JPH07110976B2 - 面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法Info
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- JPH07110976B2 JPH07110976B2 JP1232700A JP23270089A JPH07110976B2 JP H07110976 B2 JPH07110976 B2 JP H07110976B2 JP 1232700 A JP1232700 A JP 1232700A JP 23270089 A JP23270089 A JP 23270089A JP H07110976 B2 JPH07110976 B2 JP H07110976B2
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車用鋼板等に用いて好適な深絞り性に
極めて優れかつ面内異方性の小さい冷延鋼板の製造方法
に関するものである。
極めて優れかつ面内異方性の小さい冷延鋼板の製造方法
に関するものである。
(従来の技術) 自動車のパネル等に使用される冷延鋼板には、その特性
として優れた深絞り性が要求される。深絞り性向上のた
めには、鋼板の機械的特性として、高いランクフォード
値(r値)と高い延性(El)が必要である。
として優れた深絞り性が要求される。深絞り性向上のた
めには、鋼板の機械的特性として、高いランクフォード
値(r値)と高い延性(El)が必要である。
ところで従来、自動車車体の組み立ては、多数のプレス
部品をそれぞれスポット溶接して行っているが、最近こ
れらの部品の幾つかを大型化し、一体化することにより
部品点数、溶接数を減らしたいという要請が高まってき
た。
部品をそれぞれスポット溶接して行っているが、最近こ
れらの部品の幾つかを大型化し、一体化することにより
部品点数、溶接数を減らしたいという要請が高まってき
た。
たとえば自動車のオイルパンは、その複雑な形状ゆえ
に、溶接を施して完成させているのが現状であるが、自
動車メーカーによる一体成形化への要求は強い。一方、
多様化するニーズに応えるために車のデザインはより複
雑化し、そのため従来の鋼板では成形が困難な部品が増
加している。これらの要求に応じるためには、従来より
も格段に優れた深絞り性を有する冷延鋼板が必要とな
る。
に、溶接を施して完成させているのが現状であるが、自
動車メーカーによる一体成形化への要求は強い。一方、
多様化するニーズに応えるために車のデザインはより複
雑化し、そのため従来の鋼板では成形が困難な部品が増
加している。これらの要求に応じるためには、従来より
も格段に優れた深絞り性を有する冷延鋼板が必要とな
る。
ところでこのような超深絞り成形を行うには、r値の面
内異方性が非常に重要であり、r値の面内異方性として
rmax−rmin≦0.5が必要となってくる。
内異方性が非常に重要であり、r値の面内異方性として
rmax−rmin≦0.5が必要となってくる。
従来から、深絞り性改善のためには各種の方法が提案さ
れていて、たとえば特公昭44−17268号公報、同44−172
69号公報および同44−17270号公報には、低炭素リムド
鋼に2回冷延−焼鈍を施すことにより、値を2.18まで
高めた冷延鋼板の製造方法が開示されている。しかしな
がらこの程度の値では、もはや十分な深絞り性を有し
ているとはいえない。また「鉄と鋼、(1971),S280」
では、C:0.008wt%(以下単に%で示す)、Mn:0.31%、
P:0.012%、S:0.015%、N:0.0057%、Al:0.036%、Ti:
0.20%なる組成の鋼を、1次冷延率:50%、中間焼鈍:80
0℃−10時間、2次冷延率:80%、最終焼鈍:800℃−10時
間の条件で処理することにより=3.1の超深絞り用鋼
板が製造可能であることが示されている。しかしながら
上記の方法は、トータルの冷延圧下率が90%と高いた
め、通常使用される冷延鋼板の板厚(0.6mm以上)を確
保することができない。しかもr値の面内異方性に関し
ては、何ら示唆されていない。
れていて、たとえば特公昭44−17268号公報、同44−172
69号公報および同44−17270号公報には、低炭素リムド
鋼に2回冷延−焼鈍を施すことにより、値を2.18まで
高めた冷延鋼板の製造方法が開示されている。しかしな
がらこの程度の値では、もはや十分な深絞り性を有し
ているとはいえない。また「鉄と鋼、(1971),S280」
では、C:0.008wt%(以下単に%で示す)、Mn:0.31%、
P:0.012%、S:0.015%、N:0.0057%、Al:0.036%、Ti:
0.20%なる組成の鋼を、1次冷延率:50%、中間焼鈍:80
0℃−10時間、2次冷延率:80%、最終焼鈍:800℃−10時
間の条件で処理することにより=3.1の超深絞り用鋼
板が製造可能であることが示されている。しかしながら
上記の方法は、トータルの冷延圧下率が90%と高いた
め、通常使用される冷延鋼板の板厚(0.6mm以上)を確
保することができない。しかもr値の面内異方性に関し
ては、何ら示唆されていない。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、上述した現状に鑑みて開発されたもので、
鋼成分および冷延−焼鈍条件を最適化することにより、
従来よりも格段に優れた深絞り性および小さな面内異方
性を有する冷延鋼板を製造することができる方法を提案
することを目的とする。
鋼成分および冷延−焼鈍条件を最適化することにより、
従来よりも格段に優れた深絞り性および小さな面内異方
性を有する冷延鋼板を製造することができる方法を提案
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) さて発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重
ねた結果、以下のように製造条件を規制することによ
り、面内異方性の小さい超絞り用冷延鋼板が得られるこ
との知見を得た。
ねた結果、以下のように製造条件を規制することによ
り、面内異方性の小さい超絞り用冷延鋼板が得られるこ
との知見を得た。
すなわちこの発明は、下記〜に示すいずれかの組
成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種を含有し、残部はFeお
よび不可避的不純物からなる組成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ B:0.0001〜0.0020wt% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組
成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種と、 B:0.0001〜0.0020wt% とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組
成 よりなる鋼を、熱間圧延後、30%以上の圧下率で1次冷
延を施したのち、再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)の
温度域で中間焼鈍を施し、引き続き30%以上の圧下率で
かつ全圧下率が78%以上となる2次冷延を施し、しかる
のち中間焼鈍よりも50℃以上高く、920℃以下の温度域
にて最終焼鈍を施すことからなる面内異方性の小さい深
絞り用冷延鋼板の製造方法である。
成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種を含有し、残部はFeお
よび不可避的不純物からなる組成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ B:0.0001〜0.0020wt% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組
成、 C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種と、 B:0.0001〜0.0020wt% とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組
成 よりなる鋼を、熱間圧延後、30%以上の圧下率で1次冷
延を施したのち、再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)の
温度域で中間焼鈍を施し、引き続き30%以上の圧下率で
かつ全圧下率が78%以上となる2次冷延を施し、しかる
のち中間焼鈍よりも50℃以上高く、920℃以下の温度域
にて最終焼鈍を施すことからなる面内異方性の小さい深
絞り用冷延鋼板の製造方法である。
この発明においては、鋼中にさらにsb:0.001〜0.02%を
含有させることもできる。
含有させることもできる。
以下、この発明の基礎となった研究結果について述べ
る。
る。
C:0.002%、Si:0.01%、Mn:0.11%、P:0.010%、S:0.01
1%、Al:0.05%、N:0.002%、Ti:0.032%およびNb:0.00
8%を含有し、残部は実質的にFeの組成になる鋼スラブ
を、板厚:6mmに熱延したのち、1次冷延圧下率:66%、
中間焼鈍、2次冷延圧下率:66%、最終焼鈍:870℃−20s
の各処理を施した。このとき中間焼鈍温度を種々変化さ
せ、最終焼鈍後のr値を測定した。なおこの鋼種の再結
晶温度は約720℃であった。
1%、Al:0.05%、N:0.002%、Ti:0.032%およびNb:0.00
8%を含有し、残部は実質的にFeの組成になる鋼スラブ
を、板厚:6mmに熱延したのち、1次冷延圧下率:66%、
中間焼鈍、2次冷延圧下率:66%、最終焼鈍:870℃−20s
の各処理を施した。このとき中間焼鈍温度を種々変化さ
せ、最終焼鈍後のr値を測定した。なおこの鋼種の再結
晶温度は約720℃であった。
最終焼鈍後の値およびrmax−rminにおよぼす中間焼鈍
温度の影響について調べた結果を第1図に示す。
温度の影響について調べた結果を第1図に示す。
同図から明らかなように、最終焼鈍後の値およびその
面内異方性(rmax−rmin)は、中間焼鈍温度に強く依存
し、中間焼鈍温度が再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)
の場合に、≧2.8でかつrmax−rmin≦0.5得られた。
面内異方性(rmax−rmin)は、中間焼鈍温度に強く依存
し、中間焼鈍温度が再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)
の場合に、≧2.8でかつrmax−rmin≦0.5得られた。
(作 用) 上記のような実験に準じ、成分組成範囲や最終圧下率な
どを種々変化させて、多数の実験を行った結果に基づ
き、以下のようにこの発明範囲を限定した。
どを種々変化させて、多数の実験を行った結果に基づ
き、以下のようにこの発明範囲を限定した。
(1)鋼成分 この発明において、鋼成分は重要であり、 C:0.005%以下、Si:0.1%以下、Mn:1.0%以下、P:0.1%
以下、S:0.05%以下、Al:0.01〜0.10%およびN:0.005%
以下 を含み、かつ Ti:0.01〜0.15%、Nb:0.001〜0.05%のうちから選んだ
1種または2種、および/または B:0.0001〜0.0020% を含有しなければならない。また必要に応じてSb:0.001
〜0.02%を含有させることもできる。
以下、S:0.05%以下、Al:0.01〜0.10%およびN:0.005%
以下 を含み、かつ Ti:0.01〜0.15%、Nb:0.001〜0.05%のうちから選んだ
1種または2種、および/または B:0.0001〜0.0020% を含有しなければならない。また必要に応じてSb:0.001
〜0.02%を含有させることもできる。
以下、各成分について限定理由を示す。
C:0.005%以下 Cは、深い絞り性の向上にとっては少ないほど好ましい
が、その含有量が0.005%以下ではさほど悪影響を及ぼ
さないので0.005%以下に限定した。
が、その含有量が0.005%以下ではさほど悪影響を及ぼ
さないので0.005%以下に限定した。
Si:0.1%以下 Siは、鋼を強化する作用があり、所望の強度に応じて必
要量添加されるが、添加量が0.1%を超えると深絞り性
に悪影響をおよぼすので、0.1%以下に限定した。
要量添加されるが、添加量が0.1%を超えると深絞り性
に悪影響をおよぼすので、0.1%以下に限定した。
Mn:1.0%以下 MnもSiと同様、鋼を強化する作用があり、所望の強度に
応じて必要量添加されるが、添加量が1.0%を超えると
やはり深絞り性に悪影響を及ぼすので、1.0%以下に限
定した。
応じて必要量添加されるが、添加量が1.0%を超えると
やはり深絞り性に悪影響を及ぼすので、1.0%以下に限
定した。
P:0.1%以下 PもSiやMnと同様、鋼を強化する作用があり、所望の強
度に応じて必要量添加されるが、添加量が0.1%を超え
ると深絞り性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下に限定
した。
度に応じて必要量添加されるが、添加量が0.1%を超え
ると深絞り性に悪影響を及ぼすので、0.1%以下に限定
した。
Si:0.05%以下 Sは、少なければ少ないほど深絞り性が向上するので極
力低減することが好ましいが、その含有量が0.05%以下
ではさほど悪影響を及ぼさないので0.05%以下に限定し
た。
力低減することが好ましいが、その含有量が0.05%以下
ではさほど悪影響を及ぼさないので0.05%以下に限定し
た。
Al:0.010〜0.10% Alは、脱酸剤として、また後述する炭窒化物形成元素の
歩留り向上のために添加されるが、含有量が0.010%に
満たないとその添加効果に乏しく、一方0.10%を超えて
添加してもその効果は飽和に達するので、0.010〜0.10
%の範囲に限定した。
歩留り向上のために添加されるが、含有量が0.010%に
満たないとその添加効果に乏しく、一方0.10%を超えて
添加してもその効果は飽和に達するので、0.010〜0.10
%の範囲に限定した。
N:0.005%以下 Nは、少なければ少ないほど深絞り性が向上するので極
力低減することが好ましいが、その含有量が0.005%以
下ではさほど悪影響を及ぼさないので0.005%以下に限
定した。
力低減することが好ましいが、その含有量が0.005%以
下ではさほど悪影響を及ぼさないので0.005%以下に限
定した。
Ti:0.02超〜0.15% Tiは炭窒化物形成元素であり、鋼中の固溶(C,N)を低
減させ、深絞り性に有利な{111}方位を優先的に形成
させるために添加される。しかしながら添加量が0.02%
以下ではその添加効果に乏しく、一方0.15%を超えて添
加してもそれ以上の効果は得られず、むしろ鋼板表面性
状および延性の劣化につながるので0.02超〜0.15%の範
囲に限定した。
減させ、深絞り性に有利な{111}方位を優先的に形成
させるために添加される。しかしながら添加量が0.02%
以下ではその添加効果に乏しく、一方0.15%を超えて添
加してもそれ以上の効果は得られず、むしろ鋼板表面性
状および延性の劣化につながるので0.02超〜0.15%の範
囲に限定した。
Nb:0.001〜0.05% Nbは、炭化物形成元素であり、鋼中の固溶Cを低減させ
ると共に、熱延板組織の微細化を促して、深絞り性に有
利な{111}方位を優先的に形成させるために添加され
る。しかしながら添加量が0.001%未満ではその添加効
果に乏しく、一方0.05%を超えて添加してもそれ以上の
効果は得られず、むしろ延性の劣化につながるので、0.
001〜0.05%の範囲に限定した。
ると共に、熱延板組織の微細化を促して、深絞り性に有
利な{111}方位を優先的に形成させるために添加され
る。しかしながら添加量が0.001%未満ではその添加効
果に乏しく、一方0.05%を超えて添加してもそれ以上の
効果は得られず、むしろ延性の劣化につながるので、0.
001〜0.05%の範囲に限定した。
B:0.0001〜0.0020% Bは、耐2次加工脆性の改善に有効に寄与するが、添加
量が0.0001%未満ではその添加効果に乏しく、一方0.00
20%を超えると深絞り性が劣化するので、0.0001〜0.00
20%の範囲に限定した。
量が0.0001%未満ではその添加効果に乏しく、一方0.00
20%を超えると深絞り性が劣化するので、0.0001〜0.00
20%の範囲に限定した。
Sb:0.001%〜0.02% Sbは、箱型焼鈍時の浸窒防止に有効に寄与する。しかし
ながら添加量が0.001%未満ではその効果がなく、一方
0.020%を超えると鋼板表面性が劣化するので、添加す
る場合には0.001〜0.02%の範囲で添加する必要があ
る。
ながら添加量が0.001%未満ではその効果がなく、一方
0.020%を超えると鋼板表面性が劣化するので、添加す
る場合には0.001〜0.02%の範囲で添加する必要があ
る。
(2)冷延−焼鈍工程 冷延−焼鈍工程はこの発明において最も重要であり、 30%以上の圧延率で1次冷延を施した後、再結晶温度〜
(再結晶温度+80℃)の温度域にて中間焼鈍を施し、引
き続き30%以上の圧下率でかつ全圧下率が78%以上とな
る2次冷延を施したのち、中間焼鈍温度よりも50℃以上
高く、920℃以下の温度域にて最終焼鈍を施すことが必
要である。
(再結晶温度+80℃)の温度域にて中間焼鈍を施し、引
き続き30%以上の圧下率でかつ全圧下率が78%以上とな
る2次冷延を施したのち、中間焼鈍温度よりも50℃以上
高く、920℃以下の温度域にて最終焼鈍を施すことが必
要である。
1次冷延または2次冷延の圧下率が30%未満では、冷延
時に適切な圧延集合組織が形成されないため、中間焼鈍
または最終焼鈍後に深絞り性に有利な{111}方位が形
成されにくくなる。その結果{111}方位が優先的に形
成されず深絞り性が劣化する。
時に適切な圧延集合組織が形成されないため、中間焼鈍
または最終焼鈍後に深絞り性に有利な{111}方位が形
成されにくくなる。その結果{111}方位が優先的に形
成されず深絞り性が劣化する。
また第2図に、全圧下率と値との関係について示した
が、同図より明らかなように、全圧下率が78%に満たな
いと最終焼鈍後に強い{111}方位が形成されず、ひい
ては≧2.8の超深絞り性を確保できない。
が、同図より明らかなように、全圧下率が78%に満たな
いと最終焼鈍後に強い{111}方位が形成されず、ひい
ては≧2.8の超深絞り性を確保できない。
焼鈍条件は、中間焼鈍および最終焼鈍ともに連続焼鈍ま
たは箱型焼鈍のどちらでもよい。中間焼鈍は、再結晶温
度〜(再結晶温度+80℃)の温度域にて行うことが必要
である。というのは再結晶温度よりも低い温度域にて中
間焼鈍を施すと、中間焼鈍後に{111}方位が多く形成
されるため、2次冷延−最終焼鈍後の深絞り性が劣り、
一方、(再結晶温度+80℃)よりも高い温度域にて中間
焼鈍を施すと、再結晶粒が大きくなりすぎて、2次冷延
−最終焼鈍後に{111}方位が多く形成される結果、深
絞り性が劣るだけでなく面内異方性も大きくなるからで
ある。そのため、中間焼鈍温度は再結晶温度〜(再結晶
温度+80℃)の範囲に限定した。
たは箱型焼鈍のどちらでもよい。中間焼鈍は、再結晶温
度〜(再結晶温度+80℃)の温度域にて行うことが必要
である。というのは再結晶温度よりも低い温度域にて中
間焼鈍を施すと、中間焼鈍後に{111}方位が多く形成
されるため、2次冷延−最終焼鈍後の深絞り性が劣り、
一方、(再結晶温度+80℃)よりも高い温度域にて中間
焼鈍を施すと、再結晶粒が大きくなりすぎて、2次冷延
−最終焼鈍後に{111}方位が多く形成される結果、深
絞り性が劣るだけでなく面内異方性も大きくなるからで
ある。そのため、中間焼鈍温度は再結晶温度〜(再結晶
温度+80℃)の範囲に限定した。
最終焼鈍は、優れた深絞り性および延性を確保するた
め、中間焼鈍よりも50℃以上高い温度域とする必要があ
る。とはいえ920℃よりも高い温度域にて焼鈍を施す
と、α−γ変態により結晶方位がランダム化するため、
深絞り性が劣化する。
め、中間焼鈍よりも50℃以上高い温度域とする必要があ
る。とはいえ920℃よりも高い温度域にて焼鈍を施す
と、α−γ変態により結晶方位がランダム化するため、
深絞り性が劣化する。
なお、最終焼鈍後の冷延鋼板には、5%以下の調質圧延
を施すことが可能である。さらにこの発明鋼板には、溶
融亜鉛めっきおよび電気亜鉛めっきを適用することも可
能である。
を施すことが可能である。さらにこの発明鋼板には、溶
融亜鉛めっきおよび電気亜鉛めっきを適用することも可
能である。
(実施例) 表1に示す種々の組成になる鋼スラブを熱間圧延後、表
2に示す種々の条件で1次冷延−中間焼鈍−2次冷延−
最終焼鈍を施した。
2に示す種々の条件で1次冷延−中間焼鈍−2次冷延−
最終焼鈍を施した。
得られた製品板の材料特性について調べた結果を表2に
併記する。
併記する。
なお引張特性は、JIS 5号引張試験片を使用して測定し
た。また値は15%引張予ひずみを与えた後、3点法に
て測定し、L方向(圧延方向)、D方向(圧延方向に45
゜方向)およびC方向(圧延方向に90゜方向)の平均値 =(rL+2rD+rC)/4 として求めた。またr値の面内異方性は、圧延方向に10
゜おきに測定したものの最大値rmaxおよび最小値rminの
差(rmax−rmin)として求めた。
た。また値は15%引張予ひずみを与えた後、3点法に
て測定し、L方向(圧延方向)、D方向(圧延方向に45
゜方向)およびC方向(圧延方向に90゜方向)の平均値 =(rL+2rD+rC)/4 として求めた。またr値の面内異方性は、圧延方向に10
゜おきに測定したものの最大値rmaxおよび最小値rminの
差(rmax−rmin)として求めた。
同表より明らかなように、この発明に従い得られた冷延
鋼板はいずれも、比較例に比べて極めて優れた深絞り性
および面内異方性を有していた。
鋼板はいずれも、比較例に比べて極めて優れた深絞り性
および面内異方性を有していた。
また同じ鋼種を使用し、表3に示す処理条件で2次冷延
したのち、最終焼鈍を連続溶融亜鉛めっきラインにて同
時に行って得た溶融亜鉛めっき鋼板の材料特性について
調べた結果を表3に示す。なおめっきの種類は、Znめっ
きおよび合金化Znめっきである。
したのち、最終焼鈍を連続溶融亜鉛めっきラインにて同
時に行って得た溶融亜鉛めっき鋼板の材料特性について
調べた結果を表3に示す。なおめっきの種類は、Znめっ
きおよび合金化Znめっきである。
また表4に示す処理条件で最終焼鈍したのち、電気亜鉛
めっきラインにて電気めっきを施して得ためっき鋼板の
材料特性について調べた結果を表4に示す。なおめっき
の種類は、Znめっき、Zn−NiめっきおよびZn−Feめっき
である。
めっきラインにて電気めっきを施して得ためっき鋼板の
材料特性について調べた結果を表4に示す。なおめっき
の種類は、Znめっき、Zn−NiめっきおよびZn−Feめっき
である。
表3,4より明らかなように、この発明によれば、極めて
優れた深絞り性および張り剛性を有する表面処理鋼板も
製造可能である。
優れた深絞り性および張り剛性を有する表面処理鋼板も
製造可能である。
(発明の効果) かくしてこの発明によれば、従来よりも格段に優れた深
絞り性および面内異方性を有する冷延鋼板を得ることが
でき、従来困難とされた大型パネルや超難加工オイルパ
ンなどの一体化成形も可能となる。さらに各種表面処理
鋼板にも適用が可能であり、工業的に極めて有意義であ
る。
絞り性および面内異方性を有する冷延鋼板を得ることが
でき、従来困難とされた大型パネルや超難加工オイルパ
ンなどの一体化成形も可能となる。さらに各種表面処理
鋼板にも適用が可能であり、工業的に極めて有意義であ
る。
第1図は、値および面内異方性に及ぼす中間焼鈍温度
の影響を示したグラフ、 第2図は、冷間圧延の全圧下率と値との関係を示した
グラフである。
の影響を示したグラフ、 第2図は、冷間圧延の全圧下率と値との関係を示した
グラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−69922(JP,A) 特公 昭52−50723(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種を含有し、残部はFeお
よび不可避的不純物よりなる鋼を、熱間圧延後、30%以
上の圧下率で1次冷延を施したのち、再結晶温度〜(再
結晶温度+80℃)の温度域で中間焼鈍を施し、引き続き
30%以上の圧下率でかつ全圧下率が78%以上となる2次
冷延を施し、しかるのち中間焼鈍よりも50℃以上高く、
920℃以下の温度域にて最終焼鈍を施すことを特徴とす
る面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ B:0.0001〜0.0020wt% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる鋼
を、熱間圧延後、30%以上の圧下率で1次冷延を施した
のち、再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)の温度域で中
間焼鈍を施し、引き続き30%以上の圧下率でかつ全圧下
率が78%以上となる2次冷延を施し、しかるのち中間焼
鈍よりも50℃以上高く、920℃以下の温度域にて最終焼
鈍を施すことを特徴とする面内異方性の小さい深絞り用
冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項3】C:0.005wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.1wt%以下、 S:0.05wt%以下、 Al:0.01〜0.10wt%および N:0.005wt%以下 を含み、かつ Ti:0.02超〜0.15wt%および Nb:0.001〜0.05wt% のうちから選んだ1種または2種と、 B:0.0001〜0.0020wt% とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる鋼
を、熱間圧延後、30%以上の圧下率で1次冷延を施した
のち、再結晶温度〜(再結晶温度+80℃)の温度域で中
間焼鈍を施し、引き続き30%以上の圧下率でかつ全圧下
率が78%以上となる2次冷延を施し、しかるのち中間焼
鈍よりも50℃以上高く、920℃以下の温度域にて最終焼
鈍を施すことを特徴とする面内異方性の小さい深絞り用
冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項4】請求項1,2または3において、鋼中にさら
にSb:0.001〜0.02wt%を含有してなる面内異方性の小さ
い深絞り用冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1232700A JPH07110976B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
| TW079107322A TW203628B (ja) | 1989-09-11 | 1990-08-31 | |
| AU62059/90A AU624992B2 (en) | 1989-09-11 | 1990-08-31 | Cold-rolled steel sheet for deep drawings and method of producing the same |
| US07/576,661 US5041166A (en) | 1989-09-11 | 1990-08-31 | Cold-rolled steel sheet for deep drawing and method of producing the same |
| DE69021471T DE69021471T2 (de) | 1989-09-11 | 1990-09-10 | Kaltgewalztes Tiefziehblech aus Stahl und Verfahren zu seiner Herstellung. |
| CA002024945A CA2024945C (en) | 1989-09-11 | 1990-09-10 | Cold-rolled steel sheet for deep drawing and method of producing the same |
| EP90117401A EP0417699B1 (en) | 1989-09-11 | 1990-09-10 | Cold-rolled steel sheet for deep drawing and method of producing the same |
| KR1019900014319A KR930003598B1 (ko) | 1989-09-11 | 1990-09-11 | 딥드로잉용 냉연강판 및 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1232700A JPH07110976B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0397813A JPH0397813A (ja) | 1991-04-23 |
| JPH07110976B2 true JPH07110976B2 (ja) | 1995-11-29 |
Family
ID=16943404
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1232700A Expired - Fee Related JPH07110976B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07110976B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05311245A (ja) * | 1992-05-08 | 1993-11-22 | Nippon Steel Corp | 面内異方性の極めて小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
| JP5338874B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2013-11-13 | Jfeスチール株式会社 | 軟質缶用鋼板およびその製造方法 |
| JP4835015B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2011-12-14 | Jfeスチール株式会社 | 軟質缶用鋼板およびその製造方法 |
| CN100500912C (zh) * | 2005-03-24 | 2009-06-17 | 杰富意钢铁株式会社 | 软质罐用钢板及其制造方法 |
| WO2008075444A1 (ja) | 2006-12-20 | 2008-06-26 | Jfe Steel Corporation | 冷延鋼板およびその製造方法 |
| JP5407591B2 (ja) * | 2008-07-22 | 2014-02-05 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板及びその製造方法並びにバックライトシャーシ |
| CN105803313B (zh) * | 2016-04-01 | 2017-08-01 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种薄规格热镀锌钢板及其生产方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2546823C3 (de) * | 1975-10-18 | 1979-02-01 | Rollei-Werke Franke & Heidecke, 3300 Braunschweig | Einrichtung zur Belichtungsmessung, Belichtungsanzeige und Belichtungssteuerung für eine fotografische Kamera |
| JPS6369922A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-03-30 | Kobe Steel Ltd | 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法 |
-
1989
- 1989-09-11 JP JP1232700A patent/JPH07110976B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0397813A (ja) | 1991-04-23 |
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|---|---|---|---|
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