JPH07103225B2 - 開環共重合体水素添加物およびその製造方法 - Google Patents
開環共重合体水素添加物およびその製造方法Info
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- JPH07103225B2 JPH07103225B2 JP32954187A JP32954187A JPH07103225B2 JP H07103225 B2 JPH07103225 B2 JP H07103225B2 JP 32954187 A JP32954187 A JP 32954187A JP 32954187 A JP32954187 A JP 32954187A JP H07103225 B2 JPH07103225 B2 JP H07103225B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、光学特性および成形性に優れた新規
な開環共重合体水素添加物に関し、さらに詳しくは、耐
熱性に優れ、かつ成形物に光学的歪の少ない多環ノルボ
ルネン系開環共重合体水素添加物およびその製造方法に
関する。
な開環共重合体水素添加物に関し、さらに詳しくは、耐
熱性に優れ、かつ成形物に光学的歪の少ない多環ノルボ
ルネン系開環共重合体水素添加物およびその製造方法に
関する。
従来の技術 従来、光学用高分子材料としてポリメタクリル酸メチル
やポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸水
性に、また後者は射出成形時の複屈折等の問題を抱えて
おり、ますます高度化する要求に応えることが困難にな
ってきている。
やポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸水
性に、また後者は射出成形時の複屈折等の問題を抱えて
おり、ますます高度化する要求に応えることが困難にな
ってきている。
近年、これらの欠点を改良した高分子材料として、多環
ノルボルネン系モノマーを用いた重合体が開発されてい
る。例えば、特開昭60-26024号にはテトラシクロドデセ
ン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン類とノル
ボルネン類の開環共重合体の水素化物が透明性、耐水
性、耐熱性に優れていることが記載されている。しかし
ながら、テトラシクロドデセン類の開環重合体の水素化
物は、成形性が必ずしも良いとはいえず、かつ複屈折値
が要求物性を充分に満たしている程小さいとはいい難
い。また、テトラシクロドデセン類とノルボルネン類の
開環共重合体の水素化物も同様の問題点を有しており、
ノルボルネン類の共重合割合を40〜50モル%程度と高く
すると上記問題点が幾分改善されるものの、ガラス転移
温度(Tg)が95〜105℃と低くなり、耐熱性が必ずしも
十分であるとはいえなくなる。
ノルボルネン系モノマーを用いた重合体が開発されてい
る。例えば、特開昭60-26024号にはテトラシクロドデセ
ン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン類とノル
ボルネン類の開環共重合体の水素化物が透明性、耐水
性、耐熱性に優れていることが記載されている。しかし
ながら、テトラシクロドデセン類の開環重合体の水素化
物は、成形性が必ずしも良いとはいえず、かつ複屈折値
が要求物性を充分に満たしている程小さいとはいい難
い。また、テトラシクロドデセン類とノルボルネン類の
開環共重合体の水素化物も同様の問題点を有しており、
ノルボルネン類の共重合割合を40〜50モル%程度と高く
すると上記問題点が幾分改善されるものの、ガラス転移
温度(Tg)が95〜105℃と低くなり、耐熱性が必ずしも
十分であるとはいえなくなる。
また、特公昭58-43412号公報には、ジシクロペンタジエ
ン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成形加工するこ
とができ、透明で強じんなシートを与えることが記載さ
れているが、この水素化物は、光ディスクとして使用す
るにはガラス転移温度が95℃程度で、耐熱性が不十分で
あるという欠点を有する。
ン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成形加工するこ
とができ、透明で強じんなシートを与えることが記載さ
れているが、この水素化物は、光ディスクとして使用す
るにはガラス転移温度が95℃程度で、耐熱性が不十分で
あるという欠点を有する。
一方、多環ノルボルネン系モノマーを用いた重合体であ
っても、水素添加していないものは、耐酸化劣化性に劣
り、光学用材料としては不適当である。
っても、水素添加していないものは、耐酸化劣化性に劣
り、光学用材料としては不適当である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、耐熱性、光学特性および成形性に優れ
た新規な高分子材料を提供することにある。
た新規な高分子材料を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、かつ
光学的歪の少ない成形物を与える多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物を得ることにある。
光学的歪の少ない成形物を与える多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物を得ることにある。
本発明者らは、多環ノルボルネン系モノマーを用いて光
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果、(A)ペンタシクロペ
ンタデカジエン類および/またはペンタシクロペンタデ
セン類、(B)テトラシクロドデセン類および(C)ジ
シクロペンタジエン類、ジヒドロジシクロペンタジエン
類およびノルボルネン類から選ばれる少なくとも1種の
モノマーを開環共重合して得られる開環共重合体の水素
添加物が熱的性質に優れ、かつ成形物に光学的歪を生じ
難いポリマーであり、成形性も良好であることを見い出
し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果、(A)ペンタシクロペ
ンタデカジエン類および/またはペンタシクロペンタデ
セン類、(B)テトラシクロドデセン類および(C)ジ
シクロペンタジエン類、ジヒドロジシクロペンタジエン
類およびノルボルネン類から選ばれる少なくとも1種の
モノマーを開環共重合して得られる開環共重合体の水素
添加物が熱的性質に優れ、かつ成形物に光学的歪を生じ
難いポリマーであり、成形性も良好であることを見い出
し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、 (1)(A)下記一般式〔I〕で表わされる繰返し単位
またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
そのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III〕で表わされる繰返し単位もし
くはアルキル置換体または下記一般式〔IV〕で表わされ
る繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキリデ
ン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位5〜
85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gであり、主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物、および (ただし、式中 は単結合または二重結合を示す。) (2)(A)下記一般式〔I′〕で表わされる繰返し単
位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III′〕で表わされる繰返し単位も
しくはアルキル置換体または下記一般式〔IV′〕で表わ
される繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキ
リデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位
5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環共重合体に含
まれるオレフィン系不飽和基の一部または全部を、水素
化触媒を用いて水素により水素化することを特徴とする
主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物の製造方法、にある。
またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
そのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III〕で表わされる繰返し単位もし
くはアルキル置換体または下記一般式〔IV〕で表わされ
る繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキリデ
ン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位5〜
85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gであり、主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物、および (ただし、式中 は単結合または二重結合を示す。) (2)(A)下記一般式〔I′〕で表わされる繰返し単
位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III′〕で表わされる繰返し単位も
しくはアルキル置換体または下記一般式〔IV′〕で表わ
される繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキ
リデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位
5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環共重合体に含
まれるオレフィン系不飽和基の一部または全部を、水素
化触媒を用いて水素により水素化することを特徴とする
主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物の製造方法、にある。
(ただし、式中 は単結合または二重結合を示す。) 本発明で使用する開環共重合体は、単量体として、
(A)多環ノルボルネン系化合物のうち特に、4,9,5,8
−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H
−ベンゾインデン(すなわち、ペンタシクロペンタデカ
ジエン)、4,9,5,8−ジメタノ−2,3,3a,4,4a,5,8,8a,9,
9a−デカヒドロ−1H−ベンゾインデン(すなわち、ペン
タシクロペンタデセン)、またはこれらのアルキル置換
体(以下、「A成分」と称することがある)を選択し、
コモノマーとして(B)テトラシクロドデセン類すなわ
ち、テトラシクロドデセンおよびそのアルキル置換体
(以下、「B成分」と称することがある)、および
(C)4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イ
ンデン(すなわち、ジシクロペンタジエン)、4,7−メ
タノ−2,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロインデン(すなわ
ち、ジヒドロジシクロペンタジエン)、これらのアルキ
ル置換体、および未置換または置換ノルボルネンから選
ばれる少なくとも1種のモノマー(以下、「C成分」と
称することがある)を必須成分としたものであり、環状
オレフィンの公知の開環重合法により製造することがで
きる。そして、これら開環共重合体の水素添加物は、通
常の水素添加反応方法を利用して製造することができ
る。
(A)多環ノルボルネン系化合物のうち特に、4,9,5,8
−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H
−ベンゾインデン(すなわち、ペンタシクロペンタデカ
ジエン)、4,9,5,8−ジメタノ−2,3,3a,4,4a,5,8,8a,9,
9a−デカヒドロ−1H−ベンゾインデン(すなわち、ペン
タシクロペンタデセン)、またはこれらのアルキル置換
体(以下、「A成分」と称することがある)を選択し、
コモノマーとして(B)テトラシクロドデセン類すなわ
ち、テトラシクロドデセンおよびそのアルキル置換体
(以下、「B成分」と称することがある)、および
(C)4,7−メタノ−3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−イ
ンデン(すなわち、ジシクロペンタジエン)、4,7−メ
タノ−2,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロインデン(すなわ
ち、ジヒドロジシクロペンタジエン)、これらのアルキ
ル置換体、および未置換または置換ノルボルネンから選
ばれる少なくとも1種のモノマー(以下、「C成分」と
称することがある)を必須成分としたものであり、環状
オレフィンの公知の開環重合法により製造することがで
きる。そして、これら開環共重合体の水素添加物は、通
常の水素添加反応方法を利用して製造することができ
る。
以下、本発明の各構成要素について詳述する。
(単量体) 本発明に使用するA成分は下記2種の単量体から選択さ
れる。第一の単量体は、下記一般式〔V〕で表わされる
ペンタシクロペンタデカジエン(「4,9,5,8−ジメタノ
−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾイ
ンデン」)である(以下、この単量体を「PCDE」と略称
する)。
れる。第一の単量体は、下記一般式〔V〕で表わされる
ペンタシクロペンタデカジエン(「4,9,5,8−ジメタノ
−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾイ
ンデン」)である(以下、この単量体を「PCDE」と略称
する)。
このPCDEは、シクロペンタジエンとジシクロペンタジエ
ンとをデイールス・アルダー反応させ、反応混合物から
蒸留などの手法によって分離することにより得ることが
できる。
ンとをデイールス・アルダー反応させ、反応混合物から
蒸留などの手法によって分離することにより得ることが
できる。
A成分のうちの他の単量体は、下記一般式〔VI〕で表わ
されるペンタシクロペンタデセン(「4,9,5,8−ジメタ
ノ−2,3,3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−デカヒドロ−1H−ベン
ゾインデン」)である(以下、「PCPD」と略称する)。
されるペンタシクロペンタデセン(「4,9,5,8−ジメタ
ノ−2,3,3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−デカヒドロ−1H−ベン
ゾインデン」)である(以下、「PCPD」と略称する)。
この化合物は、シクロペンテンとシクロペンタジエンと
をデイールス・アルダー反応させ、その生成物とシクロ
ペンタジエンとを再度デイールス・アルダー反応させる
ことにより製造することができる。
をデイールス・アルダー反応させ、その生成物とシクロ
ペンタジエンとを再度デイールス・アルダー反応させる
ことにより製造することができる。
上記PCDEおよびPCPDは、それぞれ単独で用いてもよく、
また任意の割合で混合して用いることもできる。
また任意の割合で混合して用いることもできる。
また、PCDEおよびPCPDは、それぞれメチル、エチル、プ
ロピルなどのアルキル置換体であってもよい。
ロピルなどのアルキル置換体であってもよい。
本発明で用いるB成分は、下記一般式〔VII〕で表わさ
れるテトラシクロドデセン(以下、「TCD」と略称する
ことがある)およびそのアルキル置換体である。
れるテトラシクロドデセン(以下、「TCD」と略称する
ことがある)およびそのアルキル置換体である。
このTCD類は、シクロペンタジエン類とノルボルネン類
とをデイールス・アルダー反応させ、反応混合物から蒸
留などの手法によって分離することにより得ることがで
きる。
とをデイールス・アルダー反応させ、反応混合物から蒸
留などの手法によって分離することにより得ることがで
きる。
このTCD類は、TCDのメチル、エチル、プロピルなどの低
級アルキル置換体であってもよく、また、アルキル置換
基は複数であってもよい。
級アルキル置換体であってもよく、また、アルキル置換
基は複数であってもよい。
本発明で使用するC成分は、ジシクロペンタジエン(以
下、「DCP」と略称することがある)、2,3−ジヒドロジ
シクロペンタジエン(「4,7−メタノ−2,3,3a,4,7,7a−
ヘキサヒドロインデン」、以下、「HDCP」と略称するこ
とがある)、これらのメチル、エチル、プロピル、ブチ
ルなどのアルキル置換体、または、未置換または置換ノ
ルボルネン(以下、「NB」と略称することがある)であ
る。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、また適宜
混合して用いることもできる。
下、「DCP」と略称することがある)、2,3−ジヒドロジ
シクロペンタジエン(「4,7−メタノ−2,3,3a,4,7,7a−
ヘキサヒドロインデン」、以下、「HDCP」と略称するこ
とがある)、これらのメチル、エチル、プロピル、ブチ
ルなどのアルキル置換体、または、未置換または置換ノ
ルボルネン(以下、「NB」と略称することがある)であ
る。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、また適宜
混合して用いることもできる。
置換ノルボルネンとしては、5−メチル−2−ノルボル
ネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネンな
どのアルキル置換ノルボルネン、またはエチリデンノル
ボルネンなどのアルキリデン置換ノルボルネンがある。
ネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネンな
どのアルキル置換ノルボルネン、またはエチリデンノル
ボルネンなどのアルキリデン置換ノルボルネンがある。
本発明においては、上記A成分85〜5モル%、好ましく
は70〜10モル%、上記B成分10〜90モル%、好ましくは
20〜80モル%、上記C成分5〜85モル%、好ましくは10
〜70モル%の割合で使用される。
は70〜10モル%、上記B成分10〜90モル%、好ましくは
20〜80モル%、上記C成分5〜85モル%、好ましくは10
〜70モル%の割合で使用される。
A成分を使用することにより、例えば従来公知のテトラ
シクロドデセン類(B成分)とノルボルネン類(C成
分)の開環共重合体の水素化物と比較して、より高いガ
ラス転移温度領域でも、光学的歪の少ない成形物を得る
ことができる。A成分の使用比率が上昇するにつれガラ
ス転移温度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高
くなると加工がしにくくなるという問題が生ずる。ま
た、A成分を使用しないとガラス転移温度が充分に高く
ならず、とくに耐熱劣化性や耐光劣化性を改善する目的
で重合体を水素添加すると元の重合体に比較して大幅に
ガラス転移温度が低下するため、実用上問題が生ずる。
シクロドデセン類(B成分)とノルボルネン類(C成
分)の開環共重合体の水素化物と比較して、より高いガ
ラス転移温度領域でも、光学的歪の少ない成形物を得る
ことができる。A成分の使用比率が上昇するにつれガラ
ス転移温度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高
くなると加工がしにくくなるという問題が生ずる。ま
た、A成分を使用しないとガラス転移温度が充分に高く
ならず、とくに耐熱劣化性や耐光劣化性を改善する目的
で重合体を水素添加すると元の重合体に比較して大幅に
ガラス転移温度が低下するため、実用上問題が生ずる。
また、B成分の使用比率が上昇するにつれガラス転移温
度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高くなると
加工がしにくくなり、かつ光学特性において重視されて
いる複屈折値が悪化する。逆に、C成分が多くなると、
ガラス転移温度が十分に高くならず、また、その割には
複屈折値の改良効果に乏しい。
度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高くなると
加工がしにくくなり、かつ光学特性において重視されて
いる複屈折値が悪化する。逆に、C成分が多くなると、
ガラス転移温度が十分に高くならず、また、その割には
複屈折値の改良効果に乏しい。
本発明においては、上記A成分、B成分およびC成分の
他に、本発明の効果を実質的に妨げない範囲内において
開環重合可能な他のシクロオレフィン類を使用すること
ができる。使用可能なシクロオレフィンの具体例とし
て、例えばシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジ
ヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき反応性の二重
結合を1個有する化合物が例示される。
他に、本発明の効果を実質的に妨げない範囲内において
開環重合可能な他のシクロオレフィン類を使用すること
ができる。使用可能なシクロオレフィンの具体例とし
て、例えばシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジ
ヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき反応性の二重
結合を1個有する化合物が例示される。
また、多環ノルボルネン系モノマーの中には反応性の二
重結合を2個以上有する化合物も存在するが、そのよう
な化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいので、
できるだけ除去することが好ましい。
重結合を2個以上有する化合物も存在するが、そのよう
な化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいので、
できるだけ除去することが好ましい。
本発明で用いるモノマー混合物は予め用意した各成分を
混合して調製することもできるが、DCP類とノルボルネ
ン類との加熱処理またはシクロペンテンの存在下でのDC
P類とノルボルネン類との加熱処理によって直接合成す
ることもできる。熱処理の条件としては、DCP類とノル
ボルネン類、またはこれらとシクロペンテンとを窒素ガ
スなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250℃、好ましくは
150〜230℃の温度で、0.5〜20時間、好ましくは1〜10
時間加熱する方法が挙げられる。処理の反応形式は、バ
ッチ式、連続式のいずれでもよく、反応系に不活性溶媒
が存在してもよい。
混合して調製することもできるが、DCP類とノルボルネ
ン類との加熱処理またはシクロペンテンの存在下でのDC
P類とノルボルネン類との加熱処理によって直接合成す
ることもできる。熱処理の条件としては、DCP類とノル
ボルネン類、またはこれらとシクロペンテンとを窒素ガ
スなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250℃、好ましくは
150〜230℃の温度で、0.5〜20時間、好ましくは1〜10
時間加熱する方法が挙げられる。処理の反応形式は、バ
ッチ式、連続式のいずれでもよく、反応系に不活性溶媒
が存在してもよい。
さらに、重合に際しては、A成分、B成分およびC成分
の他にブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オク
テン−1、ブテン−2、ペンテン−2、1,4−ヘキサジ
エンなどの鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオレ
フィン類を分子量調節のために10モル%程度までの範囲
で添加してもよい。
の他にブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オク
テン−1、ブテン−2、ペンテン−2、1,4−ヘキサジ
エンなどの鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオレ
フィン類を分子量調節のために10モル%程度までの範囲
で添加してもよい。
(重合触媒) これらの単量体の開環共重合体は、通常のノルボルネン
類の重合法により製造されるが、重合触媒としては、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物
(例えば、特公昭46-14910号)または、チタン、バナジ
ウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属化合物
と周期律表第I-IV族の有機金属化合物の系などが挙げら
れ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成分を組み合
わせてもよい(例えば、特公昭41-20111号、特公昭57-1
7883号、特公昭57-61044号、特開昭54-86600号、特開昭
58-127728号など)。
類の重合法により製造されるが、重合触媒としては、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物
(例えば、特公昭46-14910号)または、チタン、バナジ
ウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属化合物
と周期律表第I-IV族の有機金属化合物の系などが挙げら
れ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成分を組み合
わせてもよい(例えば、特公昭41-20111号、特公昭57-1
7883号、特公昭57-61044号、特開昭54-86600号、特開昭
58-127728号など)。
重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化
合物であれば特に制限されないが、好ましくは、四ハロ
ゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに脂
肪族または芳香族第三アミンなどの第三成分を組み合わ
せた触媒系である。
合物であれば特に制限されないが、好ましくは、四ハロ
ゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに脂
肪族または芳香族第三アミンなどの第三成分を組み合わ
せた触媒系である。
以下に、重合触媒の具体例を挙げる。
遷移金属化合物 金属化合物としては、チタン、バナジウム、タングステ
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライ
ド、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等
がある。
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライ
ド、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等
がある。
具体例として、 TiCl4、TiBr4、VOCl3、 VOBr3、WBr2、WBr4、WBr6、 WCl2、WCl4、WCl5、WCl6、 WF4、WI2、WI4、WOBr4、 WOCl4、WOF4、MoBr2、 MoBr3、MoBr4、MoCl4、 MoCl5、MoF4、MoOCl4、 MoOF4、WO2、H2WO4、NaWO4、 K2WO4、(NH4)2WO4、CaWO4、 CuWO4、MgWO4、 (CO)5WC(OCH3)(CH3)、 (CO)5WC(OC2H5)(CH3)、 (CO)5WC(OC2H5)(C4H5)、 (CO)5MoC(OC2H5)(CH3)、 (CO)5Mo=C(OC2H5) (N(C2H5)2)、トリデシルアンモニウムモリブデン酸塩、
トリデシルアンモニウムタングステン酸塩等がある。
トリデシルアンモニウムタングステン酸塩等がある。
有機金属化合物 有機金属化合物としては、周期律表の第I族から第IV族
までの有機金属化合物、例えば有機アルミニウム化合
物、有機スズ化合物あるいはリチユウム、ナトリウム、
マグネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物が
ある。
までの有機金属化合物、例えば有機アルミニウム化合
物、有機スズ化合物あるいはリチユウム、ナトリウム、
マグネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物が
ある。
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド、ジ−n−ブ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノブロミド、ジエチルアルミニウムモノイオジド、ジ
エチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−プロピルア
ルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアルミニウムモ
ノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミド、イソブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジブロミド、プロピルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジイオジ
ド等がある。
ウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド、ジ−n−ブ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノブロミド、ジエチルアルミニウムモノイオジド、ジ
エチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−プロピルア
ルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアルミニウムモ
ノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミド、イソブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジブロミド、プロピルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジイオジ
ド等がある。
有機スズ化合物としては、テトラメチルスズ、ジエチル
ジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルス
ズ、テトラブチルスズ、テトライソクミルスズ、テトラ
フェニルスズ、トリエチルスズフルオリド、トリエチル
スズクロリド、トリエチルスズブロミド、トリエチルス
ズイオジド、ジエチルスズフルオリド、ジエチルスズジ
クロリド、ジエチルスズブロミド、ジエチルスズジイオ
ジド、エチルスズトリフルオリド、エチルスズトリクロ
リド、エチルスズトリブロミド、エチルスズトリイオジ
ドなどがあげられる。その他n−ブチルリチウム、n−
ペンチルナトリウム、メチルマグネシウムイオジド、エ
チルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムブロミ
ド、n−プロピルマグネシウムクロリド、t−ブチルマ
グネシウムクロリド、アリルマグネシウムクロリド、ジ
エチル亜鉛、ジエチルカドミウム、トリメチルホウ素、
トリエチルホウ素、トリ−n−ブチル−ホウ素などがあ
げられる。
ジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルス
ズ、テトラブチルスズ、テトライソクミルスズ、テトラ
フェニルスズ、トリエチルスズフルオリド、トリエチル
スズクロリド、トリエチルスズブロミド、トリエチルス
ズイオジド、ジエチルスズフルオリド、ジエチルスズジ
クロリド、ジエチルスズブロミド、ジエチルスズジイオ
ジド、エチルスズトリフルオリド、エチルスズトリクロ
リド、エチルスズトリブロミド、エチルスズトリイオジ
ドなどがあげられる。その他n−ブチルリチウム、n−
ペンチルナトリウム、メチルマグネシウムイオジド、エ
チルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムブロミ
ド、n−プロピルマグネシウムクロリド、t−ブチルマ
グネシウムクロリド、アリルマグネシウムクロリド、ジ
エチル亜鉛、ジエチルカドミウム、トリメチルホウ素、
トリエチルホウ素、トリ−n−ブチル−ホウ素などがあ
げられる。
第三成分 上記触媒系に第三成分を加えて、重合活性を高め、開環
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物、分子
状ヨウ素、その他のルイス酸等が挙げられる。その中で
も、脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、その
具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリ
ン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、α−ピコリン
などがある。
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物、分子
状ヨウ素、その他のルイス酸等が挙げられる。その中で
も、脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、その
具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリ
ン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、α−ピコリン
などがある。
(溶媒) 本発明で使用する開環共重合体の重合は、溶媒を用いな
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用し
てもよい。
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用し
てもよい。
(重合温度) 開環重合の温度条件については、特に制限はないが、−
20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが通常である。
20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが通常である。
(重合圧力) 重合圧力の条件は、通常0〜50kg/cm2の範囲から選択す
ることが好ましい。
ることが好ましい。
(水素添加) 本発明の開環共重合体水素添加物は、前記開環共重合体
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理論
的には0〜100%の範囲があり、実際にも、その範囲で
任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向上さ
せるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添加され
ることが必要である。
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理論
的には0〜100%の範囲があり、実際にも、その範囲で
任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向上さ
せるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添加され
ることが必要である。
この開環共重合体の水素添加反応は通常の方法により行
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウ
ム、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイ
ソウ土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固
体触媒、例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ
土、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラ
ジウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げ
られる。また、均一系触媒としては、周期律表第VIII族
の金属を基体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル
/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブ
チルリチウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエ
チルアルミニウムなどのNi,Co化合物と周期律表第I〜I
II族金属の有機金属化合物からなるもの、あるいはRh化
合物などが挙げられる。
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウ
ム、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイ
ソウ土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固
体触媒、例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ
土、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラ
ジウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げ
られる。また、均一系触媒としては、周期律表第VIII族
の金属を基体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル
/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブ
チルリチウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエ
チルアルミニウムなどのNi,Co化合物と周期律表第I〜I
II族金属の有機金属化合物からなるもの、あるいはRh化
合物などが挙げられる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系または不均一
系で、1〜150気圧の水素圧下、0〜180℃、好ましくは
20〜100℃で行われる。水素添加率は、水素圧、反応温
度、反応時間、触媒濃度などを変えることによって任意
に調節することができるが、水添物が優れた耐熱劣化性
及び耐光劣化性を示すためには重合体中の主鎖二重結合
の50%以上が水素添加されることが必要で、好ましくは
80%以上、さらに好ましくは90%以上の水添率とされ
る。
系で、1〜150気圧の水素圧下、0〜180℃、好ましくは
20〜100℃で行われる。水素添加率は、水素圧、反応温
度、反応時間、触媒濃度などを変えることによって任意
に調節することができるが、水添物が優れた耐熱劣化性
及び耐光劣化性を示すためには重合体中の主鎖二重結合
の50%以上が水素添加されることが必要で、好ましくは
80%以上、さらに好ましくは90%以上の水添率とされ
る。
(開環共重合体水素添加物) 本発明で使用する開環共重合体は、25℃、トルエン中で
測定した極限粘度[η]が0.01〜20dl/g、好ましくは0.
1〜10dl/gのものであるが、本発明の開環共重合体水素
添加物の[η]も同じく0.01〜20dl/g、好ましくは0.1
〜10dl/gである。[η]が上記範囲にあることによっ
て、耐熱性、耐水性、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、加
工性および機械的特性が良好である。
測定した極限粘度[η]が0.01〜20dl/g、好ましくは0.
1〜10dl/gのものであるが、本発明の開環共重合体水素
添加物の[η]も同じく0.01〜20dl/g、好ましくは0.1
〜10dl/gである。[η]が上記範囲にあることによっ
て、耐熱性、耐水性、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、加
工性および機械的特性が良好である。
TCD類とNB類との開環共重合体を水素添加した開環重合
体水素添加物は、ガラス転移温度が比較的高く耐熱性に
優れているが、その反面、複屈折値が必ずしも充分では
ないという問題がある。これに対して、本発明の開環共
重合体水素添加物は、前記A成分(PCDE類、PCPD類)、
前記B成分(TCD類)および前記C成分(DCP類、HDCP
類、NB類)とを特定割合で共重合することにより、重合
体のガラス転移温度を適宜制御し、耐熱性と加工性のバ
ランスをとることができるとともに、ガラス転移温度が
高い領域においても光学的歪の少ない成形物を得ること
ができる。
体水素添加物は、ガラス転移温度が比較的高く耐熱性に
優れているが、その反面、複屈折値が必ずしも充分では
ないという問題がある。これに対して、本発明の開環共
重合体水素添加物は、前記A成分(PCDE類、PCPD類)、
前記B成分(TCD類)および前記C成分(DCP類、HDCP
類、NB類)とを特定割合で共重合することにより、重合
体のガラス転移温度を適宜制御し、耐熱性と加工性のバ
ランスをとることができるとともに、ガラス転移温度が
高い領域においても光学的歪の少ない成形物を得ること
ができる。
具体的には、本発明の水素添加物は、ガラス転移温度
(Tg)を約110℃〜約180℃、好ましくは120℃〜160℃の
範囲で適宜制御することができる。
(Tg)を約110℃〜約180℃、好ましくは120℃〜160℃の
範囲で適宜制御することができる。
また、複屈折値から明らかなように、Tgが高い領域にお
いても光学的に歪の少ない成形物が得られる。
いても光学的に歪の少ない成形物が得られる。
さらに、光線透過性や耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、機
械的強度なども高度にバランスしており、特に光学用材
料として好適である。
械的強度なども高度にバランスしており、特に光学用材
料として好適である。
また、本発明の開環重合体水素添加物は、使用する開環
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
(成形加工) 本発明の開環共重合体水素添加物は、周知の方法によっ
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤、例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤、例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
(用途) 本発明の開環共重合体水素添加物は、ガラス転移温度が
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性・耐光劣化性に優れており、
かつ光学的特性に優れ、透明性や耐水性、耐薬品性、機
械的特性などのバランスがとれた重合体であるから、各
種の成形品として広範な分野において有用である。
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性・耐光劣化性に優れており、
かつ光学的特性に優れ、透明性や耐水性、耐薬品性、機
械的特性などのバランスがとれた重合体であるから、各
種の成形品として広範な分野において有用である。
例えば、光学用レンズ、光ディスク、光ファイバー、ガ
ラス窓用途などの光学分野、電気アイロンの水タンク、
電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基板、高周
波用回路基板、透明導電性シートやフィルムなどの電気
分野、注射器、ピペット、アニマルゲージなどの医療、
化学分野、カメラボディ、各種計器類ハウジング、フィ
ルム、シート、ヘルメットなど種々の分野で利用でき
る。
ラス窓用途などの光学分野、電気アイロンの水タンク、
電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基板、高周
波用回路基板、透明導電性シートやフィルムなどの電気
分野、注射器、ピペット、アニマルゲージなどの医療、
化学分野、カメラボディ、各種計器類ハウジング、フィ
ルム、シート、ヘルメットなど種々の分野で利用でき
る。
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。なお、部は、特に断りのない限り重量
基準である。
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。なお、部は、特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 充分乾燥し、窒素置換した反応器に、ペンタシクロペン
タデカジエン(PCDE)20部、テトラシクロドデセン(TC
D)35部、ジシクロペンタジエン(DCP)45部、モノマー
の合計量(100部)に対して1−ヘキセンを1モル%、
およびトルエン300部を仕込んだ。次いで、1モル濃度
のトリエチルアルミニウムのトルエン溶液16部、トリエ
チルアミン4部および1モル濃度の四塩化チタンのトル
エン溶液3部を添加し、25℃で2時間反応させた。
タデカジエン(PCDE)20部、テトラシクロドデセン(TC
D)35部、ジシクロペンタジエン(DCP)45部、モノマー
の合計量(100部)に対して1−ヘキセンを1モル%、
およびトルエン300部を仕込んだ。次いで、1モル濃度
のトリエチルアルミニウムのトルエン溶液16部、トリエ
チルアミン4部および1モル濃度の四塩化チタンのトル
エン溶液3部を添加し、25℃で2時間反応させた。
反応溶液をアセトン/イソプロピルアルコール(1/1)
中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別・乾燥し、
ポリマー70部を得た。収率は、70%であった。
中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別・乾燥し、
ポリマー70部を得た。収率は、70%であった。
得られたポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解析
の結果と重合後の未反応モノマー量のガスクロマトグラ
フィーによる分析を基に算出したところ、ポリマー中の
PCDE成分、TCD成分およびDCP成分に由来する各成分のモ
ル比は、16:33:51であった。また、25℃、トルエン中で
測定した極限粘度は、0.61dl/gであった。
の結果と重合後の未反応モノマー量のガスクロマトグラ
フィーによる分析を基に算出したところ、ポリマー中の
PCDE成分、TCD成分およびDCP成分に由来する各成分のモ
ル比は、16:33:51であった。また、25℃、トルエン中で
測定した極限粘度は、0.61dl/gであった。
上記ポリマー50部をシクロヘキサン500部に溶解し、パ
ラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧60kg/c
m2、温度140℃で4時間水素添加反応を行なった。得ら
れたポリマー溶液を濾過して触媒を除去した後、アセト
ン/イソプロピルアルコール(1/1)中に注いで凝固
し、沈殿を濾別・乾燥してポリマー41部を得た。
ラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧60kg/c
m2、温度140℃で4時間水素添加反応を行なった。得ら
れたポリマー溶液を濾過して触媒を除去した後、アセト
ン/イソプロピルアルコール(1/1)中に注いで凝固
し、沈殿を濾別・乾燥してポリマー41部を得た。
このポリマーのプロトンNMRスペクトルにより解析の結
果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えており、
ほぼ完全に水添されている(水添率100%)ことが確認
された。
果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えており、
ほぼ完全に水添されている(水添率100%)ことが確認
された。
この水添ポリマーの25℃、トルエン中で測定した極限粘
度は0.59dl/gであった。DSC分析による水添ポリマーの
ガラス転移温度は、133℃であった。
度は0.59dl/gであった。DSC分析による水添ポリマーの
ガラス転移温度は、133℃であった。
この水添ポリマーを350℃で射出成形し、直径13cm、厚
さ1.2mmの光ディスク板を作成し、光透過率(830nmで測
定)、複屈折値(ダブルパス、633nmで測定)および吸
水率(25℃、24時間)を測定した。その結果、光透過
率:90%、複屈折値(光ディスク板の内周部〜外周部):
10〜40nm、吸水率:0.1%以下であった。
さ1.2mmの光ディスク板を作成し、光透過率(830nmで測
定)、複屈折値(ダブルパス、633nmで測定)および吸
水率(25℃、24時間)を測定した。その結果、光透過
率:90%、複屈折値(光ディスク板の内周部〜外周部):
10〜40nm、吸水率:0.1%以下であった。
耐溶剤性は、上記光ディスク板を酢酸エチルおよびアセ
トンに室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。耐
薬品性は、97.6%硫酸および28%アンモニア水中に室温
で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。その結果、い
ずれも外観の変化は見られなかった。
トンに室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。耐
薬品性は、97.6%硫酸および28%アンモニア水中に室温
で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。その結果、い
ずれも外観の変化は見られなかった。
以上の結果から、本発明の開環共重合体水素添加物は、
耐熱性および光学的特性に優れているとともに、耐水性
や耐溶剤性などの諸物性が良好であることがわかる。
耐熱性および光学的特性に優れているとともに、耐水性
や耐溶剤性などの諸物性が良好であることがわかる。
実施例2〜6 モノマーの組成を第1表に示す組成割合に変えた以外
は、実施例1と同様にして、開環共重合、水素添加およ
び射出成形を行なった。
は、実施例1と同様にして、開環共重合、水素添加およ
び射出成形を行なった。
得られたポリマーおよび光ディスク板について、実施例
1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。な
お、実施例1のモノマー組成および物性値についても合
せて示した。
1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。な
お、実施例1のモノマー組成および物性値についても合
せて示した。
比較例1〜3 比較のため、モノマーとしてTCDのみ、DCPのみ、および
TCDとNBを用いた場合についても、実施例1と同様にし
てポリマーおよび光ディスク板を得、それれらの物性値
を測定し、第1表に示した。
TCDとNBを用いた場合についても、実施例1と同様にし
てポリマーおよび光ディスク板を得、それれらの物性値
を測定し、第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明の開環共重合体水素
添加物は、Tgが125〜約160℃と好適な範囲にあり、しか
も比較的Tgが高い領域においても複屈折値が良好で光学
的特性に優れている。また、耐水性や耐薬品性なども高
く、バランスの良いポリマーである。
添加物は、Tgが125〜約160℃と好適な範囲にあり、しか
も比較的Tgが高い領域においても複屈折値が良好で光学
的特性に優れている。また、耐水性や耐薬品性なども高
く、バランスの良いポリマーである。
発明の効果 本発明の新規な開環共重合体水素添加物は、耐熱性およ
び光学的特性に優れ、かつ透明性、耐水性、耐薬品性、
耐溶剤性などのバランスがとれた重合体であって、光学
分野をはじめ広範な分野で利用可能であるという優れた
効果を有するものである。
び光学的特性に優れ、かつ透明性、耐水性、耐薬品性、
耐溶剤性などのバランスがとれた重合体であって、光学
分野をはじめ広範な分野で利用可能であるという優れた
効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夏梅 伊男 神奈川県川崎市川崎区夜光1―2―1 日 本ゼオン株式会社研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭56−38320(JP,A) 特開 昭51−80400(JP,A) 特開 昭60−26024(JP,A) 特公 昭46−14910(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】(A)下記一般式〔I〕で表わされる繰返
し単位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
そのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III〕で表わされる繰返し単位もし
くはアルキル置換体または下記一般式〔IV〕で表わされ
る繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキリデ
ン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位5〜
85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gであり、主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物。 (ただし、式中 は単結合または二重結合を示す。) - 【請求項2】(A)下記一般式〔I′〕で表わされる繰
返し単位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III′〕で表わされる繰返し単位も
しくはそのアルキル置換体または下記一般式〔IV′〕で
表わされる繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはア
ルキリデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し
単位5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が0.
01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環共重合体に含
まれるオレフィン系不飽和基の一部または全部を、水素
化触媒を用いて水素により水素化することを特徴とする
主鎖を構成する の少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物の製造方法。 (ただし、式中 は単結合または二重結合を示す。)
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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Family Applications (1)
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