JPH07134918A - 超電導撚線及びその製造方法 - Google Patents
超電導撚線及びその製造方法Info
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- JPH07134918A JPH07134918A JP5303562A JP30356293A JPH07134918A JP H07134918 A JPH07134918 A JP H07134918A JP 5303562 A JP5303562 A JP 5303562A JP 30356293 A JP30356293 A JP 30356293A JP H07134918 A JPH07134918 A JP H07134918A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超電導線間の絶縁特性が良好で、交流損失の
小さい超電導撚線を提供する。 【構成】 Cr層がコートされた金属安定化超電導線の
多数本を撚合わせた超電導撚線において、前記金属安定
化超電導線にコートされたCr層の表面に、Crの酸化
物層又は窒化物層が形成されている超電導撚線。 【効果】 超電導線の表面にCr層がコートされ、この
Cr層の表面に絶縁性に優れたCrの酸化物層又は窒化
物層が形成されているので、絶縁特性に優れ、交流使用
時の結合損失を低減できる。
小さい超電導撚線を提供する。 【構成】 Cr層がコートされた金属安定化超電導線の
多数本を撚合わせた超電導撚線において、前記金属安定
化超電導線にコートされたCr層の表面に、Crの酸化
物層又は窒化物層が形成されている超電導撚線。 【効果】 超電導線の表面にCr層がコートされ、この
Cr層の表面に絶縁性に優れたCrの酸化物層又は窒化
物層が形成されているので、絶縁特性に優れ、交流使用
時の結合損失を低減できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導線間の絶縁が良
好で、交流での使用に適した超電導撚線及びその製造方
法に関する。
好で、交流での使用に適した超電導撚線及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導撚線は、安定化材となす金属マト
リックス中に1〜50μmφのNbTiやNb3 Sn等の
超電導フィラメントを埋込んだ超電導線を多数本撚合わ
せたもので、通常、コイリングに適した断面矩形又は楔
型に圧縮成形して用いられる。前記超電導撚線は、金属
製管内に入れられ管ごと圧縮成形したケーブルインコン
ジットとしても用いられる。この導体は、管内部に冷媒
を圧送するので冷却効率に優れ又高強度でコンパクトで
ある。
リックス中に1〜50μmφのNbTiやNb3 Sn等の
超電導フィラメントを埋込んだ超電導線を多数本撚合わ
せたもので、通常、コイリングに適した断面矩形又は楔
型に圧縮成形して用いられる。前記超電導撚線は、金属
製管内に入れられ管ごと圧縮成形したケーブルインコン
ジットとしても用いられる。この導体は、管内部に冷媒
を圧送するので冷却効率に優れ又高強度でコンパクトで
ある。
【0003】前述の超電導撚線やその圧縮成形撚線、或
いはケーブルインコンジットは、素粒子研究用大型加速
器、産業用小型加速器(SOR、医療用)、ウイグラー
マグネット、アンジェレーター、発電機、核融合炉(ITE
R)、電力貯蔵装置(SMES)等の導体として実用されつつあ
り、更に高密度・大電流化に向けて開発が進められてい
る。前記ITERは、例えば(3×44) 本の5重撚線をTi管
に入れて管ごと断面円形に圧縮成形したもの、又SMES
は、例えば (34×4)本の5重撚線をSUS管に入れて管
ごと断面正方形に圧縮成形したもの等がそれぞれ実用さ
れている。
いはケーブルインコンジットは、素粒子研究用大型加速
器、産業用小型加速器(SOR、医療用)、ウイグラー
マグネット、アンジェレーター、発電機、核融合炉(ITE
R)、電力貯蔵装置(SMES)等の導体として実用されつつあ
り、更に高密度・大電流化に向けて開発が進められてい
る。前記ITERは、例えば(3×44) 本の5重撚線をTi管
に入れて管ごと断面円形に圧縮成形したもの、又SMES
は、例えば (34×4)本の5重撚線をSUS管に入れて管
ごと断面正方形に圧縮成形したもの等がそれぞれ実用さ
れている。
【0004】超電導撚線は、超電導線同士が局部的に接
触している。この超電導撚線に交流磁場が印加された場
合、超電導線間で構成される閉回路に交流磁界によって
誘起される電流が流れて結合損失(ジュール損失)が起
きる。この結合損失により冷媒のヘリウムの蒸発量が増
え、場合によっては常電導状態に転移するクエンチ事故
に到る恐れがあった。このようなことから、この種の超
電導撚線では、超電導線の表面にホルマールやポリイミ
ド等の有機皮膜を形成して絶縁していた。前述の超電導
成形撚線やケーブルインコンジットはパッキングファク
ター(中空部も含む撚線の全断面積に占める超電導線の
断面積比率)が70〜95%と高く、従って結合損失も大き
かった。
触している。この超電導撚線に交流磁場が印加された場
合、超電導線間で構成される閉回路に交流磁界によって
誘起される電流が流れて結合損失(ジュール損失)が起
きる。この結合損失により冷媒のヘリウムの蒸発量が増
え、場合によっては常電導状態に転移するクエンチ事故
に到る恐れがあった。このようなことから、この種の超
電導撚線では、超電導線の表面にホルマールやポリイミ
ド等の有機皮膜を形成して絶縁していた。前述の超電導
成形撚線やケーブルインコンジットはパッキングファク
ター(中空部も含む撚線の全断面積に占める超電導線の
断面積比率)が70〜95%と高く、従って結合損失も大き
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】表面に有機絶縁皮膜を
形成した超電導線を撚合わせ圧縮成形する際、超電導線
同士が交差する部分の有機絶縁皮膜が圧縮力により破壊
することがあった。破壊防止の為に、有機絶縁皮膜を厚
くするのは、超電導成形撚線のパッキングファクターを
低下させ、高密度・大電流化の開発動向に逆行し不適当
であった。又Nb3 Sn超電導撚線の場合は、圧縮成形
後又はコイリング後のNb3 Sn相を生成させる加熱処
理で超電導線同士が粘着し、結合損失の増加はもとよ
り、前記粘着部分が冷媒の通流を妨害して冷却効率を阻
害するという問題もあった。このようなことから高強度
のCr層をコートした超電導線が提案されたが、十分な
絶縁特性が得られず実用性に欠けていた。
形成した超電導線を撚合わせ圧縮成形する際、超電導線
同士が交差する部分の有機絶縁皮膜が圧縮力により破壊
することがあった。破壊防止の為に、有機絶縁皮膜を厚
くするのは、超電導成形撚線のパッキングファクターを
低下させ、高密度・大電流化の開発動向に逆行し不適当
であった。又Nb3 Sn超電導撚線の場合は、圧縮成形
後又はコイリング後のNb3 Sn相を生成させる加熱処
理で超電導線同士が粘着し、結合損失の増加はもとよ
り、前記粘着部分が冷媒の通流を妨害して冷却効率を阻
害するという問題もあった。このようなことから高強度
のCr層をコートした超電導線が提案されたが、十分な
絶縁特性が得られず実用性に欠けていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような状
況に鑑み鋭意研究を行いなされたもので、超電導線間が
良好に絶縁された超電導撚線及びその製造方法の提供を
目的とする。即ち、請求項1の発明は、表面にCr層を
コートした超電導線の多数本を撚合わせた超電導撚線に
おいて、前記超電導線にコートされたCr層の表面に、
Cr酸化物層又はCr窒化物層が形成されていることを
特徴とする超電導撚線である。
況に鑑み鋭意研究を行いなされたもので、超電導線間が
良好に絶縁された超電導撚線及びその製造方法の提供を
目的とする。即ち、請求項1の発明は、表面にCr層を
コートした超電導線の多数本を撚合わせた超電導撚線に
おいて、前記超電導線にコートされたCr層の表面に、
Cr酸化物層又はCr窒化物層が形成されていることを
特徴とする超電導撚線である。
【0007】この発明において、Crの酸化物層又は窒
化物層をCr層の表面に形成するのは、Cr層全体を酸
化又は窒化させると、銅との密着性が低下して剥離し易
くなる為である。酸化又は窒化させずに残すCr層の厚
さは1μm以上にするのが、剥離防止上好ましい。Cr
層表面に形成された酸化物層又は窒化物層の各々の厚さ
は 0.1μm未満ではその絶縁効果が十分に得られず、1
μmを超えるとCr層にクラックが入り易くなる上、そ
の絶縁効果が飽和してコスト的に不利になる等の問題が
ある。従ってCr層は2μm前後の厚さにコートするの
が絶縁性、密着性、経済性からみて有利である。
化物層をCr層の表面に形成するのは、Cr層全体を酸
化又は窒化させると、銅との密着性が低下して剥離し易
くなる為である。酸化又は窒化させずに残すCr層の厚
さは1μm以上にするのが、剥離防止上好ましい。Cr
層表面に形成された酸化物層又は窒化物層の各々の厚さ
は 0.1μm未満ではその絶縁効果が十分に得られず、1
μmを超えるとCr層にクラックが入り易くなる上、そ
の絶縁効果が飽和してコスト的に不利になる等の問題が
ある。従ってCr層は2μm前後の厚さにコートするの
が絶縁性、密着性、経済性からみて有利である。
【0008】この発明において、超電導線とは、安定化
金属となすマトリックス中にNbTi又はNb3 Sn等
の超電導フィラメントが単芯又は多芯に埋込まれた超電
導線等任意の超電導線である。又超電導撚線とは、複数
本の超電導線を撚合わせたもの、複数本の超電導撚線を
多重に撚合わせた超電導撚々線、前記種々の超電導撚線
を圧縮成形した超電導成形撚線等である。又前記超電導
撚線を金属製管内に挿入し管ごと圧縮成形したケーブル
インコンジットも含まれる。本発明は、超電導線同士が
強固に密着する成形撚線やケーブルインコンジットにお
いて、特にその効果が発揮される。又前記安定化金属に
は銅や銅合金等の、超電導体と非反応性で且つ熱伝導性
を有する金属が適用される。
金属となすマトリックス中にNbTi又はNb3 Sn等
の超電導フィラメントが単芯又は多芯に埋込まれた超電
導線等任意の超電導線である。又超電導撚線とは、複数
本の超電導線を撚合わせたもの、複数本の超電導撚線を
多重に撚合わせた超電導撚々線、前記種々の超電導撚線
を圧縮成形した超電導成形撚線等である。又前記超電導
撚線を金属製管内に挿入し管ごと圧縮成形したケーブル
インコンジットも含まれる。本発明は、超電導線同士が
強固に密着する成形撚線やケーブルインコンジットにお
いて、特にその効果が発揮される。又前記安定化金属に
は銅や銅合金等の、超電導体と非反応性で且つ熱伝導性
を有する金属が適用される。
【0009】請求項2乃至請求項5の発明は、前記請求
項1の発明の超電導撚線の製造方法である。このうち請
求項2と請求項3はNbTi等の合金超電導線の場合の
もの、請求項4と請求項5はNb3 Sn等の化合物超電
導線の場合のものである。即ち、請求項2の発明は、超
電導線の表面にCr層をコートする工程、Cr層をコー
トした超電導線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する
工程、表面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた
超電導線を複数本撚合わせる工程を順次施すことを特徴
とする。又請求項3の発明は、超電導線の表面にCr層
をコートする工程、Cr層をコートした超電導線を複数
本撚合わせてCr層コート撚線となす工程、Cr層コー
ト撚線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程を順
次施すことを特徴とする。又超電導線となし得る複合線
の表面にCr層をコートする工程、Cr層をコートした
前記複合線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工
程、表面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた前
記複合線を複数本撚合わせる工程、前記複合撚線に超電
導体を生成させる加熱処理を施す工程を順次施すことを
特徴とする。又超電導線となし得る複合線の表面にCr
層をコートする工程、Cr層をコートした前記複合線を
複数本撚合わせる工程、Cr層をコートした前記複合線
の撚線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程、表
面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた前記複合
線の撚線に超電導体を生成させる加熱処理を施す工程を
順次施すことを特徴とする。
項1の発明の超電導撚線の製造方法である。このうち請
求項2と請求項3はNbTi等の合金超電導線の場合の
もの、請求項4と請求項5はNb3 Sn等の化合物超電
導線の場合のものである。即ち、請求項2の発明は、超
電導線の表面にCr層をコートする工程、Cr層をコー
トした超電導線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する
工程、表面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた
超電導線を複数本撚合わせる工程を順次施すことを特徴
とする。又請求項3の発明は、超電導線の表面にCr層
をコートする工程、Cr層をコートした超電導線を複数
本撚合わせてCr層コート撚線となす工程、Cr層コー
ト撚線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程を順
次施すことを特徴とする。又超電導線となし得る複合線
の表面にCr層をコートする工程、Cr層をコートした
前記複合線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工
程、表面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた前
記複合線を複数本撚合わせる工程、前記複合撚線に超電
導体を生成させる加熱処理を施す工程を順次施すことを
特徴とする。又超電導線となし得る複合線の表面にCr
層をコートする工程、Cr層をコートした前記複合線を
複数本撚合わせる工程、Cr層をコートした前記複合線
の撚線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程、表
面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた前記複合
線の撚線に超電導体を生成させる加熱処理を施す工程を
順次施すことを特徴とする。
【0010】前記発明方法のうち、請求項2と請求項4
の発明は、超電導線又は超電導線となし得る複合線表面
のCrコート層を酸化又は窒化したのち撚合わせるも
の、請求項3と請求項5の発明は、表面にCr層をコー
トした超電導線又は超電導線となし得る複合線を撚合わ
せたのち前記Cr層の表面を酸化又は窒化するものであ
る。
の発明は、超電導線又は超電導線となし得る複合線表面
のCrコート層を酸化又は窒化したのち撚合わせるも
の、請求項3と請求項5の発明は、表面にCr層をコー
トした超電導線又は超電導線となし得る複合線を撚合わ
せたのち前記Cr層の表面を酸化又は窒化するものであ
る。
【0011】前記発明方法において、Cr層をコートす
る超電導線とは、例えば銅マトリックスにNbTiフィ
ラメントが埋込まれた超電導線等である。又超電導線と
なし得る複合線とは、例えばブロンズ(Cu−Sn系合
金)マトリックスにNb線を埋込んだ複合線等で、これ
を所定温度で加熱処理することによりNb3 Sn超電導
体を反応生成し得るものである。超電導線となし得る複
合線には、CuマトリックスにNb線とSn線を埋込ん
だものも含まれる。
る超電導線とは、例えば銅マトリックスにNbTiフィ
ラメントが埋込まれた超電導線等である。又超電導線と
なし得る複合線とは、例えばブロンズ(Cu−Sn系合
金)マトリックスにNb線を埋込んだ複合線等で、これ
を所定温度で加熱処理することによりNb3 Sn超電導
体を反応生成し得るものである。超電導線となし得る複
合線には、CuマトリックスにNb線とSn線を埋込ん
だものも含まれる。
【0012】前記発明方法では、撚線工程後Cr層を酸
化又は窒化するので、酸化又は窒化処理を走間で行う場
合は処理時間が短くなり、バッチ処理の場合は処理装置
を小型化できる。又撚合わせ時にCrの酸化物層や窒化
物層に亀裂が入る危惧もなくなる。超電導線となし得る
複合線の表面にCrをコートし、これを撚合わせ、この
撚線の表面に酸化又は窒化処理を加熱して施す場合は、
Nb3 Sn相生成の加熱処理を連続して或いは同時に行
うことも可能であり、生産性が向上する。
化又は窒化するので、酸化又は窒化処理を走間で行う場
合は処理時間が短くなり、バッチ処理の場合は処理装置
を小型化できる。又撚合わせ時にCrの酸化物層や窒化
物層に亀裂が入る危惧もなくなる。超電導線となし得る
複合線の表面にCrをコートし、これを撚合わせ、この
撚線の表面に酸化又は窒化処理を加熱して施す場合は、
Nb3 Sn相生成の加熱処理を連続して或いは同時に行
うことも可能であり、生産性が向上する。
【0013】前記超電導線にCr層をコートするには、
湿式めっき法、物理蒸着法、化学蒸着法等の任意の方法
が適用できる。このうち湿式法は生産性に優れ且つ低コ
ストで好ましい。又Cr層の表面を酸化又は窒化するに
は、酸素又は窒素含有雰囲気中で加熱する方法等任意の
方法が適用される。酸素含有雰囲気としては例えば、大
気、Arと酸素の混合ガスである。加熱温度の下限は 2
50℃で、この温度未満では十分な反応が得られない場合
があり、処理時間も長くなり不経済である。又上限は 5
50℃で、この温度を超えてはCr層表面に形成される酸
化物層や窒化物層がポーラスとなり絶縁性が低下する。
又Nb3 Sn系の場合は、不要なNb3Sn相が生成し
たり、Nb3 Sn相の結晶粒が成長して特性劣化につな
がる。
湿式めっき法、物理蒸着法、化学蒸着法等の任意の方法
が適用できる。このうち湿式法は生産性に優れ且つ低コ
ストで好ましい。又Cr層の表面を酸化又は窒化するに
は、酸素又は窒素含有雰囲気中で加熱する方法等任意の
方法が適用される。酸素含有雰囲気としては例えば、大
気、Arと酸素の混合ガスである。加熱温度の下限は 2
50℃で、この温度未満では十分な反応が得られない場合
があり、処理時間も長くなり不経済である。又上限は 5
50℃で、この温度を超えてはCr層表面に形成される酸
化物層や窒化物層がポーラスとなり絶縁性が低下する。
又Nb3 Sn系の場合は、不要なNb3Sn相が生成し
たり、Nb3 Sn相の結晶粒が成長して特性劣化につな
がる。
【0014】
【作用】本発明では、表面にCr層をコートした超電導
線の多数本を撚合わせた超電導撚線において、前記超電
導線にコートされたCr層の表面に、絶縁性の高いCr
の酸化物層又は窒化物層が形成されているので、通常の
超電導撚線はもとより、超電導成形撚線やケーブルイン
コンジットにおいても高い絶縁特性が得られる。本発明
の超電導撚線は、超電導線を製造しこれを撚合わせる工
程に、超電導線にCr層をコートする工程と、前記Cr
層を酸化又は窒化する工程を加えることにより容易に製
造することができる。
線の多数本を撚合わせた超電導撚線において、前記超電
導線にコートされたCr層の表面に、絶縁性の高いCr
の酸化物層又は窒化物層が形成されているので、通常の
超電導撚線はもとより、超電導成形撚線やケーブルイン
コンジットにおいても高い絶縁特性が得られる。本発明
の超電導撚線は、超電導線を製造しこれを撚合わせる工
程に、超電導線にCr層をコートする工程と、前記Cr
層を酸化又は窒化する工程を加えることにより容易に製
造することができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例1 0.6 mmφの銅安定化多芯NbTi超電導線の表面にCr
層を湿式めっきした。次にこの超電導線を種々雰囲気中
で加熱処理して、前記Cr層の表面にCrの酸化物層又
は窒化物層を形成した。次に各々の超電導線をそれぞれ
77本づつ撚合わせ、更にこの撚線を断面矩形に圧縮成形
してNbTi超電導成形撚線となした。
る。 実施例1 0.6 mmφの銅安定化多芯NbTi超電導線の表面にCr
層を湿式めっきした。次にこの超電導線を種々雰囲気中
で加熱処理して、前記Cr層の表面にCrの酸化物層又
は窒化物層を形成した。次に各々の超電導線をそれぞれ
77本づつ撚合わせ、更にこの撚線を断面矩形に圧縮成形
してNbTi超電導成形撚線となした。
【0016】実施例2 0.6 mmφの銅安定化多芯NbTi超電導線の表面にCr
層を湿式めっきした。次にこの超電導線をそれぞれ77本
撚合わせ、更にこの撚線を断面矩形に圧縮成形した。次
にこの圧縮成形撚線を種々雰囲気中で加熱処理して、前
記Cr層の表面にCrの酸化物層又は窒化物層を形成し
て、NbTi超電導成形撚線となした。
層を湿式めっきした。次にこの超電導線をそれぞれ77本
撚合わせ、更にこの撚線を断面矩形に圧縮成形した。次
にこの圧縮成形撚線を種々雰囲気中で加熱処理して、前
記Cr層の表面にCrの酸化物層又は窒化物層を形成し
て、NbTi超電導成形撚線となした。
【0017】実施例3 Nb3 Sn超電導線となし得る複合線の表面にCr層を
湿式めっきした。この複合線は、多数本のNbフィラメ
ントを埋込んだブロンズ材の外周に、Taバリアを介在
させて銅材を被覆したものである。次にこの複合線を種
々雰囲気中で加熱処理して、前記複合線のCr層の表面
にCrの酸化物層又は窒化物層を形成した。次に各々の
複合線を 324本づつ撚合わせ、更にこの撚線をSUS管
に挿入して管ごと断面矩形に圧縮成形した。次に前記管
内をAr雰囲気に変え 650℃に加熱した。この加熱処理
によりブロンズ中のSnをNbフィラメントに拡散させ
てNb3 Sn相が反応生成し、Nb3 Sn超電導撚線の
ケーブルインコンジットを製造した。
湿式めっきした。この複合線は、多数本のNbフィラメ
ントを埋込んだブロンズ材の外周に、Taバリアを介在
させて銅材を被覆したものである。次にこの複合線を種
々雰囲気中で加熱処理して、前記複合線のCr層の表面
にCrの酸化物層又は窒化物層を形成した。次に各々の
複合線を 324本づつ撚合わせ、更にこの撚線をSUS管
に挿入して管ごと断面矩形に圧縮成形した。次に前記管
内をAr雰囲気に変え 650℃に加熱した。この加熱処理
によりブロンズ中のSnをNbフィラメントに拡散させ
てNb3 Sn相が反応生成し、Nb3 Sn超電導撚線の
ケーブルインコンジットを製造した。
【0018】実施例4 実施例3にて用いた、表面にCr層を湿式めっきした複
合線を 324本撚合わせた。この撚線をSUS管に入れて
管ごと断面矩形に圧縮成形した。この圧縮体を複数用意
し、各々を種々雰囲気中で加熱処理して、内部の超電導
撚線のCr層を酸化又は窒化した。次に管内をAr雰囲
気に変え 650℃に加熱した。この加熱処理により、ブロ
ンズ中のSnがNbフィラメントに拡散させてNb3 S
n相が反応生成し、Nb3 Sn超電導撚線のケーブルイ
ンコンジットを製造した。
合線を 324本撚合わせた。この撚線をSUS管に入れて
管ごと断面矩形に圧縮成形した。この圧縮体を複数用意
し、各々を種々雰囲気中で加熱処理して、内部の超電導
撚線のCr層を酸化又は窒化した。次に管内をAr雰囲
気に変え 650℃に加熱した。この加熱処理により、ブロ
ンズ中のSnがNbフィラメントに拡散させてNb3 S
n相が反応生成し、Nb3 Sn超電導撚線のケーブルイ
ンコンジットを製造した。
【0019】得られた各々のNbTi超電導成形撚線又
はNb3 Sn超電導撚線のケーブルインコンジットにつ
いて、線間と線内の結合損失を測定し、両者の比をもっ
て結合損失の大小を判定した。比較の為Cr層を形成し
ただけのものについても測定を行った。結果はNbTi
超電導成形撚線とNb3 Sn超電導撚線のケーブルイン
コンジットに分けてそれぞれ表1と表2に示した。
はNb3 Sn超電導撚線のケーブルインコンジットにつ
いて、線間と線内の結合損失を測定し、両者の比をもっ
て結合損失の大小を判定した。比較の為Cr層を形成し
ただけのものについても測定を行った。結果はNbTi
超電導成形撚線とNb3 Sn超電導撚線のケーブルイン
コンジットに分けてそれぞれ表1と表2に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表1及び表2より明らかなように、本発明
例品(No.1〜8,13〜21)はいずれも結合損失比が小さ
く、絶縁性が良好であることが判った。これはCr層の
表面に絶縁性の高い酸化物層又は窒化物層が形成された
ことと、Cr層と超電導線の密着性が良好であったこと
に因る。尚、No.1,13 は酸化物層が薄かった為、又No.1
4 は処理温度が高過ぎて酸化物層がややポーラスになっ
た為、いずれも結合損失が幾分高くなった。本発明例品
のNo.20,21は酸化又は窒化の加熱処理後、続けてNb3
Sn生成の加熱処理を施したので作業が楽であった。他
方、比較例品(No.9〜12,22 〜25)は、いずれも結合損
失比が大きかった。これは絶縁性に優れたCrの酸化物
層や窒化物層が形成されていなかった為である。
例品(No.1〜8,13〜21)はいずれも結合損失比が小さ
く、絶縁性が良好であることが判った。これはCr層の
表面に絶縁性の高い酸化物層又は窒化物層が形成された
ことと、Cr層と超電導線の密着性が良好であったこと
に因る。尚、No.1,13 は酸化物層が薄かった為、又No.1
4 は処理温度が高過ぎて酸化物層がややポーラスになっ
た為、いずれも結合損失が幾分高くなった。本発明例品
のNo.20,21は酸化又は窒化の加熱処理後、続けてNb3
Sn生成の加熱処理を施したので作業が楽であった。他
方、比較例品(No.9〜12,22 〜25)は、いずれも結合損
失比が大きかった。これは絶縁性に優れたCrの酸化物
層や窒化物層が形成されていなかった為である。
【0023】比較例品をAr+酸素雰囲気中又は窒素ガ
ス雰囲気中で長時間加熱処理してCr層を全体を酸化さ
せたものについて、同様の測定を行ったところ、結合損
失比が大きかった。これはCrの酸化物層又は窒化物層
が安定化銅層から剥離した為である。
ス雰囲気中で長時間加熱処理してCr層を全体を酸化さ
せたものについて、同様の測定を行ったところ、結合損
失比が大きかった。これはCrの酸化物層又は窒化物層
が安定化銅層から剥離した為である。
【0024】
【効果】以上述べたように、本発明の超電導撚線は、超
電導線にコートされたCr層の表面に、Crの酸化物層
又は窒化物層が形成されているので、超電導線間の絶縁
特性に優れ、交流通電時の結合損失が小さい。又超電導
特性を低下させない条件にて前記Crの酸化物層又は窒
化物層を形成できるので、高い超電導特性が維持され、
工業上顕著な効果を奏する。
電導線にコートされたCr層の表面に、Crの酸化物層
又は窒化物層が形成されているので、超電導線間の絶縁
特性に優れ、交流通電時の結合損失が小さい。又超電導
特性を低下させない条件にて前記Crの酸化物層又は窒
化物層を形成できるので、高い超電導特性が維持され、
工業上顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 至 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 表面にCr層をコートした超電導線の多
数本を撚合わせた超電導撚線において、前記超電導線に
コートされたCr層の表面に、Cr酸化物層又はCr窒
化物層が形成されていることを特徴とする超電導撚線。 - 【請求項2】 超電導線の表面にCr層をコートする工
程、Cr層をコートした超電導線の前記Cr層の表面を
酸化又は窒化する工程、表面を酸化又は窒化したCr層
にてコートされた超電導線を複数本撚合わせる工程を順
次施すことを特徴とする超電導撚線の製造方法。 - 【請求項3】 超電導線の表面にCr層をコートする工
程、Cr層をコートした超電導線を複数本撚合わせてC
r層コート撚線となす工程、Cr層コート撚線の前記C
r層の表面を酸化又は窒化する工程を順次施すことを特
徴とする超電導撚線の製造方法。 - 【請求項4】 超電導線となし得る複合線の表面にCr
層をコートする工程、Cr層をコートした前記複合線の
前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程、表面を酸化
又は窒化したCr層にてコートされた前記複合線を複数
本撚合わせる工程、前記複合撚線に超電導体を生成させ
る加熱処理を施す工程を順次施すことを特徴とする超電
導撚線の製造方法。 - 【請求項5】 超電導線となし得る複合線の表面にCr
層をコートする工程、Cr層をコートした前記複合線を
複数本撚合わせる工程、Cr層をコートした前記複合線
の撚線の前記Cr層の表面を酸化又は窒化する工程、表
面を酸化又は窒化したCr層にてコートされた前記複合
線の撚線に超電導体を生成させる加熱処理を施す工程を
順次施すことを特徴とする超電導撚線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5303562A JPH07134918A (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 超電導撚線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5303562A JPH07134918A (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 超電導撚線及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07134918A true JPH07134918A (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=17922511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5303562A Pending JPH07134918A (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 超電導撚線及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07134918A (ja) |
Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6381709A (ja) * | 1986-09-26 | 1988-04-12 | 日本原子力研究所 | 超電導体 |
| JPS63193409A (ja) * | 1987-02-04 | 1988-08-10 | Japan Atom Energy Res Inst | 超電導導体 |
| JPH0388217A (ja) * | 1989-08-31 | 1991-04-12 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 酸化被膜を有する超電導体 |
| JPH0443515A (ja) * | 1990-06-07 | 1992-02-13 | Mitsubishi Electric Corp | Nb↓3Sn系超電導線材の製造方法 |
| JPH05282933A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-29 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 超電導導体とその製造方法 |
-
1993
- 1993-11-09 JP JP5303562A patent/JPH07134918A/ja active Pending
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6381709A (ja) * | 1986-09-26 | 1988-04-12 | 日本原子力研究所 | 超電導体 |
| JPS63193409A (ja) * | 1987-02-04 | 1988-08-10 | Japan Atom Energy Res Inst | 超電導導体 |
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| JPH0443515A (ja) * | 1990-06-07 | 1992-02-13 | Mitsubishi Electric Corp | Nb↓3Sn系超電導線材の製造方法 |
| JPH05282933A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-29 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 超電導導体とその製造方法 |
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