JPH07110214B2 - 冷凍魚肉スリミの品質改良剤の製造方法 - Google Patents

冷凍魚肉スリミの品質改良剤の製造方法

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JPH07110214B2
JPH07110214B2 JP61205885A JP20588586A JPH07110214B2 JP H07110214 B2 JPH07110214 B2 JP H07110214B2 JP 61205885 A JP61205885 A JP 61205885A JP 20588586 A JP20588586 A JP 20588586A JP H07110214 B2 JPH07110214 B2 JP H07110214B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は冷凍魚肉スリミの品質改良剤の製造法に関す
る。
<従来の技術> 一般に冷凍魚肉スリミを製造する際、冷凍変性防止剤で
ある糖類、弾力(足)増強剤である燐酸塩が使用されて
おり、これらは別々に添加されている。また、良質な魚
類資源の減少、船上で加工される冷凍魚肉スリミの洗浄
水の量に制約がある等の理由により冷凍魚肉スリミの白
度が低下しているため、この白度を向上するための物質
として各種乳化剤が挙げられている。また、最近開発さ
れた冷凍魚肉スリミの品質改良、特に白度向上のための
製剤として溶融ソルビットに各種乳化剤、油脂類を混合
した乳化混合物を冷却固化した粉砕物がある(参考文献
−特公昭60−8107号公報)。これらのものは固体膠質と
いわれる概念でとらえられる物質群である。
<解決しようとする問題点> 従来の冷凍魚肉変性防止剤、弾力増強剤と白度向上剤を
冷凍魚肉スリミに添加する際には、各薬剤が分級しやす
いことから魚肉中に均質に混合しないこと、また薬剤が
固結しやすいとか、微粉状に飛散しやすいとかの不便さ
がある。
また、溶融ソルビットに各種乳化剤、油脂類を加えて冷
却固化して粉末または顆粒状とした固体膠質の場合はそ
の製造工程が複雑で製造設備が高くつき、工程管理が煩
雑であるという難点がある。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は冷凍スリミの品質改良、特に白度向上のた
めに各種の薬剤を混合して製剤化するためのより良い方
法を鋭意検討した結果、液状乳化剤としてのソルビタン
脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール脂肪酸エス
テルに弾力増強剤としての燐酸塩、シスチンの一方また
は双方を加え、前もって撹拌混合して、弾力増強剤を懸
濁させた乳化剤溶液を調製し、このものを通常の固体混
合機中にソルビットを投入して撹拌して、撹拌流動状態
にあるソルビットに添加し、ソルビットにコーティング
する方法に依り、均質で、分級し難く、かつ固結し難い
安定な品質改良剤が製造出来る事を知見した。
本発明に使用する乳化剤としては常温(10及至30℃)に
て液状で、自己乳化作用を有するソルビタン脂肪酸エス
テルまたはプロピレングリコール脂肪酸エステルが望ま
しい。これらの乳化剤の使用量は粉末ソルビット100重
量部に対し2及至30重量部が適当で、望ましくは5〜10
重量部である。
弾力増強剤としては本発明では燐酸塩、シスチンの一方
または双方を使用するが、他の弾力増強剤たとえばカル
シウム剤も使用可能である。燐酸塩としてはオルト燐酸
塩、ピロ燐酸塩、ポリ燐酸塩およびメタ燐酸塩等が使用
できるが、その塩の種類としてはカリウム塩またはナト
リウム塩が好ましく、通常はピロ燐酸ナトリウムとポリ
燐酸ナトリウムの1:1の混合物を使用する。本発明にお
いては燐酸塩、シスチンの一方または双方の使用量は粉
末ソルビット100重量部に対し0.1及至30重量部が適当
で、より好ましくは1及至20重量部である。
弾力増強剤粉末を懸濁させた乳化剤溶液を調製するため
には乳化剤の粘度は、輸送および添加時の作業性を考え
た場合5000cps以下が望ましい。5000cps以上である場合
は、たとえば温度をあげるとか、アルコール等の溶媒を
添加することにより粘度を調製することが望ましい。
また、担体としての粉末ソルビットの粒度は本発明によ
る製剤製造上の重要な管理要因である。すなわち粉末ソ
ルビットを流動状態となし、本発明による液状の乳化剤
と弾力増強剤の混合物を添加してコーティングするのに
最適な粒度が必要である。さらに冷凍魚肉スリミを製造
する際、冷凍魚肉スリミの冷凍変性防止剤である粉末ソ
ルビットは一般に5分間以内に溶解することが要求され
ている。また、粉末ソルビットの粒度は本発明の製造方
法によって得られる品質改良剤の溶解速度に大きな影響
を持っているので、極端に粒径の大きな粉末ソルビッ
ト、すなわち1680μm以上では本発明への適用は不都合
である。
以上のことから本発明において使用するソルビットは細
かければ細かい程良いとも言えるが、あまり細か過ぎる
と添加時の飛散などで、作業環境上好ましくなく、さら
に出来た品質改良剤の固結の問題に関しても粒度は一つ
の大きな要因となるので、ソルビットの粒径は149及至1
680μmの範囲のものが望ましい。
また、本発明においては弾力増強剤である燐酸塩、シス
チンの一方または双方をあらかじめ乳化剤であるソルビ
タン脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール脂肪酸
エステルに添加して懸濁せしめた乳化剤溶液(以下懸濁
乳化剤溶液という)を粉末ソルビットにコーティングす
ることが重要であり、上記の弾力増強剤と乳化剤を別々
に粉末ソルビットに添加したのでは均質なコーティング
は得られない。
本発明の品質改良剤の製造方法においては、粉末ソルビ
ットを通常の固体混合機中に投入し撹拌流動状態とした
ものに弾力増強剤粉末を懸濁させた懸濁乳化剤溶液を添
加出来れば良いのであるが、この混合により粉末ソルビ
ットが多少湿潤するので、混合機のタイプとしては剪断
混合の機構をもつ混合機が適している。したがって一般
に使用されている撹拌造粒機、遊星運転型ミキサー、リ
ボンミキサー等が使用できる。
<作用> 冷凍魚肉スリミの品質改良、特に白度を改良する従来の
製剤として溶融ソルビットに各種乳化剤、油脂類を混合
した乳化混合物を冷却固化した粉砕物がある。
これらのものは固体膠質といわれる概念でとらえられる
物質群である。これに反し本発明の製造方法によって得
られる製剤は粉末糖質表面への油状物のコーティング物
であり、従来の方法から得られる物と全く概念を異にす
るものである。
上記の従来の固体膠質状の製剤は粉末ソルビットを溶融
させ、乳化剤の混合、冷却固化、粉砕、篩過等の複雑な
工程を経なければならないので、製造設備や管理の面で
かならずしも優位な方法とは言えない。本発明による方
法は、弾力増強剤粉末を懸濁させた懸濁乳化剤溶液を流
動状態にある粉末ソルビットに添加し、混合するだけで
粉末ソルビットへのコーティングが容易になされ、目的
とする冷凍魚肉スリミ用品質改良剤が得られるので、製
造面における簡便性において優位であるだけでなく、品
質的にも充分な効果が発揮出来る物である。
<効果> 粉末ソルビットに弾力増強剤を懸濁せしめた懸濁乳化剤
溶液をコーティングする事により均質で、分級し難くか
つ固結し難い安定な冷凍魚肉スリミの品質改良剤が製造
出来る。この品質改良剤の使用により、これまで別々に
添加されている各成分を一度で添加出来るようにブレン
ドしてあるので、冷凍魚肉スリミの製造を均一化かつ簡
略化できるという特徴を有す。また、本発明の方法で得
られる品質改良剤は冷凍魚肉スリミの品質改良、特にそ
の白度向上に顕著な効果がある。
以下に実施例をもとにさらに詳細に説明を加える。
実施例1 液状プロピレングリコール脂肪酸エステル2.0kgと燐酸
塩(ピロ燐酸ナトリウムとポリ燐酸ナトリウムの1:1混
合物。以下同じ)粉末2.5kgを撹拌混合して懸濁乳化剤
溶液を調製し、リボンミキサー(細川鉄鋼所製、商品名
「リボンブレンダー」)に50kgの粉末ソルビットを投入
し、前記ミキサーを始動させ、上記の懸濁乳化剤溶液を
添加し、54rpmで約22分間運転混合し、冷凍魚肉スリミ
用品質改良剤54.0kgを得た。
実施例2 液状ソルビタン脂肪酸エステル6.0kgと燐酸塩粉末3.0kg
を撹拌混合して、懸濁乳化剤溶液を調整した。バット容
量200の撹拌混合機(川田製作所製、機器名「スーパ
ーミキサー」)に60kgの粉末ソルビットを投入し、前記
ミキサーを始動させ、上記の懸濁乳化剤溶液を添加し、
前記ミキサー中で回転数400rpmで約5分間撹拌混合し
た。この時の懸濁乳化剤溶液の温度は33℃であった。ま
た懸濁乳化剤溶液の添加に要した時間は約2分であっ
た。このようにして冷凍魚肉スリミ用品質改良剤68.8kg
を得た。
実施例3 液状プロピレングリコール脂肪酸エステル6.0kgと燐酸
塩粉末4.2kgを撹拌混合し、懸濁乳化剤溶液を調整し
た。実施例2と同様の方法で、粉末ソルビット60kgを前
記スーパーミキサーに投入後、上記の懸濁乳化剤溶液を
添加し、冷凍魚肉スリミ用品質改良剤700kgを得た。
実施例4 液状ソルビタン脂肪酸エステル6.0kgと燐酸塩粉末5.4kg
とシスチン0.6kgを撹拌混合し、懸濁乳化剤溶液を調整
した。実施例2と同様の方法で、粉末ソルビット60kを
スーパーミキサーに投入後、同様に上記の懸濁乳化剤溶
液を添加し撹拌混合し、冷凍魚肉スリミ用品質改良剤7
1.8kgを得た。
実施例5 液状ソルビタン脂肪酸エステル10.0kgと燐酸塩粉末3.15
kgとシスチン0.35kgを撹拌混合し、懸濁乳化剤溶液を調
整した。混合容量100の遊星運動型混合機(細川鉄鋼
所製、機器名「ミクロンミキサー」)に、粉末ソルビッ
ト50kgを投入した後、前記ミキサーを始動させ、上記の
懸濁乳化剤溶液を添加し、54rpmで約22分間撹拌混合
し、冷凍魚肉スリミ用品質改良剤63.3kgを得た。
実施例6 液状プロピレングリコール脂肪酸エステル10.0kgとシス
チン粉末5.0kgを撹拌混合し、懸濁乳化剤溶液を調整し
た。実施例5と同様の方法で、粉末ソルビット50kgをミ
クロンミキサーに投入後、上記の懸濁乳化剤溶液を添加
し、撹拌混合し、冷凍魚肉スリミ用品質改良剤64.8kgを
得た。
実施例7 液状ソルビタン脂肪酸エステル10.0kgと燐酸塩粉末10.0
kgを撹拌混合し、懸濁乳化剤溶液を調整した。実施例5
と同様の方法で、粉末ソルビット50kgをミクロンミキサ
ーに投入後、上記の懸濁乳化剤溶液を添加し撹拌混合
し、冷凍魚肉スリミ用品質改良剤69.6kgを得た。
通常の粉−粉混合で調製した製剤はその均質性が問題に
なる。また輸送中の分級化も大きな問題である。特に粒
度の極端に異なる粉の場合そうである。本発明の実施例
によって燐酸塩、シスチンの一方または双方を懸濁せし
乳化剤(液状ソルビタン脂肪酸エステルまたは液状プロ
ピレングリコール脂肪酸エステル)を粉末ソルビットに
コーティングする方法で得られた製剤の粒度分布試験な
らびに各粒度範囲における成分分析を行い均質性、分級
性についての性能を評価した。その結果を第1表に示
す。
ソルビタン脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール
脂肪酸エステルの定量は製剤粉末サンプルからこれらの
乳化剤だけをクロロホルムを用いてソックスレー抽出
し、その抽出液に対して常法どおり、鹸化後、ソルビタ
ン脂肪酸エステルはトリメチルシリル化後、プロピレン
グリコール脂肪酸エステルはアセチル化後、ガスクロマ
トグラフ分析を行った。(参考文献「食品中の食品添加
物分析法」p179〜185('82)講談社)。
燐酸塩の定量はモリブデン酸法(「衛生試験法注解」p6
6〜68('80)金原出版)によった。シスチンの定量はケ
ルダール法によった。
本発明の実施例で使用した粉末ソルビットと燐酸塩およ
びシスチンの粒度分布は第2表の通りであった。
原料として用いた粉末ソルビットと燐酸塩またはシスチ
ンとの間には著しい粒度の差があり、単なる粉−粉混合
では当然ながら均質な組成の製剤は出来うるはずはな
く、たとえ、一時的に混合されたとしても、いずれ分級
してしまう事になることは明白である。
一方第1表の結果を見ると、ソルビタン脂肪酸エステル
またはプロピレングリコール脂肪酸エステルおよび弾力
増強剤としての燐酸塩またはシスチンは粉末ソルビット
にかなり均一に分散していることが認められる。
いずれにしても液状乳化剤(ソルビタン脂肪酸エステル
またはプロピレングリコール脂肪酸エステル)に弾力増
強剤である燐酸塩、シスチンの一方または双方をあらか
じめ懸濁させておき、そのものをソルビット粉体にコー
ティングすることで、極めて簡単に均質な冷凍魚肉スリ
ミの品質改良剤が調製できる事が認められた。
実施例1〜7で製造した品質改良剤20kgを20kg用クラフ
ト袋(厚み0.2mmのビニール袋入り)に詰め、シールし
たのち、ミシン掛けし、固結試験を実施した。
対照として通常冷凍魚肉スリミ用に冷凍変性防止剤とし
て使用されている粉末ソルビット(20kgクラフト袋入
り)を同様に試験した。
固結試験条件は以下の通りとした。
この試験結果を第3表に示す。
第3表から分かるように、本発明の方法にしたがい製造
した冷凍魚肉スリミの品質改良剤は明らかに対照である
粉末ソルビットよりも固結に対する耐性が強いと言え
る。
使用例 本発明の方法に基づく上記の実施例によって得られた冷
凍魚肉の品質改良剤についてその性能を評価するため
に、冷凍魚肉スリミを実際に試作し、さらにその物から
ケーシング蒲鉾を試作し、当該品質改良剤の白度向上作
用および足向上作用を調査した。
冷凍魚肉スリミの製造は以下の方法によった。
新鮮なスケトウダラを身卸し、落とし身となし、このも
のに前記実施例から得られた品質改良剤粉末を所定量
(2〜10%)加え、さらにソルビットと砂糖の和が8%
になるように砂糖をも加え、よく混和した。このものを
−30℃で急速凍結し、貯蔵した。2週間冷凍後のスリミ
を自然解凍し、その白度を機器内に測定評価し、さらに
そのスリミを用いて常法通り蒲鉾を製造しケーシング蒲
鉾となしその品質で当該品質改良剤の品質を評価した。
試作ケーシング蒲鉾の足は岡田式ゼリー強度測定法で評
価した。なお、上記蒲鉾の製造に当たって食塩はスリミ
の3%を加え、坐りは行わず、水および澱粉は加えなか
った。比較例には本発明による品質改良剤の代わりにソ
ルビットを4%の割当でスケトウダラの落とし身に加え
た。
以下に表4および表5に結果を示す。
以上の使用例からも明らかなごとく、本発明の方法によ
って得られた品質改良剤はソルビット単独添加の場合に
比較して白度および弾力の向上が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 勝富 埼玉県北葛飾郡幸手町上吉羽2100番43 オ ルガノ株式会社幸手工場内 (72)発明者 大畑 育雄 東京都文京区本郷5丁目5番16号 オルガ ノ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状のソルビタン脂肪酸エステルまたはプ
    ロピレングリコール脂肪酸エステル2〜30重量部に粉末
    の燐酸塩、シスチンの一方または双方0.1〜30重量部を
    懸濁させた溶液を、流動状態にある粒径149〜1680μm
    の粉末ソルビット100重量部に混合することにより粉末
    ソルビットを前記混合物質によってコーティングするこ
    とを特徴とする冷凍魚肉スリミの品質改良剤の製造方
    法。
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