する物であれば、特に限定されることは
なく、種々の分子種をあげることができる。現在までに
約150種類のP450分子種の構造が明らかにされて
おり、これらは1次構造の類似性から27の遺伝子ファ
ミリーに分類されている。そのうち、10個のファミリ
ーはすべての哺乳動物に存在し、I 、II, III, IV の遺
伝子ファミリーに属するP450分子種が主として薬物
・毒物、農薬を含めた環境汚染物質等の各種の化合物の
酸化に関与すると言われている。たとえば、P450
c、P450d、P4501A1、1A2,2A6,2B6,2C8,2C9,2C
18,2D6,2E1等をあげることができる。これら分子種はそ
れぞれ異なる化学構造の化合物を代謝するので、目的に
応じて最適の分子種を選ぶことができる。たとえば、ラ
ットの肝臓由来のP450cはベンツピレン等の芳香環
炭化水素化合物の環水酸化、7−エトキシクマリンのO
−脱エチル化等の活性を有する。
【0007】本発明で用いる還元酵素としては、NAD
PHからの還元力供給活性を有するもの(NADPHか
らの電子をP450へ伝達できるもの)であれば特に限
定されることはなく、たとえば酵母等の微生物由来のN
ADPH−P450還元酵素、ヒト、ラット、ウサギ、
ブタ等の哺乳動物由来のNADPH−P450還元酵
素、植物由来のNADPH−P450還元酵素等をあげ
ることができる。
【0008】構造が明らかにされている上記のP450
及びNADPH−P450還元酵素の遺伝子は、文献記
載の公知方法によって取得することができるし、また、
既報の塩基配列を基にして、PCR法によってクローニ
ングすることも可能である。あるいは、化学合成によっ
ても目的とする遺伝子を作製することができる。
【0009】本発明で用いる融合酵素遺伝子は、たとえ
ば、ミクロソーム型P450の少なくともミクロソーム
膜結合領域、基質結合領域及びヘム結合領域を含む遺伝
子とNADPH−P450還元酵素のフラビンモノヌク
レオチド、フラビンアデニンジヌクレオチドおよびNA
DPHの各々の結合領域を含む遺伝子を接続することに
よって構築することができる。両遺伝子の接続にあたっ
ては、P450遺伝子を5’側に、還元酵素遺伝子を
3’側に配位し、途中に終止コドンが現れないように、
適当なリンカーを用いてフレームがずれないように接続
することによって得ることができる。
【0010】得られたP450とNADPH−P450
還元酵素との融合酵素をコードする遺伝子は、植物細胞
内で機能するプロモーター配列の下流に接続することに
より、植物細胞内で発現させるプラスミドを構築するこ
とができる。植物細胞内で機能するプロモーターとして
は、たとえば、カリフラワーモザイクウィルス35Sプ
ロモーター、ノパリン合成酵素プロモーター等をあげる
ことができる。
【0011】こうして構築された植物細胞内で発現させ
るプラスミド(以下、発現プラスミドと記す。)は、た
とえば、下記のような通常の方法によって植物細胞内へ
導入することができる。なお、本発明で用いる植物(細
胞)としては、特に限定されることはなく、たとえばタ
バコ、トマト、ジャガイモ、ダイズ、イネ、小麦等の植
物をあげることができる。植物細胞内への遺伝子導入
は、たとえば、植物細胞をプロトプラスト化し、ポリエ
チレングリコール(以下PEGと記す。)の存在下でプ
ラスミドをプロトプラストに取り込ませるPEG法、電
気パルスを与えてプラスミドをプロトプラストに取り込
ませるエレクトロポーレーション法、微小針によりプラ
スミドをプロトプラストまたは植物細胞に注入するマイ
クロインジェクション法、あるいはリン酸カルシウム法
等の方法により、遺伝子を植物細胞内へ直接導入する方
法がある。他にはパーティクルガンを使用する方法もあ
げることができる。本発明プラスミドの植物細胞内への
導入量としては、たとえば、PEG法では細胞当たり約
10〜約100pg、エレクトロポーレーション法で
は、約0.5〜約1KV/cmの電気パルスを与えて細
胞当たり約10〜約100pg、マイクロインジェクシ
ョン法では、細胞当たり約1pg程度が好ましい。また
本発明で用いた方法、すなわち、アグロバクテリウムを
介して植物細胞内へ遺伝子を導入する方法もあげられ
る。なお、アグロバクテリウムを介した遺伝子の導入方
法は対象となる植物が双子葉植物に限られていたが、最
近では、単子葉植物へも導入可能になっており、幅広く
利用することができるのできわめて好ましい方法であ
る。また遺伝子導入に用いられた植物細胞は、リーフデ
ィスク、プロトプラスト細胞、培養細胞そのもの、ある
いは植物の茎、種子等を各種の遺伝子導入方法に応じて
適宜選択して用いる。
【0012】遺伝子の導入された植物細胞には、通常、
カナマイシンやハイグロマイシン等の薬剤耐性遺伝子等
を同時に導入した選択マーカーが存在しており、まずこ
のマーカーに基づき選抜を行ない、ついで、目的とする
遺伝子の発現量を解析することにより、さらなる選抜を
することができる。そして目的とする遺伝子が導入され
た植物細胞は、通常の公知な方法によって再分化させる
ことにより該遺伝子を有する植物体を作成することがで
きる。たとえば、1−ナフタリン酢酸および6−ベンジ
ルアデニン等の植物ホルモンを含むMS、White、
B5,N6、NN寒天培地等の通常の植物培養に用いる
公知の寒天培地上に置床した植物細胞から茎葉を出現さ
せ、茎葉をホルモンフリ−のMS、White、B5,
N6、NN寒天培地等の通常の植物培養に用いる公知の
寒天培地に移植し、発根させる。以降、一ヵ月ごとに培
養ポット内で茎頂培養を繰り返すことにより、植物体を
得ることが出来る。このようにして得られた植物体およ
び植物細胞は、薬物・毒物、農薬〔たとえば、殺虫剤・
殺菌剤・除草剤(例として、クロロトルロン(chloroto
luron)、ジウロン(diuron)、クロルスルフロン(chlorsu
lfron)、クロリムロン−エチル(chlorimuron-ethyl) 等
の尿素系除草剤等をあげることができる。)・植物生長
調整剤等〕を含めた環境汚染物質等の化合物に対するす
ぐれた解毒代謝能力を有する。その結果、該植物体およ
び植物細胞を前記の化合物に直接的あるいは間接的に接
触させることにより、環境を浄化させたり、または該化
合物に対する抵抗性を獲得することができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例に挙げて本発明を説明するが、
本実施例で用いた融合酵素遺伝子はラットP450cc
DNA(特開昭61−52284)および酵母NADP
H−P450還元酵素遺伝子(特開平2−451)を各
種の制限酵素を用いて処理する通常な方法により、必要
な遺伝子断片を調製し、以前本発明者らが構築した融合
酵素と同様の方法に準じて構築することもできる。
【0014】実施例1 (発現プラスミドpGFC2の
構築) (1)pUFCR1の構築 ラット肝ミクロソームP450cのcDNAを含むpA
MP19(特開昭63−44888)をHindIII
およびXhoIで同時消化して、P450cのコーディ
ング領域を含む約1.6kbの断片を得た。一方、酵母
NADPH−P450還元酵素遺伝子を含むpBYR7
17(H)(特開平2−451)をPvuIIで消化
し、これに化1
【0015】
【化1】配列番号1
【0016】のXhoIリンカー(図1−)を挿入
し、PvuII部位をXhoI部位に変えた(pBYR
717(XH))。つぎに、これをXhoIとHind
IIIで同時消化し、P450還元酵素のコーディング
領域を含む約2.1kbの断片を得た。このようにして
調製した両断片をpUC19のHindIII部位に同
時に挿入することにより、プラスミドpUFCR1を得
た(図1)。
【0017】(2)pBI221の改変 カリフラワーモザイクウィルス(CMV)の35Sプロ
モーターとノパリン合成酵素(Nos)のターミネータ
ーの間にβ−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子を含む
pBI221(Clontech社製)をHindII
IとEcoRIで同時消化し、アルカリホスファターゼ
処理を施した後、化2及び化3
【0018】
【化2】配列番号2
【0019】及び化3
【0020】
【化3】配列番号3
【0021】のNotIリンカー(図2−)を挿入
することにより、それぞれの部位をNotI部位に変え
た。これをXbaIとSacIで切断し、GUSのコー
ディング領域(XbaI−SacI小断片)を除去し
た。この断片を化4
【0022】
【化4】配列番号4
【0023】の合成リンカー(図2−、両末端にそれ
ぞれXbaI、SacI部位を有し、中央にHindI
II部位を含む)を挿入することにより、CMV35S
プロモーターとNosターミネーターの間にHindI
II部位を作製した。つぎに、上記(1)で作製したp
UFCR1をHindIIIで消化し、P450と還元
酵素の融合酵素をコードする約3.7kbのHindI
II断片を調製し、CMV35SプロモーターとNos
ターミネーターの間のHindIII部位に挿入した。
こうして得られたプラスミドのうち、CMV35Sプロ
モーターとNosターミネーターの間に融合酵素遺伝子
が順方向に挿入されたプラスミドをpBFCR1とした
(図2)。
【0024】(3)pGFC2の構築 アグロバクテリウム チュメファシエンス(Agrob
acterium tumefaciens)のT−D
NAのトランスファーに必要なT領域(RB、LB)を
含み、カナマイシン耐性を賦与するアミノグリコシドホ
スホトランスフェラーゼ(NPTII)とGUSの発現
ユニットを有するpBI121(Clontech社
製)の外来遺伝子クローニングサイトであるHindI
II部位を、同様にして、化5
【0025】
【化5】配列番号2
【0026】の合成リンカー(図2−)を挿入するこ
とにより、NotI部位に変えた(pBI121N)。
つぎに、このpBI121NのNotI部位に、上記
(2)で得たpBFCR1から調製したNotI断片を
正方向にライゲーションして組み込み、pGFC2とし
た(図2)。
【0027】実施例2 (アグロバクテリウムへのトラ
ンスフォーメーション) 実施例1で作製したpGFC2を、ヘルパープラスミド
pRK2013とともに、アグロバクテリウム チュメ
ファシエンスLBA4404株に導入した。pGFC2
を保持するアグロバクテリウムは25μg/mlのカナ
マイシン、100μg/mlのリファマイシン、300
μg/mlのストレプトマイシンを含むLB寒天培地上
で選抜した。このようにして選抜したアグロバクテリウ
ム(薬剤に耐性を示す)について、そこから抽出したプ
ラスミドを電気泳動することにより、プラスミドの存在
を確認した。
【0028】実施例3 (植物への感染) アグロバクテリウムの植物への感染には、無菌発芽させ
たタバコ(N.tabacum CV.Xanthi)
の葉および茎を用いた。約10mm四方の葉片、および
5〜10mm長の茎をアグロバクテリウム菌液に約5分
間浸したのち、1ーナフタリン酢酸0.1mg/lおよ
び6ーベンジルアデニン1.0mg/lを含むMS寒天
培地(MS−NB培地)上におき、約3000ルクスの
光を照射しながら培養した。感染させた組織は2〜3日
後にセフォタキシム100μg/mlを含むMS−NB
寒天培地に移し、9〜10日間培養を継続した。つい
で、カナマイシン100μg/mlとセフォタキシム1
00μg/mlを含むMS−NB寒天培地に移し、約1
ヶ月後に出現したカナマイシン耐性の茎葉をカナマイシ
ン200μg/mlを含むホルモンフリーMS寒天培地
に移した。以後、40日〜50日毎に茎頂培養により継
代培養した。
【0029】実施例4 (植物DNAの抽出とPCR法
による目的遺伝子の確認) タバコの葉からのDNAの抽出は、S.O.Roger
s et al.(Plant.Mol.Biol.
5、 69 (1985))の方法により行った。融合
酵素のP450cをコードする領域および酵母還元酵素
をコードする領域中のDNA配列をそれぞれプライマー
としてPCRを行った。その結果、pGFC2を導入し
た組換え体植物から調製したDNAをテンプレートにし
た場合、それぞれの領域に対応するDNA断片が増幅さ
れた。したがって、組換え体植物染色体DNA中に融合
酵素遺伝子が組み込まれたことがわかった。
【0030】実施例5 (ミクロソームの調製) タバコ植物体全体からのミクロソーム蛋白質の抽出は、
D.Werck−Reichhart et al.
(Biochem.J. 270、p729−735
(1990))の方法に準じて行った。植物材料の破砕
にはポリトロンホモジナイザーを用い、4℃で15mM
2−メルカプトエタノール、1mM EDTA、25
0mM スクロース、40mM アスコルビン酸ナトリ
ウム、1mM PMSFを含む100mM リン酸ナト
リウムバッファー(pH7.4)中で破砕した。材料は
あらかじめ細かく切り刻み、ポリトロンホモジナイザー
で10秒×5回で破砕し、チーズクロスで濾過した後、
800×g 10分および4,500×g 30分遠心
分離した。得られた上清をさらに200,000×g、
30分遠心分離して得た沈澱を、30%(v/v)グリ
セロール、1.5mM2−メルカプトエタノールを含む
100mM リン酸ナトリウムバッファー(pH7.
4)にポッターホモジナイザーを用いて再懸濁し、ミク
ロソーム画分とした。
【0031】実施例6 (ウェスタンブロットによる発
現蛋白質の分析) 実施例5に従って、組換え体タバコから調製したミクロ
ソーム画分を、4%SDSを含む緩衝液を用いて可溶化
した後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供
した。次に、ゲル中の蛋白質を電気泳動的にニトロセル
ロースフィルターに移した。以後の操作は37℃で行な
った。ニトロセルロースフィルターを0.05% Tw
een20および3% ゼラチンを含むTBS緩衝液
(50mM トリス塩酸バッファー(pH 7.5)、
200mM NaCl)中で40分間インキュベートし
た後、0.05% Tween20および1% ゼラチ
ンを含むTBS緩衝液に浸し、抗−ラットP450c抗
体あるいは抗−酵母NADPH−P450還元酵素抗体
を添加し、2時間インキュベートした。フィルターを
0.05% Tween20を含むTBS緩衝液で30
分間ずつ合計4回洗浄した後、0.05% Tween
20および3% ゼラチンを含むTBS緩衝液中で20
分間インキュベートした。さらに、フィルターを0.0
5% Tween20および1% ゼラチンを含むTB
S緩衝液に浸し、1 2 5 I−Protein Aを添加
した後、1時間インキュベートした。上記同様の洗浄操
作を4回繰り返し、フィルターを風乾した後、イメージ
ングプレート(富士フィルム)に露光した。36時間
後、バイオイメージアナライザー(富士フィルム)によ
り分析した。その結果、抗−P450c抗体、抗−酵母
NADPH−P450還元酵素抗体のいずれとも反応す
るバンドが分子量約13万ダルトンの位置に検出され、
組換え体タバコのミクロソーム画分に目的とする融合酵
素の産生が認められた。
【0032】実施例7 (形質転換酵母による農薬の代
謝) 酵母サッカロマイセス セレビシエ AH22/pAA
H5株(ベクターのみを含むコントロール株)およびラ
ットP450c/酵母NADPH−P450還元融合酵
素を発現させるプラスミドを保有する形質転換株AH2
2/pAFCR1はSD合成培地中で培養した。両酵母
培養液に、除草剤クロロトルロンあるいはジウロンを終
濃度1mMになるように添加した。除草剤添加24時間後
に培養液1mlを分取し、30%トリクロロ酢酸を3
1.2μl添加した後、遠心分離した。上清を等量の酢
酸エチルで2回抽出し、酢酸エチル層を30℃で濃縮乾
固した後、その残渣をメタノールに溶解して液体クロマ
トグラフィー(HPLC)で分析した。カラムはコスモ
シール5C18−ARを用い、移動層にはアセトニトリ
ル:0.1%酢酸ナトリウム(pH4.0)(20:8
0)を用いた。その結果、クロロトルロンはAH22/
pAAH5株においてほとんど代謝されなかったが、A
H22/pAFC1株では77%にまで減少し、主要な
代謝物1種類が確認された。また、同様にジウロンはA
H22/pAAH5株ではほとんど代謝されなかった
が、AH22/pAAH5株ではほとんど代謝されなか
ったが、AH22/pAFCR1株では74%にまで減
少し、主要な代謝物1種類が確認された。
【0033】実施例8 (形質転換植物による環境汚染
物質の代謝) 実施例7において用いた除草剤クロロトルロンあるいは
ジウロンのかわりに環境汚染物質であるベンツピレンあ
るいは7−エトキシクマリンを用いて実施例7に準じた
同様な試験を行なう。その結果として、ベンツピレンあ
るいは7−エトキシクマリンはAH22/pAAH5株
においてほとんど代謝されないが、AH22/pAFC
R1株では減少する。
【0034】実施例9 (形質転換植物の育成に対する
農薬の影響) 除草剤クロロトルロンあるいはジウロンを終濃度10
0、10μMになるように添加したMS寒天培地場で、
無菌培養した非形質転換タバコおよびP450c/NA
DPH−P450還元酵素の融合酵素をコードする遺伝
子を導入した形質転換タバコの苗を培養し、30日後に
その生長度を比較した。その結果、いずれの除草剤を添
加した培地においては非形質転換タバコは生育が阻害さ
れたが、形質転換タバコは阻害されなかった。30日後
に植物体の新鮮重を比較したところ、非形質転換タバコ
は1.0g未満であったのに対し、形質転換タバコは約
10gであり、両者の生育に顕著な違いが見られた。
【0035】
【発明の効果】本発明により、薬物・毒物、農薬を含め
た環境汚染物質等の各種の化合物に対するよりすぐれた
解毒代謝能力(酸化的浄化能力)を植物に付与すること
が可能となる。さらに本発明植物を前記の化合物に接触
させることにより、該化合物を解毒代謝させて環境を浄
化したり、または本発明植物は該化合物に対する抵抗性
を獲得することができる。
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:12 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列 CAGCTCGAGCTG GTCGAGCTCGAC 配列番号:2 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列番号:3 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA 配列番号:4 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸、合成DNA
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpUFCR1の構築方法を示す図で
ある。
【符号の説明】
H: 制限酵素HindIIIの切断部位 X: 制限酵素XhoIの切断部位 網掛けを施した箱: ラットP450cのコーディング
領域 縦線を施した箱: 母還元酵素のコーディング領域を示
す。
【図2】プラスミドpGFC2の構築方法を示す。
【符号の説明】
H: 制限酵素HindIIIによる切断部位 X: 制限酵素XbaIによる切断部位 S: 制限酵素SacIによる切断部位 E: 制限酵素EcoRIによる切断部位 N: 制限酵素NotIによる切断部位 黒塗りの箱: 合成リンカー RB、LB: T−DNAのトランスファーに必要なボ
ーダー領域 Nos−p: ノパリン合成酵素プロモーター Nos−t: ノパリン合成酵素ターミネーター 35S−p: カリフラワーモザイクウィルス35Sプ
ロモーター NPTII: アミノグリコシドホスホトランスフェラ
ーゼ GUS: β−グルクロニダーゼ P450c/Fpt: ラットP450cと酵母還元酵
素の融合酵素をコードする領域
【図3】合成リンカーの塩基配列を示す。(1) は配列番
号1、(2) は配列番号2、(3)は配列番号3、(4) は配
列番号4として配列表に記載される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/62 (C12N 9/02 C12R 1:91) (72)発明者 大川 秀郎 兵庫県芦屋市朝日ケ丘町14−3−403

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チトクロムP450に由来する一原子酸素
    添加活性及びNADPH−P450還元酵素に由来する
    NADPHからの還元力供給活性を同一分子内に合わせ
    持つ融合酸化酵素をコードする遺伝子を含み、該融合酵
    素を産生する能力を有する植物
  2. 【請求項2】チトクロムP450が哺乳動物チトクロム
    P450cであり、NADPH−P450還元酵素が酵
    母NADPH−P450還元酵素であることを特徴とす
    る請求項1記載の植物
  3. 【請求項3】チトクロムP450に由来する一原子酸素
    添加活性及びNADPH−P450還元酵素に由来する
    NADPHからの還元力供給活性を同一分子内に合わせ
    持つ融合酸化酵素をコードする遺伝子を含み、該融合酵
    素を植物細胞内で発現させることを特徴とするプラスミ
    ド
  4. 【請求項4】チトクロムP450が哺乳動物チトクロム
    P450cであり、NADPH−P450還元酵素が酵
    母NADPH−P450還元酵素であることを特徴とす
    る請求項3記載のプラスミド
  5. 【請求項5】カリフラワーモザイクウィルス35Sプロ
    モーターを含むことを特徴とする請求項3記載のプラス
    ミド
  6. 【請求項6】pGFC2と命名した特許請求の範囲第3
    項記載のプラスミド
  7. 【請求項7】請求項3記載のプラスミドを植物細胞内に
    導入することを特徴とする請求項1記載の植物の作成方
    法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の植物を環境汚染物質に接触
    させることにより、該環境汚染物質を解毒代謝させるこ
    とを特徴とする環境浄化方法。
JP5138392A 1992-08-05 1993-06-10 融合酵素産生植物 Pending JPH0698655A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0707070A1 (en) 1994-07-18 1996-04-17 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for enhancing disease and pest resistance of plants

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EP0707070A1 (en) 1994-07-18 1996-04-17 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for enhancing disease and pest resistance of plants

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