JPH07109405A - 液晶封止用セルの製造方法 - Google Patents

液晶封止用セルの製造方法

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JPH07109405A
JPH07109405A JP5258270A JP25827093A JPH07109405A JP H07109405 A JPH07109405 A JP H07109405A JP 5258270 A JP5258270 A JP 5258270A JP 25827093 A JP25827093 A JP 25827093A JP H07109405 A JPH07109405 A JP H07109405A
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清次 伊丹
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Abstract

(57)【要約】 【構成】封止材として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促
進剤、ゴム、カップリング剤、充填剤及び溶剤からなる
樹脂組成物を用い、液晶封止用セルを製造する。該樹脂
組成物中、硬化剤はカルボヒドラジド及び又はアジピン
酸ジヒドラジド、その量はエポキシ基1モル当たりヒド
ラジドの官能基 0.3〜1.5モル、また、硬化促進剤は 3-
フェニル-1,1-ジメチル尿素及び又は 3-p−クロロフェ
ニル-1,1-ジメチル尿素、その量はエポキシ樹脂、硬化
剤、ゴム及びカップリング剤の合計100重量部に対して
0.2〜5重量部である。 【効果】120℃×60分という低温かつ短時間の加熱硬化
条件で、信頼性の高い液晶封止用セルを得ることができ
る。これは、該工程における省エネルギーや低コスト化
に寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年の表示機器の多様
化と厳しい環境で使用できる高い信頼性を要求される液
晶表示装置の封止に適する新規な液晶封止用樹脂組成
物、及び該樹脂組成物を用いた液晶セルの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、パーソナルコンピュ
ーター、音響機器、計測機器、カラーテレビ等を中心に
電子化が急速に進んだ結果、液晶を用いる表示方式が広
く採用されてきた。これは、消費電力が極めて少なく、
駆動力が低く、太陽光の下でも充分鮮明さや明暗差が取
れる等の特長とともに、小型・軽量化が可能となり、低
価格化を達成できるようになったこと、また、カラー化
技術もブラウン管(CRT)をも凌ぐ程になったことな
どが考えられる。このような利点から液晶表示体の応用
分野は、ますます拡大の様相を見せてきている。
【0003】それに伴なって、今日液晶セルメーカーで
は、生産性向上の検討が盛んに行なわれている。その中
で、液晶セル製造工程における硬化温度の低下、及び硬
化時間の短縮が大きな問題となってきている。従来、液
晶封止用樹脂については、一液加熱硬化型エポキシ樹脂
や紫外線硬化性樹脂が用いられている。例えば、特開昭
57-137317号公報及び特開昭59-157330号公報には、一液
加熱硬化型エポキシ樹脂が記載されている。
【0004】しかしながら、現状では、これらの材料は
上記の問題を充分に解決していない。すなわち、一液加
熱硬化型エポキシ樹脂では、通常の 150℃の温度で60分
以上の硬化時間を要し、下限の 130℃の温度で硬化させ
た場合、要求される性能が発現するまでに、2時間以上
の長時間を必要とする。一方、紫外線硬化性樹脂につい
ては、数分のレベルで完全硬化できるものはなく、すべ
てアフターキュアーを必要とする。また、最終硬化した
ものについても、湿潤時の信頼性が低く、一液加熱硬化
型エポキシ樹脂の性能にも及ばない。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記の
問題点を解決するため鋭意検討した結果、一液加熱硬化
型エポキシ樹脂系封止材において、硬化剤として特定な
ヒドラジド系化合物を、また、硬化促進剤として特定な
尿素系化合物を選ぶことが有効であるということを見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、エポキシ樹脂、硬化
剤、硬化促進剤、ゴム、カップリング剤、充填剤及び溶
剤を主成分とする液晶封止用樹脂組成物を封止材に用い
ることにより、低温かつ短時間で加熱硬化させることが
できることを特徴とする液晶封止用セルの製造方法であ
り、また、該樹脂組成物中、該硬化剤がカルボヒドラジ
ド及び又はアジピン酸ジヒドラジドであり、該硬化促進
剤が 3-フェニル-1,1-ジメチル尿素及び又は 3-p−ク
ロロフェニル-1,1-ジメチル尿素であることを特徴とす
るものである。
【0007】まず、本発明の樹脂組成物を具体的に説明
する。本発明に用いるエポキシ樹脂とは、分子中にエポ
キシ基を二個以上有する化合物である。例えば、(1)
ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノール
又はクレゾールとホルムアルデヒドとの付加縮合したノ
ボラック樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン及びレ
ゾルシノールのようなヒドロキシ化合物、ジアミノジ
フェニルメタン、アニリン、キシリレンジアミン等のア
ミン化合物、グリセリン、ペンタエリスリトール等の
多価アルコール、又はフタル酸、ヘキサハイドロフタ
ル酸等のカルボキシ化合物と、エピクロロヒドリン、エ
ピブロモヒドリン等のエピハロヒドリン及びメチルエピ
クロロヒドリン等のメチルエピハロヒドリンとの重縮合
樹脂並びに該重縮合樹脂をハロゲン化した樹脂、(2)
エポキシ化大豆油等のエポキシ化脂肪酸類及びその誘導
体、(3)エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ポリ
イソプレン等のエポキシ化ジエン重合体類、又は、
(4)3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3,
4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカーボネート、ビ
ス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテル等の脂肪族
エポキシ樹脂である。これらは、一種類又は二種類以上
使用してもよい。これらの中でも、特に好適なものとし
ては、上記(1)の群、更にとりわけ〜からなるも
のがよい。
【0008】本発明に用いるエポキシ樹脂の平均分子量
は、通常 300〜1500、好ましくは 400〜1000である。こ
の平均分子量が 300未満では、セルを構成している材料
との密着性が悪く、充分な物理的・化学的安定性は得ら
れず、また特に耐熱性が落ちることになる。また、これ
が 1500 を越えると、予備乾燥後の接着面に粘着力が乏
しいため、予備乾燥後のセル用基材とセル用被着材を積
み重ねた場合に、外的な衝撃、振動等によりずれると
か、封止材を塗布する際の作業性が落ちる等の欠点を有
する。なお、ここでいう平均分子量とは数平均分子量で
あり、用いるエポキシ樹脂が二種類以上の場合は、それ
らの平均した数平均分子量を意味する。
【0009】本発明に用いる硬化剤はカルボヒドラジド
及び又はアジピン酸ジヒドラジドであり、これらはそれ
ぞれ化学式(1)(化1)
【化1】 H2NNH−CO−NHNH2 (1) と化学式(2)(化2)
【化2】 H2NNH−CO−(CH2)4 −CO−NHNH2 (2) で表される。該硬化剤の量としては、該エポキシ樹脂の
エポキシ基1モル当たり、ヒドラジドの官能基で通常
0.3〜1.5モル、好ましくは 0.4〜0.9モルが望ましい。
このモル数が 0.3モル未満では、樹脂組成物の貯蔵安定
性はかなりよくなるが、硬化が遅くなるとともに、架橋
度が充分でなく、接着性や耐湿性、電気特性、液晶との
作用が悪くなる。また、これが 1.5モルを越えると、硬
化性は更に向上する傾向にあるが、貯蔵安定性が極端に
悪くなり、吸水率が上昇し、電気特性が悪くなると同時
に、液晶に悪影響を及ぼす結果となる。
【0010】本発明に用いる硬化促進剤は 3-フェニル-
1,1-ジメチル尿素及び又は 3-p−クロロフェニル-1,1-
ジメチル尿素であり、これらはそれぞれ化学式(3)
(化3)
【化3】 と化学式(4)(化4)
【化4】 で表される。該硬化促進剤の量は、エポキシ樹脂、硬化
剤、ゴム及びカップリング剤の合計100重量部に対して
0.2〜5重量部必要である。この量が 0.2重量部未満で
は、硬化性が極端に低下し、目的以上の熱量と時間を必
要とする。また、これが5重量部を越えると、硬化性は
よいものの、耐湿性、液晶との反応性等の信頼性に悪影
響を及ぼすことになる。
【0011】本発明に用いるゴムとは、エポキシ系樹脂
封止材が硬化した後に樹脂層の中にゴム粒子が分散して
いる、いわゆる、海/島構造をとることができるゴムで
あればいずれでもよい。このゴムとしては、例えば、ア
クリルエステル系、シリコーン系、共役ジエン系、オレ
フィン系、ポリエステル系、ウレタン系が挙げられる
が、特にアクリルエステル系、シリコーン系、共役ジエ
ン系の重合体が好ましく、更にアクリルエステル系、シ
リコーン系がより好ましい。これらは、単独で用いて
も、また併用してもよい。
【0012】ゴム粒子の分散方法としては、エポキシ樹
脂に分散してもよく、あるいは、エポキシ樹脂に溶解し
た後、硬化時に析出させてもよい。エポキシ樹脂とのグ
ラフト共重合体、エポキシ樹脂とのグラフト共重合体の
存在下でゴム粒子を生成させる方法もよい。好ましく
は、エポキシ樹脂とのグラフト共重合体、エポキシ樹脂
とのグラフト共重合体の存在下でゴム粒子を生成させる
方法等のゴムの粒径を制御しやすい方法がよい。これら
の方法は、ゴムと樹脂界面に相互作用を有して安定に分
散している方法である。ゴムと樹脂界面に相互作用を有
しないと、硬化後に凝集しやすく、高い信頼性を保持し
にくい。また、ゴムは適度に架橋していると、硬化によ
る応力によってもゴム粒子が変形等しにくく、一層よ
い。
【0013】アクリルエステル系ゴムとしては、コアー
シェル型エマルションを乾燥して得られるゴム粒子を用
いる方法、及び、特開昭55-16053号公報又は特開昭55-2
1432号公報に開示されているようなものがあるが、分散
方法や分散後の粘度の点からすると、後者のものが好ま
しい。
【0014】シリコーン系ゴムとしては、シリコーンゴ
ム微粒子を用いる方法、特開昭60-72957号公報に開示さ
れている方法、特開平3-170523 号公報に開示されてい
る方法、エポキシ樹脂に二重結合を導入してその二重結
合と反応可能なハイドロジエン含有シリコーンを反応さ
せてグラフト体を生成し、グラフト体の存在下でシリコ
ーンゴムモノマーを重合させる方法、エポキシ樹脂に二
重結合を導入してそれに重合可能なビニル基含有シリコ
ーンモノマーを反応させ、グラフト体を生成する方法、
このグラフト体の存在下でシリコーンゴムモノマーを重
合させる方法等がある。
【0015】共役ジエン系ゴムとしては、例えば、1,3-
ブタジエン、1,3-ペンタジエン、イソプレン、1,3-ヘキ
サジエン、クロロプレンのモノマーを重合又は共重合し
て製造することができ、市販品を使用することができ
る。特に、末端にカルボキシル基を有するブタジエンと
アクリロニトリルとの共重合体、末端にアミノ基を有す
るブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体等はエポ
キシ樹脂に溶け、硬化時にゴムが析出するタイプで比較
的ゴム粒子を制御しやすい。しかしながら、粒径の制御
は難しく、前記の二方法(アクリルエステル系ゴム及び
シリコーン系ゴム)に比べると、性能上、不充分になる
ことがある。
【0016】本発明に用いるゴムの粒径としては、平均
粒径が 0.01〜5μm 、好ましくは0.01〜2μm の粒子
で分散している、いわゆる、海/島構造をとることがで
きるゴムがよい。平均粒径が上記の範囲外では、本発明
の高信頼性が得られず、性能の低下がある。また、ゴム
の使用量はエポキシ樹脂、硬化剤及びゴムの合計100重
量部中、通常 0.5〜25重量部、好ましくは2〜20重量部
である。この量が 0.5重量部未満では、湿潤雰囲気時の
接着強度が充分でなく、25重量部を越えると、封止材の
粘度が上昇して封止材の印刷性等の作業性が落ちたり、
予備乾燥後の接着面に粘着力が乏しくなる等の支障がで
る。これらのゴムは、一種類又は二種類以上使用しても
よい。
【0017】本発明で用いるカップリング剤としては、
(1)ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン等のビニルシラン系カップリング
剤、(2)β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン等のグリシジルシラン系カップリング剤、
(3)N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン系カップ
リング剤、(4)イソプロピルトリイソステアロイルチ
タネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニ
ルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロ
ホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス
(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチ
ルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テト
ラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジト
リデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチル
パイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ト
リス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネ
ート等のチタネート系カップリング剤、及び(5)γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン等の特殊シラン系カップリン
グ剤が挙げられる。これらは、一種類又は二種類以上使
用してもよい。これらの中で特に好適なものとしては、
(2)のように、エポキシ樹脂と混合した場合、室温で
の貯蔵安定性がよく、その混合物は一液型エポキシ樹脂
として使用できるものがよい。
【0018】これらのカップリング剤の添加量は、本発
明に用いる封止材の組成により大きく変化するが、一般
的には、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、ゴム及び
充填剤の合計 100重量部中、0〜5重量部が望ましい。
基本的には、本発明において、カップリング剤を使用す
ることが性能維持としては望ましいが、前記の硬化剤の
割合が多くなるほど、それを添加しなくても充分に性能
を発揮する。また、この量が5重量部を越えると、樹脂
の凝集力が低下し、結果として接着力や信頼性の低下を
招く。
【0019】本発明で用いる充填剤としては、(1)炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;硫酸バリ
ウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩;ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸塩;酸化鉄、酸化チ
タン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛等の酸
化物;カオリン、タルク、アスベスト粉、石英粉、雲
母、ガラス繊維等の無機質充填剤、及び、(2)ポリエ
チレン粉、ポリプロピレン粉、ポリ塩化ビニル粉、ポリ
スチレン粉、ポリ酢酸ビニル粉、ポリスチレン−酢酸ビ
ニル共重合体粉、ポリメタアクリレート粉、ポリウレタ
ン粉、ポリエステル粉、尿素樹脂粉、フェノール樹脂
粉、エポキシ樹脂粉等の有機質充填剤がある。
【0020】これら充填剤の添加量は、本発明に用いる
封止材の組成、特に充填剤そのものの種類により大きく
変化するが、一般的には、エポキシ樹脂 100重量部に対
して、1〜100重量部が望ましい。この量が1重量部未
満では、塗布作業性が悪く、塗布されたパターンの保持
性も劣る等の欠陥を生じやすい。また、この量が 100重
量部を越えると、スクリーン印刷等による塗布に支障を
きたしがちである。なお、充填剤の混合に当たっては、
スクリーン印刷時のスクリーンの目詰まり防止等のため
三本ロール等で混練し、微細化して使用することが望ま
しい。
【0021】本発明で用いる溶剤としては、その沸点が
70〜250℃のものが望ましい。具体的には、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチル
ベンゼン、アミノベンゼン、ナフタリン、ピネン等の炭
化水素類;四塩化炭素、塩化エチレン、1,1,1-トリクロ
ロエタン、1,1,1,2-テトラクロロエタン、ヘキサクロロ
エタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、
1,2,3-トリクロロプロパン、塩化ブチル、塩化アミル、
塩化-2-エチルヘキシル、臭化エチレン、テトラブロモ
エタン、クロロベンゼン、1,2,4-トリクロロベンゼン、
ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;エタノー
ル、2-プロパノール、n−アミノアルコール、フーゼル
油、n−ヘキサノール、メチルアミノアルコール、2-エ
チルブタノール、n−ヘプタノール、n−オクタノー
ル、n−デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルア
ルコール、フルフリルアルコール等のアルコール類;n
−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、エチルフェ
ニルエーテル、1,4-ジオキサン、トリオキサン、ジエチ
ルアセタール等のエーテル及びアセタール類;メチルエ
チルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−
アミルケトン、アセトニルアセトン、イソホロン、シク
ロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;ギ酸プロ
ピル、ギ酸イソブチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチ
ル、酢酸ベンジル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、安息
香酸メチル、シュウ酸ジエチル等のエステル類;エチレ
ングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、セロソルブアセテート、ジブチルセロソル
ブ、メチルカルビトール、カルビトールアセテート、ブ
チルカルビトール、プロピレングリコール、ヘキシレン
グリコール等の多価アルコール類とその誘導体;ジメチ
ルスルホキシド等の含硫黄溶剤;ホルムアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド等の含窒素溶剤等が挙げられ
る。これらの溶剤は、一種類であってもよいし、二種類
以上を組み合わせて使用しても差し支えない。
【0022】本発明で用いる溶剤の沸点が 70℃未満で
は、封止材の貯蔵中又は封止材の塗布作業中に溶剤が揮
発して封止材の粘度が上がり、作業性を著しく悪化させ
る。また、その沸点が 250℃を越えると、予備乾燥工程
に長時間を要するとともに、塗布された封止材中に溶剤
が残留し、セル中の封止物の性能を害したりする危険性
があり、かつ接着性能が不足することがあるので好まし
くない。本発明で溶剤を添加する理由は、封止材に適度
な流動性と塗布性を与えるためであり、塗布機の特性に
適合するのであれば、必ずしも添加しなくてもよい。溶
剤の添加量はこれらの条件を満たすことが必要であり、
一般的にはエポキシ樹脂 100重量部に対し0〜70重量
部、好ましくは5〜40重量部が適当である。
【0023】本発明においては、必要に応じて他の公知
の添加剤を使用することは、本発明の効果を損なわない
範囲であれば、何ら差し支えない。それらは、例えば、
アエロジルのような揺変剤、顔料、染料、可塑剤、レベ
リング剤、消泡剤、反応性希釈剤である。
【0024】次に、代表的な本発明の製造方法を具体的
に説明する。前記したエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進
剤、ゴム、カップリング剤、充填剤及び溶剤を主成分と
する封止材に所望のギャップを得るための充填剤(スペ
ーサー)を混合した封止材を、スクリーン印刷又は凸版
印刷、ディスペンサー等の手法により、セル用基材の上
に適当な膜厚、通常は所望の膜厚の2〜3倍の厚さ、に
なるように塗布し、乾燥炉等で予備乾燥する。それにセ
ル用被着材を貼り合わせ、コレット加圧、バキュームピ
ン等で加圧しながら、乾燥炉、ホットプレート、ヒータ
ーブロック、赤外線ヒーター等の手段により加熱硬化さ
せる。
【0025】本発明で用いるセル用基材とは、(1)ガ
ラス等の無機質材料、(2)該無機質材料をシランカッ
プリング剤等の表面処理剤で表面処理したもの;透明電
極、配向膜等を施したもの、(3)以下のような有機質
材料、すなわち、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロ
ン(6-6Ny他)、ポリアセタール(POM)、ポリフ
ェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK)、全芳香族ポリエステル(LC
P)、熱可塑性フッ素樹脂等の結晶性熱可塑性樹脂;ポ
リカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンオキシド
(変性PPO)、ポリアリレート(PAR)、ポリスル
ホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PA
I)等の非晶性熱可塑性樹脂;ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミノビ
スマレイミド、トリアジン樹脂等の非熱可塑性樹脂、及
び(4)該有機質材料をシランカップリング剤等の表面
処理剤で表面処理したもの;透明電極、配向膜等を施し
たものが挙げられる。また、本発明で用いるセル用被着
材とは、前記のセル用基材と同様な(1)及び(2)が
代表的であり、前記セル用基材と同一の材料と形状を有
するものであってもよいし、異なるものであってもよ
い。
【0026】本発明における予備乾燥とは、封止材中に
含有する溶剤や水分を揮発させ、かつこの後セル用被着
材をかぶせ加熱硬化させる際に封止材層が被着材の接着
部分になじむようレベリングを行なうことを意味する。
予備乾燥条件としては、気流中、通常、室温から 100℃
で5分〜6時間の範囲であり、生産性や経済性、封止材
の安定性を考慮すると、60〜90℃で10〜40分の範囲が望
ましい。本発明における加熱硬化とは、封止材成分中の
エポキシ樹脂と硬化剤との硬化反応を充分行なわせるこ
と、かつ封止材によりセル用基材とセル用被着材とを接
着結合させることを意味する。硬化条件としては、気流
中、120℃×60分で充分な封止材としての性能を発揮で
きる。
【0027】
【実施例】以下に、合成例、実施例及び比較例により本
発明を詳細に説明する。以下において、「部」と「%」
は、重量基準である。
【0028】合成例1 ゴム成分として、次のものを合成した。ビスフェノール
Fとエピクロルヒドリンとから作られるビスフェノール
F系エポキシ樹脂(エピクロン830S;商品名、大日本
インキ社製)600部、アクリル酸 12 部、及びトリエチ
ルアミン1部を加え、110℃まで昇温し5時間反応させ
ることにより、アクリル酸残基を導入したエポキシ樹脂
613部を製造した。次に、これに、ブチルアクリレート
350部、グリシジルメタクリレート 20部、ジビニルベ
ンゼン1部、アゾビスジメチルバレロニトリル1部、及
びアゾビスイソブチロニトリル2部を加え、70℃で3時
間、更に90℃で1時間重合させ、エポキシ樹脂とアクリ
ルエステル系とのグラフト重合体を製造した。この重合
体(R−1)は平均粒径 0.05μm のいわゆる海/島構
造を有しており、エポキシ当量305g/eq 、ゴム含有量3
7.9%である。
【0029】合成例2 合成例1と同様に操作して、アクリル酸残基を導入した
エポキシ樹脂 613部を製造した。次に、これに、ヒドロ
キシエチルアクリレート5部、ブチルアクリレート10
部、及びアゾビスイソブチロニトリル1部を加え、70℃
で3時間、更に90℃で1時間重合させ、エポキシ樹脂と
アクリルエステル系とのグラフト重合体を製造した。更
に、これに、分子中にメトキシ基を有するシリコーン中
間体 70部、及びジブチルスズジラウレート 0.3部を加
え、1時間反応させた。この反応の後半30分間、生成す
るメタノールを留去するため 20Torr の減圧下で行なっ
た。このようにしてエポキシ樹脂の変成樹脂とシリコー
ン化合物とのグラフト体を製造した。これに、二液の常
温硬化型シリコーンゴムの混合液(1:1の重量比)30
0部を加え、強攪拌しながら2時間反応させ、シリコー
ンゴムの分散したエポキシ樹脂を製造した。この重合体
(R−2)は平均粒径 1.5μm のいわゆる海/島構造を
有しており、エポキシ当量 308g/eq 、ゴム含有量30.0
%である。
【0030】実施例1〜7及び比較例1〜15 実施例1〜7では表1に、比較例1〜8では表2に、及
び比較例9〜15では表3に示すような割合で、それぞれ
各種の原料をヘンシェルミキサー、ダルトンミキサー又
はボールミルで混合し、セラミックス製三本ロールにて
充填剤及び硬化剤の粒径が 10 μm 以下になるまで混練
した。混合物 100部及びスペーサー(径5μm 、ミルド
ファイバー)3部を室温で充分に混合した。得られた液
晶封止用樹脂組成物を、透明電極及び配向膜が施された
ガラス基板上に、スクリーン印刷方式にてパターンを塗
布した。次に、80℃×20分予備乾燥し、室温まで冷却し
た。更に他方のガラス被着基板を貼り合わせ、圧締治具
にて圧着した後、120℃×60分、本硬化させた。ここ
で、上記パターンの内、接着面積が 10mm×10mmのもの
については、接着力(面引張り接着強度)の測定に供し
た。一方、シール幅1mmで1inchパネル用については、
得られた空パネルに液晶封入口からビフェニル型液晶を
封入し、封入口をストラクトボンドES-281(商品名、
三井東圧化学社製)で封口し、液晶パネルを作製した。
得られた液晶パネルの電気特性を評価した。これらの結
果を表4及び表5に示す。
【0031】なお、液晶封止用樹脂組成物及び作製した
試験片の評価は、次のように行なった。 ・貯蔵安定性:組成物 100gをポリエチレン製容器(容
量100 ml)に入れ、5℃及び20℃の雰囲気下にそれぞれ
一ケ月間放置した。その間、2回粘度を測定し、その上
昇率を求めた。 ・接着力:試験片を作製した直後、及びそれを煮沸水に
3〜5時間浸漬後、その面引張り接着強度を測定した。 ・電気特性:液晶パネルを作製した直後、及びそれを 8
0℃×95%RHの環境に1000時間放置後、端子間の電流
値を測定し、その変化率を求めた。
【0032】
【表1】 *1: ビスフェノールF/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 400 ,エポキシ当量 190g/eq *2: ビスフェノールA/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 900 ,エポキシ当量 450〜500g/eq *3: ADH , アジピン酸ジヒドラジド *4: 3-PC , 3-p−クロロフェニル-1,1-ジメチ
ル尿素 *5: 3-PF , 3-フェニル-1,1-ジメチル尿素 *6: グリシジルシラン系カップリング剤
【0033】
【表2】 *1: ビスフェノールF/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 400 ,エポキシ当量 190g/eq *2: ビスフェノールA/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 900 ,エポキシ当量 450〜500g/eq *3: ADH , アジピン酸ジヒドラジド *4: 3-PC , 3-p−クロロフェニル-1,1-ジメチ
ル尿素 *5: 3-PF , 3-フェニル-1,1-ジメチル尿素 *6: グリシジルシラン系カップリング剤
【0034】
【表3】 *1: ビスフェノールF/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 400 ,エポキシ当量 190g/eq *2: ビスフェノールA/エピクロロヒドリン重縮合
型エポキシ樹脂 数平均分子量 900 ,エポキシ当量 450〜500g/eq *4: 3-PC , 3-p−クロロフェニル-1,1-ジメチ
ル尿素 *5: 3-PF , 3-フェニル-1,1-ジメチル尿素 *6: グリシジルシラン系カップリング剤 *7: DDH , ドデカン酸ジヒドラジド *8: VDH , 1,3-ビス(ヒドラジノカルボエチ
ル)-5-イソプロピルヒダントイン
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では達成され
なかった低温かつ短時間の加熱硬化条件(例えば、120
℃×60分)で、信頼性の高い液晶封止用セルを得ること
ができる。このことは、液晶封止用セルの製造工程にお
ける省エネルギーや低コスト化に寄与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀内 真幸 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、ゴ
    ム、カップリング剤、充填剤及び溶剤を主成分とする液
    晶封止用樹脂組成物を封止材に用いることにより、低温
    かつ短時間で加熱硬化させることができることを特徴と
    する液晶封止用セルの製造方法。
  2. 【請求項2】 該硬化剤がカルボヒドラジド及び又はア
    ジピン酸ジヒドラジドであることを特徴とする請求項1
    に記載の液晶封止用セルの製造方法。
  3. 【請求項3】 該硬化促進剤が 3-フェニル-1,1-ジメチ
    ル尿素及び又は 3-p−クロロフェニル-1,1-ジメチル尿
    素であることを特徴とする請求項1に記載の液晶封止用
    セルの製造方法。
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