JPH07101012B2 - 車両の加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両の加速スリップ制御装置

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JPH07101012B2
JPH07101012B2 JP31736288A JP31736288A JPH07101012B2 JP H07101012 B2 JPH07101012 B2 JP H07101012B2 JP 31736288 A JP31736288 A JP 31736288A JP 31736288 A JP31736288 A JP 31736288A JP H07101012 B2 JPH07101012 B2 JP H07101012B2
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slip
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両加速時に駆動輪に発生する加速スリップ
を抑制する車両の加速スリップ制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、車両の加速スリップ制御装置の一つとして、
駆動輪に加速スリップが発生した時、スロットルバルブ
を開閉して内燃機関の出力トルクを制御することによ
り、加速スリップを抑制する装置が知られている。
またこうしたスロットルバルブの開閉制御では、スロッ
トルバルブを閉方向に駆動して目標開度に制御するまで
の駆動系の応答遅れや吸気量がスロットル開度に応じた
値となるまでの吸気系の応答遅れによって、制御開始後
内燃機関の出力トルクが抑制される迄に時間がかかり、
加速スリップ発生直後に駆動輪の回転を速やかに抑制す
ることができないといったことがあり、こうした遅れを
解消するために、加速スリップ発生直後には燃料カット
制御によって内燃機関の出力トルクを速やかに抑制する
ことも考えられている。
ところで上記のようにスロットルバルブの開閉制御によ
って加速スリップ制御を実行する場合、従来では例えば
特開昭62−237047号公報に記載の如く、制御開始時のス
ロットル開度を内燃機関の回転速度に基づき設定するよ
うにしていた。従って加速スリップ発生直後には燃料カ
ット制御によって内燃機関の出力トルクを速やかに抑制
し、その後スロットルバルブの開閉制御によって加速ス
リップ制御を実行する場合には、燃料カット制御終了直
後のスロットル開度初期値を内燃機関の回転速度に応じ
て設定することとなる。
[発明が解決しようとする課題] ところがこのように制御開始時のスロットル開度を内燃
機関の回転速度のみによって設定していると、摩擦係数
の大きい路面(以下、高μ路という)で内燃機関の出力
トルクを抑制し過ぎ、車両の加速性が悪くなるとか、逆
に摩擦係数の小さい路面(以下、低μ路という)で内燃
機関の出力トルクを良好に抑制できず、加速スリップを
抑制するのに時間がかかるといった問題があった。
つまり高μ路では、加速スリップ発生時に駆動輪が路面
から受ける抗力が大きいため、内燃機関の出力トルクを
少し抑制するだけで駆動輪の回転を抑制することができ
るのに対し、低μ路では、加速スリップ発生時に駆動輪
が路面から受ける抗力が小さいため、内燃機関の出力ト
ルクを充分抑制しなければ駆動輪の回転を抑制すること
ができないといったことがあり、上記のようにスロット
ルバルブの制御初期値を内燃機関の回転速度のみによっ
て設定していると、スロットル制御開始後の出力トルク
を路面の摩擦係数(以下、路面μという)に応じて制御
することができなくなってしまうのである。
そこで本発明は、上記のように加速スリップ発生直後に
燃料カット制御によって内燃機関の出力トルクを速やか
に抑制し、その後の加速スリップ制御をスロットル制御
によって行なう装置において、燃料カット制御終了後の
スロットルバルブの制御初期値を路面μに応じて設定し
て、過疎スリップ制御を路面μに応じて最適に実行でき
るようにすることを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 即ち上記目的を達するためになされた本発明は、第1図
に例示する如く、 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段M1と、 該駆動輪速度を一つのパラメータとして、車両加速時に
発生する駆動輪M2の加速スリップを検出する加速スリッ
プ検出手段M3と、 該加速スリップ検出手段M3で加速スリップが検出される
と、その後駆動輪M2に加速スリップが発生しなくなるま
での間、駆動輪M2を駆動する内燃機関M4の吸気通路M5に
設けられたスロットルバルブM6を開閉して、内燃機関M4
の出力トルクを抑制するスロットル開度制御手段M7と、 該スロットル開度制御手段M7の動作開始後、所定機関、
内燃機関M4への燃料供給を停止して内燃機関M4の出力ト
ルクを抑制する燃料カット制御手段M8と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 上記燃料カット制御手段M8の作動時に駆動輪M2に生じた
スリップ量の平均値を算出するスリップ量平均値算出手
段M9と、 該スリップ量平均値算出手段M9の算出結果に基づき、上
記燃料カット制御手段M8の動作停止後の、上記スロット
ル開度制御手段M7によるスロットル開度の制御初期値を
設定するスロットル開度初期値設定手段M10と、 を備えたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装置
を要旨としている。
[作用] 以上のように構成された本発明の加速スリップ制御装置
においては、加速スリップ検出手段M3が駆動輪M2の加速
スリップを検出すると、スロットル開度制御手段M7が作
動して、内燃機関M4のスロットルバルブM6を開閉し、内
燃機関M4の出力トルクを抑制する。またこのスロットル
開度制御手段M7の動作開始と共に、燃料カット制御手段
M8が作動し、その後所定期間の間、燃料カット制御を実
行して内燃機関M4の出力トルクを抑制する。このため本
発明では、駆動輪M2の加速スリップ発生直後には、燃料
カット制御によって内燃機関の出力トルクが速やかに抑
制され、その後スロットルバルブM6の開閉制御によって
加速スリップ制御が実行されることとなる。
また次に本発明では、スリップ量平均値算出手段M9が、
燃料カット制御手段M8作動時に駆動輪M2に生じたスリッ
プ量の平均値を算出し、スロットル開度初期値設定手段
M10が、その算出されたスリップ量の平均値に基づき燃
料カット制御停止後のスロットル開度の制御初期値を設
定する。
つまりまず高μ路では、加速スリップが発生し難く、ま
た加速スリップが発生しても燃料カット制御によって駆
動輪速度を速やかに抑制できることから、高μ路におけ
る燃料カット制御時の平均スリップ量は小さくなる。一
方低μ路では加速スリップが発生し易く、燃料カット制
御によっても駆動輪の回転速度を抑制するには時間がか
かることから、低μ路に於ける燃料カット制御時の平均
スリップ量は大きくなる。そこで本発明では、こうした
燃料カット制御時の平均スリップ量に基づきスロットル
開度初期値を設定することで、スロットルバルブの開閉
制御を路面μに応じて実行できるようにしているのであ
る。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は内燃機関2を動力源とするフロントエンジ
ン・リヤドライブ(FR)方式の車両に本発明を適用した
実施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略
構成図である。
図に示す如く内燃機関2の吸気通路4には、吸気空気の
脈動を抑えるサージタンク4aが形成され、その上流に
は、アクセルペダル6と連動して開閉される主スロット
ルバルブ8と、駆動モータ10により開閉されるサブスロ
ットルバルブ12とが並列に設けられている。主スロット
ルバルブ8及びサブスロットルバルブ12には、夫々、そ
の開度を検出する主スロットル開度センサ14及びサブス
ロットル開度センサ16が設けられており、これら各セン
サからの検出信号は加速スリップ制御回路20に入力され
る。
加速スリップ制御回路20は、左右駆動輪(後輪)22RL,2
2RRに発生した加速スリップを検出し、駆動モータ10を
介してサブスロットルバルブ12を開閉することにより内
燃機関2の出力トルクを抑制すると共に、加速スリップ
検出直後のサブスロットルバルブ12の開閉制御による出
力トルクの制御遅れを補償するため、加速スリップ検出
直後に、内燃機関2の運転状態に応じて燃料噴射弁24か
らの燃料噴射量を制御する周知の内燃機関制御回路26に
対して一時的に燃料カット(以下、F/Cとも記載する)
指令信号を出力して、燃料噴射弁24からの燃料噴射を停
止させるF/C制御を実行する。尚内燃機関制御回路26
は、加速スリップ制御回路20からのF/C指令信号が入力
されている間燃料噴射弁24からの燃料噴射を停止するよ
うにされており、このF/C制御によって内燃機関2の出
力トルクが速やかに低下する。
また加速スリップ制御回路20には、こうした加速スリッ
プ制御を行うために車両の走行状態を検出する各種セン
サからの検出信号が入力される。即ち、当該加速スリッ
プ制御装置には、車両の走行状態を検出するセンサとし
て、内燃機関2のクランク軸2aの回転速度を検出するた
めの回転速度センサ30、左右遊動輪(前輪)22FL,22FR
の回転速度を検出するための左右の遊動輪速度センサ32
FL,32FR、及び、左右駆動輪22RL,22RRの平均回転速度
(駆動輪速度)を検出するために、クランク軸2aの回転
をプロペラシャフト34,ディファレンシャルギヤ36を介
して左右駆動輪22RL,22RRに伝達する変速機38の出力軸
に設けられた駆動輪速度センサ40が備えられ、これら各
センサからの検出信号が加速スリップ制御回路20に入力
される。
次に加速スリップ制御回路2は、第3図に示す如く、CP
U20a、ROM20b、RAM20c、バックアップRAM20d、入出力ポ
ート20e、及びこれら各部を結ぶコモンバス20fを中心に
論理演算回路として構成されており、上記各センサの
内、主スロットル開度センサ14及びサブスロットル開度
センサ16からの検出信号は直接、また回転速度センサ3
0、左右従動輪速度センサ32FL,32FR及び駆動輪速度セン
サ40からの検出信号は波形成形回路20gを介して間接的
に、入出力ポート20eに入力される。また入出力ポート2
0eには、サブスロットルバルブ12の駆動モータ10を駆動
してサブスロットルバルブ12を目標開度θSOに制御する
ための駆動回路20h、及び内燃機関制御回路26にF/C指令
信号を出力してF/C制御を実行させるためのF/C指令信号
出力回路20iが接続されており、これら各部を介してサ
ブスロットルバルブ12の開閉制御及び内燃機関2のF/C
制御を実行できるようにされている。
以下、上記のように構成された加速スリップ制御回路20
で実行される加速スリップ制御について、第4図に示す
フローチャートに沿って詳しく説明する。
この処理は内燃機関2の始動後、所定時間(数msec.)
毎に繰り返し実行されるもので、処理が開始されるとま
ずステップ100を実行して、現在主スロットルバルブ8
が全閉状態でなく、加速スリップ制御の実行条件が成立
しているか否かを判断する。そして加速スリップ制御の
実行条件が成立していなければステップ110に移行し
て、加速スリップ制御実行のためのカウンタCENDやフラ
グFS,FCUTをリセット状態にすると共に、F/C制御実行時
のスリップ量加算値ΣSLP及び平均スリップ量▲
▼に値0を、駆動回路20hが駆動制御するサブスロット
ルバルブ12の目標開度(以下、目標サブスロットル開度
という)θSOとしてサブスロットルバルブ12の最大開度
θSmaxを、夫々セットし、更にサブロットルバルブ12の
制御量を算出するための比例定数β1及びβ2に高μ路
用の設定値をセットする、といった手順で初期化の処理
を実行して処理を一旦終了する。
一方ステップ100で加速スリップ制御の実行条件が成立
していると判断されると、続くステップ120に移行し
て、左右の従動輪速度センサ32FL及び32FRからの検出信
号に基づき、左右従動輪22FL,FRの平均回転速度VFを車
体速度として算出し、ステップ130に移行する。ステッ
プ130では、この算出した車体速度VFに予め設定された
目標スリップ率α(例えば1.2)を乗ずることで、駆動
輪22RL,22RRの目標回転速度(以下、目標駆動輪速度と
いう)VSを算出する。そして続くステップ140では、駆
動輪速度センサ40からの検出信号に基づき得られる左右
駆動輪22RL,22RRの平均回転速度(以下、駆動輪速度と
いう)VRとステップ130で求めた目標駆動輪速度VSとの
偏差△V(=VR−VS)を駆動輪のスリップ量として算出
する。
次にステップ150では、後述の処理で加速スリップ制御
の実行開始時にセットされる制御実行フラグFSがセット
状態であるか否か、即ち現在加速スリップ制御を実行中
であるか否かを判断し、制御実行フラグFSがリセット状
態で加速スリップ制御が実行されていなければ、ステッ
プ160に移行する。ステップ160では、ステップ140で求
めたスリップ量△Vが正の値となっているか否かによっ
て、駆動輪22RL,22RRに加速スリップが発生したか否か
を判断する。そして△V≦0であれば、駆動輪には加速
スリップが発生してないと判断してステップ110に移行
し、上述の初期化の処理を実行した後、処理を一旦終了
する。
一方△V>0であれば、駆動輪22RL,22RRに加速スリッ
プが発生したと判断して、続くステップ170に移行し、
制御実行フラグFSをセットして、続くステップ180に移
行する。ステップ180では、回転速度センサ30からの検
出信号に基づき内燃機関2の回転速度NEを求め、この回
転速度NEに基づき予め設定された高μ路用のマップを用
いて目標サブスロットル開度θSOを算出する。そして続
くステップ190では、F/C指令信号出力回路20iに対してF
/C指令信号の出力指令を行ない、その旨を表すF/C制御
実行フラグFCUTをセットして、一旦終了する。
次にステップ150で、制御実行フラグFSがセット状態で
あり、現在加速スリップ制御を実行中であると判断され
た場合には、ステップ200に移行して、F/C制御実行フラ
グFCUTがリセット状態であるか否か、即ち現在F/C指令
信号出力回路20iからF/C指令信号が出力されておらず、
内燃機関2には通常の燃料供給が行われているか否かを
判断する。そしてステップ200で、F/C実行フラグFCUTが
セット状態であり、現在F/C制御が実行されていると判
断されると、ステップ210に移行して、回転速度センサ3
0からの検出信号に基づき内燃機関2の回転速度NEを求
めこの、値NEと前回当該処理を実行した際に求めた回転
速度NEn−1との偏差△NE(=NE−NEn−1)を内燃機関
2の回転加速度として算出する。
次にステップ220では、上記算出された内燃機関2の回
転加速度△NEが所定値K1以下か否かを判断する。そして
△NE>K1であれば、ステップ230に移行して、ステップ1
40で求めた駆動輪のスリップ量△VをΣSLPに加算し、F
/C制御実行時に駆動輪に発生したスリップ量の加算値Σ
SLPを更新する。また続くステップ240では、カウンタCF
Cをインクリメントし、ステップ250に移行する。
ステップ250は、ステップ200でF/C制御実行フラグFCUT
がリセット状態であると判断されたときにも実行される
処理で、ステップ140で求めたスリップ量△Vとその微
分値△とをパラメータとする次式(1) △θS=β1+△+β2+△V ……(1) を用いてサブスロットルバルブ12の開閉制御量△θSを
算出する。そして続くステップ260では、前回当該処理
を実行した際に設定した目標サブスロットル開度θSOか
らステップ250で求めた制御量△θSを減ずることで、
目標サブスロットルバルブθSOを更新し、ステップ270
に移行する。
ステップ270では、この更新した目標サブスロットル開
度θSOが主スロットル開度θMを越えたか否かを判断す
る。そしてθSO>θMであれば、次ステップ280に移行
し、θSO>θMの状態を計時するためのカウンタCENDを
インクリメントして、ステップ290に移行し、逆にθSO
≦θMであれば、ステップ300に移行してカウンタCEND
をリセットした後、そのまま処理を一旦終了する。また
ステップ290では、上記カウンタCENDの値が所定値K2を
越えたか否か,即ちθSO>θMの状態が所定時間以上経
過したか否かを判断し、CEND≦K2であればそのまま処理
を一旦終了し、そうでなければ、もはや駆動輪22RL,22R
Rに加速スリップが発生することはないと判断して、ス
テップ110で初期化の処理を実行した後、処理を一旦終
了する。
次にステップ220で内燃機関2の回転加速度△NEが所定
値K1以下となったと判断されると、ステップ310に移行
し、F/C指令信号出力回路20iからのF/C指令信号の出力
を停止してF/C制御実行フラグFCUTをリセットし、ステ
ップ320に移行する。ステップ320では、F/C制御実行中
にステップ230で求めたスリップ量加算値ΣSLPをステッ
プ240でカウントアップしたカウンタCFCの値で除算する
ことにより、F/C制御実行中の駆動輪の平均スリップ量
▲▼を算出するスリップ量平均値算出手段M9とし
ての処理を実行し、続くステップ330に移行して、その
平均スリップ量▲▼が所定値K3以上か否かを判断
する。そして平均スリップ量▲▼が所定値K3以上
であれば、車両走行路が低μ路であると判断して、ステ
ップ340に移行し、F/C制御終了後のサブスロットルバル
ブ12の開閉制御の制御初期値として内燃機関2の回転速
度NEに基づき低μ路用のマップを用いて目標サブスロッ
トル開度θSOを算出する、スロットル開度初期値設定手
段M10としての処理を実行する。また続くステップ350で
は、ステップ250でF/C制御終了後のサブスロットルバル
ブの制御量△θSを算出するのに使用する演算式(1)
の比例定数β1及びβ2に高μ路より小さい低μ路用の
値を設定し、処理を一旦終了する。
一方ステップ330で平均スリップ量▲▼が所定値K
3以上でないと判断されると、車両走行路が高μ路であ
り、現在加速スリップ制御がステップ180で設定された
高μ路用の制御初期値に基づき実行されているので、ス
テップ250に移行し、そのまま加速スリップ制御を続け
る。
尚ステップ330において、F/C制御実行時の平均スリップ
量▲▼から路面μを判断できるのは、高μ路では
駆動輪にスリップが発生し難く、加速スリップが発生し
てもF/C制御によって速やかに抑制でき、逆に低μ路で
は駆動輪にスリップが発生し易く、F/C制御によって加
速スリップを抑制するのに時間がかかるためである。即
ち、第5図に示す如く、F/C制御実行中の平均スリップ
量▲▼は路面μに応じて変化し、低μ路程平均ス
リップ量▲▼が大きくなるため、この平均スリッ
プ量▲▼が所定値K2以上か否かによって路面μを
判定しているのである。
またステップ340で目標サブスロットル開度θSOを設定
するのに使用される低μ路用のマップは、低μ路では高
μ路より内燃機関2の出力トルクを充分抑制する必要が
あるため、高μ路用のマップより目標サブスロットル開
度θSOが小さい値に設定されている。
以上説明したように、本実施例の加速スリップ制御装置
では、第6図に示す如く、まず時点t1で駆動輪速度VRが
目標駆動輪速度VSを越え、加速スリップが検出される
と、高μ路用の制御初期値に基づくサブスロットルバル
ブ12の開閉制御及びF/C制御により加速スリップ制御を
開始し、内燃機関2の回転加速度△NEが所定値K2以下と
なった時点t2で、F/C制御を停止する。またF/C制御実行
時、即ち時点t1から時点t2までの区間では、駆動輪のス
リップ量△Vを逐次加算し、F/C制御終了時点t2で、こ
の加算結果ΣSLPからその間の平均スリップ量▲
▼を算出する。そしてこの算出結果▲▼に基づき
路面μを判定して、走行路が低μ路であればその後のサ
ブスロットルバルブ12の制御初期値θSOとして低μ路用
のマップを用いて得られる値を設定する。
このため本実施例の加速スリップ制御装置によれば、F/
C制御終了後のサブスロットルバルブ12の開閉制御を路
面μに応じて実行することが可能となり、従来のように
高μ路において内燃機関2の出力トルクを抑制し過ぎる
とか、逆に低μ路において内燃機関2の出力トルクを充
分抑制することができないといったことはない。つまり
例えばサブスロットルバルブ12の制御量初期値を高μ路
に応じたマップによって設定するようにした場合、走行
路が低μ路であると、第6図に点線で示す如く、F/C制
御終了後にサブスロットルバルブ12の開閉制御によって
内燃機関2の出力トルク充分抑制できず、駆動輪速度VR
が再び上昇するが、本実施例では、F/C制御終了時のサ
ブスロットルバルブ12の制御初期値を低μ路用の値に設
定できるので、その後のサブスロットルバルブ12の開閉
制御によって内燃機関2の出力トルクを良好に抑制する
ことができ、駆動輪速度VRを目標駆動輪速度VRに速やか
に収束させることができるようになるのである。
また本実施例では、F/C制御実行後の制御量算出用演算
式(1)の比例定数β1及びβ2をも路面μに応じて設
定するようにされているので、サブスロットルバルブ12
の開閉制御によって内燃機関2の出力トルクを路面μに
応じてより最適に制御することができ、制御精度をより
向上することが可能となる。
尚上記実施例においては、F/C制御実行時の目標サブス
ロットル開度θSOについては、ステップ180、ステップ2
50及びステップ260において、高μ路用のマップ及び演
算式(1)を用いて設定するようにしているが、これは
低μ路用のマップ及び演算式を用いて制御することによ
って、路面が高μ路である場合にサブスロットルバルブ
12を閉じ過ぎないようにするためである。
ここで上記実施例では、加速スリップ発生直後の内燃機
関2の出力トルクを抑制するためのF/C制御を、内燃機
関2の回転加速度△NEが所定値以下となるまでの間実行
するように構成したが、制御開始後、駆動輪の回転加速
度が所定値以下となるまで実行するようにしてもよく、
また内燃機関の回転速度NEが所定値以下となるまで実行
するようにしてもよい。
また上記実施例では、目標駆動輪速度VSを左右従動輪の
回転速度から求めた車体速度VFに基づき設定し、この目
標駆動輪速度VSと駆動輪速度VRとの偏差△Vから駆動輪
の加速スリップを検出するように構成したが、従来より
周知のように、車体速度VFと駆動輪速度VRとから駆動輪
のスリップ率を求め、この値と目標スリップ率との偏差
から加速スリップを検出するようにしてもよく、また駆
動輪速度に所定の加速度を乗じて目標駆動輪速度を求
め、この目標駆動輪速度と駆動輪速度との偏差から加速
スリップを検出するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明は、駆動輪の加速スリップ
を、スロットルバルブの開閉制御と、加速スリップ発生
直後に実行される燃料カット制御とにより抑制する装置
において、燃料カット制御終了後のスロットルバルブの
制御初期値を、燃料カット制御実行時に駆動輪に発生し
たスリップ量の平均値に基づき設定するようにされてい
る。このため本発明によれば、燃料カット制御終了後の
スロットルバルブの開閉制御を路面μに応じて実行する
ことが可能となり、加速スリップを速やかに抑制するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図は実
施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略構
成図、第3図は加速スリップ制御回路の構成を表わすブ
ロック図、第4図は加速スリップ制御回路で実行される
加速スリップ制御処理を表わすフローチャート、第5図
は燃料カット制御実行時の平均スリップ量▲▼と
路面μとの関係を表す線図、第6図はその動作を説明す
る線図、である。 M1……駆動輪速度検出手段 (40……駆動輪速度センサ) M2,22RL,22RR……駆動輪 M3……加速スリップ検出手段 M4,2……内燃機関、M5、4……吸気通路 M6……スロットルバルブ (12……サブスロットルバルブ) M7……スロットル開度制御手段 M8……燃料カット制御手段 M9……スリップ量平均値算出手段 M10……スロットル開度初期値設定手段 20……加速スリップ制御回路 26……内燃機関制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段
    と、 該駆動輪速度の一つのパラメータとして、車両加速時に
    発生する駆動輪の加速スリップを検出する加速スリップ
    検出手段と、 該加速スリップ検出手段で加速スリップが検出される
    と、その後駆動輪に加速スリップが発生しなくなるまで
    の間、駆動輪を駆動する内燃機関の吸気通路に設けられ
    たスロットルバルブを開閉して、内燃機関の出力トルク
    を抑制するスロットル開度制御手段と、 該スロットル開度制御手段の動作開始後、所定期間、内
    燃機関への燃料供給を停止して内燃機関の出力トルクを
    抑制する燃料カット制御手段と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 上記燃料カット制御手段の作動時に駆動輪に生じたスリ
    ップ量の平均値を算出するスリップ量平均値算出手段
    と、 該スリップ量平均値算出手段の算出結果に基づき、上記
    燃料カット制御手段の動作停止後の、上記スロットル開
    度制御手段によるスロットル開度の制御初期値を設定す
    るスロットル開度初期値設定手段と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装
    置。
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