JPH0699601A - 薄膜保護層およびサーマルヘッド - Google Patents

薄膜保護層およびサーマルヘッド

Info

Publication number
JPH0699601A
JPH0699601A JP27665892A JP27665892A JPH0699601A JP H0699601 A JPH0699601 A JP H0699601A JP 27665892 A JP27665892 A JP 27665892A JP 27665892 A JP27665892 A JP 27665892A JP H0699601 A JPH0699601 A JP H0699601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
protective layer
layer
film protective
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27665892A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Hashimoto
靖 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP27665892A priority Critical patent/JPH0699601A/ja
Publication of JPH0699601A publication Critical patent/JPH0699601A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッドの薄膜保護層の体積抵抗率を
高くして、これまで薄膜保護層とリード層および発熱用
抵抗体層の間に形成していた絶縁層を不要にすること
と、成膜温度を低くすることでリード層電極の材質の選
択幅を広げること、そして、薄膜保護層形成時の内部応
力を制御することで、製造時の製品不良を無くす。 【構成】 サーマルヘッドの薄膜保護層が、ホウ素、リ
ン、ケイ素、窒素および必要に応じて酸素を含む原料ガ
スをプラズマ分解して堆積したホウ素、リン、ケイ素、
窒素および必要に応じて酸素を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜保護層とその薄膜保
護層を有するサーマルヘッドとに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオプリンタ、券売機、ファク
シミリ、計算機端末装置、印字装置、記録計等の出力方
式の一つとして用いる感熱プリンタ用のサーマルヘッド
は、例えば図2に示すように構成される。すなわち、基
体2上には蓄熱用のグレーズ層3を介し、発熱用抵抗体
層4が形成され、一方、この発熱用抵抗体層4には一対
のリード層51、53が接続されている。最上層として
は、感熱紙との摺接による発熱用抵抗体層4とリード層
51、53との磨耗・破損等を防止するため、耐磨耗性
能を持たせた薄膜保護層7が配されている。この際、薄
膜保護層7の下には通常、絶縁層6が形成され、最上層
である薄膜保護層とリード層との絶縁性を保っている。
【0003】そして、使用時にはリード層51、53を
介して発熱用抵抗体層4に通電することにより、リード
層51、53間の領域の発熱用抵抗体層4を発熱させ、
この熱を絶縁層6および薄膜保護層7を介してこれに相
対的に摺接される感熱紙上に与え、感熱記録が行われ
る。
【0004】このようなサーマルヘッドにおいて、薄膜
保護層7には、硬度が高く耐磨耗性に優れ、均質で耐熱
性に優れたものが要求されるため、これまでに種々の提
案がなされてきた。
【0005】例えば、特開昭55−27863号公報で
はB132 の組成を有する無定型のリン・ホウ素化合物
を主成分とする薄膜を常圧CVD法を用いて成膜するこ
とで、耐磨耗性、耐熱性に優れた薄膜を形成できること
が、また、特開昭56−120512号公報では、常圧
CVD法を用いて成膜したB、P、Siを含有する薄膜
が同様の性能に関してさらに好ましいことが提案されて
いる。
【0006】しかし、これらの提案の方法で調製した薄
膜は、耐磨耗性および耐熱性については満足する性能が
得られるが、薄膜保護層7の体積抵抗率が低すぎるた
め、薄膜保護層7とリード層51、53および発熱用抵
抗層4との間に絶縁層6を形成する必要がある。絶縁層
6を形成せずにリード層51、53の上に直接薄膜保護
層7を形成すると、リード層51、53に通電した時、
一部は発熱用抵抗体層4の発熱に使用されずに薄膜保護
層7を経由してリード層51、53間を導通するため好
ましくない。
【0007】また、常圧CVD法による成膜法では、約
600〜700℃の高温で成膜されるため、リード層5
1、53電極の選択に際し、高融点の材質のみ使用可能
という制約がある。これはリード層51、53電極の材
質選択をする上で大きな制約になっている。
【0008】さらに、耐磨耗性および耐熱性を持たせて
サーマルヘッドの耐久性を向上させる薄膜が得られる方
法として、特開昭61−44703号公報等では、B、
P、Siを含有する薄膜をプラズマCVD法を用いて成
膜することが提案されている。この方法で成膜すると、
より低温での成膜が可能なため、リード層51、53電
極の材質の選択幅が大きく広がり、また薄膜保護層7の
耐久性の面でも常圧CVD法に比べて進歩が見られる
が、薄膜保護層7の体積抵抗率は常圧CVD法によるも
のと同様に低いため、やはり絶縁層6を形成させる必要
があること、さらにその上、この方法で成膜した膜は、
内部応力が高く、サーマルヘッド製造工程において、製
品の一部で薄膜保護層7と下部の層との間で剥離が生じ
やすくなり、実用化には難しい問題を持っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、薄膜保護層の体積抵抗率を高くして、これまで薄膜
保護層とリード層および発熱用抵抗体層の間に形成して
いた絶縁層を不要にすること、成膜温度を低くすること
でリード層電極の材質の選択幅を広げること、そして、
薄膜保護層形成時の内部応力を制御することで、製造時
の製品不良を無くすことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ための具体的条件は、まず、絶縁層の形成を不要にする
ために、薄膜保護層の体積抵抗率を108 Ω・cm以上に
なるように成膜すること。
【0011】体積抵抗率が108 Ω・cm未満の値ではリ
ード層電極に通電した時、一部が薄膜保護層を導通する
問題が生じるためである。そして、成膜温度を低くする
ためにプラズマCVD法を採用すること。プラズマCV
D法を採用することで、これまでの常圧CVD法での成
膜温度600〜700℃を400℃以下に下げても成膜
することが可能となり、リード層電極の材質選択幅を大
きく広げることになり、リード層電極の材料価格の低下
等に貢献することができる。また、成膜時の剥離、歪み
等による製品不良を無くすために、成膜工程で発生する
内部応力を制御する手法を開発する必要がある。この
時、内部応力は小さい値(0により近い)が良く、その
値は−1.5×109dym/cm2〜+1.5×109dym/cm2
の範囲にあればよいが、好ましくは−1×109dym/cm2
〜0×109dym/cm2である。内部応力測定値がプラス側
に大きいことは膜に引張応力が発生していることで、マ
イナス側にその絶対値が大きいことは膜に圧縮応力が発
生していることになり、それぞれ膜の歪み、そして膜の
剥離の原因となるためである。
【0012】また、当然ながら、上記の条件を満足させ
るために硬度をこれまでより低下させることは耐磨耗性
の点からも好ましくなく、後述するビッカース硬さ試験
機による測定で、好ましくは通常Hvが1500以上であ
る。
【0013】これらの条件を満足させるための薄膜保護
層の形成方法を種々検討した結果、プラズマCVD法に
より成膜する時に、既存の方法による材料のほかにN2
O、NO2 、N2 、NH3 またはNF3 等を共存させる
ことで、形成された膜のひずみがなくなり、また体積抵
抗率も実用に適する値が得られ、さらに、サーマルヘッ
ドを形成する上で十分な硬度が得られることがわかっ
た。
【0014】従って、前記の目的は下記(1)〜(7)
の本発明により達成される。 (1)ホウ素、リン、ケイ素および窒素を含む原料ガス
をプラズマ分解して堆積したホウ素、リン、ケイ素およ
び窒素を含有する薄膜保護層。 (2)40〜80at%のホウ素と、5〜20at%のリン
と、10〜50at%のケイ素と、2〜20at%の窒素と
を含有する上記(1)の薄膜保護層。 (3)前記原料ガスはさらに酸素を含み、ホウ素、リ
ン、ケイ素、窒素および酸素を含有する上記(1)また
は(2)の薄膜保護層。 (4)20at%以下の酸素を含有する上記(3)の薄膜
保護層。 (5)40〜80at%のホウ素と、5〜20at%のリン
と、10〜50at%のケイ素と、2〜20at%の窒素と
を含有する薄膜保護層。 (6)さらに20at%以下の酸素を含有する上記(5)
の薄膜保護層。 (7)上記(1)〜(6)のいずれかの薄膜保護層を有
するサーマルヘッド。
【0015】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0016】本発明の薄膜保護層は、B、P、Si、N
およびOを含む。
【0017】この場合、薄膜保護層中のB含有率は40
〜80at%で、より好ましくは50〜70at%、P含有
率は5〜20at%で、より好ましくは8〜16at%、S
i含有率は10〜50at%で、より好ましくは20〜3
0at%、N含有率は2〜20at%で、より好ましくは1
0〜20at%、O含有率は0〜20at%で、より好まし
くは0〜10at%である。
【0018】B含有率が40〜80at%の範囲を外れる
と薄膜保護層は硬度が低下して耐磨耗性が悪化し、さら
に80at%を越えた場合は硬度の低下のみでなく耐熱性
も低下して耐久性が悪化し、また材料費の点でも高価に
なってくるという問題が生じてくる。また、P含有率が
5〜20at%の範囲を外れると、薄膜保護層は硬度が低
下して耐磨耗性が悪化してくる。また、Si含有率が5
0at%を越えると薄膜保護層は硬度が低下して耐磨耗性
が悪化し、10at%以下では耐熱性が低下して耐久性が
悪化し、また内部歪みによりクラックが発生したり、剥
離が生じたりする。また、N含有率が2at%未満では圧
縮応力が大きく、剥離が生じやすくなる。
【0019】ただし、Nは薄膜の体積抵抗率を高める効
果を持ち、多くても大きな問題は生じないが、通常の成
膜条件下では多く含有させることは難しく、多すぎるこ
とによりB、P、Si等他の成分の含有率を低下させる
という点では好ましくない。また、OもNと同様に体積
抵抗率を高くするが、O含有率が20at%を越えてくる
と硬度が低下して耐磨耗性が悪化してくる。
【0020】以上の組成に加えて、本発明の薄膜保護層
中には用いるソースに起因して、Hおよび/またはハロ
ゲンが含まれてもよい。この場合、Hおよび/またはハ
ロゲン量は3at%以下が好ましい。Hまたは/およびハ
ロゲンの含有率が、3at%を越えると耐熱性が低下して
耐久性が悪化してくるためである。
【0021】なお、本発明の薄膜保護層は、以上のよう
にB、P、SiおよびN、さらに必要に応じOを含み、
副次的にHまたは/およびハロゲンを含有するものであ
るが、さらにまた、概ね全体の1重量%以下の範囲で他
の元素を含有してもよい。このような元素としては、G
e、Sn、Pb、Al、Zr、Nb等および製造装置の
材質であるステンレススチール由来の元素、例えばN
i、Cr等を挙げることができる。
【0022】このような組成の薄膜保護層は、通常、無
定形ないし多結晶状態をとる。
【0023】このように、好ましくはB、P、Si、N
およびOが上記の割合の組成を含む薄膜保護層を、後述
の条件によるプラズマCVD法により形成すると、硬度
が高く、体積抵抗率が高く、内部応力が少ない薄膜保護
層を低い成膜温度で得ることができる。
【0024】なお、膜厚は用途に従い適宜決定すればよ
いが、通常、1〜10μm 、特に好ましくは3〜10μ
m である。
【0025】プラズマ分解は、高周波法を用いるとよい
が、マイクロ波法を用いることもできる。一般に用いら
れている高周波法では、1〜30MHz 、で0.05〜1
W/cm2 程度の電力を投入すればよい。ここで、cm2 は電
極の表面積である。
【0026】用いる原料ソースとしては、B源として水
素化ホウ素、例えば、BH3 、B26 等、ハロゲン化
ホウ素、例えばBCl3 、BBr3 等を用いればよく、
P源としては水素化リン、例えばPH3 、ハロゲン化リ
ン、例えばPCl3 、PBr3 等を用いればよく、Si
源としてはシラン系ガス、例えばSiH4 、Si26
等、ハロゲン化シリコン、SiCl4 、SiF4 等を用
いればよく、N源としては例えばNおよびOを含有する
2 O、NO2 等一般式NOx で示されるもの、N2
NH3 、NF3 等を用いればよく、このとき必要に応じ
てNOx の一般式で示されるものを選択することによ
り、この原料がO源ともなる。以上の原料ソースの中か
ら、B、P、Si、Nおよび必要に応じてOを含有する
混合ガスを原料ガスとして用いればよい。
【0027】そして、キャリアガスとしては、水素、ア
ルゴン、ヘリウム等、特にヘリウムを用い、原料ガスが
所定の量比となるように、反応系内に流入させればよ
い。
【0028】薄膜保護層に最適な成分組成を得るための
原料ガスおよびキャリアガスの種類と組成、流量等の条
件の決定は実験的に求めればよい。
【0029】なお、動作圧力は0.01〜5Torr程度、
基体温度は100〜500℃程度、好ましくは300〜
400℃とすればよい。また、成膜速度は100〜20
00A/min 程度とすればよい。
【0030】図1により、本発明の薄膜保護層7を用い
てサーマルヘッドを構成する代表的一例について触れる
ならば、それは以下のように行えばよい。
【0031】すなわち、その基板2はアルミナ等のセラ
ミックス等を用いればよい。
【0032】また、基板2上に設けられる蓄熱用のグレ
ーズ層3は、通常のガラス質から形成すればよい。な
お、グレーズ層3は、通常の場合と同様、基板上のほぼ
全域に亘って設けられ、その厚さは60〜80μm とす
ればよく、更には、ガラス質を含むペーストないしスラ
リーから、常法に従いスクリーン印刷法、ディップ法等
により形成すればよい。なお、グレーズ層を形成した基
板は、上記条件を満たした市販のものを使用することも
できる。
【0033】一方、グレーズ層3上には発熱用抵抗体層
4が配置される。発熱用抵抗体層4としては、種々の方
法によって形成したものであってもよいが、その特性上
からは、多結晶シリコン薄膜であることが好ましい。
【0034】また、この多結晶シリコン薄膜中には、
P、As、B、Sb等の不純物が含まれていてもよい。
そして、その抵抗は2×10-4〜5×10-2Ω・cm程度
とすればよい。更に、発熱用抵抗体層4は基板上に所定
の形状で1つのみ設けられてもよいが、通常は、例えば
平行細条状となるように、多数分離されて所定の配列で
設けられるものであり、その厚みは200〜20000
A とすればよいが、好ましくは500〜5000A とす
ればよい。
【0035】この所定の形状と所定の配列を有する発熱
用抵抗体層4には、一対のリード層51,53が所定間
隙で対向して接続される。リード層51、53として
は、各種高融点金属から、種々の方法に従い薄膜として
形成すればよいが、アルミニウム、金、ニッケル、銅、
タンタル、チタン、タングステン、モリブデン、クロム
あるいはこれらの合金、更にはタングステンシリサイ
ド、モリブデンシリサイド等から構成することが好まし
い。
【0036】この場合、リード層51,53は、発熱抵
抗体層4の上層に位置してもよく、また、その下層に位
置してもよい。また、リード層51、53の厚みは、概
ね0.5〜2μm とすればよい。
【0037】そして、このような積層体としてのサーマ
ルヘッド下地の上面のほぼ全域に亘って、最上層とし
て、本発明の薄膜保護層7が設けられる。この際、絶縁
層6を設ける必要はない。
【0038】以上、サーマルヘッドを構成する場合の代
表的1例について述べてきたが、この他、サーマルヘッ
ドには種々の介在層を設けたり、図示のように基板の発
熱部に対応する部分を凹状にしたり、種々の態様が可能
である。
【0039】
【実施例】図1に示されるようなサーマルヘッドを作成
し、本発明の効果を確認した。先ず、基板2としては、
100×150mm、厚さ1mm、純度96%のアルミナを
用い、その一面上に60〜80μm 厚のグレーズ層3を
すでにコートしたものを購入して使用した。
【0040】次いで、減圧CVD法に従い、ソースとし
てシランとジボラン、ホウ素を1at%含む3000A 厚
の多結晶シリコン薄膜を被着し、写真食刻法により、間
隙30μm で、100μm 幅の平行細条状の複数個の多
結晶シリコン薄膜発熱用抵抗体層4を形成した。
【0041】この後、この上に0.8μm 厚のタングス
テン薄膜を被着し、やはり写真食刻法により、上記各細
条状発熱用抵抗体層4上において、その中央部に100
×230μm の窓が形成されるようにして、タングステ
ンリード層51,53を形成した。
【0042】このように形成したサーマルヘッド下地積
層体に対し、下記条件1で薄膜保護層7をそれぞれ7μ
m の厚さで、その全面に被着した。
【0043】<条件1>原料として10%B26 /H
eを380SCCMの流量で、25%PH3 /Heを40SC
CMの流量で、20%SiH4 /Heを220SCCMの流量
で、加えてN2の流量を0〜400SCCMの範囲で適宜変
えて、300℃の基板温度で、RF電力を0.4W/cm
2 、1.3Torrにてグロー放電分解を行い、薄膜保護層
7を形成させた。
【0044】この薄膜保護層を、電子プローブX線マイ
クロアナライザーを用いて常法により膜成分の組成分析
を行った。また、内部応力は表面粗さ計によりそり量を
測定して算出し、体積抵抗率は上下にAl電極をもうけ
てダイオード構造を形成し、電圧−電流特性により求
め、硬度はビッカース硬さ試験機を使用して5μm 以上
厚の試料を荷重20g 、保持時間45秒で測定した。
【0045】さらに薄膜保護層7と下層であるリード層
51、53および発熱用抵抗層4との密着性評価のた
め、ひっかき試験として最大荷重120gでひっかき法
によりひっかき強度を測定した。また、薄膜保護層7の
耐久性評価のため、電蝕試験としてリード層51、53
に24Vの電圧をかけて60℃で湿度90%の環境下で
48時間放置し、腐蝕によるドットオープン発生率を測
定して調べた。さらに薄膜保護層7の耐磨耗性評価のた
め、磨耗試験として0.2Wの印加電力でヘッド上に記
録紙を走行させて磨耗速度を測定した。その結果、N含
有量とひっかき強度、電蝕試験によるドットオープン発
生率および磨耗速度とは図3に示すような関係が得られ
た。
【0046】さらに、薄膜保護層7を下記条件2を用い
たほかは上記と同じ条件で成膜した。 <条件2>原料として5%B26 /Heを380SCCM
の流量で、25%PH3 /Heを20SCCMの流量で、2
0%SiH4 /Heを110SCCMの流量で、加えてN2
Oの流量を0〜30SCCMの範囲で適宜変えて、300℃
の基板温度で、RF電力を0.4W/cm2 、1.3Torrに
てグロー放電分解を行い、薄膜保護層7を形成した。そ
の結果、NおよびO含有量と、ひっかき強度、電蝕によ
るドットオープン発生率および磨耗速度とは図4に示す
ような関係が得られた。
【0047】また、比較のために下記条件3を用いたほ
かは上記と同じ条件で成膜した。 <条件3>原料として5%B26 /Heを4.2SLM
、25%PH3 /H2 を0.8SLM 、および20%S
iH4 /Heを4.6SLM の流量で、キャリアガスとし
てH2 を用いて、650℃の基板温度で、常圧CVD法
により薄膜保護層7を形成した。得られた薄膜保護層7
について、膜成分の組成分析、内部応力測定、体積抵抗
率測定および硬度の測定を行った。
【0048】上記それぞれの条件で形成した薄膜保護層
7から構成されたヘッドを評価し、その代表例を表1に
まとめた。
【0049】
【表1】
【0050】本発明を適用したヘッドA、BおよびD
は、内部応力値、体積抵抗率および硬度に優れている
が、本発明外の組成のヘッドCでは薄膜に大きな圧縮応
力が発生している上さらに体積抵抗率が低く、またヘッ
ドEでは体積抵抗率が低いため絶縁層6を必要とする。
【0051】
【発明の効果】本発明により成形した薄膜保護層7は、
体積抵抗率が十分に高く、既存の方法である常圧CVD
法によりサーマルヘッドを成形するときに必要であった
絶縁層6が不要となるという製造工程上の大きなメリッ
トが得られ、その上、成膜時の温度が低いためリード層
51、53の材質の選択巾が大きく広がる。これは例え
ば材料価格の低減に大きく貢献する等の効果が期待でき
る。また、本発明の組成では形成した膜の内部応力が低
いため、薄膜の剥離等による製品不良を減少させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサーマルヘッドの構成例の一つを
示す断面図。
【図2】既存のサーマルヘッドの代表的構成例の一つを
示す断面図。
【図3】実施例1の結果を示すグラフ。
【図4】実施例2の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 基体 3 グレーズ層 4 発熱用抵抗体層 51、53 リード層 6 絶縁層 7 薄膜保護層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウ素、リン、ケイ素および窒素を含む
    原料ガスをプラズマ分解して堆積したホウ素、リン、ケ
    イ素および窒素を含有する薄膜保護層。
  2. 【請求項2】 40〜80at%のホウ素と、5〜20at
    %のリンと、10〜50at%のケイ素と、2〜20at%
    の窒素とを含有する請求項1の薄膜保護層。
  3. 【請求項3】 前記原料ガスはさらに酸素を含み、ホウ
    素、リン、ケイ素、窒素および酸素を含有する請求項1
    または2の薄膜保護層。
  4. 【請求項4】 20at%以下の酸素を含有する請求項3
    の薄膜保護層。
  5. 【請求項5】 40〜80at%のホウ素と、5〜20at
    %のリンと、10〜50at%のケイ素と、2〜20at%
    の窒素とを含有する薄膜保護層。
  6. 【請求項6】 さらに20at%以下の酸素を含有する請
    求項5の薄膜保護層。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの薄膜保護層を
    有するサーマルヘッド。
JP27665892A 1992-09-21 1992-09-21 薄膜保護層およびサーマルヘッド Withdrawn JPH0699601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27665892A JPH0699601A (ja) 1992-09-21 1992-09-21 薄膜保護層およびサーマルヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27665892A JPH0699601A (ja) 1992-09-21 1992-09-21 薄膜保護層およびサーマルヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0699601A true JPH0699601A (ja) 1994-04-12

Family

ID=17572523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27665892A Withdrawn JPH0699601A (ja) 1992-09-21 1992-09-21 薄膜保護層およびサーマルヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0699601A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62265334A (ja) * 1986-05-12 1987-11-18 Mitsubishi Cable Ind Ltd 耐熱性樹脂組成物
JP2022029196A (ja) * 2020-08-04 2022-02-17 ローム株式会社 Icチップの実装構造、サーマルプリントヘッド、およびサーマルプリントヘッドの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62265334A (ja) * 1986-05-12 1987-11-18 Mitsubishi Cable Ind Ltd 耐熱性樹脂組成物
JP2022029196A (ja) * 2020-08-04 2022-02-17 ローム株式会社 Icチップの実装構造、サーマルプリントヘッド、およびサーマルプリントヘッドの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070138601A1 (en) Etch resistant wafer processing apparatus and method for producing the same
US7884010B2 (en) Wiring structure and method for fabricating the same
JPH07295409A (ja) 加熱定着装置及びその製造方法
EP0910122A1 (en) Tool chip, bonding tool with the tool chip, and method for controlling the bonding tool
US5432357A (en) Diamond film electronic devices
JPH0699601A (ja) 薄膜保護層およびサーマルヘッド
JPWO2000076775A1 (ja) サーマルプリントヘッド及びその製造方法
KR100361067B1 (ko) 염소계 가스에 대한 내식성 부재
JPH06166198A (ja) 薄膜保護層およびサーマルヘッド
JPS6144703A (ja) 耐摩耗層
JPH0449057A (ja) 薄膜型サーマルヘッドおよびその製造方法
JP3107911B2 (ja) サーマルプリントヘッド
JPS6277476A (ja) 保護膜及びその製造法
JPS6125550B2 (ja)
US12023940B2 (en) Thermal print head, manufacturing method of the same, and thermal printer
JPS6144402A (ja) 耐摩耗層および電子部品
JP2870692B2 (ja) 薄膜型サーマルヘッド
US12543521B2 (en) Methods of forming memory device with reduced resistivity
JPH06275554A (ja) 半導体ダイヤモンド層上の耐熱性オーミック電極及びその形成方法
JPH02271528A (ja) 半導体装置
JPS6191901A (ja) 薄膜保護層
JP2003338402A (ja) 抵抗体
JP3937072B2 (ja) ダミーウェハー
JP5309450B2 (ja) 歪抵抗薄膜とその製造方法および歪抵抗薄膜を用いた歪抵抗素子と歪検出装置
WO2020162236A1 (ja) 温度センサフィルム、導電フィルムおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991130