JPH07106454B2 - 溶接線倣い制御方法 - Google Patents

溶接線倣い制御方法

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JPH07106454B2
JPH07106454B2 JP15108189A JP15108189A JPH07106454B2 JP H07106454 B2 JPH07106454 B2 JP H07106454B2 JP 15108189 A JP15108189 A JP 15108189A JP 15108189 A JP15108189 A JP 15108189A JP H07106454 B2 JPH07106454 B2 JP H07106454B2
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weaving
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は溶接線倣い制御方法に関するもので、特に溶
接ロボットにウィービング溶接を行わせるに際しての溶
接線倣い制御方法に関する。
(従来の技術とその課題) 溶接ロボットの重要な機能のひとつにウィービング溶接
がある。このウィービング溶接は、周知のように、溶接
トーチを溶接線に対してほぼ直角方向に揺動させつつ、
溶接線に沿って移動せしめる溶接方法である。
ところで、溶接の対象となるワーク(この明細書では
「被溶接体」と呼び、相互に溶接すべき2つの被溶接体
を「第1」と「第2」とによってそれぞれ表現する。)
は、切断精度,曲げ精度,および材料の曲りや歪による
組立精度の各々のバラツキとその集積誤差により、第1
と第2の被溶接体の間の突き合わせ間隔や開先幅など
(この明細書ではこれらを総称して、被溶接体の「相互
間隔」と称する。)が、溶接線方向において不均一とな
ることが多い。したがって、上記のように相互間隔が不
均一であるにもかかわかず、溶接トーチの揺動幅、すな
わちウィービング幅を一定に保ちながらウィービング溶
接を行うと、場所によって溶接の過不足が生じて溶接品
質が著しく低下する。
そこでこの問題を解決するために、ウィービング溶接に
際しては、相互間隔の変化に応じて自動的に応答し、常
に良好な溶接を行うことができる溶接線倣い制御方法
(例えば、特開昭62−254979号等)が従来により提案さ
れている。
これらの提案例によれば、ウィービング溶接を行いなが
ら、溶接電圧や溶接電流を同時に計測し、溶接電圧等の
変化に基づいてウィービング端点を検出している。例え
ば、溶接トーチのアークを定電圧制御したとすると、溶
接中に溶接トーチに流れる電流、すなわち溶接電流は、
溶接トーチの先端部と開先面との間隔が広がるにしたが
って減少し、逆にその間隔が狭まるにしたがって増大す
る。そこで、溶接電流を連続的に計測しながら、その電
流が急激に変化した位置を求め、その位置をウィービン
グ端点と判断している。
しかしながら、上記提案例では、以下に説明するよう
に、開先幅の変化に対しても常に一定の溶着高さが確保
されるような溶接(以下「溶着高さ一定制御」という)
を良好に行うことができないという問題点がある。一般
的に、単位時間当りの溶接ワイヤの溶融量は溶接ワイヤ
の送り速度に比例することが知られている。すなわち、
通常の消耗電極式ガスシールド溶接のように、定電圧特
性の電源を用いる場合、溶接ワイヤの送り速度を大きく
すると、一定のアーク電圧を維持する為に単位時間当り
の溶接ワイヤの溶融量が大きくなり、その結果溶接電流
が増大する。逆に、溶接ワイヤの送り速度を小さくする
と、一定のアーク電圧を維持する為に単位時間当りの溶
接ワイヤの溶融量が少なくなり、その結果溶接電流が減
少する。
したがって、溶着高さ一定制御のためには、2つの方法
が考えられる。第1の方法とは、溶接進行速度を一定に
保ちながら開先幅に応じて溶接ワイヤの送り速度を変化
させる方法である。この方法により溶着高さ一定制御を
行う場合には、溶接ワイヤの送り速度の変化にともなっ
て溶接電流が大きく変化し、溶込み不良等の欠陥が生じ
やすい。これに対して、第2の方法は、溶接ワイヤの送
り速度を一定に保持(単位時間当りの溶融量を一定にす
る)しながら開先幅に応じて溶接進行速度を変化させる
方法である。ここで、第2の方法を実施するにあたって
は、速度制御を行う関係上、少なくとも溶接トーチの現
在位置に対する次のウィービング端点の位置が既知であ
ることが必要である。しかしながら、上記提案例では、
ウィービング動作を行いながら、次のウィービング端点
を検出するため、第2の方法により溶着高さ一定制御を
行うことが不可能である。
(発明の目的) この発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、被溶
接体の間の相互間隔が溶接線方向に沿って不均一な場合
であっても、過不足のないウィービング溶接を行い、し
かも溶接ワイヤの送り速度を一定に保持しながら溶着高
さ一定制御を良好に行うことができる溶接線倣い制御方
法を提供することである。
(目的を達成するための手段) この発明は溶接に先立って与えられるティーチングデー
タに基づいて第1と第2の被溶接体を溶接線に沿ってウ
ィービング溶接するための溶接線倣い制御方法であっ
て、上記目的を達成するため、ウィービング端点近傍位
置における溶接電流および/または溶接電圧を基準値と
して求め、さらに第n番目(n≧2)のウィービング端
点付近における溶接電流および/または溶接電圧をそれ
ぞれ実測した後、その実測値と前記基準値との差に基づ
いて第(n−1)番目のウィービング端点から第n番目
のウィービング端点までのウィービング幅を補正し、さ
らにその補正されたウィービング幅に基づき第(n+
1)番目のウィービング端点位置を求めて前記第n番目
のウィービング端点から前記(n+1)番目のウィービ
ング端点までのウィービング溶接を行っている。
(実施例) 第1図は本発明の背景となる溶接ロボットとして採用し
た(X,Y,Z)直角座標系溶接ロボットROの全体概要図で
ある。
この溶接ロボットRO(詳細は図示せず)の端末に構成し
た垂直軸1には、該軸1まわり(矢印α方向)に旋回可
能に、第1腕2を支承してある。また、この第1腕2の
先端には、斜軸3aまわり(矢印β方向)に旋回可能に支
承した第2腕3を設けてある。この第2腕3の先端には
エンドエフェクタとしての溶接トーチ4(この実施例で
はMIG溶接トーチ)を取付けている。
そして軸1、軸3aおよびトーチ4の中心軸線は一点Pに
おいて交差するように構成してある。さらにトーチ4
は、その溶接作動点が点Pと一致しうるように設定して
ある。この様な構成において、矢印αおよびβ方向への
回転角を制御することにより、トーチ4の垂直軸1に対
する姿勢角θおよび旋回角ψ(いわゆるオイラー角)を
点Pを固定して制御可能となっている。
装置5は溶接電源装置である。この装置5は、トーチ4
の消耗電極(溶接ワイヤ)4aを巻き取ったスプール6を
具備し、詳細は図示しないが送りローラを回転して電極
4aをくり出し可能であり、さらに電極4aとワークWK間に
溶接用電源5aを接続しうるように構成してある。溶接用
電源5aには通電状態検出器(電流センサ)5eが直列に接
続されている。装置5はまた、検出用電源5bを備えてい
る。この検出用電源5bは例えば、電圧約100ないし2000
V、電流は小電流に制限されたものを使用する。検出用
電源5bには通電状態検出器(電流センサ)5cが直列に接
続されており、これらと電5a,電流センサ5eとは、切換
手段5dにより切り換え可能としてある。
この実施例全体の制御装置としての公知のコンピュータ
7は、CPUおよびメモリを含んでおり、このコンピュー
タ7のバスラインBには、電流センサ5c,5eおよび切換
手段5dが接続されている。
バスラインBにはさらに、ロボットROのX軸のサーボ系
SXが接続してあり、このサーボ系SXはX軸の動力MX、並
びにその位置情報を出力するエンコーダEXを含んでい
る。同様にして、バスラインBには、同様に構成したY
軸のサーボ系SY、Z軸のサーボ系SZ、α軸のサーボ系S
αおよびβ軸のサーボ系Sβを接続してある。
また、遠隔操作盤8がバスラインBに接続されている。
この操作盤8は、「0」〜「9」の数字入力キーの他、
予め割当てられた種々の情報を入力するためのキー群な
らびに、対話型式にてティーチング作業を行なえるよう
に逐次必要なメッセージおよびキー操作に応じた情報を
表示するためのディスプレー8aを具備して構成されてい
る。
後述するティーチングのための所定の手順は、コンピュ
ータ7のメモリ内に予めプログラムされており、コンピ
ュータ7はこのプログラムとオペレータのキー操作とに
基づいて、ディスプレー8aを表示制御する。なお、キー
数を変えることなく容易に機能の追加や削除ができるよ
うに、ソフトラベル選択キーを用いており、かつこのソ
フトラベル選択キーは、「0」〜「9」の数字入力キー
と兼用される。どちらのキーとして使うかは、上記予め
プログラムされた所定の処理手順に従ってコンピュータ
7が判定して決め、オペレータに対してディスプレー8a
上にて明確に示すように構成されている。すなわち例え
ば、上記所定の処理手順がソフトラベル選択手順のとこ
ろに来て、ディスプレー8a上にソフトキーラベルが表示
されているときには、ソフトラベル選択キーとして用
い、ディスプレー8a上にソフトキーラベルで無くカーソ
ルが例えばブリンクしていれば、数字入力キーとして用
いるようにすることができる。
オペレータによりティーチングされたデータは、ユーザ
プログラムとしてコンピュータ7のメモリ内に格納さ
れ、溶接実行時には、コンピュータ7は、このユーザプ
ログラムに従って溶接ロボットを制御する。
一方、この実施例におけるワークWKは、第1図に示すよ
うに、第1と第2の被溶接体としての2枚の水平板材W
1,W2のそれぞれに開先B1,B2をそれぞれ設けたものであ
り、この水平板材W1,W2を突き合わせて溶接すると考え
る。ただし、同図および第2図に示すように、突き合わ
せの間隔が何らかの原因によって不均一となっており、
図中の下端においては互いに接触しているものの、上方
(遠方)に向かって若干開いてしまっているものとす
る。なお第2図は、第1図のワークWKの開先部分を上か
ら見た状態を示すものである。
次に、この発明の実施例における処理を、この発明の特
徴に関連する部分を中心にして説明する。このうち、最
初の処理はティーチングであって、上記第1図のほか、
ティーチング点などの位置関係を示す第2図と、プログ
ラムのステップを示す第3図とを参照して説明する。テ
ィーチング処理は、以下に説明するように、ディスプレ
ー8a上に表示されるメッセージにしたがってオペレータ
が操作盤8の数字入力キー等を操作することにより進め
られる。
(1) まずこの装置に電源が投入されると、コンピュ
ータ7のメモリ内に予め記憶されているプログラムにし
たがって、ディスプレー8a上に図示を省略する初期画面
が表示される。そして、この画面を見たオペレータは、
「0」〜「9」の数字入力キーを操作して、3種類のモ
ード(マニュアルモードM,テストモードTEおよびオート
モードA)のうちからマニュアルモードMを選択する。
これに対応して、ディスプレー8a上にマニュアルモード
およびオートモード時のトーチ4の移動速度Vm,V0の設
定を促す旨のメッセージおよび直線補間「L」と円補間
「C」のうちいずれを選択するかのメッセージがそれぞ
れ表示される。オペレータはこのメッセージにしたがっ
て「0」〜「9」の数字入力キーを操作して、移動速度
Vmをコンピュータ7のメモリに記憶させるとともに、移
動速度V0および直線補間「L」をそれぞれ設定する。そ
の後、溶接ロボットROの各部の動作に対応したキー群
(以下「オペレートキー群8b」という)を操作して、ト
ーチ4の電極出口端をある定められた導電体の面Gに対
して、lの寸法の位置(第1図における1点鎖線のP0
置)に移動させる。そのうえで「ティーチ」キー8cを操
作すれば、コンピュータ7は点P0の位置情報(X0,Y0,
Z0およびψ)、直線補間「L」および速度V0
各情報をプログラムの最初のステップの内容として取り
込む。なおトーチ4の点P0への移動は、点P0の位置情報
をあらかじめコンピュータ7に記憶させておき、これを
呼び出して自動的に位置制御するようにしてもよい。
(2) 次にディスプレー8a上に表示されているメッセ
ージにしたがって、オペレータは、「0」〜「9」の数
字入力キーを操作して、センシング指令「S」を設定
し、さらにセンサメニュー番号SEM No.として「99」を
選択する。そして「ティーチ」キー8cを操作すれば、点
P0の位置情報、センシング「S」およびSEM No.「99」
がステップNo.2に関するデータとして取り込まれる。
それと共に、コンピュータ7はSEM No.「99」によって
指令を出力して、切換手段5dを切り換え(図示実線)、
電極4aをくり出す。くり出された電極4aの先端が面Gと
電気的に接触すれば、回路が閉じてセンサ5cから検知信
号が出力され、コンピュータ7はこれを受けて電極4aの
くり出しを停止する(この処理をエクステンション合わ
せと称する)。この状態で、トーチ4に対してその溶接
作動点がその電極4aの先端位置となるものである。そし
て切換手段5dは元に戻される。
(3) 次にオペレートキー群8bを操作して、トーチ4
を溶接開始点P4に近い第1のセンシング開始点P1に移動
させる。そしてメニュー番号SEM No.「99」をクリヤ
し、「0」〜「9」の数字入力キーを操作して直線補間
「L」を設定する。そして「ティーチ」キー8cを操作す
れば、点P1の位置情報、直線補間「L」、および速度V0
がステップNo.3に関する情報として取り込まれる。
(4) 次にディスプレー8a上に表示されているメッセ
ージにしたがって、オペレータは、「0」〜「9」の数
字入力キーを操作して、センシング指令「S」を設定
し、さらにSEM No.として「01」を設定する。そして
「ティーチ」キー8cを操作すれば、コンピュータ7はSE
M No.「01」によるセンシングの情報をステップNo.4に
関するデータとして取り込む。このセンシングについて
は後述する。
(5) オペレートキー群8bを操作して、トーチ4を溶
接開始点P3に近い任意の地点P2に位置決めする。次に
「0」〜「9」の数字入力キーの操作により直線補間
「L」を設定する。そして「ティーチ」キー8cを操作す
れば、コンピュータ7は、点P2の位置情報と直線補間
「L」の情報とを、ステップNo.5に関するデータとして
取り込む。
(6) 次にオペレートキー群8bの操作により、トーチ
4を溶接に適した姿勢で、溶接開始点P3に位置決めす
る。そして「0」〜「9」の数字入力キーによって、ア
ークセンシング「AS」、SEM No.「01」、溶接条件「0
1」および補正方式「98」を選択する。このうち、溶接
条件を示す「01」は、ウィービングに適当な条件に対応
して設定された番号であるものとする。またアークセン
シング「AS」および補正方式「98」を設定することによ
って、以後の溶接がアークセンサシングを利用した振幅
可変ウィービングのモードで行なわれることを教示した
ことを意味する。SEM No.「01」は、処理実行時に、前
述第1点目センシング結果による補正量で点P3の位置及
びウィービング第1サイクル目の振幅を修正することを
意味する。そして、これらの操作によって、ステップN
o.6に関するデータが入力されたことになる。
(7) オペレートキー群8bの操作により、トーチ4を
任意の中間地点P4(ダミー点と称呼)に位置決めする。
次いで「0」〜「9」の数字入力キーによりアークセン
シング「AS」、SEM No.「01」、F No.「7」および補正
方式「02」を設定する。このうちF No.「7」はダミー
点の指定であり、補正方式「02」は溶接継手形状として
下向隅肉の指定である。そして「ティーチ」キー8cを操
作すれば、コンピュータ7はダミー点P4の位置情報、ア
ークセンシング「AS」、SEM No.「01」、F No.「7」お
よび補正方式「02」をステップNo.7に関するデータとし
て取り込む。
(8) オペレートキー群8bの操作により、トーチ4を
溶接終了点P5に溶接に適した姿勢で位置決めする。次い
で、「0」〜「9」の数字入力キーにより、アークセン
シング「AS」、および補正方式「98」を選択する。この
うちアークセンシング「AS」および補正方式「98」の設
定の意味については上述した通りである。そして、「テ
ィーチ」キー8cを操作すれば、コンピュータ7は溶接終
了点P5の位置情報、アークセンシング「AS」、補正方式
「98」をステップNo.8に関するデータとして取り込む。
(9) 最後にオペレートキー群8bの操作により、トー
チ4を溶接終了点P5から直線的に移行できる任意の退避
点P6に位置決めする。次いで「0」〜「9」の数字入力
キーにより直線補間「L」を設定した上で「ティーチ」
キー8cを操作すれば、点P6の位置情報および直線補間
「L」がステップNo.9に関するデータとして取り込まれ
る。
以上でティーチングを終了する。次にオペレータが
「0」〜「9」の数字入力キーを操作して、マニュアル
モードMからテストモードTEに切換え、「スタート」キ
ー8dを操作すると、溶接ロボットROは後述する溶接時の
動作と同様の動作を、溶接を行なわずに実行する。オペ
レータはその動作を監視して、ティーチング時のデータ
などに誤りがあれば、修正を施しておく。
上記のようにして、ティーチングおよびそのデータの修
正が完了し、溶接の前準備が完了する。そして、実際に
溶接を行う場合、オペレータはオペレートキー群8bを操
作して、トーチ4を新たに位置決めした後、「0」〜
「9」の数字入力キーを操作して、テストモードTEから
オートモードAに切換え、「スタート」キー8dを操作す
る。これに応じて、コンピュータ7から種々の指令信号
が出力され、溶接ロボットRO本体による溶接が実行され
る。ここで、実際のウィービング溶接動作の説明に先立
って、コンピュータ7の実行する処理および、コンピュ
ータ7からの指令出力に基づく溶接ロボットRO本体の動
作について、第4図のフローチャートを参照しつつ以下
に説明する。
コンピュータ7はまず処理101において、当該ステップ
(第3図の該当ステップ)がセンシング「S」であるか
どうかを判断し、YESのときは処理102、NOのときは処理
103へと処理を進める。処理103では当該ステップがアー
クセンシング「AS」であるかどうかを判断し、YESのと
きは処理104、NOのときは処理105へと処理を進める。処
理105においてはセンシング「S」およびアークセンシ
ング「AS」以外の所が実行されるが、第3図のプログラ
ミング(ティーチング)の内容に従えば、ここでは直線
補間「L」によるトーチ4の移動(ステップNo.1,3,5,
9)が実行される。
処理102では、SEM No.が「99」であるかどうかが判断さ
れる。そしてYESのときは処理106、NOのときは処理107
へと進む。処理106ではエクステンション合わせが実行
され、トーチ4の電極4a突出長さが所定長さlに規制さ
れる。一方、処理107ではセンシングが実行される。す
なわち、まず切換手段5dが電流センサ5cの側に切り換え
られ、次にトーチ4の電極4aの先端とワークWKとの電気
的接触を利用したセンシングが実行される。例えばトー
チ4は第1のセンシング開始点P1から水平方向(第2図
左右方向)に振られ、左側の水平板材W1との接触点(SP
11とする)および右側の水平板材W2との接触点(SP12
する)の位置情報が取り込まれる。そしてコンピュータ
7は、上記取り込んだSP11およびSP12の位置情報に基づ
いて両水平板材W1,W2の相互間隔D12,及びこれらの中点P
1′の位置溶接条件「01」に含まれる情報を演算し、点P
1の位置情報との差ΔP1,及び溶接条件「01」に含まれる
振幅情報との差ΔD12を求める。センシング位置情報ΔP
1,センシング振幅情報ΔD12はそれぞれSEM No.01に関す
るデータとして記憶される。そして処理107に続く処理1
08では、このようにして得たセンシング位置情報ΔP1,
センシング振幅情報ΔD12により、ティーチングデータ
を補正する。すなわちSEM No.01の指定された点P3,P4
位置情報が上記センシング位置情報ΔP1により補正され
るとともに、ウィービング第1サイクル目の振幅情報が
センシング振幅情報ΔD12により補正される。このセン
シング補正は、被溶接体の固体差や、個別の取付け誤差
などの補正に有効である。
処理104における判定がYESのとき処理109、NOのとき処
理110へと進む。処理110では通常のアークセンシングを
実行する。一方、処理109ではこの発明によるアークセ
ンシングを利用した振幅可変ウィービングを実行する。
なお、これについては、後で詳説する。
上記処理105,106,108,109または110が完了すると、処理
111において当該ステップが最終ステップであるか否か
が判定される。そして最終ステップであれば一連の処理
を完了するが、最終ステップでない場合には処理112に
おいてステップを更新し、処理101に戻って上述の処理
を繰り返す。
次に、第3図のティーチングに基づき第4図のフローチ
ャートに従って行なわれる実際のウィービング溶接動作
について順を追って説明する。上記のような処理フロー
に対して第3図のステップデータが適用された場合、ト
ーチ4の先端は第2図中の軌跡F(センシング部分を除
く)を倣って行く。すなわち、トーチ4の先端はまず、
ステップNo.1のデータに応じて点P0(第1図)に位置決
めされ、そこでステップNo.2のデータに基づき上述した
エクステンション合わせが実行される。次にトーチ4の
先端はステップNo.3のデータに応じて第1のセンシング
開始点P1へ直線補間によって移動し、そこでステップN
o.4のデータに基づき上述したセンシングが実行され
る。
次にトーチ4の先端は、ステップNo.5のデータに応じて
点P2へ移動してから、ステップNo.6のデータに応じて点
P3へと直接補間によって移動する。そして点P3からはス
テップNo.6〜No.8のデータに基づき溶接を開始し、水平
板材W1,W2の相互間隔の溶接線方向における変化に追従
して後述するように振幅を変化させつつウィービング溶
接を行なう。点P4はF No.「7」によりダミー点の指定
が行なわれているので、トーチ4はこの点を無視して進
行される。このようにしてトーチ4の先端は、第2図中
において順次振幅を広げつつウィービング溶接を行な
い、点P5においてウィービング溶接を完了すると、ステ
ップNo.9のデータに基づき退避点P6へと直線補間で移動
し、一連の溶接処理を終了する。
次に、上記処理109において行われるアークセンシング
について第5図を参照しつつ詳細に説明する。第5図は
この場合の振幅可変方法を示すフローチャートである。
まず、コンピュータ7からの指令に応じて、溶接開始点
P3から第1のウィービング端点WP1に向けて溶接が実行
される(処理201)。この時、ウィービング溶接は処理1
08において補正されたティーチングデータに基づいて行
なわれる。そして、トーチ4が第1のウィービング端点
WP1に到達したことが確認される(処理202)と、コンピ
ュータ7は第1図の電流センサ5eにより測定された第1
のウィービング端点WP1付近での一定時間内の溶接電流
をサンプリングしてその加算値に相当する積分溶接電流
I1を求め(処理203)、その電流値I1をそのメモリに記
憶する。ここで、溶接電流の積分値を求めるとしたの
は、ウィービング端点WP1で測定される値がノイズ等に
誤差を含んだとしても、その端点WP1付近で実測された
電流値を積分することによりそのノイズの影響を小さく
するためである。
次に、トーチ4の進行方向が逆方向に変えられ、コンピ
ュータ7からの指令に応じて、第1のウィービング端点
WP1から第2のウィービング端点WP2に向けて溶接が実行
される(処理204)。この時のウィービング溶接は、処
理201と同様に、補正されたティーチングデータに基づ
いて行なわれる。そして、トーチ4が第2のウィービン
グ端点WP2に到達したことが確認される(処理205)と、
上記と同様に、コンピュータ7は電流センサ5eにより測
定された第2のウィービング端点WP2付近での溶接電流
を積分して積分溶接電流I2を求め(処理206)、その値I
2をメモリに記憶する。なおここまでの溶接を行うに際
しては、処理108において補正されたデータに基づいて
行われているため、第1および第2のウィービング端点
WP1,WP2におけるトーチ4と水平板材W1,W2との位置関係
は常に第6図(a)に示すようなものとなり、良好な溶
接が得られる。
次に、コンピュータ7がメモリから積分溶接電流I1,I2
の値を読み出し、次式にしたがって基準電流I0を求め
(処理207)、コンピュータ7のメモリに記憶する。
I0=(I1+I2)/2 …(1) ここで、基準電流I0が持つ意味について考えてみる。上
記の説明からわかるように、第1および第2のウィービ
ング端点WP1,WP2では、第6図(a)に示すように、ト
ーチ4と被溶接体W1,W2とが良好な位置関係にあり、そ
の時の積分溶接電流が電流I1,I2であるため、仮に、あ
るウィービング端点付近での積分溶接電流Iが電流I1,I
2の平均値である基準電流I0と同一値であるとすると、
そのときのトーチ4と被溶接体W1,W2とは良好な関係
(第6図(a)にあると言える。また、積分溶接電流I
が基準電流I0よりも小さな値である場合には、このこと
(I<I0)よりトーチ4が被溶接体W1,W2から非常に離
れている(第6図(b))ことがわかる。逆に、基準電
流I0よりも大きな値である場合には、このこと(I>
I0)よりトーチ4が被溶接体W1,W2に非常に接近してい
る(第6図(c))ことがわかる。すなわち、ウィービ
ング端点付近で実測される溶接電流の積分値(積分溶接
電流I)と基準電流I0との大小関係から、トーチ4と被
溶接体W1,W2との位置関係が導きだせる。
したがって、処理208では、ウィービング端点における
トーチ4のずれ量(以下「補正量Δ」という)を次式か
ら求める。
ただし、 dI=(I0−In) In:第nのウィービング端点WPにおける実測溶接電流 n:自然数 ki:定数 なお、本実施例では補正量Δを(2)式で近似したが、
これに限定されるものではない。また種々の実験から、
(2)式の代わりに(2)式の1次近似により補正量Δ
を求めても充分な精度が得られることが検証された。
そして、補正量Δが求められると、処理204におけるウ
ィービング幅に補正量Δが加えられて、次に行う溶接
(第2のウィービング端点WP2から第3のウィービング
端点WP3への溶接)のウィービング幅が補正される。例
えば第7図に示すように、第1のウィービング端点WP1
から第2のウィービング端点WP2への溶接(第7図の実
線)がウィービング幅L12,ピッチpに基づいて実行さ
れ、処理208において補正量Δ(正の値)が求められた
場合、コンピュータ7において次式にしたがってウィー
ビング幅L23が求められる。
L23=L12+Δ さらに、ウィービング幅L23とピッチpに基づいて第3
のウィービング端点WP3の位置が幾何学的に求められ
る。
そして、この位置データにしたがって第2のウィービン
グ端点WP2から第3のウィービング端点WP3への溶接(第
7図の点線)が実行される(処理209)。
そして、トーチ4が第3のウィービング端点WP3に到達
したことが確認される(処理210)と、電流センサ5eに
より測定された第3のウィービング端点WP3付近での溶
接電流を積分して積分溶接電流I3を求める(処理21
1)。そして、上記処理208と同様にして、補正量Δが求
められ(処理212)、処理209におけるウィービング幅に
補正量Δが加えられて、次に行う溶接(第3のウィービ
ング端点WP3から第4のウィービング端点WP4への溶接)
のウィービング幅が補正される。そして、その幅に基づ
いて次のウィービング端点WP4の位置が求められ、次の
ウィービング端点WP4に向けて溶接が実行される(処理2
13)。
以上の処理210ないし213が、トーチ4が最終ウィービン
グ端点WPeに至る(処理214)までの間実行される。な
お、最終ウィービング端点WPeから溶接終了点P5までの
溶接は処理108において補正されたティーチングデータ
に基づいて実行される。
上記のように、この実施例では、溶接トーチ4の現在位
置に対する次のウィービング端点の位置が常に既知であ
る(例えば溶接トーチ4の現在位置が第2のウィービン
グ端点WP2である場合、上記のようにして第3のウィー
ビング端点WP3の位置が求められている)ので、現在位
置から次のウィービング端点までの溶接における溶接ト
ーチ4を移動速度(すなわち溶接進行速度)を適当に制
御することが容易である。したがって、溶接ワイヤの送
り速度を一定に保持しながら(単位時間当りの消耗電極
(溶接ワイヤ)4aの溶融量を一定にする)しながら溶接
進行速度を制御して、溶着高さ一定制御を良好に行うこ
とができる。また、上記のように、すべてのウィービン
グ端点の位置が既知となるため、ウィービング振幅を水
平板材W1,W2の相互間隔の溶接線方向における変化に追
従して正しく変化させることができる。したがって、被
溶接体の間の相互間隔が溶接線方向に沿って不均一な場
合であっても、過不足のないウィービング溶接を行うこ
とができる。
さらに、ウィービング端点付近での一定時間内の溶接電
流をサンプリングしてその加算値に相当する積分溶接電
流I1,I2,I3,…を求め、それらの値に基づいてウィービ
ング端点の位置情報を求めているため、ノズル等による
ウィービング端点の後誤検出が防止され、正確な溶接を
行うことができる。もっとも、ノイズ等の外乱の影響を
考慮しなくてもよい場合には、基準電流Iを求めるため
の溶接電流は必ずしも積分処理されたものを用いる必要
はなく、ウィービング端点でサンプリングされた溶接電
流を直接用いてもよい。
なお、上記実施例では、積分溶接電流I1,I2に基づいて
基準電流I0を求めた(処理207)が、基準電流I0の設定
はこれに限定されない。例えば、積分溶接電流I1を基準
電流I0とすることも可能である。また、基準電流I0を積
分溶接電流I1,I2の単純平均により求めたが、重みづけ
平均等を採用してもよい。また、積分溶接電流I2を基準
電流I0に設定してもよい。
さらに、基準電流をウィービングの左右端で独立に持た
せる事も可能である為、例えばレ形開先など、左右非対
象な継手に対しても適用可能である また、上記実施例では溶接開始点P3から第2のウィービ
ング端点WP2までの溶接を処理108で補正されたティーチ
ングデータに基づいて行う一方、第2のウィービング端
点WP2から溶接終了点P5までの溶接においてはまず補正
量Δを求め(処理208,212)、それに基づいて次のウィ
ービング幅を補正し、さらにその幅に基づいて次のウィ
ービング端点の位置を求めた後溶接を行っている。本発
明においては上記実施例に限定されず、溶接開始点P3
ら第1のウィービング端点WP1までの溶接を前者(処理1
08)により行い、積分溶接電流I1を基準電流I0とする一
方、第1のウィービング端点WP1から溶接終了点P5まで
の溶接を後者により行うようにしてもよい。また、溶接
開始点P3から第m番目のウィービング端点WPm(ただし
m≧3)までの溶接を前者により行う一方、第m番目の
ウィービング端点WPmから溶接終了点P5までの溶接を後
者により行うようにしてもよい。
また、上記実施例では、第1図および第2図に示すよう
に、先に行くに従って相互間隔が均一に広がるような変
化を考えたが、例えば第8図に示すように相互間隔が不
均一に変化するようなワークに対しても、この発明は適
用することができる。また水平板材以外のワークに対し
ても適用可能である。
また、上記実施例では溶接電流に着目して補正量Δを求
めたが、溶接電流の代わりに溶接電圧に基づいで補正量
Δを求めてもよいことは言うまでもない。さらに、溶接
電流および溶接電圧を同時に測定し、これらから補正量
Δを求めてもよい。
また上記実施例では、本発明を1層盛り溶接に適用した
場合について説明したが、多層盛り溶接にも適用するこ
とができる。例えば、1層目のウィービング溶接を上記
のようにして行うとともに、各ウィービング端点の位置
データをコンピュータ7のメモリの記憶し、2層目以降
のウィービング溶接においては、メモリに記憶されてい
るデータに基づいて行うようにしてもよい。この場合に
も上記と同様の効果が得られる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、第n番目(n
≧2)のウィービング端点において次のウィービング端
点、すなわち第(n+1)番目のウィービング端点の位
置を求めることができるため、被溶接体の間の相互間隔
が溶接線方向に沿って不均一な場合であっても、過不足
のないウィービング溶接を行なえ、それによって高品質
の溶接精度を確保することができる。また、第(n+
1)番目のウィービング端点の位置データに基づいて、
第n番目のウィービング端点から第(n+1)番目のウ
ィービング端点への溶接を行うため、溶接速度制御が容
易であり、溶接ワイヤの送り速度を一定に保ちながら溶
着高さ一定制御を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例の背景となる溶接ロボットの
全体図、第2図はこの発明の実施例におけるティーチン
グ点の取り方とトーチの軌跡とを示す図、第3図はこの
発明の実施例で使用されるプログラムのステップ図、第
4図はこの発明の実施例の動作を示すフローチャート、
第5図はこの発明による振幅可変方法のフローチャー
ト、第6図はウィービング端点におけるトーチと開先面
との位置関係の説明図、第7図は溶接トーチの現在位置
に対する次のウィービング端点の位置の算出方法を説明
するための説明図、第8図はこの発明の変化例の説明図
である。 I0……基準電流、 I,I1,I2,I3……積分溶接電流、 L12,L23……ウィービング幅、 W1,W2……水平板材、WL……溶接線、 WP1,WP2,WP3,WP4,WPe……ウィービング端点
フロントページの続き (72)発明者 吉間 一雅 兵庫県宝▲塚▼市新明和町1番1号 新明 和工業株式会社産業機械事業部内 (72)発明者 木内 正人 東京都港区北青山1丁目2番3号 新キャ タピラー三菱株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−224871(JP,A) 特開 昭63−224870(JP,A) 特開 昭62−279085(JP,A) 特開 昭60−118383(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接に先立って与えられるティーチングデ
    ータに基づいて第1と第2の被溶接体を溶接線に沿って
    ウィービング溶接するための溶接線倣い制御方法であっ
    て、 ウィービング端点近傍位置における溶接電流および/ま
    たは溶接電圧を基準値として求める工程と、 第n番目(n≧2)のウィービング端点付近における溶
    接電流および/または溶接電圧をそれぞれ実測した後、
    その実測値と前記基準値との差に基づいて第(n−1)
    番目のウィービング端点から第n番目のウィービング端
    点までのウィービング幅を補正し、さらにその補正され
    たウィービング幅に基づき第(n+1)番目のウィービ
    ング端点位置を求めて前記第n番目のウィービング端点
    から前記(n+1)番目のウィービング端点までのウィ
    ービング溶接を行う工程とを含むことを特徴とする溶接
    線倣い制御方法。
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