JPH07105647B2 - 強磁性薄膜フィルタ - Google Patents

強磁性薄膜フィルタ

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JPH07105647B2
JPH07105647B2 JP61077697A JP7769786A JPH07105647B2 JP H07105647 B2 JPH07105647 B2 JP H07105647B2 JP 61077697 A JP61077697 A JP 61077697A JP 7769786 A JP7769786 A JP 7769786A JP H07105647 B2 JPH07105647 B2 JP H07105647B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、YIG等の強磁性薄膜素子を用いた強磁性薄膜
フィルタに関する。
〔発明の概要〕
本発明は強磁性薄膜フィルタに関し、非磁性基板の両主
面上に互いに対向するように対をなす強磁性薄膜素子を
形成し、この対をなす強磁性薄膜素子にその膜面に垂直
な磁界を与え、この対をなす強磁性薄膜素子に入力及び
出力線路を結合させるようにしたことにより、強磁性薄
膜の体積、特にその厚さを実効的に増大させて、挿入損
失改善及び3dB帯域幅の拡張を図るようにしたものであ
る。
〔従来の技術〕
従来のYIG等の強磁性薄膜を用いたフィルタ(例えば、
特開昭59−103403号公報)では、その強磁性薄膜に、永
久磁石や電磁石を用いてバイアス磁界を与える必要があ
る。このための磁気装置は、特願昭59−44244号、特願
昭59−180941号等に記載されている。
以下に、第5図及び第6図(第5図のVI−VI線上の断面
図)を参照して、従来の強磁性共鳴装置について説明す
る。これは強磁性薄膜素子としてYIG薄膜を用いた2段
フィルタである。(1)は誘電体基板としての石英基板
で、その裏面には接地導電層(2)が全面に亘り被着形
成されている。この石英基板(1)の一方の主面上の両
側付近に、互いに平行で、互いに逆向きの第1及び第2
の方向に延在する入力及び出力側マイクロストリップラ
イン(3)、(4)が被着形成され、その互いに反対向
きの各一端は、誘電体基板(1)及びGGG板(7)の接
合の後、延長されて接地導電層(2)に接続(短絡)さ
れる。(3a)、(4a)はこれらマイクロストリップライ
ン(3)、(4)の各短絡端部である。
(7)は非磁性板としてのGGG(ガドリウム・ガリウム
・ガーネット)板(例えば、400μm)で、その両方の
主面上に液相エピタキシャル成長法によりYIG薄膜が形
成され、その一方の主面上のYIG薄膜がフォトリソグラ
フィ法を用いてエッチングされ、これにより、例えば、
径が1.5〜3mm、厚さが30〜50μmの円板状のYIG薄膜
(5)、(6)がGGG板(7)上の一方の主面上に被着
形成される。尚、この場合、GGG板(7)の他方の主面
上に被着形成されたYIG薄膜は、全面除去される。そし
て、この他方の主面上に、その両端でYIG薄膜(5)、
(6)と対向する如く、連結用マイクロストリップライ
ン(8)が被着形成され、その両端は、誘電体基板
(1)及びGGG板(7)の接合の後、延長されて接地導
電層(2)に接続(短絡)される。(8a)、(8b)は、
この連結用マイクロストリップライン(8)の両短絡端
部である。
そして、このYIG薄膜(5)、(6)の被着形成されたG
GG板(7)の各々のYIG薄膜(5)、(6)が、石英基
板(1)に被着形成された入力及び出力側マイクロスト
リップライン(3)、(4)の上の短絡端部(3a)、
(4a)付近に密着するように、石英基板(1)及びGGG
板(7)が貼り合わされる。
そして、第5図及び第6図に示すデバイスが、磁気装置
のギャップ内に配され、YIG薄膜(5)、(6)に、そ
のフェリ磁性共鳴のために、その膜面に垂直で一様な固
定(又は可変)バイアス直流磁界が与えられて、フィル
タ装置が得られる。
第7図に、かかるフィルタの挿入損失及び反射損失の周
波数特性曲線を1L、RLとして夫々示す。これは計算によ
り求めたものである。このフィルタは、帯域通過中心周
波数が1.575GHzの帯域通過フィルタである。この場合、
内部Q Qu(後述)は略400、外部Q Qe(後述)は略1
00である。このフィルタの最小挿入損失は2dB、最大反
射損失は19.5dBである。又、3dB帯域幅は25MHzである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、かかる強磁性共鳴装置としてのフィルタの特
性を決定する因子としては、強磁性薄膜(5)、(6)
の内部Q(これをQuとする)及び入力、出力側マイクロ
ストリップライン(3)、(4)又は連結用マイクロス
トリップライン(8)を介して接続された負荷までを含
めた外部Q(これをQeとする)が有る。そして、これら
内部及び外部Q Qu、Qeによって、フィルタの挿入損
失、反射損失及び3dB帯域幅が決定される。そして、内
部Q Quは、強磁性薄膜(5)、(6)に対するGaその
他の不純物の混入及びその液相エピタキシャル成長時の
育成条件により制御されるが、外部Q Qeは強磁性薄膜
(5)、(6)とマイクロストリップライン(3)、
(4)及び(8)との位置関係等のデバイス構造によっ
て決定される。
この外部Q Qeを決定する構造要素の一つとして、使用
する強磁性薄膜(薄膜磁気共振子)の体積(その径及び
厚さによって決まる)が有る。即ち、フィルタの外部Q
Qeは、強磁性薄膜の体積に反比例する。
しかるに、この強磁性薄膜の膜厚の増加は、次のような
理由で、自ずから限界がある。即ち、GGG板(7)とYIG
薄膜(5)、(6)との間の格子の不整合を完全に除去
することが困難なことから、膜厚をあまり大きくする
と、YIG薄膜育成過程での破損又はそのフォトリソグラ
フィによるエッチング工程での破損が生じてしまう。
斯かる点に鑑み、本発明は、強磁性薄膜の体積、特にそ
の厚さを、強磁性薄膜の破損を伴うことなく、実効的に
増大させて、挿入損失及び3dB帯域幅の拡張を図ること
のできる強磁性共鳴装置を提案しようとするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明による強磁性薄膜フィルタは、非磁性基板(7)
と、その非磁性基板(7)の両主面上に互いに平行に対
向するように形成された第1及び第2の組の強磁性薄膜
(5a)、(5b);(6a)、(6b)と、その第1及び第2
の組の強磁性薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)にそ
れぞれ各別に結合する如く、一方の面上に接地導電層
(2)が形成された誘電体基板(1)の他方の面上に形
成された入力及び出力線路(3)、(4)と、第1及び
第2の組の強磁性薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)
に結合する如く配された連結用線路(8)と、第1及び
第2の組の強磁性薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)
に対し、その各膜面に垂直な方向の磁界を与える磁気装
置(16)とを有するものである。
〔作用〕
かかる本発明によれば、非磁性基板(7)の両主面上に
互いに平行に対向するように、第1及び第2の組の強磁
性薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)が形成されてい
るので、強磁性薄膜の厚さが実効的に厚くなる。
〔実施例〕
以下に、第1図、第2図(第1図のII−II線上の断面
図)及び第3図を参照して、実施例の強磁性共鳴装置と
しての2段フィルタについて説明する。先ず、第1図及
び第2図を参照して、デバイスについて説明する。
(1)は誘電体基板としての石英基板で、その裏面には
接地導電層(2)が全面に亘り被着形成されている。こ
の石英基板(1)の一方の主面上の両側付近に、互いに
平行で、互いに逆向きの第1及び第2の方向に延在する
入力及び出力側マイクロストリップライン(3)、
(4)が被着形成され、その互いに反対向きの各一端
は、誘電体基板(1)、GGG板(7)及び誘電体板
(9)の接合の後、延長されて接地導電層(2)に接続
(短絡)される。(3a)、(4a)はこれらマイクロスト
リップライン(3)、(4)の各短絡端部である。
(7)は非磁性板としてのGGG(ガドリウム・ガリウム
・ガーネット)板(例えば、400μm)で、その両方の
主面上に液相エピタキシャル成長法によりYIG薄膜が形
成され、その両主面上のYIG薄膜が各主面毎にフォトリ
ソグラフィ法を用いてエッチングによりパターニングさ
れ、これにより、例えば、径が1.5〜3mm、厚さが30〜50
μmの円板状のYIG薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6
b)が夫々対向してその各中心が一致する如く、GGG板
(7)上の両主面上に夫々被着形成される。
そして、他の誘電体板としての石英板(9)を設け、そ
の一方の主面上に、連結用マイクロストリップライン
(8)が被着形成され、その両端は、誘電体基板
(1)、GGG板(7)及び誘電体板(9)の接合の後、
延長されて接地導電層(2)に接続(短絡)される。
(8a)、(8b)は、この連結用マイクロストリップライ
ン(8)の両短絡端部である。
そして、このYIG薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)
の被着形成されたGGG板(7)の各々のYIG薄膜(5a)、
(6a)が、石英基板(1)に被着形成された入力及び出
力側マイクロストリップライン(3)、(4)の上の短
絡端部(3a)、(4a)付近に密着するように、石英基板
(1)及びGGG板(7)が貼り合わされる。又、連結用
マイクロストリップライン(8)の被着形成された誘電
体板(9)の連結用マイクロストリップライン(8)の
形成されていない側の面(形成されている側の面も可)
を、YIG薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)と対向
し、且つ入力及び出力側マイクロストリップライン
(3)、(4)と交叉する如く、GGG板(7)と貼り合
わせる。
そして、第1図及び第2図に示すデバイス〔これを(1
0)とする〕が、第3図に示す磁気装置(16)のギャッ
プG内に配され、YIG薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6
b)に、そのフェリ磁性共鳴のために、その膜面に垂直
で一様な固定又は可変バイアス直流磁界を与えられて、
フィルタ装置が得られる。
この磁気装置(16)は、磁気ヨーク(14)内に互いに対
向する如くポールピース(12)、(13)が設けられ、夫
々にコイル(14)、(15)が巻装されて構成される。こ
のコイル(14)、(15)は、直列又は並列に接続され、
これに、ポールピース(12)、(13)が互いに逆極性に
着磁される如く直流電流が流される。この直流電流は固
定(又は可変)である。
この磁気装置は、電磁石の代わりに永久磁石を用いたも
の、又は電磁石及び永久磁石を併用したものも可能であ
る。
この場合、YIG薄膜(5a)、(5b);(6a)、(6b)の
夫々の厚さ、即ち体積は実質的に従来の2倍と成る。
第4図に、かかるフィルタの挿入損失及び反射損失の周
波数特性曲線を1L、RLとして夫々示す。これは計算によ
り求めたものである。このフィルタは、帯域通過中心周
波数が1.575GHzの帯域通過フィルタである。この場合、
内部Q Quは略400、外部Q Qeは略60である。このフ
ィルタの最小挿入損失は1.2dB、最大反射損失は23.9dB
である。又、3dB帯域幅は36MHzである。
かくして、かかる強磁性共鳴装置としてのフィルタは、
その挿入損失及び3dB帯域幅の拡張が図られる。
尚、誘電体基板(1)及び誘電板(9)を入れ替えても
良い。
又、フィルタの段数は任意であって、例えば1段のフィ
ルタの場合は、YIG薄膜(6a)、(6b)及び出力側マイ
クロストリップライン(4)を省略すると共に、連結用
マイクロストリップライン(8)を出力側マイクロスト
リップラインとすれば良い。
〔発明の効果〕
上述せる本発明によれば、非磁性基板と、その非磁性基
板の両主面上に互いに平行に対向するように形成された
第1及び第2の組の強磁性薄膜と、その第1及び第2の
組の強磁性薄膜にそれぞれ各別に結合する如く、一方の
面上に接地導電層が形成された誘電体基板の他方の面上
に形成された入力及び出力線路と、第1及び第2の組の
強磁性薄膜に結合する如く配された連結用線路と、第1
及び第2の組の強磁性薄膜に対し、その各膜面に垂直な
方向の磁界を与える磁気装置とを有するので、強磁性薄
膜の体積、特にその厚さを、強磁性薄膜の破損を伴うこ
となく、実効的に増大させて、挿入損失及び3dB帯域幅
の拡張を図ることのできる強磁性薄膜フィルタを得るこ
とができる。又、第1及び第2の組の強磁性薄膜は、非
磁性基板の両主面上に互いに平行に対向するように形成
されているので、第1及び第2の組の強磁性薄膜を設け
たにも拘らず、強磁性薄膜フィルタの構成がさほど複雑
とはならず、従って、その製造工程もさほど複雑とはな
らない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は夫々一実施例の平面図及び断面図、
第3図は磁気装置の断面図、第4図は一実施例の特性曲
線図、第5図及び第6図は夫々従来例の平面図及び断面
図、第7図は従来例の特性曲線図である。 (1)は誘電体基板、(2)は接地導電層、(3)は入
力側マイクロストリップライン、(4)は出力側マイク
ロストリップライン、(5a)、(5b);(6a)、(6b)
は夫々対をなすYIG薄膜、(7)はGGG板、(8)は連結
用マイクロストリップライン、(9)は誘電体板であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板と、 該非磁性基板の両主面上に互いに平行に対向するように
    形成された第1及び第2の組の強磁性薄膜と、 該第1及び第2の組の強磁性薄膜にそれぞれ各別に結合
    する如く、一方の面上に接地導電層が形成された誘電体
    基板の他方の面上に形成された入力及び出力線路と、 上記第1及び第2の組の強磁性薄膜に結合する如く配さ
    れた連結用線路と、 上記第1及び第2の組の強磁性薄膜に対し、その各膜面
    に垂直な方向の磁界を与える磁気装置とを有することを
    特徴とする強磁性薄膜フィルタ。
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