JPH07138601A - 耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物 - Google Patents
耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物Info
- Publication number
- JPH07138601A JPH07138601A JP5289569A JP28956993A JPH07138601A JP H07138601 A JPH07138601 A JP H07138601A JP 5289569 A JP5289569 A JP 5289569A JP 28956993 A JP28956993 A JP 28956993A JP H07138601 A JPH07138601 A JP H07138601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- less
- steel powder
- alloy steel
- wear
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼結後に高密度で高硬度が得られる圧縮性に
優れた高Cr合金鋼粉を提供する。 【構成】 Crが5〜30%の高Cr合金鋼粉であって、O:
0.3 %以下、N:0.3 %以下、C:0.1 %以下、Si:0.
1 %以下、Mn:1.5 %以下、P:0.1 %以下にすること
により高圧縮性を達成し、黒鉛粉および鉄燐粉を混合し
て液相焼結する。
優れた高Cr合金鋼粉を提供する。 【構成】 Crが5〜30%の高Cr合金鋼粉であって、O:
0.3 %以下、N:0.3 %以下、C:0.1 %以下、Si:0.
1 %以下、Mn:1.5 %以下、P:0.1 %以下にすること
により高圧縮性を達成し、黒鉛粉および鉄燐粉を混合し
て液相焼結する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関など摺動材と
して使用される耐摩耗焼結材用の高Cr合金鋼粉に関する
ものである。
して使用される耐摩耗焼結材用の高Cr合金鋼粉に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のバブルロッカーアーム、カム
シャフト、タペットなどの摺動材は高面圧に対する耐摩
耗性が要求される。また、加工費、材料費の低減と軽量
化を図るため摺動部材に高Cr合金鋼粉の焼結材を使用す
る。この耐摩耗性の高Cr合金鋼粉焼結材は、Fe(Cr)-C系
またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相発生を利用し
た焼結で真密度または真密度近傍にまで緻密化し、Fe(C
r)-P-C系の共晶反応による液相発生を利用しCr炭化物や
ステダイトを析出・晶出させて高硬度化することによっ
て製造される。
シャフト、タペットなどの摺動材は高面圧に対する耐摩
耗性が要求される。また、加工費、材料費の低減と軽量
化を図るため摺動部材に高Cr合金鋼粉の焼結材を使用す
る。この耐摩耗性の高Cr合金鋼粉焼結材は、Fe(Cr)-C系
またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相発生を利用し
た焼結で真密度または真密度近傍にまで緻密化し、Fe(C
r)-P-C系の共晶反応による液相発生を利用しCr炭化物や
ステダイトを析出・晶出させて高硬度化することによっ
て製造される。
【0003】原料粉末として、Cr源としてステンレス鋼
粉およびFe-Cr 鋼粉が用いられ、Fe(Cr)-C系またはFe(C
r)-P-C系の共晶反応による液相発生には、C 源として黒
鉛粉が用いられ、P 源としてFe-P( 鉄燐) 粉が用いられ
る。また、P とCrの共有源としてP 合金化ステンレス鋼
粉、またはFe-P粉混合ステンレス鋼粉が用いられる。こ
れらの各種粉末のうち、使用量比最大の主原料粉末はス
テンレス鋼粉、P 合金化ステンレス鋼粉、またはFe-P粉
混合ステンレス鋼粉であり、冷間金型成形が良好な水ア
トマイズ鋼粉を用いる。
粉およびFe-Cr 鋼粉が用いられ、Fe(Cr)-C系またはFe(C
r)-P-C系の共晶反応による液相発生には、C 源として黒
鉛粉が用いられ、P 源としてFe-P( 鉄燐) 粉が用いられ
る。また、P とCrの共有源としてP 合金化ステンレス鋼
粉、またはFe-P粉混合ステンレス鋼粉が用いられる。こ
れらの各種粉末のうち、使用量比最大の主原料粉末はス
テンレス鋼粉、P 合金化ステンレス鋼粉、またはFe-P粉
混合ステンレス鋼粉であり、冷間金型成形が良好な水ア
トマイズ鋼粉を用いる。
【0004】従来、水アトマイズで製造する、ステンレ
ス鋼粉として特公昭59-1761 号公報および特公昭62-271
12号公報があり、P 合金化ステンレス鋼粉として特公平
2-13001 号公報があり、またFe-P粉混合ステンレス鋼粉
として特開平1-275703号公報が知られている。
ス鋼粉として特公昭59-1761 号公報および特公昭62-271
12号公報があり、P 合金化ステンレス鋼粉として特公平
2-13001 号公報があり、またFe-P粉混合ステンレス鋼粉
として特開平1-275703号公報が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特公昭59-1761 号公報
に記載の粉末冶金用ステンレス鋼粉末において、C:0.04
% 以下、Si:0.5〜1.5%、Mn:0.4% 以下、O:0.4%以下とす
る技術が開示されている。水アトマイズによるステンレ
ス鋼粉はステンレス鋼組成の溶鋼を水ジェットで噴霧す
る際に水の分解で生じるO2によって酸化される。そこで
Si含有量を通常のステンレス鋼より高くして、その高温
での酸化被膜作用により溶鋼の噴霧時の表面酸化を抑制
し、かつ高温酸化しやすいMn含有量を低くすることによ
り粉末の酸素量を粉末冶金用として使用可能な程度にま
で低くすることにあるとされている。
に記載の粉末冶金用ステンレス鋼粉末において、C:0.04
% 以下、Si:0.5〜1.5%、Mn:0.4% 以下、O:0.4%以下とす
る技術が開示されている。水アトマイズによるステンレ
ス鋼粉はステンレス鋼組成の溶鋼を水ジェットで噴霧す
る際に水の分解で生じるO2によって酸化される。そこで
Si含有量を通常のステンレス鋼より高くして、その高温
での酸化被膜作用により溶鋼の噴霧時の表面酸化を抑制
し、かつ高温酸化しやすいMn含有量を低くすることによ
り粉末の酸素量を粉末冶金用として使用可能な程度にま
で低くすることにあるとされている。
【0006】そして、特公昭62-27112号公報に記載の高
Cr(11.0 〜31.0%)ステンレス鋼粉は、C およびN が残留
オーステナイトを固溶硬化することに着目して、上記技
術と同様にC を0.04% 以下、Siを0.5 〜1.5%または2%以
下、Mnを0.4%または0.6%以下とした上、さらにN を0.03
% 以下に限定して水アトマイズしたステンレス鋼粉であ
る。しかし、これらの技術をもってしても水アトマイズ
後の鋼粉はなお硬いため、圧縮性が十分でなく、ステン
レス鋼としての耐食性などの特性を得るに必要な焼結体
密度を得ることができなかった。
Cr(11.0 〜31.0%)ステンレス鋼粉は、C およびN が残留
オーステナイトを固溶硬化することに着目して、上記技
術と同様にC を0.04% 以下、Siを0.5 〜1.5%または2%以
下、Mnを0.4%または0.6%以下とした上、さらにN を0.03
% 以下に限定して水アトマイズしたステンレス鋼粉であ
る。しかし、これらの技術をもってしても水アトマイズ
後の鋼粉はなお硬いため、圧縮性が十分でなく、ステン
レス鋼としての耐食性などの特性を得るに必要な焼結体
密度を得ることができなかった。
【0007】特開平1-275703号公報に記載の技術は、オ
ーステナイト系ステンレス鋼粉についてであり、Fe-P(
鉄燐) 微粉を混合することにより、低融点の液相焼結に
よる高密度化を意図したものである。C が0.03% 以下、
Siが1.5%以下( 下限量の記載がない) 、Mnが0.3%以下に
限定して、水アトマイズ時の酸化抑制と圧縮性の確保を
意図したものであるが、オーステナイト系ステンレス鋼
粉が硬いため、液相焼結材の緻密化と硬化が十分達せら
れなかった。
ーステナイト系ステンレス鋼粉についてであり、Fe-P(
鉄燐) 微粉を混合することにより、低融点の液相焼結に
よる高密度化を意図したものである。C が0.03% 以下、
Siが1.5%以下( 下限量の記載がない) 、Mnが0.3%以下に
限定して、水アトマイズ時の酸化抑制と圧縮性の確保を
意図したものであるが、オーステナイト系ステンレス鋼
粉が硬いため、液相焼結材の緻密化と硬化が十分達せら
れなかった。
【0008】特公平2-13001 号公報に記載の7.5 〜30.0
% Cr鋼に0.1 〜1.0%のP を合金化した鋼粉( ステンレス
鋼粉の1 種) は、水アトマイズしたままの状態の粉末で
は硬くて圧粉密度が低く、その液相焼結材は緻密化と硬
度が十分達成されないという問題がある。そこで、この
P が0.1 〜1.0%、Crが7.0 〜30.0% のP 含有水アトマイ
ズ鋼粉を、例えば非酸化性雰囲気( H2、N2、Ar、減圧真
空など)中で800 ℃以上の温度に加熱して脱酸、脱炭と
焼鈍をして、その圧縮性向上を図ろうとすると、P によ
る焼結が進んで粉末への粉砕が困難であるといった問題
を生ずる。
% Cr鋼に0.1 〜1.0%のP を合金化した鋼粉( ステンレス
鋼粉の1 種) は、水アトマイズしたままの状態の粉末で
は硬くて圧粉密度が低く、その液相焼結材は緻密化と硬
度が十分達成されないという問題がある。そこで、この
P が0.1 〜1.0%、Crが7.0 〜30.0% のP 含有水アトマイ
ズ鋼粉を、例えば非酸化性雰囲気( H2、N2、Ar、減圧真
空など)中で800 ℃以上の温度に加熱して脱酸、脱炭と
焼鈍をして、その圧縮性向上を図ろうとすると、P によ
る焼結が進んで粉末への粉砕が困難であるといった問題
を生ずる。
【0009】したがって、このP が0.1 〜1.0%、Crが7.
0 〜30.0% のCr含有水アトマイズ鋼粉は、その溶鋼のC
量を0.02% 台にする溶解法として、低C 含Crステンレス
のスクラップを誘導電気炉で溶解する方法とか、溶鋼C
量が0.02% より多い場合は減圧真空またはAr雰囲気中で
脱炭する溶鋼処理方法が必要であるといった制約や問題
がある。また、溶鋼のSi量を0.6%以上にして水アトマイ
ズ時の酸化を抑制しなければならず、SiおよびP の固溶
硬化とMo、W 、V 、Nbなどの炭化物形成元素を合金化し
たときはそれらの元素の固溶硬化とで圧縮性が一層低下
するといった問題もある。
0 〜30.0% のCr含有水アトマイズ鋼粉は、その溶鋼のC
量を0.02% 台にする溶解法として、低C 含Crステンレス
のスクラップを誘導電気炉で溶解する方法とか、溶鋼C
量が0.02% より多い場合は減圧真空またはAr雰囲気中で
脱炭する溶鋼処理方法が必要であるといった制約や問題
がある。また、溶鋼のSi量を0.6%以上にして水アトマイ
ズ時の酸化を抑制しなければならず、SiおよびP の固溶
硬化とMo、W 、V 、Nbなどの炭化物形成元素を合金化し
たときはそれらの元素の固溶硬化とで圧縮性が一層低下
するといった問題もある。
【0010】本発明は、上記問題点を解決した、C が0.
1%以下、Siが0.1%以下、Mnが1.5%以下、Crが5 〜30% 、
P が0.1%以下、O が0.3%以下、N が0.3%以下および、さ
らに、Ni、Co、Cu、Zr、Ta、Nb、V 、W 、Moを合金化し
た高圧縮性の水アトマイズ高Cr合金鋼粉を提供すること
を目的とする。またさらに本発明は、焼結したときにFe
(Cr)-CまたはFe(Cr)-P-Cの液相を発生して十分な緻密化
と高硬度化を達成できるように、黒鉛粉または黒鉛粉と
Fe-P(鉄燐) 粉とを混合した高圧縮性の耐摩耗焼結材用
の水アトマイズ高Cr合金鋼粉の混合物を提供することを
目的とする。
1%以下、Siが0.1%以下、Mnが1.5%以下、Crが5 〜30% 、
P が0.1%以下、O が0.3%以下、N が0.3%以下および、さ
らに、Ni、Co、Cu、Zr、Ta、Nb、V 、W 、Moを合金化し
た高圧縮性の水アトマイズ高Cr合金鋼粉を提供すること
を目的とする。またさらに本発明は、焼結したときにFe
(Cr)-CまたはFe(Cr)-P-Cの液相を発生して十分な緻密化
と高硬度化を達成できるように、黒鉛粉または黒鉛粉と
Fe-P(鉄燐) 粉とを混合した高圧縮性の耐摩耗焼結材用
の水アトマイズ高Cr合金鋼粉の混合物を提供することを
目的とする。
【0011】またさらに本発明は、入手したまま成形で
きるように金属石鹸粉、樟脳粉およびワックスを混合し
た、黒鉛粉または黒鉛粉とFe-P( 鉄燐) 粉を配合してい
る高圧縮性の耐摩耗焼結材用の水アトマイズ高Cr合金鋼
粉の混合物を提供することを目的とする。
きるように金属石鹸粉、樟脳粉およびワックスを混合し
た、黒鉛粉または黒鉛粉とFe-P( 鉄燐) 粉を配合してい
る高圧縮性の耐摩耗焼結材用の水アトマイズ高Cr合金鋼
粉の混合物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、Crが5 〜30%
の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉において、Siを0.1%以
下、Mnを1.5%以下、P を0.1%以下とし、焼鈍によりO を
0.3%以下、N を0.3%以下、C を0.1%以下とすることによ
り焼鈍時の焼結を防ぎ、圧縮性の向上を図るものであ
る。
の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉において、Siを0.1%以
下、Mnを1.5%以下、P を0.1%以下とし、焼鈍によりO を
0.3%以下、N を0.3%以下、C を0.1%以下とすることによ
り焼鈍時の焼結を防ぎ、圧縮性の向上を図るものであ
る。
【0013】また本発明は、Crが5 〜30% の耐摩耗焼結
材用高Cr合金鋼粉において、Siを0.1%以下、Mnを1.5%以
下、P を0.1%以下としてMnおよびSiなどの易酸化元素お
よびP のような固溶硬化元素の低減を図り、還元焼鈍に
よりO を0.3%以下、N を0.3%以下、C を0.1%以下として
C 、N などの強化元素を低減することによって、高Cr合
金鋼粉の圧縮性の向上を図るものである。
材用高Cr合金鋼粉において、Siを0.1%以下、Mnを1.5%以
下、P を0.1%以下としてMnおよびSiなどの易酸化元素お
よびP のような固溶硬化元素の低減を図り、還元焼鈍に
よりO を0.3%以下、N を0.3%以下、C を0.1%以下として
C 、N などの強化元素を低減することによって、高Cr合
金鋼粉の圧縮性の向上を図るものである。
【0014】そして得られた圧縮性の優れた鋼粉に、黒
鉛粉またはFe-P( 鉄燐) 粉と黒鉛粉とを混合することに
より、焼結時にFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶液
相を発生して緻密化し、Cr炭化物を析出・晶出させて焼
結体の高硬度化を図るものである。またさらに本発明
は、Crが5 〜30% の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉におい
て、Ni、Co、Cuは液相焼結時に緻密化を促進し、Mn、V
、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbはそれらの炭化物を析出・晶出
させて一層の高硬度化を図るものである。
鉛粉またはFe-P( 鉄燐) 粉と黒鉛粉とを混合することに
より、焼結時にFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶液
相を発生して緻密化し、Cr炭化物を析出・晶出させて焼
結体の高硬度化を図るものである。またさらに本発明
は、Crが5 〜30% の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉におい
て、Ni、Co、Cuは液相焼結時に緻密化を促進し、Mn、V
、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbはそれらの炭化物を析出・晶出
させて一層の高硬度化を図るものである。
【0015】さらにまた本発明は、溶鋼精錬─水アトマ
イズ─還元焼鈍─成形─焼結といった一連の各工程につ
いて得られた、以下に記載の知見に基づいている。本発
明は、高Cr溶鋼においても、0.1%以上のC を含有させた
溶鋼はSi合金量を0.1%以下にしても、Crを初めとするM
n、V 、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbなどの易酸化元素の酸化物
の析出を防止でき、その酸化物が溶鋼ノズルを閉塞する
ことがなく水アトマイズできる、という知見にもとづい
ている。
イズ─還元焼鈍─成形─焼結といった一連の各工程につ
いて得られた、以下に記載の知見に基づいている。本発
明は、高Cr溶鋼においても、0.1%以上のC を含有させた
溶鋼はSi合金量を0.1%以下にしても、Crを初めとするM
n、V 、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbなどの易酸化元素の酸化物
の析出を防止でき、その酸化物が溶鋼ノズルを閉塞する
ことがなく水アトマイズできる、という知見にもとづい
ている。
【0016】また本発明は、水アトマイズしたままの状
態の鋼粉は、溶鋼が水アトマイズ時に水の分解で発生す
るO2ガスで酸化して酸化膜で覆われるが、非酸化性雰囲
気(H2、N2、Ar、減圧真空など)中で800 ℃以上の温度
に加熱することにより、予め溶鋼に含有させたC でCOガ
スとして脱酸できるという知見に基づいている。また本
発明は、Siを0.1%以下、P を0.1%以下とし、C 、Si、M
n、V 、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbなどを合金化した高Crの水
アトマイズのままの鋼粉を非酸化性雰囲気( H2、N2、A
r、減圧真空など)中で800 ℃以上の温度に加熱して脱
酸、脱炭および焼鈍し、、C を0.1%以下とすることによ
り圧縮性の良好な高Cr合金鋼粉を製造できるという知見
に基づいている。
態の鋼粉は、溶鋼が水アトマイズ時に水の分解で発生す
るO2ガスで酸化して酸化膜で覆われるが、非酸化性雰囲
気(H2、N2、Ar、減圧真空など)中で800 ℃以上の温度
に加熱することにより、予め溶鋼に含有させたC でCOガ
スとして脱酸できるという知見に基づいている。また本
発明は、Siを0.1%以下、P を0.1%以下とし、C 、Si、M
n、V 、Ti、Mo、Zr、Ta、Nbなどを合金化した高Crの水
アトマイズのままの鋼粉を非酸化性雰囲気( H2、N2、A
r、減圧真空など)中で800 ℃以上の温度に加熱して脱
酸、脱炭および焼鈍し、、C を0.1%以下とすることによ
り圧縮性の良好な高Cr合金鋼粉を製造できるという知見
に基づいている。
【0017】また本発明は、高Cr合金鋼粉において、Si
を0.1%以下、P を0.1%以下とし、焼鈍によりC を0.1%以
下としているために、75μm 以下でかつ45μm 以下が60
% 以上の粒径のFe-P( 鉄燐) 粉と黒鉛粉とを混合しても
高圧縮性を維持できるという知見に基づいている。すな
わち本発明は、重量% で、C が0.1%以下、Siが0.1%以
下、Mnが1.5%以下、Crが5 〜30% 、P が0.1%以下、O が
0.3%以下、N が0.3%以下および残部がFeと不可避的不純
物であることを特徴とする耐摩耗材用高Cr合金鋼粉であ
り、また本発明は、重量% で、NiおよびCoの1 種または
2 種の合計が5%以下を含むことを特徴とする上記の耐摩
耗焼結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、重量%
で、Cuが5%以下を含むこと特徴とする上記のいずれかの
耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、重
量% で、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの1 種または2 種
以上の合計が10% 以下を含むことを特徴とする耐摩耗焼
結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、上記いずれ
かの鋼粉に粒径が75μm 以下でかつ45μm 以下が60% 以
上の鉄燐粉をP 分量として重量% で0.3 〜1.5%混合した
ことを特徴とす耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物で
あり、また本発明は、上記のいずれかの鋼粉に黒鉛粉を
C 分量として重量% で1 〜3.5%混合したことを特徴とす
る耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物であり、また本
発明は、上記のいずれかの鋼粉に金属石鹸粉、樟脳粉お
よびワックスの1 種または2 種以上の合計が重量% で0.
3 〜2%混合したことを特徴とする耐摩耗焼結材用高Cr合
金鋼粉の混合物である。
を0.1%以下、P を0.1%以下とし、焼鈍によりC を0.1%以
下としているために、75μm 以下でかつ45μm 以下が60
% 以上の粒径のFe-P( 鉄燐) 粉と黒鉛粉とを混合しても
高圧縮性を維持できるという知見に基づいている。すな
わち本発明は、重量% で、C が0.1%以下、Siが0.1%以
下、Mnが1.5%以下、Crが5 〜30% 、P が0.1%以下、O が
0.3%以下、N が0.3%以下および残部がFeと不可避的不純
物であることを特徴とする耐摩耗材用高Cr合金鋼粉であ
り、また本発明は、重量% で、NiおよびCoの1 種または
2 種の合計が5%以下を含むことを特徴とする上記の耐摩
耗焼結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、重量%
で、Cuが5%以下を含むこと特徴とする上記のいずれかの
耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、重
量% で、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの1 種または2 種
以上の合計が10% 以下を含むことを特徴とする耐摩耗焼
結材用高Cr合金鋼粉であり、また本発明は、上記いずれ
かの鋼粉に粒径が75μm 以下でかつ45μm 以下が60% 以
上の鉄燐粉をP 分量として重量% で0.3 〜1.5%混合した
ことを特徴とす耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物で
あり、また本発明は、上記のいずれかの鋼粉に黒鉛粉を
C 分量として重量% で1 〜3.5%混合したことを特徴とす
る耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物であり、また本
発明は、上記のいずれかの鋼粉に金属石鹸粉、樟脳粉お
よびワックスの1 種または2 種以上の合計が重量% で0.
3 〜2%混合したことを特徴とする耐摩耗焼結材用高Cr合
金鋼粉の混合物である。
【0018】
【作用】つぎに本発明の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の
限定理由について述べる。 O:0.3%以下 0.3%を超えると、133 ×10-3Paの真空雰囲気中において
1050から1250℃の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C
系の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難い
酸化物を生じてその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度
が低下するので0.3%以下とする。 N:0.3%以下 0.3%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性を低下させ
るので0.3%以下とする。 C:0.1%以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性を低下させ
るので0.1%以下とする。 Si:0.1% 以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性が低下する
ことのほか、133 ×10 -3Paの真空雰囲気中において、10
50から1250℃の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系
の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難い酸
化物とその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度が低下す
るので0.1%以下とする。 Mn:1.5% 以下 1.5%を超えると鋼粉を固溶硬化させ圧縮性を低下させる
ことのほか、133 ×10 -3Paの真空雰囲気中において、10
50から1250℃の間の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P
-C系の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難
い酸化物とその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度が低
下するので1.5%以下とする。 P:0.1%以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させて圧縮性を低下さ
せ、焼結材の残留空孔が多くなって焼結材の硬度が低下
するので0.1%以下とする。
限定理由について述べる。 O:0.3%以下 0.3%を超えると、133 ×10-3Paの真空雰囲気中において
1050から1250℃の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C
系の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難い
酸化物を生じてその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度
が低下するので0.3%以下とする。 N:0.3%以下 0.3%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性を低下させ
るので0.3%以下とする。 C:0.1%以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性を低下させ
るので0.1%以下とする。 Si:0.1% 以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させ、圧縮性が低下する
ことのほか、133 ×10 -3Paの真空雰囲気中において、10
50から1250℃の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系
の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難い酸
化物とその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度が低下す
るので0.1%以下とする。 Mn:1.5% 以下 1.5%を超えると鋼粉を固溶硬化させ圧縮性を低下させる
ことのほか、133 ×10 -3Paの真空雰囲気中において、10
50から1250℃の間の温度でのFe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P
-C系の共晶反応による液相焼結を行っても液相が濡れ難
い酸化物とその周りに空孔が残留し、焼結材の硬度が低
下するので1.5%以下とする。 P:0.1%以下 0.1%を超えると鋼粉を固溶硬化させて圧縮性を低下さ
せ、焼結材の残留空孔が多くなって焼結材の硬度が低下
するので0.1%以下とする。
【0019】このほかに、P が0.1%を超えると水アトマ
イズしたままのCrが5 〜30% の耐摩耗焼結材用高Cr合金
鋼粉の焼鈍したケーキの粉砕を困難にし、また溶解精錬
炉、取鍋およびタンディッシュの炉壁の耐火材、スラグ
およびノロに残留して次の溶鋼を汚染するので0.1%以下
が好ましい。 Cr:5〜30% Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、Cr炭化物を析出・晶出させて耐摩耗材として有用
な HRCで50以上の硬度を確保するために5%以上添加する
必要がある。しかし多すぎると鋼粉が固溶硬化とσ相析
出硬化により圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔が多く
なって硬度が低下するので30% 以下に限定する。 Ni、Coのうちの1 種または2 種の合計が5%以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させるが、多
すぎると鋼粉が固溶硬化し、かえって圧縮性が低下し、
焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下するので5%以
下とする。 Cu:5% 以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させ、微細析
出して焼結材の硬度を向上させるが、多すぎると鋼粉が
固溶硬化し、かえって圧縮性が低下し、焼結材の残留空
孔が多くなって硬度が低下するので5%以下とする。 Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの1 種または2 種以上の合
計: 10% 以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、Crより炭化物生成傾向が強いためこれらの元素の
炭化物を生成して焼結材の硬度を一段と向上させるが、
多すぎると鋼粉が固溶硬化し、かえって圧縮性が低下
し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下するので
10% 以下とする。 鉄燐粉の粒径:75 μm 以下で45μm 以下が60% 以上 混合する鉄燐粉の粒径が粗大すぎると圧粉密度が低下
し、Fe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結で粗大空孔
を残留させるので、75μm 以下で45μm 以下が60% 以上
の粉末を使用する必要がある。 鉄燐粉の添加量: P 分量で0.3 〜1.5% 焼結時にFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結により
緻密化を促進して焼結体の密度と硬度を向上させるため
には、P 分量で0.3%以上添加する必要がある。しかしP
を過剰に添加しても圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔
が多くなって硬度が低下するのでP 分量で1.5%以下に限
定する。 黒鉛粉: C 分量で1 〜3.5% Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させ、かつCr
炭化物を析出・晶出させて耐摩耗材として有用なH RCで
50以上の硬度を確保するためには、C 分量で1%以上添加
する必要がある。しかしC を過剰に添加しても圧縮性が
低下し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下する
のでC 分量で3.5%以下に限定する。 金属石鹸粉、樟脳およびワックス:1種または2 種の合計
が0.3 〜1.5% 黒鉛粉をC 分量で1 〜3.5%混合または黒鉛粉をC 分量で
1 〜3.5%と鉄燐粉をP分量で0.3 〜1.5%混合したCrを5
〜30% 含む耐摩耗焼結材用高Cr鋼粉は、金型成形での圧
縮性を確保するために0.3%以上の金属石鹸粉、樟脳粉お
よびワックスが必要である。しかし過剰に混合しすぎる
と圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度
が低下するので1.5%以下に限定する。
イズしたままのCrが5 〜30% の耐摩耗焼結材用高Cr合金
鋼粉の焼鈍したケーキの粉砕を困難にし、また溶解精錬
炉、取鍋およびタンディッシュの炉壁の耐火材、スラグ
およびノロに残留して次の溶鋼を汚染するので0.1%以下
が好ましい。 Cr:5〜30% Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、Cr炭化物を析出・晶出させて耐摩耗材として有用
な HRCで50以上の硬度を確保するために5%以上添加する
必要がある。しかし多すぎると鋼粉が固溶硬化とσ相析
出硬化により圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔が多く
なって硬度が低下するので30% 以下に限定する。 Ni、Coのうちの1 種または2 種の合計が5%以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させるが、多
すぎると鋼粉が固溶硬化し、かえって圧縮性が低下し、
焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下するので5%以
下とする。 Cu:5% 以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させ、微細析
出して焼結材の硬度を向上させるが、多すぎると鋼粉が
固溶硬化し、かえって圧縮性が低下し、焼結材の残留空
孔が多くなって硬度が低下するので5%以下とする。 Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの1 種または2 種以上の合
計: 10% 以下 Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、Crより炭化物生成傾向が強いためこれらの元素の
炭化物を生成して焼結材の硬度を一段と向上させるが、
多すぎると鋼粉が固溶硬化し、かえって圧縮性が低下
し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下するので
10% 以下とする。 鉄燐粉の粒径:75 μm 以下で45μm 以下が60% 以上 混合する鉄燐粉の粒径が粗大すぎると圧粉密度が低下
し、Fe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結で粗大空孔
を残留させるので、75μm 以下で45μm 以下が60% 以上
の粉末を使用する必要がある。 鉄燐粉の添加量: P 分量で0.3 〜1.5% 焼結時にFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結により
緻密化を促進して焼結体の密度と硬度を向上させるため
には、P 分量で0.3%以上添加する必要がある。しかしP
を過剰に添加しても圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔
が多くなって硬度が低下するのでP 分量で1.5%以下に限
定する。 黒鉛粉: C 分量で1 〜3.5% Fe(Cr)-C系またはFe(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼
結で、緻密化を促進して焼結体密度を向上させ、かつCr
炭化物を析出・晶出させて耐摩耗材として有用なH RCで
50以上の硬度を確保するためには、C 分量で1%以上添加
する必要がある。しかしC を過剰に添加しても圧縮性が
低下し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度が低下する
のでC 分量で3.5%以下に限定する。 金属石鹸粉、樟脳およびワックス:1種または2 種の合計
が0.3 〜1.5% 黒鉛粉をC 分量で1 〜3.5%混合または黒鉛粉をC 分量で
1 〜3.5%と鉄燐粉をP分量で0.3 〜1.5%混合したCrを5
〜30% 含む耐摩耗焼結材用高Cr鋼粉は、金型成形での圧
縮性を確保するために0.3%以上の金属石鹸粉、樟脳粉お
よびワックスが必要である。しかし過剰に混合しすぎる
と圧縮性が低下し、焼結材の残留空孔が多くなって硬度
が低下するので1.5%以下に限定する。
【0020】
【実施例】本発明の耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉につい
て実施例により以下に説明する。 実施例1 溶鋼を水アトマイズし、減圧真空中で還元焼鈍して製造
した高Cr合金鋼粉の製造条件を表1に示す。また、製造
した高Cr合金鋼粉の化学組成を表2に示す。
て実施例により以下に説明する。 実施例1 溶鋼を水アトマイズし、減圧真空中で還元焼鈍して製造
した高Cr合金鋼粉の製造条件を表1に示す。また、製造
した高Cr合金鋼粉の化学組成を表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】表2に示した化学組成の各高Cr合金鋼粉を
用い、C 分量で2.5%の天然黒鉛粉と、潤滑剤としてステ
アリン酸亜鉛粉を1%混合し、JSPM 1─64にもとづいて49
0MPaで測定した圧粉密度、その圧粉体の焼結後の中央C
方向断面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度
を表3に示す。なお、焼結は133 ×10-3Paの減圧真空中
で1230℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。
用い、C 分量で2.5%の天然黒鉛粉と、潤滑剤としてステ
アリン酸亜鉛粉を1%混合し、JSPM 1─64にもとづいて49
0MPaで測定した圧粉密度、その圧粉体の焼結後の中央C
方向断面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度
を表3に示す。なお、焼結は133 ×10-3Paの減圧真空中
で1230℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】実施例2 表2に示した化学組成の各高Cr合金鋼粉を用い、C 分量
で2.5%の天然黒鉛粉と、P 分量で0.6%の粒径が75μm 以
下で45μm 以下が90% 以上のFe3P粉と、潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛粉を1%混合し、JSPM 1─64にもとづいて
490MPaで測定した圧粉密度、その焼結後の中央C 方向断
面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度を表4
に示す。なお、焼結は133 ×10-3Paの減圧真空中で1150
℃の温度に加熱し0.5 時間保持して行った。
で2.5%の天然黒鉛粉と、P 分量で0.6%の粒径が75μm 以
下で45μm 以下が90% 以上のFe3P粉と、潤滑剤としてス
テアリン酸亜鉛粉を1%混合し、JSPM 1─64にもとづいて
490MPaで測定した圧粉密度、その焼結後の中央C 方向断
面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度を表4
に示す。なお、焼結は133 ×10-3Paの減圧真空中で1150
℃の温度に加熱し0.5 時間保持して行った。
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】表3および表4の結果から明らかなよう
に、圧縮性が高い高Cr合金鋼粉は、Fe(Cr)-C系またはFe
(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結材の残留空孔が少
なく、硬度も高い傾向を示すが、耐摩耗材として有用な
H RCで50以上の硬度を確保するためには、高Cr合金鋼粉
のO は0.3%以下、N は0.3%以下、C は0.1%以下、Siは0.
1%以下、Mnは1.5%以下、P は0.1%以下、Crは5 〜30% で
あることが必要である。
に、圧縮性が高い高Cr合金鋼粉は、Fe(Cr)-C系またはFe
(Cr)-P-C系の共晶反応による液相焼結材の残留空孔が少
なく、硬度も高い傾向を示すが、耐摩耗材として有用な
H RCで50以上の硬度を確保するためには、高Cr合金鋼粉
のO は0.3%以下、N は0.3%以下、C は0.1%以下、Siは0.
1%以下、Mnは1.5%以下、P は0.1%以下、Crは5 〜30% で
あることが必要である。
【0032】また Ni およびCoの1 種または2 種の合計
が5%以下、Cuが5%以下、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの
1 種または2 種以上の合計が10% 以下のときこれらの合
金組成の組み合わせにおいて、それらの液相焼結材は耐
摩耗焼結材として有用なH RCで50以上の硬度を確保でき
る。 実施例3 表2No.3の本発明の組成条件を満足するO:0.15% 、N:0.
04% 、C :0.01%、Si:0.07%、Mn:0.15%、P:0.01% 、S:0.
01% 、Cr:8.5% の化学組成の高Cr合金鋼粉を用い、Fe3P
粉のP 分量、Fe3P粉の粒度、天然黒鉛粉のC 分量、潤滑
剤としてのステアリン酸亜鉛(ZnSt)粉量、樟脳量および
ワックス量をそれぞれ変えて混合し、JSPM 1─64にもと
づいて490MPaで測定した圧粉密度、その焼結後の中央C
方向断面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度
を表 5に示す。なお、焼結は133×10-3Paの減圧真空中
で1150℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。
が5%以下、Cuが5%以下、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Moの
1 種または2 種以上の合計が10% 以下のときこれらの合
金組成の組み合わせにおいて、それらの液相焼結材は耐
摩耗焼結材として有用なH RCで50以上の硬度を確保でき
る。 実施例3 表2No.3の本発明の組成条件を満足するO:0.15% 、N:0.
04% 、C :0.01%、Si:0.07%、Mn:0.15%、P:0.01% 、S:0.
01% 、Cr:8.5% の化学組成の高Cr合金鋼粉を用い、Fe3P
粉のP 分量、Fe3P粉の粒度、天然黒鉛粉のC 分量、潤滑
剤としてのステアリン酸亜鉛(ZnSt)粉量、樟脳量および
ワックス量をそれぞれ変えて混合し、JSPM 1─64にもと
づいて490MPaで測定した圧粉密度、その焼結後の中央C
方向断面を画像解析して測定した空孔面積率および硬度
を表 5に示す。なお、焼結は133×10-3Paの減圧真空中
で1150℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。
【0033】
【表9】
【0034】
【表10】
【0035】表5の結果から明らかなように、75μm 以
下で45μm 以下が90% の粒径のFe3P粉をP 分量で0.3 〜
1.5%混合したとき、また、Fe3P粉において75μm 以下で
45μm 以下が60% 以上の粒度を混合したとき、また、黒
鉛粉をC 分量で1 〜3.5%混合したとき、また、潤滑剤と
してステアリン酸亜鉛粉、樟脳粉およびワックスの1種
または2 種の合計を0.3 〜2%混合したとき、それぞれに
ついて本発明の高Cr合金鋼粉は、そのFe(Cr)-P-C系の液
相焼結材が耐摩耗焼結剤として有用なH RCで50以上の硬
度を確保できる。
下で45μm 以下が90% の粒径のFe3P粉をP 分量で0.3 〜
1.5%混合したとき、また、Fe3P粉において75μm 以下で
45μm 以下が60% 以上の粒度を混合したとき、また、黒
鉛粉をC 分量で1 〜3.5%混合したとき、また、潤滑剤と
してステアリン酸亜鉛粉、樟脳粉およびワックスの1種
または2 種の合計を0.3 〜2%混合したとき、それぞれに
ついて本発明の高Cr合金鋼粉は、そのFe(Cr)-P-C系の液
相焼結材が耐摩耗焼結剤として有用なH RCで50以上の硬
度を確保できる。
【0036】実施例4 表6に示す化学組成の本発明の高Cr合金鋼粉を実施例1
に記載した条件で製造し、本発明条件でFe3P粉、黒鉛粉
および潤滑剤( ステアリン酸亜鉛粉、樟脳粉およびワッ
クスを当分重量配合) を混合した。
に記載した条件で製造し、本発明条件でFe3P粉、黒鉛粉
および潤滑剤( ステアリン酸亜鉛粉、樟脳粉およびワッ
クスを当分重量配合) を混合した。
【0037】
【表11】
【0038】JSPM 1─64にもとづいて490MPaで測定した
圧粉密度、その焼結後の中央C 方向断面を画像解析して
測定した空孔面積率および硬度を表 7に示す。
圧粉密度、その焼結後の中央C 方向断面を画像解析して
測定した空孔面積率および硬度を表 7に示す。
【0039】
【表12】
【0040】なお、焼結は133 ×10-3Paの減圧真空中で
1150℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。表7の結果か
ら明らかなように、本発明の高Cr合金鋼粉はすべて圧縮
性が良好であり、そのFe(Cr)-P-C系の液相焼結材は耐摩
耗焼結剤として優れるH RCで50以上の硬度を示す。
1150℃の温度に加熱し0.5 時間保持した。表7の結果か
ら明らかなように、本発明の高Cr合金鋼粉はすべて圧縮
性が良好であり、そのFe(Cr)-P-C系の液相焼結材は耐摩
耗焼結剤として優れるH RCで50以上の硬度を示す。
【0041】
【発明の効果】本発明は、水アトマイズしたCrを5 〜30
% 含むCr合金鋼粉を焼鈍し、O を0.30% 以下、N を0.3%
以下、C を0.1%以下、Siを0.1%以下、Mnを1.5%以下、P
を0.1%以下にしたから高圧縮性であり、Ni、CoおよびCu
の焼結促進元素を高含有量に合金化できるばかりでな
く、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W およびMoの炭化物生成元素
も高含有量で合金化できるようになった。
% 含むCr合金鋼粉を焼鈍し、O を0.30% 以下、N を0.3%
以下、C を0.1%以下、Siを0.1%以下、Mnを1.5%以下、P
を0.1%以下にしたから高圧縮性であり、Ni、CoおよびCu
の焼結促進元素を高含有量に合金化できるばかりでな
く、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W およびMoの炭化物生成元素
も高含有量で合金化できるようになった。
【0042】また本発明の高Cr合金鋼粉は圧縮性が良好
なので、粗い粒度の鉄燐(Fe-P)粉を使用して、黒鉛粉と
を混合して液相焼結しても残留空孔が少ない高硬度の耐
摩耗焼結材を製造できる。また、本発明の高Cr合金鋼粉
は鉄燐(Fe-P)粉、黒鉛粉および潤滑剤粉を配合している
ので入手のまま直ちに成形できる。
なので、粗い粒度の鉄燐(Fe-P)粉を使用して、黒鉛粉と
を混合して液相焼結しても残留空孔が少ない高硬度の耐
摩耗焼結材を製造できる。また、本発明の高Cr合金鋼粉
は鉄燐(Fe-P)粉、黒鉛粉および潤滑剤粉を配合している
ので入手のまま直ちに成形できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 重量% で、C が0.1%以下、Siが0.1%以
下、Mnが1.5%以下、Crが5 〜30% 、P が0.1%以下、O が
0.3%以下、N が0.3%以下および残部がFeと不可避的不純
物であることを特徴とする耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼
粉。 - 【請求項2】 重量% で、NiおよびCoの1 種または2 種
の合計が5%以下を含むことを特徴とする請求項1 記載の
耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉。 - 【請求項3】 重量% で、Cuを5%以下を含むこと特徴と
する請求項1 および請求項2 のいずれかに記載の耐摩耗
焼結材用高Cr合金鋼粉。 - 【請求項4】 重量% で、Zr、Ta、Nb、Ti、V 、W 、Mo
の1 種または2 種以上の合計が10% 以下を含むことを特
徴とする請求項1 、2 、3 のいずれかに記載の耐摩耗焼
結材用高Cr合金鋼粉。 - 【請求項5】 請求項1 、2 、3 、4 のいずれかに記載
の鋼粉に、粒径が75μm 以下でかつ45μm 以下が60% 以
上の鉄燐粉をP 分量として重量% で0.3 〜1.5%混合した
ことを特徴とする耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合
物。 - 【請求項6】 請求項1 、2 、3 、4 のいずれかに記載
の鋼粉または請求項5 に記載の混合物に、黒鉛粉をC 分
量として重量% で1 〜3.5%混合したことを特徴とする耐
摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物。 - 【請求項7】 請求項1 、2 、3 、4 のいずれかに記載
の鋼粉または請求項5 または6 記載の混合物に、金属石
鹸粉、樟脳粉およびワックスの1 種または2種以上の合
計が重量% で0.3 〜2%混合したことを特徴とする耐摩耗
焼結材用高Cr合金鋼粉の混合物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5289569A JPH07138601A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5289569A JPH07138601A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07138601A true JPH07138601A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17744932
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5289569A Pending JPH07138601A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07138601A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000075951A1 (en) * | 1999-06-04 | 2000-12-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Gas discharge display and method for producing the same |
| US7045962B1 (en) | 1999-01-22 | 2006-05-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Gas discharge panel with electrodes comprising protrusions, gas discharge device, and related methods of manufacture |
| JP2012149293A (ja) * | 2011-01-18 | 2012-08-09 | Taiwan Powder Technologies Co Ltd | 鋼粉末組成物及びその焼結体 |
| WO2017029801A1 (ja) * | 2015-08-20 | 2017-02-23 | オイレス工業株式会社 | 複層摺動部材 |
-
1993
- 1993-11-18 JP JP5289569A patent/JPH07138601A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7045962B1 (en) | 1999-01-22 | 2006-05-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Gas discharge panel with electrodes comprising protrusions, gas discharge device, and related methods of manufacture |
| WO2000075951A1 (en) * | 1999-06-04 | 2000-12-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Gas discharge display and method for producing the same |
| US6670754B1 (en) | 1999-06-04 | 2003-12-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Gas discharge display and method for producing the same |
| KR100794076B1 (ko) * | 1999-06-04 | 2008-01-10 | 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 | 가스방전 표시장치와 그 제조방법 |
| JP2012149293A (ja) * | 2011-01-18 | 2012-08-09 | Taiwan Powder Technologies Co Ltd | 鋼粉末組成物及びその焼結体 |
| WO2017029801A1 (ja) * | 2015-08-20 | 2017-02-23 | オイレス工業株式会社 | 複層摺動部材 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6093405B2 (ja) | 窒素含有低ニッケル焼結ステンレス鋼 | |
| JP4909460B2 (ja) | 焼結製品調製用鋼粉末 | |
| US10926334B2 (en) | Powder metal material for wear and temperature resistance applications | |
| CA1337468C (en) | Alloyed steel powder for powder metallurgy | |
| JPS5918463B2 (ja) | 耐摩耗性焼結合金およびその製法 | |
| JP3177482B2 (ja) | 焼結焼入れ用低合金鋼粉末 | |
| JP2004501276A (ja) | 溶射成形された窒素添加鋼、該鋼を製造する方法、および該鋼から製造された複合材料 | |
| JP3957331B2 (ja) | 粉末冶金用水アトマイズ鉄粉の製造方法 | |
| US11248284B2 (en) | Non-magnetic austenitic steel with good corrosion resistance and high hardness | |
| JP3446322B2 (ja) | 粉末冶金用合金鋼粉 | |
| GB1573052A (en) | Method of producing high carbon hard alloys | |
| JPH10504353A (ja) | クロム、モリブデンおよびマンガンを含む鉄基粉末 | |
| JPH07138601A (ja) | 耐摩耗焼結材用高Cr合金鋼粉およびその混合物 | |
| JP3475545B2 (ja) | 粉末冶金用混合鋼粉及びそれを含む焼結用材料 | |
| JP4051167B2 (ja) | 耐摩耗性鉄系焼結合金 | |
| EP2969327A1 (en) | Powder metal compositions for wear and temperature resistance applications and method of producing same | |
| JPH08209202A (ja) | 切削性に優れた高強度焼結材料用合金鋼粉 | |
| JPH0751721B2 (ja) | 焼結用低合金鉄粉末 | |
| JPH0717923B2 (ja) | 焼結用低合金鉄粉末及びその製造方法 | |
| JPS5947358A (ja) | 耐摩耗焼結合金用鋼粉 | |
| JP3303026B2 (ja) | 高強度鉄基焼結合金およびその製造方法 | |
| JPH11229001A (ja) | 高強度焼結部品の製造方法 | |
| JPS6136043B2 (ja) | ||
| JP2000248352A (ja) | 低摩擦係数摺動部材 | |
| JPH01123002A (ja) | 高強度焼結鋼の製造方法 |