JPH071448A - 繊維強化樹脂シートおよび繊維強化樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂シートおよび繊維強化樹脂成形品の製造方法

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JPH071448A
JPH071448A JP14397393A JP14397393A JPH071448A JP H071448 A JPH071448 A JP H071448A JP 14397393 A JP14397393 A JP 14397393A JP 14397393 A JP14397393 A JP 14397393A JP H071448 A JPH071448 A JP H071448A
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fiber
reinforced resin
resin layer
molded product
resin sheet
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Yoshitaka Nakatani
好孝 中谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば自動車のバンパーの補強材のように、
一方向に機械的強度が要求される成形品をスタンピング
成形するのに好適な繊維強化樹脂シートを提供する。ス
タンピング成形時に、一方向に引きそろえられた連続強
化繊維の流動を制御する。強度が大でかつ物性のばらつ
きが生じない繊維強化樹脂成形品を得る方法を提供す
る。 【構成】 繊維強化樹脂シートS は、強化繊維F1がラン
ダムな状態で混入されている繊維強化樹脂よりなる横断
面略コ形の外部繊維強化樹脂層R1の凹部11内に、一方向
にそろえられた連続繊維F2を含む内部繊維強化樹脂層R2
が収められて融着されている。繊維強化樹脂成形品の製
造方法は、加熱した繊維強化樹脂シートSを、上下に隣
り合うもの同志、横断面略コ形の外部繊維強化樹脂層R1
の開口部12が左右交互に位置するように重ね合わせ、加
圧して一体成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維材料により強化さ
れた熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂シートと、それ
を用いて成形する繊維強化樹脂成形品の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一方向に機械的強度が要求される
成形品、例えば自動車のバンパーの補強材やドアの補強
材をスタンピング成形するのに好適な繊維強化樹脂シー
トとしては、連続強化繊維が一方向にそろえられた状態
で配されてなる第1繊維強化熱可塑性樹脂層と、長繊維
マットに熱可塑性樹脂が含浸されてなる第2繊維強化熱
可塑性樹脂層とが積層せられた繊維強化樹脂シートが知
られており、該シートをスタンピング成形することによ
り、繊維強化樹脂成形品がつくられていた(例えば特開
昭62−240514号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
繊維強化樹脂シートを用いてスタンピング成形する際に
は、2つの繊維強化樹脂層における繊維および樹脂の流
動状態が異なるため、成形品の強度および物性にばらつ
きが生じるという問題があった。
【0004】すなわち、これらの層間において一方向に
引きそろえられた強化長繊維に直角な方向に、第1繊維
強化熱可塑性樹脂層は第2繊維強化熱可塑性樹脂層より
も優先的に流動する。その結果、成形品中における第1
繊維強化熱可塑性樹脂層より第2繊維強化熱可塑性樹脂
層の割合が極端に多くなった部分の機械的強度が相対的
に弱くなり、その低下の生ずる箇所もばらついていると
いう問題があった。
【0005】本発明の目的は、スタンピング成形時に、
一方向に引きそろえられた連続強化繊維の流動を制御
し、強度が大でかつ物性のばらつきが生じない繊維強化
樹脂成形品を得ることができる繊維強化樹脂シート、お
よび該シートを使用した繊維強化樹脂成形品の製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による繊維強化樹
脂シートは、熱可塑性樹脂(A) に長さ5〜100mmの
強化繊維(F1)がランダムな状態で混入されている繊維強
化樹脂よりなりかつ一側に開口した凹部を有する横断面
略コ形の外部繊維強化樹脂層と、一方向にそろえられた
連続繊維(F2)に熱可塑性樹脂(B) が保持せしめられてい
る内部繊維強化樹脂層とよりなり、外部繊維強化樹脂層
の凹部内に内部繊維強化樹脂層が収められて、両層の樹
脂(A)(B)同志が融着していることを特徴としている。
【0007】また本発明による繊維強化樹脂成形品の製
造方法は、用意した複数枚の上記繊維強化樹脂シートを
加熱して、上下に隣り合うシート同志の横断面略コ形の
外部繊維強化樹脂層の開口部が左右交互に位置するよう
にシートを重ね合わせ、加圧して一体成形することを特
徴としている。
【0008】上記において、本発明の繊維強化樹脂シー
トに用いる強化繊維としては、使用せられる熱可塑性樹
脂の溶融温度において熱的に安定な繊維が用いられる。
具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン・チタン
・炭素繊維、ボロン繊維、微細な金属繊維、およびアラ
ミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの有
機繊維をあげることができる。
【0009】強化繊維束は、連続するモノフィラメント
が数百〜数千から構成されたストランド状またはロービ
ング状のものである。そしてこの強化繊維束は、製造す
る繊維複合シートの幅、厚み、製造速度などを考慮し
て、通常多数並列にして使用される。
【0010】モノフィラメントの直径は1〜50μmが
好ましい。多数の連続フィラメントを強化繊維束とする
さいに集束剤を使用しても使用しなくてもよいが、使用
する場合には、集束剤の付着量が1重量%を越えると、
流動層中で繊維束をモノフィラメント単位に分離するの
が困難となり、熱可塑性樹脂のモノフィラメント相互間
への含浸性が低下する。
【0011】強化繊維が方向のランダムな状態で配され
てなる繊維強化樹脂層の強化繊維の長さは5mm〜10
0mmであり、好適には5mm〜50mm、さらに好適
には5mm〜20mmである。5mm以下では繊維の補
強効果が充分ではない。
【0012】連続強化繊維が一方向にそろえられた状態
で配置されている繊維強化樹脂層の強化繊維は繊維強化
樹脂層の強化繊維と同種であっても異種であってもよ
く、またその含有割合も機械的強度や成形品の形状等に
より適宜決定される。
【0013】本発明で用いられる熱可塑性樹脂(A)(B)
は、加熱により溶融軟化する樹脂すべてが使用可能であ
る。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン等が使用される。
【0014】また、上記熱可塑性樹脂を主成分とする共
重合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例えばエチレン
−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合
体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ウレタン−塩化
ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイ
ン酸変性ポリエチレンなども使用しうる。これらの熱可
塑性樹脂の中でもリサイクル可能なものとしてポリオレ
フィン系のものが好ましい。そして前記熱可塑性樹脂に
は、安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、着色剤のような
添加剤が配合されてもよい。
【0015】熱可塑性樹脂(B) には、重合時に粉体状で
得られる熱可塑性樹脂および粉砕機により粉体状となさ
れる熱可塑性樹脂のいずれも使用できる。粒子径として
は、平均粒径が2mm未満であり、好適には500μm
未満であり、さらに好適には200μm未満である。平
均粒径が2mmを超えると、流動槽中で強化繊維のモノ
フィラメント間に均一に含浸させにくくなる。
【0016】熱可塑性樹脂(A) の粒径は問題とはせず、
熱可塑性樹脂(B) と同種であっても異種であってもよ
い。
【0017】熱可塑性樹脂と強化繊維の割合は、繊維強
化樹脂シートの必要とする物性により適宜決定される
が、シート中の強化繊維が5〜70重量%であることが
好ましい。強化繊維が5重量%未満ではシートの機械的
強度が充分でなく、70重量%を超えると熱可塑性樹脂
が均一に含浸したシートが得にくい。
【0018】本発明による繊維強化樹脂シートは、例え
ばつぎのようにして製造する。
【0019】まず、Tダイシート金型を取り付けた押出
成形機に熱可塑性樹脂(A) と、5〜100mmの長さに
切断した強化繊維(F1)を供給し、長さ方向のランダムな
状態で配されている繊維強化樹脂層を得る。
【0020】一方、流動槽装置の槽内に満たされた粉体
状熱可塑性樹脂(B) を、槽底に設けられた多孔板から空
気を噴出することにより流動化状態とし、その流動化状
態にある粉体状熱可塑性樹脂(B) 内に、並列状の強化繊
維束(F2)を通過させ、樹脂付着繊維束とした。これを加
熱ロールにより強化繊維束内に熱可塑性樹脂を溶融・含
浸させることで、熱可塑性樹脂(B) に連続強化繊維(F2)
が一方向にそろえられた状態で配置されている繊維強化
樹脂層を得る。
【0021】繊維強化樹脂層を下に、繊維強化樹脂層を
上に配して積層し、凹凸の噛み合わせの形状を有する加
熱ロールにより、上方に開口した凹部を有するコ字状に
成形した後、これを左右から冷却ロールにより圧着し、
繊維強化樹脂シートを得る。
【0022】なお、本発明による繊維強化樹脂シートの
製造方法は、本方法に限定されるものではなく、目的の
繊維強化樹脂シートが得られる方法であればいかなる方
法であってもよい。
【0023】
【作用】上記の本発明による繊維強化樹脂シートは、熱
可塑性樹脂(A) に長さ5〜100mmの強化繊維(F1)が
ランダムな状態で混入されている繊維強化樹脂よりなる
外部繊維強化樹脂層が横断面略コ形であり、一方向にそ
ろえられた連続繊維(F2)に熱可塑性樹脂(B) が保持せし
められている内部繊維強化樹脂層が、外部繊維強化樹脂
層の凹部内に収められて、両層の樹脂(A)(B)同志が融着
しているものであるから、得られた繊維強化樹脂シート
には連続強化繊維が一方向に伸びている内部繊維強化樹
脂層が存在しており、一方向に機械的強度が要求される
成形品を成形するのに適している。
【0024】そして成形品は、加熱した複数枚の繊維強
化樹脂シートを、上下に隣り合うシート同志の横断面略
コ形の外部繊維強化樹脂層の開口部が左右交互に位置す
るようにシートを積層し、加圧して一体成形することに
より、繊維強化層の流れ出る方向を制御でき、成形品内
に一方向に伸びている強化繊維を均等に配置することが
できるものである。
【0025】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を比較例とともに
説明する。
【0026】実施例1 まず、図3に示す繊維強化樹脂シートの製造装置によ
り、下記の材料を用いて、図1に示す本発明の繊維強化
樹脂シート(S) を製造する。
【0027】図3のTダイシート金型(リップ幅200
mm)を取り付けた押出成形機(1)に熱可塑性樹脂(A)
と下記の強化繊維(F1)を供給し、長さ方向のランダムな
状態で配されている外部繊維強化樹脂層(R1)を得た。
【0028】一方、流動槽装置(2) の槽内に満たされた
粉体状熱可塑性樹脂(B) を、槽底に設けられた多孔板
(3) から空気(G) を噴出することにより流動化状態と
し、その流動化状態にある粉体状熱可塑性樹脂(B) 内へ
強化繊維束(F2)10本をガイドロール(9) を用いて並列
状に通過させ、樹脂付着繊維束(4) とした後、一対のス
クレーパー(10)の間を通過させる。このとき、一対のス
クレーパーの間隙を調整することにより熱可塑性樹脂
(B) の付着量を調整した。この樹脂付着繊維束(F2)を1
90℃に加熱された加熱ロール(5) により強化繊維束(F
2)内に熱可塑性樹脂(B) を含浸させることで内部繊維強
化樹脂層(R2)を得た。
【0029】ついで、外部繊維強化樹脂層(R1)を下に、
内部繊維強化樹脂層(R2)を上に配して積層し、凹凸の噛
み合わせの形状を有する加熱ロール(6) を用いて、ロー
ルフォーミング法(ロール温度190℃)により、上方
に開口した凹部を有するコ字状に成形し、これを左右か
ら冷却ロール(7) により圧着(加圧面圧5kg/c
2 )し、本発明による繊維強化樹脂シート(S) を得
た。
【0030】ここで、上記熱可塑性樹脂(A)(B)として
は、ポリプロピレンを用いた。熱可塑性樹脂(B) には平
均粒径が200μmのものを用い、熱可塑性樹脂(A) の
粒径は特に問題とはしない。
【0031】また強化繊維束(F1)としては、ロービング
状ガラス繊維束(モノフィラメントの直径23μm、4
400g/km)を13mmに切断したものを用い、熱
可塑性樹脂(A) と強化繊維束(F1)の重量割合を1:1と
した。強化繊維束(F2)としては、強化繊維束(F1)と同じ
ものを用い、熱可塑性樹脂(B) と強化繊維束(F2)の重量
割合を1:1とした。
【0032】外部繊維強化樹脂層(R1)として幅200m
m、厚さ1.2mm、内部繊維強化樹脂層(R2)として幅
200mm、厚さ0.3mmのものが得られた。
【0033】これらのうち横断面略コ形の外部繊維強化
樹脂層(R1)の凹部(11)内に内部繊維強化樹脂層(R2)を収
めてシート状に成形した結果、幅100mm、厚さ3.
0mmの本発明による繊維強化樹脂シート(S) を得た。
【0034】こうして得られた繊維強化樹脂シート(S)
を引きそろえられた強化繊維の方向を成形品の長手方向
にとり、幅100mm×長さ1000mm(500g)
に切断、これを6枚用意し、遠赤外線加熱装置(ヒータ
ー温度340℃、雰囲気温度190℃)により300秒
加熱する。
【0035】金型内(金型温度70℃)において、これ
らを図2に示すように、外部繊維強化樹脂層(R1)のコ字
状の開いている方向と閉じている方向とを交互に、すな
わち同繊維強化樹脂層(R1)の開口部(12)が左右交互に位
置するように積層し、300秒間加圧(200kg/c
2 )し、成形して、図4に示すような横断面略逆U形
の成形品(C) を得た。なお、繊維強化樹脂シート(S) を
金型に配置する際、成形すべき成形品の長手方向と、一
方向にそろえられた繊維とが平行になるようにした。
【0036】実施例2 下記以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ構造の
繊維強化樹脂シート(S) を得て、加圧成形し、成形品
(C) を得た。熱可塑性樹脂(A)(B)としては、高密度ポリ
エチレンを用いた。チャージ量は、幅100mm×長さ
1000mm(510g)のシート(S) を6枚用意し、
遠赤外線加熱装置(ヒーター温度320℃、雰囲気温度
170℃)により300秒加熱する。これを実施例1と
同様に型内に積層し、成形して成形品(C) を得た。
【0037】実施例3 下記以外は実施例1と同様にして繊維強化樹脂シート
(S) を得て、成形品(C)を得た。内部繊維強化樹脂層(R
2)をもう1層、内部繊維強化樹脂層(R2)の上に積層した
後、内部繊維強化樹脂層(R2)の2層が、上記外部繊維強
化樹脂層(R1)のコ字状の間に配置されている繊維強化樹
脂シート(S) (幅100mm、厚さ3.6mm)を得
た。チャージ量は、幅100mm×長さ1000mm
(590g)のものを6枚用意し、加圧成形して成形品
(C) を得た。
【0038】実施例4 下記以外は実施例2と同様にして繊維強化樹脂シート
(S) を得て、成形品(C)を得た。内部繊維強化樹脂層(R
2)をもう1層、内部繊維強化樹脂層(R2)の上に積層した
後、内部繊維強化樹脂層(R2)の2層が、上記外部繊維強
化樹脂層(R1)のコ字状の間に配置されている繊維強化樹
脂シート(S) (幅100mm、厚さ3.6mm)を得
た。チャージ量は、幅100mm×長さ1000mm
(600g)のものを6枚用意し、加圧成形して成形品
(C) を得た。
【0039】比較例1 比較のために、図5に示すように、2枚の第1繊維強化
樹脂層(r1)同志の間に、第2繊維強化樹脂層(r2)が挟ま
れた繊維強化樹脂シート(D) を製造し、該シート(D) よ
り同様に成形品(C) を成形した。
【0040】すなわち、実施例1の場合と同様に、第1
および第2繊維強化樹脂層(r1)(r2)の熱可塑性樹脂(a)
(b)にポリプロピレンを用いた。強化繊維束(f1)として
は、ロービング状ガラス繊維束(モノフィラメントの直
径23μm、4400g/km)を13mmに切断した
ものを用い、熱可塑性樹脂(a) と強化繊維束(f1)の重量
割合を1:1とした。強化繊維束(f2)としては、強化繊
維束(f1)と同じものを用い、熱可塑性樹脂(b) と強化繊
維束(f2)の重量割合を1:1とした。
【0041】繊維強化樹脂シート(D) は、第1繊維強化
樹脂層(r1)の上に第2繊維強化樹脂層(r2)を2層積層
し、その上に第1繊維強化樹脂層(r1)を積層して、ロー
ルフォーミングによるコ字状に成形する工程の代わり
に、190℃に加熱したロールにより繊維強化樹脂層(r
1)と繊維強化樹脂層(r2)を融着し、冷却ロールにて圧着
(加圧面圧5kg/cm2 )して、幅200mm、厚さ
3mmの図5に示す繊維強化樹脂シート(D) を得た。こ
の繊維強化樹脂シート(D) を引きそろえられた強化繊維
の方向を成形品の長手方向にとり、幅100mm×10
00mm(500g)に切断し、これを6枚用意し、実
施例1と同様に遠赤外線加熱装置により加熱後、金型内
(金型温度70℃)に積層し、300秒加圧(200k
g/cm2 )し、成形して、横断面略逆U形の成形品
(C) を得た。
【0042】比較例2 実施例2と同様に熱可塑性樹脂(a)(b)に高密度ポリエチ
レンを用いた。強化繊維束(f1)としては、ロービング状
ガラス繊維束(モノフィラメントの直径23μm、44
00g/km)を13mmに切断したものを用い、熱可
塑性樹脂(a) と強化繊維束(f1)の重量割合を1:1とし
た。強化繊維束(f2)としては、強化繊維束(f1)と同じも
のを用い、熱可塑性樹脂(b) と強化繊維束(f2)の重量割
合を1:1とした。
【0043】繊維強化樹脂シート(D) は、繊維強化樹脂
層(r1)の上に繊維強化樹脂層(r2)を2層積層し、その上
に繊維強化樹脂層(r1)を積層して、ロールフォーミング
によるコ字状に成形する工程の代わりに、190℃に加
熱したロールにより繊維強化樹脂層(r1)と繊維強化樹脂
層(r2)を融着し、冷却ロールにて圧着(加圧面圧5kg
/cm2 )して、幅200mm、厚さ3mmの図5に示
す繊維強化樹脂シート(D) を得た。この繊維強化樹脂シ
ート(D) を引きそろえられた強化繊維の方向を成形品の
長手方向にとり、幅100mm×1000mm(500
g)に切断し、これを6枚用意し、実施例2と同様に遠
赤外線加熱装置により加熱後、金型内(金型温度70
℃)に積層し、300秒加圧(200kg/cm2
し、成形して、成形品(C) を得た。
【0044】実施例1〜4および比較例1〜2において
それぞれ得られた横断面略逆U形の成形品(C) から、図
4に示すように、左右両側側壁(13)(14)の所定位置
(I)〜(IV)より幅20mm、長さ150mmの試験
片を切り出し、JIS K7203に準拠し、支点間距
離120mmで3点曲げ試験を行って曲げ弾性率(kg
/mm2 )を測定し、得られた結果を表1に示した。な
お、表1において、左側壁とは、試験片No. IおよびII
を切り出した左側壁部(13)を指し、右側壁とは、試験片
No.IIIおよびIVを切り出した右側壁部(14)を指す。
【0045】
【表1】 上記表1から分かるように、本発明による繊維強化樹脂
シート(S) を用いて製造した成形品から取り出した試験
片は、いずれも比較例の試験片に比べ、すぐれた曲げ弾
性率を有するものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明による繊維強化樹脂シートは、上
述のように、熱可塑性樹脂(A) に長さ5〜100mmの
強化繊維(F1)がランダムな状態で混入されている繊維強
化樹脂よりなる外部外部繊維強化樹脂層が横断面略コ形
であり、一方向にそろえられた連続繊維(F2)に熱可塑性
樹脂(B) が保持せしめられている内部内部繊維強化樹脂
層が、外部外部繊維強化樹脂層の凹部内に収められて、
両層の樹脂(A)(B)同志が融着しているものであるから、
得られた繊維強化樹脂シートには連続強化繊維が一方向
に伸びている内部繊維強化樹脂層が存在しており、一方
向に機械的強度が要求される成形品を成形するのに適し
ている。
【0047】そして、本発明による繊維強化樹脂成形品
の製造方法は、加熱した複数枚の繊維強化樹脂シート
を、上下に隣り合うシート同志の横断面略コ形の外部外
部繊維強化樹脂層の開口部が左右交互に位置するように
シートを積層し、加圧して一体成形することにより、繊
維強化層の流れ出る方向を制御でき、成形品内に一方向
に伸びている強化繊維を均等に配置することができる。
そのため、機械的強度のばらつきのない成形品を得るこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による繊維強化樹脂シートの要部拡大断
面図である。
【図2】本発明による繊維強化樹脂成形品の製造方法に
おいて、繊維強化樹脂シートを積層した状態の要部拡大
断面図である。
【図3】本発明による繊維強化樹脂シートの製造装置を
示す概略工程図である。
【図4】本発明の方法により得られた成形品の斜視図で
ある。
【図5】比較例の繊維強化樹脂シートの断面図である。
【符号の説明】
(A) ,(B) :熱可塑性樹脂 (C) :成形品 (D) :繊維強化樹脂シート (F1)(F2):強化繊維 (G) :空気 (R1):横断面略コ形の外部繊維強化樹脂層 (R2):内部繊維強化樹脂層 (S) :繊維強化樹脂シート (1) :押出成形機 (2) :流動槽装置 (3) :多孔板 (4) :樹脂付着繊維束 (5) :加熱ロール (6) :ロールフォーミング用加熱ロール (7) :冷却ロール (8) :繊維強化樹脂シート (9) :ガイドロール (10):スクレーパー (11):凹部 (12):開口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A) に長さ5〜100mm
    の強化繊維(F1)がランダムな状態で混入されている繊維
    強化樹脂よりなりかつ一側に開口した凹部を有する横断
    面略コ形の外部繊維強化樹脂層と、一方向にそろえられ
    た連続繊維(F2)に熱可塑性樹脂(B) が保持せしめられて
    いる内部繊維強化樹脂層とよりなり、外部繊維強化樹脂
    層の凹部内に内部繊維強化樹脂層が収められて、両層の
    樹脂(A)(B)同志が融着していることを特徴とする繊維強
    化樹脂シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加熱した繊維強化樹脂シ
    ートを複数枚用意し、上下に隣り合うシート同志の横断
    面略コ形の外部繊維強化樹脂層の開口部が左右交互に位
    置するようにシートを重ね合わせ、加圧して一体成形す
    ることを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製造方法。
JP14397393A 1993-06-15 1993-06-15 繊維強化樹脂シートおよび繊維強化樹脂成形品の製造方法 Pending JPH071448A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182464A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 ザ・ボーイング・カンパニーTheBoeing Company 複合積層体のための三次元フィラメントネットワーク
JP2018507942A (ja) * 2015-03-10 2018-03-22 ファイバ リーインフォースト サーモプラスティックス ベー.フェー. 繊維強化複合材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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