JPH07102499A - グラビア印刷用塗被紙 - Google Patents

グラビア印刷用塗被紙

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JPH07102499A
JPH07102499A JP24451393A JP24451393A JPH07102499A JP H07102499 A JPH07102499 A JP H07102499A JP 24451393 A JP24451393 A JP 24451393A JP 24451393 A JP24451393 A JP 24451393A JP H07102499 A JPH07102499 A JP H07102499A
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JP
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coated paper
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printing
coating
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JP24451393A
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Kazuya Nishikawa
一哉 西川
Itsuro Yamamoto
逸朗 山本
Tsutomu Tsukada
力 塚田
Yoshihiko Saijo
良彦 西条
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 グラビア印刷用塗被紙 【目的】 塗被工程におけるペーパーロール、マシンカ
レンダーロールおよびスーパーカレンダーロール等の汚
れによる生産効率の低下を招くことなく製造でき、塗被
紙の密度が低く、剛度が高いので紙に腰があり、不透明
度も高いのでグラビア印刷における中間調階調部の印刷
面においてミスドットの発生が少なく、網点再現性の優
れた高級なグラビア印刷物を得るのに適したグラビア印
刷用塗被紙を提供する。 【構成】 グラビア印刷用塗被紙が木材パルプを主原料
とする原紙と、この原紙上に形成され、且つ顔料と接着
剤の混合物を主成分とする塗被層とで構成され、前記塗
被層が接着剤としてアクリロニトリルを絶乾全重量当り
5〜28重量%含有するスチレン−ブタジエン共重合体
樹脂とリン酸エステル化澱粉と、を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラビア印刷用塗被紙
に関する。更に詳しく述べるならば、本発明は、主とし
て商業美術印刷物、出版印刷物及び紙器印刷物に供さ
れ、中間調階調部の印刷面においてミスドットの発生が
少なく、網点再現性の優れた高級なグラビア印刷物を得
るのに適したグラビア印刷用塗被紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、被印刷体へのインキ転
移機構が凸版印刷および平版印刷と異なり、印刷面の濃
淡が金属版材のセルの大きさや深さで表現されるため、
中間調階調部からハイライト部に至る網点再現性が優
れ、写真に近い深みのある印刷が可能である。このた
め、近年、グラビア印刷は高級印刷分野を中心に用途を
大きく拡大している。
【0003】しかしながら、この方法で印刷する際、イ
ンキは、金属版材の微小なセルから直接被印刷体である
紙面に転移させられるため、セル内に満たされたインキ
が完全に紙面に転移せず、或いは欠落して未印刷部分或
いは印刷ドットの白抜け、いわゆるミスドットがしばし
ば発生する。
【0004】ミスドットの発生は、グラビア印刷が高級
印刷用として適用されることから印刷効果を損なう致命
的欠陥となる。このため、被印刷体としてのグラビア印
刷用塗被紙のみでなく、原稿、印刷条件、色材(イン
キ)及び版材からなる印刷の5要素全てに厳格な管理が
要求される。とりわけ、グラビア印刷用塗被紙の有する
物性がミスドットの発生に著しく影響するため、グラビ
ア印刷用塗被紙の品質への要求は特に厳しい。このよう
な理由から、グラビア印刷用塗被紙の物性を適正にする
ため、原紙および塗被層の両面から多くの検討がなさ
れ、種々の改良法が提案されている。
【0005】従来、グラビア印刷においてミスドットの
発生を防止することは、塗被紙の平滑性を良好にする方
法と、塗被紙に圧縮性を付与する方法により、塗被紙が
印刷時に版材で加圧された状態で版材表面と塗被紙表面
の密着性を良好にし、効果的にインキを転移させること
によって改善が図られてきた。
【0006】例えば、原紙を製造するための原料として
化学パルプの他に砕木パルプ(GP)、サーモメカニカ
ルパルプ(TMP)、リファイナーグランドパルプ(R
GP)等の機械パルプを配合した原紙を用いる方法が古
くから実用化されている。これは機械パルプを配合した
原紙の圧縮性が化学パルプのみを用いた場合に比べ大き
いという性質を利用したものであるが、機械パルプは、
その使用量を増せば原紙の表面性を悪化させるので、ミ
スドットの発生増加を付随的に伴うものである。従っ
て、原紙の物性のみでミスドットの発生を完全に消去す
ることは難しく、塗被層の物性も含めて適正化すること
が不可欠である。このため、塗被層の組成に関して種々
の検討が行われている。
【0007】従来から、グラビア印刷用紙の塗被組成物
として使用される顔料としては、一般的に、カオリン
(カオリナイトクレー)、炭酸カルシウム等の無機顔料
が主体であるが、カオリンは、塗被紙に平滑性と光沢性
を付与する点で優れており、一級クレー、二級クレー、
デラミネーテッドクレー等があり、更にミスドットの発
生防止と不透明度の増加を目的として焼成クレーを併用
することも知られている。
【0008】一方、ミスドットの発生防止と白色度およ
び不透明度の増加を狙って、プラスチックピグメントの
ような有機顔料が用いられ、内部に空隙を有するプラス
チックピグメントを併用することもある(特開昭64−
20396号公報)。しかしながら、焼成クレー、プラ
スチックピグメント等は、塗被液の粘性を顕著に高くす
る性質を有しており、操業性を悪化させ、しかも高価な
ものであるため大量に使用することはできないという欠
点がある。
【0009】前記した如く塗被紙の平滑性を良好にする
ことと、塗被紙に圧縮性を付与することとは、二律背反
的な挙動を示す特性であり、両者を同時に満足させるこ
とは非常に困難である。即ち、塗被紙の平滑性を良好に
するためのマシンカレンダーやスーパーカレンダー等の
設備により、表面を金属ロールに圧接して仕上げを強化
すると当然平滑性は向上するが、逆に圧縮性は損なわ
れ、一方、圧縮性を重視して仕上げ処理の程度を軽減す
れば、逆に表面の平滑性が損なわれるという結果とな
る。
【0010】このような理由で、一般的には表面の平滑
性を最重視し、圧縮性を犠牲にして表面の仕上げ処理を
強化する手段がとられている。この場合、仕上げ処理を
強化することにより塗被紙の嵩高さの減少を招き、剛度
や不透明度の低下等のさまざまな欠点も付随して発生す
る。
【0011】特開平1−118695号公報及び特開平
3−40897号公報には、塗被層に炭酸カルシウムと
タルクという特定の顔料を含有させることにより、軽度
の仕上げ処理でミスドットの少ない塗被紙を製造する方
法が開示されている。タルクは鱗片状で優れた平滑性を
塗被紙に付与させることができるが、一方、その使用に
際しては水中での分散性が劣り容易に分散できないばか
りか、塗被液の粘度を著しく上昇させるため配合量に制
約があり、ミスドットの発生を防止する効果が乏しい上
に、塗被液の粘度が上昇することにより高濃度での塗被
が困難になるため生産効率を低下させるという結果を招
く欠点を有している。
【0012】一方、特開平1−201599号公報及び
特開平2−139500号公報には塗被層の接着剤に関
し、特定の共重合体樹脂を使用する方法が開示されてい
る。これらは、共に脂肪族共役ジエン系単量体の使用比
率を高めて重合して得られる共重合体樹脂で、該樹脂の
ガラス転移温度はマイナスの温度域迄低下させられてお
り、そのような共重合体樹脂を接着剤として用いること
により塗被紙の表面に良好な造膜性と柔軟性を付与し、
ミスドットの発生を防止しようとするものである。
【0013】しかしながら、カオリン、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、タルク等の如
き一般的な顔料と、前記した如く脂肪族共役ジエン系単
量体の使用比率が高められてガラス転移温度が低下させ
られた共重合体樹脂を接着剤として配合した塗被組成物
を用いて塗被層を形成した場合、乾燥の際に塗被層の硬
化が不十分となり、塗被層を乾燥した後にペーパーロー
ル、スーパーカレンダー等のロールに汚れ或いは付着物
(いわゆるカス)を生ぜしめ、そのため生産設備を定期
的に停止して除去作業を行わざるを得ず、生産効率を著
しく損なうという欠点がある。又、接着剤として前記共
重合体樹脂の配合率が少な過ぎると実用に耐え得る強度
を塗被層に付与することはできない。
【0014】このように、共重合体樹脂の接着剤として
の配合率には厳密な制約はないものの、ミスドット発生
の防止効果、用途に応じた塗被層への強度や柔軟性の付
与等を配慮すると、配合率は、絶乾全顔料重量当り絶乾
で2〜30重量%の範囲で塗被層に含有させて用いられ
るのが一般的である。他に接着剤として各種のデンプ
ン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、酢酸
ビニル等を水溶液或いはエマルジョンの形で併用するこ
とができるが、用いられる印圧下での塗被層の圧縮性を
高めるためには、塗被層が硬くなって柔軟性が損なわれ
ることを防ぐ必要があり、これらの配合率は顔料重量当
り5重量%以下に留められる。
【0015】以上の理由から、塗被工程におけるペーパ
ーロール、スーパーカレンダー等のロールの汚れによる
生産効率の低下を招くことなく塗被紙が製造でき、グラ
ビア印刷を行う際に中間調階調部の印刷面にミスドット
の発生が少なく、且つ塗被紙の密度が低く、剛度と不透
明度が高い等の品質特性を有するグラビア印刷用塗被紙
が強く求められているが、未だにこれらの特性を備え、
用件を満たし得る基材は具現化されていないというのが
現状である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、塗被工程におけるペーパーロール、マシン
カレンダー及び加工工程におけるスーパーカレンダーの
ロール類の汚れによる生産高率の低下を招くことなく塗
被紙を製造でき、しかも印刷する際にミスドットの発生
が少なく、高級なグラビア印刷品質特性が得られ、且つ
塗被紙の剛度、不透明度等の重要な品質特性にも優れた
グラビア印刷用塗被紙を得るため、原紙上に形成する塗
被層を構成する材料について鋭意研究した結果、遂にこ
れらの要件を満たし得るグラビア印刷用塗被紙を得るこ
とができ、本発明を完成させるに至った。
【0017】即ち、グラビア印刷におけるミスドットの
発生に影響する要因を細部に亘り解析した結果、ミスド
ットの発生を防止するためには、確かに前記したように
(1)塗被紙の表面平滑性を向上させ、印刷時において
版材表面と塗被紙の表面の密着性を良好にすること、お
よび(2)塗被紙の圧縮性を向上させ、塗被紙が印刷に
際し、版材で加圧された状態で版材表面と塗被紙の表面
との密着性をより一層良好にすること、の両方が重要で
あるが、本発明者等は、更に(3)塗被紙の表面とイン
キとの親和力を増すことおよびインキの塗被層内部への
極度の浸透を抑制することがミスドットの少ない高級な
グラビア印刷を得る上で効果的な手段であるとの結論を
得るに至った。
【0018】本発明者等は、この手段を確立すべく更に
鋭意研究を重ねた結果、塗被紙表面とインキの親和力を
増すためには、アクリロニトリルを共重合させ、適正範
囲のアクリロニトリルを含有するスチレン−ブタジエン
共重合体樹脂を用いることが有力な手段であり、且つ前
記共重合体樹脂は、塗被工程においてペーパーロール、
マシンカレンダー及びスーパーカレンダーのロール等の
汚れによる生産効率の低下を招くことなく塗被紙を製造
できる塗被組成物の接着剤であること、更には、インキ
の塗被層内部への極度の浸透を抑制するためには、油性
液体に対する遮断能力を有する水溶性高分子化合物を用
いることが有力な手段であり、前記共重合体樹脂との併
用により塗被紙の表面とインキの親和力を増しながら、
インキの塗被層内部への極度の浸透を抑制する上で卓越
した効果を発揮することを見出したのである。
【0019】本発明の目的は、塗被工程におけるペーパ
ーロール、マシンカレンダーおよびスーパーカレンダー
のロール等に汚れ、付着物等を発生させることなく、従
って塗被紙の製造に際し生産効率の低下を招くことな
く、しかもグラビア印刷における中間調階調部の印刷面
へのミスドットの発生が少なく、高級なグラビア印刷品
質が得られ、且つ塗被紙の剛度、不透明度等の重要な品
質特性の優れたグラビア印刷用塗被紙を提供することに
ある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、木材パルプを
主原料とする原紙の上に顔料と接着剤を主成分とする塗
被層が形成されてなるグラビア印刷用塗被紙において、
該塗被層が接着剤としてアクリロニトリルを絶乾全重量
当り5〜28重量%含有するスチレン−ブタジエン共重
合体樹脂とリン酸エステル化澱粉と、を含有することを
特徴とするグラビア印刷用塗被紙である。
【0021】本発明のアクリロニトリルを共重合させた
スチレン−ブタジエン共重合体は水不溶性の合成樹脂で
あり、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル
単量体、1,3ブタジエン、2−メチル−1,3ブタジ
エン等の脂肪族共役ジエン系単量体、アクリル酸、メタ
クリル酸等のエチレン系不飽和酸単量体、アクリロニト
リル単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル、エチレン性不飽和カルボン酸アミド、他の有機
カルボン酸及びその誘導体等の共重合可能な単量体を公
知の方法で共重合して得られるもので、好ましい水不溶
性の樹脂としては、スチレン・ブタジエン・メタクリル
酸メチル・アクリロニトリル共重合体及びそのカルボキ
シル変性体等を挙げることができ、共重合可能な単量体
の絶乾全重量当りアクリロニトリルを5〜28重量%配
合して共重合させたものである。前記共重合体樹脂は、
ラテックスとして或いは公知の方法で乳化して水性エマ
ルジョンとして用いられる。
【0022】前記アクリロニトリルを含有する共重合体
樹脂の組成に厳密な制限はないが、共重合させたアクリ
ロニトリルがグラビア用油性インクとの化学的親和性に
富み、且つインキの塗被層内部への浸透を抑制し、網点
の再現を良好にする機能を発揮するものであるが、共重
合可能な単量体の絶乾全重量当りアクリロニトリルが5
重量%未満ではその機能が十分発揮できないので不適で
ある。逆に、28重量%を超えると、今度は接着剤とし
ての機能が低下するため不適である。
【0023】一方、アクリロニトリルを5〜28重量%
配合して共重合させた樹脂の使用量は、用途に基づいて
決定されるが、顔料の絶乾全重量当り2〜20重量%で
ある。前記共重合体樹脂の配合量が2重量%未満では、
塗膜強度の低下を招き、20重量%を超えて多くなる
と、効果は期待できるが、向上の程度は頭打ちとなり、
製造コストの面で不利となるので不適である。
【0024】本発明の油性液体に対する遮断能力を有す
る水溶性高分子化合物は、アクリロニトリルを共重合さ
せた樹脂のインキの浸透抑制機能を、更に助長する作用
を有するもので、澱粉変性物、とりわけリン酸エステル
化澱粉である。
【0025】前記の水溶性高分子化合物の配合率は、用
途に基づいて決定されるが、顔料の絶乾全重量当り1〜
10重量%である。この配合率が1重量%未満では、十
分なインキの浸透防止効果が得られず、10重量%を超
えて多くなると、塗被液の粘度が上昇し、均一な塗被面
が得られなくなるので不適である。
【0026】本発明に用いられる原紙は、広葉樹晒クラ
フトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、又は他の化学パ
ルプ及び機械パルプを適宜選択して主原料として用い、
長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機、丸網抄紙機
等の公知の抄紙機で湿式で抄紙された上質紙、中質紙、
片艶紙、クラフト紙等を包含するものである。原紙中に
有機および/或いは無機の顔料、並びに各種の抄紙用化
学薬品が必要に応じて添加されて用いられる。
【0027】一方、本発明に用いる塗被用組成物に用い
られる顔料としては、特に制約はなく、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム等の公知の塗被用無機顔料を適宜選定して使用でき
る。更に、分散剤、耐水化剤、潤滑剤、消泡剤、着色
剤、防腐剤等を必要に応じて任意に配合して、固形分濃
度50〜65重量%の範囲で公知の方法により塗料を製
造することができる。又、塗被設備としてはサイズプレ
ス、ゲートロールコーター、バーコーター、ロールコー
ター、エアナイフコーター、ブレードコーター等から任
意に選定することができる。
【0028】前記の原紙上に形成される塗被層は、ミス
ドットの発生を防止する効果及び得られる塗被紙の製造
コスト考慮すると、絶乾重量で3〜20g/m2であ
る。尚、本発明において、塗膜層の形成のために本発明
の塗料を、原紙に2回以上塗被しても良く、又、顔料と
接着剤を主成分とする別の塗料を予め原紙に下塗りし、
その上に本発明の塗料を塗被してもよい。一方、本発明
では塗被後、スーパーカレンダーのような仕上げ設備で
平滑化処理が塗被紙の表面に施される。その場合の平滑
度の水準に特に制約はないが、ミスドットの発生を防止
する効果および塗被紙の嵩、剛度、不透明度等の物性を
良好に付与することを考慮すると、JAPAN TAP
PI紙パルプ試験法No.5に記載される王研式平滑度
を200〜1000秒の範囲にコントロールする。
【0029】本発明のグラビア印刷用塗被紙は、グラビ
ア印刷において中間調階調部の印刷面へのミスドットの
発生が少なく、且つ嵩、剛度、不透明度等の重要な品質
特性の優れたグラビア印刷品質を提供できる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。実施例及び比較例において%は、それぞれ絶乾ベ
ースの重量%を示す。
【0031】実施例1 フリーネス470mlcsfの針葉樹晒クラフトパルプ
20%およびフリーネス470mlcsfの広葉樹晒ク
ラフトパルプ80%からなる木材パルプ原料に絶乾パル
プ重量当りでタルクの含有量が10%となるように添加
し、更に強化ロジンサイズ(商標:SPE、荒川化学工
業製)0.3%と硫酸バンド2%を添加し、長網多筒型
抄紙機により米坪量70g/m2の原紙を抄造した。原
紙の王研式平滑度は45秒であった。
【0032】次に、顔料として2級クレー(商標:HT
クレー、米国エンゲルハード製)100%を用いて、絶
乾顔料重量当りアクリル系分散液(商標:ポイズ52
0、花王製)2.5%を添加し固形分濃度70%におい
て高速デリッターを用いて分散後、更に水不溶性接着剤
としてアクリロニトリルを25%共重合したスチレン−
ブタジエン共重合体樹脂(商標:T−2026K、日本
合成ゴム製)を固形分換算で絶乾顔料重量当り10%、
および水溶性接着剤としてリン酸エステル化澱粉(商
標:ニールガムA−85、松谷化学製)を固形分換算で
絶乾顔料重量当り5%添加、混合し、更に潤滑剤(ノプ
コートC−108、サンノプコ製)1.0%、消泡剤
(DEF−122NS、サンノプコ製)0.03%、蛍
光染料(FOL、日本化薬製)0.10%を添加、混合
し、5%濃度の苛性ソーダ溶液を用いてpH8.5に調
整して60%固形分濃度の塗被液を製造した。
【0033】この塗被液を前記原紙の上に、ブレードコ
ーターを用いて片面の乾燥重量が10g/m2になるよ
うに塗被速度600m/分で両面に塗被し、公知のドラ
イヤーで水分含有量が5.8%になるまで乾燥した。得
られた塗被紙を実験室用スーパーカレンダー(熊谷理機
工業製)に通し、圧接処理して塗被紙の表面を王研式平
滑度で300秒に仕上げ、グラビア印刷用塗被紙を製造
した。
【0034】塗被性に関し汚れの発生状況、および得ら
れた塗被紙のミスドット発生防止の状況、平滑度、密
度、剛度、不透明度を次の方法で測定した。(1)汚れの発生状況 2時間の塗被の間に発生したペーパーロール、カレンダ
ー等のロールの汚れおよびスーパーカレンダーでのロー
ルの汚れを目視で観察し、評価した。(2)ミスドット発生防止の状況 得られたグラビア印刷用塗被紙から所定の供紙片を作製
し、大蔵省印刷局式グラビア印刷適性試験機(熊谷理機
工業製)により網グラビア版を用いて印刷し、10〜7
0%網点部のミスドットを目視で観察して評価し、○:
極めて良好、△:やや不良、×:極めて不良、で表示し
た。
【0035】(3)平滑度 JAPAN TAPPI紙パルプ試験法No.5により
測定した。(4)密度 JIS P 8118により測定した。(5)剛度 JIS P 8143によりクラーク剛度を測定した。(6)不透明度 JIS P 8138により測定した。
【0036】実施例2 フリーネス470mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ
50%、および晒砕木パルプ50%からなる木材パルプ
原料に絶乾パルプ重量当りでタルクの含有量が10%と
なるように添加し、更に強化ロジンサイズ(商標:SP
E、荒川化学工業製)0.3%と硫酸バンド2%を添加
し、長網多筒型抄紙機により米坪量70g/m2の原紙
を抄造した。原紙の王研式平滑度は45秒であった。
【0037】このようにして得た原紙上に実施例1の塗
被層を実施例1と同様にして塗被乾燥し、スーパーカレ
ンダー処理して王研式平滑度が320秒のグラビア印刷
用塗被紙を製造し、その品質を評価した。
【0038】実施例3 塗被組成物の水不溶性接着剤としてアクリロニトリルを
7%共重合したスチレン−ブタジエン共重合体樹脂(商
標:T−2730E、日本合成ゴム製)を用いた以外は
実施例1と同様にして王研式平滑度が290秒のグラビ
ア印刷用塗被紙を製造し、その品質を評価した。
【0039】実施例4 実施例1で得られた原紙を用いてその上に下記に示す組
成の下塗り層を7g/m2形成した後、乾燥し、その後
実施例1の塗被層を実施例1と同様にして塗被、乾燥
し、スーパーカレンダー処理して王研式平滑度が330
秒のグラビア印刷用塗被紙を製造し、その品質を評価し
た。
【0040】下塗り用塗被組成物 2級クレー(商標:HTクレー、エンゲルハード製) 90% スチレン−ブタジエン共重合体樹脂(商標:JSR−0619、 日本合成ゴム製) 7% 酸化澱粉(商標:王子エースA、王子コーンスターチ製) 3% 実施例1の塗被液と同様にして固形分濃度が60%の塗
被液を製造した。
【0041】比較例1 実施例1の塗被組成物の水不溶性接着剤としてアクリロ
ニトリルを3%共重合したスチレン−ブタジエン共重合
樹脂(商標:T−2791、日本合成ゴム製)を用いた
以外は実施例1と同様にして王研式平滑度が290秒の
グラビア印刷用塗被紙を製造し、その品質を評価した。
【0042】比較例2 実施例1の塗被組成物の水溶性接着剤として酸化澱粉
(商標:王子エースA、王子コーンスターチ製)を用い
た以外は実施例1と同様にして王研式平滑度が310秒
のグラビア印刷用塗被紙を製造し、その品質を評価し
た。
【0043】比較例3 実施例1の塗被組成物の水不溶性接着剤としてアクリロ
ニトリルを30%共重合したスチレン−ブタジエン共重
合樹脂(商標:T−2621、日本合成ゴム製)を用い
た以外は実施例1と同様にして王研式平滑度が320秒
のグラビア印刷用塗被紙を製造し、その品質を評価し
た。
【0044】比較例4 塗被紙の王研式平滑度を1200秒とした以外は比較例
1と同様にしてグラビア印刷用塗被紙を製造し、その評
価テストを行った。
【0045】実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた
結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、本発明に係るグ
ラビア印刷用塗被紙は、ロール汚れもなく、塗被紙の密
度は低く、剛度が高く紙に腰があり、不透明度も高い
上、ミスドットは発生せず、網点再現性に優れている
(実施例1〜4)が、アクリロニトリルが少ないスチレ
ン−ブタジエン共重合体樹脂を用いた場合、および前記
共重合体樹脂のアクリロニトリルの含有率が高くても、
リン酸エステル化澱粉を併用しない場合の塗被紙ではミ
スドットが発生し(比較例1〜2)、またアクリロニト
リルの含有量が多すぎるスチレン−ブタジエン共重合樹
脂を用いると、塗被紙の表面強度が不足し、塗被工程で
の各種のロールにカスの付着がみられ、塗被層表面が不
良となり実用に耐えられない(比較例3)。一方、適正
範囲のアクリロニトリル含有共重合体樹脂とリン酸エス
テル化澱粉を用いても塗被紙の平滑度を高くし過ぎる
と、ミスドットの発生は抑えられるが、塗被紙の密度が
高くなり過ぎ、剛度が低下し紙に腰がなくなり、不透明
度も低くなるのでグラビア印刷には適さない(比較例
4)。
【0048】
【発明の効果】本発明のグラビア印刷用塗被紙は、塗被
工程におけるペーパーロール、マシンカレンダーロール
およびスーパーカレンダーロール等の汚れによる生産効
率の低下を招くことなく、グラビア印刷における中間調
階調部の印刷面のミスドットの発生が少なく、且つ剛度
と不透明度のような重要な品質特性にも優れ、腰があっ
て高級なグラビア印刷用塗被紙を提供するという効果を
奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西条 良彦 鳥取県米子市吉岡373番地 王子製紙株式 会社米子工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材パルプを主原料とする原紙の上に顔料
    と接着剤を主成分とする塗被層が形成されてなるグラビ
    ア印刷用塗被紙において、該塗被層が接着剤としてアク
    リロニトリルを絶乾全重量当り5〜28重量%含有する
    スチレン−ブタジエン共重合体樹脂とリン酸エステル化
    澱粉と、を含有することを特徴とするグラビア印刷用塗
    被紙。
JP24451393A 1993-09-30 1993-09-30 グラビア印刷用塗被紙 Pending JPH07102499A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000003093A1 (en) * 1998-07-09 2000-01-20 Minerals Technologies Inc. Surface modified fillers for sizing paper
JP2010037699A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Nippon Paper Industries Co Ltd グラビア輪転・オフセット輪転兼用印刷用塗工紙

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WO2000003093A1 (en) * 1998-07-09 2000-01-20 Minerals Technologies Inc. Surface modified fillers for sizing paper
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