JPH07100702B2 - 環状カ−ボネ−トの製造方法 - Google Patents

環状カ−ボネ−トの製造方法

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JPH07100702B2
JPH07100702B2 JP62180984A JP18098487A JPH07100702B2 JP H07100702 B2 JPH07100702 B2 JP H07100702B2 JP 62180984 A JP62180984 A JP 62180984A JP 18098487 A JP18098487 A JP 18098487A JP H07100702 B2 JPH07100702 B2 JP H07100702B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はジオールを原料として環状カーボネートを製造
する方法に関する。この環状カーボネートは有機電解
質、インキ媒体、特に高速記録インキジエツト等の特殊
インキ用添加剤、反応溶媒、分散系の溶媒など種々の分
野に使用できる。
〔従来技術と問題点〕
ジオールを原料として環状カーボネートを製造する方法
として、特開昭58−49377号公報には、2,2,4−トリメチ
ル−1,3−ペンタンジオールとジアルキルカーボネート
を通常のエステル化用触媒、例えばパラトルエンスルホ
ン酸の存在下に加熱してエステル交換反応させて1−イ
ソプロピル−2,2−ジメチル−1,3−プロピレンカーボネ
ートを得る方法が示されている。該公報の実施例に示さ
れた具体的な方法では、ジアルキルカーボネートとして
ジエチルカーボネートが用いられている。本発明者はこ
のジエチルカーボネートをジメチルカーボネートに変
え、又触媒に該実施例と同じパラトルエンスルホン酸を
用いて反応を行つてみた所、環状カーボネートがごくわ
ずかしか得られないことがわかり、触媒にパラトルエン
スルホン酸のような酸触媒を用いてジオールから環状カ
ーボネートを製造する場合にはジアルキルカーボネート
としてどのようなものでも反応がスムーズにゆくとは限
らないことを認めた。
また特開昭56−133246号公報には、ジアリル炭酸エステ
ルを塩基性触媒の存在下にジエチレングリコールのよう
な多価アルコールと反応させて多価アルコールのアリル
炭酸エステルを製造する方法が示されている。しかし、
該方法では得られるカーボネートはエチレングリコール
ビスアリル炭酸のような鎖状カーボネートであつて本願
発明が目的とする環状カーボネートは得られない。
〔発明の効果〕
本発明者等はジオールを原料としてこれから環状カーボ
ネートを簡易なプロセスでしかも高収率、高選択率で得
る方法について検討した。
〔発明の概要〕
その結果、下記方法を用いれば前記目的を達成できるこ
とを見出し本発明を完成するに到つた。
すなわち、本発明によれば、塩基性触媒の存在下に1,3
−ジオール又は、1,2−ジオールとアルキルカーボネー
トを常圧近傍ないし加圧下で反応させて得られる反応混
合物を、塩基性触媒を存在させた状態で加熱減圧熟成処
理してから環状カーボンネートを単離することを特徴と
する環状カーボネートの製造方法が提供される。
〔発明の具体的説明〕
本発明に係わる1,3−ジオールとして具体的には2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオール(TMPDと略す)、
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオールなどの炭
化水素ジオールを例示できる。また1,2−ジオールとし
て具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール等の炭
化水素ジオールを例示できる。
本発明では、前記した1,3−ジオール又は1,2−ジオール
(以下これらをまとめてジオールと言うことがある)は
塩基性触媒の存在下にジアルキルカーボネートと反応さ
せて環状カーボネートが得られる。この場合の塩基性触
媒として具体的には水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、ナトリウムフエノキシド、酢酸ナトリウ
ム、ナトリウムヒドリド、金属ナトリウム、ナトリウム
アミド、ブチルリチウム、水酸化カルシウム等のアルカ
リ金属、アルカリ土類金属から得られる塩基性化合物、
インダゾール、エチルアミン、DBU(1,8−ジアゼビシク
ロ〔5.4.0〕ウンデセン−7)などのアミン化合物、塩
基性イオン交換樹脂を例示できる。
これらの触媒の中では強塩基性のものを用いると目的物
の環状カーボネートの収率が高くなるので好ましい。本
発明に係わるジアルキルカーボネートとして具体的には
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等を例示
できる。この中ではジメチルカーボネートが好ましい。
本発明でジオールとジアルキルカーボネートの使用割合
は、ジオール1モルに対してジアルキルカーボネートは
通常0.1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。塩基
性触媒の使用割合としてはジオール1モルに対して通常
0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.05モルである。
本発明では通常は無溶媒で反応は行われるが、必要に応
じて反応に悪影響を及ぼさないものを溶媒として用いる
こともできる。
本発明におけるジオールとジアルキルカーボネートの反
応は常圧近傍ないし加圧条件下で行われる。通常は大気
圧(常圧)下で行われる。ここで常圧近傍とは、反応に
対して悪影響を及ぼさない大気圧とその程かわらない圧
力であつて、通常は大気圧±100mmHgの範囲にある圧力
をさす。又加圧時の圧力の上限は特に制限はないが、通
常は10気圧である。本発明では、反応で生成するアルコ
ールを留去する温度以上に加熱して反応を行うことが好
ましい。ジメチルカーボネートを用いた場合には生成す
るメタノールは未反応ジメチルカーボネートと共沸組成
物をつくるが、これを系外へ留去させながら反応を行う
ことが好ましい。反応温度は使用されるジオールとジア
ルキルカーボネートの種類によつても異なるが、通常は
60〜180℃であり、反応時間は通常0.5〜20時間である。
本発明ではジオールとジアルキルカーボネートの反応を
常圧近傍よりも低い減圧下で行うと、反応原料のジアル
キルカーボネートが低温で留出し、反応温度を前記範囲
にすることが困難となり、反応を充分に進行させること
ができず、この場合には目的物の環状カーボネートの収
量が低下するので、本発明では反応は常圧近傍ないし加
圧条件下で行われる。
本発明の反応ではジアルキルカーボネートの全量を反応
の最初から仕込んでも良いし、あるいは必要に応じて適
宜反応器へ適宜量を追加してもよい。また反応は前記条
件下でジアルキルカーボネートを還流させながら行うこ
ともできるが、反応中生成するメタノール等のアルコー
ルを系外へ留去しながら反応を行うことが好ましことは
前述の通りである。
本発明で得られる環状カーボネートとして具体的にはエ
チレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、
2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、1−イソプロピル−2,2
−ジメチル−1,3−プロピレンカーボネート(HCCと略
す)等の環状カーボネートを例示できる。
本発明では、前記方法によって1,3−ジオール又は1,2−
ジオールとジアルキルカーボネートを反応させて得られ
る反応混合物を以下に詳述する加熱減圧熟成処理して環
状カーボネートを単離する。
この加熱減圧熟成処理を施すことにより反応副生成物の
副生量を少なくし、環状カーボネートの収率を向上させ
ると共に、高純度の環状カーボネートを得ることができ
る。この場合の加熱減圧熟成処理は以下に述べるように
極めて簡単な方法によつて行うことができる。
本発明に係わる反応混合物の加熱減圧熟成処理は、該反
応混合物から前記したジオールとジアルキルカーボネー
トの反応の際に使用した塩基性触媒を除去することなく
この塩基性触媒を存在させたまま行われる。この際必要
に応じて同じあるいは異なる塩基性触媒を追加してもよ
い。本発明に係わる加熱減圧熟成処理は、前記した反応
混合物をその圧力におけるジアルキルカーボネートの沸
点以上の温度から目的物の環状カーボネートの沸点未満
の温度範囲で、反応混合物に含まれる反応副生成物から
発生するジアルキルカーボネートを系外へ除去しながら
減圧下に加熱することによつて行われる。本発明に係わ
るこの加熱減圧熟成処理を反応混合物に施すと、後述す
るように反応混合物に不純物として含有される反応副生
成物を目的物の環状カーボネートに変化させることがで
きる。かかる知見はこれ迄知られておらず本発明に係わ
る新しい発見である。本発明では加熱減圧熟成処理を行
う際の温度としては前記範囲で行われ、又該処理は大気
圧よりも低い減圧下で行われる。この際の温度及び圧力
として具体的は、原料のジオール、ジアルキルカーボネ
ートの種類によつても異なるが、温度は通常100℃〜200
℃、圧力は通常40mmHg以下が好ましい。処理時間は通常
0.5〜5時間である。
本発明では後処理を行うに当たつて温度と圧力が前記範
囲外の場合には反応混合物中の反応副生成物を環状カー
ボネートに効率良く変化させることができない。本発明
の加熱減圧熟成処理は反応混合物に含有される副生成物
を環状カーボネートに変化させるための処理であること
は前述の通りであるが、この変化の際に原料と同じジア
ルキルカーボネートが副生成物から発生するが、この生
成ジアルキルカーボネートを系外へ除去しないとかかる
変換反応は進みにくいので本発明では加熱減圧熟成処理
は生成ジアルキルカーボネートを系外に除去しながら行
われる。該変換反応は減圧下で行うと容易に進むので本
発明では該処理は減圧下で行われる。
本発明に係わる加熱減圧熟成処理を反応混合物に施して
から環状カーボネートを単離すると、環状カーボネート
の収率、純度が著しく向上するが、この点についてジオ
ールにTMPDを、又ジアルキルカーボネートにジメチルカ
ーボネートを用いて反応を行つた場合について以下具体
的に説明する。反応混合物をガスクロマトグラムで分析
すると生成物として目的物の環状カーボネートの他に副
生成物のピークが少なくとも2つ出現する(後述の表1
及び図1でこのピークをunk−1及びunk−2として示
す)。本発明者等はこれらの副生成物の構造としてNM
R、ガスマス分析等の結果から考えてunk−1については unk−2については を推定している。
反応混合物にはこれら副生成物がかなり含まれているの
で、反応混合物から通常の条件等によつて1−イソプロ
ピル−2,2−ジメチル−1,3−プロピレンカーボネートを
単離すると得られる環状カーボネートの純度は低く、又
収率も良くない。しかし、本発明のように反応混合物に
前述した加熱減圧熟成処理を施すと、これらunk−1お
よびunk−2のピークは小さくなると共に目的物の環状
カーボネートのピークが大きくなるのが認められ、また
この処理の際にはこれら副生成物から原料のジメチルカ
ーボネートと同じジメチルカーボネートが発生すること
も認められている。以上の結果から本発明に係わる加熱
減圧熟成処理を反応混合物に施すと副生成物を目的物の
環状カーボネートに変えることができることを見い出し
本発明に到つた。かかる効果は該処理を塩基生触媒の存
在下に行わなければ発現できない。このことは加熱減圧
熟成処理を行うに先立つて反応工程で用いた塩基生触媒
を濾過分離(固体塩基性触媒の場合)中和あるいは水洗
等によつて除去する操作を行わなくて良いので、本発明
に係わる環状カーボネートの製造法ではプロセスが簡易
になる利点がある。
本発明では加熱減圧熟成処理後には、この処理物から蒸
留や再結晶等の通常の方法によつて環状カーボネートを
単離することができる。
〔発明の効果〕
本発明に係わる環状カーボネートの製造方法によれば、
簡易な方法によつて環状カーボネートを高収率、高純度
で得ることができる。
〔実施例〕
以下本発明の方法を実施例によつて詳しく説明する。
反応混合物合成例1〜4 内容積50lのガラス製ロータリーエバポレーターを用い
て、これに2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール
(TMPD)を10.7kg(73.3モル)、ジメチルカーボネート
(DMC)を14.5kg(161.1モル)、NaOHを0.03kg(0.75モ
ル)仕込んで表1に示す反応温度(Bath温度)と反応時
間で大気圧下で反応を行った。
この反応の際、反応混合物合成例1、2では反応器から
蒸発するメタノールとDMCは還流冷却器で冷却凝縮さ
れ、反応器に戻された。また、反応混合物合成例3,4に
おいては6時間還流操作を行った後、還流を止め、凝縮
液(未反応のDMC及びメタノール)を系外に留出させな
がら反応を続けた。所定時間反応させた後、反応液をガ
スクロマトグラム(2%Silion OV−225/Uniport HPカ
ラム使用)で分析し、ピークの面積%(メタノール、DM
C等の低沸点物は除く)を表1に示した。ガスクロマト
グラムのスペクトルの例を図1に示した。表1及び図1
でunk−1とunk−2は前述したものである。
反応混合物合成例5 内容積500mlのガラス製フラスコにTMPD146g(1.0モ
ル)、DMC135g(1.5モル)及びNaOH 0.41g(0.01モル)
を仕込み、マグネツクスターラーにより攪拌しつつ表1
に示した反応温度(フラスコ内温度)、時間で大気圧下
で反応させた。反応の進行にともなって発生するMeOHは
DMCと共に留出させた。反応結果を表1に示す。
反応混合物合成例6 上記合成例5で触媒をNaOHからNaOCH3に、また反応温度
(フラスコ内温度)を85℃に変えた以外は同様にして行
った。
反応結果を表1に示す。
比較例1(反応混合物合成) 反応混合物合成例5で触媒をNaOHからパラトルエンスル
ホン酸に変え、また反応温度(フラスコ内温度)を102
℃に変えた以外は同様にして行った。反応結果を表1に
示す。
実施例1〜3 前記反応混合物合成例4と同様の反応温度(Bath温
度)、反応圧、反応時間及び還流操作により反応させて
得られた反応混合物液を塩基性触媒NaOHを除去せずに仕
込液として用いた。上記反応混合物の調製は各実施例毎
に行い、各々表2に示した仕込液を得た。
この各仕込液を表2に示す温度、圧力及び時間の下で各
々加熱減圧熟成処理した。該処理中、生成するDMCは系
外へ留出した。
結果を表2に示した。
いずれの実施例においても、触媒NaOHの存在下、反応液
を加熱減圧熟成処理するとunk−1及びunk−2の化合物
は消失して本発明の目的物である1−イソプロピル−2,
2−ジメチル−1,3−プロピレンカーボネート(HCC)の
量が増大した。
参考例1 表2に示す組成の反応の混合物において、反応の際に用
いた触媒のNaOHを1NのNH4Clで中和してから加熱減圧熟
成処理を施した結果を表2に示した。
参考例2 unk−1の濃度の高い表2に示す組成の試料を調製(塩
基性触媒を含まない)し、これを加熱熟成処理した結果
を表2に示した。
実施例4 参考例2で調製したunk−1の濃度を高くした反応混合
物にNaOHを0.1wt%添加して表2に示す条件で加熱減圧
熟成処理した結果を表2に示した。
実施例5 反応混合物合成例5で得られた反応液を150℃/15mmHgで
2hr加熱減圧熟成処理した後、単蒸留により製品HCCを回
収した(圧力5mmHg、塔頂温度123℃)。TMPDの転化率は
100%、単離収率(蒸留単離したHCCg÷理論収量g×100
%)は95.4%、HCC純度は99.6%であった。
実施例6 内容積3lのガラス製フラスコに2,3−ブチレングリコー
ル(BG)900g(10モル)、DMC 1350g(15モル)及びNaO
H4g(0.1モル)を仕込み、マグネツクスターラーにより
攪拌しつつ常圧100℃(反応器内温度)で8時間反応さ
せた。反応の進行にともなって発生するMeOHはDMCと共
に留出させた。反応終了後、反応液からNaOHを除去せず
そのまま120℃、15mmHgで2時間加熱減圧熟成処理を行
った。この後、単蒸留により製品2,3−ブチレンカーボ
ネート(2,3−BC)を回収した。BG転化率は100%、蒸留
単離収率は97.5%、2,3−BC純度は99.9%であった。
以上の結果から原料のTMPDとジメチルカーボネートによ
るHCC合成における副生成物のunk−1、unk−2はNaOH
等の塩基性の存在下に加熱減圧熟成処理して本発明に係
わる加熱減圧熟成処理を施すと目的物のHCCに変換でき
ることがわかった。
【図面の簡単な説明】
図1は加熱減圧熟成処理を行う前の反応混合物をガスク
ロマトグラフで分析したときのスペクトル図てある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/02 102 X 31/08 X C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性触媒の存在下に1,3−ジオール又
    は、1,2−ジオールとアルキルカーボネートを常圧近傍
    ないし加圧下で反応させて得られる反応混合物を、塩基
    性触媒を存在させた状態で加熱減圧熟成処理してから環
    状カーボネートを単離することを特徴とする環状カーボ
    ネートの製造方法。
  2. 【請求項2】ジアルキルカーボネートがジメチルカーボ
    ネートである特許請求の範囲第1項記載の環状カーボネ
    ートの製造方法。
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