JPH07102433A - 粗糸替機の粗糸たるみ吸収装置及び粗糸たるみ吸収方法 - Google Patents

粗糸替機の粗糸たるみ吸収装置及び粗糸たるみ吸収方法

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JPH07102433A
JPH07102433A JP24819393A JP24819393A JPH07102433A JP H07102433 A JPH07102433 A JP H07102433A JP 24819393 A JP24819393 A JP 24819393A JP 24819393 A JP24819393 A JP 24819393A JP H07102433 A JPH07102433 A JP H07102433A
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敏紀 長谷川
Isao Asai
功 浅井
Noriaki Miyamoto
紀明 宮本
Kazutoshi Shindo
和敏 神藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗糸替機により粗糸替作業を行う場合、満ボ
ビン移載装置上のぺッグに装着された満ボビンからトラ
ンペットを経てドラフトパートに供給される粗糸のたる
みを吸収して粗糸切れの発生を防止し、粗糸継成功率を
向上させる。 【構成】 粗糸替機12は粗糸継装置と、小玉ボビンを搬
送体11のボビンハンガ11aに移す小玉ボビン移載装置
と、粗糸継ぎされて紡出中の満ボビンFをクリール2の
ボビンハンガ5に移す満ボビン移載装置16とを備えてい
る。粗糸替機12の上部にはノズル100 が精紡機1に対し
て満ボビン移載装置16より後側の位置に、精紡機1側に
指向して配設されている。ノズル100 は管路101 を介し
てタンクに接続されている。粗糸継後にノズル100 から
精紡機1側に向かう吹き出し気流Aが吹き出されて、新
粗糸R2の過剰なたるみが吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精紡機機台の長手方向に
沿って移動して粗糸替作業を行う粗糸替機の粗糸たるみ
吸収装置及び粗糸たるみ吸収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精紡機、特にリング精紡機ではクリール
に吊下された粗糸巻から粗糸を引き出し、下方のドラフ
トパートへ供給するようにしている。粗糸のドラフトパ
ートへの供給が進み、粗糸巻が空ないしは空に近づく
と、新しい粗糸巻と交換する必要がある。その際、紡出
中の粗糸に新たに交換する粗糸巻の粗糸端を粗糸継ぎす
るか、あるいは改めて粗糸巻の粗糸を精紡機のドラフト
パートに挿入することが必要となる。そして、精紡工程
の省力化を進めるため、前記粗糸継作業及び粗糸交換作
業を粗糸替機により精紡機機台の一端から順次行う粗糸
替方法(篠替方法)が提案されている(例えば、特開昭
63ー57478号公報、特開平2ー127368号公
報等)。
【0003】これらの粗糸替機では、予備レールに配置
された満ボビンから新粗糸端を口出しする粗糸口出し作
業と、口出しされた満ボビンの粗糸端を紡出中の小玉ボ
ビンの粗糸に粗糸継ぎする粗糸継作業と、粗糸継ぎされ
て紡出中の満ボビンとクリールの小玉ボビンとを交換す
る粗糸交換作業を行う。粗糸交換作業は、まずクリール
のボビンハンガに吊下されている小玉ボビンを小玉ボビ
ン移載装置によりクリールから取り出す。次に満ボビン
移載装置のぺッグ上に載置された満ボビンからトランペ
ットに連なる新粗糸を粗糸ガイドに掛ける粗糸掛け作業
を行う。粗糸掛け完了後、満ボビン移載装置が回転され
て一対のぺッグの配列方向が変更された後、ボビン交換
アームが前方へ傾動され満ボビンがクリールのボビンハ
ンガの下方に配置される。そして、満ボビン移載装置が
昇降されて満ボビンがクリールのボビンハンガに吊下さ
れる。
【0004】粗糸継装置による粗糸継ぎ完了、すなわち
新粗糸端がトランペットを経てバックローラに挟持され
た後は、バックローラの回転速度に対応した所定速度で
満ボビンの粗糸が消費される。そして、粗糸継ぎ完了か
ら満ボビンがクリールのボビンハンガに吊下されるまで
は、満ボビンは満ボビン移載装置のぺッグに装着されて
おり、粗糸掛け作業時及び満ボビン移載装置の移動時に
満ボビンからトランペットに至る粗糸の経路長が変化す
る。粗糸の経路長は長くなる場合と短くなる場合とがあ
るため、ぺッグを正逆両方向に回転駆動可能に構成して
粗糸の経路長の変化に対応してぺッグを回転させて粗糸
の張り具合を調整していた。
【0005】そして、従来は、経路長が大きく変化する
工程の前あるいはその工程において短時間にバックロー
ラでの送り出し長さと経路変更分を合わせて、必要な量
だけぺッグを回動させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】満ボビン移載装置のぺ
ッグに装着された満ボビンからロービングガイド及びト
ランペットを経てドラフトパートに供給される粗糸が張
った状態になると、粗糸切れとなったり、粗糸切れとな
らなくても細糸になるという問題がある。従って、粗糸
はある程度のたるみがある状態で供給される必要があ
る。そして、ぺッグの回動により粗糸の張り具合を調整
する場合、粗糸がたるみぎみとなるようにぺッグの回動
量が設定される。
【0007】ぺッグを回動させる場合、満ボビンの外径
を基準にして、所定長さの粗糸の繰り出し又は巻き取り
に必要な回動量が設定される。ところが、満ボビンの外
径は温度及び湿度の影響で変化するとともに、生産され
る粗紡機機台間でもバラツキがある。バラツキは数mm
の範囲で生じる。前記回動量を温度及び湿度の変化に対
応して調整したり、各粗紡機で玉揚げされる満ボビンの
外径を常に計測してその外径を基準に回動量の調整を行
うことは難しい。
【0008】そこで、前記ぺッグの回動量は満ボビンの
外径がバラツキの範囲で最も小さなものを基準に設定す
る必要がある。ところが、その場合には外径が大きな満
ボビンにおいては、粗糸のたるみが過剰になる。その結
果、トランペットやドラフトパートのバックローラ上に
粗糸が垂れ、粗糸の撚りにより粗糸がトランペットの近
くで輪状となってトランペットの外周に巻き付いて(い
わゆる首巻き)粗糸切れとなったり、粗糸の途中がバッ
クローラに食い込んで粗糸切れとなる場合がある。又、
粗糸が満ボビンの大径部より下に落ちる場合がある。
【0009】又、小玉ボビン移載装置、粗糸掛け装置、
満ボビン移載装置はエアシリンダあるいはモータ等のア
クチュエータにより所定順序で順次作動される。そし
て、各アクチュエータが所定の位置まで作動したことを
センサで検出し、その検出信号に基づいて次の動作ある
いはアクチュエータの作動が行われるようになってい
る。エアシリンダ特有の種々の原因でエアシリンダの作
動時間にバラツキが生じる。そして、満ボビン移載装置
のボビン交換アームの前傾用のアクチュエータが作動さ
れるまでには多数のアクチュエータの作動が行われ、前
記バラツキが累積された状態となる。その結果、粗糸継
完了からボビン交換アームの前傾開始までの時間が所定
の時間に対しバラツキが生じていた。前傾開始までの時
間が短すぎた場合はそれまでにドラフトパートで消費さ
れる粗糸長が短いため、満ボビンからトランペットに至
る粗糸の弛みが過剰となる。その場合も前記のような問
題が生じる。
【0010】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は粗糸替機により粗糸替作業を行
う場合、満ボビン移載装置上のぺッグに装着された満ボ
ビンからロービングガイド及びトランペットを経てドラ
フトパートに供給される粗糸のたるみを吸収して粗糸切
れの発生を防止し、粗糸継成功率を向上させることがで
きる粗糸替機の粗糸たるみ吸収装置及び粗糸たるみ吸収
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明においては、粗糸替えすべき満
ボビンから口出しされた粗糸端を紡出中の小玉ボビンの
粗糸に粗糸継ぎする粗糸継装置と、小玉ボビンを予備レ
ールに移すとともに粗糸継ぎされて紡出中の満ボビンを
クリールのボビンハンガに移す粗糸交換装置とを備えて
精紡機の長手方向に沿って移動して作業を行う粗糸替機
に、精紡機側に向かう吹き出し気流を発生するための吹
き出し気流発生手段を設けた。
【0012】又、請求項2に記載の発明では、粗糸替え
すべき満ボビンから口出しされた粗糸端を紡出中の小玉
ボビンの粗糸に粗糸継ぎする粗糸継装置と、小玉ボビン
を予備レールに移すとともに粗糸継ぎされて紡出中の満
ボビンをクリールのボビンハンガに移す粗糸交換装置と
を備えて精紡機の長手方向に沿って移動して作業を行う
粗糸替機に、吹き出し気流発生手段を設け、粗糸替作業
時における粗糸継完了後、満ボビンをクリールのボビン
ハンガに移すまでの間に、当該粗糸替作業中の錘のトラ
ンペット上方に向かって気流を吹き付け、粗糸継ぎされ
て紡出中の粗糸に張りを与えるようにした。
【0013】
【作用】本発明では、精紡機のクリールのボビンハンガ
に吊下されている紡出中のボビンと予備レールに吊下さ
れている満ボビンとの粗糸継作業及び交換作業が、粗糸
継装置及び粗糸交換装置を備えた粗糸替機によって行わ
れる。粗糸継装置による粗糸継完了後、満ボビンが前記
ボビンハンガに吊下される。粗糸継完了から満ボビンの
前記ボビンハンガへの吊下完了までの間の所定時期に満
ボビンが回動され、ドラフトパートに粗糸が供給される
とともに満ボビンからドラフトパートに至る粗糸経路長
の変化が吸収される。そして、吹き出し気流発生手段か
ら精紡機側に向かって気流が吹き付けられる。この気流
により満ボビンからトランペットに至る粗糸が精紡機の
中央側へ弱い力で押され、粗糸に張りが与えられる。従
って、満ボビン移載装置の満ボビンの回動により送り出
される粗糸量のバラツキ等により、ロービングガイドか
らトランペット間の粗糸のたるみが過剰になった場合に
も、粗糸がトランペットやドラフトパートのバックロー
ラ上に垂れることがなくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図13に従って説明する。図1等に示すように、精紡機
1のクリール2には機台の左右両側(片側のみ図示)に
それぞれ内外2列の粗糸巻レール3が精紡機1の機台長
手方向(図1の紙面と垂直方向)と平行に配設され、両
粗糸巻レール3の間には支持レール4が機台長手方向と
平行に配設されている。粗糸巻レール3にはそれぞれス
ピンドルピッチの倍の所定間隔でボビンハンガ5が装備
されている。そして、ボビンハンガ5に吊下されたボビ
ンから引き出された粗糸が、ロービングガイド6を経て
ドラフトパート7のトランペット8へ導かれるようにな
っている。ロービングガイド6は一対のガイド凹部を備
えている。又、クリール2にはさらに支持ブラケット9
が外方へ延出され、その先端には予備レールとしての搬
送レール10が粗糸巻レール3と平行に延設されてい
る。搬送レール10にはボビンハンガ11aを備えた搬
送体11が走行可能に支持されている。
【0015】粗糸替機12は精紡機機台の長手方向に沿
って延設されたガイドレール13に沿って移動するとと
もに、所定位置で停止して粗糸替作業を行うようになっ
ている。図2及び図3に示すように、粗糸替機12には
その粗糸替作業時進行方向前側(図2の左側)に粗糸口
出し作業セクションA1が、その後側に粗糸継・粗糸交
換作業セクションA2がそれぞれ設けられている。粗糸
口出し作業セクションA1にはボビンハンガ11aに吊
下された満ボビンFを取り外して口出し作業を行い易い
位置まで下降移動させるための満ボビン支持昇降装置1
4と、満ボビンFから粗糸端を口出しする粗糸口出し装
置15とが配設されている。
【0016】粗糸継・粗糸交換作業セクションA2には
満ボビン移載装置16及び小玉ボビン移載装置17から
なる粗糸交換装置18と、粗糸継ぎ完了後の満ボビンF
からドラフトパート7に連なる新粗糸R2をロービング
ガイド6に掛ける粗糸掛け装置19とが配設されてい
る。又、口出しされた満ボビンFの粗糸端を紡出中の小
玉ボビンEの旧粗糸R1に粗糸継ぎする粗糸継装置20
が粗糸口出し作業セクションA1と、粗糸継・粗糸交換
作業セクションA2との間を往復移動可能に配設されて
いる。
【0017】満ボビン支持昇降装置14は、一対のペッ
グ21を支持する支持台22を備え、図示しない駆動機
構の作用によりボビンハンガ11aに吊下された満ボビ
ンFと係合可能な上昇位置と、図2に示す下降位置間を
昇降動可能となっている。両ペッグ21は図示しないモ
ータにより回動されるようになっている。
【0018】粗糸口出し装置15は満ボビン支持昇降装
置14と近接して配設されている。図2に示すように、
粗糸口出し装置15は粗糸替機12の下部に配設された
集綿ボックス23と、集綿ボックス23にホースを介し
て接続されたブロワ24とを備えている。そして、一対
の吸引ノズル25を備えた吸引パイプ26が支持パイプ
27及び接続パイプ28を介して集綿ボックス23に接
続されている。吸引パイプ26はリンク機構を備えた図
示しない駆動装置により、吸引ノズル25が図2に示す
待機位置と、下降位置に配置された満ボビン支持昇降装
置14のぺッグ21上の満ボビンFに近接する口出し位
置とに移動されるようになっている。
【0019】粗糸交換装置18は満ボビン移載装置16
が粗糸替機12の粗糸替作業時移動方向前側に、小玉ボ
ビン移載装置17が後側となるように配設されている。
両移載装置16,17は昇降装置29,30が独立して
設けられている点を除き、基本的には特開昭61−11
9728号公報に開示された装置とほぼ同様に構成され
ている。図2に示すように、粗糸継・粗糸交換作業セク
ションA2の下部寄りに支持フレーム31が水平に配設
され、その上に満ボビン移載装置16及び小玉ボビン移
載装置17が配設されている。
【0020】昇降装置29,30は支持ブロック32,
33がボールスプライン34,35により昇降可能に支
承され、モータ36,37により正逆回転駆動されるボ
ールスクリュー38,39を介して昇降動される。
【0021】支持ブロック32,33には回転軸40,
41がボールスプライン34、35と平行に、かつ支持
ブロック32,33と一体移動可能に支持され、回転軸
40,41の上端には昇降基板42,43が一体回転可
能に固定されている。図2,4に示すように、昇降基板
42,43の上面には4節リンク機構からなる各一組の
ボビン交換アーム44,45が設けられ、その上端にぺ
ッグ46,47を有する支持板48,49が支持されて
いる。各一組のボビン交換アーム44,45は連結ロッ
ド50,51により連結されている。昇降基板42,4
3上にはアーム前傾用のエアシリンダ52,53が固定
され、そのピストンロッド52a,53aが各一組のボ
ビン交換アーム44,45の一方と連結されている。
【0022】支持ブロック32,33の下面にはブラケ
ット(図示せず)を介して昇降基板回動用のエアシリン
ダ54,55が水平に支持され、そのピストンロッド5
4a,55aが回転軸40,41の下端に固着された連
結片56,57に連結されている。そして、エアシリン
ダ54,55の作動により、図5,6に示すように、ぺ
ッグ46,47がボビンハンガ11aと対応する位置
と、ボビン交換アーム44,45の前傾時にぺッグ4
6,47が内外2個のボビンハンガ5と対応する位置を
指向する位置とに、昇降基板42,43が配置される。
【0023】ぺッグ46,47が内外2個のボビンハン
ガ5を指向する位置に昇降基板42,43が配置された
状態で、ピストンロッド52a,53aが突出位置に配
置されると各一組のボビン交換アーム44,45が図4
に示す前進位置に配置される。図4ではボビン交換アー
ム45についてのみ図示する。そして、ボビン交換アー
ム44,45が前進位置に配置された状態では、ぺッグ
46,47が粗糸巻レール3のボビンハンガ5と対応す
る状態となる。なお、ぺッグ46,47は支持板48,
49上に設けられたぺッグ回動用のモータ58,59に
よりベルト伝動機構(図示せず)を介して回転駆動され
るようになっている。
【0024】図2及び図3に示すように、粗糸替機12
の上部前側にはスプライン軸からなる回転軸62が粗糸
替機12の移動方向と平行に延びる状態で、粗糸口出し
作業セクションA1から粗糸継・粗糸交換作業セクショ
ンA2の満ボビン移載装置16と対応する位置に跨がっ
て延設されている。粗糸継装置20は回転軸62に沿っ
て、両作業セクションA1,A2間を往復移動可能に配
設され、駆動手段の作動により両作業セクションA1,
A2間を移動されるようになっている。
【0025】回転軸62には粗糸継装置20の支持アー
ム63がその基端において一体回動可能かつ回転軸62
の長手方向に沿って摺動可能に支持されている。支持ア
ーム63すなわち粗糸継装置20を両作業セクションA
1,A2間で移動させる駆動手段と、粗糸継装置20を
粗糸継作業位置及び待機位置間で回動させる機構は特開
平2−127368号公報に記載されたものと基本的に
同じである。
【0026】粗糸継装置20も公知の装置と基本的に同
じであり、特開平5−44125号公報に開示された公
知の粗糸継ヘッドPHが支持アーム63の先端に配設さ
れた回転軸64に一体回動可能に支持されている。図
7,8に示すように、粗糸継ヘッドPHは2錘一組とし
て構成され、粗糸継ヘッド本体65が連結板66により
互いに平行状態を保持するように連結されている。
【0027】ヘッド本体65の先端膨出部65aには粗
糸案内溝67と、粗糸案内溝67に連通して粗糸案内溝
67を膨出部65aの後方及び側方に開放する切欠部6
8が形成されている。ヘッド本体65には膨出部65a
の後方に支持ピン69が回転自在に取付けられ、支持ピ
ン69には把持部材70が固着されている。連結板66
上には支柱71を介してプレート72が支持され、プレ
ート72には支軸73を介してエアシリンダ74が支持
されている。エアシリンダ74のピストンロッド74a
はレバー75を介して支持ピン69に連結され、レバー
75は一体回動可能に連結バー76により連結されてい
る。そして、エアシリンダ74の作動により把持部材7
0が新粗糸R2を把持する粗糸把持位置と、粗糸案内溝
67内での粗糸の移動を許容する待機位置とに配置され
る。
【0028】ヘッド本体65には粗糸案内溝67の近傍
に噴射ノズル77が形成されている。そして、粗糸案内
溝67に旧粗糸R1が導入された状態で、噴射ノズル7
7から圧縮空気が噴射されて旧粗糸R1を切断するよう
になっている。
【0029】粗糸掛け装置19は本願出願人が先に提案
した装置(特開平5−132826号公報)と同様に構
成されている。粗糸掛け装置19は粗糸替機12の粗糸
替作業時進行方向後側寄りに配設されている。図2,3
に示すように、粗糸替機12の前面にはシャフト78が
回転軸62と同一直線上に位置するように延設され、図
9,10に示すように、シャフト78には粗糸掛け装置
19の基盤79が回動可能に支持されている。粗糸替機
12の上部にはブラケット80を介して粗糸掛け装置前
傾用のエアシリンダ81の基端がピン連結され、そのピ
ストンロッド81aは基盤79の上面に固着されたブラ
ケット82にピン連結されている。そして、ピストンロ
ッド81aの没入状態では基盤79が水平に保持され、
突出状態では基盤79が前傾位置に保持されるようにな
っている。
【0030】図10に示すように、基盤79上には4節
リンク83を介して支持プレート84が粗糸替機12の
長手方向に平行移動可能に配設されている。支持プレー
ト84の上面に固着された支持ブラケット85には支軸
86が固定され、支軸86に支持ブロック87が回転可
能に支持されている。支持ブロック87には固定粗糸ガ
イド88の基端が固定され、固定粗糸ガイド88には可
動粗糸ガイド89が一対のリンク90を介して支持さ
れ、ガイド用エアシリンダ91の作動により平行に移動
されるようになっている。両粗糸ガイド88,89の先
端にはV字状のガイド溝88a,89aが形成されてい
る。そして、可動粗糸ガイド89はピストンロッド91
aの没入状態では、ガイド溝88a,89aの間隔がロ
ービングガイド6の一対の開口部の間隔と対応する粗糸
掛け位置に、ピストンロッド91aの突出状態では、ガ
イド溝88a,89aの間隔が拡がった粗糸すくい位置
にそれぞれ配置される。支持ブロック87はガイド回動
用のモータ92の駆動によりベルト伝動機構93を介し
て、図10に鎖線で示す下向き位置と実線で示す上向き
位置との間で回動可能になっている。
【0031】又、基盤79上には正逆回転可能なモータ
94が支持ブラケット95を介して固定され、4節リン
ク83はモータ94の駆動軸に固定されたレバー96と
連結ロッド97を介して連結されている。そして、モー
タ94の駆動により両粗糸ガイド88,89が待機位置
及び粗糸掛け作業位置に配置されるようになっている。
【0032】粗糸替機12の後部には圧縮空気を貯溜す
るタンク98と、タンク98に圧縮空気を供給するコン
プレッサ99とが設けられている。タンク98は管路及
びバルブ(いずれも図示せず)を介して前記各エアシリ
ンダと接続されている。
【0033】図1,図3等に示すように、粗糸替機12
の上部には吹き出し気流発生手段としてのノズル100
が、満ボビン移載装置16より粗糸替作業時の進行方向
後側で、精紡機1に対して満ボビン移載装置16より後
側の位置に、精紡機1側に指向して配設されている。ノ
ズル100は管路101(一部のみ図示)を介してタン
ク98に接続されている。管路101の途中には前記各
エアシリンダと共用されるエアフィルタ、ミストセパレ
ータ及びマニホールドが配設され、マニホールドとノズ
ル100の間にバルブ(いずれも図示せず)が配設され
ている。
【0034】ノズル100には図11に示すような公知
の圧縮空気量増幅器が使用されている。すなわち、ノズ
ル100は前側に円柱状の室102が、後側に吸入口1
03がそれぞれ同軸上に形成された本体104と、室1
02に後部が挿入された状態で螺着された調整バルブ1
05とから構成されている。吸入口103は室102と
連通する先端が室102の径より小さく、かつ後部側ほ
ど拡径となるように形成されている。調整バルブ105
の中心に形成された通路105aは、その後端部を除き
ほとんど全体が吸入口103の先端の径より小さな一定
の径に形成され、後端部にはテーパ部105bがその後
端の径が吸入口103の先端の径より大きくなるように
形成されている。
【0035】そして、入口継手106を介して連結され
た管路101から室102内に供給された圧縮空気は、
室102の内周面と調整バルブ105の外周面との間を
通って室102の後端面と調整バルブ105の後端面と
の隙間δに導かれる。その隙間δを構成する壁面は調整
バルブ105側の方が径が小さいため、圧縮空気は通路
105aの前側に向かって通路105a内に噴入され
る。その結果、吸入口103の先端付近の圧力が低下
し、その圧力差によって外部の空気が通路105a内に
吸入され、管路101から供給された圧縮空気とともに
吐出側から噴射される。吐出側から噴射される空気の量
は管路101から供給された圧縮空気量の数十倍にする
ことができる。
【0036】粗糸替機12には制御装置Cが装備され、
制御装置Cが満ボビン支持昇降装置14、粗糸口出し装
置15、満ボビン移載装置16、小玉ボビン移載装置1
7、粗糸掛け装置19及び粗糸継装置20の駆動を制御
するとともに、ノズル100の噴射時期を制御する。
【0037】次に前記のように構成された粗糸替機12
の作用を説明する。粗糸替え時、粗糸替機12は満ボビ
ン支持昇降装置14がボビンハンガ11aに吊下された
満ボビンFと対応する状態となる。この位置で満ボビン
支持昇降装置14が作動され、ボビンハンガ11aから
満ボビンFが取り外されてペッグ21に嵌挿された状態
で口出し位置に支持される。次に粗糸口出し装置15が
作動され、吸引ノズル25が待機位置から口出し位置に
移動される。そして、満ボビンFが新粗糸R2を繰出す
方向に1回転以上回転され、粗糸端が吸引ノズル25に
吸引される。満ボビンFが所定量回転された後、吸引ノ
ズル25が新粗糸R2を吸引しつつ下降されるととも
に、満ボビンFが粗糸繰り出し方向に回転されて粗糸口
出しが完了する。
【0038】次に粗糸継ヘッドPHが吸引ノズル25と
対応する位置に粗糸継装置20が配置される。このと
き、支持アーム63はほぼ垂直状態に配置され、粗糸継
ヘッド本体65は支持アーム63とほぼ平行となる下向
き位置に配置されている。そして、粗糸継ヘッドPHは
把持部材70が解放位置に配置された状態で反時計方向
へ回動されてほぼ水平状態に配置される。粗糸継ヘッド
PHの回動途中において新粗糸R2が粗糸案内溝67内
に導かれた後、把持部材70が把持位置に配置されて、
満ボビンFから吸引ノズル25に連なる新粗糸R2が粗
糸継ヘッドPHに把持される。
【0039】次に吸引ノズル25が粗糸継ヘッドPHの
近傍位置まで上昇された後、再び待機位置に配置され
る。吸引ノズル25の下降途中において粗糸切断部材
(図示せず)が新粗糸R2に食い込み、粗糸切断部材と
粗糸継ヘッドPHとの間で新粗糸R2の切断が行われ
る。次に満ボビン支持昇降装置14が作動されて支持台
22が上昇移動され、満ボビンFは当該満ボビンFが取
り外されたボビンハンガ11aに再び吊下される。
【0040】次にこの状態で粗糸替機12が精紡機機台
に沿って移動し、粗糸替機12は粗糸口出し作業セクシ
ョンA1が次の口出し作業を必要とする満ボビンFと対
応する位置で停止する。粗糸替機12の移動中に粗糸継
装置20は口出しされた満ボビンFと同じ位置関係を保
つように、粗糸替機12と逆方向に移動される。
【0041】そして、粗糸口出し作業セクションA1で
は前記と同様な作業が再び開始される。一方、粗糸継・
粗糸交換作業セクションA2では粗糸継装置20による
粗糸継作業が開始される。まず、満ボビン移載装置16
が作動されてボビン交換アーム44が昇降動され、粗糸
端が粗糸継ヘッドPHに把持された状態の満ボビンFが
ボビンハンガ11aから取り外される。次に支持アーム
63がドラフトパート7側に向かって傾動されるととも
に、粗糸継ヘッドPHが上方に回動されて図8に示すよ
うに、粗糸継ヘッドPHがドラフトパート7の上方に配
置される。
【0042】粗糸継ヘッドPHの精紡機1側への移動途
中で旧粗糸R1が粗糸案内溝67に導入される。粗糸継
ヘッドPHが図8の状態に配置された後、噴射ノズル7
7から圧縮空気が噴射されて旧粗糸R1が切断される。
そして、ドラフトパート7に連なる旧粗糸R1が粗糸案
内溝67から離脱してトランペット8の後方へ垂れ下が
った状態となる。一方、この間に小玉ボビン移載装置1
7が作動されて、ボビン交換アーム45が前方へ傾動さ
れ、ぺッグ47が小玉ボビンEと対応する位置に配置さ
れる。
【0043】次に旧粗糸R1の切断から所定時間経過
後、粗糸継ヘッドPHが図8の時計方向へ回動されて新
粗糸R2の端部がトランペット8に挿入される。新粗糸
R2の端部がバックローラ7aに供給された時点でエア
シリンダ74が作動されて把持部材70による新粗糸R
2の把持が解除される。そして、新粗糸R2は旧粗糸R
1に重ねられた状態でバックローラ7aを通過して粗糸
継ぎが行われ、その後は新粗糸R2により紡出が継続さ
れる。新粗糸R2の端部がバックローラ7aに供給され
た時点が粗糸継ぎの完了時となる。
【0044】一方、この間に小玉ボビン移載装置17の
ボビン交換アーム45がぺッグ47とともに昇降動さ
れ、小玉ボビンEがボビンハンガ5から取り外される。
この状態でペッグ47は小玉ボビンEからロービングガ
イド6を経て垂れ下がっている残粗糸を巻取る方向に回
転される。又、ボビン交換アーム45が後退され、ペッ
グ47が粗糸替機12の上方まで後退する。次に支持ア
ーム63が待機位置に復帰されるとともに、粗糸継ヘッ
ドPHが支持アーム63と平行な待機位置に回動配置さ
れた後、粗糸継装置20が粗糸口出し作業セクションA
1へと移動される。
【0045】次に粗糸継・粗糸交換作業セクションA2
では粗糸掛け作業及び満ボビンFのボビンハンガ5への
吊下作業が行われる。小玉ボビンEが精紡機1の外側に
取り出された後、粗糸掛け装置19が駆動されて粗糸掛
け作業が行われる。
【0046】まず粗糸掛けガイド部のエアシリンダ91
が作動され、両粗糸ガイド88,89の間隔が満ボビン
移載装置16上に載置された粗糸継ぎ後の満ボビンFか
らドラフトパート7に連なる新粗糸R2の間隔と対応す
る状態になる。又、モータ94が正転駆動され、両粗糸
ガイド88,89が前記新粗糸R2と対応する粗糸すく
い位置へ移動される。
【0047】次にモータ92が正転駆動され、両粗糸ガ
イド88,89が図9の反時計方向へ回動され、満ボビ
ンFからドラフトパート7に連なる新粗糸R2をすくい
つつ、上方へ延びる図9に実線で示す粗糸掛け位置まで
回動される。又、同時にモータ94が逆転駆動され、両
ガイド溝88a,89aがロービングガイド6の開口部
と対向する状態となる位置まで横方向へ移動される。
【0048】新粗糸R2が両粗糸ガイド88,89に係
合された後、ノズル100から精紡機1の現在粗糸替中
の錘のトランペット8の上方に向かってエアが噴射され
る。その結果、両粗糸ガイド88,89からトランペッ
ト8に至る間の新粗糸R2はノズル100からの吹き出
し気流Aにより精紡機1側へ向かう弱い押圧作用を受け
る。ノズル100から噴射される気流Aの強さは、精紡
機のブロークリーナ(トラベリングクリーナ)が清掃の
ために吹くのと同程度であり、紡出糸の品質に悪影響を
及ぼさない。ノズル100からのエアの噴射は満ボビン
移載装置16上の満ボビンFが、小玉ボビンEが取り外
された後のボビンハンガ5に吊下されるまで継続され
る。
【0049】両粗糸ガイド88,89が図9に鎖線で示
すほぼ水平に延びる位置まで回動された時点で、エアシ
リンダ91が没入作動される。その結果、両粗糸ガイド
88,89の間隔がロービングガイド6の両開口部の間
隔と対応する状態に変更される。そして、両粗糸ガイド
88,89が粗糸掛け位置まで回動された時点でエアシ
リンダ81が作動され、粗糸掛け装置19全体が図9に
鎖線で示すように前傾される。その結果、両粗糸ガイド
88,89と係合状態にある新粗糸R2の下流部が開口
部からロービングガイド6内に導入される。
【0050】次にモータ94が正転駆動され、両粗糸ガ
イド88,89は新粗糸R2がロービングガイド6の係
止部に係止される位置に配置される。次いでエアシリン
ダ81が没入作動され、粗糸掛け装置19全体が図9に
実線で示す位置に復帰する。その後、モータ92が逆転
駆動されて両粗糸ガイド88,89が下向きに配置され
るとともに、モータ94が逆転駆動されて両粗糸ガイド
88,89が待機位置に配置される。その結果、両粗糸
ガイド88,89と新粗糸R2との係合が解除され、新
粗糸R2がロービングガイド6を介してトランペット8
に導かれる状態となる。その後は、ロービングガイド6
からトランペット8に至る間の新粗糸R2が、ノズル1
00からの吹き出し気流Aによって精紡機1側へ向かう
弱い押圧作用を受ける状態となる。
【0051】ドラフトパート7ではバックローラ7aの
回転速度に対応した所定速度で新粗糸R2が消費されて
いる。又、粗糸掛け作業中には満ボビンFからドラフト
パート7に至る新粗糸R2の経路が変化する。そして、
モータ58の正逆回転駆動によるぺッグ46の正逆回転
により、この変化に伴う新粗糸R2のたるみが紡出に支
障を与えない状態となるように調整される。このとき満
ボビンFからドラフトパート7に至る間の新粗糸R2が
少したるんだ状態となるようにぺッグ46が回転され
る。
【0052】粗糸掛け作業中に新粗糸R2の経路長が大
きく変化するのは、粗糸掛けガイド88,89が粗糸す
くい位置から粗糸掛け位置まで回動されるとき及び粗糸
掛け装置19全体が前傾されるときである。そこで、ガ
イド回動用のモータ92の正転駆動と同時にモータ58
の正転駆動によりぺッグ46が粗糸繰り出し方向に回転
されて満ボビンFから新粗糸R2が所定量繰り出され
る。その結果、満ボビンFからドラフトパート7に至る
新粗糸R2の経路長の変化に伴う新粗糸R2の張り過ぎ
が防止され、紡出に支障を与えない状態となる。
【0053】粗糸掛け完了後、両粗糸ガイド88,89
が待機位置に配置された検知信号に基づいてエアシリン
ダ54が没入駆動され、満ボビン移載装置16の昇降基
板42が回動される。そして、図6に示すように満ボビ
ンFが装着されたぺッグ46は粗糸替機12の長手方向
とほぼ直交する方向に並んだ状態に配置される。この回
転の間に満ボビンFからドラフトパート7に至る新粗糸
R2の経路長が大きく変化するため、昇降基板42の回
動開始と同時にモータ58の正転駆動によりぺッグ46
が粗糸繰り出し方向に回転されて所定量新粗糸R2が繰
り出される。
【0054】昇降基板42の回動完了後、エアシリンダ
52が突出作動されてボビン交換アーム44が前傾さ
れ、満ボビンFがボビンハンガ5と対応する位置に配置
される。ボビン交換アーム44が前傾されると、満ボビ
ンFからドラフトパート7に至る新粗糸R2の経路長が
短くなるため、ボビン交換アーム44の前傾開始と同時
にモータ58の逆転駆動によりぺッグ46が粗糸巻き取
り方向に回転され、新粗糸R2のたるみ過ぎを防止す
る。
【0055】ボビン交換アーム44の前傾完了後、モー
タ36が正転駆動されてボビン交換アーム44とともに
満ボビンFが上昇される。次いでモータ36が逆転駆動
されてボビン交換アーム44が下降すると、満ボビンF
は上昇位置から少し下降した位置でボビンハンガ5に吊
下される。
【0056】前記満ボビンFの上昇時には、満ボビンF
からロービングガイド6までの距離が短くなるため、そ
の分だけロービングガイド6からトランペット8に至る
新粗糸R2がたるむ。その結果、新粗糸R2がトランペ
ット8やドラフトパート7の上に垂れ下がり、トランペ
ット8に巻き付いたり、バックローラ7aに食い込まれ
て粗糸切れとなる場合がある。この粗糸切れを防止する
ため、ボビン交換アーム44の下降開始と同時にぺッグ
46が逆転されて新粗糸R2が所定量巻き取られる。そ
の後、エアシリンダ52が没入作動されて、ボビン交換
アーム44が後退移動された後、ボビン交換アーム44
が元の位置に復帰されて、粗糸替作業の1サイクルが完
了する。
【0057】新粗糸R2の繰り出し量及び巻き取り量は
ぺッグ46の回動量により決定され、同じ回動量であっ
ても満ボビンFの径の違いによりそれらの量が変動す
る。一方、粗糸はある程度のたるみがある状態で供給さ
れる必要がある。そして、ぺッグの回動により粗糸の張
り具合を調整する場合、粗糸がたるみぎみとなるように
ぺッグ46の回動量が設定される。しかも、新粗糸R2
の繰り出し時におけるぺッグ46の回動量は、満ボビン
の外径がバラツキの範囲で最も小さなものを基準に設定
される。従って、外径が大きな満ボビンにおいては、新
粗糸R2の繰り出し量が過剰になる場合がある。
【0058】従来装置においては、粗糸ガイド88,8
9又はロービングガイド6からトランペット8に至る間
で新粗糸R2のたるみが過剰になると、図12(a),
(b)に示すように、新粗糸R2がトランペット8やバ
ックローラ7aの上に垂れた状態となる。そして、新粗
糸R2の途中がバックローラ7aに食い込んだり、新粗
糸R2がトランペット8の外周に巻き付くいわゆる首巻
きが発生して粗糸切れとなる。
【0059】しかし、この実施例ではノズル100から
の吹き出し気流Aにより、新粗糸R2は精紡機1の中央
側に弱く押圧付勢されているため、たるみが過剰になる
と新粗糸R2は図1に示すように、たるみの分だけ弓な
りとなって新粗糸R2のたるみが吸収される。従って、
新粗糸R2の過剰なたるみに起因する前記の粗糸切れの
発生が防止され、最終的な粗糸継成功率が向上する。
【0060】又、満ボビンFから粗糸ガイド88,89
又はロービングガイド6に至る間で新粗糸R2のたるみ
が過剰になると、新粗糸R2が満ボビンFの大径部より
下に落ちる場合がある。新粗糸R2が満ボビンFの大径
部より下に落ちるとぺッグ46を逆転させて満ボビンF
に新粗糸R2を巻き取る際、図13(a)に示すよう
に、新粗糸R2が満ボビンFに対して斜めになるように
巻き取られる。その結果、ぺッグ46の回動量が同じで
も巻き取り量が多くなり、新粗糸R2が張り過ぎて粗糸
切れや細糸が発生する場合がある。
【0061】しかし、この実施例では粗糸ガイド88,
89又はロービングガイド6からトランペット8に至る
間の新粗糸R2を、精紡機1側に押圧付勢する力が作用
している。その結果、満ボビンFから粗糸ガイド88,
89又はロービングガイド6に至る間の新粗糸R2を下
流側に引っ張る弱い力が作用し、当該粗糸のたるみが過
剰になることが防止される。その結果、新粗糸R2の巻
き取り時に新粗糸R2は図13(b)に示すように確実
に大径部に巻き取られ、前記のような粗糸切れや細糸の
発生が防止され、粗糸継成功率が向上する。
【0062】又、過剰なたるみが吸収されるので、たる
み量が余分になるようにぺッグ46の回動時期や回動量
の調整を行っても支障がないため、それらの調整が従来
より容易となる。
【0063】又、この実施例ではノズル100に圧縮空
気量増幅器を使用しているため、タンク98からノズル
100に供給される圧縮空気の量が少なくても、必要な
強さの風量が得られる。従って、タンク98を大型化し
なくてもタンク98内の圧力低下が遅くなり、タンク9
8を粗糸交換装置18や粗糸掛け装置19に使用される
エアシリンダと共用してもその作動にほとんど影響を及
ぼさない。
【0064】(実施例2)次に第2実施例を図14に従
って説明する。この実施例では吹き出し気流発生手段と
してノズル100に代えてファン107が設けられてい
る。ファン107はその吹き出し気流Aが粗糸替錘のト
ランペット8の上方に向かってほぼ水平に発生するよう
に配設されている。
【0065】この実施例においても、前記実施例のノズ
ル100の作動時期と同様な時期にファン107が駆動
される。従って、満ボビンFからトランペット8に至る
間の新粗糸R2に過剰のたるみが発生するような条件で
満ボビンFから新粗糸R2が繰り出されても、粗糸ガイ
ド88,89又はロービングガイド6からトランペット
8に至る間の新粗糸R2が弓なりに弱く張ってそのたる
みが吸収される。その結果、新粗糸R2のたるみ過ぎに
よる粗糸切れ等の不都合は生じない。
【0066】前記実施例ではノズル100から噴射され
る気流Aは、噴射方向と直交する面の径がノズル100
からの距離により大きく変化する。すなわち、ノズル1
00から噴射される気流Aは精紡機1側に向かって拡が
るように進む。従って、新粗糸R2が粗糸ガイド88,
89と係合する前にエア噴射を開始すると、新粗糸R2
を繰り出したときに満ボビンFからトランペット8に至
る新粗糸R2の間隔が拡がる。その結果、粗糸ガイド8
8,89が粗糸掛け位置まで回動される際に、新粗糸R
2の粗糸ガイド88,89のガイド溝88a,89aへ
の導入ミスが発生する虞がある。従って、ノズル100
からのエア噴射開始時期は粗糸ガイド88,89が粗糸
掛け位置まで回動された後にする必要がある。
【0067】しかし、この実施例ではファン107から
吹き出される気流Aの径は、気流Aがロービングガイド
6からトランペット8に至る間の新粗糸R2に当たる時
点とファン107の近傍とであまり変わらない。従っ
て、ファン107の吹き出し気流Aを、粗糸ガイド8
8,89が粗糸掛け位置まで回動される前から発生させ
ても、粗糸掛けに悪影響を与えないので、粗糸替機12
が精紡機1に対する粗糸替作業を開始してから終了する
までファン107の駆動を継続してもよい。その場合
は、ファン107の駆動制御が簡単となる。
【0068】(実施例3)次に第3の実施例を図15に
従って説明する。この実施例では吹き出し気流Aが直接
新粗糸R2に作用して新粗糸R2のたるみを吸収する代
わりに、新粗糸R2と係合しても粗糸を傷つけない部材
からなる係合片108を介して新粗糸R2のたるみを吸
収する構成となっている。すなわち、粗糸替機12の上
部精紡機1側にアーム109が粗糸替機12の作業時進
行方向と直交する平面内で回動可能に支持され、係合片
108は水平に延びるようにアーム109の先端にアー
ム109と直交するように固定されている。アーム10
9は粗糸替機12が作業位置に停止した際、現在粗糸替
中の錘と次に粗糸替を行う錘との間と対応する位置で回
動可能に配置されている。係合片108には例えば鳥の
羽根等が使用され、粗糸替中の一対の錘に供給されてい
る新粗糸R2と係合可能な長さに形成されている。又、
ノズル100はアーム109の下方位置に、エアをアー
ム109に向かって斜め上向きに噴射するように配設さ
れている。
【0069】この実施例ではノズル100から噴射され
たエアの力によりアーム109が回動され、係合片10
8を介して新粗糸R2が精紡機1の中央側に弱く押され
て、たるみの分だけ弓なりとなって弱く張った状態とな
る。従って、エアの力で直接新粗糸R2を押圧移動させ
る前記両実施例と異なり、エアの影響で粗糸が傷む心配
がない。又、係合片108はエアの作用で移動されるの
で新粗糸R2に無理な力は作用しない。
【0070】なお、本発明は前記両実施例に限定される
ものではなく、例えば、ノズル100として圧縮空気量
増幅器に代えて、管路101から供給される圧縮空気の
みを噴射する通常のノズルを使用してもよい。この場合
は、タンク98内の圧力低下が早まって、粗糸交換装置
18や粗糸掛け装置19のエアシリンダの作動に悪影響
を及ぼすのを防止するため、タンク98を大型化するか
ノズル100専用のタンクを設けるのが好ましい。
【0071】又、ノズル100から噴射するエアとし
て、コンプレッサ99で圧縮されてタンク98に貯溜さ
れた圧縮空気を使用する代わりに、粗糸口出し装置15
のブロア24の排気を利用してもよい。この場合、ブロ
ア24の排気を全て使用するとノズル100から噴射さ
れるエアの量が多すぎるので、排気の一部を使用する。
すなわち、ブロア24の排気口(図示せず)とノズル1
00とを分岐管及び管路を介して接続する。この場合
は、ノズル100として圧縮空気量増幅器等の特殊なも
のを使用しなくても充分必要な強さの吹き出し気流が得
られる。又、圧縮空気を使用しないので、タンク98や
コンプレッサ99の容量を大きくする必要がない。
【0072】又、実施例3においてアーム109をノズ
ル100からの噴射エアの力のみで回動させる構成に代
えて、係合片108が新粗糸R2と係合可能な位置の近
くまでアーム109を駆動装置により移動させ、その位
置からエアの力で回動させる構成としてもよい。又、ア
ーム109の途中にエアを効率良く受けるための偏平な
風受部を設けてもよい。又、係合片108の材質は羽根
に限らず、合成樹脂等を使用してもよい。
【0073】又、ノズル100及びファン107の配設
位置は、前記各実施例の位置に限らず、粗糸交換装置1
8、粗糸掛け装置19、粗糸継装置20と干渉しない位
置であれば、実施例1,2において精紡機1に近い側に
配置したり、実施例3において精紡機1から遠い側に配
置してもよい。又、ノズル100を1回に粗糸替えする
錘の数と同数設け、各ノズル100がそれぞれ異なる錘
に供給される新粗糸R2に向かってエアを吹き出すよう
にしてもよい。
【0074】又、粗糸口出し装置15、粗糸交換装置1
8、粗糸掛け装置19及び粗糸継装置20は前記実施例
の構成の装置に限らず、適宜変更してもよい。例えば、
粗糸口出し装置15及び粗糸交換装置18として特開平
2−127368号公報に開示された装置を使用した
り、粗糸継装置20として特開平2−127368号公
報、特開平4−352831号公報等に開示された装置
を使用してもよい。
【0075】又、粗糸継方法としてロービングガイド6
からドラフトパート7へ連なる状態にある旧粗糸R1の
上から新粗糸R2をトランペット8内に挿入した後、旧
粗糸R1の切断を行う方法を採用してもよい。
【0076】粗糸替方法として内外2個の小玉ボビンE
と満ボビンFとの交換を行う方式に限らず、特開昭62
−57957号公報に開示された方式のようにクリール
2の外側に配置された小玉ボビンEについてのみ粗糸替
えを行う方法や、作業セクションを3セクションに分割
した粗糸替方法に適用してもよい。
【0077】又、粗糸交換装置として満ボビン移載装置
16及び小玉ボビン移載装置17の両者を設けずに、特
開昭63−57478号公報に開示された装置のように
1組のペッグを備えた1個のボビン交換装置で満ボビン
F及び小玉ボビンEの交換作業を行うようにしてもよ
い。その場合は、ボビン交換装置全体を粗糸替機12の
長手方向に往復移動可能に構成し、粗糸継・粗糸替作業
の際、粗糸継ぎ完了後、一度満ボビンFを予備レールの
ボビンハンガ11aに吊下する。そして、その状態で小
玉ボビンEをクリールから取り出して予備レールのボビ
ンハンガ11aに吊下し、その後、満ボビンFをボビン
交換装置上に載置して粗糸掛け作業を行うようにする。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、粗
糸替機により粗糸替作業を行う場合、満ボビン移載装置
上のぺッグに装着された満ボビンから粗糸ガイドあるい
はロービングガイド及びトランペットを経てドラフトパ
ートに供給される粗糸の過剰なたるみが吸収されるの
で、たるんだ粗糸のトランペットへの首巻きやバックロ
ーラへの食い込みによる粗糸切れ発生が防止されて、最
終的な粗糸継成功率が向上する。又、粗糸のたるみを防
止するために粗糸を巻き取る際、粗糸の巻き取りが所定
の位置で行われて粗糸切れや細糸発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例の概略側面図で
ある。
【図2】本発明を具体化した第1実施例の粗糸替機の概
略背面図である。
【図3】粗糸替機の概略平面図である。
【図4】小玉ボビン移載装置のボビン交換アームが前傾
した状態を示す概略側面図である。
【図5】粗糸交換装置のぺッグの配置を示す概略平面図
である。
【図6】粗糸交換装置のぺッグの配置を示す概略平面図
である。
【図7】カバーを取り除いた状態の粗糸継ヘッドの平面
図である。
【図8】粗糸継ヘッドが作業位置に配置されて旧粗糸が
切断された状態を示す概略側面図である。
【図9】粗糸掛け装置の側面図である。
【図10】粗糸掛け装置の背面図である。
【図11】ノズルの一部破断側面図である。
【図12】(a)はトランペットへの首巻きが発生した
状態を示す概略側面図、(b)はバックローラへの粗糸
の食い込みが発生した状態を示す概略側面図である。
【図13】(a)は粗糸が満ボビンの大径部より下に落
ちた状態で粗糸が巻き取られた場合の概略側面図、
(b)は正常に巻き取られた場合の概略側面図である。
【図14】第2実施例の概略側面図である。
【図15】第3実施例の概略側面図である。
【符号の説明】
1…精紡機、2…クリール、5,11a…ボビンハン
ガ、6…ロービングガイド、8…トランペット、10…
予備レールとしての搬送レール、12…粗糸替機、18
…粗糸交換装置、19…粗糸掛け装置、20…粗糸継装
置、100…吹き出し気流発生手段としてのノズル、1
07…同じくファン、A…気流、E…小玉ボビン、F…
満ボビン、PH…粗糸継ヘッド、R1…旧粗糸、R2…
新粗糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神藤 和敏 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗糸替えすべき満ボビンから口出しされ
    た粗糸端を紡出中の小玉ボビンの粗糸に粗糸継ぎする粗
    糸継装置と、小玉ボビンを予備レールに移すとともに粗
    糸継ぎされて紡出中の満ボビンをクリールのボビンハン
    ガに移す粗糸交換装置とを備えて精紡機の長手方向に沿
    って移動して作業を行う粗糸替機に、精紡機側に向かう
    吹き出し気流を発生するための吹き出し気流発生手段を
    設けた粗糸替機の粗糸たるみ吸収装置。
  2. 【請求項2】 粗糸替えすべき満ボビンから口出しされ
    た粗糸端を紡出中の小玉ボビンの粗糸に粗糸継ぎする粗
    糸継装置と、小玉ボビンを予備レールに移すとともに粗
    糸継ぎされて紡出中の満ボビンをクリールのボビンハン
    ガに移す粗糸交換装置とを備えて精紡機の長手方向に沿
    って移動して作業を行う粗糸替機に、吹き出し気流発生
    手段を設け、粗糸替作業時における粗糸継完了後、満ボ
    ビンをクリールのボビンハンガに移すまでの間に、当該
    粗糸替作業中の錘のトランペット上方に向かって気流を
    吹き付け、粗糸継ぎされて紡出中の粗糸に張りを与える
    粗糸替機の粗糸たるみ吸収方法。
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