JPH07138728A - 溶射材料 - Google Patents

溶射材料

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JPH07138728A
JPH07138728A JP5325699A JP32569993A JPH07138728A JP H07138728 A JPH07138728 A JP H07138728A JP 5325699 A JP5325699 A JP 5325699A JP 32569993 A JP32569993 A JP 32569993A JP H07138728 A JPH07138728 A JP H07138728A
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憲史 永田
Takayuki Yogoro
孝之 余頃
Tomoyuki Ogura
知之 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピンク系の色調を呈する溶射皮膜を形成する
溶射材料を提供する。 【構成】 酸化エルビウムからなる溶射材料;酸化エル
ビウムと、アルミナ、シリカ、マンガン化合物及び五酸
化リンの内の少なくとも1種とからなる溶射材料;酸化
エルビウムを焼成してなる溶射材料;酸化エルビウム
と、アルミナ、シリカ、マンガン化合物及び五酸化リン
の内の少なくとも1種とを焼成してなる溶射材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピンク系の色調を呈す
る溶射皮膜を形成する溶射材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基材表面を着色被覆する方法とし
て琺瑯法、メッキ処理法、アルマイト処理法、有機系塗
料を塗布する方法などがある。これらのうち、琺瑯法、
メッキ処理法、アルマイト処理法では、色調の制御は容
易であり、着色被覆層は比較的強固であるものの、琺瑯
法は基材を加熱しなければならず、木材、コンクリート
の基材には施工できないという欠点がある。メッキ処理
法、アルマイト処理法で形成された着色被覆層は特に使
用環境が過酷であり、かつ長期に使用する場合は傷がつ
いたり、剥げ落ちるという欠点がある。
【0003】また、特に有機系の塗料を塗布する方法
は、色彩も鮮やかで、数多くの色調を持ち合わせている
ことから、鮮やかな色彩で基材に着色できるものの、マ
ンホール鉄蓋、外壁材、コンクリート建造物等の屋外で
の長期使用するものに対しては十分な耐久性を有せず、
褪色、変色が著しい。また耐摩耗性が劣っているため、
例えばマンホール鉄蓋に塗布した場合、歩行や車両の通
行により塗布面が剥離するばかりでなく、夏期の炎天下
ではマンホール鉄蓋は90℃以上の温度になるので短期
間で褪色、変色する。さらには降雨時には塗布面が滑り
やすく、歩行や車両の通行にとって危険である。
【0004】上記欠点を改善する技術として、セラミッ
クスの溶射の適用が考えられる。すなわち、セラミック
ス溶射材料を各種の基材に溶射して溶射皮膜を形成する
ものであり、耐熱性、耐食性、耐摩耗性、摩擦性を付与
することができる。しかし現在使われている溶射材料の
多くは、前記した各性能を重視したものであり、溶射皮
膜の色調についてはほとんど考慮がなされていないのが
現状である。例えば、白色系の色調を呈するホワイトア
ルミナ、黒色系の色調を呈するアルミナ−チタニア系、
青色系の色調を呈するアルミナ−コバルト系、緑色系の
色調を呈する珪酸カルシウム−クロミア系等があるにす
ぎない。
【0005】最近、ピンク系の溶射皮膜を形成する溶射
材料としては、アルミナ−二酸化マンガ系溶射材料が提
案されており、金属、コンクリートなどの基材に溶射す
るとピンクの色調を発現する皮膜が形成できる。しか
し、このものは非常に淡色系のピンク色で、皮膜の耐摩
耗性も劣ることから、濃色化と耐摩耗性の向上が求めら
れていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の淡色
系のピンクを呈するアルミナ−二酸化マンガン系溶射材
料とは異なる組成の溶射材料であって、美麗なピンク色
の溶射皮膜を形成する溶射材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが種々研究の
結果、(1)酸化エルビウムを、基材に溶射すると、美
麗なピンク色を呈する溶射皮膜が得られること。(2)
酸化エルビウムに、アルミナ、シリカ、マンガン化合物
及び五酸化リンの内の少なくとも1種を配合した溶射材
料を、基材に溶射すると高耐摩耗性を有し、美麗で更に
濃いピンク色を呈する溶射皮膜が得られること。(3)
前記(1)または(2)の配合物を焼成して得られた溶
射材料を、基材に溶射すると、耐摩耗性に優れた濃ピン
ク色を呈する溶射皮膜が得られることを見出し、本発明
を完成した。
【0008】すなわち、第1番目の発明は酸化エルビウ
ムからなる溶射材料であり、第2番目の発明は酸化エル
ビウムと、アルミナ、シリカ、マンガン化合物及び五酸
化リンの内の少なくとも1種とかなる溶射材料であり、
第3番目の発明は酸化エルビウムを焼成してなる溶射材
料であり、第4番目の発明は酸化エルビウムと、アルミ
ナ、シリカ、マンガン化合物及び五酸化リンの内の少な
くとも1種とを焼成してなる溶射材料である。
【0009】以下に、本発明を更に詳細に説明する。酸
化エルビウム、アルミナ、シリカ、マンガン化合物、五
酸化リンの各原料はいずれも、溶射皮膜の色調のコント
ロール性、色調の鮮やかさを増すために純度90%以上
のものを使用するのが好ましい。また、アルミナには種
々の製法が存在することから粗粒アルミナをはじめ、微
粒アルミナ、溶融アルミナ、活性アルミナ、ローソーダ
アルミナ、超微粒子アルミナ等を使用することができ
る。マンガン化合物としてはマンガンの酸化物、塩化
物、ホウ酸塩、硫酸塩等を使用することができる。
【0010】酸化エルビウム、アルミナ、マンガン化合
物は、溶射皮膜をピンク系の色調にコントロールする成
分であり、シリカは溶射皮膜の耐摩耗性を向上せしめる
成分であり、五酸化リンはピンク色の濃色化をコントロ
ールする成分である。
【0011】第1番目の発明の溶射材料は酸化エルビウ
ムである。第2番目の発明の溶射材料の配合割合は、酸
化エルビウム:0.5〜90重量%、アルミナ、シリ
カ、マンガン化合物(MnO換算)又は五酸化リン:
10〜99.5重量%とするのが好ましく、酸化エルビ
ウム:10〜30重量%、アルミナ:60〜80重量
%、シリカ、マンガン化合物(MnO換算)又は五酸
化リン:1〜10重量%とするのが更に好ましい。第3
番目の発明の溶射材料は駿化エルビウムを焼成したもの
である。第4番目の発明の溶射材料の配合割合は、第2
番目の発明のそれと同様であり、これを焼成したもので
ある。
【0012】第1番目及び第3番目の発明の溶射材料
は、いずれも皮膜形成時の溶射材料の流れ性及び材料の
溶融性から平均粒径を5〜100μm、好ましくは20
〜40μmとするのが良い。また、スプレードライヤー
等を用いて顆粒状のものとする場合は、できるだけ球状
化する為に各原料の一次粒子径を0.05〜100μ
m、好ましくは0.1〜30μmとしたものを用い、メ
チルセルロース、ポリビニルアルコール等を0.5〜5
重量%添加して顆粒径5〜500μm、好ましくは10
〜100μmに調整するのが良い。
【0013】第2番目及び第4番目の発明の溶射材料
は、電気炉、ロータリーキルン等の公知の焼成炉で焼成
することにより得ることができる。焼成温度が1000
℃未満では焼結が進行しにくく好ましくない。焼成温度
が1400℃以上では焼結が進行し、溶射時における皮
膜の濃色化と耐摩耗性の向上が図られるので1400℃
以上で焼成するのが特に好ましい。上記焼成温度により
得られた焼成物をボールミル等の粉砕機で粉砕した後、
第1番目及び第3番目の発明の溶射材料におけると同様
の粒度になるように粒調、もしくは顆粒状とし、溶射材
料として調製される。
【0014】なお、後記実施例11、12に示すよう
に、第1番目及び第4番目の発明の溶射材料と、第2番
目及び第4番目の発明の溶射材料とを適宜混合したもの
を溶射材料としても用いることができる。これらを溶射
して得られた皮膜は、ピンク系の色調において淡色と濃
色の中間的な色相を呈し、耐摩耗性においても比較的優
れた特性を発現する。
【0015】本発明の溶射材料を適用するにあたって
は、プラズマ溶射法、爆発溶射法、高速ガス溶射法、低
速ガス溶射法等を用いることができる。このような溶射
法の中で、爆発溶射、ガス溶射においても皮膜の形成は
可能であるが、融点の高いセラミックスの場合には、充
分に溶融した良好な皮膜を形成させることは難しい。従
って、一般的には、フレーム温度が高く、高融点のセラ
ミックスも良好な皮膜が形成できるプラズマ溶射法が好
ましい。
【0016】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げ本発明を更に
詳細に説明する。原料として純度99.9%の酸化エル
ビウム(Er)、純度98%の微粒アルミナ(A
)、純度98%のシリカ(SiO)、マンガ
ン化合物として純度91%の二酸化マンガン(Mn
)、純度94%の五酸化リン(P)を用い
た。これらを、表1の配合組成に従いボールミルで十分
に混合し、平均粒度30μmとなるように調製し溶射材
料とした。また各原料を配合組成に従い、十分に混合さ
れた混合物を所定温度にて焼成後、粉砕、粒調を行い、
平均粒度30μmに調製し溶射材料とした。さらには、
前記の混合物、又は、焼成物を更に粉砕して微粉化し、
スプレードライヤーで噴霧造粒を行い、平均粒度30μ
mの顆粒に調製し溶射材料とした。これら溶射材料を予
めアンダーコート材としてNi−Al系をプラズマ溶射
したSUS基材上に、下記の条件でプラズマ溶射を行い
皮膜を作製した。
【0017】プラズマガス:N/H ガス圧力 :50p.s.i./50p.s.i. ガス流量 :75リットル/分/10リットル/分 電流 :500A 電圧 :70V
【0018】形成された溶射皮膜の色調をマンセル色票
を用いて調べた。また耐摩耗特性を調べるためJIS
H 8503の往復運動磨耗試験法に準拠し皮膜1mg
の摩耗減量に要する摩耗紙の往復回数(DS/mg)を
測定し耐摩耗度とした。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から分かるように、Al:70
重量%、MnO:30重量%から構成される溶射材料
(比較例1)は、5R9/1と淡ピンク色の皮膜を呈
し、DS値は11である。これに対しEr:10
0重量%からなる溶射材料(実施例1…第1発明品)は
ピンク色の5RP8/4を示す皮膜となり濃色化され、
DS値も17と向上する。
【0021】Erに、Alを加えたもの、
さらにSiOやMnOを加えたもの(実施例2〜実
施例4…第2発明品)はピンク色を示す皮膜となる。ま
た、実施例5(第2発明品)のようにPを更に加
えたものは濃ピンク色を示す皮膜となる。これらいずれ
もの皮膜のDS値は20〜25と一層耐摩耗性が向上し
ている。
【0022】比較例1と同じ組成のものを焼成して得た
溶射材料(比較例2)は、ピンク色の5R9/2を示す
皮膜となるものの、DS値は14と低い。
【0023】Erを焼成して得た溶射材料(実施
例6…第3発明品)は、濃ピンク色の5RP8/6を示
す皮膜となり、DS値も21と向上している。
【0024】Erに、Al、SiO、M
nO及びPの内の少なくとも1種を配合したも
のを焼成して得た溶射材料(実施例7〜実施例10…第
4発明品)は濃ピンク色を示す皮膜となり、DS値は3
2〜42と著しく耐摩耗性が向上している。
【0025】また、実施例11及び実施例12に示すよ
うに、各実施例品を適宜混合すると混合割合に応じた色
調、DS値の皮膜を形成することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明のセラミツクス溶射材料を用いる
と、耐摩耗性に優れたピンク系の色調を呈する溶射皮膜
を形成することができる。また本発明の溶射皮膜は耐食
性、耐熱性を有していることから、マンホール鉄蓋、各
種の金属基材表面、コンクリート表面等へ溶射すること
により、耐摩耗性、耐食性、耐熱性を有する美麗なピン
ク系の溶射皮膜を形成することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化エルビウムからなる溶射材料。
  2. 【請求項2】 酸化エルビウムと、アルミナ、シリカ、
    マンガン化合物及び五酸化リンの内の少なくとも1種と
    からなる溶射材料。
  3. 【請求項3】 酸化エルビウムを焼成してなる溶射材
    料。
  4. 【請求項4】 酸化エルビウムと、アルミナ、シリカ、
    マンガン化合物及び五酸化リンの内の少なくとも1種と
    を焼成してなる溶射材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100039A (ja) * 2002-07-19 2004-04-02 Shin Etsu Chem Co Ltd 希土類酸化物溶射部材および溶射用粉

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01316446A (ja) * 1988-06-14 1989-12-21 Nkk Corp カラー鋼材
JPH04246159A (ja) * 1991-01-31 1992-09-02 Nakashima:Kk 溶射用材料

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