JPH07105280B2 - シンクロトロン加速器の制御装置 - Google Patents

シンクロトロン加速器の制御装置

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JPH07105280B2
JPH07105280B2 JP29461788A JP29461788A JPH07105280B2 JP H07105280 B2 JPH07105280 B2 JP H07105280B2 JP 29461788 A JP29461788 A JP 29461788A JP 29461788 A JP29461788 A JP 29461788A JP H07105280 B2 JPH07105280 B2 JP H07105280B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、高エネルギー状態の荷電粒子を発生するシン
クロトロン加速器の制御装置に関する。
(従来の技術) シンクロトロン加速器は、従来、素粒子の研究などの物
理学実験のために高エネルギーの電子、陽子あるいはイ
オンなどの荷電粒子を得ることを目的として製作されて
きたが、近年、その応用分野は半導体の微細加工をはじ
めとするさまざまな産業分野で使用されるようになって
きている。
また、がん治療のような医療分野では、ヘリウムより重
いイオン(以下、重粒子という)を高エネルギーの状態
で利用することも計画されている。
第8図は、シンクロトロン加速器の基本構成を示してい
る。
同図において、真空ダクト1は、荷電粒子の軌道をなす
ものであり、真空ダクト1に適宜な間隔で配置されてい
る8つの偏向電磁石2〜9は、荷電粒子が真空ダクト1
の軌道を運動するように荷電粒子の軌道を偏向するため
のものであり、入射機器10は、加速前の荷電粒子(ビー
ム)をシンクロトロンの軌道上に入射するものであり、
出射機器11は、加速後の荷電粒子を取り出して利用する
ためのものであり、加速空胴12は、真空ダクト1内部を
周回する荷電粒子に高周波電界を印加して加速するため
のものである。
偏向電磁石2〜9は、その巻線(図示略)が直列接続さ
れた状態で、偏向磁場電源13に接続されている。また、
偏向電磁石2と偏向磁場電源13の間には、偏向電磁石2
〜9の磁場の強さを検出するための磁場検出用偏向電磁
石14が直列接続されている。この磁場検出用偏向電磁石
14は、偏向電磁石2〜9と同一の特性をもつ。
また、入射機器電源15は、入射機器10に電源を供給する
ためのものであり、出射機器電源16は、出射機器11に電
源を供給するためのものであり、高周波発生装置17は、
加速空胴12に供給する高周波電力を発生するものであ
り、制御装置18は、このシンクロトロン加速器の動作を
制御するためのものである。
さて、このシンクロトロン加速器で重粒子を加速すると
き、重粒子のエネルギーが数100MeV以下程度の場合に
は、相対論的効果は顕著にあらわれず、重粒子の運動量
(mv)はほぼ速度に比例する。
したがって、この場合、低エネルギーから高エネルギー
に加速する過程で、重粒子の速度は低速から高速に変化
する。
このため、重粒子が真空ダクト1で形成される一定の軌
道上を周回する周期、すなわち、加速空胴12からの軌道
上の重粒子に印加する高周波電力の周波数は、重粒子の
速度に比例して変化させることになる。
また、エネルギーが増加する重粒子を真空ダクト1の軌
道で運動させるためには、偏向電磁石2〜9の発生する
磁場強度は、運動量(mv)に比例して強くする必要があ
る。
これらのことから、第9図(a)〜(d)に示すよう
に、重粒子を加速するときには、入射機器10より低エネ
ルギーの重粒子を入射し、その入射が完了すると、高周
波発生装置17を起動して高周波電力を印加して重粒子を
加速するとともに、重粒子の速度の上昇に応じて、偏向
電磁石2〜9に供給するコイル電流IB、および、高周波
発生装置17から発生する高周波電力の周波数fを直線的
に増加させる。
そして、重粒子が目標のエネルギーに達した時点で、コ
イル電流IBおよび周波数fを一定値に保持し、その状態
で、出射機器11を作動して加速の終了した重粒子を取り
出す。
そして、重粒子の取り出しの後には、一定の割合でビー
ム入射時のレベルまで、コイル電流IBを減少させる。
次に、偏向電磁石2〜9が発生する偏向磁場Bと、加速
空胴12に印加する高周波電力の周波数fとの関係につい
て説明する。
重粒子の速度vと偏向磁場Bおよび周波数fの関係は、
それぞれ次式(I),(II)であらわされる。
B=K1・m・v ……(I) f=K2・v ……(II) ただし、K1,K2は定数である。
これにより、周波数fは、次式(III)のように偏向磁
場Bの関数として表わされる。
以上のことから、偏向磁場Bは、入射した荷電粒子の運
動量mvを一定時間で目標値に到達させるときの速度変化
に対応して、一定の変化率で変化させ、周波数fは偏向
磁場Bの検出値に基づき、上式(III)の関係を満たす
ように変化させる。
したがって、制御装置18は重粒子が入射されると、偏向
電磁石2〜9に供給するコイル電流IBを一定の変化率で
規定値にまで上昇させるとともに、偏向電磁石14の磁場
の強さに応じて、発生周波数を制御するために高周波発
生装置17に出力する周波数基準値frefを変化させる。
このような制御装置18の一例を第10図に示す。
検出コイル20は偏向電磁石14が発生する磁場Bの変化を
検出するものであり、その検出信号は増幅器21を介し磁
場変化微分信号dBとして積分器22に加えられている。ま
た、巻線14aは偏向電磁石14の巻線である。
積分器22は磁場変化微分信号dBを積分し、その積分値が
増加方向に単位磁場(=1ガウス)だけ変化したときに
単位磁場増加信号Ppを発生するとともに、積分値が減少
方向に単位磁場だけ変化したときに単位磁場減少信号Pm
を発生するものであり、その単位磁場増加信号Ppおよび
単位磁場減少信号Pmは、アドレスカウンタ24に出力され
ている。
アドレスカウンタ24は、単位磁場増加信号Ppが入力され
るとアドレス信号ADDをカウントアップし、単位磁場減
少信号Pmが入力されるとアドレス信号ADDをカウントダ
ウンするとともに、そのアドレス信号ADDをデータメモ
リ25に出力している。また、アドレスカウンタ24は制御
回路25からリセット信号Rが出力されると、アドレス信
号ADDを先頭番地に対応した値にリセットする。
データメモリ25には、単位磁場ごとに上述した式(II
I)で計算される周波数fの値のあらわす周波数データD
Tが、磁場の小さいものから順に記憶されており、アド
レス信号ADDが加えられると、そのアドレス信号ADDの値
に対応する番地に記憶している周波数データDTを読み出
してデジタル出力回路27に出力する。
デジタル出力回路27は、データメモリ26より周波数デー
タDTが出力されると、それを一時的に記憶してデジタル
/アナログ変換器28に出力する。
デジタル/アナログ変換器28は、周波数データDTが入力
されると、その値に対応したアナログ信号を発生するも
のであり、そのアナログ信号は周波数基準値frefとして
高周波発生装置17に出力される。
以上の構成で、入射機器10より重粒子が入射されると、
制御回路26はリセット信号Rを出力してアドレスカウン
タ24をリセットするとともに、偏向磁場電源13から出力
するコイル電流IBを一定の変化率で増加する動作を開始
する。
これにより、アドレスカウンタ24から出力されるアドレ
ス信号ADDは、入射機器10より重粒子が入射された直後
には初期値にセットされ、それによって、データメモリ
25からは初期値に対応した周波数データDTが読み出さ
れ、その結果、周波数基準値frefが初期値に設定され
て、高周波発生装置17から発生される高周波電力の周波
数fが初期値に設定される。
コイル電流IBが変化に伴って、偏向電磁石2〜9より発
生される磁場Bの強さが変化し、それに伴って偏向電磁
石14より発生される磁場Bの変化し、その変化に応じて
磁場変化微分信号dBが出力される。
ここで、偏向磁場電源13としてはサイリスタ整流器など
の整流装置で交流電源を整流して得た直流電源を用いて
いるために、コイル電流IBにはその整流装置が原因とな
るリップル成分が重畳されている。
このために、偏向電磁石2〜9,14より発生される磁場B
は、第11図(a)に曲線CBで示すように、微視的には直
線的に変化せずに、そのリップル成分に対応して上下に
変動している。
このようにして、磁場Bが変動し、その変化量が単位磁
場の大きさに達するたびに、積分器23からは、その変化
方向に応じて単位磁場増加信号Ppまたは単位磁場減少信
号Pmが出力される(第11図(b),(c)参照)。
したがって、アドレスカウンタ24から出力されるアドレ
ス信号ADDは磁場Bの変動に応じて変化し、それによ
り、この磁場Bの変動に対応してデータメモリ25から出
力される周波数データDTは、磁場Bの変動に追従するよ
うに変化し、その結果、デジタル/アナログ変換器28よ
り出力される周波数基準値frefは、第11図(a)に折線
CFで示すように、磁場Bの変動に追従するように、か
つ、上述の式(III)の関係を満たすように変化する。
このようにして、偏向電磁石2〜9から発生される磁場
B、および、高周波発生装置17より発生される高周波電
力の周波数fが、真空ダクト1の軌道を運動する重粒子
を規定のエネルギーにまで加速する態様に変化し、それ
により、重粒子が一定のエネルギーに加速される。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような従来装置には、次のような不都合
を生じていた。
すなわち、第12図(a)〜(e)に示すように、磁場B
の変動に対応して積分器23より単位磁場増加信号Ppまた
は単位磁場減少信号Pmが出力されてから、その磁場Bの
大きさに対応した周波数基準値frefが出力されるまでに
は、データメモリ25からのデータ読み出しのための時間
と、デジタル/アナログ変換器28の変換のための時間を
合計した時間Taだけ必要となるため、磁場Bの変動に対
する周波数fの追従性が悪く、その結果、真空ダクト1
を運動する荷電粒子の軌道が変化する。
一方、真空ダクト1の径は、真空排気ポンプの容量や偏
向電磁石2〜9の大きさなどに制約され、可能な限り細
くすることが求められているが、上述のように荷電粒子
の軌道が変化すると、その変化分を許容できるように真
空ダクト1の径をある程度太くすることが必要であり、
真空ダクト1を細くすることが非常に困難である。
本発明は、かかる従来技術の課題を解決するためになさ
れたものであり、偏向磁場の変動に対する加速周波数の
追従性を向上できるシンクロトロン加速器の制御装置を
提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、ビーム入射から出射までの磁場の強さに応じ
た高周波電力の周波数を記憶した周波数メモリと、磁場
の強さの変化を検出する磁場変化検出手段と、この磁場
変化検出手段の検出値が増加方向に一定値変化すると単
位磁場増加信号を出力するとともに磁場変化検出手段の
検出値が減少方向に一定値変化する単位磁場減少信号を
出力する磁場単位変化検出手段と、この磁場単位変化検
出手段から単位磁場増加信号が加えられると記憶してい
る周波数設定信号を出力する増加方向レジスタと、磁場
単位変化検出手段から単位磁場減少信号が加えられると
記憶している周波数信号を出力する減少方向レジスタ
と、磁場単位変化検出手段から磁場単位増加信号または
磁場単位減少信号が出力されると次に磁場単位増加信号
が出力されたときの磁場強さに応じた周波数信号を周波
数メモリから読み出して増加方向レジスタに記憶すると
ともに次に磁場単位減少信号が出力されたときの磁場強
さに応じた周波数信号が周波数メモリから読み出して減
少方向レジスタに記憶する周波数メモリ読み出し制御手
段を備えたものである。
(作用) したがって、増加方向レジスタおよび減少方向レジスタ
には、常に次の磁場変動に応じた値が記憶されているの
で、その磁場変動が生じると、ほとんど時間遅れがない
状態で周波数基準値を変化できるので、偏向磁場の変動
に対する加速周波数の追従性を格段に向上できる。
(実施例) 以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細
に説明する。
第1図は、本発明の一実施例にかかるシンクロトロン加
速装置の制御装置を示している。なお、同図において、
第10図と同一部分および相当する部分には同一部号を付
している。また、この制御装置は、第8図と同一のシン
クロトロン加速器に使用されるものである。
同図において、積分器23から出力される単位磁場増加信
号Ppおよび単位磁場減少信号Pmは、メモリ呼出処理回路
31、および、デジタル出力回路32に出力されている。
メモリ呼出処理回路31は、単位磁場増加信号Ppまたは単
位磁場減少信号Pmが加えられると、偏向電磁石14の磁場
Bが現在値から増加方向または減少方向に単位磁場だけ
おのおの変動したときの周波数データDFおよび周波数デ
ータDBをデータメモリ25から読み出すものである、その
周波数データDF,DBは、デジタル出力回路32に出力され
ている。
また、このメモリ呼出処理回路31としては、例えば、マ
イクロプロセッサ装置を用いることができ、単位磁場増
加信号Pp、単位磁場減少信号Pmおよび制御回路26より出
力されるリセット信号Rは、そのマイクロプロセッサ装
置に割込み信号として加えられる。
デジタル出力回路32は、単位磁場増加信号Ppが出力され
るとそのときに記憶している周波数データDFを、その時
点での加速空胴12に印加する高周波電力の周波数基準値
を与える基準周波数データDとしてデジタル/アナログ
変換器28に出力するとともに、単位磁場減少信号Pmが出
力されるとそのときに記憶している周波数データDBを基
準周波数データDとしてデジタル/アナログ変換器28に
出力する。
また、デジタル出力回路32は、メモリ読み出し処理回路
31から周波数データDF,DBを入力すると、そのときに記
憶している周波数データDF,DBを、その入力値に更新す
る。
第2図は、デジタル出力回路32の一例を示している。
同図において、増加方向レジスタ32aは、メモリ呼出処
理回路31から周波数データDFが加えられるとそれを記憶
するとともに、単位磁場増加信号Ppが加えられると、そ
のときに記憶している周波数データDFを出力レジスタ32
bに出力するものである。
減少方向レジスタ32cは、メモリ呼出処理回路31から周
波数データDBが加えられるとそれを記憶するとともに、
単位磁場減少信号Pmが加えられると、そのときに記憶し
ている周波数データDBを出力レジスタ32bに出力するも
のである。
出力レジスタ32bは、増加方向レジスタ32aから出力され
る周波数データDFあるいは減少方向レジスタ32cから出
力される周波数データDBを、同時に1つのみ記憶するも
のであり、その記憶している周波数データDFまたは周波
数データDBを、そのときの基準周波数データDとしてデ
ジタル/アナログ変換器28に出力する。
ここで、増加方向レジスタ32aあるいは減少方向レジス
タ32cからは、同時に周波数データDF,DBが出力されるこ
とがないため、出力レジスタ32bには、最新の周波数デ
ータDF,DBのいずれか一方が記憶される。
したがって、磁場Bが単位磁場だけ増加して単位磁場増
加信号Ppが出力されると、そのときに増加方向レジスタ
32aに記憶されている周波数データDFが出力レジスタ32b
に記憶されて、その周波数データDFが基準周波数データ
Dとして出力される。
また、磁場Bが単位磁場だけ減少して単位磁場減少信号
Pmが出力されると、そのときに減少方向レジスタ32cに
記憶されている周波数データDBが出力レジスタ32bに記
憶されて、その周波数データDBが基準周波数データDと
して出力される。
また、単位磁場増加信号Ppまたは単位磁場減少信号Pmが
出力されてから、メモリ読出処理回路31の処理時間を経
過した時点で新しい周波数データDFおよび周波数データ
DBが順次出力されると、それらの周波数データDF,D
Bは、それぞれ増加方向レジスタ32aおよび減少方向レジ
スタ32cにそれぞれ記憶される。
第3図はデータメモリ25の記憶内容を例示している。
データメモリ25のアクセス単位となる1ワードは24ビッ
トからなり、おのおののワードには、その第8ビットか
ら第23ビット長に16ビット長の周波数データDTが配置さ
れ、また、第0ビットは、データ検査のためのパリティ
ビットPrに設定されている。この場合、第1ビットから
第7ビットまではダミービットDMに設定されていて、有
効なデータとしては使用されていない。
そして、第0番地から第N番地には、それぞれビーム入
射時からビーム射出時までの磁場Bの大きさに応じた加
速空胴12に供給する高周波電力の周波数の周波数データ
DTが、単位磁場ごとに記憶されている。また、その周波
数データDTの値は上述した式(III)の関係を満たすも
のであり、ビーム入射時に対応した周波数データDTが第
0番地に記憶され、ビーム出射時に対応した周波数デー
タDTが第N番地に記憶される。
第4図はメモリ読出処理回路31の処理例を示している。
まず、初期設定時で制御回路26よりリセット信号Rが加
えられると(判断101の結果がYES)、カウンタiの値を
0に、周波数データDFを得るためのポインタipの値を0
に、周波数データDBを得るためのポインタimの値を0に
それぞれ初期設定する(処理102)。
そして、データメモリ25の第0番地の1ワードデータを
読み出し、その1ワードデータに記憶されている周波数
データDTを周波数データDFとして出力し(処理103)、
次に、データメモリ25の第0番地の1ワードデータを読
み出し、その1ワードデータに記憶されている周波数デ
ータDTを周波数データDBとして出力する(処理104)。
また、リセット信号Rが入力されていない場合(判断10
1の結果がNO)、単位磁場増加信号Ppまたは単位磁場減
少信号Pmのいずれかが入力されたことを監視する(判断
105,106)。
単位磁場増加信号Ppが入力されて判断105の結果がYESに
なるときには、ポインタipの値をカウンタiに代入し
(処理107)、単位磁場減少信号Pmが入力されて判断106
の結果がYESになるときには、ポインタimの値をカウン
タiに代入する(処理108)。
その状態で、次に、ポインタiが最終アドレス、すなわ
ち、Nに一致するかどうかを調べ(判断109)、判断109
の結果がNOになるときには、ポインタipの値をポインタ
iに1を加えた値に更新する(処理110)。
次に、カウンタiが0以下の値になっているかどうかを
調べ(判断111)、判断111の結果がNOになるときには、
ポインタimの値をポインタiから1を引いた値に更新す
る(処理112)。
そして、ポインタimの値と同一番地の1ワードデータを
データメモリ25より読み出して、その1ワードデータに
記憶されている周波数データDTを周波数データDBとして
出力し(処理113)、次に、ポインタipの値と同一番地
の1ワードデータをデータメモリ25より読み出し、その
1ワードデータに記憶されている周波数データDTを周波
数データDFとして出力する(処理114)。
また、判断109の結果がYESになるときには処理110を行
なわないで判断111に移行し、判断111の結果がYESにな
るときには処理112を行なわないで処理113に移行する。
また、処理103,104,113,114で、データメモリ25から読
み出したデータを処理して周波数データDFまたは周波数
データDBとして出力するとき、詳しくは、次にような処
理を行う。
すなわち、読み出した1ワードデータのパリティチェッ
ク処理を行い、パリティエラー発生を検出した場合に
は、その時点で出力処理を終了して次の処理に進む。ま
た、その場合には、パリティエラー発生を外部の処理装
置などに通知する。
パリティエラーが発生していない場合には、第16ビット
から第24ビットまでの16ビットの周波数データDTを取り
出して、周波数データDFまたは周波数データDBとして出
力する。
このようにして、パリティチェックを行ないがら周波数
データDF,DBを出力しているので、加速空胴12に加えら
れる高周波電力の周波数fの信頼性が向上する。
また、単位磁場増加信号Ppまたは単位磁場減少信号Pmが
入力されると、ポインタipの値は、その状態から磁場B
の大きさが単位磁場だけ増大したときの磁場Bに対応し
た周波数データDTの番地に、また、ポインタimの値は、
その状態から磁場Bの大きさが単位磁場だけ減少したと
きの磁場Bに対応した周波数データDTが番地にそれぞれ
更新される。
そして、おのおののポインタip,imの値に対応した周波
数データDF,DB、すなわち、次に単位磁場増加信号Ppま
たは単位磁場減少信号Pmが入力されたときに出力すべき
周波数データDが、デジタル出力回路32に出力される。
このようにして、メモリ読出処理回路31は、周波数デー
タDF,DBを常に1ステップ先読みしてデジタル出力回路3
2に出力している。
また、ポインタipの値がNよりも大きくならないよう
に、かつ、ポインタimの値が0よりも小さいくならない
ように制御していて、データメモリ25からのデータ読出
処理を適切に行えるようにしている。
以上の構成で、入射機器10よりビームが入射される前の
タイミングで制御回路26よりリセット信号Rが出力さ
れ、それにより、メモリ読出処理回路31は、ビーム入射
時に対応した周波数データDF,DBをデジタル出力回路32
に出力し、その周波数データDF,DBは、デジタル出力回
路32に記憶される。
そして、制御回路26は、一定の割合で偏向磁場電源13か
ら偏向電磁石2〜9,14に印加するコイル電流IBを上昇し
て、荷電粒子(重粒子)の速度に応じて磁場Bを増加し
ていく。
この磁場Bが単位磁場だけ大きくなって、第5図(a)
に示すように、積分器23より単位磁場増加信号Ppが出力
されると、デジタル出力回路32は、そのときに記憶して
いる周波数データDFを基準周波数データDとしてデジタ
ル/アナログ変換器28に出力し(同図(f)参照)、そ
れにより、ビーム入射時の周波数基準値frefが高周波発
生装置17に出力され(同図(g)参照)、加速空胴12に
供給される高周波電力の周波数がビーム入射時の値に制
御される。
また、このようにして単位磁場増加信号Ppが出力される
と、メモリ読出処理回路31は、上述の処理を行なってポ
インタimを更新し、その更新したポインタimの値に基づ
いてデータメモリ25から1ワードデータを読み出し(第
3図(c)参照)、その1ワードデータのパリティチェ
ックを行ない(同図(d)参照)、周波数データDTを取
り出して周波数データDBとしてデジタル出力回路32に出
力する(同図(e)参照)。
また、メモリ読出処理回路31は上述の処理によってポイ
ンタipを更新し、その更新したポインタipの値に基づい
てデータメモリ25から1ワードデータを読み出し、その
1ワードデータのパリティチェックを行ない、周波数デ
ータDTを取り出して周波数データDFとしてデジタル出力
回路32に出力する。
したがって、デジタル出力回路32には、次に単位磁場増
加信号Ppあるいは単位磁場減少信号Pmが出力されるまで
の間に、次に単位磁場増加信号Ppが出力されたときに出
力すべき周波数データDF、および、次に単位磁場減少信
号Pmが出力されたときに出力すべき周波数データDBが記
憶される。
それにより、単位磁場増加信号Ppあるいは単位磁場減少
信号Pmに出力されると、その直後に、周波数データDF
るいは周波数データDBがデジタル出力回路32より出力さ
れるので、磁場Bの変動に対する加速空胴12に印加す高
周波電力の周波数の追従性が格段に向上する。
また、これ以降、単位磁場増加信号Ppあるいは単位磁場
減少信号Pmが出力されるたびに、メモリ読出処理回路31
によりデータメモリ25から周波数データDF,DBが先読み
されてデジタル出力回路32に記憶され、それによって、
デジタル出力回路32の記憶内容が更新される。
そして、磁場Bの大きさがビーム出射時のレベルなるま
でのこの処理が継続して行なわれ、ビーム入射時からビ
ーム出射時まで、加速空胴12に供給される高周波電力の
周波数fが磁場Bの変動に応じて変化し、それによっ
て、荷電粒子を適切に加速することができる。
このようにして、本実施例では、磁場Bの変動に対する
加速空胴12に印加する高周波電力の周波数の追従性が非
常に良好なものとなるので、真空ダクト1を運動する荷
電粒子の軌道の変化を大幅に抑制することができるの
で、真空ダクト1の径を細くすることが可能となる。
ところで、前述したように、磁場Bはビーム入射時から
ビーム出射時まで直線的に増加させればよいが、偏向磁
場電源13の構成上の制約から、コイル電流IBにリップル
成分が乗り、そのリップル成分によって磁場Bが上下に
変動しているのである。
したがって、リップル成分による磁場Bの減少方向への
変化分がごく小さければ、加速空胴12に供給する高周波
電力の周波数fを単調的に増加しても、それに基づく誤
差がごくわずかとなり、実用上は問題がない。
そこで、積分器23からの単位磁場減少信号Pmが出力され
たときには、加速空胴12に供給する高周波電力の周波数
fを低下させずに保持するようにしたシンクロトロン加
速器の制御装置が実用されており、本発明は、かかるシ
ンクロトロン加速器の制御装置にも同様にして適用でき
る。
第6図は、このような本発明の他の実施例にかかる制御
装置において、メモリ読出処理回路31が実行する処理例
を示している。なお、その場合、デジタル出力回路32
は、周波数データDFのみを記憶して出力する構成となる
(図示略)。
まず、制御回路26よりリセット信号Rが入力されると
(判断201の結果がYES)、データメモリ25をアクセスす
るためのポインタi、および、単調減少信号Pmの連続数
を記憶するためのカウンタi1を0にクリアし(処理20
2)、周波数データDFの初期値を出力する(処理203)。
制御回路26よりリセット信号Rが入力されないときには
(判断201の結果がNO)、単位磁場増加信号Ppまたは単
位磁場減少信号Pmが入力されることを監視している(判
断204,205)。
単位磁場増加信号Ppが入力されると(判断204の結果がY
ES)、そのときのカウンタi1が0以下になっているかど
うかを調べる(判断206)。
判断206の結果がYESになるときには、単位磁場減少信号
Pmを入力したあとに、単位磁場減少信号Pmの連続数だけ
単位磁場増加信号Ppが出力されて、磁場Bの大きさが減
少前のレベルにまで戻るまで待つために、カウンタiを
デクリメントして(処理207)、次に単位磁場減少信号P
mまたは単位磁場増加信号Ppが出力されるのを待機す
る。
また、判断206の結果がNOになるときには、磁場Bが減
少してから、減少前のレベルまで回復した状態なので、
ポインタiの値がNに一致しているかどうかを調べ(判
断208)、判断208の結果がNOになるときには、ポインタ
iをインクリメントし(処理209)、ポインタiの値と
同一番地の1ワードデータをデータメモリ25より読み出
して、その1ワードデータに記憶されている周波数デー
タDTを周波数データDFとして出力する(処理210)。
したがって、第7図(a)〜(c)に示すように、磁場
Bが減少すると、磁場Bが増加傾向に戻ってから、その
減少分に対応して出力された単位磁場減少信号Pmの数と
同じ数だけ単位磁場増加信号Ppが出力されるまで、減少
前の周波数基準値frefが保持される。
これにより、磁場Bの増加方向への変動に追従して、加
速空胴12に供給される高周波電力の周波数fが制御され
る。
従来装置では、磁場Bが増加方向に変動するとすぐに周
波数fを上昇させていたので、第7図(a)に一点鎖線
で示すように、周波数基準値frefが変化し、それによ
り、磁場Bに対する周波数fの追従性が悪いという不都
合を生じていたが、かかる不都合は本実施例で解消され
る。
ところで、上述した実施例では、シンクロトロン加速器
において加速空胴に供給する高周波電力の周波数を制御
する制御装置に、本発明を適用しているが、それ以外の
値を制御する制御装置にも同様にして本発明を適用する
ことができる。
すなわち、加速空胴には、共鳴周波数を変化するための
フェライトコアと、このフェライトコアの磁束を変化す
るバイアス巻線が設けられているが、このバイアス巻線
の電流も、荷電粒子のエネルギーに依存するために、磁
場Bに応じて変化させている。そこで、本発明は、かか
るバイアス巻線の電流を制御する制御装置にも、同様に
して適用できる。
また、加速空胴に供給する高周波電力の出力電圧を、荷
電粒子のエネルギーすなわち磁場Bの大きさに応じて制
御する場合があり、したがって、このように出力電圧を
制御する制御装置にも、本発明を適用することができ
る。
また、これらの場合、データメモリの1ワードのビット
数を増やし、周波数データとともに磁場Bに対応して制
御する対象の基準データを記憶しておき、周波数データ
とその基準データを1回のデータメモリアクセスで得ら
れるようにすることができる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、シンクロトロン加速器
の偏向電磁石の磁場の強さが、微小な時間間隔では、単
調増加あるいは単調減少していることに基づき、磁場の
強さに応じた高周波電力の周波数を記憶した周波数メモ
リから周波数設定信号を先読みし、その先読みした周波
数設定信号を、磁場の変化に応じて出力するようにして
いるので、磁場変動に対してほとんど時間遅れがない状
態で周波数基準値を変化でき、その結果、偏向磁場の変
動に対する加速周波数の追従性を格段に向上できるとい
う効果を得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかる制御装置を示したブ
ロック図、第2図はデジタル出力回路の一例を示すブロ
ック図、第3図はデータメモリの記憶内容を例示する概
略図、第4図はメモリ読出処理回路の処理の一例を示す
フローチャート、第5図は第1図の制御装置の動作を説
明するための波形図、第6図は本発明の他の実施例にか
かる制御装置のメモリ読出処理回路の処理例を示すフロ
ーチャート、第7図は第6図の処理を行なった場合の動
作を説明するための波形図、第8図はシンクロトロン加
速器の概略構成を示すモデル図、第9図はシンクロトロ
ン加速器の加速動作を説明するための波形図、第10図は
従来の制御装置を示すブロック図、第11図は従来装置の
動作を説明するための波形図、第12図は従来装置の動作
を説明する他の波形図である。 14……偏向電磁石、21……検出コイル、23……積分器、
25……データメモリ、31……メモリ読出処理回路、32…
…デジタル出力回路、32a……増加方向レジスタ、32b…
…出力レジスタ、32c……減少方向レジスタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンクロトロン加速器の偏向電磁石の磁場
    の強さの増域に応じて印加する高周波電力の周波数を調
    整するシンクロトロン加速器の制御装置において、ビー
    ム入射から出射までの磁場の強さに応じた高周波電力の
    周波数を記憶した周波数メモリと、磁場の強さの変化を
    検出する磁場変化検出手段と、この磁場変化検出手段の
    検出値が増加方向に一定値変化すると単位磁場増加信号
    を出力するとともに磁場変化検出手段の検出値が減少方
    向に一定値変化すると単位磁場減少信号を出力する磁場
    単位変化検出手段と、この磁場単位変化検出手段から単
    位磁場増加信号が加えられると記憶している周波数設定
    信号を出力する増加方向レジスタと、前記磁場単位変化
    検出手段から単位磁場減少信号が加えられると記憶して
    いる周波数信号を出力する減少方向レジスタと、前記磁
    場単位変化検出手段から磁場単位増加信号または磁場単
    位減少信号が出力されると次に磁場単位増加信号が出力
    されたときの磁場強さに応じた周波数信号を前記周波数
    メモリから読み出して前記増加方向レジスタに記憶する
    とともに次に磁場単位減少信号が出力されたときの磁場
    強さに応じた周波数信号を前記周波数メモリから読み出
    して前記減少方向レジスタに記憶する周波数メモリ読み
    出し制御手段を備えたことを特徴とするシンクロトロン
    加速器の制御装置。
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