JPH07112537A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JPH07112537A
JPH07112537A JP26128893A JP26128893A JPH07112537A JP H07112537 A JPH07112537 A JP H07112537A JP 26128893 A JP26128893 A JP 26128893A JP 26128893 A JP26128893 A JP 26128893A JP H07112537 A JPH07112537 A JP H07112537A
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shaped member
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paper
gel
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JP26128893A
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Inventor
Hiroyuki Takeyama
啓之 竹山
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Yoshiki Ikui
孝樹 生井
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】印字の解像性に優れ、小型化が可能な印字装置
を提供する。 【構成】熱収縮性のフィルム材Fと、フィルム材Fの一
方の面に当接するプラテンロール、フィルム材Fに印字
データに対応して加熱してドット孔を形成するサーマル
ヘッドと、ドット孔が形成されたフィルム材Fの他方の
面にインクを供給するインク供給手段114とを有す
る。インク供給手段114は、インクを液状で含有し、
通電によってその表面に該インクを液状に放出する高分
子ゲルから形成されたインクロール12を有する。通電
制御手段22による通電によりインクロール12の表面
に放出されたインク液Iaは、フィルム材Fの穿孔を通
して記録紙Pに転写され、画像Ibを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷(インク転
写)方式による印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、普通紙への印字装置として、熱転
写印字装置やインクジェット印字装置が知られている。
熱転写印字装置は、ベースフィルム上に転写用インクを
塗布したインクリボンに、印字データに対応して発熱さ
せたサーマルヘッドを押圧してインクリボン上のインク
を溶融させ、これをインクリボンのインク層側に同時に
押圧された記録紙に転写して印字を形成する方式のもの
である。この熱転写印字装置は、発熱したサーマルヘッ
ドをインクリボンのベースフィルム側から押圧するた
め、ベースフィルムやインク層のばらつき(材料、厚さ
等)が、熱伝達の不均一を生じさせ、これがインク転写
に直接影響して均一な印字ドット再現を困難なものとさ
せている。また、小径ドットの場合にはドット欠損が生
じやすい。また、記録紙が低温であるため、溶融したイ
ンクは、記録紙表面で固化し、記録紙内部へは浸透しに
くい。その結果、インクは、表面固着状態でのみ記録紙
上に残り、記録紙に対する固着力が弱いものとなり、剥
離しやすい。また、これが原因となって、ドット欠損も
生じる。さらに、転写インクリボンは、要求されるフィ
ルムベースの耐熱性故に、またベースフィルムとインク
層との2層構造故に、薄層化することが困難であり、そ
の体積が大きくなる。
【0003】加えて、記録紙に対しては、転写リボンを
介してサーマルヘッドにより圧力が印加されるので、イ
ンクリボンを搬送せずにインクリボンとサーマルヘッド
を移動させると、記録紙との摩擦熱により、記録紙にイ
ンクが固着する。従って、このような空送りに際して
は、インクリボンも同時に搬送するか、記録紙からイン
クリボン面を離間させることが必要となる。
【0004】一方、インクジェット印字装置は、細いノ
ズルからインクを吐出させ、電界等でこれを加速し、記
録紙上に印字する方式のものである。この方式の印字装
置は、細いノズルからインクを吐出させるため、ノズル
が詰まりやすく、またノズル先端でインクの乾燥を防止
するための手段を講じる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上記従来の問題を軽減し、印字の解像性に優れ、小
型化が可能で、安価に製造できる印字装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明では、
上記課題を解決するために、(1)従来のベースフィル
ムにインク層を塗布したインクリボンの代わりに、熱収
縮性フィルムを用い、これにサーマルヘッドにより穿孔
し、(2)穿孔されたフィルムの裏面からインク液を適
用してフィルムの孔からインク液を通過させてこれを前
面に当接した記録紙に転写し、(3)インク適用手段と
して、インクを液状で含有し、通電によりインク液を放
出する所定の高分子ゲルを用い、(4)高分子ゲルに通
電することによって高分子ゲルからインクを液状に放出
させるようにした。
【0007】すなわち、本発明によれば、熱収縮性のフ
ィルムからなり、加熱することによって加熱面積にほぼ
対応してドット孔が形成される帯状部材と、該帯状部材
を所定方向に搬送する手段と、該帯状部材の一方の面に
当接するプラテン手段と該帯状部材を介して該プラテン
に押圧され、印字データに対応して発熱する発熱素子を
有し、該帯状部材の他方の面を印字データに対応して加
熱して該帯状部材にドット孔を形成するサーマルヘッド
手段と、該サーマルヘッド手段によりドット孔が形成さ
れた該帯状部材の該他方の面にインクを供給するインク
供給手段と、該インク供給手段によりインクが供給され
た該帯状部材の該他方の面に該帯状部材の搬送速度と一
致させて用紙を密着させた後引き剥すべく該用紙を供給
する用紙供給手段を備え、該インクを該ドット孔から通
過させ、密着した用紙上に該インクを転写して画像を形
成する印字装置であって、該インク供給手段が、該イン
クを液状で含有し、通電によってその表面に該インクを
液状に放出し、かつ通電の解放により該表面の濡れ性が
消失する高分子ゲルから形成され、該帯状部材の他方の
面に接触するインク適用手段と、該インク適用手段が該
帯状部材の他方の面と接触する接触部で該インク液を放
出するように該インク適用手段に通電する通電制御手段
を有することを特徴とする印字装置が提供される。
【0008】以下、本発明をさらに詳しく説明する。上
に述べたように、本発明においては、従来のベースフィ
ルムにインク層を塗布したインクリボンに代わり、イン
ク層を形成しない熱収縮性フィルムからなる帯状部材を
用いている。延伸加工された高分子フィルム(例えば、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル)からなる熱収縮性
フィルムは、ガラス転移点以上の温度では、延伸される
前の状態に戻ろうとして急激に収縮し、その内部応力に
より一部が破断し、周辺方向に収縮し、破断部が広がっ
て孔(ドット孔)を形成する特性を有する。本発明で
は、この熱収縮性フィルムの特性を利用して、印字デー
タに対応して発熱したサーマルヘッドをプラテン手段に
より熱収縮性帯状部材に押圧し、発熱部の面積にほぼ対
応して熱収縮性帯状部材にドット孔を穿孔する。
【0009】その後段において、ドット孔が穿孔された
帯状部材にインク液を含んだ所定の高分子ゲルで形成さ
れたインク適用手段を裏面から接触させるとともに、穿
孔された帯状部材の前面に記録紙を当接・密着させる。
インク適用手段の高分子ゲルは、通電によってその表面
にインク液を液状に放出し、通電の解放により表面の濡
れ性が消失するものである。ここで、通電の解放とは、
無通電または通電部からの離隔を意味する。本発明に使
用される高分子ゲルには、カチオン性またはアニオン性
高分子(高分子電解質)を架橋した高分子電解質ゲル
と、高分子電解質の溶液に金属イオンを添加しpHを調
節して形成された高分子錯体ゲルとが含まれる。
【0010】架橋高分子電解質ゲルは、高分子鎖を骨格
とした網目構造とその網目の間に取り込まれた溶媒によ
って構成されるゲルの内、高分子鎖にイオン解離性基を
有するものである。高分子電解質を架橋したヒドロゲル
は、高分子鎖に沿って荷電するので、親水性が強く、自
重の数百倍もの水を吸収し保持できることが知られてい
る。架橋高分子電解質ゲルは、ゴム粘弾性を有し、ゲル
中に保持された水は外力がゲルに加わっても流出しな
い。また、直流電圧を印加できる電極装置によりゲルに
通電すると、一方の電極から溶媒である水を放出し、他
方の電極においてゲル自体が収縮するという特性を有す
る。この現象は、高分子鎖が荷電されているために発生
する。収縮したゲルは、水を再吸収できる。架橋高分子
電解質ゲルは、水に対してばかりでなく、染料を溶かし
たインク液に対してもこの挙動を示す。なお、溶媒とし
ては水が好ましいが、高分子電解質のイオン解離性基を
解離できる極性溶媒であれば他の溶媒も使用できる。染
料としては、このような極性溶媒に溶解するものであ
り、特に制限するものではない。本発明の第1の態様で
は、通常(通電の解放時)ではインク液を保持し、表面
にインク液を放出せず(表面濡れ性を消失)、通電によ
りインク液をその表面に放出するこのような特性を有す
る架橋高分子電解質ゲルによりインク適用手段(インク
ロール)を構成する。通電時には、高分子電解質がポリ
アニオンの場合には、カソードでインク液が放出され、
アノードにおいてゲルの収縮が生じる。他方高分子電解
質がポリカチオンの場合には、アノードでインク液が放
出され、カソードでゲルの収縮が生じる。なお、インク
液に塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の電解質を添加しておけば、ゲルと電極とを直接接
触させなくてもよい。電解質を含んだインク液を通じて
通電が達成されるからである。架橋高分子電解質として
は、メチレンビスアクリルアミド等の架橋剤で架橋され
た、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレン
スルホン酸、ポリ−4−ビニルピリジン、寒天、アルギ
ン酸、コラーゲン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ア
クリルアミドメチルプロパンスルホン酸)等を用いるこ
とができる。
【0011】以下、架橋高分子電解質ゲルの作成例を記
す。 作成例1 高分子電解質のモノマーであるアクリルアミドメチルプ
ロパンスルホン酸を4M、架橋剤としてメチレンビスア
クリルアミドを0.2M、および重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリルを0.04Mの濃度で含むイオ
ン交換水を約60〜70℃で約5時間反応させて、所望
のポリ(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)ゲ
ルを得た。このゲルをイオン交換水中で洗浄・膨潤させ
た後、染料としてブリリアントブルーFCFを溶解した
水溶液に浸漬し、染料を取り込ませた。こうして、イン
ク液を含有する架橋高分子電解質ゲルを得た。 作成例2 作成例1と同様にしてポリ(アクリルアミドメチルプロ
パンスルホン酸)ゲルを得た後、これを、染料としてブ
リリアントブルーFCFを0.1Mおよび電解質として
水酸化ナトリウムを0.05Mの濃度で含むイオン交換
水中に浸漬した。こうして、インク液および電解質を取
り込んだ架橋高分子電解質ゲルを得た。
【0012】他方、高分子錯体ゲルは、高分子電解質の
高濃度水溶液に金属イオンを添加し、その水溶液の水素
イオン濃度(pH)を調節することによって形成された
ものである。例えば、ポリアクリル酸の水溶液にカルシ
ウムイオンを添加した系は、下記表1に示す挙動を示
す。
【0013】
【表1】
【0014】すなわち、この系は、周囲pHの変化によ
り可逆的に錯体を生成し、または解離する。pHが4以
上の高pH領域では、系中の水素イオン濃度が低いた
め、高分子鎖のカルボキシル基はCOO- とH+ とに解
離している。このとき、高分子側鎖とCa2+との静電的
相互作用が生じ、高分子錯体を形成する。この錯体の形
成により、高分子溶液系は大幅な粘度上昇を示す。特
に、高分子濃度が充分に高いときには、溶液系全体がゲ
ル化する。他方、pH3以下の低pH領域では、系中の
水素イオン濃度が高いため、高分子の側鎖は解離せずC
OOHの形をとる。そのため、Ca2+との静電的相互作
用が生じず、高分子錯体は形成されない。高分子濃度が
充分に高い場合には、系は上記ゲルからゾルに変化す
る。本発明では、pHは、通電による水の加水分解によ
って低下させている。高分子錯体は、水に顔料を含む場
合でも同じ挙動を示す。顔料には特に制限がなく、いず
れの顔料も使用できる。本発明の第2の態様では、通常
(無通電または通電の解放)の場合ではインク液をゲル
状態で保持し、表面にインク液を放出せず(表面濡れ性
を消失)、通電により表面がゾル化してインク液をその
表面に放出するこのような特性を有する高分子錯体ゲル
によりインク適用手段(インクロール)を構成する。こ
のような高分子錯体ゲルは、上記ポリアクリル酸ばかり
でなく、ポリメタクリル酸、アルギン酸と、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の金属イ
オンとの間で形成され、本発明では、そのようないずれ
もの好適な高分子錯体を用いることができる。
【0015】以下、高分子錯体ゲルの作例例を記す。 作成例3 高分子電解質であるポリアクリル酸の3M濃度水溶液
(pH=2.7)に顔料としてMGバイオレットK−2
R(三井東圧染料(株)製)を1重量%添加し、水酸化
ナトリウムでpHを7に調整した。この水溶液にポリア
クリル酸のカルボキシル基と等モル量の塩化カルシウム
を添加したところ、溶液は、高粘性溶液(ゾル)から弾
性ゲルへ転移し、所望の高分子錯体ゲルを得た。
【0016】さて、熱収縮性帯状部材にドット孔を穿孔
した後、上記高分子ゲルからなるインク適用手段(イン
クロール)に通電し、上に説明したようにその表面にイ
ンク液を放出させる。この放出されたインク液は、用紙
供給手段によりインク適用手段と接触した帯状部材のド
ット孔を通して液状で記録紙上に転写され、画像を形成
する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳し
く説明する。全図に渡り、同一箇所は同一符号で示され
ている。まず、図2を参照して本発明の一例の印字装置
の全体の構成を説明する。図2に示すように、本印字装
置は、印字カセット100、印字カセット移動機構20
0、および用紙(記録紙)送り機構300を備えてい
る。
【0018】印字カセット移動機構200は、モータ2
02とこのモータの回転軸に固設された印字カセット送
り軸204からなる。印字カセット送り軸204には、
螺旋溝が形成されている。印字カセット100は、この
螺旋溝にホルダー(カセット台)206を介して移動自
在に装着され、モータの順、逆回転により送り軸に沿っ
て矢印y,y’の方向に移動される。記録紙送り機構3
00は、一対の記録紙送りロール302,304、およ
び記録紙ガイド(図示せず)からなり、記録紙送りロー
ル302,304の一方にモータ(図示せず)からの回
転力が伝達されるように構成されている。モータが駆動
され、記録紙送りロール302,304が矢印方向に回
転すると、記録紙としての普通紙Pは矢印xの方向に送
られる。
【0019】印字カセット100は、図3により詳しく
示されている。図3に示すように、印字カセット100
は、カセットケース102内に、本発明の熱収縮性帯状
部材(以下、フィルム材という)を送り出す送りリール
104、フィルム材収納リール106、プラテンロール
110、フィルム材送りロール112、およびインク収
容部24が配設された本発明のインク適用手段(インク
ロール)12を備えたインク供給手段114が収納され
てなる。
【0020】後端がフィルム材送りリール104の軸1
04aに固着され、送りリール104から送りロール1
12の駆動により送り出されるフィルム材Fは、例えば
2μm程度の厚さを有し、プラテン110、送りロール
112およびインクロール12に順次送通され、その先
端は収納リール106の巻き取り軸106aに固着され
ている。
【0021】サーマルヘッド108とプラテンロール1
10は、協働して、移動するフィルム材Fにドット孔を
形成するものである。図4に示されているように、フィ
ルム材Fは、サーマルヘッド108の印字面とプラテン
ロール110の周面との間を、所定の圧接力を受けなが
ら移動する。図5は、図4の線V−Vに沿った断面図で
ある。サーマルヘッド108はセラミック基体にグレー
ズ108a、電極108b、発熱体108c、保護膜1
08dを順次積層して構成され、フィルム材Fとの摺擦
面には、潤滑剤層108eが塗布されている。潤滑剤層
108eは、例えば厚さ1μm程度に塗布されたグリー
スからなり、サーマルヘッド108とフィルム材Fとの
摺擦の際の滑りをよくするものである。発熱体108c
は抵抗部材からなり、この発熱体108cには、制御回
路(図示せず)からの印字データに従った電流が図2に
示す配線116を経て電極108bから供給され、発熱
される。なお、図5は断面図であり、実際には紙面垂直
方向に多数個の発熱体108cが設けられている。
【0022】図5に示すように、プラテン110は、ゴ
ムローラの周面に多数のビーズ110aを接着剤110
bで貼着した構成のものである。サーマルヘッド108
に配設された発熱体108cの直下は凸状に突き出てい
るが、プラテンゴムローラ110は弾性体であるので、
その対応する箇所は凹状に変形する。また、ビーズ11
0aは発熱体108cの幅に比べて極めて小径であり、
例えば直径50μmである。一般に、フィルム材に穿孔
を行い、その孔部分を介してインクを記録紙等に転写す
る画像形成方式では、通常、フィルム材を補強するため
にフィルム材に織布等の裏打ち材を接着剤で貼着するこ
とが必要となる。しかしながら、そのように裏打ち材を
用いた場合、フィルム材全体の厚さが増し、印字カセッ
トの大型化につながるとともに、正確な大きさの穿孔が
形成できにくい。本発明では、図5に示すプラテン11
0の構成により、裏打ち材を使用せず、プラテン110
がサーマルヘッド108と所定の圧力を有して接しても
その接触箇所を多数の点状(ビーズ110aによる)と
することにより、フィルム材Fの孔の形成を阻害するこ
となくドット孔を形成することができるのである。
【0023】さて、図1には、インク適用手段として本
発明の第1の態様に従い架橋高分子電解質ゲルで形成さ
れたインクロール12を備えたインク供給手段114が
詳細に示されている。この例では、架橋高分子電解質ゲ
ルとして、例えば、作成例1に示した染料を含有したポ
リアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ヒドロゲル
(PAMPSゲル)を用いている。PAMPSゲルは、
高分子鎖が負荷電しているポリアニオンゲルであり、従
って、上に説明したように、通電によりカソードでイン
ク液を放出し、アノードでゲル収縮する。インクロール
12は、中空円筒状多孔質支持体12cの内側を上記高
分子電解質ゲル12bで覆うとともにその外側に同じく
上記高分子電解質ゲル12cを形成したものであり、中
空の内部は、高分子電解質ゲルにインク液を補給するた
めにインク液14を収容するインクタンク12dを構成
する。そして、その中心には、ロールの軸ともなる電極
16を有する。インクロール(高分子電解質)12に
は、外層高分子ゲル12aの表面に接して、負電位を印
加する電極18(例えばマルチスタイラス電極)が設け
られている。
【0024】インクロール12は、転写後フィルム材F
上に残ったインクを回収するクリーニングブレード24
aを先端に有するインク回収部24により下側約半分が
包囲されている。
【0025】さて、以上の構成のインク供給手段114
において、オン・オフ制御可能な通電制御手段22によ
りロール軸の電極16に正電位を印加し、電極18に負
電位を印加することにより、上に詳しく説明したよう
に、インクロール12の外層高分子電解質(PAMP
S)ゲル12aの表面にインクが液状に放出され、イン
ク層(Ia)が形成される。このインク層(Ia)か
ら、先にサーマルヘッドにより選択的に穿孔されたフィ
ルム材Fの穿孔を通して直接記録紙Pへインクが転写さ
れ、記録紙P上に印字Ibを形成する。転写後、高分子
電解質ゲル12aの表面上に残ったインク液は、ゲルの
再吸収作用によりゲル中に回収され、フィルム材F上に
残ったインクはクリーニングブレード24aで回収され
る(Ic)。また収縮したゲルはインクタンク12d内
のインク14も再吸収する。このように、ゲルから放出
されたインクは、インクタンク12d内のインク14や
クリーニングブレード24aで回収されたインク(I
c)によりゲル内に再供給され、その結果ゲルは、初期
状態に戻り、連続して上述の印字工程を達成することが
できる。なお、インクタンク12d内へは図示しない補
給口からインクを補給できるようになっている。従っ
て、インク補給によりインクを継続使用することができ
る。
【0026】また印字を行わない場合は、電圧を印加し
ない状態(通電解放状態)にしておけばよく、常にイン
クはゲル内に保持され、それ故不必要なインク供給によ
る印字装置内の汚染や記録紙の汚染等を回避でき、イン
ク保存性の向上や印字装置の運搬等に制限を付与しない
利点がある。
【0027】図6は、インク適用手段として本発明の第
2の態様に従い高分子錯体ゲルで形成したインクロール
62を備えたインク供給手段114の別の例を示す。こ
の例において、インクロール62は、全体が高分子錯体
ゲルで形成されている。この高分子錯体ゲルにはインク
液が含まれ、保持されている。例えば、このインクロー
ルは、例えば、作成例3に示した顔料含有ポリアクリル
酸−カルシウム錯体ゲルで作成できる。インクロール6
2は、その中心軸をも兼ねる電極(負極)64が貫通形
成され、またその表面に接してマルチスライラス電極
(正極)66が設けられれている。オン・オフ制御可能
な通電制御手段68により、電極64に負電位を、電極
66に正電位を印加することにより、インクロール62
を構成する高分子錯体ゲル中の水が電気分解され、正極
66近傍でpHが低下し、負極64近傍でpHが上昇す
る。上に詳しく説明したように、この場合、高分子錯体
は、負極64近傍ではゲルのままであるが、正極66近
傍すなわちインクロール62表面ではゾル化現象が生
じ、インク液が放出される。この液体状態に放出された
インクに記録紙押圧手段70によりフィルム材Fを介し
て記録紙Pを比較的低い圧力で密着させると、インクは
ロールから穿孔フィルム材Fの孔を通して記録紙P上に
転写される。この工程を繰り返すことにより連続的な画
像形成を達成できる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印字装置
は、サーマルヘッドで直接フィルム材に熱を与え、フィ
ルムに穿孔し、この孔にインクを直接通して印字を行う
ため、印字ドットの欠落がなく、均一で高解像度の印字
が得られる。また、穿孔されたフィルムは印字に一度し
か寄与しないため印字後インクによる詰まりは問題とな
らない。
【0029】また熱転写リボンに比べ、インク層が不要
であるためフィルム材がそれだけ薄くなり、フィルム体
積を小さくでき装置を小型化できる。なお、フィルム材
のみの交換も可能である。
【0030】さらにインクによる直接の印字であるた
め、記録紙との固着力が強く、ドットが剥離し難く、ド
ット欠損がない。また穿孔されていない部分の空送りで
はインクが放出されないため、フィルムを止めてカセッ
トを離さずに移動することができ、無駄なフィルムを必
要としない。フィルムとインクが分離しているため、カ
セットも生産しやすく安価である。サーマルヘッドが円
形のプラテンと接するため、尖端ヘッドでなく、平面ヘ
ッドでよいため生産が容易で安価である。
【0031】またインクロールが通電によりインクの放
出を制御できる高分子電解質ゲルにより構成されている
ため、不必要なインクの供給をなくし、印字装置内の汚
染や記録紙の汚染を防ぎ、またインク保存性も向上し、
印字装置の運搬等に制限を課すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印字装置に使用するインクロールから
なるインク適用手段を備えたインク供給手段の一例を示
す図。
【図2】本発明の印字装置の全体構成を示す図。
【図3】図2に示された印字装置のカセット部の詳細
図。
【図4】図2に示された印字装置のサーマルヘッドとプ
ラテンの説明図。
【図5】図4の線V−Vに沿った断面図。
【図6】本発明の印字装置に使用する他のインクロール
からなるインク適用手段を備えたインク供給手段の他の
例を示す図。
【符号の説明】
12,62…インク適用手段、22,68…通電制御手
段、100…印字カセット、108…サーマルヘッド、
110…プラテンロール、114…インク供給手段、2
00…印字カセット移動機構、300…記録紙送り機
構、F…熱収縮性帯状部材、P…記録紙。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性のフィルムからなり、加熱する
    ことによって加熱面積にほぼ対応してドット孔が形成さ
    れる帯状部材と、 該帯状部材を所定方向に搬送する手段と、 該帯状部材の一方の面に当接するプラテン手段と該帯状
    部材を介して該プラテンに押圧され、印字データに対応
    して発熱する発熱素子を有し、該帯状部材の他方の面を
    印字データに対応して加熱して該帯状部材にドット孔を
    形成するサーマルヘッド手段と、 該サーマルヘッド手段によりドット孔が形成された該帯
    状部材の該他方の面にインクを供給するインク供給手段
    と、 該インク供給手段によりインクが供給された該帯状部材
    の該他方の面に該帯状部材の搬送速度と一致させて用紙
    を密着させた後引き剥すべく該用紙を供給する用紙供給
    手段を備え、該インクを該ドット孔から通過させ、密着
    した用紙上に該インクを転写して画像を形成する印字装
    置であって、該インク供給手段が、 該インクを液状で含有し、通電によってその表面に該イ
    ンクを液状に放出し、かつ通電の解放により該表面の濡
    れ性が消失する高分子ゲルから形成され、該帯状部材の
    他方の面に接触するインク適用手段と、 該インク適用手段が該帯状部材の他方の面と接触する接
    触部で該インク液を放出するように該インク適用手段に
    通電する通電制御手段を有することを特徴とする印字装
    置。
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