JPH07102650B2 - 軽量複合材料の製造方法 - Google Patents

軽量複合材料の製造方法

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JPH07102650B2
JPH07102650B2 JP1303882A JP30388289A JPH07102650B2 JP H07102650 B2 JPH07102650 B2 JP H07102650B2 JP 1303882 A JP1303882 A JP 1303882A JP 30388289 A JP30388289 A JP 30388289A JP H07102650 B2 JPH07102650 B2 JP H07102650B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、軽量であり、かつ優れた接着特性を有するた
め、たとえば自動車用天井材等に好適に使用される軽量
複合材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 自動車用天井材等に使用される軽量複合材料には、熱成
形性、剛性、耐熱性、吸音性、クッション性、接着性な
どの性能に優れていることが要求される。
この種の材料の製造方法は、例えば特公昭62−23654号
公報に開示されている。この方法においては、熱可塑性
樹脂シートよりなる基材の片面に熱可塑性粉末状接着剤
を塗布し、加熱により該接着剤を溶融した状態で、基材
を表皮材に積層してプレスし、表示材と基材との接着と
同時に成形が行われる。
(発明が解決しようとする課題) このような軽量材を製造する場合には、基材側の樹脂と
表皮材料との両方に対して優れた接着性を有する接着剤
を選定する必要がある。しかし、基材側の樹脂と表示材
料との両方に対して優れた接着剤は少なく、そのために
使用される基材や表皮材料の種類が制限される。さら
に、基材がオレフィン系樹脂でなる場合には、適切な接
着剤がないという問題があった。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的とす
るところは、軽量で、剛性、耐熱性、吸音性、クッショ
ン性、及び熱賦形性に優れ、かつ表皮材に対して優れた
接着力を有する軽量複合材料の製造方法を提供すること
にある。
(課題を解決するための手段) 本発明の軽量複合材料の製造方法は、無機繊維を主成分
とする不織マットの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂で
構成されるフィルムA、該フィルムAの構成部分よりも
溶融時の粘度が同一温度において高い熱可塑性樹脂で構
成されるフィルムB、そして接着性の熱可塑性樹脂で構
成されるフィルムCを順次積層する工程;得られた積層
体を、該フィルムA、BおよびCの成分の融点よりも高
い温度で加熱して該フィルムA、BおよびCを溶融させ
る工程;該積層体を厚み方向に圧縮して溶融した樹脂を
該不織マット内に含浸させる工程;該フィルムA、Bお
よびCの成分が溶融した状態で圧縮力を解除し、該積層
体の厚みを所定の厚みにまで拡開して回復させる工程;
および該厚み回復後の積層体を冷却して各熱可塑性樹脂
成分を固化させる工程;を包含し、そのことにより上記
目的が達成される。
不織マットに使用される無機繊維としては、ガラス繊
維、カーボン繊維、ロックウール繊維、セラミック繊
維、金属繊維等があげらる。これらの繊維の長さは不織
マットの形成の容易さの点から5〜200mmが好ましく、5
0mm以上の繊維が70重量%以上含まれているのがより好
ましい。無機繊維の直径は5〜30μmが好ましく、より
好ましくは、7〜20μmである。無機繊維の直径が小さ
くなりすぎると、機械的強度が低下し、無機繊維の直径
が大きくなりすぎると、得られる不織マットの嵩密度が
大きくなり、重くなる。
不織マット中の無機繊維相互の結合力を上げるために、
熱可塑性樹脂繊維又は熱可塑性樹脂粉末が含有されてい
てもよい。このような熱可塑性樹脂繊維または粉末の素
材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリ
エステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルブチ
ラール等があげられる。熱可塑性樹脂繊維の長さ及び直
径は上記無機繊維と混繊して容易にマットを形成できる
程度であることが好ましい。熱可塑性樹脂繊維の長さは
5〜200mmが好ましく、より好ましくは20〜100mmであ
る。直径は3〜50μmが好ましく、より好ましくは20〜
40μmである。上記熱可塑性樹脂粉末の直径は、粉末状
態で添加させる場合には50〜100メッシュが好ましく、
貧溶媒に分散された状態もしくはエマルジョンにして添
加される場合にはさらに小さな粒径であってもよい。熱
可塑性樹脂繊維または熱可塑性樹脂粉末は無機繊維に対
して、重量比で0〜40%の割合で含有されることが好ま
しい。さらに、後述のフイルムA、BおよびCとの合計
が、複合材料全体に対して重量比で20〜70%となるよう
に含有されることが好ましい。無機繊維の添加量が少な
くなると耐熱性が低下し、多くなると後述の拡開操作が
困難となる。
上記マットは任意の方法で製造され得る。たとえば無機
繊維及び熱可塑性樹脂繊維をカードマシンに供給し、解
繊及び混繊して綿状物を製造した後ニードルパンチする
方法があげられる。また、このマットは、上記無機繊維
の連続繊維を積層して樹脂で接着したコンティニュアス
ストランドマット、あるいは長さ10〜100mm程度に切断
した無機繊維を積層して樹脂で接着したストランドマッ
トであってもよい。あるいは、無機繊維でなる不織マッ
トに上記熱可塑性樹脂粉末が添加される。この場合、樹
脂粉末は乾燥粉末のままマットに付与してもよいし、あ
るいは該粉末の分散液やエマルジョンをマットに散布
し、もしくはマットを該分散液やエマルジョンに浸漬し
てもよい。
また、マットの機械的強度を向上させるために、1cm2あ
たり10〜50個所ニードルパンチが施されるのが好まし
い。
このようにして製造された熱可塑性繊維もしくは粉末を
含むマットの密度は0.01〜0.2g/cm2が好ましく、0.03〜
0.07g/cm2がより好ましい。密度が大きすぎると重くな
り、小さすぎると機械的強度が低下する。
フイルムA及びフイルムBをそれぞれ構成する熱可塑性
樹脂は、同材質系でもよいし、異なる材質系でもよい。
ただしこの溶融粘度は、同一温度においてフイルムAよ
りフイルムBの方が高くなるような素材の樹脂が選択さ
れる。例えばフイルムA及びフイルムBが高密度ポリエ
チレンフイルムで構成される場合には、フイルムAの樹
脂のメルトインデックスが2〜20g/10分、フイルムBの
樹脂のメルトインデックスが0.05〜2g/10分であること
が好ましい。フイルムCには接着性の熱可塑性樹脂が用
いられる。この樹脂(接着剤)は、好ましくは、ウレタ
ン系、ナイロン系、ポリエステル系等のホットメルト接
着剤である。フイルムAの厚みは30〜200μm、フイル
ムBの厚みは5〜100μmであることが好ましい。フイ
ルムBの厚みが5μmを下まわると、フイルムCを形成
する接着剤がフイルムBを突き破ってマットに含浸され
るおそれがあり、マット上に接着層を形成できなくな
る。フイルムBの厚みが100μmを上まわると、後述の
方法で不織マットおよびフイルムA、BおよびCの積層
体を熱圧着する際に溶融したフイルムBがマットに含浸
されにくく、マットと一体化しなくなる。
上記フイルムA、フイルムBを構成する樹脂を無水マレ
イン酸またはアクリル酸で変性させておくと、マットを
形成している無機繊維との接着性が向上し、得られる複
合材料の強度も向上するので好ましい。
本発明の方法により、次のようにして複合材料が製造さ
れる。まず、第1図に示す如く、1のマットの両面に、
2つのフィルムAおよび3のフィルムBが積層され、さ
らに3のフィルムBの上に4のフィルムCが積層され
る。
第1図には、1のマットの両面に、2つのフィルムA、
3のフィルムBおよび4のフィルムCを積層する状態が
示されているが、1のマットの少なくとも片面に、前記
3つのフィルムが積層されていればよく、又、両面に積
層する場合には、片面について2のフィルムA又は3の
フィルムBのうち少なくとも一方のみのフィルムが積層
されたものであってもよい。次に、上記積層体を、各フ
イルムを形成する樹脂の融点以上の温度で加熱し、溶融
した樹脂を圧縮によりマットに含浸させる。
加熱圧縮工程において、溶融した樹脂がプレスロール等
に接着しないように、通常積層体の両面を剥離性を有す
る板状体に挟んで行う。使用された板状体は、上記樹脂
成分が溶融状態では融着するが非溶融状態では融着しな
い性質を有し、たとえば、ガラス繊維強化ポリテトラフ
ルオロエチレンシート、アルミシート表面がポリテトラ
フルオロエチレン加工されたプレス板、表面が離型処理
されたポリエステルシート等があげられる。積層体の両
面を上記板状体に挟んだ状態で、樹脂成分の溶融温度以
上に加熱して樹脂成分を溶融せしめた状態で加圧圧縮し
てもよいし、積層体を加熱した後、これを板状体に挟ん
で加圧圧縮してもよい。
上記加熱方法は、任意の方法が採用されてよく、たとえ
ばオーブン中で上記積層体の全体を加熱する方法、遠赤
外線ヒーター、赤外線ヒーター等による輻射加熱方法等
があげられる。加熱によって各フイルムは形成する樹脂
が溶融する。
圧縮方法は任意の方法が採用されてよく、たとえばプレ
ス圧縮、ロール圧縮方法等があげられる。プレスで圧縮
する際の条件は、0.1〜20kg/cm2が好ましく、圧縮時間
は数秒で十分である。ロールで圧縮する際には、一対の
ロール間距離はマットの厚みの4/5〜1/20が好ましい。
圧縮する際には、プレス金型及びロールも樹脂成分の溶
融温度以上の温度に加熱されていることが好ましい。
次いで、このようにして圧縮された樹脂含浸マットは、
樹脂の融点以上の温度に加熱された状態で圧縮が解除さ
れる。樹脂含浸マットを所定の厚みにまで拡開し、これ
を冷却することにより複合材が得られる。
所定の厚みにまで回復もしくは増大させる方法として
は、無機繊維の弾性復元力を利用することができる。あ
るいは、樹脂が溶融した状態においては、該樹脂は、上
記板状体に融着しているため、この板状体を積層体の厚
み方向に相対的に移動させることによっても行なうこと
が可能である。板状体の移動は手動で行なってもよく、
あるいは真空吸着装置を用いてもよい。上記厚み回復時
に樹脂成分は溶融しているので、無機繊維あるいは接着
部分が破断することはない。拡開により嵩高くなった樹
脂含浸マットは、次に常温まで冷却される。冷却は常温
に放置、あるいは冷風に吹きつけることによって行なう
ことができる。冷却して樹脂成分が固化した後に板状体
を剥離すると軽量複合材が得られる。
上記加熱・圧縮工程において、フイルムA、BおよびC
の各樹脂は溶融し、フイルムAおよびBを構成する樹脂
は不織マットに吸収される。ここで、フイルムBの溶融
粘度は、同一温度においてフイルムAの溶融粘度よりも
高い。第2図は本発明の方法で得られた軽量複合材料の
断面図を示したものであり、フィルムAを構成する樹脂
は、軽量複合材料8の厚さ方向の中央部5の位置までマ
ットに吸収されており、引き続いてフィルムBを構成す
る樹脂が厚さ方向の周辺部6の位置までマットに吸収さ
れている。
しかし、該フイルムBの樹脂によりバリアーが形成され
るため、フイルムCを構成する樹脂(接着剤)は,その
一部が該マットに吸収されるが内部にまで入り込むこと
がなく、該マットの表面付近の7の位置に残留し、接着
剤層を形成する。
次いで拡開工程において、各樹脂が溶融した状態が解除
され、所定厚みにまで拡開され回復された後、冷却され
るようにして製造された軽量複合材は、熱可塑性樹脂含
浸マットの片面に接着剤層が積層されてなり、マット内
部には多数の空隙が存在する。無機繊維は接着剤層の内
部にまで連続して存在する。このように接着剤層と熱可
塑性樹脂含浸マットとが、物理的接着力だけでなく、無
機繊維による釘打ちのような機械的力によっても接着さ
れているので、複合材が接着剤層から剥離することがな
い。
本発明により得られた軽量複合材料は、そのままで最終
製品とすることができる。また、平板状の軽量複合材料
を作成し、これを再加熱して所定形状に賦形成形するこ
ともできる。軽量複合材料をたとえば自動車用天井材の
芯材として使用するには、賦形成形の際に、熱成形性複
合材料の表面にポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発
泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリウレタン発泡体など
の独立気泡又は連続気泡を有する気泡体を介して、ある
いは介さずに織布、不織布、塩化ビニルレザーなどの化
粧用表皮材を積層して一体的に賦形すればよい。
(実施例) 以下に本発明を実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例 ガラス繊維(直径9〜13μm、長さ40〜200mm)と、ポ
リエチレン繊維(直径30μm、長さ51mm、融点135℃)
とを、重量比で4:1の割合でカードマシンに供給し、混
繊してマット状にし、これに1cm2当たり30箇所の密度で
ニードルパンチを施して、厚さ10mm重さ500g/m2のマッ
トを得た。
上記マットの一側面にポリエチレン(メルトインデック
ス10)からなるフイルムA(厚さ100μm)、ポリエチ
レン(メルトインデックス1)からなるフイルムB(厚
さ30μm)、ナイロン系ホットメルト接着剤(積水化学
社製)からなるフイルムC(厚さ30μm)を順次積層
し、他側面に上記フイルムAおよびフイルムBを順次積
層する。
次にこの積層体の両面を、ガラス繊維強度ポリテトラフ
ルオロエチレンシート(厚さ150μm)で挟んで、200℃
で3分間加熱し、クリアランスが1.3mmで、200℃に加熱
したロールで圧縮し厚みを減少させた。その後圧縮を解
除すべく、200℃に保った状態でガラス繊維強化ポリテ
トラフルオロエチレンシートを、両側から0.5mm/秒の速
度で真空吸収して厚みを9mmまで回復させ、その後3分
間空冷した。両面を挟むのに使用していたシートを剥離
して、軽量複合材料を得た。
この軽量複合材料を遠赤外線ヒーター(300℃)で1分
間加熱した後、表皮材を重ねて、クリアランス9mm、常
温でプレスし、この軽量複合材料と接着した。上記表皮
材には、厚さ3mmの軟質ウレタンフォームに厚さ1mmのポ
リエステル不織布をラミネートしたものを用いた。
得られた成形体を切断して、25mm×150mmの長方形状の
試料片を作成し、この試料片の表皮材を長さ方向に80mm
剥離した。この状態で、オートグラフによる表皮材と基
材との180゜剥離試験を行った。上記試験を10日行っ
た。平均剥離強度の結果を表1に示す。
比較例1 不織マットの両面のそれぞれにフイルムAおよびBを積
層し、実施例1と同様に加熱・圧縮し、樹脂含浸マット
を得た。この複合材料の一方の面に厚さ30μmフイルム
Cをラミネートした。これに表皮材を重ねて、実施例と
同様の条件でプレスして接着した。得られた成形体から
実施例と同様の方法で試験片を作成して、平均剥離強度
を測定した。その結果を表1に示す。
比較例2 比較例1において得られた樹脂含浸マットの一方の面に
フイルムCを積層しないで、フイルムCの成分と同様の
接着剤の粉末をメッシュロール型粉体散布機(松尾精機
社製)を用いて塗布した。接着剤塗布面を遠赤外ヒータ
ー(300℃)で加熱して、接着剤を溶融させた後、表皮
材を重ねて、実施例1と同様の条件でプレスして接着し
た。得られた成形体から実施例1と同様の方法で試験片
を作成して、平均剥離強度を測定した。その結果を表1
に示す。
表1の結果から、実施例の軽量複合材料は、表皮材に対
する接着力が強いことが確認された。
(発明の効果) 本発明の方法により、このように、不織マットと接着積
層とが積層された軽量複合材料が得られる。無機繊維は
不織マットと接着剤層とにまたがって存在し、該マット
と接着剤層とが一体化されているので、両層が剥離する
ことがない。従って、表皮材に対する接着性の良好な接
着剤を選択することにより、表皮材と接着性のよい複合
材が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の軽量複合材料の製造方法の前半の工程
を説明する断面図であり、第2図は得られた軽量複合材
料の断面図である。 1……マット 2……フィルムA 3……フィルムB 4……フィルムC 8……軽量複合材料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機繊維を主成分とする不織マットの少な
    くとも片面に、熱可塑性樹脂で構成されるフィルムA、
    該フィルムAの構成部分よりも溶融時の粘度が同一温度
    において高い熱可塑性樹脂で構成されるフィルムB、そ
    して接着性の熱可塑性樹脂で構成されるフィルムCを順
    次積層する工程;得られた積層体を、該フィルムA、B
    およびCの成分の融点よりも高い温度で加熱して該フィ
    ルムA、BおよびCを溶融させる工程;該積層体を厚み
    方向に圧縮して溶融した樹脂を該不織マット内に含浸さ
    せる工程;該フィルムA、BおよびCの成分が溶融した
    状態で圧縮力を解除し、該積層体の厚みを所定の厚みま
    で拡開して回復させる工程;および該厚み回復後の積層
    体を冷却して各熱可塑性樹脂成分を固化させる工程を包
    含する軽量複合材の製造方法。
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