JPH07103877B2 - 軸流圧縮機 - Google Patents
軸流圧縮機Info
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- JPH07103877B2 JPH07103877B2 JP61034479A JP3447986A JPH07103877B2 JP H07103877 B2 JPH07103877 B2 JP H07103877B2 JP 61034479 A JP61034479 A JP 61034479A JP 3447986 A JP3447986 A JP 3447986A JP H07103877 B2 JPH07103877 B2 JP H07103877B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は軸流圧縮機に係り、特にその動翼および静翼の
形状に特徴を有する軸流圧縮機に関する。
形状に特徴を有する軸流圧縮機に関する。
一般に軸流圧縮機においては、第6図に示したように、
ロータ1に植設された動翼2とケーシング3に固定され
た静翼4とにより一段落が形成され、この段落を軸方向
に複数個組合わせることにより軸流圧縮機が構成され、
この軸流圧縮機のロータ側内壁(以下内壁という)5と
ケーシング側外壁(以下外壁という)6との間には作動
流体が流れる環状通路7が形成されている。このような
軸流圧縮機において、吸込管8より入口案内翼9を経て
初段動翼2aに流入する作動流体は、ロータ1と共に回転
する初段動翼2aによって旋回力が与えられ、加速された
後初段静翼4aで減速されることによってその圧力が上昇
する。さらに、次の段落に流入する作動流体は同様の動
作を繰り返すので、環状通路7を軸方向に向かって流れ
る間にその圧力は順次高められ、最終的に作動流体は出
口案内翼10を経て吐出管11へと排出される。
ロータ1に植設された動翼2とケーシング3に固定され
た静翼4とにより一段落が形成され、この段落を軸方向
に複数個組合わせることにより軸流圧縮機が構成され、
この軸流圧縮機のロータ側内壁(以下内壁という)5と
ケーシング側外壁(以下外壁という)6との間には作動
流体が流れる環状通路7が形成されている。このような
軸流圧縮機において、吸込管8より入口案内翼9を経て
初段動翼2aに流入する作動流体は、ロータ1と共に回転
する初段動翼2aによって旋回力が与えられ、加速された
後初段静翼4aで減速されることによってその圧力が上昇
する。さらに、次の段落に流入する作動流体は同様の動
作を繰り返すので、環状通路7を軸方向に向かって流れ
る間にその圧力は順次高められ、最終的に作動流体は出
口案内翼10を経て吐出管11へと排出される。
ところが、作動流体が環状通路7を通過する際には作動
流体のもつ粘性のために内壁と外壁の表面に速度の遅い
環境層が発生し、この環境層は下流に行くにつれて成長
する。第7図は作動流体の軸流速度成分の内壁から外壁
までの高さ方向分布を示したもので、内壁と外壁の近傍
に減速部δがみられる。この減速部δが境界層であり、
初段入口部の速度成分CXAと最終段出口部の速度成分C
XBとを比較すると、境界層δは出口部のδHB、δCBが入
口部のδHA、δCAより大きくなっており、また第8図に
示したように初段入口部から最終段出口部に向けて次第
に成長することが実測された。そして、この境界層の成
長により作動流体の動翼2または静翼4への流入角は設
計値より大きくずれ、この流入角のずれは段落性能低下
の要因となっている。
流体のもつ粘性のために内壁と外壁の表面に速度の遅い
環境層が発生し、この環境層は下流に行くにつれて成長
する。第7図は作動流体の軸流速度成分の内壁から外壁
までの高さ方向分布を示したもので、内壁と外壁の近傍
に減速部δがみられる。この減速部δが境界層であり、
初段入口部の速度成分CXAと最終段出口部の速度成分C
XBとを比較すると、境界層δは出口部のδHB、δCBが入
口部のδHA、δCAより大きくなっており、また第8図に
示したように初段入口部から最終段出口部に向けて次第
に成長することが実測された。そして、この境界層の成
長により作動流体の動翼2または静翼4への流入角は設
計値より大きくずれ、この流入角のずれは段落性能低下
の要因となっている。
第9図は、作動流体の前段静翼4′からの流出角α1と
当該段動翼2への流入角β1および当該段動翼2からの
流出角β2と当該段静翼4への流入角α2との関係を示
したものである。図中点線で示したように、前段静翼
4′から速度C1A、角度α1Aで流出する作動流体は、当
該段動翼2が速度Uで回転しているので相対速度W1A、
相対流入角β1Aで動翼2へ最適流入するように設計され
ている。しかしながら、壁面近傍の境界層内では軸流速
度成分がCXからCX′に減速するので、静翼流出速度は図
中実線で示したようにC1AからC1Bへ減速され、実際に
動翼2へ流入する作動流体は相対速度W1B、相対流入角
β1Bとなり、設計値から離れた方向より動翼2へ流入す
ることになる。また、当該段静翼4についても同様であ
り、当該段動翼2から速度W2A、角度β2Aで流出する作
動流体は、相対速度C2A、相対流入角α2Aで当該段静翼
4へ最適流入するように設計されているが、境界層内で
は相対速度C2B、相対流入角α2Bで静翼4へ流入するこ
とになり、設計値からのずれが生じている。
当該段動翼2への流入角β1および当該段動翼2からの
流出角β2と当該段静翼4への流入角α2との関係を示
したものである。図中点線で示したように、前段静翼
4′から速度C1A、角度α1Aで流出する作動流体は、当
該段動翼2が速度Uで回転しているので相対速度W1A、
相対流入角β1Aで動翼2へ最適流入するように設計され
ている。しかしながら、壁面近傍の境界層内では軸流速
度成分がCXからCX′に減速するので、静翼流出速度は図
中実線で示したようにC1AからC1Bへ減速され、実際に
動翼2へ流入する作動流体は相対速度W1B、相対流入角
β1Bとなり、設計値から離れた方向より動翼2へ流入す
ることになる。また、当該段静翼4についても同様であ
り、当該段動翼2から速度W2A、角度β2Aで流出する作
動流体は、相対速度C2A、相対流入角α2Aで当該段静翼
4へ最適流入するように設計されているが、境界層内で
は相対速度C2B、相対流入角α2Bで静翼4へ流入するこ
とになり、設計値からのずれが生じている。
このように作動流体の流入角が最適流入角からずれる
と、動翼2および静翼4の背面で流れが剥離し大きな翼
列損失が生ずる。この境界層に基づく損失は圧縮機内部
損失のうちでも特に大きな割合を占めており、エネルギ
の有効利用という観点からその効果的対策が要望されて
いた。また、剥離流れは不安定な流れなので圧縮機全体
がサージに入る危険性があり、圧縮機を安全に運転する
観点からも剥離流れを防止する要望があった。
と、動翼2および静翼4の背面で流れが剥離し大きな翼
列損失が生ずる。この境界層に基づく損失は圧縮機内部
損失のうちでも特に大きな割合を占めており、エネルギ
の有効利用という観点からその効果的対策が要望されて
いた。また、剥離流れは不安定な流れなので圧縮機全体
がサージに入る危険性があり、圧縮機を安全に運転する
観点からも剥離流れを防止する要望があった。
従来、上述のような要望を解決する手段として境界層内
で作動する動翼または静翼の翼端部を高さ方向に一定の
仕事を行なうように変形する技術が提案されている(特
開昭59−99096号公報参照)。この技術によれば、該当
する段落については動翼または静翼への作動流体の流入
角を適正化できるが段落の圧力上昇が翼の高さ方向に一
定とならず、境界層の影響を受ける翼端部の圧力上昇が
他の翼部分と比較して大きくなり、翼端部を通過する作
動流体の容積流量が減少するという問題があった。この
ため、圧縮機の内壁または外壁近傍では境界層による流
れの減速に加えて容積流量の減少による減速が加わり、
次段落への作動流体の流れが著しく変形し大きな損失を
生ずるという問題があり、特に他段圧縮機の場合には累
積効果により下流の段落を適正に設計することが困難に
なるという問題があった。
で作動する動翼または静翼の翼端部を高さ方向に一定の
仕事を行なうように変形する技術が提案されている(特
開昭59−99096号公報参照)。この技術によれば、該当
する段落については動翼または静翼への作動流体の流入
角を適正化できるが段落の圧力上昇が翼の高さ方向に一
定とならず、境界層の影響を受ける翼端部の圧力上昇が
他の翼部分と比較して大きくなり、翼端部を通過する作
動流体の容積流量が減少するという問題があった。この
ため、圧縮機の内壁または外壁近傍では境界層による流
れの減速に加えて容積流量の減少による減速が加わり、
次段落への作動流体の流れが著しく変形し大きな損失を
生ずるという問題があり、特に他段圧縮機の場合には累
積効果により下流の段落を適正に設計することが困難に
なるという問題があった。
そこで本発明の目的は、上記従来技術が有する問題点を
解消し、軸流圧縮機の環状通路に形成される境界層に起
因する翼列損失を低減し優れた段落性能を発揮する動翼
および静翼の形状を提供するものである。
解消し、軸流圧縮機の環状通路に形成される境界層に起
因する翼列損失を低減し優れた段落性能を発揮する動翼
および静翼の形状を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は動翼および静翼を
備えた軸流圧縮機において、粘性境界層内で作動する上
記動翼および静翼の翼根元部および翼先端部を、上記動
翼及び静翼からなる段落の圧力上昇が通路高さ方向に一
定となるように形成したもので、動翼および静翼背面で
の剥離流れを防止することにより、軸流圧縮機の性能向
上を達成したものである。
備えた軸流圧縮機において、粘性境界層内で作動する上
記動翼および静翼の翼根元部および翼先端部を、上記動
翼及び静翼からなる段落の圧力上昇が通路高さ方向に一
定となるように形成したもので、動翼および静翼背面で
の剥離流れを防止することにより、軸流圧縮機の性能向
上を達成したものである。
以下、本発明による軸流圧縮機の実施例を第1図乃至第
5図を参照して説明する。なお、軸流圧縮機の全体構成
は第6図に示した従来のそれと同様なので、その説明を
省略する。
5図を参照して説明する。なお、軸流圧縮機の全体構成
は第6図に示した従来のそれと同様なので、その説明を
省略する。
第1図は軸流圧縮機の動翼の形状を示すスタガーλRの
内壁から外壁までの高さ方向分布図で、本発明による動
翼のスタガー分布λRBを実線で、従来の動翼のスタガー
分布λRAを破線で示している。ここでスタガーとは、圧
縮機の軸流速度方向と翼の弦線との間の角度をいう。従
来の動翼のスタガーλRAは、半径増加による回転周速の
増大に対応して内壁から外壁に向けて徐々に増大し、翼
は根元部から先端部に向かって捩りが大きくなるように
形成されている。これに対して本発明による動翼のスタ
ガーλRBは、内壁側および外壁側において翼の中央部か
ら端部に向かうに従って増大し、翼は根元部より所定高
さδH上方の位置から根元部に向かうに従って連続的に
捩りが大きくなると共に先端部より所定高さδC下った
位置から先端部に向かうに従って連続的に捩りが大きく
なるように形成されている。さらに中央部は従来と同じ
ように根元部から先端部に向かって捩りが大きくなるよ
うに形成されている。ここで、上記所定高さδH、δC
は内壁および外壁での境界層厚さで、第7図または第8
図に示したように実測値または論理計算値で確定するこ
とができるものである。
内壁から外壁までの高さ方向分布図で、本発明による動
翼のスタガー分布λRBを実線で、従来の動翼のスタガー
分布λRAを破線で示している。ここでスタガーとは、圧
縮機の軸流速度方向と翼の弦線との間の角度をいう。従
来の動翼のスタガーλRAは、半径増加による回転周速の
増大に対応して内壁から外壁に向けて徐々に増大し、翼
は根元部から先端部に向かって捩りが大きくなるように
形成されている。これに対して本発明による動翼のスタ
ガーλRBは、内壁側および外壁側において翼の中央部か
ら端部に向かうに従って増大し、翼は根元部より所定高
さδH上方の位置から根元部に向かうに従って連続的に
捩りが大きくなると共に先端部より所定高さδC下った
位置から先端部に向かうに従って連続的に捩りが大きく
なるように形成されている。さらに中央部は従来と同じ
ように根元部から先端部に向かって捩りが大きくなるよ
うに形成されている。ここで、上記所定高さδH、δC
は内壁および外壁での境界層厚さで、第7図または第8
図に示したように実測値または論理計算値で確定するこ
とができるものである。
第2図は軸流圧縮機の静翼の形状を示すスタガーλSの
高さ方向分布図で、本発明によるスタガー分布λSBを実
線で、従来のスタガー分布λSAを破線で示している。従
来の静翼のスタガーλSAは、翼の高さ方向にほぼ一定と
なり、翼の捩りは高さ方向に関しほぼ一定となってい
る。これに対して本発明による静翼のスタガーλSBは、
動翼の場合と同じように、内壁側および外壁側において
翼の中心部から端部に向かうに従って増大し、翼は根元
部および先端部において連続的に捩りが大きくなるよう
に形成されている。ここで、図中δH、δCは内壁およ
び外壁での境界層厚さを示し、動翼の場合と同じように
して確定する。
高さ方向分布図で、本発明によるスタガー分布λSBを実
線で、従来のスタガー分布λSAを破線で示している。従
来の静翼のスタガーλSAは、翼の高さ方向にほぼ一定と
なり、翼の捩りは高さ方向に関しほぼ一定となってい
る。これに対して本発明による静翼のスタガーλSBは、
動翼の場合と同じように、内壁側および外壁側において
翼の中心部から端部に向かうに従って増大し、翼は根元
部および先端部において連続的に捩りが大きくなるよう
に形成されている。ここで、図中δH、δCは内壁およ
び外壁での境界層厚さを示し、動翼の場合と同じように
して確定する。
上述のように、本発明による動翼および静翼は、内壁お
よび外壁の境界層領域に位置する翼のスタガーが翼中央
部のスタガーより大きく形成されている。以下、このス
タガーの増加量を確定する方法を第3図により説明す
る。第3図は、本発明による動翼の入口部および出口部
における作動流体の速度三角形を示し、実線は流れの減
速がある境界層内の実際の速度三角形を、また点線は境
界層による流れの減速が無い場合の速度三角形を示して
いる。境界層による流れの減速が無い場合、相対速度W
1Aで前段静翼より当該段動翼に流入する作動流体は、動
翼が周速Uで回転しているので相対速度W2Aで当該段動
翼より当該段静翼に流出する。ここで、この時の相対速
度W1AおよびW2Aの周方向成分をそれぞれW1yAおよびW2
yAとすれば、その差は ΔWA=(W1yA−W2yA)と表わせる。
よび外壁の境界層領域に位置する翼のスタガーが翼中央
部のスタガーより大きく形成されている。以下、このス
タガーの増加量を確定する方法を第3図により説明す
る。第3図は、本発明による動翼の入口部および出口部
における作動流体の速度三角形を示し、実線は流れの減
速がある境界層内の実際の速度三角形を、また点線は境
界層による流れの減速が無い場合の速度三角形を示して
いる。境界層による流れの減速が無い場合、相対速度W
1Aで前段静翼より当該段動翼に流入する作動流体は、動
翼が周速Uで回転しているので相対速度W2Aで当該段動
翼より当該段静翼に流出する。ここで、この時の相対速
度W1AおよびW2Aの周方向成分をそれぞれW1yAおよびW2
yAとすれば、その差は ΔWA=(W1yA−W2yA)と表わせる。
ところが、実際の境界層内部においては軸流速度成分が
CXからCX′に減速するので、これに応じて速度三角形を
変形しなければならない。そこで本発明による動翼は、
当該段動翼への実際の相対流入速度W1Bおよび当該段動
翼からの実際の相対流出速度W2Bの周方向成分をそれぞ
れW1yB、W2yBとし、その差βΔWB=(W1yB−W2yB)が上
記設計値ΔWAと同一になるように速度三角形を変形し、
境界層領域の動翼のスタガーλRBを決定する。ここで、
境界層領域の動翼のスタガーλRBは、相対流入角β1Bと
相対流出角β2Bの平均値にほぼ等しく、近似的に λRB=0.5(β1B+β2B)で求められる。また、境界層
流域における段落の単位高さ当りの圧力上昇ΔPBは、Δ
PB=ρUΔWB(ρ:平均密度)で求められるので、上述
のようにΔWB=ΔWAとなるようにスタガーλRBを決定す
れば段落の圧力上昇を動翼の高さ方向に一定することが
できる。
CXからCX′に減速するので、これに応じて速度三角形を
変形しなければならない。そこで本発明による動翼は、
当該段動翼への実際の相対流入速度W1Bおよび当該段動
翼からの実際の相対流出速度W2Bの周方向成分をそれぞ
れW1yB、W2yBとし、その差βΔWB=(W1yB−W2yB)が上
記設計値ΔWAと同一になるように速度三角形を変形し、
境界層領域の動翼のスタガーλRBを決定する。ここで、
境界層領域の動翼のスタガーλRBは、相対流入角β1Bと
相対流出角β2Bの平均値にほぼ等しく、近似的に λRB=0.5(β1B+β2B)で求められる。また、境界層
流域における段落の単位高さ当りの圧力上昇ΔPBは、Δ
PB=ρUΔWB(ρ:平均密度)で求められるので、上述
のようにΔWB=ΔWAとなるようにスタガーλRBを決定す
れば段落の圧力上昇を動翼の高さ方向に一定することが
できる。
一方、静翼についても動翼と同様のことがいえ、上述の
速度三角形により静翼のスタガーλSBが決定され、近似
的にλSB=0.5(α2B+α3B)で求められる。
速度三角形により静翼のスタガーλSBが決定され、近似
的にλSB=0.5(α2B+α3B)で求められる。
なお、内壁面および外壁面上では軸流速度成分CX′が零
となるため上述の方法を厳密に適用すると得られるスタ
ガーが90゜となり、動翼および静翼の翼端部の捩れは著
しく大きいものになる。ところが、このような翼は現実
問題として製造が困難なので、第1図および第2図に示
したように内壁面および外壁面のごく近傍の範囲εH、
εCにおいては、上述の方法によりスタガーを決定せず
にその内側の翼部分のスタガーの値から外挿法により求
める。ここで上記範囲εH、εCはそれぞれ境界層厚さ
δH、δCの10〜20%程度とする。
となるため上述の方法を厳密に適用すると得られるスタ
ガーが90゜となり、動翼および静翼の翼端部の捩れは著
しく大きいものになる。ところが、このような翼は現実
問題として製造が困難なので、第1図および第2図に示
したように内壁面および外壁面のごく近傍の範囲εH、
εCにおいては、上述の方法によりスタガーを決定せず
にその内側の翼部分のスタガーの値から外挿法により求
める。ここで上記範囲εH、εCはそれぞれ境界層厚さ
δH、δCの10〜20%程度とする。
このように動翼および静翼のスタガーを内壁および外壁
に向かうにつれて次第に増加するように確定すれば、境
界層内のどの位置でも作動流体が適正な方向から動翼お
よび静翼に流入することになり、剥離流れが生じなくな
る。このため剥離流れによる翼列損失を低減することが
でき、優れた段落性能を保持することができる。また、
段落の圧力上昇が翼の高さ方向に一定となるので、作動
流体の容積流量が高さ方向に一定となり、次段落へ悪影
響を及ぼすこともない。
に向かうにつれて次第に増加するように確定すれば、境
界層内のどの位置でも作動流体が適正な方向から動翼お
よび静翼に流入することになり、剥離流れが生じなくな
る。このため剥離流れによる翼列損失を低減することが
でき、優れた段落性能を保持することができる。また、
段落の圧力上昇が翼の高さ方向に一定となるので、作動
流体の容積流量が高さ方向に一定となり、次段落へ悪影
響を及ぼすこともない。
第4図は、本発明による軸流圧縮機の他の実施例を示し
たもので、本実施例による動翼は、図中実線で示したよ
うに内壁側および外壁側において翼の中央部から端部に
向かうにつれてキャンバーθRBが増大するように形成さ
れている。ここでキャンバーとは、翼断面の内接円の中
心を結んだキャンバー曲線の翼入口端における接線と翼
出口端における接線のなす外角をいう。図から明らかな
ように本実施例による動翼は、前記実施例と同じよう
に、根元部より所定高さδH上方の位置から根元部に向
かうに従って連続的にキャンバーが大きくなると共に先
端部より所定高さδC下った位置から先端部に向かうに
従って連続的にキャンバーが大きくなるように形成され
ている。なお、図中点線は従来の動翼のキャンバー分布
θRAを示している。
たもので、本実施例による動翼は、図中実線で示したよ
うに内壁側および外壁側において翼の中央部から端部に
向かうにつれてキャンバーθRBが増大するように形成さ
れている。ここでキャンバーとは、翼断面の内接円の中
心を結んだキャンバー曲線の翼入口端における接線と翼
出口端における接線のなす外角をいう。図から明らかな
ように本実施例による動翼は、前記実施例と同じよう
に、根元部より所定高さδH上方の位置から根元部に向
かうに従って連続的にキャンバーが大きくなると共に先
端部より所定高さδC下った位置から先端部に向かうに
従って連続的にキャンバーが大きくなるように形成され
ている。なお、図中点線は従来の動翼のキャンバー分布
θRAを示している。
第5図は上記キャンバーの増加量を確定する速度三角形
を示し、実線は流れの減速がある境界層内の実際の速度
三角形を、また点線は境界層による流れの減速が無い場
合の速度三角形を示している。この場合も前記実施例と
同じように、境界層内の動翼への相対流入速度W1Bおよ
び動翼からの相対流出速度W2Bの周方向成分の差ΔWBが
設計上の周方向成分の差ΔWAと同一になるように速度三
角形を変形し、キャンバーθRBを決定する。また、この
キャンバーθRBは相対流入角と相対流出角の差にほぼ等
しく、近似的に θRB=(β1B−β2B)で求められる。
を示し、実線は流れの減速がある境界層内の実際の速度
三角形を、また点線は境界層による流れの減速が無い場
合の速度三角形を示している。この場合も前記実施例と
同じように、境界層内の動翼への相対流入速度W1Bおよ
び動翼からの相対流出速度W2Bの周方向成分の差ΔWBが
設計上の周方向成分の差ΔWAと同一になるように速度三
角形を変形し、キャンバーθRBを決定する。また、この
キャンバーθRBは相対流入角と相対流出角の差にほぼ等
しく、近似的に θRB=(β1B−β2B)で求められる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、動翼および
静翼の翼根元部および翼先端部のスタガーまたはキャン
バーが、翼中央部のスタガーまたはキャンバーより大き
く形成してあるので、動翼および静翼背面での剥離流れ
を防止することができ、優れた段落性能を保持すること
ができる。また、段落の圧力上昇を翼の高さ方向に一定
とすることができ、作動流体の容積流量の減少による次
段落への流れの変形を防止することができる。
静翼の翼根元部および翼先端部のスタガーまたはキャン
バーが、翼中央部のスタガーまたはキャンバーより大き
く形成してあるので、動翼および静翼背面での剥離流れ
を防止することができ、優れた段落性能を保持すること
ができる。また、段落の圧力上昇を翼の高さ方向に一定
とすることができ、作動流体の容積流量の減少による次
段落への流れの変形を防止することができる。
第1図は本発明による軸流圧縮機の動翼のスタガー分布
を示す図、第2図は本発明による軸流圧縮機の静翼のス
タガー分布を示す図、第3図は上記動翼の入口部および
出口部における作動流体の速度三角形を示す図、第4図
は本発明による軸流圧縮機の他の実施例による動翼のキ
ャンバー分布を示す図、第5図は上記他の実施例の動翼
の入口部および出口部における作動流体の速度三角形を
示す図、第6図は軸流圧縮機の概略を示す縦断面図、第
7図および第8図は軸流圧縮機の環状通路に形成される
境界層を説明する図、第9図は従来の作動流体の速度三
角形を示す図である。 1……ロータ、2……動翼、4……静翼、5……ロータ
側内壁、6……ケーシング側外壁、7……環状通路、δ
……境界層厚さ、CX,CX′……軸流速度成分、λR,λS
……スタガー、θR……キャンバー。
を示す図、第2図は本発明による軸流圧縮機の静翼のス
タガー分布を示す図、第3図は上記動翼の入口部および
出口部における作動流体の速度三角形を示す図、第4図
は本発明による軸流圧縮機の他の実施例による動翼のキ
ャンバー分布を示す図、第5図は上記他の実施例の動翼
の入口部および出口部における作動流体の速度三角形を
示す図、第6図は軸流圧縮機の概略を示す縦断面図、第
7図および第8図は軸流圧縮機の環状通路に形成される
境界層を説明する図、第9図は従来の作動流体の速度三
角形を示す図である。 1……ロータ、2……動翼、4……静翼、5……ロータ
側内壁、6……ケーシング側外壁、7……環状通路、δ
……境界層厚さ、CX,CX′……軸流速度成分、λR,λS
……スタガー、θR……キャンバー。
Claims (3)
- 【請求項1】動翼および静翼を備えた軸流圧縮機におい
て、上記軸流圧縮機の流体通路部の内壁付近または外壁
付近に生ずる粘性境界層内で作動する上記動翼及び静翼
の翼根元部及び翼先端部の少なくとも一端部を、上記動
翼及び静翼とからなる段落の圧力上昇が流体通路部の高
さ方向に一定となるように形成したことを特徴とする軸
流圧縮機。 - 【請求項2】上記動翼および静翼のスタガーは、翼根元
部より所定高さ上方の位置から翼根元部に向かうに従っ
て連続的に大きくなると共に翼先端部より所定高さ下っ
た位置から翼先端部に向かうに従って連続的に大きくな
るように形成してあることを特徴とする特許請求の範囲
第1項に記載の軸流圧縮機。 - 【請求項3】上記動翼および静翼のキャンバーは、翼根
元部より所定高さ上方の位置から翼根元部に向かうに従
って連続的に大きくなると共に翼先端部より所定高さ下
った位置から翼先端部に向かうに従って連続的に大きく
なるように形成してあることを特徴とする特許請求の範
囲第1項に記載の軸流圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61034479A JPH07103877B2 (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 軸流圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61034479A JPH07103877B2 (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 軸流圧縮機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62195495A JPS62195495A (ja) | 1987-08-28 |
| JPH07103877B2 true JPH07103877B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=12415383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61034479A Expired - Fee Related JPH07103877B2 (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 軸流圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07103877B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3528285B2 (ja) * | 1994-12-14 | 2004-05-17 | 株式会社日立製作所 | 軸流送風機 |
| US8702398B2 (en) * | 2011-03-25 | 2014-04-22 | General Electric Company | High camber compressor rotor blade |
| JP2013224627A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Mitsubishi Electric Corp | 軸流ファン |
| JP6169007B2 (ja) * | 2014-01-23 | 2017-07-26 | 三菱重工業株式会社 | 動翼、及び軸流回転機械 |
| DE112015006413T5 (de) * | 2015-04-03 | 2017-12-21 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Rotorlaufschaufel und Axialströmungsrotationsmaschine |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2128687B (en) * | 1982-10-13 | 1986-10-29 | Rolls Royce | Rotor or stator blade for an axial flow compressor |
-
1986
- 1986-02-19 JP JP61034479A patent/JPH07103877B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62195495A (ja) | 1987-08-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |