JPH07144653A - 車両のヨーイング運動量制御装置 - Google Patents

車両のヨーイング運動量制御装置

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JPH07144653A
JPH07144653A JP29365193A JP29365193A JPH07144653A JP H07144653 A JPH07144653 A JP H07144653A JP 29365193 A JP29365193 A JP 29365193A JP 29365193 A JP29365193 A JP 29365193A JP H07144653 A JPH07144653 A JP H07144653A
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JP
Japan
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yaw rate
vehicle
value
steering angle
rear wheel
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JP29365193A
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Motohira Naitou
原平 内藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/002Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits computing target steering angles for front or rear wheels
    • B62D6/006Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits computing target steering angles for front or rear wheels using a measured or estimated road friction coefficient
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
    • B62D7/14Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
    • B62D7/15Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels
    • B62D7/159Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels characterised by computing methods or stabilisation processes or systems, e.g. responding to yaw rate, lateral wind, load, road condition

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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】氷雪路面走行時等のようにコーナリングパワも
コーナリングフォースの最大値も小さい路面摩擦係数状
態下でも、当該路面摩擦係数状態に応じて車両で実現可
能な目標ヨーイング運動量の最大値を横加速度検出値等
から算出設定することで、タイヤ特性を含む車両特性に
応じたヨーイング運動量追従フィードバック制御を可能
とする。 【構成】操舵角検出値θ及び車速検出値Vのみに応じた
基準ヨーレートψ'* 0 を算出設定すると共に、車両に発
生している横加速度検出値Yg及び車速検出値Vに応じ
た最大ヨーレートψ'*max を算出し、両者のうち何れか
大きい方を目標ヨーレートψ'*に設定して、車両の実ヨ
ーレート検出値ψ' との偏差εが零になるヨーレート対
応後輪操舵角δR * と後輪操舵角制御分δR0との和に応
じて後輪の補助操舵を行う構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,車両に作用する入力や
車両に発生する物理量等から目標ヨーイング運動量を算
出し、実際に車両に発生しているヨーイング運動量を,
この目標ヨーイング運動量に一致させるようにフィード
バック制御を行う車両のヨーイング運動量制御装置に関
し、特にこのフィードバック制御を可能とした前後各輪
の転舵角を個別に制御可能な四輪操舵装置や、前後輪間
又は左右輪間の駆動力配分クラッチの締結力制御装置又
は差動制限制御装置や、車両の各輪に設けられたホイル
シリンダの制動力制御装置や、左右輪間のロール剛性を
可変としたスタビライザ制御装置又は能動型サスペンシ
ョン装置等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば前記四輪操舵(以下,単に4WS
とも記す)車両における四輪操舵の基本的な目的は、車
両のステアリング特性を改善することにある。具体的に
現今の四輪操舵車両では、低速走行時にステアリングホ
イールを操舵して転舵輪である前輪を転舵させた場合に
は,後輪を前輪と逆方向に操舵する所謂逆相操舵によっ
て小回り性を向上し、高速走行時にあっては後輪を前輪
と同方向に操舵する所謂同相操舵によって安定性を向上
する。また、この四輪操舵の効果を高めるために,非転
舵輪である後輪のみならず、転舵輪である前輪にも電子
/油圧等の制御手段による操舵角変更機構を設けて、車
両全体のステアリング特性をトータルに向上しようとす
るものも提案されている。なお、こうした車両のステア
リング特性を車速に応じて制御するためのステアリング
特性対応前後輪制御転舵角は,当該車速を車速センサ等
により検出し、その車速検出値に基づいて適宜の演算式
やマップ検索によって算出設定される。
【0003】このような四輪操舵車両に車両のヨーイン
グ運動量制御装置を展開したものとしては、例えば特開
平1−172071号公報に記載されるものがある。こ
の四輪操舵車両では、例えば車両に発生しているヨーレ
ート等のヨーイング運動量(以下,単に実ヨーイング運
動量とも記す)をヨーレートセンサ等により検出し、一
方、車両の前後車速及びステアリングホイールの操舵角
を検出して,これらの検出値から目標ヨーレート等の目
標ヨーイング運動量を,適宜の演算式やマップ検索によ
り算出設定し、この目標ヨーイング運動量に実ヨーイン
グ運動量を一致させるための後輪の転舵角を,当該実ヨ
ーイング運動量と目標ヨーイング運動量との偏差に基づ
いて適宜の演算式やマップ検索により算出設定し、この
後輪の転舵角を達成するように,車両に設けられたアク
チュエータを駆動してフィードバック制御を行い、特に
コーナリング特性に係る車両のステアリング特性を改善
することを可能とする。具体的に、前記ヨーイング運動
量対応後輪転舵角は、前記全体のステアリング特性対応
後輪転舵角に加減して求められる。
【0004】ここで、例えば前記後輪の逆相操舵等によ
り前後輪間の相対転舵角が増大すると、車両に発生する
ヨーモーメントが助長されるから、車両に実際に発生し
ている実ヨーレート等の実ヨーイング運動量は加速さ
れ、逆に前記後輪の同相操舵等により前後輪間の相対転
舵角が減少すると、車両に発生するヨーモーメントは抑
制されるから、車両に実際に発生している実ヨーレート
等の実ヨーイング運動量が減速され、これらにより前記
目標ヨーイング運動量と実ヨーイング運動量との偏差を
所望する値に一致させることができる。
【0005】このようにして、例えば各車輪の転舵角を
制御することによって車両のステアリング特性を変化さ
せるために,前記四輪操舵車両では、前記したヨーレー
トやヨー角加速度といったヨーイング運動量に着目して
おり、そのような意味合いからはヨーイング運動量制御
装置として取り扱うことができる。即ち、車両に実際に
発生しているヨーレートやヨー角加速度といった実ヨー
イング運動量は、例えば車両に搭載されたヨーモーメン
トジャイロ等のセンサを介して検出することができる。
一方、既知のように車両で達成されるべき目標ヨーイン
グ運動量は、車速,操舵角又は転舵角を変数とし,タイ
ヤ特性を含む車両特性,具体的にはコーナリングパワや
ホイルベース,トレッド又はこれらに関与するスタビリ
ティファクタ等に係る関数として求めることができる。
また、この目標ヨーイング運動量は、同じく車速,操舵
角又は転舵角,ヨーイング運動量等を変数とし,且つス
タビリティファクタ等の車両特性に係る関数として得ら
れる定常ヨーイング運動量に対して、オーバシュート及
びアンダシュートのない一時遅れ系として遅れ系演算を
行うことで求めることができる。具体的にこの目標ヨー
イング運動量は、与えられた車速の下に操舵角又は転舵
角の増加に対して単純に増加する。そして、このように
して得られた目標ヨーイング運動量に前記車両に実際に
発生している実ヨーイング運動量が一致するようにフィ
ードバック制御を行う。この際、目標ヨーイング運動量
を実際の車両で実現させるために、例えば目標ヨーイン
グ運動量と実ヨーイング運動量との偏差に,例えば前記
車両諸元やステアリング特性を考慮した所定のフィード
バック制御ゲインを乗じる等している。なお、このフィ
ードバック制御ゲインは、前記特開平1−172071
号公報に記載される四輪操舵車両では、一般に車両諸元
や車両特性によって一意に決定する一定値に設定されて
いる。
【0006】このようなヨーイング運動量制御装置は、
例えば本出願人が先に提案した特開平3−31030号
公報に記載される前後輪間又は左右輪間の駆動力配分ク
ラッチの締結力制御装置や、同じく本出願人が先に提案
した特開平5−193332号公報に記載されるロール
剛性可変制御を可能とした能動型サスペンション及びス
タビライザ制御装置、或いは同じく本出願人が先に提案
した特開平5−24528号公報に記載される車両各輪
の制動力を個別に制御する制動力制御装置等にも広く展
開されつつある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常の空気
ゴムタイヤ付き車輪のタイヤ特性については、同じタイ
ヤであっても路面の摩擦係数(以下,単にμとも記す)
に応じてコーナリングフォースが変化することが知られ
ている。特に、単位横すべり角当たりのコーナリングフ
ォース,即ちコーナリングパワ及びコーナリングフォー
スの最大値は、当該路面摩擦係数に大きく左右される。
例えば、氷雪路面走行時には,路面摩擦係数が極端に小
さいために、タイヤのコーナリングパワもコーナリング
フォースの最大値も非常に小さくなり、具体的に特に前
輪の横すべり角はステアリングホイールの操舵角又は転
舵角に比例していると考えれば、ステアリングホイール
の操舵角を大きくしても車両にはそれを旋回させる十分
なヨーモーメントが発生しにくいことからも明らかであ
る。
【0008】しかしながら、前記従来の車両のヨーイン
グ運動量制御装置では,操舵角や転舵角の増大に対して
前記目標ヨーイング運動量が,リニアではないとしても
単純増加するものとして捉えられており、多くの場合,
前記のような路面摩擦係数に係るコーナリングパワ及び
コーナリングフォースの最大値の変化については考慮さ
れていない実状がある。従って、例えば前記氷雪路面走
行時等のように,コーナリングパワもコーナリングフォ
ースの最大値も小さくなる路面摩擦係数状態下では、運
転者は,意識的又は無意識的に関わらず,ステアリング
ホイールの操舵角を大きくして車両を旋回させようとす
るが、これによって前記目標ヨーイング運動量は大きく
なる。これに対して、コーナリングパワ及びコーナリン
グフォースの最大値が低下している,このような路面摩
擦係数状態では車両に実際に発生している実ヨーイング
運動量は小さなものとなりがちである。従って、前記従
来の車両のヨーイング運動量制御装置にあって、この実
ヨーイング運動量と目標ヨーイング運動量との偏差が過
大な場合に,前記フィードバック制御を行うと、具体的
にアクチュエータへの指令値は非常に大きなものとな
り、前後輪間の相対転舵角はこの指令値に対して,所定
の遅れを伴って且つ過大に反応する。
【0009】これに対して、本出願人が先に提案した特
開昭60−161255号公報に記載される四輪操舵車
両に展開されたヨーイング運動量制御装置では、前記路
面摩擦係数状態に応じて,フィードバック制御ゲインを
変更することが開示されている。具体的に、前記氷雪路
面走行時等のようにコーナリングパワもコーナリングフ
ォースの最大値も小さくなる路面摩擦係数状態下では、
前記実ヨーイング運動量と目標ヨーイング運動量との偏
差に乗じられるフィードバック制御ゲインを小さくし
て,前記前後輪間の相対転舵角の過大な反応を抑制しよ
うとするものである。しかしながら、この車両のヨーイ
ング運動量制御装置にあっても、結果的には,車速及び
操舵角の増大に伴って単純増加するように設定された目
標ヨーイング運動量と車両の実ヨーイング運動量とを一
致するフィードバック制御が実行されるために、前記諸
問題の根本的な解決はなされない。
【0010】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、例えば特に前記氷雪路面走行時等のよう
にコーナリングパワもコーナリングフォースの最大値も
小さい路面摩擦係数状態下で、車両で実現可能な目標ヨ
ーイング運動量の最大値を設定し、これによってヨーイ
ング運動量追従フィードバック制御にリミッタをかけて
無意味なフィードバック指令値の増大を回避し、タイヤ
特性を含む車両特性に応じたヨーイング運動量追従フィ
ードバック制御を可能とする車両のヨーイング運動量制
御装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本件発明者は前記諸問題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果,以下の知見を得て
本発明を開発した。即ち、前記タイヤ特性であるコーナ
リングパワやコーナリングフォースの最大値に影響を及
ぼす路面摩擦係数状態を何らかの手段で検出又は推定
し、その路面摩擦係数状態の検出値又は推定値に応じ
て,車両で実現可能な目標ヨーイング運動量の最大値を
設定し、単純に車速や操舵角等の車両への入力又は車両
に発生する物理量から算出される目標ヨーイング運動量
がこの最大値を越えないように,当該目標ヨーイング運
動量を算出設定することで、前記タイヤ特性を含む車両
特性に応じたヨーイング運動量追従フィードバック制御
を可能とすることに着目した。ここで、車両の旋回状態
において発生する横加速度は,車速,タイヤと路面との
摩擦係数,タイヤの横すべり角,これらに付随するコー
ナリングパワやコーナリングフォースの最大値等を介在
し、前記実ヨーイング運動量を目標運動量に追従するよ
うにフィードバック制御を行うにあたっては,操舵入力
に対して二次的に発生する車両挙動の評価指標になるこ
とにも同時に着目した。
【0012】而して本発明のうち請求項1に係る車両の
ヨーイング運動量制御装置は図1の基本構成図に示すよ
うに、車両に実際に発生しているヨーイング運動量を検
出するヨーイング運動量検出手段と、車両に作用する入
力又は車両に発生している物理量を検出する入力物理量
検出手段と、前記入力物理量検出手段で検出された車両
に作用する入力検出値又は車両に発生している物理量検
出値に基づいて車両で達成すべき目標ヨーイング運動量
を算出する目標ヨーイング運動量演算手段と、前記目標
ヨーイング運動量演算手段で算出された目標ヨーイング
運動量に前記ヨーイング運動量検出手段で検出されたヨ
ーイング運動量を一致させるように制御を行う制御手段
とを備えた車両のヨーイング運動量制御装置において、
走行中の路面の路面摩擦係数の状態を検出又は推定する
路面摩擦係数状態検出推定手段を備え、前記目標ヨーイ
ング運動量演算手段には、前記路面摩擦係数状態検出推
定手段で検出又は推定された路面摩擦状態検出値又はそ
の推定値に基づいて前記目標ヨーイング運動量の最大値
を算出する最大値演算手段を備えたことを特徴とするも
のである。
【0013】本発明のうち請求項2に係る車両のヨーイ
ング運動量制御装置は図1の基本構成図に示すように、
前記路面摩擦状態検出推定手段には、車両に作用する横
加速度を検出する横加速度検出手段を備えたことを特徴
とするものである。
【0014】
【作用】本発明のうち請求項1に係る車両のヨーイング
運動量制御装置では図1の基本構成図に示すように、前
記ヨーイング運動量検出手段では,例えばヨーレートセ
ンサ等を介して車両に実際に発生しているヨーレートと
いったヨーイング運動量(実ヨーイング運動量)を検出
する。一方、前記入力物理量検出手段では,例えば操舵
角センサ等を介して操舵角を検出し、また例えば車速セ
ンサ等を介して車両前後車速を検出し、前記目標ヨーイ
ング運動量演算手段では,これらの操舵角検出値及び車
速検出値等を用いて,例えば基準となる基準ヨーレート
といった基準ヨーイング運動量を所定の演算式やマップ
検索等により算出設定する。
【0015】ところで、前記路面摩擦係数状態検出推定
手段では,例えば車両への入力や車両に発生する物理量
から当該走行中路面の摩擦係数の状態を検出又は推定す
る。ここで、本発明のうち請求項2に係る車両のヨーイ
ング運動量制御装置では図1の基本構成図に示すよう
に、前記路面摩擦係数状態検出推定手段に設けられた横
加速度検出手段によって,車両に作用する横加速度を検
出する。前述のように車両の旋回状態において発生する
横加速度は、車速,タイヤと路面との摩擦係数,タイヤ
の横すべり角,これらに付随するコーナリングパワやコ
ーナリングフォースの最大値等を介在し、操舵入力に対
して二次的に発生する車両挙動の評価指標となるから、
この横加速度検出値に応じて,前記目標ヨーイング運動
量演算手段に設けられた最大値演算手段では、例えば当
該横加速度検出値を,前記車速センサ等で検出された車
速検出値で除した値に、単位換算及び横加速度のヨーイ
ング運動量に対する時間遅れを補正するための所定の比
例係数を乗じて,目標ヨーイング運動量の最大値(以
下,単に最大ヨーイング運動量とも記す)を算出設定す
る。
【0016】このようにして算出設定された最大ヨーイ
ング運動量は、前記のように車速及び操舵角に比例して
発生すると考えられた目標ヨーイング運動量に対し、路
面摩擦係数状態を加味して実際に発生した実ヨーイング
運動量から、操舵入力に対して二次的に発生した横加速
度を車速検出値で除し,車両で定常的に実際に達成可能
な目標ヨーイング運動量の最大値となる。従って、前記
目標ヨーイング運動量演算手段では,例えば前記最大値
演算手段で算出設定された最大ヨーイング運動量と前記
基準ヨーイング運動量とを比較し、当該基準ヨーイング
運動量が最大ヨーイング運動量以下であるときには当該
基準ヨーイング運動量を目標ヨーイング運動量に設定
し、また基準ヨーイング運動量が最大ヨーイング運動量
を越えているときには,その基準ヨーイング運動量は実
際に車両で達成し得ない無意味な目標値であると判断し
て,前記最大ヨーイング運動量を目標ヨーイング運動量
に設定する。
【0017】このようにして設定された目標ヨーイング
運動量に基づいて、前記制御手段では,当該目標ヨーイ
ング運動量に車両で検出されるヨーイング運動量(実ヨ
ーイング運動量)を追従するように制御を行うにあた
り、例えば両ヨーイング運動量の偏差に所定の制御ゲイ
ンを乗じ,この制御ゲインの乗じられた両ヨーイング運
動量の偏差が所定値,例えば零となるように、車両に講
じられたアクチュエータを駆動する。従って、本発明で
は目標値として設定される目標ヨーイング運動量が,路
面の摩擦係数状態に基づいて常に車両で実際に達成でき
る値であるために、制御指令値が無意味に大きな値とな
るのを回避し、これにより各アクチュエータがこうした
過大な指令値に対して,所定の遅れを伴い且つ過大に作
用するのを回避することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の車両のヨーイング運動量制御
装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。図2〜図
7は本発明の車両のヨーイング運動量制御装置を,後輪
の操舵を可能とした四輪操舵車両に展開した一実施例を
示すものである。ここでは、前述したような四輪操舵車
両における基本的なステアリング特性の改善制御内容は
周知であるとして、ヨーイング運動量に係るコーナリン
グ特性を改善するステアリング特性の制御についてのみ
詳述する。
【0019】まず、図2に四輪操舵車両の全体的な構成
を簡潔に示す。同図において、10FL,10FRは左
右の前輪であり、10RL,10RRは左右の後輪であ
る。各車輪10FL〜10RRは少なくとも車両に対し
て水平方向に揺動可能に支持されたハブキャリアに回転
自在に支持されている。このうち、前輪10FL,10
FRに対しては両ハブキャリア間を,夫々タイロッド1
3を介して既知のラックアンドピニオン式ステアリング
ギヤ装置14のラック軸に連結している。このラック軸
にはステアリングシャフト16に連結された図示されな
いピニオンが噛合しており、ステアリングホイール15
を回転させることにより前輪を機械式に主操舵できるよ
うに構成されている。
【0020】また、同図の2は車両に搭載された後輪操
舵装置を示す。この後輪操舵装置2では、後輪10R
L,10RRに対して両ハブキャリア間を,夫々タイロ
ッド18を介して後輪操舵用の操舵軸20で連結してい
る。そして、操舵軸20は後輪操舵用両ロッド形複動シ
リンダ22のピストンロッドとして機能しており、当該
後輪操舵用シリンダ22内は操舵軸20と一体のピスト
ン24によって左右のシリンダ室26L,26Rに分割
され、これらシリンダ室26L,26Rに供給される油
量に応じて操舵軸20がストロークされる。なお、各シ
リンダ室26L,26R内には同等の弾性係数並びに自
由長を有するスプリング28が内装されており、各シリ
ンダ室26L,26Rへの油圧が解除されるとピストン
24がシリンダ22の中央部に移動されてセンタリング
され、後輪10RL,10RRが中庸位置に復帰され
る。
【0021】更に、前記後輪操舵用シリンダ22の各シ
リンダ室26L,26Rには、リザーバ34から吸引し
た油圧ポンプ30からの所定圧の作動油が制御弁32及
びカットオフ弁36を介して供給される。具体的に,油
圧ポンプ30は制御弁32のポンプポートPに接続さ
れ、当該制御弁32のリターンポートRがリザーバ34
に接続され、一方、カットオフ弁36の一方の出力ポー
トS1 がシリンダ22の一方のシリンダ室26Lに接続
され、当該カットオフ弁36の他方の出力ポートS2
シリンダ22の他方のシリンダ室26Rに接続されて、
更に制御弁32の二つの出力ポートA,Bが夫々,カッ
トオフ弁36の二つの入力ポートN1 ,N 2 に個別に接
続されている。また油圧ポンプ30は、例えば車両に搭
載されたエンジンによって回転駆動され、リザーバ34
内の作動油を吐出し、これが制御弁32に供給される。
なお、このうち油圧ポンプ32やリザーバ34は前記ラ
ックアンドピニオン式ステアリングギヤ装置に並設され
た図示されないパワステアリング機構のものと兼用して
もよい。
【0022】前記カットオフ弁36は、所謂フェールセ
ーフ弁としての機能を有する4ポート2位置電磁方向切
換弁で構成されている。そして、図2では,このカット
オフ弁36の右方にはリターンスプリング62が配設さ
れ、同じく右方に配設された電磁ソレノイド63は後述
するコントローラからの駆動信号CFで励磁されるよう
にしてある。従って、この電磁ソレノイド63が励磁さ
れていないノーマル状態においては図2の右切換え位置
となり、この状態で当該カットオフ弁36の両入力ポー
トN1 ,N2 即ち前記制御弁32の両出力ポートA,B
が連通状態となって当該制御弁32の出力油圧はそのま
まリターンされると共に、カットオフ弁36の両出力ポ
ートS1 ,S2 即ち前記シリンダ22の両シリンダ室2
6L,26Rが連通状態となって,両シリンダ室26
L,26R内のスプリング28によって両シリンダ室2
6L,26R内の油圧は均衡されて操舵軸20がセンタ
リングされ、後輪10RL,10RRは直進状態,即ち
非操舵状態となり、従って前記制御信号CFの出力され
てない状態でフェイルセーフ(失陥補償)が行われる。
なお、前記シリンダ22に内装されたスプリング28
は,通常旋回で車輪に生じるコーナリングフォースによ
って容易に変形しない弾性係数を有するものである。
【0023】一方、このカットオフ弁36の電磁ソレノ
イド63がコントローラからの駆動信号CFによって励
磁されると、前記リターンスプリング62の弾性力に抗
して当該カットオフ弁36は図2の左切換え位置に切換
えられる。この状態で、このカットオフ弁36の一方の
入力ポートN1 は前記一方の出力ポートS1 と連通さ
れ,他方の入力ポートN2 は他方の出力ポートS2 と連
通されるから、前記制御弁32の一方の出力ポートAが
シリンダ22の左シリンダ室26Lと連通され,同時に
制御弁32の他方の出力ポートBがシリンダ22の右シ
リンダ室26Rと連通される。
【0024】一方、前記制御弁32は、前述からも理解
できるように各二つずつの入出力ポートを有する4ポー
ト3位置,スプリングセンタ形の電磁方向切換弁で構成
されており、図2の左方の電磁ソレノイド60aは後述
するコントローラからの駆動信号CS1 で励磁され,右
方の電磁ソレノイド60bはコントローラからの駆動信
号CS2 で励磁される。ここで、当該制御弁32の両電
磁ソレノイド60a,60bが励磁されていない状態で
は,図2の両側のリターンスプリング61a,61bの
弾性力が均衡して制御弁32は中央切換え位置となり、
この状態で当該制御弁32のポンプポートPとリターン
ポートRとが連通状態となり、各出力ポートA,Bは夫
々遮断状態となる。従って、この状態では油圧ポンプ3
2の吐出油圧はそのままリザーバ34に帰還されると共
に,前記カットオフ弁36が作動状態である場合にシリ
ンダ22の左右のシリンダ室26L,26Rは夫々内部
の油圧が封じ込められて保持モードとなる。
【0025】この状態から、前記コントローラの駆動信
号CS1 により図2の左方の電磁ソレノイド60aが励
磁されると,図の左方のリターンスプリング61aの弾
性力に抗して制御弁32は同図の右切換え位置となり、
この状態で当該制御弁32のポンプポートPと他方の出
力ポートBとが連通状態となり、リターンポートRと一
方の出力ポートAとが連通状態となる。従って、この状
態で前記カットオフ弁36が作動状態である場合に油圧
ポンプ30からの吐出圧が,作動油をシリンダ22の右
シリンダ室26Rに供給して操舵軸20のピストン24
が図2の左方に移動され、結果的に左シリンダ室26R
内の作動油はリザーバ34に帰還されるから、後輪10
RL,10RRは右切りモードとなる。
【0026】一方、前記コントローラの駆動信号CS2
により図2の右方の電磁ソレノイド60bが励磁される
と,図の右方のリターンスプリング61bの弾性力に抗
して制御弁32は同図の左切換え位置となり、この状態
で当該制御弁32のポンプポートPと前記一方の出力ポ
ートAとが連通状態となり、リターンポートRと他方の
出力ポートBとが連通状態となる。従って、この状態で
前記カットオフ弁36が作動状態である場合に油圧ポン
プ30からの吐出圧が,作動油をシリンダ22の左シリ
ンダ室26Lに供給して操舵軸20のピストン24が図
2の右方に移動され、結果的に右シリンダ室26R内の
作動油はリザーバ34に帰還されるから、後輪10R
L,10RRは左切りモードとなる。
【0027】前記コントローラについては後段に詳述す
るとして、車両のステアリングシャフト16には,ステ
アリングホイール15の操舵角を検出する操舵角センサ
8(入力物理量検出手段)が設けられており、この操舵
角センサ8からは図3に示すように操舵角の大きさに応
じ且つ例えばステアリングホイール15を右切りしたと
きに正,左切りしたときに負となる電圧信号からなる操
舵角検出値θをコントローラ3に向けて出力する。
【0028】また、車両には,車両の前後方向速度(車
速)を検出する車速センサ6(入力物理量検出手段)が
設けられており、車速の大きさに応じ且つ例えば車両の
前進時に正,後退時に負となる電圧信号からなる車速検
出値Vをコントローラ3に向けて出力する。また、後輪
10RL,10RRの操舵軸20の近傍には,当該操舵
軸20の位置から後輪10RL,10RRの実後輪操舵
角を検出する後輪操舵角センサ9が設けられている。こ
の後輪操舵角センサ9は後左右輪10RL,10RRの
中庸位置からの実後輪操舵角の大きさに応じ且つ両後輪
10RL,10RRが右切りされているときに正,左切
りされているときに負となる電圧信号からなる実後輪操
舵角検出値δRRをコントローラ3に向けて出力する。
【0029】また、車両には、車両に作用する横方向の
遠心加速度(横加速度)を検出する横加速度センサ11
(横加速度検出手段)が設けられており、この横加速度
の大きさに応じ且つ右旋回で正,左旋回で負となる電圧
信号からなる横加速度検出値Ygをコントローラ3に向
けて出力する。また、車両には、車両に発生しているヨ
ーレート(以下実ヨーレートと記す)を検出するヨーレ
ートセンサ12(ヨーイング運動量検出手段)が設けら
れており、このヨーレートの大きさに応じ且つ右旋回で
正,左旋回で負となる電圧信号からなる実ヨーレート検
出値ψ’をコントローラ3に出力する。
【0030】また、車両には、前記後輪操舵装置2の各
所の異常を検出する異常検出センサ44が設けられてお
り、当該後輪操舵装置2のセンサや後述するコントロー
ラ,或いは各アクチュエータの異常が検出された場合に
異常検出信号FSをコントローラ3に向けて出力する。
前記コントローラ3(制御手段)は、図3に示すように
少なくともA/D変換機能を有する入力インタフェース
回路40a,中央演算装置(CPU)40b,記憶装置
(ROM,RAM)40c,D/A変換機能を有する出
力インタフェース回路40d等を有するマイクロコンピ
ュータ40と、前記圧力制御弁32への駆動信号CS1
を供給する駆動回路41と、当該圧力制御弁32への駆
動信号CS2 を供給する駆動回路42と、前記カットオ
フ弁36への駆動信号CFを供給する駆動回路43とを
備えてなる。このコントローラ3により通常のコーナリ
ング時のステアリング特性を改善する四輪操舵制御の詳
細な内容についてはここでは詳述しないが、前記車速セ
ンサ6からの車速検出値や操舵角センサ8から得られる
操舵角検出値,操舵角速度検出値,操舵角加速度検出値
等に応じて,ステアリングホイール15による前輪の操
舵と同相の後輪操舵を行うことにより、車速低速域では
ステアリング特性を弱アンダステア方向に変更制御して
旋回性能を向上し、中高速域ではステアリング特性をア
ンダステア方向に強めるように変更制御して旋回時,レ
ーンチェンジ時等の車両の安定性を向上させると共にコ
ーナリングの収束性を向上する。更に、主に低速域で速
い操舵入力が与えられた場合には操舵開始直後に瞬間的
に後輪を逆相操舵することにより,旋回に必要なヨーレ
ートの立ち上がりを向上して操舵に対する応答性,即ち
回頭性を向上し、然る後,前記後輪の同相操舵を行うこ
とによって,コーナリング中の走行安定性を向上するこ
とをも可能としている。この通常の後輪操舵制御におけ
る操舵角変更量の演算は、このコントローラ3内の前記
マイクロコンピュータ40で行われる,図示されない個
別の演算処理に則って行われており、その後輪操舵制御
分δROを前記マイクロコンピュータ40の記憶装置40
cに更新記憶している。
【0031】そして、本実施例のコントローラ3のマイ
クロコンピュータ40では、後段に詳述する図4の演算
処理に従って,前記操舵角検出値θ及び車速検出値Vに
基づいて基準ヨーレートψ'* 0 を算出設定し、前記横加
速度検出値Ygに基づいて最大ヨーレートψ'*max を算
出設定し、この最大ヨーレートψ'*max と前記基準ヨー
レートψ'* 0 とを比較して何れか小さい値の方を目標ヨ
ーレートψ'*として設定し、この目標ヨーレートψ'*
前記実ヨーレート検出値ψ' とのヨーレート差εを算出
し、このヨーレート差εに応じたヨーレート対応後輪操
舵角δR * を算出設定し、このヨーレート対応後輪操舵
角δR * に前記通常ステアリング特性の改善に係る後輪
操舵制御分δROを加算して後輪操舵角δR を算出し、こ
の後輪操舵角δR と前記実後輪操舵角検出値δRRとの偏
差γを算出し、この後輪操舵角偏差γが正である場合に
は,後輪10RL,10RRを右切りする必要があると
判断して制御信号SCS1 を前記駆動回路41に向けて出
力し、当該後輪操舵角偏差γが負である場合には,後輪
10RL,10RRを左切りする必要があると判断して
制御信号SCS2 を前記駆動回路42に向けて出力し、当
該後輪操舵角偏差γが零である場合には,後輪10R
L,10RRを切り増しする必要がないと判断して前記
制御信号SCS1 又は制御信号SCS2 の出力を停止する。
【0032】また、本実施例のコントローラ3のマイク
ロコンピュータ40では、図示されない演算処理に従っ
て,前記異常検出センサ44からの異常検出信号FSに
基づいて,前記駆動回路43に向けて制御信号SCFを出
力する。前記駆動回路41,42は、前記マイクロコン
ピュータ40から出力される制御信号SCS1 ,SCS2
前記圧力制御弁32の比例ソレノイド60a,60bへ
の駆動信号CS1 ,CS2 に変換して出力するためのも
のである。
【0033】また、前記駆動回路43は、前記マイクロ
コンピュータ40から出力される制御信号SCFを前記カ
ットオフ弁36への駆動信号CFに変換して出力するた
めのものである。次に、本実施例のコントローラ内で行
われる演算処理の基本原理について説明する。
【0034】まず、車両に作用する入力又は車両に発生
する物理量から得られる目標ヨーイング運動量に,車両
に実際に発生している実ヨーイング運動量を追従すべく
フィードバック制御を行う原理について説明する。ま
ず、目標ヨーイング運動量として設定される目標ヨーレ
ートψ'*及び目標ヨー角加速度ψ"*の前に、その基準と
なる基準ヨーイング運動量としての基準ヨーレートψ'*
0 の二つの算出方法について説明する。
【0035】まず一つは、この基準ヨーレートψ'* 0
前述したように, 既知の車両運動方程式に従って車速
V,操舵角θを変数とし、車両諸元を係数として下記1
式で与えられる。 ψ'*=V/R R=KS ・L/ tan(θ/N) ……… (1) 但し、R:旋回半径,L:ホイルベース,N:ステアリ
ングギヤ比である。またKS:スタビリティファクタで
あり、このスタビリティファクタKS は旋回特性等に現
れる車両挙動安定性を示す係数であって,一般にスタビ
リティファクタKS が大きくなるほどステアリング特性
はアンダステア傾向であるとされる。
【0036】また、この基準ヨーレートψ'* 0 は定常ヨ
ーレートH0 を用いても算出することができる。一般
に、この定常ヨーレートH0 は車速V,操舵角θを変数
とし且つ前記スタビリティファクタKS ,ステアリング
ギヤ比N及びホイルベースLを係数として用いて下記2
式で与えられる。 H0 =V/(L・(1+KS 2 ))・(θ/N) ……… (2) そして、基準ヨーレートψ'* 0 はこの定常ヨーレートH
0 に対して一次遅れ時定数τを用いた一次遅れ系演算を
下記3式に従って行うことで得られることも既知であ
る。
【0037】 ψ'* 0 =H0 /(1+τs) ……… (3) 但し、sはラプラス演算子(ラプラシアン)を示す。こ
こで、前記1式又は2式及び3式に従って基準ヨーレー
トψ'* 0 を算出することは勿論可能なのであるが、演算
に係る負荷は相当のものになることは回避し難い。そこ
で、本実施例では、これらの算出式に従った操舵入力で
ある操舵角検出値θと基準ヨーレートψ'* 0 との相関
を,車速検出値Vをパラメータとする図5の制御マップ
に示し、当該読込まれた車速検出値Vに応じてこの制御
マップを線形補間して基準ヨーレートψ'* 0 を算出設定
することとした。これによれば、少なくとも各算出式の
複雑な演算に係る演算負荷を軽減して,その処理時間を
短縮することが可能となる。なお、この制御マップでは
前記1式又は2式及び3式において操舵角検出値θが右
切りで正,左切りで負となることを考慮して、夫々の符
号に応じた右旋回時で正,左旋回時で負となる基準ヨー
レートψ'* 0 が設定されるようにしてある。
【0038】従来はこの基準ヨーレートψ'* 0 をそのま
ま又はほぼそのまま目標ヨーレート,即ち目標ヨーイン
グ運動量として採用していたのであるが、それに係る不
具合は前述の通りである。一方、既知のように一般の空
気ゴムタイヤ付き車輪のタイヤ特性では、通常,横すべ
り角の増大に伴ってコーナリングフォースは一旦,ほぼ
リニアに増加するものの、やがてその増加率が小さくな
り、或る値から輪荷重によっては減少する傾向がある。
ところが、同じタイヤであっても走行中の路面の摩擦係
数状態が変化すると,前記コーナリングフォースに係る
タイヤ特性も変化する。具体的には、例えば氷雪路面や
濡れたタイル路面等ではタイヤと路面との間の摩擦係数
は極めて小さく、従って車輪の横すべり角が増大すると
タイヤは速やかにグリップ力を失うために、前記横すべ
り角−コーナリングフォース相関におけるコーナリング
フォースの最大値も小さなものとなり、その傾き,即ち
単位横すべり角当たりのコーナリングフォース,コーナ
リングパワも小さなものとなる。これに対して、コンク
リート路面や乾いたアスファルト路面等ではタイヤと路
面との間の摩擦係数は比較的大きく、従って車輪の横す
べり角が増大してもタイヤはグリップ力を保つために、
前記横すべり角−コーナリングフォース相関におけるコ
ーナリングフォースの最大値も比較的大きなものとな
り、その傾き,コーナリングパワも大きなものとなる。
【0039】ところで、車両運動上での横加速度Ygと
ヨーイング運動量であるヨーレートψ' との関係は、両
者が定常的に釣り合って走行しているとき、 ヨーレートψ' =V/R 横加速度 Yg=V2 /R=ψ' ・V 但し、R:旋回半径,V:車速 で表される。過渡的な面も考慮すると,両者の時間関係
は、運転者のステアリングホイル操舵による操舵入力に
より、前輪にコーナリングフォースが発生し、これによ
りヨーイング運動が起き、そして車体に横すべり角がつ
き、後輪のコーナリングフォースが発生し、その結果,
横加速度が生じる。従って、前記路面摩擦係数状態の変
化に伴ってコーナリングフォースが変化すれば、この横
加速度にも何らかの変化が生じる。具体的には、路面摩
擦係数状態が小さいためにコーナリングパワが小さい場
合には操舵入力に対してコーナリングフォースの立ち上
がりが小さいから,車両に発生する横加速度も小さくな
り、またコーナリングフォースの最大値が小さいために
車両に発生する最大横加速度が小さくなる。これに対し
て、路面摩擦係数状態が大きいためにコーナリングパワ
が大きい場合には操舵入力に対してコーナリングフォー
スの立ち上がりが大きいから,車両に発生する横加速度
も相対的に大きくなり、またコーナリングフォースの最
大値が大きいために,深い旋回においてもタイヤはグリ
ップ力を保持して車両に発生する最大横加速度が相対的
に大きくなる。
【0040】以上の原理に基づいて、本実施例では車両
で達成可能なヨーレートの最大値,最大ヨーレートψ'*
max を、前記横加速度センサ11からの横加速度検出値
Yg及び車速センサ6からの車速検出値Vを用い,下記
4式に基づいて算出する。 ψ'*max =k・Yg/V ……… (4) ここで、前記4式に用いられる比例係数kについて考察
すると、前述のようなヨーイング運動量であるヨーレー
トと横加速度との時間関係から,横加速度はヨーイング
運動量に対して常に時間遅れを持つことが分かる。その
ため、前記4式で横加速度から算出される最大ヨーイン
グ運動量である最大ヨーレートψ'*maxは、所定の単位
換算係数の他に,“1”より大きい比例定数を乗じて、
前記時間遅れを補正する必要がある。従って、当該比例
係数kは、これらの要件を満足する値に設定してある。
なお、この比例係数kは,高μ良路で想定される通常の
タイヤ特性として十分なグリップ力が確保されている状
態で、前記基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が最大ヨ
ーレートの絶対値|ψ'*max |を越えない値に設定して
ある。
【0041】以上から、前記した基準ヨーレートψ'* 0
が前記最大ヨーレートψ'*max を越える場合に、当該基
準ヨーレートψ'* 0 を車両で達成すべき目標ヨーレート
ψ'*に設定しても、それは無意味な目標値であり、これ
に伴って制御のハンチングが発生するのは前述の通りで
ある。そこで、基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が前
記最大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |を越える場合に
は、この最大ヨーレートψ'*max を車両で達成すべき目
標ヨーイング運動量としての目標ヨーレートψ '*に設定
することで、前記不具合を回避する。具体的には、前述
のような定常状態或いは準定常状態以外の状況,例えば
車両が極端なオーバステア状態に移行した場合のような
異常状況では、ヨーイング運動量であるヨーレートと横
加速度とが一致せず、横加速度検出値Ygは当該路面に
おける最大の状態で一定のまま,ヨーイング運動量であ
る実ヨーレート検出値ψ' のみが増加してしまう虞れが
あるが、このような場合でも前記ヨーイング運動量の最
大値である最大ヨーレートψ'*max は路面摩擦係数或い
はその関数である横加速度によって規制されるため、前
記実ヨーレート検出値ψ' より小さくなって前記車両の
異常動作を抑制する方向に作用することがわかる。
【0042】次に、前記のようにして設定された目標ヨ
ーイング運動量としての目標ヨーレートψ'*と、車両で
発生している実ヨーイング運動量としての実ヨーレート
検出値ψ' との偏差が零となるようにフィードバック制
御を行うために、当該偏差を,夫々下記5式によってヨ
ーレート差εとして算出する。 ε=ψ' −ψ'* ……… (5) このようにして算出されたヨーレート差εを零となすた
めのヨーレート対応後輪操舵角δR * は、車両諸元を考
慮した演算式から当該ヨーレート差εに対して一意に算
出可能であるが、ここでは図6に示す制御マップから前
記ヨーレート対応後輪操舵角δR * を算出設定する。こ
の制御マップにおける右上がりの一次増加曲線が,前記
車両諸元を考慮した演算式によるヨーレート差εとヨー
レート対応後輪操舵角δR * の相関であり、ヨーレート
対応後輪操舵角δR * が正の領域では後輪10RL,1
0RRを右切りし、ヨーレート対応後輪操舵角δR *
負の領域では後輪10RL,10RRを左切りする。そ
して、ヨーレート差εが正の所定値+ε1 以上の場合に
はヨーレート対応後輪操舵角δR * を正の所定値+δR
* 1 に保持し、ヨーレート差εが負の所定値−ε1 以下
の場合にはヨーレート対応後輪操舵角δR * を負の所定
値−δR * 1 に保持する。これらのヨーレート対応後輪
操舵角δR * における所定値+δR * 1 ,−δ
R * 1 は、言わばヨーレート対応後輪操舵角δR * の上
下限値である。ここで、前記一次増加曲線に従い,ヨー
レート差の絶対値|ε|の増加に伴ってヨーレート対応
後輪操舵角の絶対値|δR * |を不用意に増加してしま
うと、車両に発生するヨーモーメントは極端に抑制され
たり極端に助長されたりして,結果的に車両挙動が不安
定になる虞れがある。そこで、本実施例では乗員が車両
挙動の不安定を感じない程度にヨーモーメントの変化を
規制するために、前記ヨーレート対応後輪操舵角δR *
の上下限値として所定値+δR * 1 ,−δR * 1 を設定
した。
【0043】このヨーレート対応後輪操舵角δR * と,
前記後輪操舵制御分δROとを加算して、下記6式により
後輪操舵角δR を算出する。 δR =δRO+δR * ……… (6) 更に、この後輪操舵角δR と前記実後輪操舵角検出値δ
RRとの偏差,後輪操舵角偏差γを下記7式に従って算出
する。
【0044】次にこのような発明原理に基づいて車両の
ヨーイング運動量を制御するためのシリンダ22におけ
るピストン24の移動量並びにその制御信号を算出出力
するために、前記コントローラ3のマイクロコンピュー
タ40で行われる演算処理について図4のフローチャー
トに従って説明する。この演算処理は、所定周期ΔT
(例えば20msec)毎のタイマ割込処理として実行さ
れ、まず、ステップS1で、操舵角センサ8からの操舵
角検出値θ及び車速センサ6からの車速検出値Vを読込
む。
【0045】次にステップS2に移行して、横加速度セ
ンサ11からの横加速度検出値Ygを読込む。次にステ
ップS3に移行して、ヨーレートセンサ12からの実ヨ
ーレート検出値ψ' を読込む。次にステップS4に移行
して、後輪操舵角センサ9からの実後輪操舵角検出値δ
RRを読込む。
【0046】次にステップS5に移行して、前記個別の
演算処理によって算出され且つ記憶装置40cに記憶さ
れている最新の後輪操舵制御分δROを読込む。次にステ
ップS6に移行して、前記ステップS1で読込まれた車
速検出値V並びに操舵角検出値θを用いて,前記図5の
制御マップから適宜線形補間により基準ヨーレートψ'*
0 を算出設定する。
【0047】次にステップS7に移行して、前記ステッ
プS2で読込まれた横加速度検出値Yg及びステップS
1で読み込まれた車速検出値Vを用いて,前記4式に従
って最大ヨーレートψ'*max を算出する。次にステップ
S8に移行して、前記ステップS6で算出設定された基
準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が,前記ステップS7
で算出された最大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |以下
であるか否かを判定し、基準ヨーレートの絶対値|ψ'*
0|が最大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |以下である
場合にはステップS9に移行し、そうでない場合にはス
テップS10に移行する。
【0048】前記ステップS9では、前記ステップS6
で算出設定された基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0
が,前記ステップS7で算出された最大ヨーレートの絶
対値|ψ'*max |を越えていないと判断して、当該基準
ヨーレートψ'* 0 を目標ヨーレートψ'*に設定して,ス
テップS11に移行する。一方、前記ステップS10で
は、前記ステップS6で算出設定された基準ヨーレート
の絶対値|ψ'* 0 |が,前記ステップS7で算出された
最大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |を越えていると判
断して、当該最大ヨーレートψ'*max を目標ヨーレート
ψ'*に設定して,ステップS11に移行する。
【0049】前記ステップS11では、前記ステップS
9又はステップS10で設定された目標ヨーレートψ'*
と,ステップS3で読込まれた実ヨーレート検出値ψ'
とのヨーレート差εを、前記5式に従って算出する。次
にステップS12に移行して、前記ステップS11で算
出されたヨーレート差εを用い,前記図6に示す制御マ
ップに従ってヨーレート対応後輪操舵角δR * を算出設
定する。
【0050】次にステップS13に移行して、前記ステ
ップS12で算出設定されたヨーレート対応後輪操舵角
δR * と,前記ステップS5で読込まれた後輪操舵制御
分δ R0とから前記6式に従って後輪操舵角δR を算出す
る。次にステップS14に移行して、前記ステップS1
3で算出された後輪操舵角δR と,前記ステップS4で
読込まれた実後輪操舵角検出値δRRとから前記7式に従
って後輪操舵角偏差γを算出する。
【0051】次にステップS15に移行して、前記ステ
ップS14で算出された後輪操舵角偏差γの値を判定
し、当該後輪操舵角偏差γが正の値である場合にはステ
ップS16に移行し、後輪操舵角偏差γが負の値である
場合にはステップS17に移行し、後輪操舵角偏差γが
零である場合にはステップS18に移行する。前記ステ
ップS16では、前記ステップS13で算出された後輪
操舵角δR に対して後輪10RL,10RRを右切りす
る必要があると判断し、前記制御弁32に対して後輪右
切りのための駆動信号を得るために,前記駆動回路41
に向けて制御信号SCS1 を出力してメインプログラムに
復帰する。
【0052】一方、前記ステップS17では、前記ステ
ップS13で算出された後輪操舵角δR に対して後輪1
0RL,10RRを左切りする必要があると判断し、前
記制御弁32に対して後輪左切りのための駆動信号を得
るために,前記駆動回路42に向けて制御信号SCS2
出力してメインプログラムに復帰する。そして、前記ス
テップS18では、前記ステップS13で算出された後
輪操舵角δR に後輪10RL,10RRの実後輪操舵角
検出値δRRが一致していると判断し、各制御信号
CS1 ,SCS2 の出力を停止してメインプログラムに復
帰する。
【0053】次に本実施例の車両のヨーイング運動量制
御装置の作用について車両の挙動に基づいて説明する。
ここでは後輪操舵用シリンダ22のピストン24は両シ
リンダ室26L,26R内のスプリング28によって中
央位置にセンタリングされている状態から説明する。ま
た、この状態を後輪10RL,10RRは中庸状態にあ
るとも記す。
【0054】今、前記カットオフ弁36がON作動して
いる状態で,路面に凹凸がなく平坦で且つ十分な摩擦係
数を有する高μ良路を定速で直進走行しているものとす
る。このような高μ良路の定速直進走行時では、前記図
4の演算処理が行われるサンプリング時間毎に,前記ス
テップS3でヨーレートセンサ12から読込まれる実ヨ
ーレート検出値ψ' は零又は略零である。また、車速セ
ンサ6で検出される車速検出値Vは或る値となっても,
操舵角センサ8で検出される操舵角検出値θは零又は略
零であるから、前記図4の演算処理のステップS6で算
出設定される基準ヨーレートψ'* 0 も零又は略零とな
る。また、同様に車速センサ6で検出される車速検出値
Vは或る値となっても,横加速度センサ11で検出され
る横加速度検出値Ygは零又は略零であるから、前記図
4の演算処理のステップS7で算出される最大ヨーレー
トψ'*max も零又は略零となる。従って、ステップS8
〜S10では,前記基準ヨーレートψ'* 0 か最大ヨーレ
ートψ'*max かの何れか絶対値の小さい方が目標ヨーレ
ートψ'*に設定されるが、何れにしてもこの目標ヨーレ
ートψ'*は零又は略零に設定される。そして、前記実ヨ
ーレート検出値ψ' が零又は略零であることから、図4
の演算処理のステップS11で算出されるヨーレート差
εは零又は略零となり、次いでステップS12で算出設
定されるヨーレート対応後輪操舵角δR * も零又は略零
になる。ここで、前記ステアリングホーイルの操舵角が
零又は略零であることから、詳述しない個別の演算処理
によって算出設定される後輪操舵制御分δR0も零又は略
零であり、従って図4の演算処理のステップS13で算
出される後輪操舵角δR も零又は略零である。また、前
述のように後輪操舵用シリンダ22のピストン24は中
央位置にあって両後輪10RL,10RRは直進中庸状
態にあるから、図4の演算処理のステップS4で読込ま
れる実後輪操舵角検出値δRRも零又は略零であり、従っ
て同ステップS14で算出される後輪操舵角偏差γも零
又は略零となるため、同ステップS15からステップS
18に移行して制御信号SCS1 も制御信号SCS2 も出力
されない。
【0055】従って、制御弁32の何れのソレノイド6
0a,60bも励磁されないから当該制御弁32は中央
の切換え位置に保持され、これにより油圧ポンプ30か
らの吐出圧に伴う作動油はそのままリザーバ34に帰還
され、後輪操舵用シリンダ22のピストン24は中央位
置にセンタリングされた状態が維持されて通常の定速直
進走行状態が維持される。
【0056】一方、前記高μ良路の定速直進走行から定
速右旋回走行に移行したとする。このとき、定速右旋回
状態における旋回半径は車速に対して比較的大きい場合
を想定する。また、理解を容易化するために前記個別に
行われる演算処理の後輪操舵制御分δR0は、操舵入力の
増大に対して値的に次第に単純増加することとし、更に
右切り,即ち右旋回では次第に正の方向に単純増加し、
左切り,即ち左旋回では次第に負の方向に単純増加する
ものとして説明を進める。このような高μ良路ではタイ
ヤ特性としてのコーナリングパワもコーナリングフォー
スも比較的大きい。また、旋回半径が比較的大きいため
に図4の演算処理が行われるサンプリング時間毎に,同
ステップS1で読込まれる操舵角検出値θは比較的緩や
かに大きくなり、その最大値も比較的小さな値となろ
う。従って、図4の演算処理が行われるサンプリング時
間毎に,同ステップS6で図5制御マップから算出設定
される基準ヨーレートψ'* 0 は、比較的緩やかに正方向
に増加し、しかも操舵角検出値θの到達最大値が比較的
小さいから,操舵切込み終了時における基準ヨーレート
ψ'* 0 は比較的小さな正の値となる。
【0057】また、高μ良路であるために,操舵角の増
大に伴って各輪のコーナリングフォースは確実に且つ比
較的緩やかに増加し、このコーナリングフォースの増加
に伴って図4の演算処理が行われるサンプリング時間毎
に,同ステップS2で読込まれる横加速度検出値Yg
は、右旋回であるために比較的緩やかに正方向に増加
し、また定速走行であるために,前記操舵切込み終了時
以後の横加速度検出値Ygは比較的小さな正の値とな
る。従って、図4の演算処理のステップS7で算出され
る最大ヨーレートψ'*max も比較的小さな正の値とな
る。
【0058】そして、図4の演算処理では前記サンプリ
ング時間毎にステップS8で基準ヨーレートの絶対値|
ψ'* 0 |と最大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |との比
較が行われるが、前述したように最大ヨーレートψ'*ma
x の算出に用いられる4式の比例係数kは、高μ良路で
通常想定されるタイヤ特性が十分なグリップ力を確保し
ている状態で,基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が最
大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |を越えない値に設定
されているために、ここではステップS8からステップ
S9に移行し、前記基準ヨーレートψ'* 0 が目標ヨーレ
ートψ'*に設定される。
【0059】ここで、前述のように基準ヨーレートψ'*
0 に設定された目標ヨーレートψ'*は比較的緩やかに増
加しているから、実ヨーレート検出値ψ' を目標ヨーレ
ートψ'*に一致させるフィードバック制御を行っている
図4の演算処理が行われるサンプリング時間毎に,同ス
テップS11で算出されるヨーレート差εは比較的小さ
な負の値となる。そして、同ステップS12で図6の制
御マップに従って算出設定される,この比較的小さな負
の値のヨーレート差εに応じたヨーレート対応後輪操舵
角δR * も比較的小さな負の値となる。このとき、ヨー
レート差εは前記負の所定値−ε1 よりも十分小さいで
あろうから、当該ヨーレート対応後輪操舵角δR * が前
記負の上限値−δR * 1 に保持されることもないであろ
う。
【0060】そして、図4の演算処理のステップS13
で前記サンプリング時間毎に算出される後輪操舵角δR
は、前記7式から後輪操舵制御分δR0に前記比較的小さ
な負の値であるヨーレート対応後輪操舵角δR * を和し
た値となる。次いで、同ステップS14では後輪操舵角
偏差γが前記ステップS4で読込まれた実後輪操舵角検
出値δRRを用いて前記7式から算出されるが、例えば右
操舵切込み開始時には操舵入力が小さいために前記後輪
操舵制御分δROが小さな正の値となり、これに比較的小
さな負の値であるヨーレート対応後輪操舵角δR * を和
した後輪操舵角δR は一瞬,負となることがある。一
方、右操舵切込み開始直前における実後輪操舵角検出値
δRRは略零であるから、後輪操舵角偏差γは一瞬,負の
値となる。従って、このような場合にはステップS15
からステップS17に移行し、ここで制御信号SCS2
駆動回路42に向けて出力される。従って、駆動回路4
2からは駆動信号CS2 が制御弁32の右方のソレノイ
ド60bに向けて出力され、これにより当該ソレノイド
60bが励磁されて制御弁32は図2の左切換え位置に
切換えられ、油圧ポンプ30の吐出圧に伴う作動油は後
輪操舵用シリンダ22の左シリンダ室26Lに供給され
るからピストン24が図2の右方に移動され、これによ
り操舵軸20が右方に移動されて後左右輪10RL,1
0RRは図示されないキングピン軸周りに一瞬,左切り
される。これにより、前後輪間の相対転舵角は一瞬増大
し、これにともなって車両に発生するヨーモーメントは
助長され,同時にヨーレートが加速されて速やかに立ち
上がり、車両は良好な回頭性を得る。
【0061】しかしながらこの比較的旋回半径の大きな
定速右旋回走行においては、前述のように図4の演算処
理のステップS11で算出されるヨーレート差εが比較
的小さな負の値であり続けるのに対して、前記後輪操舵
制御分δR0は操舵入力の増大に伴って正の方向に単純に
増加し続けるから、同ステップS13で算出される後輪
操舵角δR はその後,正の値となり、前記実後輪操舵角
δRRが未だ零又は小さな負の値である場合に,前記ステ
ップ14で算出される後輪操舵角偏差γは零となった後
に正の値となる。従って、図4の演算処理で一旦,ステ
ップS15からステップS18に移行して前記制御信号
CS2 の出力を停止し、然る後,ステップS15からス
テップS16に移行し、ここで制御信号SCS1 が駆動回
路41に向けて出力される。従って、駆動回路41から
は駆動信号CS1 が制御弁32の左方のソレノイド60
aに向けて出力され、これにより当該ソレノイド60a
が励磁されて制御弁32は図2の中央の切換え位置を経
て右切換え位置に切換えられ、油圧ポンプ30の吐出圧
に伴う作動油は後輪操舵用シリンダ22の右シリンダ室
26Rに供給されるからピストン24が図2の左方に移
動され、これにより操舵軸20が左方に移動されて後左
右輪10RL,10RRは図示されないキングピン軸周
りに右切りされる。これにより、当該後輪10RL,1
0RRは前輪10FL,10FRの転舵方向と同相操舵
されることになるから、車両に発生するヨーモーメント
は抑制されて車両の走行安定性が向上する。勿論、目標
ヨーレートψ'*に設定された基準ヨーレートψ'* 0 に実
ヨーレート検出値ψ' を一致させるフィードバック制御
を継続して実行するために、車両には良好なヨーレート
が発生して特に過渡的なコーナリング特性が向上する。
【0062】一方、同じく高μ良路において定速直進走
行から比較的旋回半径の大きい定速左旋回走行に移行し
た場合には、車速検出値Vを除く各検出値の符号が逆転
し、後輪操舵制御分δR0の符号も逆転し、従って基準ヨ
ーレートψ'* 0 や最大ヨーレートψ'*max の符号が逆転
し、もって目標ヨーレートψ'*,ヨーレート差ε,ヨー
レート対応後輪操舵角δR * ,後輪操舵角δR ,後輪操
舵角偏差γの符号が逆転し、制御信号SCS1 と制御信号
CS2 とが置換され、制御弁32,後輪操舵用ピストン
24,後輪操舵軸20,後輪10RL,10RRの挙動
が左右逆転することを除いて、凡そ前記と同様に後輪操
舵制御が行われる。
【0063】次に、同じく高μ良路において前記比較的
旋回半径の大きい定速右旋回走行から比較的旋回半径の
小さい定速右旋回走行に移行したとする。このように旋
回半径の小さい定速右旋回走行に移行すると、図4のス
テップS1で読込まれる操舵角検出値θの正方向への増
加に伴って同ステップS6で算出設定される基準ヨーレ
ートψ'* 0 も正方向に増加し、旋回半径の縮小による同
ステップS2で読込まれる横加速度検出値Ygの正方向
への増加に伴って同ステップS7で算出される最大ヨー
レートψ'*max も正方向に増加する。しかしながら、高
μ良路であるためにタイヤ特性が未だグリップ力を保持
しているから、基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が最
大ヨーレートの絶対値|ψ'*max |を越えておらず、図
4の演算処理ではステップS8からステップS9を経て
前記基準ヨーレートψ'* 0 が目標ヨーレートψ'*に設定
される。この目標ヨーレートψ'*に対して、車両で発生
している実ヨーレート検出値ψ’は更に遅れているはず
であるから、図4の演算処理のステップS11で算出さ
れるヨーレート差εは,前記比較的旋回半径の大きい定
速右旋回走行時に比して更に比較的大きな負の値とな
り、同ステップS12ではこのヨーレート差εに応じた
比較的大きな負のヨーレート対応後輪操舵角δ R * が算
出設定される。一方、同ステップS13では、操舵入力
の増大に伴って正の大きな値となる後輪操舵制御分δR0
に,前記比較的大きな負の値であるヨーレート対応後輪
操舵角δR * を和して後輪操舵角δR が算出される。こ
こで、旋回中の前記後輪操舵制御分δR0が前輪10F
L,10FRと同相制御を行うためのものであるとすれ
ば、前記後輪操舵角δR により達成しようとする前後輪
間の相対転舵角は比較的大きなものとなろう。
【0064】従って、前記比較的旋回半径の大きい定速
旋回走行からこの比較的旋回半径の小さい定速旋回走行
へ移行するために右旋回切込みを更に切増ししたその瞬
間には、前記直進走行から旋回走行への移行開始期と同
様に,図4のステップS14で算出される後輪操舵角偏
差γは一瞬,負の値となるから、同ステップS15から
ステップS17に移行して制御信号SCS2 が駆動回路4
2に向けて出力され、当該駆動回路42からは図2の制
御弁32の右方のソレノイド50bに駆動信号CS2
出力され、その結果,それまで右切りされていた後輪1
0RL,10RRは一瞬,左切りされて前後輪間の相対
転舵角が大きくなり、これにより車両に発生するヨーモ
ーメントは助長され,同時にヨーレートが加速されて速
やかに立ち上がり、車両は良好な回頭性を得る。
【0065】しかしながら、操舵入力の増大に伴って前
記後輪操舵制御分δR0は正方向へ増大し続けるから、図
4のステップS14で算出される後輪操舵角偏差γは,
零となった後に正の値となる。従って、図4の演算処理
で一旦,ステップS15からステップS18に移行して
前記制御信号SCS2 の出力を停止し、然る後,ステップ
S15からステップS16に移行し、ここで制御信号S
CS1 が駆動回路41に向けて出力される。従って、駆動
回路41からは駆動信号CS1 が制御弁32の左方のソ
レノイド60aに向けて出力され、制御弁32は図2の
中央の切換え位置を経て右切換え位置に切換えられ、こ
れにより操舵軸20が左方に移動されて後左右輪10R
L,10RRは図示されないキングピン軸周りに右切り
される。これにより、当該後輪10RL,10RRは前
輪10FL,10FRの転舵方向と同相操舵されること
になるから、車両に発生するヨーモーメントは抑制され
て車両の走行安定性が向上する。勿論、目標ヨーレート
ψ'*に設定された基準ヨーレートψ'* 0 に実ヨーレート
検出値ψ' を一致させるフィードバック制御を継続して
実行するために、車両には良好なヨーレートが発生して
特に過渡的なコーナリング特性が向上する。
【0066】ここで、前記図4の演算処理のステップS
11で比較的大きな負の値となったヨーレート差εによ
って,同ステップS12ではヨーレート対応後輪操舵角
δR * が前記負の所定値−δR * 1 に保持されることも
考えられるが、この負の所定値−δR * 1 はヨーレート
対応後輪操舵角δR * の下限値として設定されているか
ら、当該ヨーレート対応後輪操舵角δR * が下限値であ
る負の所定値−δR * 1 に保持されても,前述のように
車両挙動が不安定になることはない。
【0067】一方、同じく高μ良路において、前記比較
的小さい旋回半径の定速旋回走行から比較的大きい旋回
半径の定速旋回走行に移行した際には、前記比較的大き
い旋回半径の定速旋回走行から比較的小さい旋回半径の
定速旋回走行への移行期と逆の後輪操舵が行われ、結果
的に前後輪間の相対転舵角は一瞬,小さくなってヨーモ
ーメントが抑制され、その結果,車両のステアリング特
性はアンダステア方向への変化を強めた後、当該旋回半
径に必要な操舵角検出値θに応じた前後輪間の相対転舵
角を達成して走行安定正が向上する。勿論、この間も、
目標ヨーレートψ'*に設定された基準ヨーレートψ'* 0
に実ヨーレート検出値ψ' を一致させるフィードバック
制御を継続して実行するために、車両には良好なヨーレ
ートが発生して特に過渡的なコーナリング特性が向上す
る。
【0068】また、同じく高μ良路において,このよう
に旋回半径の異なる定速左旋回走行にあっては、前記旋
回半径の異なる定速右旋回走行における検出値や演算値
の符号が逆転し、制御信号SCS1 と制御信号SCS2 とが
置換され、アクチュエータ並びに後輪10RL,10R
Rの挙動が左右で逆転する他はほぼ前記と同様の制御が
実行される。
【0069】また、同じく高μ良路において、例えばス
ラローム等のようにステアリングホイールを左右に大き
く速く操舵した場合には、前記比較的旋回半径の大きな
旋回走行から比較的旋回半径の小さな旋回走行に移行
し、然る後,再び比較的旋回半径の大きな旋回走行に移
行してから逆方向への比較的旋回半径の大きな旋回走行
に移行し、更に逆方向への比較的旋回半径の小さな旋回
走行から同じく旋回半径の大きな旋回走行に移行するこ
とを繰り返して、前記とほぼ同様の制御が実行されて、
車両は機敏に且つ安定してスラローム走行することがで
きる。
【0070】また、同じく高μ良路において,直進走
行,旋回走行に関わらず、加減速が実行された或いは加
減速入力が作用したときには、その結果として生じる車
速検出値Vに応じて,ほぼ前記と同様の制御が実行され
る。次に、前記氷雪路面等のように摩擦係数状態が小さ
い低μ路の定速右旋回走行について考察する。このよう
な低μ路では、旋回半径の大きさに関わらず、タイヤ特
性としてのコーナリングパワもコーナリングフォースの
最大値も小さい。従って、操舵入力の増大に対して,タ
イヤ特性としてのコーナリングフォースが十分に追従せ
ず、また過大な操舵入力に対してはコーナリングフォー
スの最大値の小ささから,タイヤは早期にグリップ力を
失って横すべりするから、その結果,図4の演算処理の
ステップS2で読込まれる横加速度検出値Ygは小さな
正の値となり、故に図4の演算処理のステップS7で算
出される最大ヨーレートψ'*max は小さな正の値とな
る。
【0071】一方、過大な操舵入力に伴って図4の演算
処理のステップS1で読込まれる操舵角検出値θが正方
向に増加すると,同ステップS6で算出設定される基準
ヨーレートψ'* 0 も正方向に増加するが、同ステップS
8で基準ヨーレートの絶対値|ψ'* 0 |が最大ヨーレー
トの絶対値|ψ'*max |を越えていると判定されるか
ら、ここではステップS8からステップS10に移行し
て前記最大ヨーレートψ '*max が目標ヨーレートψ'*
設定される。
【0072】ここで、前述のようにタイヤ特性としての
コーナリングフォースが全体的に小さいために、車両に
発生するヨーモーメントも小さく、従って図4の演算処
理のステップS3で読み込まれる実ヨーレート検出値
ψ' も小さな正の値となる。以上より図4の演算処理の
ステップS11で算出されるヨーレート差εも必然的に
小さな値であることは間違いがない。このとき、車両挙
動によってヨーレート差εが正値であるか負値であるか
は不明であるが、何れにしても小さな値のヨーレート差
に基づいて図4の演算処理のステップS12で設定され
るヨーレート対応後輪操舵角δR * は正又はの小さな値
となる。従って、同ステップS13で算出される後輪操
舵角δR は、ステップS5で読込まれた後輪操舵制御分
δROに対して,この低μ路で達成可能な小さなヨーレー
ト差εを生じる程度の小さなヨーレート対応後輪操舵角
δR * を和した値にしかならない。そして、この後輪操
舵角δR に対して,ステップS5で読込まれた実後輪操
舵角検出値δRRとの後輪操舵角偏差γが、ステップS1
4で算出され、この後輪操舵角偏差γを零にするように
ステップS15〜S17では制御信号SCS1 ,SCS2
出力又はその出力停止が実行され、この制御信号
CS1 ,SCS2 に応じて後輪10RL,10RRの操舵
制御が実行される。
【0073】ここで、前記過大な操舵入力によって操舵
角検出値θが増加してもヨーレート対応後輪操舵角δR
* は正負の何れにしても大きな値とならず、一方、操舵
入力の増大に伴って後輪操舵制御分δR0は増加するか
ら、達成される前後輪間の相対転舵角は小さくなる,即
ち後輪10RL,10RRに対しては比較的大きな操舵
角を伴う同相制御が実行され、車両のヨーモーメントは
抑制されてヨーレートが不用意に加速されることがな
く、走行安定性が確保される。勿論、この過大な操舵入
力も含めて,余剰に急速な操舵入力以外の適正な操舵入
力分については、当該低μ路面で達成可能な最大のヨー
レートが車両に発生し、これによって適正な操舵入力に
対しては運転者が意図した適正な走行ラインを保持し、
過大な操舵入力に対しても可及的に車両を回頭する。
【0074】この後輪操舵制御は、左旋回走行において
も前記検出値並びに演算値の符号が逆転し、制御信号S
CS1 と制御信号SCS2 とが逆転し、アクチュエータ及び
後輪10RL,10RRの挙動が左右で逆転する以外
は、前記とほぼ同様に実行される。ここで理解を容易化
するために、この低μ路における後輪操舵制御により達
成されるヨーレート対応後輪操舵角δR * 及び車両に発
生する実ヨーレート検出値ψ' ,目標ヨーレートψ'*
変化を図7に示すタイムチャートに従って説明する。こ
こでは、更に理解を容易化するために当該ヨーレート対
応後輪操舵角δR *が実後輪操舵角δRRに一致するとし
て説明する。
【0075】今、時刻“0”から定速直進走行してい
て,時刻t01でステアリングホイールを右切込みしたと
する。この操舵入力に対してタイヤにはコーナリングフ
ォースが発生し、これによって発生・検出された或る正
の値の横加速度検出値Ygに従って,ほぼ一定値である
正の最大ヨーレートψ'*max が算出されたとする。一
方、当該操舵入力による操舵角検出値θの正領域での増
加に伴って,一次遅れで算出される或る正の値の基準ヨ
ーレートψ'* 0 も算出設定される。従って、前記図4の
演算処理によって正の値の基準ヨーレートψ'* 0 が正の
値の最大ヨーレートψ'*max 以下である時刻t01から時
刻t02までの時間は、目標ヨーレートψ'*には基準ヨー
レートψ'* 0 が設定される。
【0076】一方、車両にはこれに遅れてヨーモーメン
トが発生し、その結果,正領域で増加する実ヨーレート
検出値ψ' が検出される。従って、前記時刻t01から時
刻t 02までの時間は少なくとも,図4の演算処理で算出
されるヨーレート差εが負の領域で減少し、この負の領
域で減少するヨーレート差εに従ってヨーレート対応後
輪操舵角δR * は負の領域で減少するから、実後輪操舵
角δRRは負の方向に,即ち後輪10RL,10RRは左
切りされて逆相操舵され、これにより実ヨーレート検出
値ψ'*は更に加速される。
【0077】ところが、図7に一点鎖線で示すように基
準ヨーレートψ'* 0 は,操舵入力の増大に伴って最大ヨ
ーレートψ'*max を越えて増加し続けるが、前記図4の
演算処理においては,当該基準ヨーレートψ'* 0 が最大
ヨーレートψ'*max を越える時刻t02から、目標ヨーレ
ートψ'*には前記ほぼ一定値である最大ヨーレートψ '*
max が設定される。
【0078】これに対して更に正領域で増加し続ける実
ヨーレート検出値ψ' と前記一定値である最大ヨーレー
トψ'*max に設定された目標ヨーレートψ'*とのヨーレ
ート差εは、当該時刻t02以後,負の領域で増加する。
従って、この負の領域で増加するヨーレート差εに従っ
てヨーレート対応後輪操舵角δR * は負の領域で増加す
るから、実後輪操舵角δRRは負の領域で次第に小さくな
り,即ち後輪10RL,10RRは左切りから次第に中
庸状態に復帰し、これにより実ヨーレート検出値ψ' は
次第に減速される。
【0079】しかしながら、車両慣性によって実ヨーレ
ート検出値ψ' は前記一定値である最大ヨーレートψ'*
max に設定された目標ヨーレートψ'*に対して時刻t03
で僅かにオーバシュートし、これにより前記ヨーレート
差εは僅かに正の領域で増加するが、この正の領域で増
加するヨーレート差εに従ってヨーレート対応後輪操舵
角δR * は僅かに正の領域で増加するから、実後輪操舵
角δRRは正の方向で次第に僅かに大きくなって右切りさ
れ,即ち同相操舵され、その結果,車両に発生している
ヨーモーメントは更に抑制されて実質的に実ヨーレート
検出値ψ' は更に次第に,しかし僅かずつ減速される。
【0080】このように減速され続ける実ヨーレート検
出値ψ' と前記一定値である最大ヨーレートψ'*max に
設定された目標ヨーレートψ'*とのヨーレート差εは時
刻t 04で正の最大値を越えて更に正の方向で減少する。
この間も前記と同様にして実ヨーレート検出値ψ' は次
第に僅かずつ減速され続ける。そして、減速され続ける
実ヨーレート検出値ψ' は車両慣性によって時刻t
05で,前記一定値である最大ヨーレートψ'*max に設定
された目標ヨーレートψ'*に対して更に僅かにオーバシ
ュートし、両者のヨーレート差εは非常に小さく負の領
域で減少してやがて時刻t06で負の最大値を越えて再び
負の領域で増加する。これに伴って実ヨーレート検出値
ψ' は,前記非常に小さな負の値のヨーレート差εを補
正するだけ,非常に僅かに加速され、やがて時刻t07
実ヨーレート検出値ψ' は,前記一定値である最大ヨー
レートψ'*max に設定された目標ヨーレートψ'*に対し
てオーバシュートすることなく一致する。
【0081】この間、車両には当該低μ路で達成し得る
最大のヨーレートが発生するから一定の旋回半径での旋
回走行が継続され、従って適正な操舵入力に対してはス
テアリングホイールは右切込みしたままでよい。また、
過大な操舵入力があったとしても運転者は車両の旋回半
径との不一致を認識するから、その余剰分だけステアリ
ングホイールを僅かずつ切戻せばよい。
【0082】これに対して、前記操舵角検出値θ及び車
速検出値Vのみを変数として算出設定される基準ヨーレ
ートψ'* 0 を目標ヨーレートψ'*に設定する従来の後輪
操舵制御によって,この低μ路において達成されるヨー
レート対応後輪操舵角δR *及び車両に発生する実ヨー
レート検出値ψ' ,目標ヨーレートψ'*の変化を図8に
示すタイムチャートに従って説明する。具体的には、前
記図4の演算処理においてステップS7〜S9が削除さ
れ、ステップS6で算出設定された基準ヨーレートψ'*
0 がそのまま目標ヨーレートψ'*に設定されると考えれ
ばよい。
【0083】前記と同様に、時刻“0”から定速直進走
行していて,時刻t11でステアリングホイールを右切込
みしたとする。この操舵入力による操舵角検出値θの正
領域での増加に伴って目標ヨーレートψ'*は正領域で増
加し続け、これに遅れて発生する実ヨーレート検出値
ψ' とのヨーレート偏差εは負の領域で減少し続ける。
従って、やがてこのヨーレート偏差εは,時刻t12で前
記図6の制御マップにおける負の所定値−ε1 を越えて
更に負の領域で減少するため、ヨーレート対応後輪操舵
角δR * は当該時刻t12で負の下限値−δR * 1 に保持
される。
【0084】やがて車両に発生している実ヨーレート検
出値ψ' と目標ヨーレートψ'*とのヨーレート差εが時
刻t13で負の最大値を越えて同じく負の領域で増加し始
める。ところが、この間,前後輪の相対転舵角は大きく
保持され続け、実ヨーレート検出値ψ' は急激に加速さ
れ続けるために車両は急旋回しようとし続けるが、前述
のように低μ路ではコーナリングパワもコーナリングフ
ォースの最大値も小さいからやがて各タイヤはグリップ
力を失って横すべりし始め、運転者は意識的又は無意識
的を問わず,時刻t14でステアリングホイールを逆方向
に切戻しする,所謂カウンタステアを行う。これに伴っ
て,当該時刻t14から目標ヨーレートψ '*は正の領域で
減少し始めるが、前記急激に加速され続けた実ヨーレー
ト検出値ψ' は,更に車両慣性によって急激に加速され
続ける。
【0085】やがてヨーレート差εは時刻t15で負の所
定値−ε1 を越えて負の領域で急激に増加するため、ヨ
ーレート対応後輪操舵角δR * は当該時刻t15以後,急
激に負の領域で増加し、やがて実ヨーレート検出値ψ'
と目標ヨーレートψ'*とが一致し,両者のヨーレート差
εが零となる時刻t16でヨーレート対応後輪操舵角δ R
* も零となる。
【0086】しかしながら、急激なカウンタステアによ
るステアリングホイールの操舵から一次遅れで設定され
る目標ヨーレートψ'*はこれ以後も正の領域で減少し,
やがて負の領域で減少する。一方、車両慣性によって加
速され続けた実ヨーレート検出値ψ' は更に正の領域で
増加し続けるため、両者のヨーレート差εは正の領域で
増加し続ける。従って、ヨーレート対応後輪操舵角δR
* は前記時刻t16以後も正の領域で増加し続け、時刻t
17で正の所定値+ε1 を越えて更に正の領域で増加する
ため、ヨーレート対応後輪操舵角δR * は当該時刻t17
で正の上限値+δR * 1 に保持される。従って、前記時
刻t16以後,前後輪間の相対転舵角は小さく保持され続
け、車両に発生しているヨーモーメントは抑制され続け
るために,実ヨーレート検出値ψ' は急激に減速され続
ける。
【0087】やがて車両に発生している実ヨーレート検
出値ψ' と目標ヨーレートψ'*とのヨーレート差εが時
刻t18で正の最大値を越えて同じく正の領域で減少し始
める。ところが、この間,前述のように実ヨーレート検
出値ψ' が急激に減速され続けるために車両は急激に直
進しようとし続け、その結果,車両の実ヨーレート検出
値ψ' が正の領域で減少し始めたことを運転が認識する
と、運転者は意識的又は無意識的を問わず,時刻t19
ステアリングホイールを正方向,即ち本来の旋回方向に
沿って急激に再切込みを行う。これに伴って,当該時刻
19から目標ヨーレートψ'*は負の領域で増加し始める
が、前記急激に減速され続けた実ヨーレート検出値ψ'
は,更に車両慣性によって急激に正の方向で減速され続
ける。
【0088】やがてヨーレート差εは時刻t20で正の所
定値+ε1 を越えて正の領域で急激に減少するため、ヨ
ーレート対応後輪操舵角δR * は当該時刻t20以後,急
激に正の領域で減少し、やがて実ヨーレート検出値ψ'
と目標ヨーレートψ'*とが一致し,両者のヨーレート差
εが零となる時刻t21でヨーレート対応後輪操舵角δ R
* も或いは実後輪操舵角検出値δRRも零となる。
【0089】しかしながら、急激な再切込みによるステ
アリンホイールの操舵から一次遅れで設定される目標ヨ
ーレートψ'*はこれ以後も負の領域で増加し,やがて正
の領域で増加する。一方、車両慣性によって減速され続
けた実ヨーレート検出値ψ'は更に負の方向で増加し続
けるため、両者のヨーレート差εは負の領域で減少し続
ける。従って、ヨーレート対応後輪操舵角δR * は前記
時刻t21以後も負の領域で減少し続け、時刻t22で負の
所定値−ε1 を越えて更に負の領域で減少するため、ヨ
ーレート対応後輪操舵角δR * は当該時刻t22で負の下
限値−δR * 1に保持される。従って、前記時刻t21
後,前後輪間の相対転舵角は大きく保持され続け、車両
に発生しているヨーモーメントは助長され続けるため
に,実ヨーレート検出値ψ' は急激に加速され続ける。
【0090】やがて車両に発生している実ヨーレート検
出値ψ' と目標ヨーレートψ'*とのヨーレート差εが時
刻t23で負の最大値を越えて同じく負の領域で増加し始
める。ところが、この間,前述のように実ヨーレート検
出値ψ' が急激に加速され続けるために車両は急旋回し
ようとし続け、以後,この現象が少なくとも当該コーナ
ーを抜け出るまで継続され続ける。
【0091】この間、運転者は大きく加減速され続ける
ヨーレートに対応するためにステアリングホイールによ
る操舵を連続して右左に繰り返して行わなければならな
いだけでなく、車両はアンダステアになったりオーバス
テアになったりしてその挙動は不安定なものとなる。以
上より本発明の車両のヨーイング運動量制御装置では、
特に低μ路でも当該路面摩擦係数状態に応じた最大のヨ
ーイング運動量を達成して旋回走行ラインを保持すると
共に、車両の挙動を安定化する。
【0092】なお、前記実施例では操舵入力に対して路
面摩擦係数状態の影響を受けて生じる横加速度から目標
ヨーレートの最大値を算出設定し、これを操舵入力や車
速に応じて算出される目標ヨーレートのリミッタとした
が、本発明の車両のヨーイング運動量制御装置はこの手
段に限定されるものではなく、例えば図9に示すように
前記操舵入力に対して発生する横加速度検出値に応じて
予め路面摩擦係数状態を加味した目標ヨーレートを設定
するための制御マップを検索して,操舵角検出値θに応
じ且つ当該横加速度検出値Ygをパラメータとする目標
ヨーレートを算出設定したり、或いは図10に示すよう
に操舵入力に対して発生する横加速度検出値から当該路
面の摩擦係数状態を検出又は推定し、操舵度検出値θに
応じ且つ路面摩擦係数状態をパラメータとする制御マッ
プを検索して目標ヨーレートψ'*を算出設定する構成と
してもよい。
【0093】また、前記実施例では操舵入力に対して路
面摩擦係数状態の影響を加味した横加速度から,当該路
面摩擦係数状態を検出又は推定することとしたが、本発
明の車両のヨーイング運動量制御装置はこの路面摩擦係
数状態の検出又は推定を横加速度から行うことに限定す
るものではなく、その他に路面摩擦係数状態を含んで車
両に生じる各種の物理量から路面摩擦係数状態を検出又
は推定すればよい。
【0094】また、前記実施例はコントローラ3として
マイクロコンピュータを適用した場合について説明した
が、これに代えてカウンタ,比較器等の電子回路を組み
合わせて構成することもできる。また、前記作動流体圧
の供給源としては前記システムに個別に設けられたオイ
ルポンプに限らず,エンジンの回転出力を利用したオイ
ルポンプからのライン圧を用いることも可能である。
【0095】また、本実施例では車両の前後方向速度を
検出するために単に車速センサなる検出器を用いたが、
実際に車速を高い分解能で検出することが困難な場合に
は既存の車輪速センサで得られた車輪速から疑似車速を
算出設定したり、加速度センサから得られる車両加速度
を時間積分して使用したりすることも可能である。勿
論、旋回中のステアリング特性を改善するために行われ
る通常の四輪操舵を行うための補助的な機能や構成を組
み合わせることも可能であり、またこれを全く組み合わ
せないことも可能である。
【0096】また、前記実施例では車両のヨーイング運
動量制御装置を四輪操舵制御装置を含む補助操舵制御装
置に展開したものとして後輪のみに補助操舵を行うもの
についてのみ詳述したが、前輪に補助操舵を行うものや
前後輪に補助操舵を行うものを始めとして、本発明の車
両のヨーイング運動量制御装置は、目標ヨーイング運動
量を設定して,車両に発生する実ヨーイング運動量との
比較制御を行うものについてはあらゆる制御装置に適用
可能であり、例えば本出願人が先に提案した特開平3−
31030号公報に記載される前後輪間又は左右輪間の
駆動力配分クラッチの締結力制御装置や、同じく本出願
人が先に提案した特開平5−193332号公報に記載
されるロール剛性可変制御を可能とした能動型サスペン
ション及びスタビライザ制御装置、或いは同じく本出願
人が先に提案した特開平5−24528号公報に記載さ
れる車両各輪の制動力を個別に制御する制動力制御装置
等にも広く展開可能である。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車両のヨー
イング運動量制御装置によれば、特に前記氷雪路面走行
時等のようにコーナリングパワもコーナリングフォース
の最大値も小さい路面摩擦係数状態下で、路面の摩擦係
数状態に基づいて常に車両で実際に達成できる目標ヨー
イング運動量の最大値を設定し、これによってヨーイン
グ運動量追従制御にリミッタをかけて無意味な制御指令
値の増大を回避し、同時に各アクチュエータがこうした
過大な指令値に対して,所定の遅れを伴い且つ過大に作
用するのを回避してタイヤ特性を含む車両特性に応じた
ヨーイング運動量追従制御を可能とする。
【0098】このとき、操舵入力に対して車両に発生す
る横加速度は,当該路面摩擦係数の影響を受けて二次的
に発生するものであるから、この横加速度検出値から路
面摩擦係数を検出又は推定することは、実車においても
容易且つ確実な手段であり、前記ヨーイング運動量追従
制御の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両のヨーイング運動量制御装置の基
本構成図である。
【図2】本発明の車両のヨーイング運動量制御装置を四
輪操舵制御装置を含む補助操舵制御装置に適用した一例
を示す概略構成図である。
【図3】図2の補助操舵制御装置の一例を示す概略構成
図である。
【図4】本発明の車両のヨーイング運動量制御装置の一
実施例の演算処理を示すフローチャートである。
【図5】図4の演算処理で、操舵角検出値に対して車速
検出値をパラメータとして基準ヨーレートを算出設定す
るための制御マップである。
【図6】図4の演算処理で、目標ヨーレートと実ヨーレ
ート検出値との偏差に対してヨーレート対応後輪操舵角
を算出設定するための制御マップである。
【図7】図4の演算処理で行われるヨーレートフィード
バック制御による後輪操舵のタイムチャートである。
【図8】従来のヨーレートフィードバック制御による後
輪操舵のタイムチャートである。
【図9】本発明の車両のヨーイング運動量制御装置の他
の実施例として、操舵角検出値に対して横加速度検出値
をパラメータとして目標ヨーレートを算出設定するため
の制御マップである。
【図10】本発明の車両のヨーイング運動量制御装置の
その他の実施例として、操舵角検出値に対して路面摩擦
係数状態をパラメータとして目標ヨーレートを算出設定
するための制御マップである。
【符号の説明】
2は後輪操舵装置 3はコントローラ 5FL,5FRはフロントマルチリンクサスペンション 6は車速センサ(入力物理量検出手段) 8は操舵角センサ(入力物理量検出手段) 9は後輪操舵角センサ 10FL〜10RRは前左輪〜後右輪 11は横加速度センサ(横加速度検出手段) 12はヨーレートセンサ(ヨーイング運動量検出手段) 13はタイロッド 14はステアリングギヤ装置 15はステアリングホイール 16はステアリングシャフト 18はタイロッド 20は操舵軸 22は後輪操舵用シリンダ 24はピストン 26L,26Rはシリンダ室 28はスプリング 30は油圧ポンプ 32は制御弁 34はリザーバ 36はカットオフ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 137:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に実際に発生しているヨーイング運
    動量を検出するヨーイング運動量検出手段と、車両に作
    用する入力又は車両に発生している物理量を検出する入
    力物理量検出手段と、前記入力物理量検出手段で検出さ
    れた車両に作用する入力検出値又は車両に発生している
    物理量検出値に基づいて車両で達成すべき目標ヨーイン
    グ運動量を算出する目標ヨーイング運動量演算手段と、
    前記目標ヨーイング運動量演算手段で算出された目標ヨ
    ーイング運動量に前記ヨーイング運動量検出手段で検出
    されたヨーイング運動量を一致させるように制御を行う
    制御手段とを備えた車両のヨーイング運動量制御装置に
    おいて、走行中の路面の路面摩擦係数の状態を検出又は
    推定する路面摩擦係数状態検出推定手段を備え、前記目
    標ヨーイング運動量演算手段には、前記路面摩擦係数状
    態検出推定手段で検出又は推定された路面摩擦状態検出
    値又はその推定値に基づいて前記目標ヨーイング運動量
    の最大値を算出する最大値演算手段を備えたことを特徴
    とする車両のヨーイング運動量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記路面摩擦状態検出推定手段には、車
    両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段を備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の車両のヨーイン
    グ運動量制御装置。
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