JPH0733072B2 - 複合材料の製造方法 - Google Patents

複合材料の製造方法

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JPH0733072B2
JPH0733072B2 JP63229637A JP22963788A JPH0733072B2 JP H0733072 B2 JPH0733072 B2 JP H0733072B2 JP 63229637 A JP63229637 A JP 63229637A JP 22963788 A JP22963788 A JP 22963788A JP H0733072 B2 JPH0733072 B2 JP H0733072B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、軽量であり、また優れた吸音特性を有し、た
とえば自動車用天井材の芯材として好適に使用される複
合材料の製造方法に関する。
(従来の技術) 自動車用天井材に要求される性能の一つに、吸音特性が
上げられる。その特性としては1000Hzから2000Hzの周波
数の音域でフラットな吸音特性を持つことが望まれる。
従来、たとえば特開昭61−132665号公報には、不織布製
マットに、成形可能な熱可塑性樹脂の水性エマルジョン
を塗布、含浸させたのち、水分を除去し、圧縮して得ら
れる成形材料が開示されている。また、特開昭62−4333
6号公報には、不織布の一面に熱可塑性樹脂膜を形成
し、この熱可塑性樹脂膜の表面にガラス繊維又はシート
を積層してなる自動車内装材が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、前者のような成形材料では、俗に耳ざわりと
される1000Hz付近の音の吸音特性が充分でない欠点があ
る。これは、この成形材料は、その表裏面に連通する連
続気孔が形成されているために、高周波領域での吸音特
性は比較的良好であるが、低周波領域の音を効果的に吸
収することができないからと思われる。
後者のような自動車内装材においては、その表面の通気
性が劣るため、低周波領域の吸音特性は良好であるが、
高周波領域の吸音特性が極端に悪くなるという欠点があ
る。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的は、
特に1000Hzから2000Hzの周波数の音域において、良好な
吸音特性を有する複合材料の製造方法を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明の複合材料の製造方法は、主として無機繊維から
なるマット状物の少なくとも片表面に熱可塑性樹脂から
なるシート状物を積層し、この積層体を該熱可塑性樹脂
の融点以上の温度で加熱してシート状物を溶融させると
共に、積層体を圧縮して溶融樹脂をマット状物に含浸さ
せ、次に熱可塑性樹脂の融点以上の温度条件下で圧縮力
を解除して厚みを回復させた後冷却して複合体を作成
し、次に複合体を前記熱可塑性樹脂の融点以上の温度に
加熱した後、熱可塑性樹脂の融点より30〜80℃低い温度
に設定された金型に供給して複合体を嵩密度0.05〜0.2g
/cm3までプレスすることを特徴としており、そのことに
より上記目的が達成される。
本発明で使用されるマット状物は、無機繊維を主な材料
として形成されている。マット状物の製造方法は、任意
の方法が採用されてよく、たとえば無機繊維をカードマ
シンに供給し、解織してマット状物を製造する方法があ
げられる。また、マット状物の機械的強度を向上させる
ためにニードルパンチを施してもよい。ニードルパンチ
は1cm2当たり、1〜100箇所行われるのが好ましく、よ
り好ましくは10〜50箇所である。マット状物の密度は大
きくなると重くなり、小さくなると機械的強度が低下す
るので、0.01〜0.2g/cm3が好ましく、より好ましくは0.
03〜0.07g/cm3である。
上記無機繊維としては、たとえばガラス繊維、ロックウ
ール繊維等があげられ、その長さはマット状物の形成の
容易さの点から3〜200mmが好ましく、50mm以上の繊維
が70重量%含まれているのがより好ましい。また、無機
繊維の直径は3〜30μmが好ましく、より好ましくは5
〜20μmである。無機繊維の直径が小さくなり過ぎる
と、機械的強度が低下し、無機繊維の直径が大きくなり
過ぎると、得られるマット状物が重くなって嵩密度が大
きくなる。
マット状物には、多数の無機繊維相互の結合力を上げる
ために、ポリエチレン、ポリプピレン、飽和ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルブチラール
等の熱可塑性樹脂よりなる有機繊維や、有機粉末が添加
されてもよい。有機繊維の長さ及び直径は上記無機繊維
と混織して容易にマット状物を形成できる程度が好まし
く、有機繊維の長さは5〜200mmが好ましく、より好ま
しくは20〜100mmであり、有機繊維の直径は3〜50μm
が好ましく、より好ましくは10〜40μmである。
有機繊維はマット状物を製造する際に添加するのが好ま
しいが、有機粉末はマット状物を製造した後に散布して
もよい。有機粉末は乾燥粉末として使用してもよく、あ
るいは粉末の分散液やエマルジョンの状態で使用しても
よい。有機粉末の粒径は、粉末状態で添加される場合に
は、50〜100メッシュが好ましく、貧溶媒に分散された
状態もしくはエマルジョンにして添加される場合にはそ
れより小さくてもよい。
このようにマット状物は無機繊維を主材料とするもので
あり、有機繊維及び有機粉末の添加量は無機繊維の添加
量以下とするのがよい。無機繊維の添加量が少なくなる
と耐熱性が低下し、多くなると無機繊維相互の結合力が
低下して機械的強度が低下するので、有機繊維の添加量
は、得られるマット状物の5〜30重量%が好ましい。
本発明においては、上記マット状物に熱可塑性樹脂から
なるシート状物を積層する。シート状物はマット状物の
すくなくとも片面に積層されればよく、両面に積層して
もよい。シート状物を積層する方法は、任意の方法が採
用されてよく、たとえばマット状物の片面又は両面にシ
ート状物を載置する方法、熱融着する方法、あるいはシ
ート状物を金型より押し出す際にマット状物表面にラミ
ネートする方法等があげられる。
上記シート状物としては、たとえばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、飽和ポリエステル等の熱可塑性樹脂のフィルムが
あげられる。該シート状物の厚さは10〜300μmが好ま
しく、より好ましくは30〜250μmである。シート状物
の厚さが厚くなり過ぎると重くなり、薄くなり過ぎると
機械的強度が低下する傾向にある。また、有機繊維や有
機粉末を併用する場合には、その有機繊維や有機粉末に
より無機繊維は結合されるので、使用する熱可塑性樹脂
フィルムの厚さを薄くすることができる。また、有機繊
維や有機粉末を併用する場合には、それらの溶融温度と
熱可塑性樹脂フィルムの溶融温度が近いものを使用する
のが好ましい。
次に、上記マット状物とシート状物とが積層されてなる
積層体を、シート状物の融点以上の温度に加熱する。上
記加熱はシート状物を溶融することにより、この溶融樹
脂をマット状物に含浸させて上記無機繊維を相互に結合
するものである。上記加熱条件としては、シート状物の
融点より10℃〜70℃高い温度で1〜10分行うのが好まし
い。また、加熱方法は、任意の方法が採用されてよく、
たとえばオーブン中で積層体の全体を加熱する方法、遠
赤外線ヒーター、赤外線ヒーター等による輻射加熱方法
等があげられる。また、マット状物に上記有機繊維や有
機粉末が添加されている場合には、この加熱によってこ
れらも溶融し、これらの熱可塑性樹脂によって無機繊維
は相互に結合される。
シート状物をマット状物に効果的に含浸させ、無機繊維
相互の結合力を上げるために、溶融樹脂のマット状物へ
の含浸時に圧縮される。圧縮方法は任意の方法が採用さ
れてよく、たとえばプレス圧縮、ロール圧縮方法等があ
げられる。プレスで圧縮する際の条件は、0.1〜50kg/cm
2が好ましく、より好ましくは0.2〜5kg/cm2であり、ロ
ールで圧縮する際の一対のロール間距離はマット状物の
厚みの1/5〜1/20が好ましく、より好ましくは1/8〜1/15
である。圧縮時間は1〜30秒が好ましい。また、圧縮す
る際に熱可塑性樹脂が冷却されて固化するとマット状物
の厚みが回復しなくなり空隙率が低下するので、プレス
金型及びロールも所定温度に加熱されているのが好まし
い。
次いで、このようにして圧縮された樹脂含浸マット状物
は、空隙率を上げるために熱可塑性樹脂の融点以上の温
度条件下で、上記圧縮が解除されてその厚みが回復され
る。マット状物の厚みを回復するには任意の方法が採用
されてよく、たとえば、樹脂含浸マット状物を樹脂の融
点以上の温度条件下でほぼ無加圧化状態で所定時間保持
することにより、主に無機繊維の弾性復元力によってマ
ット状物の厚みを元の状態へ回復させる。この厚みの回
復量は、通常マット状物の嵩密度として0.05〜0.2g/cm3
程度まで回復させるのが望ましい。
マット状物の厚みの回復量が不足する場合は、次の方法
によってマット状物の厚みを増大してもよい。すなわ
ち、樹脂含浸マット状物を樹脂の融点以上の温度で加熱
すると共に、樹脂含浸マット状物の両側に厚み拡張部材
を配設し溶融樹脂と該厚み拡張部材とを接着させた状態
でマット状物の厚み方向外方へ厚み拡張部材を移動させ
ることにより、強制的に樹脂含浸マット状物の厚みを増
大させる方法である。上記厚み拡張部材としては、溶融
した樹脂には接着するが、冷却した樹脂には接着しない
ものがよく、たとえばテフロンシート、テフロン被覆鉄
板、ポリエステルフィルム、アルミ板等を使用すること
ができる。この厚み拡張部材をマット状物の厚み方向外
方へ移動させるには、たとえば真空吸着装置を厚み拡張
部材に吸着させて真空吸着装置を外方へ移動させること
により、行うことができる。上記樹脂含浸マット状物の
加熱に要する時間は、マット状物の厚みがほぼ元の厚み
に回復するまで行うのがよく、一般には2秒〜5分行う
のが好ましく、より好ましくは5秒〜3分である。
これらの回復量が少ないと、後に続くプレス工程におい
て適当孔径の微細孔を表面に形成することが困難とな
る。また、厚みの回復量が多すぎると、孔径が大きくな
りすぎ、得られる複合材料の吸音特性が悪くなる。
厚みが回復された樹脂含浸マット状物は、次に常温にま
で冷却されるのがよく、このようにして複合体が得られ
る。冷却は常温に放置、あるいは冷風を吹付けることに
よって行うことができる。
次に、上記複合体は、再び熱可塑性樹脂の融点以上に加
熱されて、該熱可塑性樹脂の融点より30℃〜80℃低い温
度に設定された金型に供給される。そして、複合体は、
その厚みの100〜40%厚みまでプレスされるのがよく、
このようにプレス成形して複合材料が得られる。
複合体を加熱するには、赤外線ヒーターやオーブン等を
用いることができる。また、上記金型温度が上記範囲よ
り低い場合には、複合材料の表面層に細孔が形成され難
く、金型温度が上記範囲より高い場合には、複合材料が
充分に冷却されていないので、複合材料を金型から取り
出し難い。
すなわち、複合材料が1000Hz〜2000Hzの周波数の音域に
て、高い吸音率、たとえば50%以上の吸音率を保持する
ためには、複合材料が適度の通気性を有していることが
必要とされ、複合材料の表面に微細孔が形成されること
が必須条件となってくる。しかし、上記したように金型
で複合体をプレス成形する工程において、複合体の表面
部分は金型によって圧縮され、かつ急激に冷却されるた
め複合体の表面には膜が形成されてしまう。
ところが、上記のように金型温度を熱可塑性樹脂の融点
から30℃〜80℃低い温度に設定することによって、複合
体をプレス成形する際には、その複合体の表面部が急に
冷却されて樹脂膜がすぐ形成されるのを防ぐことがで
き、複合体の表面部の樹脂膜が軟化している状態を保つ
ことができ、これにより、プレス成形時において、複合
体の表面の多数の箇所にて存在する軟化状態の樹脂膜
は、圧縮時のガラス繊維の動きに引っ張られて、破れ易
くなり、その結果表面層に多数の微細孔が形成されるの
である。
具体的な金型温度としては、複合体をプレス成形した
後、金型から取り出す際の強度を考えると、熱可塑性樹
脂の融点より30℃以上低い温度が適当とされ、たとえ
ば、熱可塑性樹脂として高密度ポリエチレン(融点約13
5℃)を用いる場合には、金型温度は60℃〜100℃の間に
設定されるのが好ましく、ポリプロピレン(融点約165
℃)を用いる場合には、85℃〜130℃の温度範囲に設定
されるのが好ましい。
上記の各工程を経て得られた複合材料は、熱可塑性樹脂
を結着材として、無数の無機繊維が相互に部分的に結合
され、全体にわたって無数の空隙を有する不織布繊維マ
ット状の成形体であり、その嵩密度は0.05〜0.2g/cm3
ある。複合材料の両表面には、上記したように内部の空
隙に連通する多数の細孔が形成されている。従って、こ
の複合材料の表面に音波が入射した場合には、細孔を通
して内部の空隙に入ることが可能となり、音波が複合材
料表面を反射することが少なくなる。そして、空隙に入
った音波のエネルギーで無数の無機繊維が振動され、熱
エネルギーに変換されることで吸音性は著しく向上され
る。このような複合材料は、自動車用天井材の芯材をは
じめ、軽量で、耐熱性、機械的強度、熱賦形性等に優れ
た吸音材として使用することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1 長さ50mm〜200mm、直径10μmのガラス繊維と、長さ1m
m、直径30μmのポリエチレン繊維とを、重量比で2:1の
割合でカードマシンに供給し、解織及び混織して綿状物
を得た。次に、この綿状物にニードルパンチを30箇所/c
m2の割合で施して、厚さ約10mm、重さ600g/m2のマット
状物を得た。次に、マット状物の両面に厚さ約100μm
のポリエチレンフィルム(融点135℃)を積層して厚さ
約10mm、重さ800g/m2の積層体を得た。
得られた積層体を熱風加熱炉に供給し、200℃で3分間
加熱した後、ロール間1mmの一対のロール間を通して圧
縮し、次いで再度加熱炉に供給し、200℃で3分間保持
して厚さ7mmまで厚みを回復させた後、冷却して複合体
を得た(嵩密度0.11g/cm3)。
得られた複合体の両面を280℃の赤外線ヒーターで3分
間加熱し、金型間隔5mm、温度約80℃の金型に供給し、
0.05〜1.0kg/cm2の圧力で30秒プレスして厚さ5mmの複合
材料を得た。この複合材料の嵩密度は0.15g/cm3であっ
た。
このようにして得られた複合材料の吸音率を垂直入射法
(JIS A1405 背面距離10mm)によって測定した。その結
果を表1に示した。
実施例2 実施例1において、複合体のプレス時の金型温度を55℃
とした以外は、すべて実施例1と同様にして複合材料を
得た。
得られた複合材料の吸音率を実施例1と同様にして測定
した。その結果を表1に示した。
実施例3 実施例1において、複合体のプレス時の金型温度を100
℃とした以外は、すべて実施例1と同様にして複合材料
を得た。
得られた複合材料の吸音率を実施例1と同様にして測定
した。その結果を表1に示した。
実施例4 実施例1において、マット状物の片面にのみ厚さ100μ
mのポリエチレンフィルムを2枚積層した以外は、実施
例1と同様にして複合材料を得た。
得られた複合材料の吸音率を実施例1と同様にして測定
した。その結果を表1に示した。
比較例1 実施例1において、複合体のプレス時の金型温度を25℃
とした以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
得られた複合材料の吸音率を実施例1と同様にして測定
した。その結果を表1に示した。
比較例2 実施例1において、複合体のプレス時の金型間隔を2mm
とした以外は、実施例1と同条件にて複合材料を得た。
得られた複合材料の嵩密度は0.37g/cm3であった。ま
た、複合材料の吸音率を実施例1と同様にして測定し
た。その結果を表1に示した。
表1の結果から、比較例1のようにプレス成形する際の
金型温度が低過ぎる場合、及び比較例2のように、複合
材料の嵩密度が高過ぎる場合には、高周波領域における
吸音率が悪いが、実施例1〜4のようにプレス温度を上
記範囲内に設定し、複合体を嵩密度0.05〜0.2g/cm3まで
プレスすることにより、吸音率が改善されることが確認
された。
(発明の効果) このように、本発明によれば、軽量であり、機械的強度
が強く、また熱賦形性に優れ、しかも特に1000Hzから20
00Hzの周波数の音域において、良好な吸音特性を有する
複合材料を得ることができ、この複合材料はたとえば自
動車用天井材の芯材等として好適に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/60 7199−3B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として無機繊維からなるマット状物の少
    なくとも片表面に熱可塑性樹脂からなるシート状物を積
    層し、この積層体を該熱可塑性樹脂の融点以上の温度で
    加熱してシート状物を溶融させると共に、積層体を圧縮
    して溶融樹脂をマット状物に含浸させ、次に熱可塑性樹
    脂の融点以上の温度条件下で圧縮力を解除して厚みを回
    復させた後冷却して複合体を作成し、次に複合体を前記
    熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱した後、熱可塑性
    樹脂の融点より30〜80℃低い温度に設定された金型に供
    給して複合体を嵩密度0.05〜0.2g/cm3までプレスするこ
    とを特徴とする複合材料の製造方法。
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