JPH07116581B2 - 加工によるめっき剥離が少なく焼付硬化性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

加工によるめっき剥離が少なく焼付硬化性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板

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JPH07116581B2
JPH07116581B2 JP2130278A JP13027890A JPH07116581B2 JP H07116581 B2 JPH07116581 B2 JP H07116581B2 JP 2130278 A JP2130278 A JP 2130278A JP 13027890 A JP13027890 A JP 13027890A JP H07116581 B2 JPH07116581 B2 JP H07116581B2
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嘉邦 古野
信也 中島
二三男 山本
健一 麻川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、焼付硬化性に優れたプレス加工用高強度合金
化溶融亜鉛めっき鋼板、特に亜鉛めっき層が40g/m2以上
(片面)の厚いめっき目付け量でもプレス加工時の塑性
変形においてめっき層の剥離が少ない高強度合金化溶融
亜鉛めっき鋼板に関するものである。
(従来の技術) 自動車産業界では、省資源・省エネルギーの観点から、
車体の軽量化を目的として強度部材等を中心に高強度冷
延鋼板の採用が盛んに進められてきたが、最近では、い
わゆる外板と呼ばれる部品にも高強度鋼板が積極的に適
用されるようになってきた。特に外板用には、耐デント
性の確保を目的として、プレス加工後の塗装焼付け処理
によって強度が高くなる塗装焼付硬化性を有するタイプ
の適用が増加している。一般には焼付け処理により降伏
点の上昇量として3kg/mm2以上が要望されている。
一方、最近では自動車の車体寿命の延長という課題が大
きくクローズアップされ始め、自動車業界では、従来よ
りもさらにめっき皮膜を厚くした表面処理鋼板を内板お
よび外板を含めてかなりの部品に適用することが進めら
れつつある。特に外板用には塗装焼付硬化性に優れた厚
目付けの高強度表面処理鋼板の採用が検討されている。
ところが、鋼板の表面にめっきされた皮膜は、その厚み
が厚いほどプレス加工によって容易に剥離し、車体の防
錆効果を損なうとともに作業環境を悪化させるといった
問題を有している。さらにこの問題は、高強度鋼板のよ
うに強度を確保するために多量の合金元素を含有させた
場合により一層顕在化する。
めっき皮膜の剥離現象はパウダリング性あるいはフレー
キング性と呼ばれているが、これらの不良現象を解決す
る手段として、1)特開昭52−131934号公報に開示され
るように溶融亜鉛めっき浴にAlを含有させる方法、2)
特開昭61−276962号公報に開示されるように合金化亜鉛
めっき層中のFe濃度を特定範囲に管理する方法、など主
としてめっき操業条件の改善による方法がこれまでに検
討されてきた。
(発明が解決しようとする課題) 上述した方法を採用することによって、確かにある程度
めっきの剥離を減少させることは可能であるが、特に目
付け量が多くなった高強度の合金化溶融亜鉛めっき鋼板
の場合には問題を解決するまでにはいたってないのが実
情であって、この解決が望まれている。
本発明は、上記要望を満たすべく、特に厚目付け化およ
び高強度化によって問題となるめっき皮膜の剥離を極力
少なくし、焼付硬化性に優れた高強度の合金化溶融亜鉛
めっき鋼板を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的を達成すべく、めっき操業条件
の最適化を図るとともに鋼板の成分組成についても種々
検討を重ねた。その結果、目付け量を多くしてめっき剥
離が非常に少なく、約3kg/mm2以上の焼付硬化性を有
し、35kg/mm2以上の高強度を有する合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板が、1)極低炭素鋼をベースにしてPの積極的添
加を避けた上でCと当量以下のNbの含有とBの固溶状態
での含有の成分的に組合せること(即ち、従来の高強度
化のためにPを添加する技術思想とはまったく逆の発想
をした。)、2)亜鉛めっき層中のFe濃度を5〜15%未
満に管理した合金化亜鉛めっき処理をすること、の相乗
効果によって製造されることを新たに知見した。
本発明は、これらの知見に基づくものであって、その要
旨とするところは、 C:0.010%以下、 Si:0.5%以下、 Mn:0.30超1.00%、 P:0.030%以下、 S:0.03%以下、 Al:0.100%以下、 N:0.0050%以下、 B:0.0005〜0.0050%以下、 Nb:2×C(%)〜7.5×C(%)、 残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板に、亜鉛め
っき層中のFe濃度が5〜15%未満の合金化亜鉛めっき層
を施した加工によるめっき剥離が少なく焼付硬化性に優
れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板である。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の鋼板成分を限定した理由を説明する。
Cはプレス加工において必要な高いr値と伸びを得るた
めに0.010%以下に限定する。特に高い加工性を必要と
する場合には0.0050%以下が好ましい。
Siは鋼板の強度向上に有効であるが、多すぎるとめっき
の密着性を悪くするので0.5%以下とする。低強度の場
合には0.10%以下が好ましい。
Mnは鋼板の強度を高めるために含有させる成分で0.30%
超とする。一方、多すぎるとr値を劣化させるので1.0
%以下とする。
Pは強度を上げるのに最も有効な元素であるが、プレス
加工によって著しくめっき皮膜を剥離させるので、0.03
0%以下に限定する。Pの下限は特に規定しないが強度
の観点から0.010%以上が好ましい。
Sは微細な硫化物を生成させて強度を上昇させるのに有
効であるが、多いと延性を劣化させるので0.030%以下
にする。通常は0.010%以上でよい。
AlはNを固定する有効な成分として含有されるものであ
る。そのためにはAl/Nとして2以上の添加を行うが、特
に本発明では後述すBの作用効果を有効に発揮するため
には0.040%以上とすることが好ましい。しかし、多す
ぎても合金コストを高めるだけなので0.10%以下とす
る。
Nは本発明において有害な成分であり、その含有量が多
すぎるとr値や延性を劣化させる原因となるので0.0050
%以下とする。
Bはこれまで主にNの固定のために添加されてきたが、
本発明では固溶のBがめっきの剥離を抑制するという新
たな知見に基づいてBを添加する。その効果を得るため
には0.0005%以上の添加が必要であるが、0.0050%を越
えると効果が飽和するとともにr値を低下させるので0.
0050%以下とする。
Nbは固溶のCを固定し非時効性と焼付硬化性を両立させ
るためにNb/C(wt%比)として2以上が必要であるが、
7.5を越えると焼付硬化性が期待できなくなるとともに
パウダリング性を悪くするので7.5以下とする。
次に本発明の製造方法を説明する。
上記のような成分組成の鋼の溶鋼は常法の転炉や電気炉
で溶製され、連続鋳造あるいは造塊−分塊によって鋳片
とした後熱間圧延する。鋳片は熱間のまま直接熱間圧延
してもあるいは温片の状態で再加熱炉に装入してから熱
間圧延してもよく、再加熱炉の温度は通常1000〜1300℃
とする。熱間圧延時の仕上げ温度は950〜750℃で行う。
この温度の上限は圧延ロールの磨耗の問題、下限はリジ
ングという表面欠陥の発生問題から規定する。仕上げ後
の巻取り温度はあまり高いと強度の確保が難しくなるの
で800℃以下とする。下限は特に規定しないが通常300℃
以上とするのがよい。なお、r値を重視する場合には70
0℃以上の高温で巻取るとよい。
このようにして得られた熱延鋼帯には、次いで冷間圧延
を圧下率60%以上95%以下で行う。冷延率が低すぎると
再結晶温度が上昇し、高r値の確保が困難となるので60
%以上とする。圧下率が高すぎると逆にr値が低下する
ので95%以下が必要である。通常は75〜85%の冷延率で
行うとよい。
冷間圧延後は、連続溶融めっきラインで溶融亜鉛めっき
および合金化処理が施されるが、加工によるめっき皮膜
の剥離を起こさなくするためには、前述した成分組成の
他にこれらの処理条件も重要である。
まず、鋼帯を通常の方法によって無酸化炉−還元炉に通
して再結晶焼鈍するが、焼鈍温度は通常700℃〜Ac3点で
行う。そのあとウォータークーラーやガスジェットなど
によってめっき浴の温度まで強制冷却し、420〜500℃で
溶融亜鉛めっきする。めっきの温度は低すぎても高すぎ
てもめっき性に良くないので420〜500℃に規定する。ま
た、めっき浴中にはAlを0.08〜0.30%の濃度で含有させ
ることが合金化の制御のために有効である。
次に、合金化処理条件は、プレス加工によるめっきの剥
離性を支配する重要な因子の1つであり、400〜600℃の
温度で合金化処理を施し、めっき層中のFe濃度を5〜15
%に制御する。合金化の温度が低すぎると合金化の反応
が遅くなり、高すぎると逆に合金化が進みすぎていずれ
もめっき層中のFe濃度を適正範囲に制御することが難し
くなるので合金化の温度を400〜600℃に規定する。めっ
き層中のFe濃度は少なすぎると塗装後の耐食性や溶接性
が劣るので5%以上が必要であるが、多すぎるとめっき
剥離が問題となるので15%未満とする。Fe濃度は通常8
〜12%程度の範囲が好ましい。
上記のようにして合金化溶融亜鉛めっきを施すが、その
合金化亜鉛めっきの付着量は、厳しい耐食性を満たすた
めに片面で40g/m2以上の厚めっきを施す。厚目付量は70
g/m2程度でも本発明の効果は損なわれない。
なお、合金化亜鉛めっき処理を施した後に、さらにFe−
Zn系の上層めっきを施すことは耐めっき剥離性の向上に
有効である。
最後にスキンパスやテンションレベラーによって伸び率
0.5%以上を与えて降伏点伸びを消去する。
本発明は合金化亜鉛めっき鋼板以外にZn−Snなどの亜鉛
系のめっき鋼板にも適用できて、発明効果を享受でき
る。
(実 施 例) 第1表に示した鋼を溶製し、同表に示す熱間圧延条件で
4.0mmの熱延板とし、次いで冷間圧延で0.8mmとした後に
第2表に示す条件で溶融亜鉛めっきと合金化処理を行っ
た。亜鉛の付着量は片面当たり60g/m2で厚目付けにし
た。スミンパス1.0%を施したあと得られた鋼板につい
て引張試験、r値、BH性および加工によるめっき層の剥
離状況を調査した。めっき層の剥離性については、角筒
ポンチで絞り加工を施し、その角筒コーナー部にセロテ
ープをはりつけたのちにテープをはがしてテープに付着
しためっき量を測定した。その付着量を、大,中,小,
極小の4段階に区分してめっきの剥離性を評価した。各
種の測定結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明の成分組成、熱間圧
延条件、溶融亜鉛めっき条件および合金化条件をすべて
満たすものは、いずれも優れた耐めっき剥離性、BH性、
引張強度およびr値を有する。
(発明の効果) 以上のように、本発明による合金化溶融亜鉛めっき鋼板
は、高強度を確保しつつ塗装焼付けによって強度が上昇
する焼付硬化性を有し、また高いr値を持つことから深
絞り性も十分備えており、あわせて厳しい加工を受けて
も厚目付けのめっき層の剥離が極めて少なく、従来より
も格段に性能を向上させることができるので、耐デント
性や厳しい加工性および従来以上の車体寿命の延長を要
求される自動車部品に適用でき、成形品の不良率低減や
作業環境の改善など産業上極めて有用な効果をもたら
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 麻川 健一 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−260046(JP,A) 特開 昭61−56245(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%として、 C:0.010%以下、 Si:0.5%以下、 Mn:0.30超〜1.00%、 P:0.030%以下、 S:0.03%以下、 Al:0.100%以下、 N:0.0050%以下、 B:0.0005〜0.0050%、 Nb:2×C(%)〜7.5×C(%)、 残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼板に、亜鉛め
    っき層中のFe濃度が5〜15%未満で、片面40g/m2以上の
    厚目付量を有する合金化亜鉛めっき層を施したことを特
    徴とする加工によるめっき剥離が少なく焼付硬化性に優
    れた35kg/mm2以上の高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
JP2130278A 1990-05-22 1990-05-22 加工によるめっき剥離が少なく焼付硬化性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板 Expired - Lifetime JPH07116581B2 (ja)

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