JPH07112963A - モノアリルヒドラジンの製造方法 - Google Patents

モノアリルヒドラジンの製造方法

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JPH07112963A
JPH07112963A JP25610093A JP25610093A JPH07112963A JP H07112963 A JPH07112963 A JP H07112963A JP 25610093 A JP25610093 A JP 25610093A JP 25610093 A JP25610093 A JP 25610093A JP H07112963 A JPH07112963 A JP H07112963A
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hydrazine
monoallylhydrazine
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岑夫 中川
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雅行 十川
Kenichi Shimada
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒドラジンをアリルクロライドでアリル化し
て、モノアリルヒドラジンを製造する際に、高次アリル
ヒドラジンの副生を十分に抑制し、選択率よくモノアリ
ルヒドラジンを製造する方法を提供するとともに、モノ
アリルヒドラジンとヒドラジンの混合物を効率よく分離
し、ヒドラジンを実質的に含まない高純度なモノアリル
ヒドラジンの製造方法をも提供する。 【構成】 モノアリルヒドラジンとヒドラジンとをそれ
らの混合物から分離するにあたり、該混合物をアルカリ
水溶液で処理し、また、過剰のヒドラジン水溶液中でヒ
ドラジンとアリルクロライドを反応させ、更に、得られ
たモノアリルヒドラジンとヒドラジンの混合物を、アル
カリ水溶液で処理する。 【効果】 今まで経済的に製造することが困難であり、
高純度に精製することが困難であったモノアリルヒドラ
ジンを、選択性よく製造でき、ヒドラジンを含有しない
高純度のモノアリルヒドラジンを、容易に製造すること
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬、医薬品の原料並
びに、合成化学用の中間体として有用なモノアリルヒド
ラジンの製造方法に関するもので、より詳細には実質上
ヒドラジンを含まないモノアリルヒドラジンの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】アリルヒドラジンの製法
として、エタノール中でアリルクロライドと水加ヒドラ
ジンを反応させ、塩酸塩で精製する方法[Chem.B
er.47(1914)3031]が知られているが、
同法はモノアリルヒドラジンの収率が低く実用性に乏し
い。
【0003】また、水加ヒドラジンをアルキリデン−ア
シル−ヒドラジンに誘導したのち、アリル化し、ついで
加水分解する方法(特開平2−67268号公報)が提
案されているが、これは確実にモノアリルヒドラジンが
得られるものの、工程が複雑すぎて、工業的製法になり
えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ヒドラジンをアリルクロライドでアリル化して、モ
ノアリルヒドラジンを製造する際に、高次アリルヒドラ
ジンの副生を十分に抑制し、選択率よくモノアリルヒド
ラジンを製造する方法を提供するとともに、モノアリル
ヒドラジンとヒドラジンの混合物を効率よく分離し、ヒ
ドラジンを実質的に含まない高純度なモノアリルヒドラ
ジンの製造方法をも提供するにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明によれば、モノア
リルヒドラジンとヒドラジンをそれらの混合物から分離
するにあたり、該混合物をアルカリ水溶液で処理するこ
とを特徴とする、実質上ヒドラジンを含まないモノアリ
ルヒドラジンの製造方法が提供される。
【0006】本発明によればまた、過剰のヒドラジン水
溶液中でヒドラジンとアリルクロライドを反応させるこ
とを特徴とするモノアリルヒドラジンの製造方法が提供
される。
【0007】更に、本発明によれば、過剰のヒドラジン
水溶液中でヒドラジンとアリルクロライドを反応させて
得られるモノアリルヒドラジンとヒドラジンの混合物
を、アルカリ水溶液で処理することを特徴とする実質上
ヒドラジンを含まないモノアリルヒドラジンの製造方法
が提供される。
【0008】
【作用】ヒドラジンとアリルクロライドの反応は、次に
示すごとく逐次的に進行することが知られている。
【化1】 (1) NH2 NH2 +RCl−−> RNHNH2 +HCl (2) RNHNH2 +RCl−−> RNHNHR+HCl −−> R2 NHNH2 +HCl (3) RNHNHR +RCl−−> R2 NHNHR+HCl 式中、Rはアリル基(CH2 =CH−CH2 −)であ
る。
【0009】本発明者らは、ヒドラジンとアリルクロラ
イドとの反応について鋭意研究を重ねた結果、この反応
を過剰のヒドラジン水溶液中で行うことにより、上記
「化1」の反応における式(1)の選択性が向上するこ
とを見いだした(後述する実施例−1参照)。
【0010】このアリル化反応において、過剰のヒドラ
ジン水溶液の一部が反応体となるのは当然のことである
が、残りの大部分は置換反応の優れた反応媒体となり、
式(2)及び(3)で示される高次のアリル化ヒドラジ
ンの副生を抑制し、モノアリルヒドラジンへの選択率を
高めることを可能とするものと認められる。
【0011】過剰のヒドラジン水溶液中で、アリルクロ
ライドによる置換反応を行うことは、反応温度を比較的
低い温度、例えば50℃以下の温度で行わせるのにも有
効であり、この様な低温での反応は、高次のアリル化ヒ
ドラジンの副生を抑制し、モノアリルヒドラジンへの選
択率を高めることを可能にする。
【0012】上記の反応混合物から分離される粗モノア
リルヒドラジンは、同伴するヒドラジンを含有してお
り、精製が不可欠である。種々の方法を検討した結果、
高濃度のアルカリ水溶液がヒドラジンのみの高選択性抽
出剤であることを見いだした。
【0013】本発明では、モノアリルヒドラジンとヒド
ラジンの混合物を高濃度のアルカリ水溶液で抽出操作を
おこない、ヒドラジンをアルカリ水溶液に抽出すること
により、抽出残として、ヒドラジンを含まない高純度の
モノアリルヒドラジンを製造することができる。
【0014】ヒドラジンのアルカリ水溶液は、アルカリ
を中和することにより、再びアリルクロライドとの反応
に利用することができる。
【0015】
【実施の態様】本発明に使用するアリルクロライドは、
通常の純度を持つものであればよく、アリルクロライド
の重合物を含まないものが特に好ましい。
【0016】同様に使用するヒドラジン水溶液は、広く
市販されている水加ヒドラジン(例えば60%品、80
%品、100%品)でよくヒドラジン濃度は特に限定し
ない。
【0017】本発明においては、ヒドラジン水溶液を反
応媒体としても使用するため、常に過剰のヒドラジン水
溶液を用いることとなる。通常は反応で生成する塩酸を
苛性ソーダで中和後、食塩を分離し、母液の食塩含有ヒ
ドラジン水溶液を再利用することになる。
【0018】本発明において、再利用するヒドラジン水
溶液に含まれる中性塩は全く反応に影響を与えないの
で、新鮮なヒドラジン水溶液と同様に使用できる。
【0019】本発明において、ヒドラジンとアリルクロ
ライドとの反応は、ヒドラジン水溶液の急激な攪拌下
に、アリルクロライドを滴下する一方注下方式(バッチ
操作)によるのが好ましく、その際、ヒドラジン水溶液
は常に連続相で存在し、アリルクロライドが液滴の微粒
としてこの連続相中に分散していることが重要である。
【0020】本発明の反応において、ヒドラジン水溶液
中に気相のアリルクロライドを吸収させる態様も好まし
いものの一つである。
【0021】アリルクロライドの連続相が存在して、ヒ
ドラジン水溶液と二相を形成するような状態では、アリ
ルクロライド相での非選択的なアリル化反応を伴い、結
果的に高次アリル化ヒドラジンへの選択率が大きくなる
という不都合がある。
【0022】既に指摘した通り、反応温度は、モノアリ
ルヒドラジンの選択率に大きな影響を与える。好ましい
反応温度は50〜0℃、特に好ましくは40〜20℃で
ある。上記温度よりも高い反応温度においては、モノア
リルヒドラジンへの選択性が低下し、上記反応温度より
低い場合には、反応に長時間を必要とし、工業的に不利
となる。
【0023】反応に使用するヒドラジン水溶液の量は、
反応終了時において、使用量のトータルで、ヒドラジン
/アリルクロライドのモル比6以上を満たす必要があ
る。前述した通り、ヒドラジン水溶液中にアリルクロラ
イドを滴下、分散させるバッチ操作での反応では、実際
上、反応の進行中、一定時点で、系内に存在するヒドラ
ジン/アリルクロライドのモル比は、極めて大きな値、
例えばモル比で100以上となるようなものである。
【0024】ヒドラジン水溶液の単位容積[L]あたり
のアリルクロライドの滴下速度[モル/Hr]は、系の
冷却速度によっても影響されるが、通常の設備を使用す
る場合、2.5[モル/L・Hr]以下となることが好
ましい。3.5[モル/L・Hr]以上の滴下速度の場
合、ヒドラジン水溶液中のアリルクロライドの分散が不
十分となり、副生物の増大を伴うので好ましくない。
【0025】以上の条件で実施した場合、モノアリルヒ
ドラジンへの選択率は80モル%以上となり、高次アリ
ル化ヒドラジンの副生を20モル%以下とすることが可
能である。
【0026】合成反応終了後、通常は蒸溜によりモノア
リルヒドラジンと過剰のヒドラジン水溶液とを分離し
て、後述の精製工程へ導くこととなる。
【0027】本発明の精製法では、種々の方法で得られ
たモノアリルヒドラジンとヒドラジンとの混合物から、
ヒドラジンを含まないようにモノアリルヒドラジンを精
製、回収することができる。
【0028】モノアリルヒドラジンとヒドラジンとの混
合物をアルカリ水溶液で処理する際、好ましいアルカリ
はNaOH又はKOHである。
【0029】NaOH水溶液の場合、NaOHの濃度が
21重量%以上であれば、NaOH相−モノアリルヒド
ラジン水溶液の二液相を形成し、ヒドラジンの抽出操作
が可能となる。
【0030】両相の液平衡の関係を次の表1に示す。
【表1】
【0031】モノアリルヒドラジンとヒドラジンの混合
物をアルカリ水溶液で処理した際には、結果的に系に存
在するヒドラジンがNaOH水溶液とモノアリルヒドラ
ジン水溶液の両相に分配したものと等価である。
【0032】ヒドラジンはNaOH濃度37%以下の水
溶液とは任意の割合に溶解するから、ヒドラジンのみを
抽出し、モノアリルヒドラジンを抽出残として残すため
の実質的なNaOH濃度は26%以上、好ましくは30
%以上である。
【0033】NaOH濃度35%の水溶液で処理する際
のヒドラジンのNaOH相とモノアリルヒドラジン相に
対する分配平衡αは、ほぼ100となる。 AH;モノアリルヒドラジン H;ヒドラジン
【0034】本発明のアルカリ水溶液による処理は、ミ
キサーセトラー型のバッチ操作でも、多段向流型の連続
操作でも同様に実施できる。
【0035】本発明での原料モノアリルヒドラジンはア
ルカリ処理により、ヒドラジンを抽出され、精製される
が、同時に処理するアルカリ濃度に応じて平衡な水分を
含むことになる。
【0036】アルカリ処理に先立って相当する濃度のモ
ノアリルヒドラジン水溶液に調整することが特に望まし
い。
【0037】本発明の実施により、ヒドラジンとモノア
リルヒドラジンの混合物から、実質的にヒドラジンを含
まないモノアリルヒドラジンを容易に得ることができ
る。
【0038】[実施例−1]内容積1リットルの4つ口
フラスコに、攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロー
トを取り付ける。水加ヒドラジン600g(12モル)
を仕込み、水浴上で20℃まで冷却する。滴下ロートに
アリルクロライド114.6g(1.5モル)を入れ、
反応液の温度を30℃以下に保つように徐々に滴下す
る。
【0039】アリルクロライドと水加ヒドラジンのモル
比を1:8で反応を行う。アリルクロライドの全量を滴
下し終わった時点で、そのまま30分間攪拌を続けて、
反応を完結せしめる。
【0040】その後、30%NaOH水溶液166g
(1.455モル)を滴下ロートより反応器内に滴下し
て、生成したHC1を中和する。反応液を分析したとこ
ろモノアリルヒドラジン90.3g(1.254モ
ル)、後述する副生成物(I)12.5g(0.111
モル)、副生成物(II)1.35g(0.012モル)
が含まれていた。
【0041】[実施例−2]実施例−1で得られた反応
液を、精留塔を付けたフラスコに全量移して、常圧下、
2 ガス雰囲気中で蒸留を行った。第一の留分として、
塔頂の温度102℃以下の留分が54.6g得られた。
受器を取り換えて塔頂の温度102℃〜112℃の留分
を212.7g得た。
【0042】第一の留分、第二の留分の各々の組成は表
2に示す。
【表2】 副生成物IはR2 NNH2 ,副生成物IIはRNHNHR
の構造の化合物を表す。
【0043】[実施例−3]実施例−2で第二の留分を
分液ロートに移し、固形のNaOH 68.1gを入
れ、振とうしてNaOHを溶解後、静置して分相させ
る。
【0044】下相のNaOH水溶液を除去する。残った
上相に35%NaOH水溶液89gを加えて、よく振と
うした後、静置して分相させる。下相のNaOH水溶液
を除去する。35%NaOH水溶液による抽出の操作を
さらに2回繰り返した。
【0045】最後に上相にモノアリルヒドラジン水溶液
が96.5g得られた(含量78.1%)。得られたモ
ノアリルヒドラジン水溶液を55mmHgの減圧下トッ
ピングして、精製モノアリルヒドラジン水溶液を95.
6g(含量77.8%)得た。アリルクロライド基準の
収率は68.9%であった。このものはヒドラジンを
0.05重量%以下しか含んでいなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明により、今まで経済的に製造する
ことが困難であり、高純度に精製することが困難であっ
たモノアリルヒドラジンを、過剰のヒドラジン水溶液中
でアリルクロライドと水加ヒドラジンとを反応させるこ
とにより、選択性よくモノアリルヒドラジンを製造で
き、モノアリルヒドラジンと水加ヒドラジンの混合物
を、苛性アルカリ水溶液による抽出操作に付することに
より、ヒドラジンを含有しない高純度のモノアリルヒド
ラジンを、容易に製造することが可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノアリルヒドラジンとヒドラジンとを
    それらの混合物から分離するにあたり、該混合物をアル
    カリ水溶液で処理することを特徴とする、実質上ヒドラ
    ジンを含まないモノアリルヒドラジンの製造方法。
  2. 【請求項2】 過剰のヒドラジン水溶液中でヒドラジン
    とアリルクロライドを反応させることを特徴とするモノ
    アリルヒドラジンの製造方法。
  3. 【請求項3】 過剰のヒドラジン水溶液中でヒドラジン
    とアリルクロライドを反応させて得られるモノアリルヒ
    ドラジンとヒドラジンの混合物を、アルカリ水溶液で処
    理することを特徴とする実質上ヒドラジンを含まないモ
    ノアリルヒドラジンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428686B1 (ko) * 1998-12-17 2004-04-30 르 라보레또레 쎄르비에르 히드라지드 화합물, 이들의 제조 방법 및 이들을 함유하는약제 조성물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428686B1 (ko) * 1998-12-17 2004-04-30 르 라보레또레 쎄르비에르 히드라지드 화합물, 이들의 제조 방법 및 이들을 함유하는약제 조성물

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