JPH07100829A - 長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents
長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法Info
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- JPH07100829A JPH07100829A JP24720193A JP24720193A JPH07100829A JP H07100829 A JPH07100829 A JP H07100829A JP 24720193 A JP24720193 A JP 24720193A JP 24720193 A JP24720193 A JP 24720193A JP H07100829 A JPH07100829 A JP H07100829A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 積層法によるスタンパブルシートの製造にお
いて、長さ50 mm 以上の非連続長繊維からなる強化繊維
マットからなる強化繊維層を1組または2組以上の凹凸
ロールで開繊処理する。こうして開繊した強化繊維層を
樹脂層と積層成形して、スタンパブルシートを製造す
る。強化繊維層に、連続繊維を開繊し、かつ一方向に配
向させて混入してもよい。 【効果】 長繊維強化熱可塑性樹脂シートに特有の高強
度と強度特性の安定性を確保しながら、破壊時のエネル
ギー吸収特性が改善される。
いて、長さ50 mm 以上の非連続長繊維からなる強化繊維
マットからなる強化繊維層を1組または2組以上の凹凸
ロールで開繊処理する。こうして開繊した強化繊維層を
樹脂層と積層成形して、スタンパブルシートを製造す
る。強化繊維層に、連続繊維を開繊し、かつ一方向に配
向させて混入してもよい。 【効果】 長繊維強化熱可塑性樹脂シートに特有の高強
度と強度特性の安定性を確保しながら、破壊時のエネル
ギー吸収特性が改善される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維強化熱可塑性樹
脂シート(スタンパブルシート)の製造方法に関するも
のであり、より詳しくは、破壊時のエネルギー吸収特性
に優れた長繊維強化熱可塑性樹脂シートを積層法により
製造する方法に関する。
脂シート(スタンパブルシート)の製造方法に関するも
のであり、より詳しくは、破壊時のエネルギー吸収特性
に優れた長繊維強化熱可塑性樹脂シートを積層法により
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な産業分野において、省エネ
ルギーの観点から材料の軽量化が図られている。軽量化
の有力な手段として、金属材料を他の低比重材料、例え
ば、繊維強化樹脂材料で代替することが挙げられる。中
でも、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化
熱可塑性樹脂材料のシートは、鋼板と同様にプレス成形
(スタンピング成形)が可能であることからスタンパブ
ルシートと呼ばれており、多部品の一体成形が可能な強
度特性に優れた軽量化材料として、自動車分野を中心に
その需要を伸ばしつつある。繊維強化熱可塑性樹脂はま
た、再成形によるリサイクルが可能である点でも有利で
ある。
ルギーの観点から材料の軽量化が図られている。軽量化
の有力な手段として、金属材料を他の低比重材料、例え
ば、繊維強化樹脂材料で代替することが挙げられる。中
でも、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化
熱可塑性樹脂材料のシートは、鋼板と同様にプレス成形
(スタンピング成形)が可能であることからスタンパブ
ルシートと呼ばれており、多部品の一体成形が可能な強
度特性に優れた軽量化材料として、自動車分野を中心に
その需要を伸ばしつつある。繊維強化熱可塑性樹脂はま
た、再成形によるリサイクルが可能である点でも有利で
ある。
【0003】スタンパブルシートの代表的な製造方法
は、抄紙法と積層法とに大別される。抄紙法は、樹脂粉
末と非連続強化繊維 (チョップドストランド) とを水中
でスラリー状にし、紙すきと同様の方法でシート化し、
加熱加圧して一体化させる方法である (特開昭60−1582
28号、特開平4−163108号各公報など) 。この方法で得
られたシートは、強化繊維の分散性には優れ、繊維充填
性が均一である。しかし、抄紙法は大量の水処理や脱水
・乾燥工程が必要で、コスト的に不利である。しかも、
長さ50 mm 以上の長繊維が使用しにくく、強化繊維がシ
ート内で三次元的に配向してしまうため、シートの引張
強度や衝撃強度が低く、強度特性が不安定であるという
弱点もある。
は、抄紙法と積層法とに大別される。抄紙法は、樹脂粉
末と非連続強化繊維 (チョップドストランド) とを水中
でスラリー状にし、紙すきと同様の方法でシート化し、
加熱加圧して一体化させる方法である (特開昭60−1582
28号、特開平4−163108号各公報など) 。この方法で得
られたシートは、強化繊維の分散性には優れ、繊維充填
性が均一である。しかし、抄紙法は大量の水処理や脱水
・乾燥工程が必要で、コスト的に不利である。しかも、
長さ50 mm 以上の長繊維が使用しにくく、強化繊維がシ
ート内で三次元的に配向してしまうため、シートの引張
強度や衝撃強度が低く、強度特性が不安定であるという
弱点もある。
【0004】一方、積層法は、連続繊維層 (例、ストラ
ンドまたはロービング) または非連続繊維層 (例、チョ
ップドストランドマット) と樹脂層 (樹脂シート) とを
交互に積層し、加熱されたロールまたはベルト間で加熱
加圧する方法である (特開昭61−279519号、特公昭59−
34487 号各公報など等) 。この方法は、短繊維から連続
繊維まであらゆる強化繊維に適用でき、工程数が少ない
ので経済的に有利であり、しかも強化繊維が二次元的
(面方向) に配向するため、シートの強度特性とその安
定性も良好である。
ンドまたはロービング) または非連続繊維層 (例、チョ
ップドストランドマット) と樹脂層 (樹脂シート) とを
交互に積層し、加熱されたロールまたはベルト間で加熱
加圧する方法である (特開昭61−279519号、特公昭59−
34487 号各公報など等) 。この方法は、短繊維から連続
繊維まであらゆる強化繊維に適用でき、工程数が少ない
ので経済的に有利であり、しかも強化繊維が二次元的
(面方向) に配向するため、シートの強度特性とその安
定性も良好である。
【0005】しかし、積層法で用いる繊維は、作業性の
点から、集束剤で処理された連続繊維束あるいは結合剤
で結合された非連続繊維マットを使用するので、繊維の
分散性が悪く、成形時の繊維充填の均一性に劣るという
欠点がある。
点から、集束剤で処理された連続繊維束あるいは結合剤
で結合された非連続繊維マットを使用するので、繊維の
分散性が悪く、成形時の繊維充填の均一性に劣るという
欠点がある。
【0006】この点を改善するために、特開平3−4774
0 号に、繊維長50 mm 以下の短繊維の束を開繊してから
気流によりコンベア上に集積させ、得られた繊維マット
を樹脂層と積層する方法が提案されている。この方法に
おける開繊処理は、気流で切断繊維を集積する際に、繊
維の落下地点を変動させる (開繊された繊維ほど遠くま
で飛んでから落下する) ために行っている。
0 号に、繊維長50 mm 以下の短繊維の束を開繊してから
気流によりコンベア上に集積させ、得られた繊維マット
を樹脂層と積層する方法が提案されている。この方法に
おける開繊処理は、気流で切断繊維を集積する際に、繊
維の落下地点を変動させる (開繊された繊維ほど遠くま
で飛んでから落下する) ために行っている。
【0007】また、特開平3−293104号には、連続繊維
束を気流により流動化させた熱可塑性樹脂粉体の流動層
中に通して、繊維束を開繊すると同時に、繊維に熱可塑
性樹脂粉末を付着させ、過剰の付着樹脂を除去した後、
切断して短繊維化し、無端ベルト上に集積させ、熱可塑
性樹脂シートと積層する繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造方法が開示されている。この方法における開繊処理
は、流動層中で繊維束の内部にまで熱可塑性樹脂粉末を
付着させるためである。
束を気流により流動化させた熱可塑性樹脂粉体の流動層
中に通して、繊維束を開繊すると同時に、繊維に熱可塑
性樹脂粉末を付着させ、過剰の付着樹脂を除去した後、
切断して短繊維化し、無端ベルト上に集積させ、熱可塑
性樹脂シートと積層する繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造方法が開示されている。この方法における開繊処理
は、流動層中で繊維束の内部にまで熱可塑性樹脂粉末を
付着させるためである。
【0008】これらの方法ではいずれも、強化繊維が長
さ50 mm 未満の短繊維であるので、開繊による物理的お
よび機械的特性への影響は少ない。従って、開繊をこれ
らの特性の改善に利用しようとするものではない。
さ50 mm 未満の短繊維であるので、開繊による物理的お
よび機械的特性への影響は少ない。従って、開繊をこれ
らの特性の改善に利用しようとするものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】スタンパブルシート
は、使用する熱可塑性樹脂と強化繊維の種類、繊維の構
成や形態などによって特性が変化することが知られてい
る。スタンパブルシートに要求される特性は、その用途
によって異なるが、自動車部品、特に自動車外装部品に
とっては、高強度であることに加えて、衝突時の安全性
確保という観点から、破壊時のエネルギー吸収特性の高
い材料が望まれている。
は、使用する熱可塑性樹脂と強化繊維の種類、繊維の構
成や形態などによって特性が変化することが知られてい
る。スタンパブルシートに要求される特性は、その用途
によって異なるが、自動車部品、特に自動車外装部品に
とっては、高強度であることに加えて、衝突時の安全性
確保という観点から、破壊時のエネルギー吸収特性の高
い材料が望まれている。
【0010】本発明の目的は、成形性が良好で安定した
高強度を示すと同時に、破壊時のエネルギー吸収特性に
優れた、自動車部品の製造に適したスタンパブルシート
の製造方法を提供することである。
高強度を示すと同時に、破壊時のエネルギー吸収特性に
優れた、自動車部品の製造に適したスタンパブルシート
の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、スタンパ
ブルシートにおいて高強度と強度特性の安定性を確保し
つつ、破壊時のエネルギー吸収特性を向上させる方法に
ついて探究した。まず、抄紙法と積層法を比較すると、
抄紙法は、繊維の分散性がよいという点で、破壊時のエ
ネルギー吸収特性の点では有利であるが、一般に繊維が
短く、三次元配向している為に、強度特性が低く、かつ
不安定であるので、自動車部品のように安定した高強度
が必要な用途には向いていない。従って、強化繊維が面
方向に集中して配向し、安定した高強度を示す積層法に
絞って検討を重ねた。
ブルシートにおいて高強度と強度特性の安定性を確保し
つつ、破壊時のエネルギー吸収特性を向上させる方法に
ついて探究した。まず、抄紙法と積層法を比較すると、
抄紙法は、繊維の分散性がよいという点で、破壊時のエ
ネルギー吸収特性の点では有利であるが、一般に繊維が
短く、三次元配向している為に、強度特性が低く、かつ
不安定であるので、自動車部品のように安定した高強度
が必要な用途には向いていない。従って、強化繊維が面
方向に集中して配向し、安定した高強度を示す積層法に
絞って検討を重ねた。
【0012】その結果、強化繊維層が連続繊維からなる
スタンパブルシートは、強度は高いものの、繊維充填性
が良好でなく、また、破壊時のエネルギー吸収特性にも
劣っていた。一方、強化繊維層が長さ50 mm 未満の短繊
維からなるスタンパブルシートは、繊維充填性は均一で
あるが、繊維長が短すぎるため、積層法で形成しても強
度が不十分で、また破壊時のエネルギー吸収特性もよく
なかった。
スタンパブルシートは、強度は高いものの、繊維充填性
が良好でなく、また、破壊時のエネルギー吸収特性にも
劣っていた。一方、強化繊維層が長さ50 mm 未満の短繊
維からなるスタンパブルシートは、繊維充填性は均一で
あるが、繊維長が短すぎるため、積層法で形成しても強
度が不十分で、また破壊時のエネルギー吸収特性もよく
なかった。
【0013】これに対し、強化繊維層が長さ50 mm 以上
の非連続長繊維からなるスタンパブルシートは、高強度
を示し、強度の安定性にも優れていた。さらに、このシ
ートは破壊時のエネルギー吸収特性も比較的良好であっ
たが、積層工程前に強化繊維の開繊処理を行うと、繊維
充填性が一層向上し、また樹脂と繊維の密着表面積が増
大する結果、樹脂/繊維間の剥離に要するエネルギーが
増大し、破壊時のエネルギー吸収特性がさらに改善さ
れ、上記目的を達成できることが判明した。
の非連続長繊維からなるスタンパブルシートは、高強度
を示し、強度の安定性にも優れていた。さらに、このシ
ートは破壊時のエネルギー吸収特性も比較的良好であっ
たが、積層工程前に強化繊維の開繊処理を行うと、繊維
充填性が一層向上し、また樹脂と繊維の密着表面積が増
大する結果、樹脂/繊維間の剥離に要するエネルギーが
増大し、破壊時のエネルギー吸収特性がさらに改善さ
れ、上記目的を達成できることが判明した。
【0014】ここに、本発明は、強化繊維層と樹脂層と
を積層することからなる繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造において、強化繊維層が長さ50 mm 以上の非連続長
繊維からなり、積層直前に強化繊維を開繊処理すること
を特徴とする、長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
法を要旨とする。
を積層することからなる繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造において、強化繊維層が長さ50 mm 以上の非連続長
繊維からなり、積層直前に強化繊維を開繊処理すること
を特徴とする、長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
法を要旨とする。
【0015】強化繊維層は、長さ50 mm 以上の長繊維か
らなる強化繊維マットであってもよい。この場合には、
これを1組または2組以上のロールで開繊処理した後、
樹脂層と積層する。また、強化繊維層は、上記長繊維に
加えて、開繊処理され、かつ一方向に配向している連続
繊維をさらに含んでいてもよい。
らなる強化繊維マットであってもよい。この場合には、
これを1組または2組以上のロールで開繊処理した後、
樹脂層と積層する。また、強化繊維層は、上記長繊維に
加えて、開繊処理され、かつ一方向に配向している連続
繊維をさらに含んでいてもよい。
【0016】
【作用】図1(a) に、積層法によるスタンパブルシート
の標準的な製造工程の例を示す。製造工程は、樹脂・
強化繊維の供給工程、積層工程、積層シートの加熱
・加圧工程、および製造シートの切断工程の4工程か
らなる。
の標準的な製造工程の例を示す。製造工程は、樹脂・
強化繊維の供給工程、積層工程、積層シートの加熱
・加圧工程、および製造シートの切断工程の4工程か
らなる。
【0017】の供給工程では、樹脂層と強化繊維層と
を製造工程に供給する。樹脂層は、予め形成された熱可
塑性樹脂のシートもしくはフィルム、或いは熱可塑性樹
脂ペレットからの溶融樹脂もしくは樹脂粉末の散布物の
形態をとりうる。溶融樹脂や樹脂粉末散布物の場合に
は、適当な支持体(ベルトなど)を使用する。一方、強
化繊維層は、作業効率の点で、予め形成された繊維シー
ト(例、ロービング、チョップドストランドマットな
ど)が使用されることが一般的である。
を製造工程に供給する。樹脂層は、予め形成された熱可
塑性樹脂のシートもしくはフィルム、或いは熱可塑性樹
脂ペレットからの溶融樹脂もしくは樹脂粉末の散布物の
形態をとりうる。溶融樹脂や樹脂粉末散布物の場合に
は、適当な支持体(ベルトなど)を使用する。一方、強
化繊維層は、作業効率の点で、予め形成された繊維シー
ト(例、ロービング、チョップドストランドマットな
ど)が使用されることが一般的である。
【0018】の積層工程で、供給された樹脂層と強化
繊維層とを少なくとも1層づつ積層しながら、コンベア
で次の加熱・加圧工程に送る。一般には、外面は両面と
も樹脂層とし、内部は強化繊維層と樹脂層とを交互に積
層するが、積層の順序は特に制限されない。
繊維層とを少なくとも1層づつ積層しながら、コンベア
で次の加熱・加圧工程に送る。一般には、外面は両面と
も樹脂層とし、内部は強化繊維層と樹脂層とを交互に積
層するが、積層の順序は特に制限されない。
【0019】の加熱・加圧工程では、で得られた積
層シートを加熱しながら、上下のベルト間でプレスする
ことにより、樹脂を溶融させて繊維中に含浸させ、熱融
着により一体化された繊維強化熱可塑性樹脂の積層シー
トを得る。図示例は、ベルトプレスの例であるが、ロー
ルプレスにより加圧を行ってもよい。
層シートを加熱しながら、上下のベルト間でプレスする
ことにより、樹脂を溶融させて繊維中に含浸させ、熱融
着により一体化された繊維強化熱可塑性樹脂の積層シー
トを得る。図示例は、ベルトプレスの例であるが、ロー
ルプレスにより加圧を行ってもよい。
【0020】の切断工程では、得られた積層シート
を、冷却後に適当なカッターにより所定の長さでカット
し、スタンパブルシート製品を得る。得られたスタンパ
ブルシートの成形は、成形品の寸法に応じて適当な寸法
に裁断して得た裁断シート(ブランク)を加熱軟化さ
せ、加熱されたブランクを直ちにプレス金型内に所定枚
数チャージして圧縮成形し、冷却後に成形品を取り出す
ことにより行う。
を、冷却後に適当なカッターにより所定の長さでカット
し、スタンパブルシート製品を得る。得られたスタンパ
ブルシートの成形は、成形品の寸法に応じて適当な寸法
に裁断して得た裁断シート(ブランク)を加熱軟化さ
せ、加熱されたブランクを直ちにプレス金型内に所定枚
数チャージして圧縮成形し、冷却後に成形品を取り出す
ことにより行う。
【0021】本発明によれば、強化繊維層は長さ50 mm
以上の非連続長繊維からなり、の積層工程の前、即
ち、の供給工程中、或いはの供給工程との積層工
程の間で、強化繊維の開繊処理を行う。
以上の非連続長繊維からなり、の積層工程の前、即
ち、の供給工程中、或いはの供給工程との積層工
程の間で、強化繊維の開繊処理を行う。
【0022】強化繊維が長さが50 mm 未満の短繊維であ
ると、得られたスタンパブルシートの繊維充填性は均一
であるが、繊維長が短すぎるため、強度が不十分で、ま
た破壊時のエネルギー吸収特性にも劣る。繊維長の上限
は特に制限されないが、長くなりすぎると繊維充填の均
一性が悪化するので、通常は80 mm 以下とすることが好
ましい。なお、この繊維長にバラツキがある場合には、
平均繊維長が50 mm 以上であればよい。
ると、得られたスタンパブルシートの繊維充填性は均一
であるが、繊維長が短すぎるため、強度が不十分で、ま
た破壊時のエネルギー吸収特性にも劣る。繊維長の上限
は特に制限されないが、長くなりすぎると繊維充填の均
一性が悪化するので、通常は80 mm 以下とすることが好
ましい。なお、この繊維長にバラツキがある場合には、
平均繊維長が50 mm 以上であればよい。
【0023】強化繊維層を予め開繊処理しておくと、樹
脂と繊維の密着表面積が増加し、樹脂/繊維間の剥離に
要するエネルギーが増大するため、破壊時のエネルギー
吸収特性が向上する。従って、破壊時のエネルギー吸収
特性は、開繊の程度に応じて向上していくが、本発明に
おいては、強化繊維層を単繊維にまで完全に開繊する必
要はなく、所望の破壊時エネルギー吸収特性の向上が得
られる程度に、不完全に繊維を開繊させればよい。
脂と繊維の密着表面積が増加し、樹脂/繊維間の剥離に
要するエネルギーが増大するため、破壊時のエネルギー
吸収特性が向上する。従って、破壊時のエネルギー吸収
特性は、開繊の程度に応じて向上していくが、本発明に
おいては、強化繊維層を単繊維にまで完全に開繊する必
要はなく、所望の破壊時エネルギー吸収特性の向上が得
られる程度に、不完全に繊維を開繊させればよい。
【0024】しかし、開繊された繊維強化層を積層法の
連続製造過程で取り扱うことは困難であり、作業能率が
悪化するだけでなく、開繊繊維が空気中に飛散して作業
環境も悪化させるので、強化繊維の開繊は積層工程の直
前で行うことが好ましい。開繊処理は、一組もしくはそ
れ以上のロールを用い、そのロール間に強化繊維を通し
て繊維の一部を開繊させることにより実施できる。こう
して開繊された強化繊維を供給することにより、強度安
定性を確保しつつ、繊維充填性が均一で破壊時のエネル
ギー吸収特性の良好なスタンパブルシートを得ることが
可能となる。
連続製造過程で取り扱うことは困難であり、作業能率が
悪化するだけでなく、開繊繊維が空気中に飛散して作業
環境も悪化させるので、強化繊維の開繊は積層工程の直
前で行うことが好ましい。開繊処理は、一組もしくはそ
れ以上のロールを用い、そのロール間に強化繊維を通し
て繊維の一部を開繊させることにより実施できる。こう
して開繊された強化繊維を供給することにより、強度安
定性を確保しつつ、繊維充填性が均一で破壊時のエネル
ギー吸収特性の良好なスタンパブルシートを得ることが
可能となる。
【0025】強化繊維層が、長さ50 mm 以上の長繊維か
らなる、予め形成された強化繊維マットの形態で供給さ
れる場合には、の供給工程との積層工程の間で、1
組または2組以上の開繊ロールで開繊処理した後、樹脂
層と積層することが好都合である。
らなる、予め形成された強化繊維マットの形態で供給さ
れる場合には、の供給工程との積層工程の間で、1
組または2組以上の開繊ロールで開繊処理した後、樹脂
層と積層することが好都合である。
【0026】市販品として入手可能な予め形成されたマ
ット状の強化繊維層は、取扱いを容易にするために一般
に結合剤で繊維間が結合されているため、繊維の分散性
が悪く、繊維充填性の不均一化と破壊時のエネルギー吸
収特性の低下を生ずるが、本発明により開繊処理を施し
て、繊維間の結合を除いてしまうと、繊維の分散性が向
上して繊維充填性が均一となり、破壊時エネルギー吸収
特性も改善される。
ット状の強化繊維層は、取扱いを容易にするために一般
に結合剤で繊維間が結合されているため、繊維の分散性
が悪く、繊維充填性の不均一化と破壊時のエネルギー吸
収特性の低下を生ずるが、本発明により開繊処理を施し
て、繊維間の結合を除いてしまうと、繊維の分散性が向
上して繊維充填性が均一となり、破壊時エネルギー吸収
特性も改善される。
【0027】また、強化繊維は、上記の開繊処理された
非連続長繊維に加えて、連続繊維をさらに含有していて
もよい。連続繊維を混入することで、得られたスタンパ
ブルシートの引張強度およびエネルギー吸収特性を増大
させることができる。この場合にも、連続繊維は開繊処
理しておき、かつ一方向に配向させて強化繊維層に混入
する。
非連続長繊維に加えて、連続繊維をさらに含有していて
もよい。連続繊維を混入することで、得られたスタンパ
ブルシートの引張強度およびエネルギー吸収特性を増大
させることができる。この場合にも、連続繊維は開繊処
理しておき、かつ一方向に配向させて強化繊維層に混入
する。
【0028】一般に、連続繊維は連続繊維束 (例、ロー
ビングまたはストランド) の形態で供給される。供給さ
れた連続繊維束は、供給工程またはこの工程と積層
工程との間で、長繊維の場合と同様に1組または2組
以上の開繊ロールで開繊処理した後、開繊処理を受けた
長繊維の繊維シートと一緒に積層工程に送り、樹脂層
と積層する。或いは、連続繊維束と長繊維シートとを一
緒にしてから、ロールによる開繊処理を受けさせてもよ
い。連続繊維として、予め横糸が渡された一方向配向の
繊維マットを用いてもよい。
ビングまたはストランド) の形態で供給される。供給さ
れた連続繊維束は、供給工程またはこの工程と積層
工程との間で、長繊維の場合と同様に1組または2組
以上の開繊ロールで開繊処理した後、開繊処理を受けた
長繊維の繊維シートと一緒に積層工程に送り、樹脂層
と積層する。或いは、連続繊維束と長繊維シートとを一
緒にしてから、ロールによる開繊処理を受けさせてもよ
い。連続繊維として、予め横糸が渡された一方向配向の
繊維マットを用いてもよい。
【0029】ロービング等の連続繊維束は、作業性の改
善のために一般に集束剤で処理されているため、開繊処
理を行わずに積層成形を行っても、繊維束がほぐれな
い。そのため、得られたスタンパブルシート成形品中の
繊維の分散が不十分で、破壊時のエネルギー吸収特性が
低下する。本発明に従って、予め開繊処理しておくと、
積層成形時に繊維がほぐれて、長繊維が十分に分散した
スタンパブルシート成形品が得られる。
善のために一般に集束剤で処理されているため、開繊処
理を行わずに積層成形を行っても、繊維束がほぐれな
い。そのため、得られたスタンパブルシート成形品中の
繊維の分散が不十分で、破壊時のエネルギー吸収特性が
低下する。本発明に従って、予め開繊処理しておくと、
積層成形時に繊維がほぐれて、長繊維が十分に分散した
スタンパブルシート成形品が得られる。
【0030】開繊処理は、長繊維と連続繊維のいずれの
場合も、ロールを2組以上用いて開繊処理を行う方が、
開繊効果が大きくなる。開繊ロールの配置方向は特に制
限されず、強化繊維の進行方向に対しロールの回転方向
が平行でも垂直でもよいが、図2に示すように、垂直方
向に一組以上のロールを配置すると、開繊効率がより良
好となる。
場合も、ロールを2組以上用いて開繊処理を行う方が、
開繊効果が大きくなる。開繊ロールの配置方向は特に制
限されず、強化繊維の進行方向に対しロールの回転方向
が平行でも垂直でもよいが、図2に示すように、垂直方
向に一組以上のロールを配置すると、開繊効率がより良
好となる。
【0031】また、開繊ロールの形状は、通常の円筒ロ
ールでもよいが、開繊度を増大させるには、図3および
図4に例示したように、表面に凹凸を設けたものが好ま
しい。凹凸は、ロール自身に凹凸があってもよいし、或
いはゴムパッド等で凹凸を形成してもよい。
ールでもよいが、開繊度を増大させるには、図3および
図4に例示したように、表面に凹凸を設けたものが好ま
しい。凹凸は、ロール自身に凹凸があってもよいし、或
いはゴムパッド等で凹凸を形成してもよい。
【0032】ロール間隔は所望の間隔に調整できるが、
ロールを通過する強化繊維の種類により、強化繊維自体
が破壊しない程度のクリアランスを生ずるように調整す
る。また、ロールの回転速度は上下共自由に設定できる
が、上下ロールの回転速度を異なるよう設定する方が、
より繊維束に剪断力が加わり開繊度は向上する。しか
し、上下ロールの回転速度比を10倍以上に設定すると、
剪断力が加わりすぎて、繊維自体の破壊へとつながる可
能性が大きい。
ロールを通過する強化繊維の種類により、強化繊維自体
が破壊しない程度のクリアランスを生ずるように調整す
る。また、ロールの回転速度は上下共自由に設定できる
が、上下ロールの回転速度を異なるよう設定する方が、
より繊維束に剪断力が加わり開繊度は向上する。しか
し、上下ロールの回転速度比を10倍以上に設定すると、
剪断力が加わりすぎて、繊維自体の破壊へとつながる可
能性が大きい。
【0033】本発明の方法において、熱可塑性樹脂と強
化繊維の種類は特に制限されず、従来より繊維強化熱可
塑性樹脂複合材料に使用されてきた各種の樹脂と強化用
繊維を使用することができる。
化繊維の種類は特に制限されず、従来より繊維強化熱可
塑性樹脂複合材料に使用されてきた各種の樹脂と強化用
繊維を使用することができる。
【0034】適当な熱可塑性樹脂の例としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセ
タール樹脂、或いはこれらの共重合体樹脂またはブレン
ドなどが挙げられる。樹脂は、安定剤、潤滑剤、可塑
剤、加工助剤、着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤などの各種添加剤を1種もしくは2種以上含有して
いてもよい。
チレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセ
タール樹脂、或いはこれらの共重合体樹脂またはブレン
ドなどが挙げられる。樹脂は、安定剤、潤滑剤、可塑
剤、加工助剤、着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤などの各種添加剤を1種もしくは2種以上含有して
いてもよい。
【0035】強化繊維は、一般的にはガラス繊維である
が、炭素繊維、ボロン繊維、金属繊維、セラミック繊維
などの他の無機繊維、さらにはアラミド繊維などの有機
繊維も使用できる。
が、炭素繊維、ボロン繊維、金属繊維、セラミック繊維
などの他の無機繊維、さらにはアラミド繊維などの有機
繊維も使用できる。
【0036】スタンパブルシート中の強化繊維の含有量
は75重量%以下とすることが好ましい。これより繊維量
が多くなると、繊維への樹脂の含浸性が著しく劣り、繊
維の分散性と強度特性が低下する。強化繊維として、長
繊維に連続繊維を併用する場合には、連続繊維の量はシ
ート全体の40重量%以下とすることが好ましい。
は75重量%以下とすることが好ましい。これより繊維量
が多くなると、繊維への樹脂の含浸性が著しく劣り、繊
維の分散性と強度特性が低下する。強化繊維として、長
繊維に連続繊維を併用する場合には、連続繊維の量はシ
ート全体の40重量%以下とすることが好ましい。
【0037】
【実施例】実施例1 熱可塑性樹脂層としてポリプロピレンペレット (BCO 8
B、三菱油化製) より作製した厚み700 μmの樹脂シー
トを、強化繊維層としてはシート状のガラスチョップド
マット (CM 450、旭ファイバーグラス製、繊維長=55 m
m 、目付=450 g/m2) を用いて、本発明方法に従って、
積層法によりスタンパブルシートを作製した。
B、三菱油化製) より作製した厚み700 μmの樹脂シー
トを、強化繊維層としてはシート状のガラスチョップド
マット (CM 450、旭ファイバーグラス製、繊維長=55 m
m 、目付=450 g/m2) を用いて、本発明方法に従って、
積層法によりスタンパブルシートを作製した。
【0038】使用した開繊ロールは、上下ロールのいず
れも、図3に示す波型の凹凸形状を有する、ステンレス
鋼製波付きロール (ロール直径150 mm、波打ち振幅30 m
m)であった。この波付きロールを3組配置し、ロール回
転方向は、図2に示すように、シート進行方向に対し平
行方向、直角方向、平行方向という順序にした。これら
の開繊ロールの上下ロール間のクリアランスは1.2 mmと
し、シート移動速度が300 mm/secとなるようにロール回
転速度を調整した。
れも、図3に示す波型の凹凸形状を有する、ステンレス
鋼製波付きロール (ロール直径150 mm、波打ち振幅30 m
m)であった。この波付きロールを3組配置し、ロール回
転方向は、図2に示すように、シート進行方向に対し平
行方向、直角方向、平行方向という順序にした。これら
の開繊ロールの上下ロール間のクリアランスは1.2 mmと
し、シート移動速度が300 mm/secとなるようにロール回
転速度を調整した。
【0039】供給された強化繊維シート (ガラスチョッ
プドマット) を連続的に上記の3組の開繊ロール間に通
すことにより開繊処理し、こうして開繊した強化繊維シ
ート3枚を樹脂シート4枚と交互に重ねて積層体とし、
この積層体をベルトプレスに送って、220 ℃に加熱しな
がら150 kgf/cm2 の圧力で加圧してシート状に積層成形
した。
プドマット) を連続的に上記の3組の開繊ロール間に通
すことにより開繊処理し、こうして開繊した強化繊維シ
ート3枚を樹脂シート4枚と交互に重ねて積層体とし、
この積層体をベルトプレスに送って、220 ℃に加熱しな
がら150 kgf/cm2 の圧力で加圧してシート状に積層成形
した。
【0040】冷却後、得られたスタンパブルシート (厚
み3.0 mm) に引張強度試験および落鍾衝撃試験を行い、
強度の安定性とエネルギー吸収特性を評価した。本実施
例で得たスタンパブルシートは、表1に示すように、比
較例1の未開繊繊維シートを用いたスタンパブルシート
に比して、エネルギー吸収が12%向上した。
み3.0 mm) に引張強度試験および落鍾衝撃試験を行い、
強度の安定性とエネルギー吸収特性を評価した。本実施
例で得たスタンパブルシートは、表1に示すように、比
較例1の未開繊繊維シートを用いたスタンパブルシート
に比して、エネルギー吸収が12%向上した。
【0041】実施例2 使用した開繊ロールを変更した以外は、実施例1と同様
の材料および方法でスタンパブルシートを作製した。本
実施例で用いた開繊ロールは、図4に示すように、上下
共、直径100 mmの円筒状ステンレス鋼製ロールに、45度
角度のハス葉型の溝を5mmピッチで設けた厚み7mmのラ
バーシートを接着したものであった。上下ロール間のク
リアランスは約1.5 mmとし、ロール回転方向がシート進
行方向に対し平行→直角→平行→直角→平行方向となる
ように5組配置し、シート移動速度300 mm/secでロール
間を通過させた。得られたスタンパブルシートの性能を
実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように、比
較例1に比してエネルギー吸収が18%向上した。
の材料および方法でスタンパブルシートを作製した。本
実施例で用いた開繊ロールは、図4に示すように、上下
共、直径100 mmの円筒状ステンレス鋼製ロールに、45度
角度のハス葉型の溝を5mmピッチで設けた厚み7mmのラ
バーシートを接着したものであった。上下ロール間のク
リアランスは約1.5 mmとし、ロール回転方向がシート進
行方向に対し平行→直角→平行→直角→平行方向となる
ように5組配置し、シート移動速度300 mm/secでロール
間を通過させた。得られたスタンパブルシートの性能を
実施例1と同様に評価した結果、表1に示すように、比
較例1に比してエネルギー吸収が18%向上した。
【0042】比較例1 強化繊維シートを、開繊ロールによる開繊処理を行わず
に、そのままポリプロピレンシートと積層した点を除い
て、実施例1を繰り返した。得られたスタンパブルシー
トの引張強度とエネルギー吸収特性を実施例1と同様に
測定した結果を表1に示す。
に、そのままポリプロピレンシートと積層した点を除い
て、実施例1を繰り返した。得られたスタンパブルシー
トの引張強度とエネルギー吸収特性を実施例1と同様に
測定した結果を表1に示す。
【0043】比較例2 熱可塑性樹脂層としては実施例1と同じポリプロピレン
シートを用い、強化繊維層としては短繊維からなるシー
ト状のガラスチョップドマット (CM 450、旭ファイバー
グラス製、繊維長=12.5 mm 、目付=450 g/m2) を実施
例1と同様の方法で開繊させたものを用いて、ガラス含
有率が実施例1および2と同率になるように積層し、実
施例1と同じ方法でスタンパブルシートを得た。得られ
たスタンパブルシートの引張強度とエネルギー吸収特性
を実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
シートを用い、強化繊維層としては短繊維からなるシー
ト状のガラスチョップドマット (CM 450、旭ファイバー
グラス製、繊維長=12.5 mm 、目付=450 g/m2) を実施
例1と同様の方法で開繊させたものを用いて、ガラス含
有率が実施例1および2と同率になるように積層し、実
施例1と同じ方法でスタンパブルシートを得た。得られ
たスタンパブルシートの引張強度とエネルギー吸収特性
を実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例3 熱可塑性樹脂層としては実施例1と同じポリプロピレン
シートを用い、強化繊維層としては、実施例1と同じ非
連続長繊維からなるシート状のガラスチョップドマット
と連続繊維であるガラスロービングとを併用し、実施例
1と同様の方法で両者を別に開繊ロールに通して開繊処
理したものを用いて、スタンパブルシートを作製した。
このスタンパブルシート中の非連続長繊維および連続繊
維の含有量は、いずれも20重量%であった。得られたス
タンパブルシートを実施例1と同様に評価したところ、
表2に示すように、比較例3の未開繊品に比べて、エネ
ルギー吸収が12%向上した。
シートを用い、強化繊維層としては、実施例1と同じ非
連続長繊維からなるシート状のガラスチョップドマット
と連続繊維であるガラスロービングとを併用し、実施例
1と同様の方法で両者を別に開繊ロールに通して開繊処
理したものを用いて、スタンパブルシートを作製した。
このスタンパブルシート中の非連続長繊維および連続繊
維の含有量は、いずれも20重量%であった。得られたス
タンパブルシートを実施例1と同様に評価したところ、
表2に示すように、比較例3の未開繊品に比べて、エネ
ルギー吸収が12%向上した。
【0046】実施例4 実施例2と同様の材料および方法でスタンパブルシート
を作製したが、強化繊維層に実施例3と同様に一方向に
配向させ、かつ開繊させたガラス連続繊維を同じ割合で
混入した。得られたスタンパブルシートは、表2に示す
ように、比較例3の未開繊品に比してエネルギー吸収が
10%向上した。
を作製したが、強化繊維層に実施例3と同様に一方向に
配向させ、かつ開繊させたガラス連続繊維を同じ割合で
混入した。得られたスタンパブルシートは、表2に示す
ように、比較例3の未開繊品に比してエネルギー吸収が
10%向上した。
【0047】比較例3 非連続長繊維からなる強化繊維シートと一方向配向した
連続繊維束 (ガラスロービング) のいずれも開繊処理を
行わずに、そのままポリプロピレンシートと積層した点
を除いて、実施例3と同様にスタンパブルシートを作製
した。得られたスタンパブルシートの引張強度とエネル
ギー吸収特性を実施例1と同様に測定した結果を表2に
示す。
連続繊維束 (ガラスロービング) のいずれも開繊処理を
行わずに、そのままポリプロピレンシートと積層した点
を除いて、実施例3と同様にスタンパブルシートを作製
した。得られたスタンパブルシートの引張強度とエネル
ギー吸収特性を実施例1と同様に測定した結果を表2に
示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明により、長さ50 mm 以上の非連続
長繊維を強化繊維として用い、強化繊維を積層直前に開
繊処理しておくことで、短繊維を用いた場合に比べて著
しく高く、かつ未開繊品と同等の優れた強度水準および
強度の安定性を保持しながら、エネルギー吸収特性が改
善されたスタンパブルシートを製造することが可能とな
る。また、強化繊維層に非連続長繊維に加えて連続繊維
も混入すると、引張強度およびエネルギー吸収特性がさ
らに改善される。
長繊維を強化繊維として用い、強化繊維を積層直前に開
繊処理しておくことで、短繊維を用いた場合に比べて著
しく高く、かつ未開繊品と同等の優れた強度水準および
強度の安定性を保持しながら、エネルギー吸収特性が改
善されたスタンパブルシートを製造することが可能とな
る。また、強化繊維層に非連続長繊維に加えて連続繊維
も混入すると、引張強度およびエネルギー吸収特性がさ
らに改善される。
【図1】積層法によるスタンパブルシートの製造工程の
概要を示す図である。
概要を示す図である。
【図2】本発明の強化繊維開繊に使用するロールの配置
の1例を示す図である。
の1例を示す図である。
【図3】開繊ロールの凹凸形状を示す説明図である。
【図4】開繊ロールの別の凹凸形状を示す説明図であ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (72)発明者 熊谷 寛 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 強化繊維層と樹脂層とを積層することか
らなる繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造において、強
化繊維層が長さ50 mm 以上の非連続長繊維からなり、積
層前に強化繊維を開繊処理することを特徴とする、長繊
維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。 - 【請求項2】 強化繊維層が長さ50 mm 以上の長繊維か
らなる強化繊維マットであり、これを1組または2組以
上のロールで開繊処理した後、樹脂層と積層する、請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 強化繊維層がさらに、開繊処理され、か
つ一方向に配向している連続繊維を含んでいる、請求項
1または2記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24720193A JPH07100829A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24720193A JPH07100829A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07100829A true JPH07100829A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17159959
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24720193A Withdrawn JPH07100829A (ja) | 1993-10-01 | 1993-10-01 | 長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07100829A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999032278A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-07-01 | Chisso Corporation | Structure lamellaire en resine thermoplastique renforcee par des fibres continues |
| JP2011178890A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-09-15 | Teijin Ltd | 炭素繊維複合材料 |
| JP2018012313A (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 三菱製紙株式会社 | 炭素短繊維樹脂構造体及び炭素短繊維樹脂構造体の製造方法 |
| CN110386094A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-10-29 | 凌云工业股份有限公司上海凌云汽车研发分公司 | 一种复合材料成型的汽车防撞梁吸能盒及制备方法 |
| JPWO2024204106A1 (ja) * | 2023-03-28 | 2024-10-03 |
-
1993
- 1993-10-01 JP JP24720193A patent/JPH07100829A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999032278A1 (fr) * | 1997-12-19 | 1999-07-01 | Chisso Corporation | Structure lamellaire en resine thermoplastique renforcee par des fibres continues |
| JP2011178890A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-09-15 | Teijin Ltd | 炭素繊維複合材料 |
| JP2018012313A (ja) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | 三菱製紙株式会社 | 炭素短繊維樹脂構造体及び炭素短繊維樹脂構造体の製造方法 |
| CN110386094A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-10-29 | 凌云工业股份有限公司上海凌云汽车研发分公司 | 一种复合材料成型的汽车防撞梁吸能盒及制备方法 |
| JPWO2024204106A1 (ja) * | 2023-03-28 | 2024-10-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001226 |