JPH0699413B2 - 液晶性化合物 - Google Patents

液晶性化合物

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JPH0699413B2
JPH0699413B2 JP2042142A JP4214290A JPH0699413B2 JP H0699413 B2 JPH0699413 B2 JP H0699413B2 JP 2042142 A JP2042142 A JP 2042142A JP 4214290 A JP4214290 A JP 4214290A JP H0699413 B2 JPH0699413 B2 JP H0699413B2
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尚哉 笠井
喜和 竹平
徹 北村
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表示素子、あるいは電気光学素子に用いられる
新規な液晶性化合物に関する。
(従来の技術) 液晶は表示材料として広く用いられるようになってきた
が、現在のところ表示方式としてTN(Twisted Nemati
c)型を一般的に採用している。このTN型表示方式は消
費電力が少なくてすみ、また受光型で目が疲れないなど
の長所がある一方、駆動が基本的に比誘電率の異方性に
基いているためその力が弱く応答速度が遅いという欠点
があって高速応答が必要とされる分野には応用上の制限
を受けていた。
強誘電性液晶は、1975年にR.B.Meyerらによって初めて
見出されたものであるが(J.Physi-que,36,L-69(197
5))、このものは自発分極に由来する比較的大きな力
が駆動力となるため応答速度が極めて速く、かつメモリ
ー性を持つという優れた性能があり、新しい表示素子と
して注目されている。
液晶が強誘電性を示す条件としてはカイラルスメクティ
ックC相(SmC*相)を示すことが必要であり、このため
分子中に不斉炭素を含まなければならない。また分子の
長軸に対して垂直方向に双極子モーメントを持つことが
必要である。
Meyer等の合成した強誘電性液晶 DOBAMBCは次のような構造をしており 上記の条件を満足しているが、シッフ塩基を含むため化
学的に不安定であり、自発分極も3×10-9C/cm2と小さ
かった。その後多くの強誘電性液晶化合物が合成された
が十分に高速応答するものはまだ見付かっておらず、し
たがって実用化には至っていない。
これら従来の強誘電性液晶化合物を比較してみると、例
えばDOBAMBCの不斉炭素原子の位置がひとつカルボニル
基に近づいたDOBA−1−MBC では自発分極が5×10-8C/cm2であり、DOBAMBCよりも大
きくなっている。これは、強誘電性の出現に重要な要素
である不斉炭素と双極子の位置が近づいたために、分子
の双極子部分の自由回転が抑えられ、双極子の配向性が
向上したものと考えられる。すなわち、不斉部分は分子
の自由回転を束縛する働きをしており、従来の強誘電性
液晶化合物のほとんどは不斉部分が直鎖上にあるため、
分子の自由回転を完全には抑えることができず、双極子
部分を固定できないために満足な自発分極および高速応
答が得られなかったと考えられる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、上記問題点のない強誘電性液晶化合物を
得るべく鋭意研究の結果、従来の強誘電性液晶化合物の
双極子部分の自由回転を抑えるための手段として、不斉
部分を5員環ラクトンに直結させた構造とすることによ
り、自由回転を束縛し、しかも化学的に安定な光学活性
γ−ラクトン環を有する新規な強誘電性液晶化合物を見
出したものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(A)、 (式(A)中R1であり、nは0又は1、R3は炭素数5〜10の直鎖状又は
分岐状のアルキル基、R2は炭素数1〜5の直鎖状又は分
岐状のアルキル基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を
表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する液晶性化
合物及びそのラセミ化合物である。
上記一般式Aにおいて、R2及びR3のアルキル基として
は、R2としては、例えばメチル,エチル,n−プロピル,n
−ブチル,n−ペンチル,イソプロピル,t−ブチル,2−メ
チルプロピル,1−メチルプロピル,3−メチルブチル,2−
メチルブチル,1−メチルブチルなどの基が挙げられ、ま
た、R3としては、例えばn−ペンチル,n−ヘキシル,n−
ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デシル,3−メチル
ブチル,2−メチルブチル,1−メチルブチル,4−メチルペ
ンチル,3−メチルペンチル,2−メチルペンチル,1−メチ
ルペンチル,5−メチルヘキシル,4−メチルヘキシル,3−
メチルヘキシル,2−メチルヘキシル,1−メチルヘキシ
ル,6−メチルヘプチル,5−メチルヘプチル,4−メチルヘ
プチル,3−メチルヘプチル,2−メチルヘプチル,1−メチ
ルヘプチル,7−メチルオクチル,6−メチルオクチル,5−
メチルオクチル,4−メチルオクチル,3−メチルオクチ
ル,2−メチルオクチル,1−メチルオキチル,8−メチルノ
ニル,7−メチルノニル,6−メチルノニル,5−メチルノニ
ル,4−メチルノニル,3−メチルノニル,2−メチルノニ
ル,1−メチルノニル,などの基が挙げらる。
本発明に係る上記の新規化合物は強誘電性を発生させる
ための双極子モーメントを持つ部分としてのカルボニル
基を5員環の内部に位置させ、さらに環上に2つの不斉
炭素を持たせることにより、この部分の自由回転を不可
能にし、全体として双極子部分を一方向に向わせること
ができ、自発分極を大きくし、延いては高速応答を実現
できるものである。また、式(A)のR1のベンゼン環に
フッ素原子が置換しているのでフッ素原子を持たない化
合物に比べて融点が下がり、カイラルスメクティックC
(SmC*)相の温度範囲を低温側に拡げ、またチルト角を
大きくし、自発分極を増加させることができる。また上
記一般式(A)の化合物はγ−ラクトン環に不斉炭素を
2個含んでいるため、2種類のジアステレオマーが存在
する。これらは全て双極子部分の自由回転を抑えるとい
う目的に合致した構造をしているので、それぞれを単独
で用いてもあるいはそれぞれの混合物として用いても液
晶性化合物として有用である。
また本発明において、上記液晶性化合物とは単独で液晶
状態が観察できる物質のみでなく、それ自身が液晶相を
示さなくても液晶組成物の構成成分として有用な化合物
をも含んでいる。
本発明に係る一般式(A)で表わされる化合物は次に示
すような方法によって製造することができる。
すなわち、下記一般式(B)、 (式(B)中R1及び*の符号は式(A)中のR1及び*の
符号と同様の意味を示す)で表わされる光学活性グリシ
ジルエーテルと、下記式(C)、 (式(C)中R2は式(A)中のR2と同じ意味を表わし、
R4は低級アルキル基を示す)で表わされるマロン酸エス
テル誘導体とを有機溶媒中塩基を加えて反応させること
により製造することができる。
上記式(A)化合物の製造に際しては、式(B)化合物
と1〜5当量の式(C)化合物を有機溶媒中で1〜5当
量の塩基と1.5〜24時間還流することにより達成され
る。この際用いられる塩基としてはナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシド,カリウムt−ブトキシドあ
るいは水素化ナトリウム,水素化リチウムあるいはn−
ブチルリチウム等が好ましく、また有機溶媒としてはメ
タノール,エタノール,t−ブチルアルコール等のアルコ
ール類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル,
ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホリックトリア
ミド等の非プロトン性極性溶媒あるいはこれらの混合溶
媒等が好ましい。
なお、上記原料化合物である式(B)の光学活性グリシ
ジルエーテルは以下の方法によって製造することができ
る。
(式中R1及び*の符号は前記式(A)のR1及び*の符号
と同じ意味を表わす) 上記R1OHで示されるフェノール誘導体に塩基の存在下で
光学活性エピクロルヒドリンを反応させることによって
得られる。光学活性エピクロルヒドリンは原料フェノー
ル誘導体に対して1〜10当量が好ましく、また反応に用
いられる塩基は原料フェノール誘導体に対して1〜5当
量が好ましい。塩基としては水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,カリウムt−ブトキシドなどが挙げられる。
反応は触媒なしでも円滑に進行するが、第四級アンモニ
ウム塩、例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロリ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド,ベンジ
ルトリメチルアンモニウムクロリド,ベンジルトリメチ
ルアンモニウムブロミドや4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ピリジンなどの触媒を原料フェノール誘導体に対し
て0.01〜0.1当量加えることもできる。光学活性エピク
ロルヒドリンを溶媒として反応させることができるが、
必要な場合はジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキ
シド,ジメチルアセトアミド,アセトニトリル,t−ブチ
ルアルコール及び水などの極性溶媒を用いることもでき
る。反応は温度20〜80℃、時間0.5〜60時間で終了す
る。
また上記方法とは別な方法として、原料フェノール誘導
体と光学活性エピクロルヒドリンとを塩基としてフェノ
ール誘導体に対して0.1〜0.5当量のアミン、例えばモル
ホリン,ピペリジン,ピリジンなどの存在下で反応させ
て光学活性クロルヒドリン体とし、これに1〜5当量の
塩基、例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸
カリウム,炭酸ナトリウム,カリウムt−ブトキシドな
どを反応させて閉環によるグリシジルエーテルを得る方
法がある。この方法は二段階反応であるが抽出操作が容
易という利点がある。この場合、反応は50〜80℃、3〜
24時間で終了する。
上記エピクロルヒドリンとしてラセミ体のものを用いる
ことによりラセミ体のグリシジルエーテルを得ることが
できる。原料の光学活性エピクロルヒドリンは、高純度
のものとしては、R体は本出願人に係る特開昭61-13219
6号公報及び特開昭62-6697号公報記載の方法、S体は同
じく特開平1-230567号公報記載の方法によって得られた
ものを用いることができる。
また上記式(B)化合物を製造する際に用いられる原料
のフェノール誘導体(R1OH)は次の様にして合成するこ
とができる。
但し、下記表1においてR3及びnは前記式(A)のR3
びnと同じ意味を表わし、Xは塩素原子又は臭素原子、
Phはフェニル基を表わす。
表1の合成法を説明すると、フッ素置換4−ブロモフェ
ノールのヒドロキシル基をベンジル基で保護した化合物
(I)をマグネシウムと反応させて対応するグリニャー
ル(Grignard)試薬としたのち、塩化パラジウムの存在
下、アルキルベンゼンのヨウ素及び過ヨウ素酸を用いる
ヨウ素置換により得られる4−アルキルヨードベンゼン
(II)とのクロスカップリング反応を行ない対応するビ
フェニル誘導体(IV)を得る。続いて、このものをPd-C
触媒存在下加水素分解することによりフッ素置換4−
(4−アルキルフェニル)フェノール(VI)を合成する
ことができる。
一方、上記(IV)の合成の際の4−アルキルヨードベン
ゼン(II)の代りに4−ヨードフェノールのヒドロキシ
ル基を臭化アルキルでアルキル化した化合物(III)を
用い、(I)と(II)とを原料とする(IV)の合成反応
工程と同様に反応させると対応するビフェニル誘導体
(V)が得られ、続いてこのものを上記(IV)を原料と
する合成反応工程と同様に反応させることにより、フッ
素置換4−(4−アルキルオキシフェニル)フェノール
(VII)を合成することができる。
本発明の液晶性化合物は、原料としてラセミ体のエピク
ロルヒドリンを用いて行えばラセミ体のものが得られ、
このものは他の光学活性液晶化合物に添加してそのらせ
んピッチの調製に使用できる。また本発明の液晶性化合
物は熱や光に対する安定性が良く、その光学活性体は強
誘電性液晶として優れた性質を持っている。本発明の液
晶性化合物はさらに、次のような用途にも用いることが
できる。
(1)TN型及びSTN型液晶に添加してリバース・ドメイ
ンの発生を抑制する。
(2)コレステリック−ネマティック相転移効果を用い
る表示素子(J.J.Wysoki,A.Adams and W.Haas;Phys.Re
v.Lett.,20,1024(1968))。
(3)ホワイト・ティラー型ゲスト・ホスト効果を用い
る表示素子(D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Phys.,
45,4718(1974))。
(4)コレステリック相をマトリックス中に固定化し、
その選択散乱特性を利用してノッチフィルターやバンド
パスフィルターとして用いる(F.J.Kahn;Appl.Phys.Let
t.,18,231(1971))。
(5)コレステリック相の円偏光特性を利用した円偏光
ビームスプリッター(S.D.Jacob,SPIE.37,98(198
1))。
以下に本発明に係る化合物の製造およびその化合物を用
いた応用例を実施例によって具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例) 以下の各例において、本発明の光学活性化合物(A)の
R,S表示は、下記の化学式の位置番号に基いて行った。
また実施例中に記載した相転移温度はDSCおよび偏光顕
微鏡観察により決定した。また相転移温度の項に示した
記号は以下の相を表わす。
C ;結晶相 SmA;スメクティックA相 SmC*; カイラルスメクティックC相 I ;等方性液体相 n−オクチルベンゼン38.06g,ヨウ素20.30g,過ヨウ素酸
(2水和物)9.12g,氷酢酸98ml,水19mlおよび濃硫酸3ml
の混合物を70℃で3時間撹拌した。放冷後水を加え、ヘ
キサンで抽出、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液、次いで
飽和食塩水で各洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去した得られた油状物を減圧蒸留し、目的
の4−n−オクチルヨードベンゼン52.9gを得た。
bp 144℃/2mmHg NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=7.0Hz) 1.2〜1.4 (10H,m) 1.4〜1.6 (2H,m) 2.53 (2H,t,J=7.9Hz) 6.92 (2H,d,J=8.2Hz) 7.57 (2H,d,J=8.2Hz) 合成例2 4−ヨードフェノール25gを100mlのt−ブチルアルコー
ルに溶解し、カリウムt−ブトキシド14.01gを加えて40
〜45℃で4時間撹拌した。溶液を氷冷してn−オクチル
ブロミド24.14gを徐々に加え、さらに3時間室温で撹拌
した。混合物より溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加え
クロロホルムで抽出した。抽出液より得た粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、クロロ
ホルム溶出物を減圧蒸留し目的の4−(n−オクチルオ
キシ)ヨードベンゼン12gを得た。
bp 163℃/3mmHg NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t) 1.2〜1.5 (10H,m) 3.90 (2H,t) 6.65 (2H,d) 7.52 (2H,d) 合成例3 4−ブロモ−2−フルオロフェノール25g,炭酸カリウム
19gおよびアセトン100mlの混合物を30分還流撹拌した。
放冷後、室温で塩化ベンジル17.40gを15分間で滴下し
た。7時間還流撹拌の後、固体を別し、溶液よりアセ
トンを減圧下留去して残渣に水を加えクロロホルムで抽
出、抽出液を洗浄,乾燥の後、シリカゲルカラムクロマ
ト過にて精製した。クロロホルム溶出部を減圧蒸留
し、目的のベンジル(4−ブロモ−2−フルオロフェニ
ル)エーテル22.24gを得た。
bp 143℃/2mmHg NMR(CDCl3) δ:5.12 (2H,s) 6.8〜7.4 (8H,m) 合成例4 式(IV) マグネチックスターラー,リービッヒ冷却器,窒素ガス
導入管及び滴下ロートを付した200ml三つ口フラスコ
に、2.07gの削り状マグネシウム及び乾燥テトラヒドロ
フラン10mlを入れ、また滴下ロートに合成例3で得られ
たベンジル4−ブロモ−2−フルオロフェニルエーテル
8gの15ml乾燥テトラヒドロフラン溶液を入れた。窒素気
流下、上記溶液を少量ずつ滴下しながらフラスコを加熱
し、徐々に反応させながら全量を30分で滴下した。混合
物をさらに2時間還流撹拌した。続いて合成例1で得ら
れた4−n−オクチルヨードベンゼン13.47g,塩化パラ
ジウム100mg,ヨウ素50mgおよび乾燥テトラヒドロフラン
50mlを入れて撹拌した200ml三つ口フラスコ中に窒素気
流下先の反応液を40分で滴下し、終了後、2時間還流撹
拌した。放冷後10%塩酸を加えて混合物の液性を酸性に
し、水を加えてハイフロスーパーセルにて過、液よ
りエーテルで抽出した。抽出液を洗浄,乾燥ののち、抽
出液よりエーテルを留去して得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、四塩化炭
素溶出部より得られた無色固体をヘキサンより再結晶し
て目的のベンジル4−(4′−n−オクチルフェニル)
−2−フルオロフェニルエーテル3.47gを得た。
mp 98℃ NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.7Hz) 1.2〜1.4 (10H,m) 1.55〜1.7 (2H,m) 2.62 (2H,t,J=7.7Hz) 5.17 (2H,s) 7.0〜7.4 (2H,m) 合成例5 合成例3で得られたベンジル4−ブロモ−2−フルオロ
フェニルエーテルを14.06g及び削り状マグネシウムを1.
22g用い、また4−n−オクチルヨードベンゼンのかわ
りに合成例2で得られた4−n−オクチルオキシヨード
ベンゼン11.61gを用いるほかは合成例4と同様にして操
作を行ない、目的のベンジル4−(4′−n−オクチル
オキシフェニル)−2−フルオロフェニルエーテル5.6g
を得た。
mp 100℃ NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t,J=7.0Hz) 1.2〜1.6 (10H,m) 1.7〜1.8 (2H,m) 3.98 (2H,t,J=6.6Hz) 5.17 (2H,s) 6.9〜7.5 (12H,m) 〈フェノール誘導体の合成〉 合成例6 合成例4で得られたベンジル4−(4′−n−オクチル
フェニル)−2−フルオロフェニルエーテル3.38g,5%P
d-C(52%含水)2gおよび酢酸エチル200mlの混合物を水
素雰囲気下,室温,2kg/cm2で3時間振盪した。終了後、
固体を別し、液より溶媒を留去して得られた固体を
ベンゼン−ヘキサンより再結晶し、目的の4−(4′−
n−オクチルフェニル)−2−フルオロフェノール2.51
gを得た。
mp 99℃ NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.7Hz) 1.2〜1.4 (10H,m) 1.56〜1.66(2H,m) 2.63 (2H,t,J=7.7Hz) 5.12 (1H,d,J=4.2Hz) 7.0〜7.4 (7H,m) IR(KBr) 3424cm-1(νOH) 合成例7 合成例5で得られたベンジル4−(4′−n−オクチル
オキシフェニル)−2−フルオロフェニルエーテル5g,5
%Pd-C(52%含水)2.5g及び酢酸エチル200mlの混合物
を合成例6と同様に反応・処理して目的の4−(4′−
n−オクチルオキシフェニル)−2−フルオロフェノー
ル3.71gを得た。
mp 115.5℃ NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t,J=6.8Hz) 1.2〜1.5 (10H,m) 1.7〜1.85 (2H,m) 3.98 (2H,t,J=6.6Hz) 5.18 (1H,d,J=3.9Hz) 6.9〜7.4 (7H,m) IR(KBr) 3544cm-1(νOH) 〈式(B)化合物の合成〉 原料光学活性エピクロルヒドリンとしては本出願人に係
る特開昭61-132196号公報,特開昭62-6697号公報に記載
の方法によって製造されたものを使用した。これらの物
質はR−(−)−エピクロルヒドリンであり、ガスクロ
マトグラフ分析により化学純度は98.5%以上、光学純度
は99%以上(比旋光度は ▲[α]25 D▼−34.0°,C=1.2,メタノール)であっ
た。
合成例8 合成例6で得られた4−(4′−n−オクチルフェニ
ル)−2−フルオロフェノール2.38gおよびt−ブチル
アルコール80mlからなる溶液にカリウムt−ブトキシド
1.06gを加え、次いでR−(−)−エピクロロヒドリン
3.1mlおよび4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン50mg
を加えて40℃で1日撹拌した。混合物を減圧濃縮して残
渣に水を加えてクロロホルムで抽出した。抽出液を洗
浄,乾燥したのち、クロロホルムを留去して得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、ジクロロメタン溶出部より下記化学式で示されるS
体のグリシジルエーテル2.22gを得た。
mp 59℃ ▲[α]21 D▼+4.66° (C=1.04,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.5Hz) 1.2〜1.4 (10H,m) 1.54〜1.7 (2H,m) 2.63 (2H,t,J=7.7Hz) 2.78 (1H,dd,J=2.7, 4.9Hz) 2.92 (1H,t,J=4.8Hz) 3.35〜3.45(1H,m) 4.08 (1H,dd,J=5.7, 11.4Hz) 4.32 (1H,dd,J=3.3, 11.4Hz) 7.0〜7.45(7H,m) MS(EI) 3m/z 356(M+) 合成例9 原料フェノール誘導体として合成例7で得られた4−
(4′−n−オクチルオキシフェニル)−2−フルオロ
フェノール2.68g,カリウムt−ブトキシド1.12g,R−
(−)−エピクロロヒドリン3.3ml,4−(N,N−ジメチル
アミノ)ピリジン50mg及びt−ブチルアルコール60mlを
用いて合成例8と同様の反応・処理を行ない、下記化学
式で示されるS体のグリシジルエーテル2.17gを得た。
mp 96℃ ▲[α]22 D▼+4.65° (C=1.00,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t,J=6.8Hz) 1.2〜1.55 (10H,m) 1.74〜1.85(2H,m) 2.78 (1H,dd,J=2.8, 5.0Hz) 2.91 (1H,t,J=5.0Hz) 3.35〜3.42(1H,m) 3.98 (2H,t,J=6.6Hz) 4.08 (1H,dd,J=5.5, 11.3Hz) 4.31 (1H,dd,J=3.3, 11.3Hz) 6.9〜7.45 (7H,m) MS(EI) 3m/z 372(M+) 〈式(A)化合物の合成〉 実施例1 合成例8で得られたS体のグリシジルエーテル600mg,メ
チルマロン酸ジメチル44mg,カリウムt−ブトキシド264
mg及びt−ブチルアルコール10mlを混合し1時間還流撹
拌した。反応液を室温に戻し、水を加え2N塩酸でpH=3
とした後、析出した固体を取,水洗,乾燥した。この
ものをシリカゲルカラムクロマト過に続いて順相系シ
リカゲル高速液体クロマトグラフィーにより分離精製し
て下記式で示されるγ−ラクトン誘導体の(2S,4S)体2
33mgと(2R,4S)体136mgを得た。
(2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+21.06° (C=1.01,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.6Hz) 1.2〜1.4 (13H,m) 1.58〜1.7 (2H,m) 1.8〜2.0 (1H,m) 2.5〜2.65 (3H,m) 2.69〜2.81(1H,m) 4.18〜4.3 (2H,m) 4.7〜4.8 (1H,m) 7.0〜7.5 (7H,m) IR(KBr) 1782cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 412(M+) (2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+27.00° (C=1.02,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.6Hz) 1.1〜1.2 (13H,m) 1.55〜1.65(2H,m) 2.06〜2.18(1H,m) 2.53〜2.66(3H,m) 2.93〜3.06(1H,m) 4.16 (1H,dd,J=3.4, 10.4Hz) 4.28 (1H,dd,J=3.5, 10.4Hz) 4.79〜4.86(1H,m) 6.96〜7.44(7H,m) IR(KBr) 1770cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 412(M+) 実施例2 合成例8で得られたS体のグリシジルエーテル700mg,n
−プロピルマロン酸ジエチル596mg,カリウムt−ブトキ
シド309mg及びt−ブチルアルコール20mlを混合し、5
時間還流撹拌した。反応後の処理は実施例1と同様に行
ない、下記式で示されるγ−ラクトン誘導体の(2S,4
S)体165mgと(2R,4S)体237mgを得た。
(2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+38.17° (C=1.00,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.7Hz) 0.97 (3H,t,J=7.1Hz) 1.2〜1.7 (15H,m) 1.9〜2.0 (2H,m) 2.5〜2.75 (4H,m) 4.18〜4.3 (2H,m) 4.7〜4.8 (1H,m) 7.0〜7.5 (7H,m) IR(KBr) 1766cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 440(M+) (2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+24.76° (C=1.02,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.7Hz) 0.98 (3H,t,J=7.1Hz) 1.2〜1.7 (15H,m) 1.8〜2.0 (1H,m) 2.1〜2.2 (1H,m) 2.4〜2.6 (1H,m) 2.63 (2H,t,J=7.7Hz) 2.85〜3.0 (1H,m) 4.16 (1H,dd,J=3.5, 10.4Hz) 4.27 (1H,dd,J=3.6, 10.4Hz) 4.8〜4.86 (1H,m) 6.95〜7.45(7H,m) IR(KBr) 1768cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 440(M+) 実施例3 合成例9で得られたS体のグリシジルエーテル650mg,n
−プロピルマロン酸ジエチル529mg,カリウムt−ブトキ
シド274mg及びt−ブチルアルコール20mlを混合物を1.5
時間還流撹拌した。反応後の処理は実施例1と同様に行
ない、下記式で示されるγ−ラクトン誘導体の(2S,4
S)体310mgと(2R,4S)体102mgを得た。
(2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+38.35° (C=1.02,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t,J=6.7Hz) 0.97 (3H,t,J=7.1Hz) 1.2〜1.6 (13H,m) 1.74〜2.0 (4H,m) 2.45〜2.6 (1H,m) 2.6〜2.75 (1H,m) 3.99 (2H,t,J=6.6Hz) 4.15〜4.3 (2H,m) 4.7〜4.8 (1H,m) 6.8〜7.5 (7H,m) IR(KBr) 1764cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 456(M+) (2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+21.51° (C=0.79,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t,J=6.8Hz) 0.98 (3H,t,J=7.1Hz) 1.2〜1.55 (13H,m) 1.75〜1.9 (3H,m) 2.05〜2.2 (1H,m) 2.45〜2.56(1H,m) 2.85〜2.95(1H,m) 3.99 (2H,t,J=6.6Hz) 4.15 (1H,dd,J=3.5, 10.3Hz) 4.26 (1H,dd,J=3.5, 10.3Hz) 4.75〜4.85(1H,m) 6.9〜7.4 (7H,m) IR(KBr) 1770cm-1(νc=0) MS(EI) m/z 456(M+) 〈式(A)化合物を含む液晶組成物の物性〉 応用例1 実施例1で得られた下記式で示されるγ−ラクトン誘導
体(2S,4S)体 と、下記化学式(1)で示される化合物 とを1:19(重量)の比率で混合した組成物は、DSC測定
及び偏光顕微鏡による観察からその相移転温度が下記の
通りであることが判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2S,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが他の液晶性化合物を混合す
ると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応答時間を測定した結果、こ
のものは35μsec(40℃)という高速応答を示すことが
判明した。なお、応答速度は上記組成物を配向剤処理し
た厚さ2μのセルに封入し、直交ニコル下Vp-p=20Vの
電圧を印加したときの透過光強度の変化により求めた。
スペーサーとしてはPETフィルム、配向剤としてはポリ
イミド膜、また電極としてはITO電極を用い、ラビング
方向は平行とした。
応用例2 実施例1によって得られた下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体の(2R,4S)体 と、応用例1で用いた式(1)化合物とを1:19(重量)
の比率で混合した組成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡に
よる観察からその相転移温度が下記の通りであることが
判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、このものは60μsec(40℃)という
高速応答を示すことが判明した。
応用例3 実施例2によって得られた下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体の(2S,4S)体 と、応用例1で用いた式(1)化合物とを1:19(重量)
の比率で混合した組成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡に
よる観察からその相転移温度が下記の通りであることが
判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、このものは30μsec(40℃)という
高速応答を示すことが判明した。
応用例4 実施例2によって得られた下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体の(2S,4S)体 と、応用例1で用いた式(1)化合物とを1:19(重量)
の比率で混合した組成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡に
よる観察からその相転移温度が下記の通りであることが
判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、このものは25μsec(40℃)という
高速応答を示すことが判明した。
応用例5 実施例3によって得られた下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体の(2S,4S)体 と、応用例1で用いた式(1)化合物とを1:19(重量)
の比率で混合した組成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡に
よる観察からその相転移温度が下記の通りであることが
判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、このものは25μsec(40℃)という
高速応答を示すことが判明した。
応用例6 実施例3によって得られた下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体の(2R,4S)体 と、応用例1で用いた式(1)化合物とを1:19(重量)
の比率で混合した組成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡に
よる観察からその相転移温度が下記の通りであることが
判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、このものは45μsec(40℃)という
高速応答を示すことが判明した。
(発明の効果) 本発明に係る新規な液晶性化合物は、従来の液晶材料と
比較して熱,光に対する安定性がよく、化学的にも安定
であって強誘電性液晶として優れた性質を有し、応答速
度の著しく速い液晶材料として有用な化合物である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A) (式(A)中R1であり、nは0又は1、R3は炭素数5〜10の直鎖状又は
    分岐状のアルキル基、R2は炭素数1〜5の直鎖状又は分
    岐状のアルキル基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を
    表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する液晶性化
    合物。
  2. 【請求項2】液晶性化合物がラセミ体である請求項1記
    載の化合物。
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